JP2013188789A - 人工砂およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱膨張率が低く汎用性に富んだ人工砂と、その製造方法とを提供する。
【解決手段】シリカ質原料、ジルコン−アルミナ質原料、分散剤および分散媒を含んでなる原料組成物を混練した後、この混練された原料組成物から造粒物を作り出す(造粒工程)。続いて、前記造粒物を1400℃以上1650℃未満の温度で加熱焼成する(焼成工程)。これら一連の工程を経て、ジルコン及びムライトを主成分とし熱膨張率が0.2%以下である人工砂が得られる。この人工砂は、その表面にフェノール樹脂をコーティングすることで樹脂被覆型の人工砂(RCS)とすることができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えば鋳物砂として利用可能な人工砂と、その製造方法とに関する。
砂の工業的な用途の一つに鋳物砂がある。通常、鋳物砂は鋳造過程において繰り返し使用される。その際、溶湯の熱により骨材である珪砂のシリカ(SiO2)分が膨張、破砕、微粉化し、粘結材である粘土や添加剤である石炭粉などとともに飛散するため、鋳物工場では、これら飛散した微粉分を集塵機で捕集している。捕集した微粉分は「集塵ダスト」と呼ばれる。現状、集塵ダストはセメント原料等に再利用されているが、昨今のセメント需要の減少により、集塵ダストの処理費用が高騰している。それ故、集塵ダストを鋳物砂の原料として再利用することが望まれている。
ところで、特許文献1(特許第2965782号)は、廃珪砂を利用した人工砂の製造方法を開示する。特許文献1の段落0011によると、当該技術では、「鋳物砂として適当な化学組成となるように、必要に応じて、かかる廃珪砂に対してシリカ質、アルミナ質或いはシリカ−アルミナ質等からなる化学組成の調整用粉末」を加え、造粒、焼成、分級をおこなっている、とのことである。
しかしながら、廃珪砂はシリカ分を主成分とする。シリカを主成分とした人工砂では熱膨張率が高いという問題がある。その理由は、シリカの結晶多形の一つである石英が573℃で三方晶系の低温型石英(α石英)から六方晶系の高温型石英(β石英)に転移し、その際に大きな熱膨張を伴うからである。この変化は可逆的で573℃を跨ぐたびに何度でも起きるため、石英を含む人工砂では溶湯の熱による熱膨張が起こり、人工砂が微粉化し易い。他方、焼成によりシリカをクリストバライトに変化させると、熱膨張率は低下する。しかし、文献1の実施例では構成鉱物の一部が石英となっており(文献1表7)、石英は1700℃以上の高温で溶融石英化しないと低熱膨張化しない。文献1表9の曝熱時間300秒の欄によれば、比較用5号珪砂の熱膨張率が1.41%に対して、実施例(クリストバライトと石英の鉱物組成)の人工砂の熱膨張率は0.54〜0.78%であり、この熱膨張率は珪砂の1/2〜1/3程度にとどまるものである。
鋳物砂の熱膨張率が高いと、鋳造時に溶湯の熱にさらされたとき、砂は膨張し、クラックが入り、粉砕され、微細化しやすい。このため、熱膨張率が十分に低いとは言えない特許文献1の人工砂では、ライフサイクルが短いという問題がある。また、大きな砂粒膨張は鋳型表面の曝熱膨張として現れ、すくわれ、しぼられのみならず、無枠鋳型の型割れ欠陥に至るまで生型造型法での大きな鋳造不良原因ともなり得る。
なお、ジルコンサンドは、高耐火性、高硬度、破砕しにくさを特徴とし、鋳鋼、特殊鋳鋼などの高温で鋳込まれる鋳型の焼着対策素材として実績があるが、価格が非常に高くて汎用性に乏しく、価格の更なる高騰や資源の枯渇がネックとなって使用が困難なものとなってしまうおそれがある。
特許第2965782号公報
[解決課題]
本発明は、これまでよりも熱膨張率が低く汎用性に富んだ人工砂を提供することを目的とする。とりわけ、集塵ダストを用いて熱膨張率の低い人工砂を得ることを目的とし、更には、微粉化し難くダスト発生量を低減ないし抑制できる人工鋳物砂を得ることを目的とする。
[着想の原点]
集塵ダストを人工砂の原料に利用するためには「耐火度の向上」を図ることが重要であるが、これについては、比較的安価に入手可能な廃ジルコン−アルミナ複合材(混合物)を併用し、集塵ダスト中の微粉化したシリカ(又は石英)と前記複合材中のアルミナとを高温で反応させてムライトを生成し、ジルコン−ムライト質を主成分とする人工砂とすることで解決を図った。ムライト自体が低熱膨張であることに加えて、シリカ(又は石英)をムライトに転化させることで石英分が相対的に低下する結果、人工砂の熱膨張率が低くなる。
本発明は、ジルコン及びムライトを主成分とし、熱膨張率が0.2%以下であることを特徴とする人工砂である。好ましくは、その人工砂の表面にフェノール樹脂がコーティングされていることを特徴とする樹脂被覆型の人工砂である。
本発明はまた、上記のような人工砂の製造方法に関するものである。即ち、
シリカ質原料、ジルコン−アルミナ質原料、分散剤および分散媒を含んでなる原料組成物を混練した後、この混練された原料組成物から造粒物を作り出す造粒工程と、
前記造粒物を1400℃以上1650℃未満の温度で加熱焼成する焼成工程と、
を経ることで、ジルコン及びムライトを主成分とし熱膨張率が0.2%以下である人工砂を製造することができる。
また、前記焼成工程で得られた焼成粒の表面にフェノール樹脂をコーティングする樹脂被覆工程を経ることで、樹脂被覆型の人工砂を製造することができる。なお、前記シリカ質原料は、鋳造用設備の集塵機で集められた集塵ダストであり、前記ジルコン−アルミナ質原料は、ジルコン−アルミナ質の研磨材で研磨対象物を研磨したときの研磨作業から排出される研磨スラッジであることは、好ましい。
本発明の人工砂およびその製造方法によれば、熱膨張率が0.2%以下である低熱膨張タイプの人工砂を得ることができる。この人工砂は、ジルコン及びムライトを主成分とするものであるため、ジルコンサンドに比べて安価であり汎用性に富む。特に、本発明の人工砂を鋳物砂として繰り返し使用した場合でも、微粉化し難く、ダスト発生量を低減ないし抑制することができる。
スプレードライヤーで造粒した造粒物の顕微鏡写真(倍率:100倍)。 分級後の人工砂の粒度分布を示すグラフ。 人工砂のX線回折のチャート。 実施例2及び比較例1の砂の特性を示し、(A)は強度、(B)は熱膨張率をそれぞれ比較したグラフ。 実施例3及び比較例2の砂の特性を示し、(A)は生型強度、(B)は面粗度、(C)は耐破砕性、(D)は微粉分をそれぞれ比較したグラフ。
本発明の好ましい実施形態について以下に説明する。
本発明に係る人工砂は、ジルコン及びムライトを主成分とし、熱膨張率が0.2%以下であることを特徴とするものである。この人工砂は、以下に述べるような造粒工程および焼成工程を経て製造される。
人工砂製造の第1段階は、シリカ質原料、ジルコン−アルミナ質原料、分散剤および分散媒を含んでなる原料組成物を混練した後、この混練された原料組成物から造粒物を作り出す造粒工程である。
シリカ質原料とは、それが含有する無機成分の中でもシリカ(二酸化珪素)の含有割合が最も多い無機原料を意味する。このシリカ質原料は、純度100%のシリカであってもよいし、鋳造用設備の集塵機で集められた集塵ダストのようなシリカ含有の無機混合物であってもよい。かかる集塵ダストを本発明の原料として使用すれば、集塵ダストの再利用又は有効利用の道が開かれることになる。
ジルコン−アルミナ質原料とは、それが含有する無機成分の中でもジルコンおよびアルミナの各含有割合が比較的多い無機混合原料を意味する。このジルコン−アルミナ質原料として、ジルコン−アルミナ質の研磨材で研磨対象物(例えば基板など)を研磨したときの研磨作業から排出される研磨スラッジを使用することは、当該研磨スラッジの再利用又は有効利用につながり再資源化の観点からも好ましい。なお、ジルコンとは、ジルコニウムのケイ酸塩鉱物であり、その化学組成は、ZrSiO、又は、ZrO−SiOで表される。
原料組成物を混練する際の分散剤としては、ポリ有機酸塩(例えば、ポリカルボン酸アンモニウム塩)が使用でき、分散媒としては、水やアルコール含有水を使用することができる。また、この混練した原料組成物から微細な造粒物を作るための手法としては、スプレードライヤー(噴霧乾燥)等の常法を採用することができる。スプレードライヤーによれば、適度な流動性を有する例えばスラリー状の原料組成物から、100〜200μmの平均粒径を有するほぼ球形の造粒物を容易に得ることができる。また、スプレードライヤーによれば、乾燥工程を兼ねることができる。
人工砂製造の第2段階は、前記造粒工程で得た造粒物を1400℃以上1650℃未満の温度で加熱焼成する焼成工程である。この加熱焼成により、ジルコン及びムライトを主成分とする人工砂を得ることができる。なお、ムライトとは、単鎖構造を持つアルミノ珪酸塩鉱物であり、その化学組成は、Al13Siで表される。
加熱焼成の温度を1400℃以上としているのは、この温度以上で加熱することで、加熱前の造粒物を構成しているシリカとアルミナとが反応してムライトを生成するからである。ムライトの生成は、得られた人工砂の熱膨張率を低くするのに役立つ。他方で、加熱焼成の温度を1650℃未満としているのは、1650℃以上の温度で加熱すると、人工砂の粒同士が強固に固着してしまい、その粒間の固着を解きほぐすために無理に解砕すると、歪な形状(つまり非球形状)となって鋳物砂としての適性を失ってしまうからである。なお、ジルコンは1550℃以上になると、ジルコニアと二酸化ケイ素とに解離する傾向があり、これら(ジルコニア、二酸化ケイ素)は熱膨張率が比較的大きな成分とされている。かかる観点からすると、加熱焼成の温度を1550℃以上とすることは好ましくない面もあるが、その反面、焼成温度が高い方が結果的に得られる人工砂が緻密化して微粉化し難くなるという利点もある。このため本発明では、加熱焼成の上限温度を、粒同士の強固な固着をぎりぎり回避できる1650℃付近に設定した。
上記造粒工程および焼成工程を経て製造される人工砂は、ジルコン−アルミナ質原料に由来するジルコン、及び、ジルコン−アルミナ質原料中のアルミナとシリカ質原料中のシリカとが反応して転化したムライトを主成分とするものである。その人工砂は、シリカ及びアルミナ分の減量とムライトの生成の相乗効果によって、熱膨張率0.2%以下を達成する。また、ムライトと共存するジルコンの特性により、高耐火性、耐破砕性などの特性を確保する。
前記焼成工程で得られた焼成粒の表面にフェノール樹脂をコーティングする樹脂被覆工程を経ることで、樹脂被覆型の人工砂(レジンコーテッドサンド、通称「RCS」)を製造することができる。RCSは、例えばシェルモールド法(熱硬化型鋳型鋳造法)用の鋳物砂として使用できる。使用可能なフェノール樹脂としては、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂を例示することができる。ノボラック樹脂自体は熱可塑性であるため、一般に硬化剤(例えばヘキサメチレンテトラミン)が併用される。また、レゾール型樹脂はそれ自体が熱硬化性であるため、硬化剤を使用せずに単体で硬化させることができる。
以下に、本発明に従う人工砂の一例(実施例1)、その人工砂を用いたレジンコーテッドサンド(RCS)の一例(実施例2)、通常の珪砂を用いたレジンコーテッドサンド(RCS)の例(比較例1)、人工砂で型形成した例(実施例3)および通常の珪砂で型形成した例(比較例2)について説明する。
[実施例1]
ジルコン−アルミナ質原料として、研磨工場での研磨作業から排出された廃研磨材スラッジ(1a)を使用すると共に、シリカ質原料として、鋳物工場の集塵機で集めた集塵ダスト(1b)を使用した。集塵ダスト(1b)の実体は鋳物砂が微細化した粉塵である。廃研磨材スラッジ(1a)及び集塵ダスト(1b)それぞれの成分組成を蛍光X線測定した結果を表1に示す。表1は、各成分を酸化物換算したときの重量%を示す。
実施例1では、廃研磨材スラッジ(1a)80重量部に対して集塵ダスト(1b)20重量部を配合すると共に、更に水40重量部、分散剤(ポリカルボン酸アンモニウム塩)0.75重量部を添加し、ボールミルにて3時間混合して原料スラリーを作成した。この原料スラリーをスプレードライヤーにて乾燥及び造粒を行い、造粒物を得た。図1は、得られた造粒物の顕微鏡写真である。図1から分かるように造粒物は、鋳物砂として最も好適な球形をなしていた。続いて、造粒物をガス炉に移し、大気雰囲気下、1620℃で焼成した。この温度(1620℃)によれば、人工砂の緻密化が図られる。この焼成(兼緻密化)で得られた人工砂を分級器(ふるい)にかけて、鋳物砂に適した粒度分布の人工砂を選別した。分級後に得られた人工砂の粒度分布を図2に示す。図2において「PAN」とは、53μm未満の大きさ全てを意味する。
このようにして得られた実施例1の人工砂の成分組成を蛍光X線測定した結果を表2に示す。また、実施例1の人工砂の結晶構造をX線回折で調べた結果(チャート)を図3に示す。X線回折の結果、実施例1の人工砂が主として、ジルコン及びムライトからなることが判明した。
[実施例2/比較例1]
実施例2では、実施例1の人工砂を用いて、シェルモールド法で使用されるレジンコーテッドサンド(RCS)を作成した。具体的には、実施例1の人工砂を130℃に加熱した後、アジテーター式混練機に投入した。そこへノボラック型フェノール樹脂(人工砂に対して2.5重量%相当の量)を加え、2280rpmで40秒間混練した。その後、更にそこへ、硬化剤(架橋剤)としてのヘキサメチレンテトラミン(フェノール樹脂に対して15重量%相当の量)および水(人工砂に対して1.2重量%相当の量)を添加し、2280rpmで80秒間混練した。その後、ステアリン酸カルシウム(人工砂に対して0.1重量%相当の量)を添加し、2280rpmで30秒間混練した。そして、混練機より取出し、室温にて冷却して実施例2の人工砂(RCS)とした。
上記実施例2の手順において、実施例1の人工砂に代え「通常の珪砂」を使用して得たものを比較例1の珪砂(RCS)とした。
実施例2及び比較例1の各RCSにつき物性を測定した。即ち、それぞれのRCSを250℃に加熱した金型に投入し、60秒間保持したのち抜型し、長さ60mm×幅10mm×厚さ10mmの試験片を作成した。この試験片を用い、中小企業総合事業団(後に独立行政法人中小企業基盤整備機構に統合)が制定した「鋳型および鋳型材料に関する試験方法」中のSM−1曲げ強さ試験法に準じて、各試験片の抗折強度を測定した。その結果は図4(A)に示すように、
比較例1の珪砂(RCS)が38.3kgf/cm2(=375.3N/cm2)に対して、
実施例2の人工砂(RCS)が60.4kgf/cm2(=591.9N/cm2)であった。
更に各試験片を用い、上記「鋳型および鋳型材料に関する試験方法」中のM−2曲げ強さ試験法に準じて、各試験片の熱膨張率(%)を測定した。その結果は図4(B)に示すように、比較例1の珪砂(RCS)の1.01%に対して、実施例2の人工砂(RCS)は0.08%であった。
実施例2のRCSによれば、比較例1のRCSに比べてより大きな鋳型強度が得られ、且つ、砂の熱膨張率がより小さくなることが判明した。
[実施例3/比較例2]
次に、実施例1の人工砂を生型砂として使用した場合(実施例3とする)、及び、通常の珪砂(比較例1で用いた珪砂と同じもの)を生型砂として使用した場合(比較例2とする)について、それぞれの特性を調べた。
具体的には、人工砂(又は通常の珪砂)100重量部に対して2.0重量部の水を加え、2280rpmで60秒間混練した。その後、粘結材としてベントナイトを9重量部追加し、さらに90秒間混練した。得られた半固形試料を用いてJIS Z2601-1993に規定された鋳物砂の圧縮強さ試験方法により圧縮強度を測定した。その結果は図5(A)に示すように、比較例2(珪砂)の圧縮強度が15.7N/cmに対して、実施例3(人工砂)の圧縮強度は19.1N/cmであり、人工砂の方が通常の珪砂よりも鋳型強度が大きいことが判明した。
測定後、半固形試料を室温で保管し再び混練するという操作を20回繰り返した。この20回混練砂を用いて階段状試験片を鋳造したのち砂を取り除き、鋳物表面の面粗度を測定した。その結果は図5(B)に示すように、比較例2(珪砂)の面粗度Rzが264に対して、実施例3(人工砂)の面粗度Rzは157であり、人工砂を用いた方が鋳肌への砂つきが少なく表面が滑らかであることが判明した。
熱処理後の砂の耐破砕性を評価するため、1550℃の熱処理を行った後、ボールミルで一定時間粉砕処理した場合の粒度指数(AFS粒度分布)の変化を調べた。その結果を図5(C)に示す。図5(C)において白地の棒グラフは「破砕前(初期値)」の指数を示し、梨地の棒グラフが「破砕後」の指数を示す。比較例2(珪砂)では、初期粒度指数55.8から104.2に大きく変化したが、実施例3(人工砂)では、初期粒度指数56.6から78.2への小さな変化にとどまった。つまり、人工砂の方が珪砂よりも破砕しづらい砂であることが判明した。
上記1550℃の熱処理及びボールミル処理の後の微粉分(振動ふるいにより分級した目開き106μmの篩いを通過したもの)を比較した。その結果は図5(D)に示すように、比較例2(珪砂)の26.6%に対して、実施例3(人工砂)は9.3%にとどまり、人工砂の方が珪砂よりも微粉分が少ないことが判明した。
本発明の人工砂は、鋳造用の鋳物砂として利用することができる。また、ブラスト処理用のサンドブラスト材や、農園芸用、屋上緑化用またはゴルフ場用の砂として利用することができる。

Claims (5)

  1. ジルコン及びムライトを主成分とし、熱膨張率が0.2%以下であることを特徴とする人工砂。
  2. 請求項1に記載の人工砂の表面にフェノール樹脂がコーティングされていることを特徴とする樹脂被覆型の人工砂。
  3. シリカ質原料、ジルコン−アルミナ質原料、分散剤および分散媒を含んでなる原料組成物を混練した後、この混練された原料組成物から造粒物を作り出す造粒工程と、
    前記造粒物を1400℃以上1650℃未満の温度で加熱焼成する焼成工程と、
    を経て製造することを特徴とする、ジルコン及びムライトを主成分とし熱膨張率が0.2%以下である人工砂の製造方法。
  4. 請求項3に記載の人工砂の製造方法において、
    前記焼成工程で得られた焼成粒の表面にフェノール樹脂をコーティングする樹脂被覆工程を更に備えることを特徴とする、樹脂被覆型の人工砂の製造方法。
  5. 前記シリカ質原料は、鋳造用設備の集塵機で集められた集塵ダストであり、
    前記ジルコン−アルミナ質原料は、ジルコン−アルミナ質の研磨材で研磨対象物を研磨したときの研磨作業から排出される研磨スラッジである、
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載の人工砂の製造方法。
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