JP2013187230A - 多チャネル光送信モジュールおよびその作製方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本願発明の多チャンネル光送信モジュールは、LDキャリアと、前記LDキャリア上に搭載され、光機能部と配線板支持部が配された半導体素子アレイと、前記半導体素子アレイの上方に配され、前記配線板支持部に固定されたフリップチップ配線板と、前記光機能部の表面に形成された電極と前記フリップチップ配線板とを接続する高周波配線である金バンプとを備え、前記配線板支持部の最大厚さが、前記光機能部の最大厚さと同等か、それより高いことを特徴とする。
【選択図】図6
Description
図6は、本発明の実施例1に係る多チャネル光送信モジュール600の構成図である。本実施例では、多チャネル光送信用アレイデバイスとして、4チャネルの合波器付き支持部集積直接変調DFBレーザアレイ(以下、レーザアレイ)603を使用する構成となっている。また、フリップチップ配線板615は、マイクロストリップ線路の配線形状になっており、窒化アルミニウムを材料とし、配線613は、Auを材料とし、上面の配線部と下面の金バンプ接点は、側面の高周波配線を介して電気的に繋がっている。
本実施例で、レーザアレイの各チャネルにどのようにして高速電気信号を供給するかを説明する。高周波信号は、パッケージ601の高周波配線板から金ワイヤ613を介して、フリップチップ配線板615に入り、さらに金バンプ614を介してレーザアレイ603の各DFBレーザに供給される。レーザアレイ603によって光に変換された信号は合波器を介して1つの導波路に合波されて出力される。出力された光は、第1レンズ605、第2レンズ609によって集光されて、ピグテールファイバ611に結合される。
図7に、レーザアレイ603のDFBレーザ701および、配線板支持部617の作製手順を示す。まず、結晶成長されたウエハに光導波路703をドライエッチングで形成するが、その際に、配線板支持部617は、マスキングして、エッチングされないようにする。次に、絶縁性誘電体702を導波路703側面に形成するが、その際には、支持部617にも、絶縁性誘電体702を形成する。そして、レーザ部701の導波路703と絶縁性誘電体702上の一部に電極704を形成するが、その際には、支持部617にも電極704を形成する。最後にウエハ裏面を研磨して電極704を蒸着し、劈開することでレーザアレイ603が完成する。
図6に示すサブキャリア604にアレイチップ603を固定した後、両端面を測長機能付き顕微鏡で観察し、浮きがあるかを確認した。10個のチップを搭載して、全てのチップにおいて、両端面で測長機能の測定限界である1μm以下の浮きで有ることが確認できた。また、レーザ干渉型段差計を使用して、チップ603の反りを確認したが、搭載した10個のチップ全てで段差1μm以下の反りであることが確認できた。以上から、フリップチップ実装時に、金バンプのつぶれによって吸収できる高さ誤差に十分収まっていることから、全チップがフリップチップ実装可能な高さ誤差で実装できていることが分かる。
図11に、アイパターン測定用実験系を示す。アイパターン測定用実験系1100は、多チャンネル光送信モジュール1101と、光ファイバ1102と、光分波器1103と、フォトディテクタ1104と、パルスパターンジェネレータ1105と、サンプリングオシロスコープ1106とを備える。比較として、図2に示す従来のワイヤ実装技術による多チャネル光送信モジュールの測定も同時に行った。多チャネル光送信モジュールは、チップ温度25℃一定、DFBレーザ603には、バイアス電流40mA、入力信号の振幅は、3.0Vppとした。このとき、ワイヤ実装型モジュールでは、消光比4.0dBであったのに対して、ブリッジ型配線板フリップチップ実装モジュールでは、5.4dBの消光比が得られた。また、4チャネル同時に、バイアス電流50mA、入力信号の振幅は、3.0Vppを印加した場合は、ワイヤ実装型モジュールでは、消光比3.0dBであったのに対して、ブリッジ型配線板フリップチップ実装モジュールでは、5.0dBの消光比が得られた。
本実施例の構成を図13に示す。本実施例では、多チャネル光送信用アレイデバイスとして、2チャネルの合波器付きマッハツェンダー変調器集積DFBレーザアレイ(以下、MZ集積レーザアレイ)1303を使用する構成となっている。また、フリップチップ配線板1315は、差動マイクロストリップ線路の配線形状になっており、レジンを材料とし、配線は、Alを材料とし、上面の配線部と下面の金バンプ接点は貫通ビアで電気的に繋がっている。また、フリップチップ配線板1315の金バンプ1314との接続部、配線板支持部1317との接続部には、金−金での超音波接合とした。この実施例では、チャネル間隔を1000μm、合波器として多モード干渉型合波器(以下、MMI合波器という。)を使用している。また、波長は、チップ温度25℃のとき、1550nm、1560nmとした。このとき、レーザアレイは、InP基板上のものを使用する。また、データレート50Gbps、Non Return to ZERO(以下NRZ)とし、疑似ランダム信号(以下PRBS)は231−1の高周波信号を各チャネルに供給する。
本実施例で、MZ集積レーザアレイの各チャネルにどのようにして高速電気信号を供給するかを説明する。高周波信号は、パッケージ1301の高周波配線から金ワイヤ1313を介して、フリップチップ配線板1315に入り、さらに金バンプ1314を介してMZ集積レーザアレイ1303の各MZ部に供給される。MZ集積レーザアレイ1303によって光に変換された信号は合波器を介して1つの導波路に合波されて出力される。出力された光は、第1レンズ1305、第2レンズ1309によって集光されて、ピグテールファイバ1311に結合される。
本実施例も実施例1と同様の図7に示す工程により、レーザアレイ1303のDFBレーザ701および、配線板支持部1317が作製される。まず、結晶成長されたウエハに光導波路703をドライエッチングで形成するが、その際に配線板支持部1317は、マスキングして、エッチングされないようにする。次に、絶縁性誘電体を導波路703側面に形成するが、その際には、支持部1317にも絶縁性誘電体702を形成する。そして、レーザ部701の導波路703と絶縁性誘電体702上の一部に電極704を形成するが、その際には支持部1317にも電極704を形成する。最後にウエハ裏面を研磨して電極704を蒸着し、劈開することによりレーザアレイ1303が完成する。
図13に示されるサブキャリア1304に、アレイチップ1303を固定した後、両端面を測長機能付き顕微鏡で観察し、浮きがあるかを確認した。10個のチップを搭載して、全てのチップにおいて両端面で測長機能の測定限界である1μm以下の浮きで有ることが確認できた。また、レーザ干渉型段差計を使用して、チップ1303の反りを確認したが、搭載した10個のチップ全てで段差1μm以下の反りであることが確認できた。以上から、フリップチップ実装時に、金バンプのつぶれによって吸収できる高さ誤差以下に十分収まっていることから、全チップがフリップチップ実装可能な高さ誤差で実装できていることが分かる。
アイパターン測定用実験系を図15に示す。アイパターン測定用実験系1500は、多チャネル光送信モジュール1501とは、光ファイバ1502と、光分波器1503と、フォトディテクタ1504と、パルスパターンジェネレータ1505と、サンプリングオシロスコープ1506と、直流電源1507とを備える。比較として、図16の従来のワイヤ実装技術による多チャネル光送信モジュールの測定も同時に行った。このとき、図13のMZ集積レーザアレイ1303の上をチャネル1、下をチャネル2とする。多チャネル光送信モジュールは、25℃一定、DFBレーザにはバイアス電流120mA、MZ部には左電極にはバイアス電圧−3.5V、右電極にはバイアス電圧−3.0Vとし、両電極には差動信号を印加し、振幅は3.0Vppとした。このとき、チャネル2は、ワイヤ実装型モジュールでは、消光比9.5dBであったのに対して、ブリッジ型配線板フリップチップ実装モジュールでは、10.9dBの消光比が得られた。
602、1302 LDキャリア
603 支持部集積DFBレーザアレイ
604、1304 サブキャリア
605、1305 第1レンズ
606、1306 ペルチェ素子
609、1309 アイソレータ付き第2レンズ
610、1310 フェルールカラー
611、1311 ピグテールファイバ
613、1313 金ワイヤ
614、1314 金バンプ
615、1315 フリップチップ配線板
616、1316 金もしくは半田バンプ
617、1317 配線板支持部
701 光機能部(レーザ)
702 絶縁性誘電体
703 光導波路
704 金属電極
1303 合波器付きMZ集積レーザアレイ
Claims (7)
- LDキャリアと、
前記LDキャリア上に搭載され、光機能部と配線板支持部が配された半導体素子アレイと、
前記半導体素子アレイの上方に配され、前記配線板支持部に固定されたフリップチップ配線板と、
前記光機能部の表面に形成された電極と前記フリップチップ配線板とを接続する高周波配線である金バンプとを備え、
前記配線板支持部の最大厚さが、前記光機能部の最大厚さと同等か、それより高いことを特徴とする多チャネル光送信モジュール。 - 前記半導体素子アレイは、高速直接変調半導体レーザアレイ素子であり、
前記フリップチップ配線板は、フリップチップ実装対応高周波配線板であり、
前記多チャンネル光送信モジュールは、
さらに、高速多チャネルパッケージと、
前記高速多チャネルパッケージに配置されたペルチェ素子と、
前記ペルチェ素子上にあり、前記高速直接変調半導体レーザアレイ素子から出力された光が通過する第1のレンズと、
前記LDキャリア上に配置されたサブキャリアと、
前記パッケージ外部に配置された第2のレンズアイソレータ付き第2のレンズと、
前記第2のレンズを通過した光が通過するフェルールカラーと、
ピグテールファイバと
から構成されることを特徴とする請求項1に記載の多チャネル光送信モジュール。 - 前記半導体素子アレイは、高速光変調器集積半導体レーザアレイ素子であり、
前記フリップチップ配線板は、フリップチップ実装対応高周波配線板であり、
前記多チャンネル光送信モジュールは、
さらに、高速多チャネルパッケージと、
前記高速多チャネルパッケージに配置されたペルチェ素子と、
前記ペルチェ素子上にあり、前記高速光変調器集積半導体レーザアレイ素子から出力された光が通過する第1のレンズと、
前記LDキャリア上に配置されたサブキャリアと、
前記パッケージ外部に配された第2のレンズアイソレータ付き第2レンズと、
前記第2のレンズを通過した光が通過するフェルールカラーと、
ピグテールファイバと
から構成されることを特徴とする請求項1に記載の多チャネル光送信モジュール。 - 前記半導体素子アレイの光機能部が
3個以上の直接変調DFBレーザ、もしくは、
3個以上の電界吸収型光変調器集積DFBレーザ(以下、EADFBという)、もしくは、
2個以上のマッハツェンダー変調器および、1個以上のDFBレーザから構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の多チャネル光送信モジュール。 - 前記半導体素子アレイに、半導体素子レーザ、または、変調器からの光路を合波する合波器を形成するとともに、
前記合波器として多モード干渉型合波器(以下、MMI合波器という)または、アレイ導波路格子合波器(以下、AWG合波器という)を使用することを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項に記載の多チャネル光送信モジュール。 - 前記半導体素子アレイとは別に、半導体素子レーザ、または、変調器からの光路を合波する合波器を、独立して設けるとともに、
前記合波器としてAWG合波器、または、誘電体フィルタを使用した合波器を使用することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の多チャネル光送信モジュール。 - 半導体素子の光機能部の表面構造を形成する工程と同一工程で同時に配線板支持部も作製でき、前記配線板支持部の最大厚さが、前記光機能部の最大厚さと同等か、それより高いことを特徴とする多チャネル光送信モジュールの作製方法。
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