JP2013185582A - 波力電気変換装置および海洋の資源の生産方法 - Google Patents

波力電気変換装置および海洋の資源の生産方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 海洋の波力を用いた一体的な、電気変換、およびに電気エネルギーの貯蔵・輸送・再生利用方法を含む海洋での資源の生産、並びに海水環境の保全を含む自然エネルギー利用システムを提供すること。
【解決手段】 母体に接続され海面に配置されて、波の上下動に応じて揺動するフロートを備えた装置の力の伝達系統は、前記フロートの揺動振幅を制御する揺動制御手段と、前記フロートの上下動から高圧流体を発生させるための加圧ポンプと、前記加圧ポンプからの高圧流体を、内部に蓄圧材を備えて高圧流体を保存する容量可変タンクと、前記容量可変タンクからの高圧流体によって駆動される駆動ポンプとで、流体系統が構成される流体系統手段と、前記駆動ポンプと連動する発電機とを具備する、波力電気変換装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、海洋の波力を用いた一体的な、電気変換、およびに電気エネルギーの貯蔵・輸送・再生利用方法を含む海洋での資源の生産、並びに海水環境の保全に関するものである。すなわち、本発明は、海洋の孤立場所において、母体の規模にかかわらず、波力エネルギーを効率的に電気に変換して電力を供給し、海洋資源の生産・利用を可能にするシステムを提供するものである。
さらに、本発明は、波力から変換された電気エネルギーを用いて、海水と空気を構成する物質を回収して、且つそれらを用いて水素やアンモニアに置換して、かつ安全な物質に蓄えて、陸上へ貯蔵・輸送を可能にするシステムを提供するものである。
さらに、本発明は、このシステムを採用することによって、各種構造部材、水素燃料、工業原料、肥料などに用いられる素材を製造するものである。また、マグネシウム原料を効率的に製造するとともに、これを多段的に循環させ再生利用することが可能となり、海洋の海水資源の有効利用と循環利用を実現させて、公害の原因となる有害廃棄物を排出しない環境負荷の著しい低減化が図られた海洋資源の活用手段を提供することができる。
従来提案されている洋上の自然エネルギーの利用態様としては、太陽光発電、風力発電、波力発電等が知られている。このうち、太陽光発電と風力発電はすでに実用化されている。しかしながら、太陽光発電は、太陽電池パネルのコストが依然として高いという問題や、天候に左右されるという不安定性の問題がある。また、風力発電においては、発電規模に従って装置が高コスト化するという問題の他、設置場所が限定される、あるいは風量の変化に左右される(不安定性)などの問題がある。
さらに従来提案されている波力発電は、膨大かつ高密度の波力をエネルギー源とする点において有利な発電方法と考えられているが、いまだ本格的な実用化には至っていないのが現状である。
これまで波力発電としては、種々の方式が提案されている(特許文献1〜4)。その主たる方法は、大きな波の上下運動を利用して、空気または水の流れをつくり、その流れをダクトによって集めてタービンを駆動させるもの、あるいは、ブイ型の浮体物の上下運動を利用して、発電を行うものである。
ほかにも、効率の良い波力発電装置を実現するために、海上の浮体の揺れをコントロールモーメントジャイロで受け止め、そのエネルギーを利用して発電するジャイロ式波力発電装置も提案されている。
しかし、これらはすべて装置が係留を要し、係留の容易な浅瀬での発電である。ここで言う浅瀬とは、海面から海底までの深度が100m程度までを指す。発電した電力の送電は容易であるが、設置場所に限定され、総電力需要を賄うには程遠い。また、係留する鎖やロープは、激しい海水運動によって磨耗が激しく短期的に切断され、漁業や海運への障害がある。したがって、海岸近くの海を有用に産業活用する観点からは多くの課題が残されている。一方では、漁船やプレジャーボートのような小型船において、燃料の高騰で海洋の自然エネルギーを利用する方法が望まれている。
ところで、広大な海洋の資源は、自然エネルギー、空気や海水を構成する物質、また、海底には鉱物類など、膨大な埋蔵量が存在している。現状においては、塩やその構成物質のニガリなどの利用については、需要量に対応して供給がされているが、そのほかの資源について、利用されているとは言い難い。
海洋の自然エネルギー利用については、櫓や係留など、発電する装置の定置化の難題に阻まれて、生成した大量の電気エネルギーを貯蔵し、消費地まで効率的に輸送するまでに至らない。
また、海洋における空気や海水を構成する物質、海底の鉱物類などの利用については、陸上での回収、生成する技術はありながら、海洋の海の深度が数千mと深いために、海洋の自然エネルギー利用技術と同様に、生産するための施設の定置化の難題に阻まれ、現在まで、提供されている技術は存在しない。
つまり、孤立する深海上の現場においては、空気や海水を構成する物質、また、海底の鉱物類など、回収、生産利用するには、現場でのエネルギーの生産方法が必須条件である。陸上で周知されている回収、生産技術は、電力が存在・提供されている場所での利用が前提の工夫であって、電力がない孤立する深海上においては、技術は機能しないのでシステムとして成立しない。ゆえに、海洋においては、エネルギー供給技術と資源の回収、生産利用技術が一体化システムである必要がある。なお、従来の浅瀬の海上で発電する技術では、深海上では係留手段もなく海流に流され移動するという問題があるので適用が困難である。
よって、海洋の自然エネルギーから電気エネルギーへの変換技術と、生成した電気エネルギーを物的に転換して貯蔵・輸送する技術と、陸上でエネルギーを再生して利用する技術が共に伴って初めて実用的なシステムとして市場への安定供給が可能となることに留意されなければならない。
また、海洋には海水中に含まれる塩化マグネシウム(MgCl)が大量に存在し、これは金属マグネシウムの原料として有望視されている。
従来のマグネシウムの製造技術においては、電気分解製錬や熱還元製錬を用いてマグネシウムが製造されて、主にニッケル−MH電池の負極材料(水素吸蔵材料)として利用されてきた。従来、マグネシウムは、燃焼しやすい物質であることから切削時の加工方法や屑の処理に注意を要する必要があり、一般の部材用の材料としては不向きとされ市場も制限されていた。
近年、難燃性のマグネシウム合金が開発され、軽量かつ機械的特性にすぐれた新しい構造部材用材料として、パソコンのケーシングなど様々な用途への活用が始まっている。すなわち、従来の材料である鉄、アルミニウム、プラスチックが地球資源の枯渇、再生時の電力消費や有害物質発生など社会問題化されている一方、680℃以下では発火しない難燃性のマグネシウム合金の出現が、新しい工業用素材として活用され始めている。この新合金の出現に伴い様々な新機能も発見されていて、従来の金属やプラスチック材料の代替品として見直され産業界から注目され、徐々にマグネシウム合金の生産量も増加している。
しかしながら、金属マグネシウムやマグネシウム合金の生産量が増加し、その利用市場が拡大するとともに、これらマグネシウム材料のリサイクルの方法が問題となり、廃材の回収・再生を含めたリサイクル技術の早期の確立も望まれる。
これらを解決するために、本発明者は、洋上での波力発電を提案している(特許文献5)。この提案の課題は、波には周期があるので、その上下運動によって発生する加圧流体の流れが断続的になり、当然発電も断続的となるため、安定した発電を得るためには、沢山の波力発電装置を設けて連動させ、流体系統での流体の流量を平準化する必要があり、他方では、漁船やプレジャーボートのような小型船では、本技術を採用するにも複数の装置を搭載することは困難となる課題がある。
特開平6−280240号 特開平5−164036号 特開2005−207332 国際公開WO 02/077369 A1 国際公開WO 2010/116530 国際公開WO 06/011620 国際公開WO 08/015844
本発明は、孤立する海洋における波力エネルギーを効率的に電気に変換することができ、且つ規模にかかわらず海洋浮体物の電気推進を可能にするものである。
さらに、本発明は、孤立する海洋で変換する電気エネルギーによって、海水と空気を構成する物質を回収して、あるいは、それらを合成し、多種の資源を製造することで、海洋のエネルギーおよび資源を効率的かつ安価な貯蔵・輸送を可能にする一体的なシステムを提供するものである。
また、本発明は、各種構造部材、水素燃料(水素吸蔵材料)、工業原料、肥料などに用いられる素材を海洋で製造し提供するものである。
さらに、マグネシウム原料を効率的に製造し、これを多段的に循環させ再生利用することを可能とするリサイクル技術を提供するとともに、海水資源の有効利用と循環利用を実現させて、公害の原因となる有害廃棄物を排出しない環境負荷の著しい低減化が図られた自然エネルギーの活用手段を提供することを目的とするものである。
上述した課題を解決するために、本発明に係る波力電気変換装置は、母体に接続され海面に配置されて、波の上下動に応じて揺動するフロートを備えた装置の力の伝達系統は、前記フロートの揺動振幅を制御する揺動制御手段と、前記フロートの上下動から高圧流体を発生させるための加圧ポンプと、前記加圧ポンプからの高圧流体を、内部に蓄圧材を備えて高圧流体を保存する容量可変タンクと、前記容量可変タンクからの高圧流体によって駆動される駆動ポンプとで、流体系統が構成される流体系統手段と、前記駆動ポンプと連動する発電機とを具備するものである。
本発明の好ましい態様においては、上記母体が、接地構造物を含む陸地、または人口浮島および船体を含む洋上浮体構造物からなることができる。
また、フロートの固定位置および向きを上下方向に対して自在に変化させ得るフロート可変装置をさらに具備することができる。
また、波力電気変換装置の揺動制御手段の装置は、たとえば、前記蓄圧材、ばね、エアースプリングおよび電動装置からなる群から選ばれた少なくとも1つであることができる。
また、前記蓄圧材は、内部が気体で加圧された球状物を柔軟材の中に分散して、球状または塊状に成形し、耐圧タンク内に具備されて、流体の圧力変動に伴い蓄圧材の体積も変動できるよう構成されている。気体の体積変化は、1kg〜2kg/m2の低圧域の加圧では体積の縮小量が極めて大きいが、予め2kg/m2以上の加圧状態からの加圧では体積の縮小量が少なくなるため、密閉的で高圧な流体系統に用いるタンクでは、タンクの容積が少なく、用いる流体量も少なくてコンパクトとなり効率の観点から都合が良い。
また、前記蓄圧材は、広域な温度域と、大きな体積変化と、且つ高耐圧、高耐久性が求められる車両や建築物などの、ばね、タイヤ、タンク、衝撃吸収材、免震材として、比較的大型装置を安価に製造、利用することを包含する。
また、前記波力電気変換装置が複数個設置されて、相互に一体的に作動させることもできる。
さらに、本発明に係る波力電気変換装置においては、発電された電力の少なくとも一部を前記母体の推進力に用いるための手段を具備することができる。
また、上記の波力電気変換装置によって得られた電力を用い、前記母体上において海水を電気分解することによって水素を製造することができる。
さらに、上記の波力電気変換装置によって得られた電力、あるいは水素を用い、前記母体上において、海水を構成する物質、および空気を構成する物質、並びに海底の鉱物資源を、電解製造方法を含み回収または精錬など、自然エネルギーを用いる海洋での資源の生産を行うことができる。
さらに、本発明は、上述した波力電気変換装置によって得られた電力を用い、前記母体上において海水からマグネシウムを製造する工程を含む、自然エネルギーを用いるマグネシウムの製造方法を包含する。
上記マグネシウムの製造方法においては、原料としての海水を濃縮し、塩化マグネシウム(MgCl)を回収し、乾燥して結晶物を得た後、得られた塩化マグネシウム(MgCl)を溶融電解製錬するか、あるいは、塩酸(HCl)を用いて、水酸化マグネシウム(Mg(OH))から塩化マグネシウム(MgCl)を得るか、もしくは、水酸化マグネシウム(Mg(OH))を脱水して酸化マグネシウム(MgO)を得た後、プラズマ分解製錬および熱還元製錬からなる群から選ばれた方法によって製錬することによってマグネシウム(Mg)を得る工程を含むことができる。
さらに、本発明は、上述した波力電気変換装置によって得られた電力を用い、前記母体上において海水を電気分解することによって水素を製造する工程を含む、自然エネルギーを用いる水素の製造方法を包含する。
さらにまた、本発明は、上記の方法によって得られたマグネシウムと水素を用いて水素化マグネシウム(MgH)を得る工程を含む、自然エネルギーを用いる水素化マグネシウムの製造方法を包含する。
また、本発明は、上記の方法もしくは他の常法によって得られたマグネシウムを原料とするマグネシウム合金を構造材料として用いる一次利用と、前記一次利用の廃材としてのマグネシウム合金を原料として得られた水素化マグネシウムを水素吸蔵材料として使用する二次利用と、前記二次利用の結果得られた水酸化マグネシウムおよび場合により酸化マグネシウムを工業材料資源として使用する三次利用と、前記三次利用の結果物を塩化マグネシウムの製造原料として使用する四次利用と、前記四次利用の結果得られた塩化マグネシウムから金属マグネシウムを製造する工程を含む、マグネシウム材料の循環利用方法を包含するものである。
また、本発明においては、上記廃材としてのマグネシウム合金の二次利用に際しては、前記一次利用の廃材としてのマグネシウム合金に、カルシウム、または、アルミニウムを1重量%〜50重量%の範囲で添加する工程をさらに含む、水素化マグネシウムを水素吸蔵材料として使用する二次利用を含む。
さらに、本発明は、上記波力電気変換装置によって得られた電力、および海洋資源を用い、前記母体上において海底から泥を含む採掘した鉱物から金属を生産した残物(廃棄物、泥)を焼成して砂や建築材など固形物を製造することができる。
本発明によれば、膨大な海洋のエネルギーである波力を一体系の装置を用いて効率よく電力に変換することができる。
さらに、蓄圧材の機能は、多岐にわたる産業分野で応用が期待できる。
また、本発明によれば、海洋の波力から変換された電気エネルギーを用いて、海水と空気を構成する物質を回収でき、且つそれらを合成し、多種の資源を製造することによって、海洋のエネルギーおよび資源を効率的かつ安価な貯蔵・輸送を可能にすることができる。
また、海洋の波力から変換された電気エネルギーによって、海洋上においてマグネシウム、水素および水素化マグネシウムを製造することができ、洋上の自然エネルギーから変換した大量な電気エネルギーの貯蔵・輸送、再生利用が可能となる。
また、海洋の波力から変換された電気エネルギーおよび海洋資源を用い、海洋上において海底から泥を含む採掘した鉱物から金属を生産した残物(廃棄物、泥)を焼成して固形物を製造することで、海の生態系を破壊することなく海水環境の保全が可能となる。
本発明の一実施態様を示す概念図。 本発明者の容量可変タンクを示す断面図。 海の波形の相違を示す断面図。 本発明に用いる電解手法を示す概念図。 本発明によるマグネシウムの循環利用方法を示すフローチャート。
波力電気変換装置
本発明に係る波力電気変換装置は、母体に接続され海面に配置されて、波の上下動に応じて揺動するフロートを備えた装置の力の伝達系統は、
前記フロートの揺動振幅を制御する揺動制御手段と、
前記フロートの上下動から高圧流体を発生させるための加圧ポンプと、前記加圧ポンプからの高圧流体を、内部に蓄圧材を備えて高圧流体を保存する容量可変タンクと、前記容量可変タンクからの高圧流体によって駆動される駆動ポンプとで、流体系統が構成される、流体系統手段と、
前記駆動ポンプと連動する発電機とを具備するものである。
たとえば、従来の波の上下動に応じて揺動するフロートを備える波力電気変換装置は、流体系統が単独な場合、加圧手段からの高圧流体を直接作動ポンプに送り発電機を駆動させているため、波の周期に応じた断続的な発電となっている。この作動ポンプを連続的に作動させるために、フロートおよび加圧ポンプを沢山設置して、連続的な流体の流動を発生させている。
これに対して、本発明においては、内部に蓄圧材を備えた容量可変タンクを具備して、流体が高圧な状態で保存できることから、密閉的な流体系統であっても、波の周期による流体の断続的な流れを平準化できるため、加圧ポンプの断続的な流体加圧に影響されず作動ポンプを連続して作動できる。
本発明の波力電気変換装置の好ましい態様においては、海洋の波の特徴に適応できる。つまり、浅瀬の波の周期は、5〜12秒間程度であるのに対し、海洋の波の場合では、波長が違う複数の波が混在するため、フロートを通過する波山の数が極めて多くなり、その間隔は0.5〜5秒間程度でフロートを通過する。
この点において、前記フロートの揺動振幅を制御する揺動制御手段は、重要な役割となる。フロートは、波山で上昇する慣性モーメントが発生し、それが消滅しない限り下降できないが、揺動制御装置によりフロートの上昇の慣性モーメントをすばやく打ち消し、下降へと促すことができる。
また、前記揺動制御装置は、たとえば、蓄圧材、ばね、エアースプリングおよび電動装置からなる群から選ばれた少なくとも1つであることができる
さらに、前記フロート可変装置を具備することにより、高波によってフロートやフロートの支持体が破壊されないように、フロートと波山との接面位置を調節できる。
また、前記蓄圧材は、内部が気体で加圧された球状物を柔軟材の中に分散して、球状または塊状に成形し、容量可変タンク内に具備されて、蓄圧材の内部へ流体の浸入が防止されていて、流体の圧力変動に伴って蓄圧材も体積変化できる。
また、前記蓄圧材は、広域な温度域と、大きな体積変化と、且つ高耐圧、高耐久性が求められる車両や建築物などの、ばね、タイヤ、タンク、衝撃吸収材、免震材として、比較的大型装置を安価に製造、利用できる。
さらに、前記母体が、接地構造物を含む陸地、または人口浮島および船体を含む洋上浮体構造物からなることができる。
また、本発明の好ましい態様においては、波力電気変換装置で発電された電力の少なくとも一部を前記母体の推進力に用いるための手段を具備することができる。
また、本発明においては、上記の波力電気変換装置の複数が設けられ流体系統が連結されて相互に一体的に作動させることもできる。
海洋の資源の生産方法
本発明は、上述した波力電気変換装置によって得られた電力を用い、前記母体上において、海水を電気分解することによって水素を製造する工程を含む、自然エネルギーを用いる水素の製造方法を包含する。
また、前記波力電気変換装置によって得られた電力、あるいは水素を用い、前記母体上において、海水を構成する物質、および空気を構成する物質、並びに海底の鉱物資源を、電解製造工程を含み回収または精錬など、自然エネルギーを用いる海洋資源の生産方法を包含する。
さらに、前記波力電気変換装置によって得られた電力および水素を用い、海洋上において海底から採掘した泥を含む鉱物から金属を生産した残物(廃棄物、泥)を焼成して固形物を製造する、自然エネルギーを用いる生産残物の処理方法を包含する。
さらに、前記波力電気変換装置によって得られた電力および水素を用い、海水の構成物質からの塩化マグネシウム(MgCl)を原料とするマグネシウム(Mg)および水素化マグネシウム(MgH)の製造および循環利用の方法を包含する。
さらに、前記波力電気変換装置で変換された電気エネルギーによって、海水を濃縮して塩化マグネシウム(MgCl)を回収し乾燥して結晶物を得ておき、一方、海水を電解して水素(H)を製造しておき、他方、空気を液化して窒素(N)を回収した後、水素と窒素を電解合成法で合成してアンモニア(NH)を製造した後、このアンモニアを塩化マグネシウムに吸着させて、金属アンミン錯体(Mg(NHCl)を得ることを包含する。
また、一方、アンモニア(NH)は、唯一窒素を固定化できる手段であり、農業には肥料として必要不可欠な資源である。現状のアンモニア生産の原料は、枯渇する天然ガスを分解して製造されていることから、将来的には、アンモニアは、水素貯蔵材料、肥料の原料として、重要資源となる。
前記マグネシウムの製造方法においては、波力電気変換装置で変換された電力および水素によって、海水を濃縮して塩化マグネシウム(MgCl)を回収した後、乾燥して結晶物を得てから、溶融塩電解法にてマグネシウム(Mg)が製造できる。あるいは、水酸化マグネシウム(Mg(OH))を回収し、塩酸(HCl)を用いて塩化マグネシウム(MgCl)を生成した後、前記同様な工程によって、マグネシウム(Mg)が製造できる。もしくは、水酸化マグネシウム(Mg(OH))を脱水して酸化マグネシウム(MgO)を得た後、プラズマ分解製錬および熱還元製錬からなる群から選ばれた方法によって製錬することによってマグネシウムが製造できる。
また、本発明は、上記の方法もしくは他の常法によって得られたマグネシウムを原料とするマグネシウム合金を構造材料として用いる一次利用と、前記一次利用の廃材としてのマグネシウム合金を原料として得られた水素化マグネシウムを水素吸蔵材料として使用する二次利用と、前記二次利用の結果得られた水酸化マグネシウムおよび場合により酸化マグネシウムを工業材料資源として使用する三次利用と、前記三次利用の結果物を塩化マグネシウムの製造原料として使用する四次利用と、前記四次利用の結果得られた塩化マグネシウムから金属マグネシウムを製造する工程を含む、マグネシウム材料の循環利用方法を包含するものである。また、本発明においては、上記廃材としてのマグネシウム合金の二次利用に際しては、前記一次利用の廃材としてのマグネシウム合金に、カルシウム、または、アルミニウムを1重量%〜50重量%の範囲で添加する工程をさらに含む、水素化マグネシウムを水素吸蔵材料として使用する二次利用を含む。
近年、化石燃料の燃焼からの炭酸ガスによる地球温暖化の問題から、次世代燃料として水素が重要視されている。この点、マグネシウムは、加水分解による水から水素を生成できることが知られている。
よって、マグネシウムまたはマグネシウム合金の廃材を利用して水素燃料の製造や電池構成要素の負極材に活用できれば、初期に波力から変換された電力エネルギーが再生でき都合もよい。利用後の残留物は、水酸化マグネシウムである。
このように、マグネシウムまたはマグネシウム合金として利用した後に、加水分解によって水素燃料を作り、後に残る水酸化マグネシウムが再利用できればマグネシウムの無駄の無い有効な循環利用が可能となる。
また、海水と空気の構成物質を用いて多種の資源が提供できれば、資源の少ない日本のような国には最適である。この点、海洋資源のみでの生産物は、公害物質をつくらない方法が選択できることから、環境上においても産業上においても有利である。
しかしながら、マグネシウムの循環利用のプロセスを形成するには二つの課題が残されている。
一つ目の課題は、マグネシウム合金の廃材もしくは金属マグネシウムを常温域で安全に保持し、しかも水素化(水素吸蔵)のための高エネルギー化処理を行うには、マグネシウム原料の粉砕と水素化の処理の必要がある。そして、その処理には多くの手間と投入エネルギーを費やす必要があり、このため製造コストが増大するという問題がある。このことから、従来、加水分解を活用した水素製造技術への活用にまで至っていないのが現状である。
さらに二つ目の課題は、従来提案されている水素生成技術においては、600℃以上の高温域での加水分解反応が必要であることから、熱負荷が大きく民生からは実用的ではないということである。
本発明者は、すでに上記の二つの課題を解決する技術として、マグネシウム合金の廃材もしくはマグネシウムから加水分解のための好適材料(水素吸蔵材料)を製造する低コストかつ効率的な製造方法、ならびに当該水素吸蔵材料およびマグネシウムを使って常温域において安全かつ効率的に水素の生成を制御する方法を提案している(特許文献6および7)。
本発明によれば、マグネシウム合金の廃材もしくはマグネシウムから加水分解でより多くの水素を生成できる高エネルギー材料を製造する低コストな製造方法と、且つ、その材料を使って加水分解が常温域で安全に行われ水素生成の制御ができる方法とを、本発明者が既に提案している技術に組み込むことによって、これまで困難であった大量の電気エネルギーの貯蔵・輸送および陸上での水素エネルギー再生、発電利用が可能となる。
上記の有用プロセスは、上述したマグネシウムの多段的な循環利用方法によってより効率的かつ安定的に実現できる。
また、前述したように、マグネシウムは、製錬、構体材料、加水分解、工業利用などと順次多段的な連続利用が可能である。さらに、このような多段的な利用プロセスの過程においても、公害の原因となる有害物質を副生することもない。
このように本発明によれば、海洋の膨大な自然エネルギーの波力を、一体系の電気変換装置によって効率的かつ低コストで電力に変換できる。そして、海洋上において、海洋の資源を海洋上で生産して、陸上への輸送を実現し、他方、陸上において、マグネシウムを軽量合金として利用した後、廃材と水を用いて水素燃料を生成し、クリーンなエネルギー利用ができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施態様について説明する。
図1は、本発明の一実施態様を示す概念図で、図2は、本発明の容量可変タンクを示す断面図で、図3は、海の波形の相違を示す断面図で、図4は、電解手法の概念図で、図5は、本発明によるマグネシウムの循環利用方法を示すフローチャートの説明図である。
図1および図2に示す波力電気変換装置1は、母体25、フロート2、フロート可変装置3、揺動制御装置5、加圧ポンプ6、逆止弁8および9、容量可変タンク10、作動ポンプ11、発電機12、などから構成されている。
この例に示されているように、揺動制御装置5は、フロート支持体側に固定されて、フロートの適度な押し下げと揺動運動域の制限ができるもので、後述の蓄圧材、金属のばね、エアースプリングのほか、電動機などが採用され装置が構成されている。あるいは、揺動制御装置5を母体25側に固定して同様に機能することもできる。
加圧ポンプ6の一方は、母体25側に接続され、他方は、フロートの支持体側に接続され、流体パイプ20によって連結連通され、逆支弁8および9にもよって、流体の逆流が防止され、リザーブタンク15内のフィルター18から加圧ポンプ6を経た流体38は、容量可変タンク10、作動ポンプ11、を経て、リザーブタンク15へ戻る流体系統が構成されている。
また、加圧ポンプ6は、揺動ピストンポンプが適し、作動ポンプ11は、ギア系ポンプ、または、ヴァンケル系ポンプが適し、作動流体38は、シリコン油が適する。
また、容量可変タンク10の内部には、内部圧が2〜3kg/m2にされた気体が詰められた球状物34を柔軟材35の中に分散して球状または塊状に成形し蓄圧材36が製造され、耐圧タンク内に具備されて、加圧ポンプ6による流体の圧力変動に伴い蓄圧材36の体積も変動して、流体38が流体系統から溢れる場合には、容量可変タンク10内に流体の圧力を維持したまま保存し、さらに、流量が限界を超えるような場合は、流体を制御弁14によって作動ポンプ11を迂回通過させる。
この蓄圧材36の製造は、例えば、窒素を必要な加圧の環境下において、シリコンゴムのスポンジ片33の周囲をシリコンゴム材で包み密封にして成形された球状物34を、さらに、シリコンゴム材による柔軟材36の中に分散して気体で所要加圧環境下にて自由に成形される。もしくは、球状物34とシリコンゴムを空洞成形体の中に充填して気体で所要加圧環境下にて製造する。このシリコンゴムは、一般に液体の状態で市販されているRTVゴムが利用可能で、触媒を加えてシリコンの重合反応により硬化させる。
このように製造した蓄圧材36は、内部が2kg/m2以上の加圧状態であるため、外部から加圧する場合、常圧から加圧する場合に比べ、体積の縮小量が少ないため、高圧な流体系統に用いるタンクでは、タンクの容積が少なく、用いる流体量も少なくて都合が良い。
また、この蓄圧材36は、広域な温度域と、大きな体積変化と、且つ高耐圧、高耐久性が求められる車両や建築物などの、ばね、タイヤ、タンク、衝撃吸収材、免震材として、通常であれば高額になる比較的大型装置を安価に製造、利用することができる。
また、作動ポンプ11には、連動する発電機12を採用することによって、電力が得られ、海水や空気を構成する元素を回収でき、各種構造部材、水素燃料、工業原料、肥料などに用いられる素材の製造のための電力が供給できる。
図3は、海の波形の相違を示す断面図40で、浅瀬の波形45は波の周期が長く、海洋の波形46の波の周期が極端に短くなっているが、これは、海洋の波は周期が違う波が複数混在するためであって、単一時間にフロートを通過する波山の数も多くなるため、浅瀬に比べて発電量も多くなる。海洋の波力は、単位面積あたり浅瀬の波力の2.5〜4倍あり、風力が陸地域に比べ強いことが主な原因である。
人口浮島を母体とする場合においては、特に深海上では係留手段が期待できないことから、海流によって流されることを想定して、常に人口浮島を定置化するために推力が必要となる。そして、この場合に必要な推力を、波力から電気変換された電力によって賄うことが可能である。他方、船体を母体とする場合においては、人口浮島同様に電力での推進を得て、船体の移動とともにフロート2を通過する波の数も増し、フロートの上下運動も一層早くなる。この場合、フロート2の上昇行程では、速やかに次の上昇行程に備えるために、揺動制御装置10の揺動幅の制御による反動を利用して、跳ね上がりによる慣性モーメントを即座に消滅させて、次の上昇のために下方へ押し戻す。この船体は、大型船であれば複数装置の搭載ができ、船の両側の波に影響を与えない三胴船が最適であり、小型船であれば単一装置を搭載して、波力からの電力を利用できる。
このように、本発明においては、フロート2を用いて発電のための装置を構成することによって、波力の自然エネルギーを複合的かつ効率的かつ一体的に電気へ変換することができる。
図4は、電解手法の概念の説明図50で、[A]は、海水の濃縮工程、[B]は、水の電気分解工程、[C]および[D]は、マグネシウムの精錬工程および他の塩基物からの金属精錬工程、[E]および[F]は、アンモニアの合成工程、を示す。
電解槽51内には、プラス(+)電極52、マイナス(−)電極53、ガイド板64が配置されている。[A]の海水の濃縮工程では、陽イオン交換膜58、陰イオン交換膜61、によって、内部が3分割に区切られ、区切られた両側では、脱塩された水が生成され、区切りの中央では海水が濃縮されている。[B]の水の電気分解工程では、中央の分離体63で内部が2分割されて、水が水素と酸素に分離されている。[C]の内部には、塩化マグネシウム(MgCl)の結晶物が加熱され溶融状態にされて、マグネシウム(Mg)と塩素(Cl)に分離され、[D]においても内部に他の溶融された塩基物が金属と塩素に分離されて、それぞれ金属の精錬が行われている。[E]および[F]の両電極の外側に拡散層55が設けられ、内部には、溶融塩が備えられている。[E]の陽極側拡散層から水素(H)が、陰極側拡散層から窒素(N)を投入して、および、[F]では、下部から水蒸気(HO)が投入され、ともにアンモニアが合成されている。
図5は、エネルギーの貯蔵・輸送、再生利用方法のフローチャート100であり、この図を用いてマグネシウム材料の循環利用プロセスについて、その概要を説明する。
一連のプロセスは、スタート101、前処理102、製錬103、貯蔵・輸送104、未処理105、合金化処理106、水素化処理107、加水分解108、未処理109、触媒処理110、後処理111、および終了112によって示される。また、これら一連のプロセスには、エネルギー115が投入されている。
スタート101で海水採取後、前処理102によって海水中から水酸化マグネシウム(Mg(OH))を取り出し、塩酸を用いて塩化マグネシウム(MgCl)を生成した後、製錬103によって、塩化マグネシウムを電気分解製錬またはプラズマ分解製錬並びに熱還元製錬によって金属マグネシウム(Mg)を製造することにより、投入した電気エネルギーをマグネシウムという物質に置換しておき、次いで、これを貯蔵・輸送104する。さらに、このマグネシウムを原料として、合金化処理106によって、マンガン(Mn)、アルミニウム(Al)、亜鉛(Zn)、カルシウム(Ca)などを添加してマグネシウム合金を製造する。このようにして得られたマグネシウム合金は、一次利用として、各種構造体や部品の材料として用いる。
そして二次利用は、水素化処理107によって構体のマグネシウム合金の廃材もしくはマグネシウムを水素化することによって粉砕された粒子を得る。この場合、一次利用の廃材としてのマグネシウム合金は、カルシウム、アルミニウムの含有量は微量であり、電極材の酸化還元反応や水との反応の効果をより高めるためにさらに1重量%〜50重量%の範囲で添加することができる。
さらに、得られた水素化マグネシウム合金または水素化マグネシウム(MgH)を、加水分解108によって、水素を発生させることができる。この加水分解によって得られた水素はエネルギーとして再生利用することができる。
得られたこの水素は、エネルギー115で投入したエネルギーの再生エネルギーである。したがって、本発明によって洋上の自然エネルギーを変換して得られた電気エネルギーをエネルギー115として投入して、発生した水素を燃料として陸上において活用することは、洋上において得られた電気エネルギーを陸上において再生することを意味する。
その後、触媒処理110によって、一方の加水分解反応後の水素化マグネシウム合金または水素化マグネシウム(MgH)から生成し残留する水酸化マグネシウム混合物または水酸化マグネシウム(Mg(OH))を、海水や土壌の改良材、工業材料などに用いることができる。これにより、マグネシウム材料は、最終的に廃棄され、あるいは自然物として海へ戻り、最終的にスタート101の海水採取作業によって一循環することになる。
他方、水酸化マグネシウム混合物または水酸化マグネシウム(Mg(OH))は、後処理111によって、再度塩酸を用いて塩化マグネシウム(MgCl)に再生され、前処理102で生成される塩化マグネシウム(MgCl)と合流し一循環する。
また、エネルギー115は、製錬103によって、投入したエネルギーが物質に置換している。この作業によって、これまで困難とみなされていた大量の電気エネルギーの貯蔵・輸送ならびに再生が可能となる。この場合のエネルギー115は、エネルギーの種類、変換場所、変換方法などを特定するものではなく、エネルギーの性質に応じた作業方法であり、電力であれば電気分解製錬方法やプラズマ分解製錬方法であり、燃焼の熱であれば熱還元製錬方法などとなる。
なお、マグネシウム材料の多段的で有効な循環利用を実現する課題は、水素化処理107、加水分解108における効率的な方法の確立であった。本発明においては、前述の国際公開WO06/011620(特許文献6)、および国際公開WO08/015844(特許文献7)に記載された技術を組み込むことによって、より効率的かつ現実的に、マグネシウム材料が恒常的に一循環するプロセスを形成することができる。
また、図示は無いが、海洋上の人口浮島において、海底から泥を含む鉱物を採掘し、抽出や精錬工程の後に排出する残物(廃棄物、泥)を、水素や電力の熱で焼成して、砂やブロックなど固形物が製造される。この砂やブロックは、海底、川底、建材として、有効利用される。
本発明は上述した実施形態にのみに限定されるものではなく、改良の目的または本発明の思想の範囲内において改良ないし変更が可能である。海洋の波力から変換された電
本発明は、海洋上において、波力エネルギーからの電力によって、海洋の多種な資源を生産して、陸上へ生産物を貯蔵・輸送して産業へ提供でき、一方、波力エネルギーからの電力は、陸上において、生産物の利用後の廃材と水を用いて、水素燃料として波力エネルギーの再生・利用ができる。また、これらの技術は、持続可能な循環型社会への移行にすこぶる有用である。
2 フロート
3 フロート可変装置
5 揺動制御装置
6 加圧ポンプ
8、9 逆止弁
10 容量可変タンク
11 作動ポンプ
12 発電機
25 母体
34 球状物
36 蓄圧材
38 シリコン油

Claims (12)

  1. 母体に接続され海面に配置されて、波の上下動に応じて揺動するフロートを備えた装置の力の伝達系統は、
    前記フロートの揺動振幅を制御する揺動制御手段と、
    前記フロートの上下動から高圧流体を発生させるための加圧ポンプと、前記加圧ポンプからの高圧流体を、内部に蓄圧材を備えて高圧流体を保存する容量可変タンクと、前記容量可変タンクからの高圧流体によって駆動される駆動ポンプとで、流体系統が構成される、流体系統手段と、
    前記駆動ポンプと連動する発電機とを具備する、波力電気変換装置。
  2. 前記蓄圧材は、気体加圧の環境下で、スポンジ片の周囲を柔軟材で密封にして成形された球状物を、さらに柔軟材の中に分散して自由に成形されるか、もしくは、空洞成形体の中に充填して製造する、請求項1に記載の波力電気変換装置。
  3. 前記蓄圧材は、広域な温度域と、大きな体積変化と、且つ高耐圧、高耐久性が求められる車両や建築物などの、ばね、タイヤ、タンク、衝撃吸収材、免震材、に適用する、請求項1〜2のいずれか1項に記載の蓄圧材の利用方法。
  4. 前記揺動制御手段の揺動制御装置が、前記蓄圧材、ばね、エアースプリングおよび電動装置からなる群から選ばれた少なくとも1つである、請求項1に記載の波力電気変換装置。
  5. 前記母体が、接地構造物を含む人口浮島および船体を含む洋上浮体構造物からなる、請求項1に記載の波力電気変換装置。
  6. 前記フロートの固定位置および上下方向に対して自在に変化させ得るフロート可変装置をさらに具備する、請求項1に記載の波力電気変換装置。
  7. 発電された電力の少なくとも一部を前記母体の推進力に用いるための手段を具備する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の波力電気変換装置。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の波力電気変換装置によって得られた電力を用い、前記母体上において海水を電気分解することによって水素を製造する工程を含む、自然エネルギーを用いる水素の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の波力電気変換装置によって得られた電力を用い、海水を濃縮して塩化マグネシウム(MgCl)を回収し乾燥して結晶物を得ておき、一方、海水を電解して水素(H)を製造しておき、他方、空気を液化して窒素(N)を回収した後、水素と窒素を電解合成法で合成してアンモニア(NH)を製造した後、このアンモニアを塩化マグネシウムに吸着させる工程を含む、金属アンミン錯体(Mg(NHCl)の製造方法。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の波力電気変換装置によって得られた電力、あるいは水素を用い、前記母体上において、海水を構成する物質、および空気を構成する物質、並びに海底の鉱物資源を、電解製造工程を含む回収または精錬など行う、海洋での自然エネルギーを用いた資源の生産。
  11. 請求項10に記載の方法もしくは他の常法によって得られたマグネシウムを原料とするマグネシウム合金を構造材料として用いる一次利用と、
    前記一次利用の廃材としてのマグネシウム合金を原料として得られた水素化マグネシウムを水素吸蔵材料として使用する二次利用と、
    前記二次利用の結果得られた水酸化マグネシウムおよび場合により酸化マグネシウムを工業材料資源として使用する三次利用と、
    前記三次利用の結果物を塩化マグネシウムの製造原料として使用する四次利用と、
    前記四次利用の結果得られた塩化マグネシウムから金属マグネシウムを製造する工程を含む、マグネシウム材料の循環利用方法。
  12. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の波力電気変換装置によって得られた電力、および海洋資源を用い、前記母体上において海底から泥を含む採掘した鉱物から金属を生産した残物(廃棄物、泥)を焼成して固形物を製造する、自然エネルギーを用いる生産残物の処理方法。
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