JP2013185342A - 斜面安定化工法用の支圧部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】索状体でアンカー頭部間を連結する際に座金プレートが邪魔にならない。
【解決手段】アンカー頭部に取り付けられる支圧部材3は、底板7と底板中央部の筒体8と放射状に延びる複数の補強リブ9とを備える。アンカー上端部に螺合させたナットを受ける座金プレート10を筒体8の上端及び、補強リブ9の上端の筒体側端部近傍にも固定する。補強リブ上の座金プレート外方端Pの近傍における、筒体半径方向の座金プレート10の最外端Pから筒体外形位置Qまでの長さをLaとし、前記補強リブ上の座金プレート外方端Pの近傍を除いた領域Mにおける、任意の筒体半径方向の座金プレート外方端Pから筒体外形位置Qまでの長さをLxとしたとき、Lx<Laである。座金プレートの隣接する2つの補強リブ間における筒体外周からの張出し長さLが短くなり、索状体でアンカー頭部間を連結する際に張出し部が邪魔にならない。
【選択図】図5

Description

この発明は、斜面に多数のアンカーを設置し、各アンカー頭部に支圧部材を取り付け、アンカー頭部間を索状体で連結して斜面の安定化を図る斜面安定化工法に用いる斜面安定化工法用の支圧部材に関する。
従来より、不安定な斜面を安定させる斜面安定化工法として、斜面に複数本のアンカーを間隔をあけて設置し、各アンカーの頭部に支圧部材を取り付けこれを締着して地盤に対する支圧力を与え、かつ、前記各アンカー間をワイヤロープなどの索状体で連結して、斜面の安定化を図る工法が知られている。
この種の斜面安定化工法に用いる支圧部材として、従来、図8に示すように、アンカー2の頭部を挿通させるアンカー挿通孔37aを持つ底板37と、この底板37の前記アンカー挿通孔37aに合わせて底板37に固定された円筒体38と、この円筒体38の外周と前記底板上面との間で両者に垂直に固定された複数の補強リブ39と、円筒体38の上に配置される円形の座金プレート10”とを備えた支圧部材33がある(特許文献1の[0016]、図2、図3参照)。前記複数の補強リブ39は、円筒体中心から放射状をなす態様で円筒体周方向に間隔をあけて設けられている。座金プレート10”は補強リブ39から離れている。
そして、土中に挿入したアンカー2の頭部に支圧部材33を被せ、円筒体38の上端に座金プレート10”を配置し、アンカー頭部のネジ部に螺合させたナット34を締め付けて支圧部材33を押し下げて地盤に設置し、地盤の変動によりアンカー2に生じる緊張力が加わった際に地盤へ支圧力を付与する。次いで、アンカー頭部間を索状体5で連結する。その際、補強リブ39の円筒体根元部分に形成した切欠き39bに索状体5を通し円筒体38を廻らせることで、索状体5をアンカー頭部(直接には円筒体38)に係合させて、アンカー頭部間を連結する。
図9に示した支圧部材43は、前記と同様に、アンカー挿通孔37aを持つ底板37と、この底板37の前記アンカー挿通孔37aに合わせて底板37に固定された円筒体38と、この円筒体38の外周と前記底板上面との間で両者に垂直に固定された複数の補強リブ49と、円筒体38の上に配置される円形の座金プレート10’と、アンカー頭部のネジ部に螺合させたナット34を備えている。
この支圧部材43では、図8の支圧部材33と比べて、座金プレート10’として大きなサイズ(直径が大)のものを用い、座金プレート10’の外方端部を補強リブ49の上端に載置し溶接固定している。
これにより、ナット34を締着し支圧部材43を押し下げてアンカーに緊張力を付与した時、アンカー2の緊張力を中央部の円筒体38を介してだけでなく補強リブ49をも介して底板37に伝達するので、底板37の全体で地盤に効果的な支圧力を付与することができる。
なお、この支圧部材43は、底板37、円筒体38などの外形としては、概ね特許文献2の図3、図4の支圧部材に相当する。補強リブ49の高さは高い。
また、ナットを締め付けて支圧部材を押し下げた場合、もしくは地盤が変動した場合にアンカーに生じる緊張力は、支圧部材に圧縮力として作用して地盤に支圧力を付与するが、大きな支圧力を地盤に付与できるように支圧部材の底板全体に効率よく圧縮力を伝達するためには、円筒体だけでなく補強リブも荷重(アンカー緊張力に対する反力)を負担するようにすると効率的である。
その場合、前記図9の支圧部材43のように、座金プレート10’の直径を大きくし、かつ、円筒体38の高さと補強リブ49の円筒体側端部近傍(円筒体38側の端部近傍)の高さを揃えて、座金プレート10’が円筒体38の上端面だけでなく補強リブ49の円筒体側端部近傍(円筒体側の端部近傍)の上端にも載るようにする。このように、筒体に作用する圧縮荷重を若干でも補強リブに負担させようとすると、座金プレートのサイズを大きくすることが必要となる。
特許4175617号 特許4424843号
上記のように、座金プレートの外方端部を補強リブ上にも載せる構成の従来の支圧部材43における座金プレート10’は大きな円形となるが、次に述べるように、大きな円形であることで不都合なことも生じる。
大きな円形の座金プレートでは、索状体でアンカー頭部間を連結する作業において、索状体5を補強リブ49の切欠き49aを通して円筒体外周を廻らせる際に、円筒体周方向に隣接する2つの補強リブ49間の円筒体外周から水平に張出した張出し部分(図9(ロ)のL’で示した部分)が作業の邪魔になり、索状体5によるアンカー頭部間連結作業の作業性を低下させるという問題がある。
また、サイズの大きい円形の座金プレートは鋼材量を多く必要とし、コスト高の要因となる。また、支圧部材の全体重量が大となる要因となり、重量大であることは製造、運搬、施工などの種々の場面で作業性を低下させる。このため、各部の機能・性能に寄与しない部分が極力除かれて、機能・性能が十分に確保された上で軽量化された支圧部材が望まれる。
また、円形の座金プレートは、1枚の広い鋼板から複数個を切り出す際に余材が多く発生するので、歩留りが悪い。
また、多くの場合自然斜面に配置される支圧板は、樹木や草木などに隠れて自然と一体となるべく配慮されるが、視覚的に目立つ支圧板上部位置に面積の広い平面視円形の座金プレートが配置されていると、鋼製部材(支圧部材)の自然への溶け込みを損なう要因となる。
本発明は上記従来背景のもとになされたもので、斜面安定化工法に用いる支圧部材において、座金プレートが円形であることで生じる種々の不都合な問題が解消されるとともに、各部の機能・性能に寄与しない部分が極力除かれて、各部の機能・性能が十分に確保された上で軽量化等が実現された斜面安定化工法用の支圧部材を提供することを目的とする。
上記課題を解決する請求項1の発明は、アンカー挿通孔を持つ底板と、この底板の前記アンカー挿通孔に合わせて底板に固定された筒体と、この筒体の外周と前記底板上面との間で両者に垂直に固定された複数の補強リブとを備えた法面安定化工法用の支圧部材であって、
前記複数の補強リブは、前記筒体中心から放射状に延在する態様で筒体周方向に間隔をあけて配置され、かつ、その上端の筒体側端部近傍は筒体上端と同じ高さであり、
アンカーを通す中心孔を有しアンカー上端のネジ部に螺合させたナットを受ける座金プレートが、上から見て前記筒体の上端面全体、及び前記補強リブの上端の前記筒体側端部近傍の少なくとも一部を覆う大きさを有して、前記筒体の上端及び前記補強リブの上端に載置固定され、
補強リブ上の座金プレート外方端Pの近傍における、筒体半径方向の座金プレートの最外端Pから筒体外形位置Qまでの長さをLaとし、前記補強リブ上の座金プレート外方端Pの近傍を除いた領域Mにおける、任意の筒体半径方向の座金プレート外方端Pから筒体外形位置Qまでの長さをLx
としたとき、
Lx<La
であることを特徴とする。
請求項2は、請求項1の斜面安定化工法用の支圧部材において、前記補強リブの数が3つであって前記座金プレートの外形が略三角形であることを特徴とする。
請求項3は、請求項1又は2の斜面安定化工法用の支圧部材において、筒体に固定される前記補強リブの垂直辺の下端に、アンカー頭部間を連結するための索状体が通される切欠きを有することを特徴とする。
本発明の斜面安定化工法用の支圧部材における座金プレートは、補強リブ上の座金プレート外方端Pの近傍における、筒体半径方向の座金プレートの最外端Pから筒体外形位置Qまでの長さLaより、前記筒体外形上の前記補強リブ箇所を除いた領域における、筒体半径方向の筒体外形位置から前記座金プレート外方端までの長さLxが短い(Lx<La)ので、座金プレートの、隣接する補強リブ間における筒体外周からの張出し長さLが短くなり、索状体でアンカー頭部間を連結するために索状体を例えば補強リブの切欠きに通して筒体の外周を廻らせる等の際に、張出し部が邪魔にならず、索状体の設置作業の作業性が大きく向上する。
また、座金プレートを筒体及び補強リブに溶接トーチによる隅肉溶接で固定する際に、張出し部が溶接トーチの動きに邪魔にならず、溶接トーチは良好な溶接をするための適切な姿勢を取ることができる。
また、本発明の支圧部材によれば、座金プレートのサイズが小さくなって軽量化され、鋼材使用量が少なく済み、コスト低減に寄与し、支圧部材の全体重量の軽量化が図られる。また、支圧部材が軽量化されることで、製造、運搬、施工などの種々の場面での作業性を向上する。このように、各部の機能・性能に寄与しない部分が極力除かれて、各部の機能・性能が十分に確保された上で軽量化等が実現された支圧部材が得られる。
また、本発明の支圧部材では、視覚的に目立つ支圧板上部位置にある座金プレートの面積が狭く、視覚的に目立たないので、鋼製部材(支圧部材)の自然への溶け込みを阻害することは少ない。
請求項2のように、座金プレートの外形を略三角形にした場合、1枚の広い鋼板から複数枚の座金プレートを、例えばレーザー切断装置による切断で材料取りする際に、本発明の座金プレートは、従来の円形の座金プレートと比較して、材料取りが極めて効率的で余材が著しく少なく済み、多くの材料取りが可能となる。また、その際の切断長は円形の場合と比較して極めて短くなり、能率的であるとともに、切断にかかる消耗材コストを低減できる。
本発明の一実施例の支圧部材を用いた斜面安定化工法を施工した斜面の平面図である。 図1における1つのアンカー部分についての詳細構造を示した断面図(A−A断面図)である。 図2におけるアンカー頭部近傍の拡大図である。 図3のB−B断面による平面図である。 図4における座金プレート近傍を拡大した図である。 図2〜3における支圧部材のみを示すもので、(イ)は平面図、(ロ)は(イ)のC−C断面図、(ハ)は斜視図である。 上述の本発明の座金プレート及び図9の従来の座金プレートについて、1枚の広い鋼板から複数枚の座金プレートを切り出す際の材料取りの要領を説明するもので、(イ)は本発明の座金プレートの場合、(ロ)は従来の座金プレートの場合を示す。 従来の支圧部材を示すもので、(イ)は地盤に設置されたアンカーの頭部に取り付けた状態の支圧部材の正面図、(ロ)は支圧部材の平面図である。 従来の他の支圧部材を示すもので、(イ)は地盤に設置されたアンカーの頭部に取り付けた状態の支圧部材の正面断面図、(ロ)は支圧部材の平面図である。
以下、本発明を実施した斜面安定化工法用の支圧部材について、図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施例の支圧部材3を用いた斜面安定化工法を施工した斜面の平面図、図2は図1における1つのアンカー部分についての詳細構造を示した断面図(A−A断面)、図3は図2におけるアンカー頭部近傍の拡大図、図4は図3のB−B断面で示した平面図である。図5は座金プレート10近傍を拡大して示すもので、(イ)は平面図、(ロ)は(イ)の座金プレート10の外方端P近傍を拡大して示す拡大平面図である。
本発明の支圧部材を用いる斜面安定化工法では、斜面1に複数のアンカー2を間隔をあけて設置し、各アンカー2の頭部に、アンカー挿通孔を有する支圧部材3を被せ、前記アンカー2の頂部に形成したネジ部2aにナット4を螺合させ、ナット4を締め付けて支圧部材3を押し下げる。次いで、アンカー頭部間をワイヤロープ等の索状体5で連結する。支圧部材3は、ナット4で押し下げられることで地盤に設置され、地盤が変動した際にアンカー2に緊張力を生じさせるとともにその反力として地盤に対する支圧力を与える。また、各アンカー頭部間を連結する索状体5はアンカー2に対する引き止め効果等により斜面安定化に寄与する。なお、以下の実施例では索状体5としてワイヤロープを用いる場合を想定している。
上記支圧部材3は、鋼製であり、図6にも示すように、アンカー挿通孔7aを持つ底板7と、この底板7の前記アンカー挿通孔7aに合わせて底板7に溶接固定された短尺丸パイプである円筒体8と、この円筒体8の外周と前記底板上面との間で両者に垂直に溶接固定された3つの補強リブ9と、アンカー2を通す中心孔10aを有して前記ナット7を受ける座金プレート10とを備えている。
前記底板7は、内側に円弧状に湾曲した3つの凹湾曲辺7bを持つ凹湾曲三角形の3つの頂点部分を切り欠いた概略凹湾曲三角形状をなしている。頂点部分が切り欠かれて形成された切欠短辺を7cで示す。さらに、前記各凹湾曲辺7bの中央部に沿ってそれぞれ長孔7dが形成されている。長孔7dの内側の長辺は直線状であるが、外側の長辺mは僅かに外側に円弧状に湾曲している。
前記3つの補強リブ9は、前記円筒体8の中心から前記各切欠短辺7cの中間位置に向かって放射状に延在する態様で、円筒体周方向に等しい間隔をあけて配置されている。また、補強リブ9の上端の水平な円筒体側端部近傍(円筒体側の端部近傍)9aは、円筒体8の上端と同じ高さである。補強リブ9の円筒体8に固定される垂直辺の下端に、索状体5をアンカー頭部に係合させる際に索状体5を通す切欠き9bを形成している。
前記座金プレート10は、図4にも示すように、上から見て前記円筒体8の上端面全体、及び前記補強リブ9の上端の水平な前記円筒体側端部近傍9aの一部を覆う大きさを有して、前記円筒体8の上端、及び前記補強リブ9の上端に載置され溶接固定されている。座金プレート10の補強リブ上端への溶接固定部分を10dで示す。
この実施例の座金プレート10は、円筒体周方向に等間隔の三方に延びる補強リブ9上に頂点を有する三角形の頂点部分を切り欠いた略三角形であって、3つの辺10bを有し、頂点側部分を切り欠いて形成した切欠短辺10cを有する。
本発明の座金プレートは、実施例の略三角形状の座金プレート10を示した図5において説明すると、補強リブ9上の座金プレート外方端(補強リブ上座金プレート外方端)Pの近傍における、円筒体半径方向の座金プレート10の最外端Pから円筒体外形円位置Qまでの長さをLaとし、前記補強リブ上座金プレート外方端Pの近傍(補強リブ上座金プレート外方端近傍)を除いた領域Mにおける任意の円筒体半径方向の座金プレート外方端Pから円筒体外形円位置Qまでの長さをLxとしたとき、
Lx<La
であるような外形を有する。前記Qは、補強リブ9の円筒体外周への接合位置である。 円筒体外形円とは円筒体8の外周面を上から見た円であり、符号8aで示す。
座金プレート10の外形を頂点部を切り欠かない三角形等の多角形にした場合は、補強リブ上座金プレート外方端Pの位置が補強リブ上座金プレート外方端近傍の最外端Pとなるが、頂点部を切り欠いた三角形等の略多角形の場合は、図示の略三角形の場合のように、切欠短辺の端が、僅かな違いではあるが円筒体半径方向の座金プレート最外端Pとなる。
実施例の座金プレート10では、前記Lx<Laの条件を明らかに満たしている。
座金プレートの外形を定める場合、座金プレートの補強リブ9の上端に載る長さ、すなわち補強リブ9上の前記Pから円筒体外形円位置Qまでの長さLa’を定める。この長さLa’は、例えば、アンカー2の緊張力を円筒体8だけでなく補強リブ9も介して底板7に伝達するために適切な、補強リブ上の座金プレート張出し長さとして設定する。また、アンカー2の緊張力による圧縮力に対する支圧部材の底板全体に圧縮力を伝達するために補強リブにも荷重を負担させようとする場合に適切な接合長さとして設定することも考えられる。
なお、少なくとも、座金プレート10の円筒体外周からの張出し長さが、座金プレート10を円筒体上端に良好に隅肉溶接できる長さが確保されるように設定する。
座金プレートの外形が、補強リブ上座金プレート外方端Pにおいて補強リブと直角をなす切欠き短辺(図示例の場合では10cで示す切欠き短辺)を有する場合は、前記の通り、切欠短辺の端が補強リブ上座金プレート外方端Pの近傍における円筒体半径方向の座金プレート最外端Pとなる。したがって、前記座金プレート最外端Pからこの最外端Pを通る円筒体半径方向の円筒体外形円位置Qまでの長さLaより、座金プレート10の他の任意の円筒体半径方向の座金プレート外方端Pから円筒体外形円位置Qまでの長さLxが短い外形とする。すなわち、座金プレート外形における隣接する補強リブ間の部分(領域Mに相当する部分(ないし辺))を、前記Lx<Laの条件を満たすように定める。この場合、前記補強リブ間の部分(ないし辺)は直線に限定されない。
実施例の支圧部材3の主要部の寸法を説明すると、底板7は板厚が6mm、アンカー挿通孔7aの直径が115mm程度、中心から切欠短辺7cまでの距離が350mm、切欠短辺7cの長さが150mmである。
座金プレート10は、板厚が9mm、中心孔10aの内径が45mm、中心から辺10bまでの距離が65mm、中心から切欠短辺10cまでの距離が100mmである。
円筒体8は板厚6mm、直径114.3mm、高さ80mm程度である。
補強リブ9は板厚6mm、延在方向の長さが250mm程度、高さは円筒体8と同じ高さである。なお、補強リブ9を、座金プレート10の下面に若干の隙間を持つ状態で溶接固定する場合は、補強リブ9の素材自体の高さは若干低い。
上記座金プレート10は、図9の従来の円形座金プレート10’と比較すると、円筒体周方向に隣接する2つの補強リブ9間の円筒体外面からの張出し長さが短くなっている。特に、隣接する2つの補強リブ9の中間位置における張出し長さLは著しく短くなっている。
上記の支圧部材3を用いて斜面安定化工法を施工する場合、対象とする斜面に多数のアンカー2を適宜の間隔をあけて設置する。図示例のアンカー2は、先端に掘削ビット17を持つ自穿孔式のロックボルトであり、地盤に孔をあけつつ挿入し、アンカー周囲にグラウトを注入する。グラウト固化後、図示例ではアンカー頭部に腐食防止のゴム状シース12を被せた後、支圧部材3をそのアンカー挿通孔7aにアンカー頭部を通して地面に置き、アンカー頭部にキャップワッシャ13を介在させて、ナット4を螺合させ締着して支圧部材3を押し下げて設置し、地盤が変動した際にアンカー2に緊張力が生じるとともに、地盤に対する支圧力を与える。次いで、防錆グリス入りのキャップ14を被せる。
次いで、アンカー頭部間を索状体で連結する。この例では、三角形配置で隣接する3本のアンカー2に1本の索状体5を廻らせる態様でアンカー頭部間を連結する。なお、三角形状に引き回した索状体の端部同士は例えばターンバックルで連結して、索状体5に所定の張力を付与する。
上記の索状体によるアンカー頭部間連結作業に際して、索状体5を補強リブ9の切欠き9bに通して円筒体8の外周を廻らせるが、その際、従来の円形の座金プレート10’では、先に述べたように、円筒体周方向に隣接する2つの補強リブ間において円筒体外周から大きく張り出している座金プレート10’の張出し部分が作業の邪魔になっていた。
しかし、上記の支圧部材3では、座金プレート10が円形ではなく略三角形であり、円筒体周方向に隣接する2つの補強リブ間の張出し長さ、特に、隣接する2つの補強リブの中間位置の張出し長さLが従来の支圧部材の張出し長さL’と比べて著しく短くなっているので、座金プレート10が邪魔にならず、索状体5の設置作業の作業性が大きく向上する。
また、座金プレート10の円筒体8及び補強リブ9への固定作業は、上下反転することなく底板7が下、座金プレート10が上の姿勢のまま自動溶接機で溶接しているが、従来の座金プレートでは、円筒体外周から大きく張り出しているので、溶接トーチの動きに邪魔になるが、張出し長さが短くなったことで、溶接トーチの動きに邪魔にならず、溶接トーチは容易に適切な姿勢を取ることができる。
また、本発明の座金プレートでは、サイズが小さくなり軽量化されることで、鋼材使用量が少なく済み、コスト低減に寄与し、支圧部材の全体重量の軽量化が図られる。また、支圧部材が軽量化されることで製造、運搬、施工などの種々の場面での作業性を向上する。このように、各部の機能・性能に寄与しない部分が極力除かれて、各部の機能・性能が十分に確保された上で軽量化等が実現された支圧部材が得られる。
また、多くの場合自然斜面に配置される支圧板は、樹木や草木などに隠れて自然と一体となるべく配慮されるが、本発明の支圧部材では、視覚的に目立つ支圧板上部位置にある座金プレートの面積が狭く、視覚的に目立たないので、鋼製部材(支圧部材)の自然への溶け込みを阻害することは少ない。
座金プレートを製造する際に、例えばレーザ切断装置を用いて1枚の広い鋼板から複数枚を材料取りする場合、従来の大きな円形の座金プレート10’では、図7の(ロ)のような材料取りになり、5枚の材料取りしかできない。
これに対して、上記小サイズの略三角形の座金プレート10では、図7(イ)のように、隣接するもの同士が逆向きにかつ三角形の1辺が互いに接する配置で材料取りすることができ、8枚の材料取りができる。
このように、特に上記略三角形の座金プレート10では、材料取りが極めて効率的で余材が著しく少なく済み、従来の大きな円形の座金プレートと比較し多くの材料取りが可能となる。
また、隣接する座金プレートの互いに接する辺を1回のレーザー切断で形成できるので、円形の場合と比べて切断長を極めて短くすることができ、能率的であるとともに、切断にかかる消耗材コストを低減できる。
実施例の支圧部材3には、底板7には長孔が設けられているが、長孔7dを設けたことにより、支圧部材3が若干でも軽量化されるので、種々の場面での作業性が図られる。また、施工時その他の時において、支圧部材3を手で持つ際に長孔7dに手を掛けて持ち運びすることができるので、持ち運びが容易であり、その点でも作業性が向上する。その際、長孔7dの外側の長辺mが円弧状に湾曲していることで、手で持った際に持ち手が長孔7dの長辺mの中央に寄りやすく、手で持ちやすくなっている。
なお、図8に示した従来の座金プレート10”では、座金プレート10”が補強リブ39に接合されていないが、この座金プレート10”と比較すると、本発明では、座金プレート10が筒状体8だけでなく、補強リブ9の上端にも接合されて補強リブと一体化しているので、アンカー頭部に螺合させたナットを締着し座金プレートを介してアンカーに緊張力を付与した場合、もしくは地盤の変動によりアンカーに緊張力が生じた場合には、アンカーの緊張力を補強リブとの接合部を通じて確実に補強リブに伝達し、補強リブから底板の全体に応力を伝達させることでき、地盤に効果的な支圧力を確実に付与することができる。
また、ナットを締め付け支圧部材2を押し下げてアンカー2に緊張力を与える場合、もしくは地盤の変動によりアンカー2に緊張力が生じた場合には、支圧部材に圧縮力として作用して地盤に支圧力を付与するが、大きな支圧力を地盤に付与できるように支圧部材の底板全体に圧縮力を伝達させるためには、円筒体だけでなく補強リブも荷重(アンカー緊張力に対する反力)を負担するようにすると効率的である。本発明では、図9の従来の支圧部材のように大きな円形の座金プレートを用いることなく、支圧部材の底板全体に圧縮力を伝達させることができる。
上述の実施例では、座金プレートの外形が略三角形であるが、前述のように略四角形その他の略多角形とすることもできる。また、概ね多角形と言えるが辺の部分が直線でなく曲線(内側に凹湾曲あるいは外側に凸湾曲した曲線)である外形であってもよい。
また、実施例では、底板7の外形が略三角形であるが、底板の外形は四角形、その他の多角形とすることができ、円形としてもよい。
なお、実施例では筒体8を円筒体8として説明しているが底板7や座金プレート10の外形に合わせて、筒体8の形状を角筒体としてもよい。
1 斜面
2 アンカー
2a ネジ部
3 支圧部材
4 ナット
5 索状体
7 底板
7a アンカー挿通孔
7b 凹湾曲辺
7c 切欠短辺
7d 長孔
8 円筒体(筒体)
8a 円筒体外形円
9 補強リブ
9a 補強リブの円筒体側端部近傍(円筒体側の端部近傍)
9b 切欠き
10 座金プレート
10a 中心孔
10b 辺
10c 切欠短辺
10d 溶接固定部分
12 シース
14 キャップ
補強リブ上の座金プレート外方端
に向かう円筒体半径方向における円筒体外形円位置
近傍における、円筒体半径方向の座金プレート最外端
に向かう円筒体半径方向における円筒体外形円位置
M 円筒体外形円上のP近傍を除いた領域
領域Mにおける、任意の円筒体半径方向の座金プレート外方端
に向かう円筒体半径方向における円筒体外形円位置
La PからQまでの長さ
Lx 領域Mにおける、PからQまでの長さ

Claims (3)

  1. アンカー挿通孔を持つ底板と、この底板の前記アンカー挿通孔に合わせて底板に固定された筒体と、この筒体の外周と前記底板上面との間で両者に垂直に固定された複数の補強リブとを備えた法面安定化工法用の支圧部材であって、
    前記複数の補強リブは、前記筒体中心から放射状に延在する態様で筒体周方向に間隔をあけて配置され、かつ、その上端の筒体側端部近傍は筒体上端と同じ高さであり、
    アンカーを通す中心孔を有しアンカー上端のネジ部に螺合させたナットを受ける座金プレートが、上から見て前記筒体の上端面全体、及び前記補強リブの上端の前記筒体側端部近傍の少なくとも一部を覆う大きさを有して、前記筒体の上端及び前記補強リブの上端に載置固定され、
    補強リブ上の座金プレート外方端Pの近傍における、筒体半径方向の座金プレートの最外端Pから筒体外形位置Qまでの長さをLaとし、前記補強リブ上の座金プレート外方端Pの近傍を除いた領域Mにおける、任意の筒体半径方向の座金プレート外方端Pから筒体外形位置Qまでの長さをLx
    としたとき、
    Lx<La
    であることを特徴とする斜面安定化工法用の支圧部材。
  2. 前記補強リブの数が3つであって前記座金プレートの外形が略三角形であることを特徴とする請求項1記載の斜面安定化工法用の支圧部材。
  3. 筒体に固定される前記補強リブ垂直辺の下端に、アンカー頭部間を連結するための索状体が通される切欠きを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の斜面安定化工法用の支圧部材。
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