JP2013189512A - ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明の課題は、難燃性と低温での耐衝撃性が共に優れるポリアミド樹脂組成物を提供することである。
【解決手段】 ポリアミド樹脂(A)、ポリオレフィン系樹脂(B)、窒素系難燃剤(C)及びりん系難燃剤(D)を含むポリアミド樹脂組成物であり、
前記ポリオレフィン系樹脂(B)が、酸変性されたエチレン・ブテン共重合体又は酸変性されたエチレン・プロピレン共重合体であり、
前記窒素系難燃剤(C)がメラミンシアヌレートであり、
前記りん系難燃剤(D)がリン酸エステルであるポリアミド樹脂組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】 ポリアミド樹脂(A)、ポリオレフィン系樹脂(B)、窒素系難燃剤(C)及びりん系難燃剤(D)を含むポリアミド樹脂組成物であり、
前記ポリオレフィン系樹脂(B)が、酸変性されたエチレン・ブテン共重合体又は酸変性されたエチレン・プロピレン共重合体であり、
前記窒素系難燃剤(C)がメラミンシアヌレートであり、
前記りん系難燃剤(D)がリン酸エステルであるポリアミド樹脂組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明は、難燃性を有するポリアミド樹脂組成物に関する。
難燃性を付与する材料として、難燃性、機械的特性、経済性等の点で、ハロゲン系の難燃剤が優れていた為、自動車や電気用途の難燃性を強化する必要のあるポリアミド樹脂組成物に、これまで主として、ハロゲン系の難燃剤が使用されてきた。
近年の地球環境の保護対策の強化から、自動車用電線の被覆を含め、自動車用部品の製造に、特許文献1や特許文献2に開示されているようなハロゲン系の元素を含有しない難燃剤を使用したポリアミド樹脂組成物が使用されてきている。
しかしながら、ハロゲン系の元素を含有しない難燃剤を添加したポリアミド樹脂組成物は、ハロゲン系の難燃剤を添加したポリアミド樹脂組成物に比べ、難燃性及び機械的特性のバランスに劣る場合が多い。
特に、自動車用電線プロテクターやコルゲートチューブに要求されるような低温での衝撃特性と難燃性を満たすには、従来のハロゲン系の元素を含有しない難燃剤を添加したポリアミド樹脂組成物では、十分ではなかった。
即ち、本発明の課題は、難燃性と低温での耐衝撃性が共に優れるポリアミド樹脂組成物を提供することである。
本発明者が、鋭意検討した結果、ポリアミド樹脂、特定のポリオレフィン系樹脂、特定の窒素系難燃剤及び特定のりん系難燃剤を含むポリアミド樹脂組成物が上記の課題を解決することを見出した。
すなわち、本発明のポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂(A)、ポリオレフィン系樹脂(B)、窒素系難燃剤(C)及びりん系難燃剤(D)を含むポリアミド樹脂組成物であり、
前記ポリオレフィン系樹脂(B)が、酸変性されたエチレン・ブテン共重合体及び/又は酸変性されたエチレン・プロピレン共重合体であり、
前記窒素系難燃剤(C)が、メラミンシアヌレートであり、
前記りん系難燃剤(D)が、リン酸エステルであるポリアミド樹脂組成物である。
前記ポリオレフィン系樹脂(B)が、酸変性されたエチレン・ブテン共重合体及び/又は酸変性されたエチレン・プロピレン共重合体であり、
前記窒素系難燃剤(C)が、メラミンシアヌレートであり、
前記りん系難燃剤(D)が、リン酸エステルであるポリアミド樹脂組成物である。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、従来のハロゲン系の元素を含有しない難燃剤を添加したポリアミド樹脂組成物と比較して、難燃性と低温での耐衝撃性が、共に優れており、自動車用電線プロテクターやコルゲートチューブなどの成形材料として、使用することができる。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂(A)、ポリオレフィン系樹脂(B)、窒素系難燃剤(C)及びりん系難燃剤(D)を含むポリアミド樹脂組成物であり、
前記ポリオレフィン系樹脂(B)が、酸変性されたエチレン・ブテン共重合体及び/又は酸変性されたエチレン・プロピレン共重合体であり、
前記窒素系難燃剤(C)が、メラミンシアヌレートであり、
前記りん系難燃剤(D)が、リン酸エステルであるポリアミド樹脂組成物である。
前記ポリオレフィン系樹脂(B)が、酸変性されたエチレン・ブテン共重合体及び/又は酸変性されたエチレン・プロピレン共重合体であり、
前記窒素系難燃剤(C)が、メラミンシアヌレートであり、
前記りん系難燃剤(D)が、リン酸エステルであるポリアミド樹脂組成物である。
[ポリアミド樹脂(A)]
本発明のポリアミド樹脂組成物に用いるポリアミド樹脂(A)としては、例えば、ポリカプロラクタム(ポリアミド6)、ポリウンデカンラクタム(ポリアミド11)、ポリドデカンラクタム(ポリアミド12)、ポリエチレンアジパミド(ポリアミド26)、ポリテトラメチレンアジパミド(ポリアミド46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)、ポリヘキサメチレンアゼラミド(ポリアミド69)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ポリアミド610)、ポリヘキサメチレンウンデカミド(ポリアミド611)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ポリアミド612)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド(ポリアミド6T)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ポリアミド6I)、ポリヘキサメチレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミド6T(H))、ポリノナメチレンアジパミド(ポリアミド96)、ポリノナメチレンアゼラミド(ポリアミド99)、ポリノナメチレンセバカミド(ポリアミド910)、ポリノナメチレンドデカミド(ポリアミド912)、ポリノナメチレンテレフタラミド(ポリアミド9T)、ポリトリメチルヘキサメチレンテレフタラミド(ポリアミドTMHT)、ポリノナメチレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミド9T(H))、ポリノナメチレンナフタラミド(ポリアミド9N)、ポリデカメチレンアジパミド(ポリアミド106)、ポリデカメチレンアゼラミド(ポリアミド109)、ポリデカメチレンデカミド(ポリアミド1010)、ポリデカメチレンドデカミド(ポリアミド1012)、ポリデカメチレンテレフタラミド(ポリアミド10T)、ポリデカメチレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミド10T(H))、ポリデカメチレンナフタラミド(ポリアミド10N)、ポリドデカメチレンアジパミド(ポリアミド126)、ポリドデカメチレンアゼラミド(ポリアミド129)、ポリドデカメチレンセバカミド(ポリアミド1210)、ポリドデカメチレンドデカミド(ポリアミド1212)、ポリドデカメチレンテレフタラミド(ポリアミド12T)、ポリドデカメチレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミド12T(H))、ポリドデカメチレンナフタラミド(ポリアミド12N)、ポリメタキシリレンアジパミド(ポリアミドMXD6)、ポリメタキシリレンスベラミド(ポリアミドMXD8)、ポリメタキシリレンアゼラミド(ポリアミドMXD9)、ポリメタキシリレンセバカミド(ポリアミドMXD10)、ポリメタキシリレンドデカミド(ポリアミドMXD12)、ポリメタキシリレンテレフタラミド(ポリアミドMXDT)、ポリメタキシリレンイソフタラミド(ポリアミドMXDI)、ポリメタキシリレンナフタラミド(ポリアミドMXDN)、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ポリアミドPACM12)、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンテレフタラミド(ポリアミドPACMT)、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンイソフタラミド(ポリアミドPACMI)、ポリビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ポリアミドジメチルPACM12)、ポリイソホロンアジパミド(ポリアミドIPD6)、ポリイソホロンテレフタラミド(ポリアミドIPDT)やこれらのポリアミド共重合体が挙げられ、これらは1種又は2種以上を用いることができる。この中でも機械的特性および耐薬品性などの材料機能と価格のバランスの観点から、ポリアミド6、ポリアミド12、ポリアミド66、ポリアミド6/66共重合体(ポリアミド6とポリアミド66の共重合体、以下、共重合体は同様に記載)、ポリアミド6/12共重合体及び/又はポリアミド6/66/12共重合体が好ましく、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド12、ポリアミド6/66共重合体及び/又はポリアミド6/12共重合体がより好ましく、成形性、機械的特性、耐久性の観点から、ポリアミド6、ポリアミド66及び/又はポリアミド12がさらに好ましく、ポリアミド6及び/又はポリアミド66がさらに好ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物に用いるポリアミド樹脂(A)としては、例えば、ポリカプロラクタム(ポリアミド6)、ポリウンデカンラクタム(ポリアミド11)、ポリドデカンラクタム(ポリアミド12)、ポリエチレンアジパミド(ポリアミド26)、ポリテトラメチレンアジパミド(ポリアミド46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)、ポリヘキサメチレンアゼラミド(ポリアミド69)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ポリアミド610)、ポリヘキサメチレンウンデカミド(ポリアミド611)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ポリアミド612)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド(ポリアミド6T)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ポリアミド6I)、ポリヘキサメチレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミド6T(H))、ポリノナメチレンアジパミド(ポリアミド96)、ポリノナメチレンアゼラミド(ポリアミド99)、ポリノナメチレンセバカミド(ポリアミド910)、ポリノナメチレンドデカミド(ポリアミド912)、ポリノナメチレンテレフタラミド(ポリアミド9T)、ポリトリメチルヘキサメチレンテレフタラミド(ポリアミドTMHT)、ポリノナメチレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミド9T(H))、ポリノナメチレンナフタラミド(ポリアミド9N)、ポリデカメチレンアジパミド(ポリアミド106)、ポリデカメチレンアゼラミド(ポリアミド109)、ポリデカメチレンデカミド(ポリアミド1010)、ポリデカメチレンドデカミド(ポリアミド1012)、ポリデカメチレンテレフタラミド(ポリアミド10T)、ポリデカメチレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミド10T(H))、ポリデカメチレンナフタラミド(ポリアミド10N)、ポリドデカメチレンアジパミド(ポリアミド126)、ポリドデカメチレンアゼラミド(ポリアミド129)、ポリドデカメチレンセバカミド(ポリアミド1210)、ポリドデカメチレンドデカミド(ポリアミド1212)、ポリドデカメチレンテレフタラミド(ポリアミド12T)、ポリドデカメチレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミド12T(H))、ポリドデカメチレンナフタラミド(ポリアミド12N)、ポリメタキシリレンアジパミド(ポリアミドMXD6)、ポリメタキシリレンスベラミド(ポリアミドMXD8)、ポリメタキシリレンアゼラミド(ポリアミドMXD9)、ポリメタキシリレンセバカミド(ポリアミドMXD10)、ポリメタキシリレンドデカミド(ポリアミドMXD12)、ポリメタキシリレンテレフタラミド(ポリアミドMXDT)、ポリメタキシリレンイソフタラミド(ポリアミドMXDI)、ポリメタキシリレンナフタラミド(ポリアミドMXDN)、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ポリアミドPACM12)、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンテレフタラミド(ポリアミドPACMT)、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンイソフタラミド(ポリアミドPACMI)、ポリビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ポリアミドジメチルPACM12)、ポリイソホロンアジパミド(ポリアミドIPD6)、ポリイソホロンテレフタラミド(ポリアミドIPDT)やこれらのポリアミド共重合体が挙げられ、これらは1種又は2種以上を用いることができる。この中でも機械的特性および耐薬品性などの材料機能と価格のバランスの観点から、ポリアミド6、ポリアミド12、ポリアミド66、ポリアミド6/66共重合体(ポリアミド6とポリアミド66の共重合体、以下、共重合体は同様に記載)、ポリアミド6/12共重合体及び/又はポリアミド6/66/12共重合体が好ましく、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド12、ポリアミド6/66共重合体及び/又はポリアミド6/12共重合体がより好ましく、成形性、機械的特性、耐久性の観点から、ポリアミド6、ポリアミド66及び/又はポリアミド12がさらに好ましく、ポリアミド6及び/又はポリアミド66がさらに好ましい。
尚、ポリアミド樹脂(A)の末端基の種類及びその濃度や分子量分布に特別の制約は無く、分子量調節や成形加工時の溶融安定化のため、分子量調節剤として、酢酸、ステアリン酸等のモノカルボン酸、メタキシリレンジアミン、イソホロンジアミン等のジアミン、モノアミン、ジカルボン酸のうちの1種あるいは2種以上を適宜組合せて添加することができる。
ポリアミド樹脂(A)は、JIS K−6920に規定する粘度測定方法に準じ、96質量%硫酸中、ポリアミド樹脂(A)の濃度が1質量%、温度25℃の条件下にて測定した相対粘度が、得られるポリアミド樹脂(A)の機械的特性と成形性の観点から、1.0以上5.0以下であることが好ましく、1.5以上4.5以下であることがより好ましく、1.8以上4.0以下であることがさらに好ましい。
また、JIS K−6920に規定する低分子量物の含有量の測定方法に準じて測定したポリアミド樹脂(A)の抽出量は、特に制限はないが、成形加工時に発生するガス等の環境上の問題、製造設備への付着による生産性の低下や成形体への付着による外観不良等を引き起こす可能性があるため、5質量%以下であることが好ましい。
[ポリオレフィン系樹脂(B)]
本発明のポリアミド樹脂組成物に用いるポリオレフィン系樹脂(B)は、酸変性されたエチレン・ブテン共重合体及び/又は酸変性されたエチレン・プロピレン共重合体である。
本発明のポリアミド樹脂組成物に用いるポリオレフィン系樹脂(B)は、酸変性されたエチレン・ブテン共重合体及び/又は酸変性されたエチレン・プロピレン共重合体である。
酸変性されたエチレン・ブテン共重合体及び/又は酸変性されたエチレン・プロピレン共重合体の変性に用いられる酸は、不飽和カルボン酸無水物が好ましい。不飽和カルボン酸無水物としては、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸等が挙げられ、無水マレイン酸が好ましい。一般的に、変性に用いる不飽和カルボン酸無水物の量は、エチレン・ブテン共重合体及び/又はエチレン・プロピレン共重合体との総量に対し、0.1〜10質量%である。
本発明のポリアミド樹脂組成物の機械特性の観点から、ポリオレフィン系樹脂(B)は、無水マレイン酸変性されたエチレン・ブテン共重合体及び/又は無水マレイン酸変性エチレン・プロピレン共重合体であることが好ましく、無水マレイン酸変性されたエチレン・ブテン共重合体であることがより好ましい。
[窒素系難燃剤(C)]
本発明のポリアミド樹脂組成物に用いる窒素系難燃剤(C)は、メラミンシアヌレートである。ポリアミド樹脂組成物中のメラミンシアヌレートの分散の観点から、堺化学工業株式会社製のMC−5Fのような表面処理されたメラミンシアヌレートが好ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物に用いる窒素系難燃剤(C)は、メラミンシアヌレートである。ポリアミド樹脂組成物中のメラミンシアヌレートの分散の観点から、堺化学工業株式会社製のMC−5Fのような表面処理されたメラミンシアヌレートが好ましい。
[りん系難燃剤(D)]
本発明のポリアミド樹脂組成物に用いるりん系難燃剤(D)は、リン酸エステルであり、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリエチルホスフェート、ビスフェノールAビス(ジフェニル)ホスフェート等が例示できる。中でも、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、ビスフェノールAビス(ジフェニル)ホスフェート等の芳香族系リン酸エステルが好ましく、以下の一般式で表されるリン酸エステルがより好ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物に用いるりん系難燃剤(D)は、リン酸エステルであり、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリエチルホスフェート、ビスフェノールAビス(ジフェニル)ホスフェート等が例示できる。中でも、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、ビスフェノールAビス(ジフェニル)ホスフェート等の芳香族系リン酸エステルが好ましく、以下の一般式で表されるリン酸エステルがより好ましい。
一般式のR1〜R8は、同一でも異なってよく、直鎖又は分岐鎖の炭素原子数1〜4のアルキル基であり、R9〜R12は、同一でも異なってよく、水素原子あるいは直鎖または分岐鎖の炭素原子数1〜4のアルキル基であり、Xは、結合手、−CH2−、−C(CH3)2−、−S−、−SO2−、−O−、−CO−または−N=N−からなる群から選択される1種であり、nは、0又は1であり、mは、0〜5の整数である。
一般式のR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びR8がメチル基であり、R9、R10、R11及びR12が水素原子であり、Xが結合手であり、nが0又は1であり、mが1であることがさらに好ましい。
[ポリアミド樹脂組成物]
本発明のポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂(A)100質量部に対し、ポリオレフィン系樹脂(B)を5〜50質量部、窒素系難燃剤(C)を3〜50質量部、及びりん系難燃剤(D)を3〜50質量部含むことが好ましく、ポリオレフィン系樹脂(B)を5〜25質量部、窒素系難燃剤(C)を5〜20質量部、及びりん系難燃剤(D)を5〜15質量部含むことがより好ましく、ポリオレフィン系樹脂(B)を5〜15質量部、窒素系難燃剤(C)を5〜15質量部、及びりん系難燃剤(D)を5〜10質量部含むことがさらに好ましく、ポリオレフィン系樹脂(B)を5〜10質量部、窒素系難燃剤(C)を6〜11質量部、及びりん系難燃剤(D)を5〜7質量部含むことがさらに好ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂(A)100質量部に対し、ポリオレフィン系樹脂(B)を5〜50質量部、窒素系難燃剤(C)を3〜50質量部、及びりん系難燃剤(D)を3〜50質量部含むことが好ましく、ポリオレフィン系樹脂(B)を5〜25質量部、窒素系難燃剤(C)を5〜20質量部、及びりん系難燃剤(D)を5〜15質量部含むことがより好ましく、ポリオレフィン系樹脂(B)を5〜15質量部、窒素系難燃剤(C)を5〜15質量部、及びりん系難燃剤(D)を5〜10質量部含むことがさらに好ましく、ポリオレフィン系樹脂(B)を5〜10質量部、窒素系難燃剤(C)を6〜11質量部、及びりん系難燃剤(D)を5〜7質量部含むことがさらに好ましい。
また、衝撃性と難燃性の観点から、本発明のポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂組成物全量に対し、ポリアミド樹脂(A)を50〜90.5質量%、ポリオレフィン系樹脂(B)を3.5〜40質量%、窒素系難燃剤(C)を3〜40質量%、及びりん系難燃剤(D)を3〜40質量%を含むことが好ましく、ポリアミド樹脂(A)を50〜89.5質量%、ポリオレフィン系樹脂(B)を3.5〜40質量%、窒素系難燃剤(C)を3.5〜40質量%、及びりん系難燃剤(D)を3.5〜40質量%を含むことがより好ましく、ポリアミド樹脂(A)を65〜89.5質量%、ポリオレフィン系樹脂(B)を3.5〜15質量%、窒素系難燃剤(C)を3.5〜10質量%、及びりん系難燃剤(D)を3.5〜10質量%を含むことがさらに好ましく、ポリアミド樹脂(A)を77〜89.5質量%、ポリオレフィン系樹脂(B)を3.5〜9質量%、窒素系難燃剤(C)を3.5〜8質量%、及びりん系難燃剤(D)を3.5〜6質量%を含むことがさらに好ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、23℃のASTM D−256に準拠したIZOD衝撃強度が50J/m以上であることが好ましい。
また、本発明のポリアミド樹脂組成物は、JIS K7201−2に準拠し測定した酸素指数が、22.0以上であることが好ましく、23.5以上であることがより好ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、ポリアミド樹脂(A)以外の熱可塑性樹脂、エラストマー、フィラーや、補強繊維等を添加することができる。
さらに、本発明のポリアミド樹脂組成物には、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、銅化合物などの安定剤、着色剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、酸化防止剤、帯電防止剤、結晶化促進剤、ガラス繊維、可塑剤、潤滑剤、メラミンシアヌレート以外の窒素系難燃剤やリン酸エステル以外のりん系難燃剤等も添加することもできる。
本発明のポリアミド樹脂組成物の製造方法は、特に制限はないが、通常、以下の製造方法を挙げることができる。円筒型混合機等の混合機を用いる方法、二軸押出機、単軸押出機、多軸押出機、バンバリミキサー、ロールミキサー、ニーダー等の押出機を用いる方法、混合機と押出機を組み合わせて製造する方法等があげることができる。中でも円筒型混合機等の混合機を用いて得たポリアミド樹脂(A)、ポリオレフィン系樹脂(B)、窒素系難燃剤(C)及びりん系難燃剤(D)の混合物を二軸押出機で溶融混練して、本発明のポリアミド樹脂組成物を製造する方法が好ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物を成形品に成形する方法としては、例えば、射出成形、押出成形、中空成形、プレス成形、ロール成形、発泡成形、真空・圧空成形、延伸成形などが挙げられ、これらの中でも、押出成形による方法が好ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物を成形してなる成形品としては、射出成形品、中空体、フィルム、シート、繊維が挙げられ、中でも、中空体が好ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、従来ポリアミド樹脂組成物が用いられてきた各種用途に使用できる。本発明のポリアミド樹脂組成物は、難燃性と低温での耐衝撃性が共に優れることから、自動車部品及び/又は電気・電子機器部品に用いられることが好ましく、自動車用電線プロテクター又はコルゲートチューブに用いられることがより好ましい。
以下において例を掲げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明の要旨を越えない限り以下の例に限定されるものではない。
使用した原料を以下に示す。
[ポリアミド樹脂(A)]
ポリアミド樹脂(A)は、JIS K−6920に準じ、96質量%硫酸中のポリアミド樹脂(A)の濃度が1質量%、温度25℃の条件下にて測定した相対粘度2.61であり、JIS K−6920に規定する低分子量物の含有量の測定方法に準じて測定した抽出量が0.61質量%であるポリアミド6を用いた。
ポリアミド樹脂(A)は、JIS K−6920に準じ、96質量%硫酸中のポリアミド樹脂(A)の濃度が1質量%、温度25℃の条件下にて測定した相対粘度2.61であり、JIS K−6920に規定する低分子量物の含有量の測定方法に準じて測定した抽出量が0.61質量%であるポリアミド6を用いた。
[ポリオレフィン系樹脂(B)]
ポリオレフィン系樹脂は、無水マレイン酸変性されたエチレン・ブテン共重合体である三井化学株式会社製のタフマー(登録商標)MH5020を用いた。
ポリオレフィン系樹脂は、無水マレイン酸変性されたエチレン・ブテン共重合体である三井化学株式会社製のタフマー(登録商標)MH5020を用いた。
[窒素系難燃剤(C)]
窒素系難燃剤は、表面処理されたメラミンシアヌレートである堺化学工業株式会社製のMC−5Fを用いた。
窒素系難燃剤は、表面処理されたメラミンシアヌレートである堺化学工業株式会社製のMC−5Fを用いた。
[りん系難燃剤(D)]
りん系難燃剤は、以下の一般式で表されるリン酸エステルを含む大八化学工業株式会社製のPX−202を用いた。
りん系難燃剤は、以下の一般式で表されるリン酸エステルを含む大八化学工業株式会社製のPX−202を用いた。
以下の方法により、評価を行った。
[評価方法]
(1)耐衝撃性
23℃のASTM D−256に準拠したIZOD衝撃強度を測定した。IZOD衝撃強度が、50J/m以上の場合、耐衝撃性を「○」とし、50J/m未満の場合、耐衝撃性を「×」とした。
(1)耐衝撃性
23℃のASTM D−256に準拠したIZOD衝撃強度を測定した。IZOD衝撃強度が、50J/m以上の場合、耐衝撃性を「○」とし、50J/m未満の場合、耐衝撃性を「×」とした。
(2)難燃性
JIS K7201−2に準拠して、酸素指数を測定した。酸素指数が23.5以上ある場合、燃焼性を「○」とし、酸素指数が22.0以上23.5未満である場合、燃焼性を「△」とし、酸素指数が22.0未満を「×」とした。
JIS K7201−2に準拠して、酸素指数を測定した。酸素指数が23.5以上ある場合、燃焼性を「○」とし、酸素指数が22.0以上23.5未満である場合、燃焼性を「△」とし、酸素指数が22.0未満を「×」とした。
[実施例1〜3及び比較例1、2]
表1に記載の割合で、ポリアミド樹脂(A)、ポリオレフィン系樹脂(B)、窒素系難燃剤(C)及びりん系難燃剤(D)を混合し、押出機により溶融混練し、ポリアミド樹脂組成物を得た。得られたポリアミド樹脂組成物を上記の評価方法にて評価した。その結果を表1に示す。
表1に記載の割合で、ポリアミド樹脂(A)、ポリオレフィン系樹脂(B)、窒素系難燃剤(C)及びりん系難燃剤(D)を混合し、押出機により溶融混練し、ポリアミド樹脂組成物を得た。得られたポリアミド樹脂組成物を上記の評価方法にて評価した。その結果を表1に示す。
Claims (8)
- ポリアミド樹脂(A)、ポリオレフィン系樹脂(B)、窒素系難燃剤(C)及びりん系難燃剤(D)を含むポリアミド樹脂組成物であり、
前記ポリオレフィン系樹脂(B)が、酸変性されたエチレン・ブテン共重合体及び/又は酸変性されたエチレン・プロピレン共重合体であり、
前記窒素系難燃剤(C)がメラミンシアヌレートであり、
前記りん系難燃剤(D)がリン酸エステルであるポリアミド樹脂組成物。 - 前記ポリアミド樹脂(A)100質量部に対し、
前記ポリオレフィン系樹脂(B)を5〜50質量部、
前記窒素系難燃剤(C)を3〜50質量部及び
前記りん系難燃剤(D)を3〜50質量部含む請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。 - ポリアミド樹脂組成物全量に対し
前記ポリアミド樹脂(A)を50〜90.5質量%
前記ポリオレフィン系樹脂(B)を3.5〜40質量%、
前記窒素系難燃剤(C)を3〜40質量%及び
前記りん系難燃剤(D)を3〜40質量%を含む請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。 - 前記ポリアミド樹脂(A)100質量部に対し、
前記ポリオレフィン系樹脂(B)を5〜25質量部、
前記窒素系難燃剤(C)を5〜20質量部及び
前記りん系難燃剤(D)を5〜15質量部含む請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。 - 前記ポリアミド樹脂(A)がポリアミド6、ポリアミド66及び/又はポリアミド12である請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物。
- 前記ポリオレフィン系樹脂(B)が無水マレイン酸変性されたエチレン・ブテン共重合体である請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物。
- 前記一般式のR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びR8がメチル基であり、R9、R10、R11及びR12が水素原子であり、Xが結合手であり、nが0又は1であり、mが1である請求項7に記載のポリアミド樹脂組成物。
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- 2012-03-13 JP JP2012055364A patent/JP2013189512A/ja active Pending
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