JP2013187037A - 燃料電池システムおよび燃料電池の制御方法 - Google Patents

燃料電池システムおよび燃料電池の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】膜電極接合体を劣化させることなく、膜電極接合体の最大限の発電性能を得る燃料電池制御システムを提供する。
【解決手段】燃料電池制御システム20であって、電解質膜と、電解質膜の両面に配置された電極と、を有する燃料電池10と、燃料電池に燃料ガスを供給する燃料ガス供給部300と、燃料電池に酸化ガスを供給する酸化ガス供給部400と、燃料電池に冷媒を供給する冷媒供給部500と、前記燃料ガス酸化ガスの少なくとも一方の背圧を調整する背圧調整部340、440と、前記燃料電池のセル温度に相当する温度を検知する温度計530と、燃料電池の動作を制御する制御部700と、を備え、前記制御部700は、前記燃料電池のエージング運転時に、前記セル温度、前記燃料ガスまたは前記酸化ガスの流量、前記背圧、前記燃料電池の電流密度のうちの少なくとも一つを制御して、前記燃料電池の内部の水を液相として存在させる。
【選択図】図1

Description

この発明は、燃料電池に関し、特に、燃料電池のエージング運転(慣らし運転)の制御に関する。
燃料電池セル中の高分子膜や触媒層のあらゆる物質移動を上昇させるために、通常、エージング運転(慣らし運転)をする。一方、既知の技術として、ガス利用率100%相当のエージング運転を行い、フラッディングを生じさせる技術が知られている(特許文献1)。
特開2003−217622号公報
しかし、ガス利用率を上げると、膜電極接合体において部分的に水素や酸素が欠乏する部分が生じ、膜電極接合体を劣化させる虞があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、膜電極接合体を劣化させることなく、且つ、膜電極接合体の最大限の発電性能を得るためのエージング運転を行うことを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
燃料電池システムであって、電解質膜と、前記電解質膜の両面に配置された電極と、を有する燃料電池と、前記燃料電池に燃料ガスを供給する燃料ガス供給部と、前記燃料電池に酸化ガスを供給する酸化ガス供給部と、前記燃料電池に冷媒を供給する冷媒供給部と、前記燃料ガス酸化ガスの少なくとも一方の背圧を調整する背圧調整部と、前記燃料電池のセル温度に相当する温度を検知する温度計と、前記燃料電池の動作を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記燃料電池のエージング運転時に、前記セル温度、前記燃料ガスまたは前記酸化ガスの流量、前記背圧、前記燃料電池の電流密度のうちの少なくとも一つを制御して、前記燃料電池の内部の水を液相として存在させることを特徴とする、燃料電池システム。
この適用例によれば、燃料電池は、エージング運転時に電極周囲の水蒸気が凝集し、膜電極接合体を湿潤させることができる。その結果、膜電極接合体を劣化させることなく、且つ、膜電極接合体の最大限の発電性能を得ることができる。
[適用例2]
適用例1に記載の燃料電池システムにおいて、前記制御部は、前記燃料電池のエージング運転時に、前記燃料電池のセル温度が60℃以下の温度となるように、前記冷媒供給部を制御する、燃料電池システム。
エージング運転時の冷媒の温度は、60℃以下が好ましい。飽和水蒸気圧は、温度が低いほど小さいので、燃料電池をより冷やした方が膜電極接合体をより湿潤させることができる。なお、エージング運転時の冷媒の温度は、20℃以上、60℃以下がより好ましい。ここで、20℃以上としたのは、20℃以下は、常温よりも低く、20℃以下に冷却するための冷却機構が必要になるためである。
[適用例3]
燃料電池の制御方法であって、前記燃料電池のエージング運転時に、前記セル温度、前記燃料ガスまたは前記酸化ガスの流量、前記背圧、前記燃料電池の電流密度のうちの少なくとも一つを制御して、前記燃料電池の内部の水を液相として存在させることを特徴とする、燃料電池の制御方法。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、燃料電池システムの他、燃料電池の制御方法、移動体等の形態で実現することができる。
本発明の実施形態に係る燃料電池の構成を示す説明図である。 発電ユニットの構成を模式的に示す説明図である。 エージング運転前後の膜電極接合体近傍を拡大して模式的に示す説明図である。 エージング運転におけるセル温度とエージング運転後の発電特性との関係を示すグラフである。
A.実施形態:
図1は、本発明の実施形態に係る燃料電池の構成を示す説明図である。燃料電池システム20は、燃料電池10と、燃料タンク300と、エアポンプ400と、冷却水ポンプ500と、負荷600と、制御部700と、を備える。燃料電池10は、燃料電池スタック100と、集電板200、201と、絶縁板210、211と、エンドプレート230、231と、テンションロッド240と、ナット250と、を備える。
燃料電池スタック100は、複数の発電ユニット110を備えている。各発電ユニット110は、それぞれが1個の単電池である。発電ユニット110は、積層されて直列に接続されており、燃料電池スタック100として高電圧を発生させる。集電板200、201は、燃料電池スタック100の両側にそれぞれ配置されており、燃料電池スタック100が発生した電圧、電流を負荷600に供給するに用いられる。負荷600には、燃料電池車両のモーター、エアコンなどの付加機器が含まれる。絶縁板210、211は、それぞれ集電板200、201のさらに外側に配置されており、集電板200、201と、他の部材、例えばエンドプレート230、231やテンションロッド240と、の間に電流が流れないように、絶縁する。絶縁板210、211のさらに外側には、それぞれエンドプレート230、231が配置されている。エンドプレート231は、テンションロッド240とナット250により、エンドプレート230から所定の間隔となるように配置される。
燃料タンク300は、燃料ガス供給管310により燃料電池10に接続されている。燃料ガス供給管310には、燃料ガスの流量を調整するためのバルブ320が設けられている。燃料電池10の下流側には、燃料ガス排気管330が接続され、燃料ガス排気管330には、燃料ガス排気バルブ340と、圧力計350と、が配置されている。燃料ガス排気バルブ340は、燃料排気ガスの背圧を調整する。燃料ガス排気管330は、燃料ガス回収管360により、燃料ガス供給管310に接続されている。なお、燃料ガス回収管360には、燃料排気ガスを燃料ガス供給管310に送るためのポンプ370が配置されている。
エアポンプ400は、酸化ガス供給管410により、燃料電池10に接続されている、酸化ガス供給管410には、酸化ガスの流量を調整するためのバルブ420が設けられている。燃料電池10の下流側には、酸化ガス排気管430が接続され、酸化ガス排気管430には、酸化ガス排気バルブ440と、圧力計450と、が配置されている。酸化ガス排気バルブ440は、酸化排気ガスの背圧を調整する。
冷却水ポンプ500は、冷却水配管510により、燃料電池10に接続されている。冷却水配管510には、ラジエーター520と、温度計530とが設けられている。ラジエーター520は、燃料電池10から排出された冷却水を冷却する。温度計530は、燃料電池10から排出される冷却水の温度を測定する。
制御部700は、燃料電池10の発電量、負荷600における消費電力量、燃料電池10の温度、背圧に基づいて、バルブ320、420、燃料ガス排気バルブ340、酸化ガス排気バルブ440の開閉並びにそれらの開度を制御し、燃料電池10の動作を制御する。
図2は、発電ユニット110の構成を模式的に示す説明図である。発電ユニット110は、膜電極接合体120と、ガス拡散層132、133と、多孔体ガス流路142、143と、セパレータプレート152、153と、シールガスケット160と、を備える。膜電極接合体120は、電解質膜121と、触媒層122、123を備える。
本実施形態では、電解質膜121として、例えば、パーフルオロカーボンスルホン酸ポリマなどのフッ素系樹脂や炭化水素系樹脂からなるプロトン伝導性のイオン交換膜を用いている。触媒層122、123は、電解質膜121の各面にそれぞれ形成されている。本実施形態では、触媒層122、123は、例えば、白金触媒、あるいは白金と他の金属とからなる白金合金触媒を担持した触媒担持粒子(例えばカーボン粒子)と電解質(アイオノマ)によって形成されている。
ガス拡散層132、133は、それぞれ触媒層122、123の外面に配置されている。本実施形態では、ガス拡散層132、133として、カーボン不織布を用いたカーボンクロスやカーボンペーパーを用いることが可能である。多孔体ガス流路142、143は、それぞれガス拡散層132、133の外面に配置されている。セパレータプレート152、153は、それぞれ多孔体ガス流路142、143の外面に配置されている。セパレータプレート152と、隣の発電ユニット110のセパレータプレート153との間には、冷却水流路155が形成されている。シールガスケット160は、膜電極接合体120、ガス拡散層132、133、多孔体ガス流路142、143の外縁を囲うように形成されている。シールガスケット160は、たとえば射出成形により、膜電極接合体120と一体に成形される。その後、膜電極接合体120の両面に、ガス拡散層132、133、多孔体ガス流路142、143が順次配置される。
図3は、エージング前後の膜電極接合体近傍を拡大して模式的に示す説明図である。図3では、電解質膜121と、触媒層122とを図示している。触媒層122は、白金触媒122Ptを担持したカーボン粒子122Cと、電解質液122ISとを含んでいる。これらの要素は、図示の便宜上誇張して描いている。電解質液122ISは、水と、パーフルオロカーボンスルホン酸アイオノマを含んでいる。
燃料電池10が組み立てられる工程では、電解質膜121に触媒層122を形成するための触媒インクが塗工される。触媒インクは、溶媒(水とエタノール)に電解質(パーフルオロカーボンスルホン酸アイオノマ)と、白金触媒122Ptを担持したカーボン粒子122Cと、を縣濁させた溶液である。触媒インクは、余分な溶媒(エタノールや水)を含んでいるため、触媒インクの塗工後、乾燥される。その後、燃料電池10が組み立てられる。燃料電池10が組み立てられた直後では、触媒層122中の電解質液122ISは、水分が少なくなっており、プロトンなどの移動性が低い。そのため、組み立て後において、燃料電池10のエージング運転(慣らし運転)が行われる。エージング運転を行うと、プロトンなどの移動性が高くなり、燃料電池10の出力電圧を上昇させることができる。
B.実施例:
B−1.膜電極接合体の作製:
パーフルオロ系電解質膜(デュポン社製Nafion膜(Nafionは登録商標))に、Ptを含む電極触媒とプロトン伝導性を有する電解質とを含む触媒インクを、スプレーを用いて塗工し、アノード電極とカソード電極とを形成した。次いで、両極にカーボンペーパーからなる拡散層を熱圧着し、膜電極接合体を作製した。
B−2.実施例1:
作製した膜電極接合体の温度(以下「セル温度」と呼ぶ。)を40℃、アノードガス(水素)とカソードガス(空気)の露点をいずれも0℃、反応ガスのストイキ比をアノードガス/カソードガス=1.2/1.5、背圧1気圧の条件で電流1.0A/cm2の電流を流す発電を15分間継続するエージング運転を実施した。なお、ストイキ比とは、ある電流を流すために必要なガス流量に対する実際のガス流量の比を意味する。実施例1では、アノードガスの流量は、電流1.0A/cm2の電流を流すのに必要なガス量の1.2倍のガス流量であり、カソードガスの流量は電流1.0A/cm2の電流を流すのに必要なガス流量の1.5倍である。
B−3.実施例2:
セル温度を50℃、アノードガスとカソードガスの露点をいずれも0℃、反応ガスのストイキ比をアノードガス/カソードガス=1.2/1.5、背圧1気圧の条件で電流1.0A/cm2の電流を流す発電を15分間継続するエージング運転を実施した。
B−4.実施例3:
セル温度を60℃、アノードガスとカソードガスの露点をいずれも0℃、反応ガスのストイキ比をアノードガス/カソードガス=1.2/1.5、背圧1気圧の条件で電流1.0A/cm2の電流を流す発電を15分間継続するエージング運転を実施した。発電特性を上述の条件で評価した。
B−5.比較例1(従来)のエージング運転:
比較例1として、セル温度を80℃、アノードガスの露点を80℃、カソードガスの露点を80℃、アノードガス及びカソードガスのストイキ比をいずれも5以上の大流量条件とした。そして、背圧1気圧の条件で電流1.0A/cm2の電流を流す発電を3時間継続するエージング運転を実施した。
B−6.比較例2:
セル温度を70℃、アノードガスとカソードガスの露点をいずれも0℃、反応ガスのストイキ比をアノードガス/カソードガス=1.2/1.5、背圧1気圧の条件で電流1.0A/cm2の電流を流す発電を15分間継続するエージング運転を実施した。
B−7.湿度:
実施例1〜3及び比較例2の触媒層122の湿度を以下のように算出した。まず、エージング運転における発電量から、生成水の量を算出した。触媒層122では、電気化学反応により温度が上昇しているので、温度上昇分を5℃と仮定して、各温度(セル温度+5℃)における飽和水蒸気量を算出した。生成水の量と飽和水蒸気量から、相対湿度を算出した。実施例1(セル温度40℃)では相対湿度355.5%、実施例2(セル温度50℃)では、相対湿度216.8%、実施例3(セル温度60℃)では、相対湿度136.2%、比較例2(セル温度70℃)では、相対湿度88.3%となった。なお、この湿度の値は計算上の値であり、湿度100%以上の場合には、越えた分の水蒸気は水滴となる。したがって、実施例1〜3の場合には、液相の水が生成していると判断される。セル温度と湿度との関係から相対湿度100%となるセル温度を求めると、67.5℃となった。
B−8.発電特性評価:
セル温度を70℃、アノードガスの露点を45℃、カソードガスの露点を55℃、反応ガスのストイキ比を、アノードガス/カソードガス=1.2/1.5の条件とし、膜電極接合体の電流密度が0.2A/cm2、0.5A/cm2、0.28/cm2のときの膜電極接合体の電圧を測定した。比較例1における測定電圧を基準値とし、実施例1〜3及び比較例2では、この電圧に対してどの程度電圧が変化(上昇)したかを判定した。なお、セル温度は、燃料電池10より排出される冷却水の温度(冷媒の出口温度)と等しいとみなして、冷却水の温度、流量を制御することにより、冷却水の排出温度が70℃となるように制御した。
B−9.発電特性:
図4は、エージング運転におけるセル温度とエージング運転後の発電特性との関係を示すグラフである。ここで縦軸は、比較例1のエージング運転後の発電特性の電圧に対する電圧の変化量である。実施例1では、電流密度0.2A/cm2、0.5A/cm2、0.28/cm2のときの膜電極接合体の電圧の変化量は、それぞれ、3.3mV、10.9mV、14.6mVであった。同様に、実施例2では、それぞれ、3.1mV、8.5mV、11.6mVであり、実施例3では、それぞれ、3.8mV、7.1mV、7.9mVであった。なお、比較例2では、比較例1のエージング運転後の発電特性の電圧と変化が無かった。
上記結果によれば、エージング運転におけるセル温度が低いほどエージング運転後の発電特性が良いことが分かる。また、相対湿度が100%を越える実施例1〜3において電圧が上昇し、相対湿度が100%を越えない比較例において電圧が変化していないことから、触媒層の相対湿度が100%を越えると、膜電極接合体120が湿潤され、電圧上昇の効果が現れると考えられる。すなわち、エージング運転時のセル温度は、相対湿度が100%を越える温度(露点)であればよく、さらに低い温度(60℃、50℃、40℃)ほど好ましいといえる。なお、セル温度は20℃より低くても良い。この場合、常温より低いので、別途設けられた冷却機構により冷却することができる。セル温度が20℃であれば、別途冷却機構を設けることなく冷却することができる。本実施例では、ガス利用率100%相当のエージング運転を行わないので、膜電極接合体において部分的に水素や酸素が欠乏する部分が生じ、膜電極接合体120を劣化させることが起こりにくい。
なお、本実施例では、エージング運転時のセル温度を変えているが、燃料電池スタックのアノードガスとカソードガスの両方又は一方の背圧を上げてもよい。背圧を上げると、燃料電池スタック内の水蒸気分圧も上昇する。一方、飽和水蒸気圧は温度だけで決まり、背圧には関係がない。すなわち、背圧が上がれば水蒸気分圧も上がり、相対湿度を上昇させる。したがって、背圧を上げることにより、燃料電池スタック内のガスの相対湿度が100%を越えるようにし、水蒸気を凝集させることができる。このように、エージング運転時のセル温度を下げる他、エージング運転時の背圧を上げても良い。
エージング運転を行う時期は、例えば燃料電池10の出荷時期である。ただし、出荷時期に限られず、燃料電池10を起動したときに、エージング運転を毎回行っても良く、あるいは、前回の燃料電池10の停止時から一定期間経過した後に燃料電池10を始動するときに、エージング運転が行われても良い。なお、燃料電池10を再起動するときは、燃料電池10や冷却水の温度は常温(5℃〜35℃)であるので、実施例3の冷却水温度40℃よりも低い。したがって、エージング運転中の電気化学反応により燃料電池10の温度が上昇しても、露点よりも低い温度は十分に満たすと考えられる。
エージング運転終了は、例えばタイマを用いて時間により判断することができる。本実施例では、エージング運転時間を15分としたが、実際の燃料電池を用いて実験によりエージング時間を決めてもよい。また、燃料電池10を起動したときにエージング運転を行う場合には、前回の燃料電池10の停止時からの経過時間により、エージング運転時間を変えても良い。
上記実施例では、燃焼電池10の温度を、燃料電池10から排出される冷却水の温度を用いて測定していたが、燃料電池10の発電ユニット110等に温度計を設けて、燃料電池10の温度を測定しても良い。
以上、いくつかの実施例に基づいて本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
10…燃料電池
20…燃料電池システム
100…燃料電池スタック
110…発電ユニット
120…膜電極接合体
121…電解質膜
122、123…触媒層
122C…カーボン粒子
122IS…電解質液
122Pt…白金触媒
132、133…ガス拡散層
142、143…多孔体ガス流路
152、153…セパレータプレート
155…冷却水流路
160…シールガスケット
200、201…集電板
210、211…絶縁板
230、231…エンドプレート
240…テンションロッド
250…ナット
300…燃料タンク
310…燃料ガス供給管
320…バルブ
330…燃料ガス排気管
340…燃料ガス排気バルブ
350…圧力計
360…燃料ガス回収管
370…ポンプ
400…エアポンプ
410…酸化ガス供給管
420…バルブ
430…酸化ガス排気管
440…酸化ガス排気バルブ
450…圧力計
500…冷却水ポンプ
510…冷却水配管
520…ラジエーター
530…温度計
600…負荷
700…制御部

Claims (3)

  1. 燃料電池システムであって、
    電解質膜と、前記電解質膜の両面に配置された電極と、を有する燃料電池と、
    前記燃料電池に燃料ガスを供給する燃料ガス供給部と、
    前記燃料電池に酸化ガスを供給する酸化ガス供給部と、
    前記燃料電池に冷媒を供給する冷媒供給部と、
    前記燃料ガス酸化ガスの少なくとも一方の背圧を調整する背圧調整部と、
    前記燃料電池のセル温度に相当する温度を検知する温度計と、
    前記燃料電池の動作を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記燃料電池のエージング運転時に、前記セル温度、前記燃料ガスまたは前記酸化ガスの流量、前記背圧、前記燃料電池の電流密度のうちの少なくとも一つを制御して、前記燃料電池の内部の水を液相として存在させることを特徴とする、燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記制御部は、前記燃料電池のエージング運転時に、前記燃料電池のセル温度が60℃以下の温度となるように、前記冷媒供給部を制御する、燃料電池システム。
  3. 燃料電池の制御方法であって、
    前記燃料電池のエージング運転時に、前記セル温度、前記燃料ガスまたは前記酸化ガスの流量、前記背圧、前記燃料電池の電流密度のうちの少なくとも一つを制御して、前記燃料電池の内部の水を液相として存在させることを特徴とする、燃料電池の制御方法。
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