JP2013188121A - リニヤ駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】無音で作動し、駆動力の著しく大きい負荷のリニヤ駆動装置を得ることが目的である。
【解決手段】
円筒状の軟磁性体の内側に外側が固定された軟磁性体の円環よりなる複数個の磁極と、隣接する磁極1組を励磁する励磁コイルと、円柱状の軟磁性体が軸受により円筒状軟磁性体の軸線にそって滑動できるように支持された作動子に設けられるとともに、外側面が僅かな空隙を介して磁極面と対向する複数個の軟磁性体円柱と、励磁コイルを順次に通電することにより磁極巾の2/3づつステップ動作をせしめるか、若しくは位置検知素子により、軟磁性体円柱の位置を検出して得られる出力を介して対応する励磁コイルの通電を制御して軟磁性体円柱と磁極間の相対駆動力を発生せしめる通電制御回路とより構成される。
【選択図】図2
【解決手段】
円筒状の軟磁性体の内側に外側が固定された軟磁性体の円環よりなる複数個の磁極と、隣接する磁極1組を励磁する励磁コイルと、円柱状の軟磁性体が軸受により円筒状軟磁性体の軸線にそって滑動できるように支持された作動子に設けられるとともに、外側面が僅かな空隙を介して磁極面と対向する複数個の軟磁性体円柱と、励磁コイルを順次に通電することにより磁極巾の2/3づつステップ動作をせしめるか、若しくは位置検知素子により、軟磁性体円柱の位置を検出して得られる出力を介して対応する励磁コイルの通電を制御して軟磁性体円柱と磁極間の相対駆動力を発生せしめる通電制御回路とより構成される。
【選択図】図2
Description
機械装置の部材により自動的に組立作業時に、所要の部材を設定されたストロークだけ自動的に往復動させるときに利用される。
同じ目的を達する為に電磁プランジヤがある。又並置された回転ローラにより部材を移動する装置がある。
知の電磁プランジヤには次に述べる解決すべき課題がある。
第1の課題 作動時に大きい衝激音を発生する。
第2の課題 作動子のストロークを任意の大きさに選択できなく、又往復動することができない。
第3の課題 作動子の移動ストロークを大きくすることができない。
第4の課題 最も駆動力の必要な初期に駆動力が小さく、動作の終了時の駆動力が余り必要でないときに最大の駆動力となる不都合がある。
第5の課題 駆動力が飽和することなく、通電電流に応じて直線的に増大する手段が要求される。
第1の課題 作動時に大きい衝激音を発生する。
第2の課題 作動子のストロークを任意の大きさに選択できなく、又往復動することができない。
第3の課題 作動子の移動ストロークを大きくすることができない。
第4の課題 最も駆動力の必要な初期に駆動力が小さく、動作の終了時の駆動力が余り必要でないときに最大の駆動力となる不都合がある。
第5の課題 駆動力が飽和することなく、通電電流に応じて直線的に増大する手段が要求される。
外筺の中心軸方向に左右に移動できるように支持された作動子と、所定の軸間距離で保持された円環状の軟磁性体で作られ、該軸間距離と同じ巾の第1,第2の磁極を備えるとともに、第1,第2の磁極の磁路となる軟磁性体を備えた6組の磁極が内周面に軸方向にそって所定の離間距離で固定された前記した外筐と、第1,第2の磁極を励磁する6個の励磁コイルと、前記した作動子と同軸で等しいピッチで固定されるとともに、第1,第2の磁極の外側間の距離とほぼ等しい大きさの巾を有する複数個の軟磁性体円柱と、該軟磁性体円柱の外周と対向する第1,第2の磁極の内周とを僅かな空隙を介して対向して保持する手段と、磁極と軟磁性体円柱の軸方向の相対位置を検出して得られる位置検知信号若しくは設定された,順序で得られる電気信号により対応する励磁コイルを通電することにより、軟磁性体円柱と第1の磁極を完全に対向して磁路を閉じるとともに、その磁束により第2の磁極と軟磁性体円柱との間に磁気吸引力を発生して磁極巾の2/3だけ相対的駆動力を発生し、順次に通電される励磁コイルによる対応する磁極と軟磁性体円柱との磁気吸引力により、1方向に相対的な駆動力を発生する通電制御回路とにより構成されたものである。
無音で負荷を往動の駆動を直線的に行ない、円筒形のステッピング電動機若しくはリニヤ電動機を構成することができる。初期の駆動力が大きくその後の駆動力の低下の少ない負荷のリニヤ駆動装置が得られる。駆動力は従来の手段の6倍位となる効果がある。
図1以降について本発明の実施の形態を説明する。各図面の同一記号のものは同一部材か若しくは同一の作用をする部材なので重複した説明は省略する。図1は外観を示す図である。円筒状の外筺2の左右には側板3a,3bが固定され、作動子1(円柱状)が左右に直線的に駆動される。作動子1の端部には図示しない負荷が連設されている。図2は図1の横断面図である。図2において、軟磁性体製の円筒2は外筐を兼ねた磁路となる。円筒2の内周面には円環状の磁極4a,4bが突出して設けられる。磁極4a,4bの幅は等しく、それ等の離間距離は磁極巾とされ、磁極4a,4bの間には円環状の励磁コイル5aが装着される。
円筒2の両側には、図示していないが、前述した側板3a,3bが締着される。側板3a,3bの中央部の空孔は軸受となり、軟磁性体製の作動子となる円柱1を左右に滑動するように支持している。作動子1には、径の大きい軟磁性体円柱1a,1b,1c,...が切削加工で作られ、円柱の巾は磁極4a,4bの外側間の距離と等しくされる。この等しい意味は少なくとも等しくされることで、多少の長さだけ大きくしても差支えない。円柱1a,1b,1c,...の外周と、磁極4a,4bの内周とは0.1〜0.2ミリメートルの空隙を介して対向し、円柱1の右端には負荷5が連設される。
磁極4a,4bと同じ構成の磁極4c,4d、磁極4e,4f、磁極4g,4h、磁極4i,4j、磁極4k,4lが外筐2の内側に図示のように固着されている。各磁極と各円柱との相対位置は図示のようになっている。各1組の磁極の外側間の距離(例えば矢印aで示すもの)は磁極巾とされている。円柱1aは図示のようにそれ等の右端が、磁極4cの左端と対向している。円柱1aの外側面は磁極4dと空隙を介して対向する。上述した構成とする為の手段を次に説明する。軟磁性体円環4aを作り、これを外筐2の内側に挿入固定する。次に円環状に捲回してプラスチックで固化された励磁コイル5aを外筐2の内側に挿入し、次に軟磁性体円環4bを作り、これを外筐2の内側に挿入固定する。他の磁極4c,4dとその励磁コイル5b等についても上述した手段により図示のように構成することができる。
励磁コイル5a,5b,...の端子は外筐2に設けた細孔より外部に導出される。励磁コイル5bに通電すると、磁束は磁極4c→円柱1a→磁極4d→外筺2→を通って閉回路となるので磁束量が大きく、従って矢印b方向の作動子となる円柱1の駆動力は大きくなり、負荷5を同方向に駆動する。上述した動作において、円柱1aと磁極4d間では磁力線は対向面に垂直となり矢印b方向の吸引力はないが、空隙部の対向面積が大きいので磁気抵抗が著しく小さく磁力線の量が大きくなる。この磁力線は円柱1aと磁極4cの端部の対向部の大きい洩れ磁束となり矢印b方向の駆動力に大きく寄与する。従って従来のこの種のリニヤ駆動装置の6倍位の駆動力を得ることができる特徴がある。
図3のグラフは、負荷駆動力のグラフでよこ軸は作動子1の移動距離、たて軸は吸引力である。周知の電磁プランジヤでは、曲線7で示すように初期の吸引力が小さく、終了時の吸引力が最大となる。本発明装置では、曲線8で示すように初期の吸引力が大きく、次に漸減する。従って大きい負荷の駆動を行なうことができる特徴がある。上述した作用を図4について説明する。図4において、磁極4c,円柱1aは断面を示し、端部の対向部には矢印の磁力線9a,9b,9cが発生する。このとき磁極4cはN極に励磁され、円柱1aは磁気誘導によりS極に励磁される。対向部の磁力線9aは矢印b方向の吸引力に余り影響がないが、矢印9b,9cの磁力線により矢印b方向の吸引力が得られる。矢印9aの磁力線による吸引力は励磁コイルの電流の2乗に比例し、矢印9b,9cの磁力線による吸引力は電流の1乗に比例する。又空隙長が0.1ミリメートル以下となると、矢印9aの磁力線は対向面に垂直となり吸引力が消失するので、図3のグラフの曲線8に示すように初期の吸引力が大きく平坦な吸引力となる特徴がある。以上の説明より理解されるように、通電の制御により、負荷の直線的な駆動を無音で、初期の駆動力の大きいモードで行うことができる特徴がある。
図2において、励磁コイル5bに通電すると、作動子1は矢印b方向に磁極巾の2/3だけ駆動され、次に励磁コイル5cに通電すると、更に磁極巾の2/3だけ駆動される。上述したように、励磁コイルを記号5b→5c→5d→...と順次に通電することにより、作動子1は矢印b方向に磁極巾の2/3だけ駆動される。従って周知のステッピング電動機の通電をする電気回路を利用することによりリニヤステッピングモータを構成することができる。この場合の通電の順序は前述した通りであるが、逆の順序で通電すると逆方向に駆動される。作動子1を本体に固定し、外筺2を左右に駆動することもできる。この場合には負荷は外筐2に装着される。
励磁コイルを記号5b→5c→5d→5aと通電すると作動子1は矢印b方向のステップ駆動となるが、励磁コイル5aの通電により、作動子1と磁極は図2の相対位置に復帰する。従って励磁コイルを更に記号5b→5c→5d→と通電することにより連続してステップ動作を行なうことができる。作動子1の往復動もできるが、スプリングを作動子1に設けてスプリングバックすることもできる。
各円柱1a,1b,...の間を打点部で示したように、プラスチック材を充填して固化することにより、作動子1は1本の円柱状となる。この場合に外周に滑動性のあるプラスチック材をコーテイングすることにより、該円柱状の作動子の軸受が各磁極となり、特に作動子1の軸受を必要としなくなる利点がある。図2では円柱1aが図示の位置より矢印b方向にスタートする場合を説明したが、円柱1aが点線Cの位置よりスタートする場合には、励磁コイルの通電の順序は、5a→5b→5c→...5a→5b→...とサイクリックに通電される。上述した通電は周知のパルス発振器のパルス出力により行なうことができる。
以上の説明より理解されるように、入力パルス6個を1組とし、順次に入力する入力パルスにより各励磁コイル6個を繰返して通電することにより所要の負荷5の駆動を行なうことができる。入力パルスによる励磁コイルの順序を逆転して、励磁コイル5f→5e→5d→5c→5b→5aと通電することにより作動子1は左方に駆動される。作動子1にスプリングを設け作動子1を駆動の終了後に励磁コイルの通電を断つことにより原位置にスプリングバックすることもできる。
上述した動作は作動子1を本体に固定し、円筒2を左右に可動できるように支持し、円筒2に負荷を装着しても実施できる。次に図2の装置をリニヤ電動機として動作せしめる場合について説明する。外筺となる円筒2には円形の細孔が設けられ、内側端部延長線上にコイル(10〜20ターン位)10a,10b,...,10fが磁極巾の2/3のピッチで配設される。円柱1aの外側がコイル10a,10b,...に僅かな空隙を介して対向する。各コイルには1〜5メガサイクル位の高周波の通電が行なわれ、コイル面が円柱1a外側に対向すると銅損が増大してインピーダンスが変化する。この変化により円柱1a即ち作動子1の位置検出信号を得ることができる。
次に図5につきその説明をする。図5において、記号10は1メガサイクルの発振回路で、その出力はコイル10a、抵抗15a,15b,15cよりなるブリッジ回路に印加され、ダイオード11a,11b、コンデンサ12a,12bを介するオペアンプ13の入力は等しく、その出力はローレベルに保持されている。記号14a,14b,14c,14d,14eで示すブロック回路は上述したコイル10aを含む回路と全く同じ構成のもので、コイル10aがそれぞれコイル10b,10c,10d,10e,10fとなっている。図2のコイル10aが、円柱1aが右方に移動することにより円柱面端部に対向すると、円柱面の渦流損によりインピーダンスが低下して通電電流が増大する。従って図5のオペアンプ13の+端子の入力が増大してその出力がハイレベルに転化するので、フリップフロップ回路(以降はF回路と略称する)16aの出力端子18aもハイレベルに転化する。
図2の円柱1aが更に磁極巾の2/3だけ移動すると、その外側面がコイル10bに対向するので、F回路16aの下側の入力がハイレベルとなる。図示していないがF回路16a,16b,...の入力は、周知の手段によりみじかいパルス入力に転化されているので、ブロック回路14aの出力により、端子18aの出力は消滅し、端子18bの出力に転化する。同じ理由により、コイル10c,10d,10e,10fによるブロック回路14b,14c,14d,14eの出力により、端子18c,18d,18e,18fの出力が順次に得られる。端子18a,18b,...,18fの出力により図2の励磁コイル5a,5b,...,5fの通電をすることにより円柱1a,1b,1c,1d,1eは、矢印b方向に磁極により吸引駆動されてリニヤ電動機を構成することができる。駆動力は図4につき前述したように著しく大きくなる作用効果がある。ステッピン電動機の場合と同様に、励磁コイルの通電の順序を逆転することにより作動子1を左方に駆動することができる。
図1に示す構成で、外筺2の直径が60ミリメートル、長さ250ミリメートルの場合に作動子1の最大駆動力は20kg重、励磁コイルの通電は200アンペアターンである。
1 円柱状の作動子
1a,1b,...軟磁性体円柱
2 軟磁性体円筒外筐
4a,4b,4c,4d,...磁極
3a,3b 側板
5 負荷
5a,5b,5c,...励磁コイル
7,8 吸引力の曲線
9a,9b,9c 磁気吸引力の曲線
10a,10b,10c,...位置検知コイル
10 発振器
13 オペアンプ
16a,16b,16c,...フリップフロップ回路
1a,1b,...軟磁性体円柱
2 軟磁性体円筒外筐
4a,4b,4c,4d,...磁極
3a,3b 側板
5 負荷
5a,5b,5c,...励磁コイル
7,8 吸引力の曲線
9a,9b,9c 磁気吸引力の曲線
10a,10b,10c,...位置検知コイル
10 発振器
13 オペアンプ
16a,16b,16c,...フリップフロップ回路
Claims (1)
- 外筺の中心軸方向に左右に移動できるように支持された作動子と、所定の軸間距離で保持された円環状の軟磁性体で作られ、該軸間距離と同じ巾の第1,第2の磁極を備えるとともに、第1,第2の磁極の磁路となる軟磁性体を備えた6組の磁極が内周面に軸方向にそって所定の離間距離で固定された前記した外筺と、第1,第2の磁極を励磁する6個の励磁コイルと、前記した作動子と同軸で等しいピッチで固定されるとともに、第1,第2の磁極の外側間の距離とほぼ等しい大きさの巾を有する複数個の軟磁性体円柱と、該軟磁性体円柱の外周と対向する第1,第2の磁極の内周とを僅かな空隙を介して対向して保持する手段と、磁極と軟磁性体円柱の軸方向の相対位置を検出して得られる位置検知信号若しくは設定された,順序で得られる電気信号により対応する励磁コイルを通電することにより、軟磁性体円柱と第1の磁極を完全に対向して磁路を閉じるとともに、その磁束により第2の磁極と軟磁性体円柱との間に磁気吸引力を発生して磁極巾の2/3だけ相対的駆動力を発生し、順次に通電される励磁コイルによる対応する磁極と軟磁性体円柱との磁気吸引力により、1方向に相対的な駆動力を発生する通電制御回路とにより構成されたことを特徴とするリニヤ駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012070265A JP2013188121A (ja) | 2012-03-08 | 2012-03-08 | リニヤ駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012070265A JP2013188121A (ja) | 2012-03-08 | 2012-03-08 | リニヤ駆動装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013188121A true JP2013188121A (ja) | 2013-09-19 |
Family
ID=49389100
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012070265A Pending JP2013188121A (ja) | 2012-03-08 | 2012-03-08 | リニヤ駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2013188121A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109187065A (zh) * | 2018-09-14 | 2019-01-11 | 上海理工大学 | 直线电机驱动的全自动加载机 |
-
2012
- 2012-03-08 JP JP2012070265A patent/JP2013188121A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109187065A (zh) * | 2018-09-14 | 2019-01-11 | 上海理工大学 | 直线电机驱动的全自动加载机 |
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