JP2013187327A - 回路基板の製造方法およびそれにより製造された回路基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】レーザー光によりスルーホールを形成した場合の径の変化がなく、その後のメッキ不良の問題がなく、微細なスルーホールを精度よく形成することが可能な回路基板製造方法を提供する。
【解決手段】基板1の表面と裏面の両方のスルーホール形成部に、スルーホールの径を規定するレーザー光を反射する高反射性金属の層31、32を形成し、スルーホール部をレーザー照射する。この際、レーザー光が表面より手前で焦点を結ぶような位置で照射する。このレーザー光は焦点から広がる光となるため、スルーホールの径は表面から裏面側に向かって広がるが、裏面側に高反射性金属層32が配置されているので、裏面側の径はこの金属層32で規定された径となる。
【選択図】図3

Description

本発明は、表面に配線パターンが形成された、電子部品を搭載するための回路基板の製造方法に係り、特に回路基板のスルーホールの形成方法に特徴のある回路基板の製造方法に関する。
回路基板は、セラミックス等の非導電性材料の表面に、電子部品等を搭載するための配線パターンが形成された基板であり、表面の配線パターンを裏面側に形成された配線パターンや裏面側に接続される部品等に接続するために、通常いくつかのスルーホールが形成されている。スルーホールは、形成後に内壁面をメッキ等により導電性金属の膜で覆うことにより、導電性が付与される。回路基板にスルーホールを形成する方法として、レーザー光を用いる方法が知られている(特許文献1、2等)。
例えば、特許文献1には、窒化アルミニウムからなるセラミック基板にレーザー加工によってスルーホールを形成した後、スルーホールの内壁に、蒸着等により金属膜を形成し、さらにCuメッキすることが記載されている。また特許文献2には、プリント配線板の上に積層された樹脂付き銅箔をレーザー光により穿孔することが記載されており、その際、銅箔層にスルーホールの孔径と同じかそれより大きいウィンドを形成してからレーザー照射することが記載されている。
特許文献1には、窒化アルミニウム基板をレーザー加工した場合には、窒素が脱離し表面にAlが露出することが記載されているが(段落0008)、表面に露出したAlでスルーホールを導電化することはできないため、スルーホールを形成後に、スルーホールに導電性を持たせるための表面処理が必要となる。
一方、スルーホールを形成時にその内部に金属膜を形成し導電性を付与する方法もある。この方法は、スルーホールを開ける部分の金属にUVレーザーを照射し、金属をスルーホール内部及び周囲に飛散させるというものである。しかし、この手法は形成されるスルーホールの位置や径がレーザー加工機の加工精度に依存し、高密度実装の基板に要求される精度を満足させることは困難である。
また基板の全面に、レーザー光に対し吸収性を持つ金属の層と、レーザー光を反射する金属の層を積層しておき、レーザー光を反射する金属層のスルーホールに対応する部分を除去した後、レーザー光を照射し、スルーホールを形成する手法も知られている。この方法では、レーザー光を反射する金属層はマスクとして機能し、マスクで覆われていない光吸収性の金属膜の部分のみを穿孔するので、穴径及び位置がともに高い精度のスルーホールを形成することが可能となる。またスルーホール形成時に光吸収性の金属膜がスルーホールの内壁を覆い、ある程度スルーホールの導電化が可能になる。
特開2003−218518号公報 特開2003−309373号公報
一般にレーザー加工機は、レーザー源から外部に取り出されたレーザーを焦点レンズで集光させる構造を有しており、そこから照射されるレーザー光は平行な光線ではなく、焦点に収束した後、広がる光である。通常、スルーホールの穿孔に際しては、高いエネルギーのレーザー光を利用するために、レーザー光を照射する側の反対側の面(裏面)かそれより先でレーザー光が焦点を結ぶような位置でレーザー光を照射している。従って、レーザー光の照射面積で決まるスルーホールの孔の径は、それが当たる表面側から裏面側に向かうにつれて小さくなる。この様子を図7に示す。図示する例では、レーザーが照射される基板70の表面にレーザー光を吸収する金属層71と、レーザー光を反射する金属層72を積層し、スルーホールの設計した直径に対応する金属層72の部分を除去している。このレーザー光高反射金属層72の上からレーザー光を照射することにより、精度よくスルーホール75が形成される。しかし、例えばレーザー光の焦点位置Fが基板70の下面の位置に設定されているとすると、基板の下面におけるスルーホールの直径はレーザー光のビームスポット径となり、スルーホール75は、基板の上面から下面(裏面)に向かって径が変化するテーパ状のスルーホールとなる。
上記方法では、レーザー光を吸収する金属層71がレーザー照射の際に溶融しスルーホールの内壁を覆うことによって、ある程度、スルーホールは導電化されるが、導電性を確実に得るためにはメッキ等による導電性膜の形成が必要である。ここでスルーホール形成後に、スルーホール内部にメッキによって導電性膜を形成する場合、径が細くなった裏面側でメッキ液が流れずメッキ不良が生じるという問題がある。特に回路基板の微細化に伴い、スルーホールの径も小さくなっており、テーパ状の集束形状となるスルーホールに起因するメッキ不良の問題はさらに生じやすくなっている。
そこで本発明は、レーザー光によりスルーホールを形成した場合の径の変化がなく、その後のメッキ不良の問題がなく、微細なスルーホールを精度よく形成することが可能な回路基板製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、スルーホールの径を規定するレーザー光反射性金属の膜を基板の表面と裏面の両方に形成するとともに、レーザー光が照射面より手前で焦点を結ぶような位置でレーザー照射することにより、上記課題を解決する。
即ち、本発明の回路基板の製造方法は、少なくとも一方の面に配線パターンを有するセラミック基板に、レーザー光を照射することによりスルーホールを形成して回路基板を作製する方法であって、次のステップを含む。
基板の一方の面のスルーホール形成部を含む第一の領域に、レーザー光に対し吸収性を持つ金属の層を形成するステップ(1)、第一の領域の、前記スルーホール形成部を除く部分に、レーザー光に対し高反射性を持つ金属の膜を形成するステップ(2)、基板の他方の面のスルーホール形成部を含む第二の領域の、前記スルーホール形成部を除く部分に、レーザー光に対し高反射性を持つ金属の層を形成するステップ(3)、及び、第一の領域のスルーホール形成部にレーザー光を照射するステップ(4)。ステップ(4)では、レーザー光の焦点位置が前記基板の一方の面より光源側となる位置でレーザー光を照射する。
レーザー光の焦点位置から基板の一方の面までの距離は、具体的には、焦点位置から広がるレーザー光の径が前記スルーホールの径より大きくなる距離である。
また基板の一方の面の第一の領域は、基板の全面とすることができる。或いは、配線パターンに対応する領域とすることができる。
本発明によれば、基板の表面に照射されたレーザー光は、表面に配置されたレーザー光反射性の金属によって規定される径でスルーホールを穿孔する。レーザー光は穿孔されるスルーホール内部に向かって広がるが、裏面側にもスルーホールの径を規定するレーザー光反射性の金属が配置されているので、当該金属が配置されている部分は穿孔されることはなく、その結果、裏面側も当該金属で規定される径すなわち表面側の径と同じ径となる。
本発明の回路基板製造方法の一実施形態を示す図。 レーザー照射前の基板を示す断面図。 本発明の回路基板製造方法におけるレーザー照射方法を説明する図。 レーザー照射後の基板を示す断面図及び部分拡大図。 (a)、(b)は、本発明の回路基板製造方法により製造された電子部品実装前及び実装後の回路基板の一例を示す断面図。 (a)、(b)は、それぞれ回路基板製造方法の他の実施形態を示す図。 従来の回路基板製造方法におけるレーザー照射方法を説明する図。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態の回路基板の製造方法の手順を示すフロー図、図2は、レーザー照射前の基板を示す断面図、図3はレーザー照射方法を説明する図である。
まずセラミック基板1の表面のスルーホール形成位置を含む所定の領域にレーザー光を吸収する金属の層(以下、吸収性金属層という)21を配置する(ステップS1)。セラミック基板1としては、アルミナ、窒化アルミニウム等のセラミック材料などを用いることができるが、窒化アルミニウム(AlN)はレーザー光によって窒素が脱離し、メッキ材料となじみやすいAlが表面に露出するので、特に好適である。セラミック基板1の厚みは、回路基板の用途によっても異なるが、通常0.3mm〜1mm程度である。従って、形成されるスルーホールの長さも同程度である。
吸収性金属層21は、レーザー光によってスルーホールを形成する際に、レーザー光を吸収することにより効率よく穿孔できるようにするとともに、基板1上に配線パターンを形成する際に配線パターン形成用金属と基板1との接着性を高めるためのものである。レーザー光に対し吸収性を持つ金属は、具体的には、レーザー光がCO2レーザーの場合、ニッケルクロム合金、クロム、チタン、アルミニウム、タングステン、モリブデン等であり、これらから選ばれる一種または2種以上の金属を用いることが好ましい。吸収性金属層21を基板1上に配置する方法としては、イオンインプレーティング法、スパッタリング法、CVD(化学蒸着)法など公知の成膜技術を採用することができ、厚みは2μm〜8μm、好適には3μm〜6μmとする。吸収性金属層21は、スルーホールを形成すべき基板1上の位置を含む基板全面に形成される。
吸収性金属層21の上に、レーザー光に対し高い反射性を有する金属の層31(以下、反射性金属層という)を配置する(ステップS2)。反射性金属は、レーザー光によるスルーホール形成時にレーザー光を反射しマスクとして機能するとともに配線パターンを構成する配線金属となるものであり、スルーホールを形成すべき部分を除く基板1全面に配置される。反射性金属層31のない部分の大きさがスルーホールの径を決める。反射性金属として具体的には、金、銀、銅、真鍮などが挙げられ、これらの一種又は二種以上を使用することができる。特に、配線パターン表面は部品実装等を考慮すると金を使用することが望ましい。
反射性金属層31も、吸収性金属層21と同様の手法で基板1表面に成膜し、配置することができる。厚みは、特に限定されるものではないが、通常0.1μm〜1μmである。反射性金属31を形成しない部分(非マスク部と言う)即ちスルーホール形成部15は、反射性金属層31を成膜する際に非マスク部をレジスト等でマスクして成膜するか、全面に反射性金属層31を成膜した後に非マスク部に相当する反射性金属部分をエッチング等によって除去することにより、形成することができる。
一方、基板1の裏面側にも、表面の反射性金属層31と同様の材料で、反射性金属の膜32を形成する(ステップS3)。但し、裏面側の反射性金属層32は、裏面側のスルーホールの径を規定するために形成されるものであり、基板1の全面に形成する必要はなく、スルーホールを形成するべき領域11に限定的に形成してもよく、スルーホールに対応する部分16は反射性金属層32を形成しない非マスク部とする。所定の領域11内に反射性金属層32がない非マスク部16を形成する方法としては、表面側の反射性金属層31と同様に、反射性金属層32形成時にレジスト等でマスクする方法或いは反射性金属層32形成後にエッチング等により除去する方法を採用することができ、非マスク部16の位置は、表面側の非マスク部15の位置と対応する位置(基板1の厚み方向において重なる位置)であり、形状及び大きさ(径)は表面側と同じでありスルーホールの直径と同径とする。裏面側の反射性金属層32は、表面側から照射されるレーザー光の広がりによるスルーホール径の広がりを阻止するものであり、厚みは表面側の反射性金属層31よりも薄くてもよい。なお図1に示すフローでは、表面側の反射性金属層31の形成(ステップS2)と、裏面側の反射性金属層32の形成(ステップS3)をそれぞれ異なるステップS2、S3で行うこととしているが、これらは同一ステップで行うことも可能である。
次に反射性金属層32を覆って吸収性金属の層22を形成する(ステップS4)。この吸収性金属層22も裏面全面に設ける必要はなく、領域11以外をマスクして、反射性金属層32が形成された領域11のみに形成することができる。吸収性金属層22を構成する材料は、表面側に形成される吸収性金属層21と同様の材料を用いることができる。吸収性金属層22は、必須ではなく省略することもできるが、薄い反射性金属層32を保護し且つレーザー光の利用効率を高めるために、設けることが望ましい。また吸収性金属層22を穿孔すべき部分を覆って形成しておくことにより、穿孔後にレーザーにより熔解した吸収性金属が、スルーホール内に窒素が離脱し形成されたアルミに熔着し、スルーホールの端部と配線パターンとの接続を確実にでき、その後に導電性金属層を形成しやすくすることができる。裏面側の吸収性金属層21の膜厚も特に限定されないが、2μm〜8μmが好適である。以上のステップS1〜S4により、図2に示すような基板10が用意される。
次いで基板10のスルーホール形成位置にレーザー光を照射し、穿孔する(ステップS5)。レーザーとしては、赤外線波長領域を持つレーザーであって基板1を熱エネルギーにより加工できるものであればよく、固体レーザー、ガスレーザー等公知のものを使用することができる。特に熱エネルギーが高く、加工用レーザーとして最も普及しているCO2レーザーが好適である。基板1がAlNの場合には、CO2レーザーのように高い熱エネルギーのレーザーを用いることにより、レーザー照射によりセラミック表面から窒素が脱離し、表面に薄いAl層の層が形成される。このため無電解メッキ等の技術を用いなくても、導電性材料の膜を容易に形成可能にできる。
レーザー光のエネルギー密度は焦点で最も高く、焦点から離れるに従い低下するので、エネルギー効率をよくするために焦点位置は加工位置に近いほど好ましく、通常のレーザー穿孔では、図7に示したように、レーザー加工機のレンズの焦点Fが穴の下端に位置するようにしてレーザーを照射する。これに対し、本実施形態ではレンズの焦点Fが、図3に示すように、照射すべき基板1面よりも上にある位置でレーザー光を照射する。このような位置で照射されたレーザー光は、基板1に向かって広がる光となり、反射性金属層のない部分からレーザーの広がりの形状に沿って穿孔する。従って、基板1の裏面側では表面より径が広がるが、裏面側にはレーザー光に対し高反射性の金属層32が表面側の開口と同じ径の開口で設けられているので、裏面側の穴径は表面側の穴径と同じになる。
レーザー焦点Fの位置は、焦点から広がったレーザーの径Dが、穿孔すべきスルーホールの直径2Rよりも小さい場合には、所望の直径のスルーホールを形成することができないので、D≧2Rとなる位置とすることが好ましい。D=2Rとなる焦点の位置(基板表面からの焦点Fまでの距離L1)はレーザー加工機のレンズに依存し、レンズの径を2r、レンズの焦点距離をLfとしたとき、L1≒(2R×Lf)÷2rである。従って、レーザー加工機のレンズ(レーザー光の出射される位置)から基板までの距離L2は、L2≧L1+Lf(=(R×Lf)÷r+Lf)とすることが好ましい。
一方、焦点の位置が照射面から離れ過ぎるとエネルギー密度が低下するので、実用的な範囲として、焦点から基板表面までの距離Lが100mm以下であることが望ましい。但し、光源からの距離が広がることによるエネルギーの低下は、照射時間を長くすることにより補うことができるので、必ずしも100mm以下である必要はない。例えば、厚み0.8mmのAlN基板に径200μmのスルーホールを形成する場合、従来のレーザー照射位置(図7)からのCO2レーザー照射(エネルギー補充)で約10ミリ秒程度である加工時間を、20ミリ秒程度に延長することにより基板を貫通する穴を形成することができる。
レーザー照射後の基板を図4に示す。このレーザー照射により形成されるスルーホールは、図4の部分拡大図に示すように、レーザー光が照射される表面側から裏面側に向かって径が広くなる形状であるが、裏面側には非マスク部を除いて反射性金属層32及び吸収性金属層22が存在するので、穴径自体が広がることなく、表面側の穴径と同径に保たれる。
上述のようにスルーホールを形成した後、表面については、全面に形成された反射性金属層31及び吸収性金属層21のうち配線パターンに対応する部分をレジスト等でマスクした状態でエッチングを行い、不要な金属層21、31を除去するとともにレジストを剥離し、配線パターンを形成する(ステップS6)。
またスルーホール内壁を表面処理することにより導体化する(ステップS7)。導体化は、例えば、金、銀、銅などの導電性金属のメッキにより形成することができる。メッキは、通常メッキ液に基板1を漬けることにより行われるが、この際、裏面側のスルーホール孔径は反射性金属層32で囲まれた非マスク部の径で確保されているので、メッキ液は円滑にスルーホール内に流れ、メッキ不良を生じることがない。
メッキ以外に、スルーホール内に導体材料を充填する等の手法により導体化を行うことも可能であり、この場合にも表面と裏面とを貫通して所定の径の穴が形成されているので充填不足等を生じることなく導体化を行うことができる。
その後、導体化したスルーホール及び配線パターンが形成された基板を、必要に応じて他の基板と積層し、配線パターンの上に、電子部品をはんだ付けしたり金属配線を接続することにより、回路基板とする(ステップS8)。図5(a)及び(b)に、電子部品実装前の基板及び実装後の回路基板の一例を示す。
この回路基板は、スルーホールの位置精度及び穴径の精度が高く、またスルーホールの表面側と裏面側の周囲がスルーホール内壁の導体膜6と導通した反射性金属の層31、32で囲まれているので、他の基板と積層した場合にも確実な電気的接続を図ることができ、電子部品の動作の高い信頼性を担保することができる。
本実施形態の製造方法によれば、回路基板のスルーホールをレーザー加工によって形成する際に、その径を規定するレーザー光反射性金属の膜をレーザー照射面のみならず裏面側にも配置するとともにレーザーの焦点位置が基板表面から光源側に離れた位置でレーザーを照射することにより、スルーホールが裏面側で狭まることがなく、その後の表面処理を円滑に行うことができ、不良品の発生を防止できる。
また反射性金属と併せて吸収性金属を配置することにより、一般に高価で膜厚の薄い反射性金属を保護することができ、またレーザー光の利用効率を高めることができる。
なお上記実施形態では、配線パターンを形成するステップS6をレーザー照射後に行う場合を示したが、ステップS6はそれより前に行うことができ、例えば、図6(a)に示すように、ステップS1、S2で基板の全面に吸収性金属層21及び反射性金属層31を形成した後、ステップS6の配線パターン形成を行ってもよい。また図6(b)に示すように、ステップS1、S2において、吸収性金属層21及び反射性金属層31を基板の全面に形成するのではなく、配線パターン以外の部分をレジストでマスクした状態で金属層21、31を形成した後、レジストを剥離し配線パターンを形成することも可能である。この場合には、ステップS6を省略することができる。
以下、本発明の実施例を説明する。
厚み0.8mmのAlN基板(5mm×8mm)の全面に、NiCrを蒸着し、吸収性金属層(厚み5μm)を形成した後、その上にAuを蒸着し、反射性金属層(厚み0.07μm)を形成した。この基板の4つの角の一つを原点とし、原点から所定の位置P(x=2.5mm、y=0.8mm)を中心とする半径0.1mmの部分をスルーホール形成部とし、このスルーホール形成部の反射性金属膜のみを除去した。
このAlN基板の裏面についても、表面のスルーホール形成部に対応する部分をマスクして反射性金属を蒸着し、スルーホール形成部の周囲に反射性金属層(厚み0.07μm)を形成した後、スルーホール形成部とその周囲の反射性金属層の上に吸収性金属層(厚み5μm)を蒸着により形成した。
次いでレーザー加工機(UIVERSAL LASER SYSYTEM社製CO2レーザー、焦点距離:50.8mm、焦点深度:±0.762mm、ビームスポット径:0.031mm)を用いて、基板表面に形成されたスルーホール形成部から60mmの距離を置いてレーザーを20ミリ秒照射し、スルーホールを形成した。形成後のスルーホールの表面及び裏面の直径を測定したところ、表面側及び裏面側ともにレーザー光反射金属のマスク寸法と同形状であった。またスルーホール内側にも径が狭まっている箇所は見られなかった。
比較例として、裏面に反射性金属層及び吸収性金属層を形成しない以外は実施例と同様のAlN基板を作製し、実施例と同様の方法でレーザーを20ミリ秒照射し、スルーホールを形成した。形成後のスルーホールの表面及び裏面の直径を測定したところ、表面側の直径は0.2mmであったが裏面側は0.08mmであり、0.12mmの差があった。
本発明によれば、レーザー加工によって回路基板のスルーホールを形成する際に、基板の両面にマスクとなるレーザー光反射性金属の層を形成しておくと共に、レーザーの焦点よりも基板の照射面が光源側から遠い位置でレーザー照射することにより、表面と裏面における径の変化がなく、その後の表面処理を不良なく行うことができる。
1・・・基板、15、16・・・非マスク部(スルーホール形成部)、21、22・・・吸収性金属層、31、32・・・反射性金属層、4・・・配線パターン、5・・・スルーホール、6・・・導体膜。

Claims (6)

  1. 少なくとも一方の面に配線パターンを有するセラミック基板に、レーザー光を照射することによりスルーホールを形成して回路基板を製造する方法であって、
    前記基板の一方の面のスルーホール形成部を含む第一の領域に、レーザー光に対し吸収性を有する金属の層を形成するステップ(1)と、
    前記第一の領域の、前記スルーホール形成部を除く部分に、レーザー光に対し高反射性を有する金属の層を形成するステップ(2)と、
    前記基板の他方の面のスルーホール形成部を含む第二の領域の、前記スルーホール形成部を除く部分に、レーザー光に対し高反射性を有する金属の層を形成するステップ(3)と、
    前記第一の領域のスルーホール形成部にレーザー光を照射するステップ(4)とを含み、
    前記ステップ(4)では、レーザー光の焦点位置が前記基板の一方の面より前記レーザー光の光源側となる位置でレーザー照射することを特徴とする回路基板の製造方法。
  2. 請求項1に記載の回路基板の製造方法であって、
    前記ステップ(3)の後であって前記ステップ(4)の前に、前記第二の領域に、前記反射性の金属の層を覆って、レーザー光に対し吸収性を有する金属の層を形成するステップを含むことを特徴とする回路基板の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の回路基板の製造方法であって、
    前記ステップ(4)の後に、レーザー光照射により形成されたスルーホール内部に導電性材料の膜を形成するステップ(5)を含むことを特徴とする回路基板の製造方法。
  4. 請求項1ないし3いずれか一項に記載の回路基板の製造方法であって、
    前記レーザー光の焦点位置から前記基板の一方の面までの距離は、前記焦点位置から広がるレーザー光の径が前記スルーホールの径より大きくなる距離であることを特徴とする回路基板の製造方法。
  5. セラミック基板と、前記セラミック基板上に形成された配線パターンと、前記セラミック基板を貫通するスルーホール部とを備えた回路基板であって、
    前記セラミック基板はその両面に、前記スルーホール部の開口を取り囲んで、レーザー光に対し高反射性の材料の膜が形成されていることを特徴とする回路基板。
  6. 請求項5記載の回路基板であって、
    前記スルーホール部の内壁面及び前記高反射性材料の膜を覆って導電性金属層が形成されていることを特徴とする回路基板。
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