JP2013185226A - 溶融亜鉛鍍金ライン浴機器の電磁サポート用電磁石 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶融亜鉛鍍金ラインにおいて、鋼板のパスルートを適正にするための電磁サポート用電磁石であって、外部に至る漏れ磁束を抑制して、漏れ磁束が周辺の測定機器に与える影響を低減して、正確な測定を行う事を可能にする。
【解決手段】鉄心とコイルとからなる電磁石本体と、コイルを囲んで配置される磁性体と、電磁石と浴機器フレームとの間に配置される非磁性体を有することにより、前記課題を解決する。
【選択図】図2

Description

本発明は、溶融亜鉛鍍金ラインにおいて、鋼板の搬送経路の制御に用いられる電磁サポート用電磁石に関する。
鋼板に連続的に溶融亜鉛鍍金を行う場合、鍍金の付着量は、一般的に、溶融亜鉛から引き上げられた鋼板に空気等のガスを吹き付けて、余分な溶融亜鉛を除去する、いわゆるガスワイピング法によって制御される。
図3に、このような溶融亜鉛鍍金ラインの一例を概念的に示す。
図3に示される溶融亜鉛鍍金ライン50(以下、鍍金ライン50とする)において、前工程(上流側の工程)から搬送された、溶融亜鉛鍍金を施される鋼板Sは、溶融亜鉛52で満たされた亜鉛ポット54に搬送される。
鋼板Sは、亜鉛ポット54において溶融亜鉛52に浸漬されつつ、亜鉛ポット54内のシンクロール56によって上方に曲げられて、パスライン(搬送経路)を上方にされ、浴中サポートロール58によって案内されて、亜鉛ポット54から引き上げられ、上方に搬送される。
亜鉛ポット54から引き上げられ、上方に搬送される鋼板Sは、まず、鋼板面を挟んで配置されるワイピングノズル60から噴射されるワイピングガス60aを吹き付けられることにより、余分な溶融亜鉛が除去されて(ガスワイピングが行われ)、所定の厚さの亜鉛鍍金が施される。
このガスワイピングの際に、ワイピングノズル60の周辺において、鋼板Sの振動や、鋼板Sが所定のパスラインからどちらかのワイビングノズル60に寄ってしまうなどの事象が発生することが有る。このような事象が発生すると、鋼板Sの表裏で、亜鉛鍍金量が変動してしまい、製品品質を損なってしまう。
このような不都合を回避するために、鍍金ライン50には、ワイピングノズル60の下流(鋼板Sの搬送方向の下流)に、鋼板面に対面して、鋼板Sまでの距離を測定する距離計64を設けている。また、距離計64の下流に、鋼板S(鋼板Sのパスライン)を鋼板面で挟んで、電磁サポート用電磁石62(以下、サポート電磁石62とする)を設置している。
鍍金ライン50においては、サポート電磁石62は、鋼板の両面に対応して、鋼板Sの幅方向に複数の同数、例えば、各7個が配列されている。距離計64は、鋼板Sの一面側(図中右面側)に対応して、配置される。なお、鋼板の1面側における距離計64およびサポート電磁石62の配列数は、通常、同じである。また、必要に応じて、距離計64も、サポート電磁石62と同様に、鋼板面を挟んで設けてもよい。
鍍金ライン50においては、距離計64による測定値が、常に所定距離(所定の一定距離)となるように、鋼板Sを挟む、サポート電磁石62に供給する電流を制御している。
図4に、サポート電磁石62の一例の側面を概念的に示す。
このサポート電磁石62は、いわゆる門形(portal)の鉄心68と、鉄心68の2つの平行領域68aの各々を挿通して巻回される、一対の(電磁石)コイル70とを有する。
サポート電磁石62において、一対のコイル70は、リード線72によって、電流制御部74に配置される電流制御アンプに直列に接続される。また、電流制御部74には、距離計64が接続される。
コイル70に電流を流すと、磁束Mが発生して鋼板Sを引き付ける。磁束Mは、コイル70に流す電流が多いほど、多く発生して、強く、鋼板Sを引き付ける。
従って、電流制御部74は、距離計64による鋼板Sまでの距離測定結果に応じて、鋼板Sが所定距離よりも離れると、電流制御アンプによって、対応するサポート電磁石62に多くの電流を流す。また、電流制御部74は、鋼板Sが所定距離よりも近づいた場合には、電流制御アンプによって、対応するサポート電磁石62に流す電流を絞る。
鍍金ライン50においては、このような、距離計64による距離測定結果を用いたフィードバック制御によって、サポート電磁石62への供給電流を制御することによって、ガスワイピングによって亜鉛鍍金量を制御される鋼板Sのパスラインを、ワイピングノズル60からの距離が所定距離となるように、制御している。
しかしながら、このような従来の鍍金ライン50は、以下に示す問題点が有る。
図5に、鍍金ライン50におけるサポート電磁石62の取付け状態を概念的に示す。なお、図5において、鋼板Sの搬送方向は、矢印に示す図中左から右方向である。
図5に示すように、鍍金ライン50において、サポート電磁石62には、電磁石ベースプレート80が取り付けられる。この電磁石ベースプレート80をアンカーボルト等の固定部材80aで浴機器フレーム78に固定することにより、サポート電磁石62、浴機器フレーム78に取り付けられる。また、距離計64を有する側(図3中、鋼板Sの右側)では、距離計64も、公知の方法によって、同じ浴機器フレーム78に取り付けられる。
前述のように、鍍金ライン50においては、このユニット(あるいは、距離計64の無いユニット)が、鋼板Sの幅方向(図5の紙面に垂直方向)に、複数、配列される。
前述のように、サポート電磁石62のコイル70に電流を流すと、磁束Mを発生し、鋼板Sを引きつける。
図5に示すように、サポート電磁石62が発生する磁束Mは、大部分は、鉄心68を通って鋼板Sと交差し、上記鋼板Sを引き付ける機能を発揮する。しかしながら、サポート電磁石62への通電によって発生する磁束には、鉄心68を通らない漏れ磁束Moも、微量ながら、発生してしまう。
漏れ磁束Moは、電磁石ベースプレート80から浴機器フレーム78を通って、同じ浴機器フレーム78に取り付けられる隣の距離計64を貫通するルートを通る。そのため、この漏れ磁束Moが、距離計64の測定値にノイズとして乗ってしまい、距離計64の測定値の誤差の原因となっている。
前述のように、鍍金ライン50においては、距離計64の測定結果を用いたフィードバック制御によって、サポート電磁石62への通電を制御し、鋼板Sのパスラインを、ワイピングノズル60から所定距離となるように制御している。
しかしながら、距離計64の測定結果にノイズが乗って、誤差を生じてしまうと、距離計64の測定結果に応じてフィードバック制御されるサポート電磁石62への供給電流が、不適性になってしまう。その結果、サポート電磁石62によって制御される鋼板Sのパスラインが不安定になってしまい、いずれかのワイピングノズル60に寄ってしまう、ワイピングノズル60の周辺で鋼板Sが振動してしまう、等の事象が生じる。
このような事象が生じると、前述のように、鋼板Sの表裏で亜鉛鍍金量が変動してしまい、亜鉛鍍金鋼板の製品品質が損なわれてしまう。
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、溶融亜鉛鍍金ラインにおいて、鋼板のパスラインを適正に保つため等に用いられる電磁サポート電磁石であって、自身からの漏れ磁束を低減して、この漏れ磁束による周辺の計測機器のノイズ等を低減することができる、溶融亜鉛鍍金ライン浴機器の電磁サポート用電磁石を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の溶融亜鉛鍍金ライン浴機器の電磁サポート用電磁石は、溶融亜鉛鍍金ライン浴機器の電磁サポート用電磁石であって、鉄心および電磁石コイルを有する電磁石本体と、前記電磁石本体の電磁石コイルを囲んで配置される磁性体と、前記電磁石本体および前記電磁石本体を取り付ける浴機器フレームの間に配置される非磁性体とを有することを特徴とする溶融亜鉛鍍金ライン浴機器の電磁サポート用電磁石を提供する。
このような本発明の溶融亜鉛鍍金ライン浴機器の電磁サポート用電磁石において、前記電磁石本体は、電磁石ベースプレートによって前記浴機器フレームに取り付けられるものであり、前記非磁性体は、この電磁石ベースプレートと浴機器フレームとの間に配置されるのが好ましい。
また、電磁サポート用電磁石は、門形の鉄心と、この鉄心の2つの平行領域の個々に設けられる一対のコイルとを有し、前記磁性体は、前記1対のコイルをまとめて囲む筒状であるのが好ましい。
上記構成を有する本発明の溶融亜鉛鍍金ライン浴機器の電磁サポート用電磁石は、電磁石コイルを囲む磁性体を有し、かつ、電磁石と、電磁石が取り付けられる浴機器フレームとの間に配置される非磁性体とを有する。
これにより、本発明の電磁サポート用電磁石は、発生した漏れ磁束の通過経路を磁性体に集中させ、かつ、浴機器フレームに至る漏れ磁束の経路を非磁性体で遮断できるので、周辺に配置される計測機器に至る漏れ磁束を、低減できる。また、漏れ磁束による渦電流損を低減できるので、電磁サポート用電磁石の電力ロスも低減できる。
そのため、溶融亜鉛鍍金ラインに本発明の電磁サポート用電磁石を用いることにより、例えば、電磁サポート用電磁石の近傍で、かつ、同じ浴機器フレームに配置される距離計等の測定結果に、漏れ磁束が与える影響を低減できるので、漏れ磁束に起因するノイズ等を抑制した、正確な距離測定を行うことができる。
これにより、溶融亜鉛鍍金ラインにおいて、正確な距離測定結果に応じて電磁サポート用電磁石に供給する電流を制御できるので、溶融亜鉛鍍金のガスワイピングを行われる鋼板の振動やパスラインの変動を大幅に抑制して、溶融亜鉛鍍金鋼板等の製品品質の向上に寄与することができる。しかも、前述のように、電磁サポート用電磁石の電力ロスも低減できるので、溶融亜鉛鍍金鋼板等の生産コストも、低減できる。
本発明の溶融亜鉛鍍金ライン浴機器の電磁サポート用電磁石の一例を概念的に示す図であり、(A)は平面図、(B)は側面図である。 図1に示す電磁サポート用電磁石の取付け状態の一例を概念的に示す図である。 溶融亜鉛鍍金ラインの一例を概念的に示す図である。 従来の溶融亜鉛鍍金ライン浴機器の電磁サポート用電磁石の一例の側面を概念的に示す図である。 図4に示す電磁サポート用電磁石の取付け状態の一例を概念的に示す図である。
以下、本発明の溶融亜鉛鍍金ライン浴機器の電磁サポート用電磁石に着いて、添付の図面に示される好適実施例を基に、詳細に説明する。
図1および図2に、本発明の溶融亜鉛鍍金ライン浴機器の電磁サポート用電磁石の一例を、概念的に示す。
なお、図1は、本発明の電磁サポート用電磁石10の電磁石本体16および磁性体18を概念的に示す図で、図2は、本発明の電磁サポート用電磁石10を鍍金ライン50に取り付けた状態を概念的に示す図である。また、図1において、(A)は平面図(鋼板S側から見た図)、(B)は側面図(図2および図3と同方向)である。
本発明の電磁サポート用電磁石10は、前述の図3に示す(溶融亜鉛)鍍金ライン50において、サポート電磁石62に代えて用いられる。
従って、本発明の電磁サポート用電磁石10を利用する鍍金ライン50においても、先と同様、前工程から搬送された溶融亜鉛鍍金を施される鋼板Sは、亜鉛ポット54に搬送され、溶融亜鉛52に浸漬されつつ、シンクロール56によってパスライン(搬送経路)を上方にされ、浴中サポートロール58に案内されて、亜鉛ポット54から引き上げられ、上方に搬送される。
亜鉛ポット54から引き上げられた鋼板Sは、鋼板面を挟んで配置されるワイピングノズル60から噴射されるワイピングガス60aによって、余剰な溶融亜鉛を除去して、所定の厚さの亜鉛鍍金とするガスワイピングが行われ、さらに上方に搬送される。
ワイピングノズル60の下流(鋼板搬送方向の下流)の、鋼板Sの図中右側には、鋼板面に対面して、鋼板Sまでの距離を計る距離計64が配置されている。また、距離計64の下流には、鋼板S(鋼板Sのパスライン)を鋼板面で挟んで、本発明の電磁サポート用電磁石10が配置される。
鍍金ライン50においては、サポート電磁石10は、鋼板Sの鋼板面の両側において、鋼板Sの幅方向に、同数の複数、例えば、各7個が配列されている。また、鍍金ライン50においては、距離計64は、鋼板Sの一面側(図中右面側)に、この面側の各サポート電磁石10に対応して、同数の7個が配列されている。
ここで鍍金ライン50においては、距離計64も、サポート電磁石10と同様に、鋼板面を挟んで設けてもよい。また、鍍金ライン50において、距離計64が無い側は、必ずしも、本発明のサポート電磁石10を用いる必要はなく、近傍に測定機器等の磁束に影響を受ける機器が無ければ、図4に示すような従来のサポート電磁石62であってもよい。
前述のように、鍍金ライン50においては、この距離計64による距離測定結果を用い、距離計64による測定結果が所定距離(所定の一定距離)となるようにするフィードバック制御によって、電磁サポート用電磁石10に供給する電流を制御して、鋼板Sのパスラインを、両ワイピングノズル60からの距離が所定距離となるように、制御している。
図1および図2に示すように、本発明の電磁サポート用電磁石10(以下、サポート電磁石10とする)は、基本的に、鉄心12および一対の(電磁石)コイル14を有する電磁石本体16と、磁性体18と(以上、図1参照)、電磁石ベースプレート20と、非磁性体24(以上、図2参照)とを有して構成される。
サポート電磁石10(電磁石本体16)の鉄心12は、2本の平行(略平行)な棒状部である平行領域12aと、平行領域12aの端部を結合する棒状部とを有する、いわゆる門形(portal(略U字状))の形状を有する。なお、図示例は、門形の鉄心12は、四角柱によって形成されるが、これに限定はされず、円柱状等でもよい。
また、サポート電磁石10において、コイル14は、個々の平行領域12aを巻回するようにして、1対(2個)が設けられる。
なお、本発明において、鉄心12とコイル14とからなる電磁石本体16は、図示例に限定はされず、溶融亜鉛鍍金ラインにおいて、電磁サポート用に用いられる公知の電磁石が、各種、利用可能である。
例えば、図示例は、鉄心12にコイル14を1つのみ有する、いわゆるシングルコイルの電磁石であるが、本発明は、これに限定はされず、鉄心12に2つのコイルを2重に設ける、いわゆるデュアルコイルの電磁石であってもよい。また、図示例は、門形の鉄心12を用いているが、直線的な棒状の鉄心を用いる電磁石でもよい。
サポート電磁石10において、一対のコイル14は、リード線26によって、電流制御部74に配置される電流制御アンプに直列に接続される。また、電流制御部74には、距離計64が接続される。
図示例においては、図中左側の平行領域12aがN極、同右側の平行領域12aがS極となるように、電流制御部74の電流制御アンプが接続される。従って、この電磁石本体16による磁束Mは、図1(B)に矢印で示す方向に形成される。
ここで、本発明のサポート電磁石10(その電磁石本体18)には、コイル14を囲んで、磁性体18が設けられる。
磁性体18は、コイル14の巻回中心線と直交する方向(磁束Mの発生方向と略直交する方向)にコイル14を囲むように、設けられる。例えば、筒状の磁性体を用い、コイル14の巻回中心線と筒の貫通孔の延在方向とを一致して、コイルを挿入するように(コイルに巻き付けるように)、磁性体を配置する。
図示例においては、磁性体18は、略四角筒状であり、個々の平行領域12aに設けられる2対のコイル14を、まとめて囲むように、配置される。なお、図1(B)においては、サポート電磁石10の構成を明確に示すために、磁性体18を破線で示している。
後に詳述するが、本発明のサポート電磁石10においては、コイル14を囲んで磁性体18を設けることにより、微量ではあるが不可避的に発生する漏れ磁束Moの通過経路が、この磁性体18に集中する。
これにより、同じ浴機器フレーム78に取り付けられ、かつ、近接する距離計64等に至り、通過する漏れ磁束Moを低減でき、すなわち、漏れ磁束Moが測定機器等の測定結果に与える影響を軽減できる。そのため、距離計64によって、漏れ磁束Moに起因するノイズ等の無い、正確な鋼板Sとの距離測定を行うことができ、すなわち、ガスワイピングされる鋼板Sのパスルートを、安定して正確に制御できる。
本発明のサポート電磁石10において、磁性体18には、特に限定はなく、公知の磁性体が、各種、利用可能である。
一例として、鋼板等の板状の金属板、金属メッシュ、発泡金属などが例示される。また、被磁性体の材料に金属インクで鍍金を施してなる部材も、本発明のサポート電磁石10の磁性体18として、利用可能である。
磁性体18の厚さ等にも限定はなく、サポート電磁石10の磁力や構成等に応じて、十分に、サポート電磁石10が発生する漏れ磁束Moの通過経路と成り得る厚さを、適宜、設定すればよい。
前述のように、図2は、本発明のサポート電磁石10、および、距離計64を鍍金ライン50に取り付けた状態を概念的に示す図である。すなわち、図2は、図3中、鋼板Sの右側のサポート電磁石10および距離計64の取付け状態を示す側面図である。
なお、図2において、鋼板Sの搬送方向は、矢印に示す図中左から右方向である。従って、先の例と同様、鍍金ライン50においては、このユニット(あるいは、距離計64の無いユニット)が、鋼板Sの幅方向(図2の紙面に垂直方向)に、複数(例えば7個)、配列される。
図2に示すように、電磁石本体16には電磁石ベースプレート20が取り付けられる。サポート電磁石10では、この電磁石ベースプレート20を、アンカーボルト等の固定部材20aによって浴機器フレーム78に固定することにより、電磁石本体16を鍍金ライン50に取り付ける。なお、電磁石ベースプレート20は、溶融亜鉛鍍金ラインの浴機器フレーム78への電磁サポート用電磁石の取付けに用いられる、公知のものが、各種、利用可能である。
また、浴機器フレーム78には、サポート電磁石10に近接して、公知の取付け手段によって、距離計64も取り付けられる。
ここで、本発明のサポート電磁石10においては、電磁石ベースプレート20と浴機器フレーム78との間、すなわち、電磁石本体16と浴機器フレーム78との間に、非磁性体24が配置される。非磁性体24は、例えば、シート状のベークライトである。
従って、電磁石ベースプレート20(電磁石本体16)と浴機器フレーム78とは、直接、接触しておらず、非磁性体24を介して、取り付けられる。
本発明のサポート電磁石10は、この非磁性体24を有することにより、電磁石本体16から発生した漏れ磁束Moが、浴機器フレーム78に至る磁気回路を遮断している。
本発明においては、サポート電磁石10が、前述の磁性体18と、この非磁性体24とを有することにより、漏れ磁束Moが距離計64の測定結果に影響を与えることを、好適に防止している。
前述のように、サポート電磁石10(その電磁石本体16のコイル14)に電力を供給する電流制御アンプを有する電流制御部74には、距離計64が接続される。距離計64による鋼板Sまでの距離測定結果は、電流制御部74に供給される。
鍍金ライン50では距離計64による測定結果を用いたフィードバック制御によって、サポート電磁石10に供給する電力を制御している。
コイル14に電流を流すと、磁束Mが発生して鋼板Sを引き付ける。磁束Mは、コイル14に流す電流が多いほど、多く発生して、強く、鋼板Sを引き付ける。
従って、電流制御部74は、距離計64による鋼板Sまでの距離測定結果に応じて、鋼板Sが所定距離よりも離れると、電流制御アンプによって、対応するサポート電磁石10のコイル14に多くの電流を流す。また、電流制御部74は、距離計64による鋼板Sまでの距離測定結果に応じて、鋼板Sが所定距離よりも近づいた場合には、電流制御アンプによって、対応するサポート電磁石10のコイル14に流す電流を絞る。
前述のように、鍍金ライン50においては、このような、距離計64による距離測定結果を用い、この距離測定結果が所定の値となるようにするフィードバック制御によって、サポート電磁石10への供給電流を制御する。
このフィードバック制御によって、ガスワイピングによって亜鉛鍍金量を制御される鋼板Sのパスラインを、ワイピングノズル60からの距離が所定距離となるように、制御して、鋼板Sに、適正な溶融亜鉛鍍金が施せるようにしている。
ここで、サポート電磁石10(電磁石本体16)が発生する磁束Mは、大部分は、図2に示すように、鉄心12を通って鋼板Sと交差し、上記鋼板Sを引き付ける機能を発揮する。しかしながら、微量ではあるが、サポート電磁石10への通電によって発生する磁束には、鉄心12を通らない漏れ磁束Moも、発生してしまう。
図4に示すような、従来のサポート電磁石62では、図5に示すように、漏れ磁束Moが、電磁石ベースプレート80から浴機器フレーム78を通って、近接する距離計64を貫通するルートを通ってしまう。
この距離計64に至る漏れ磁束Moは、距離計64による測定結果に影響を与え、距離計64による距離の測定結果が、漏れ磁束Moに起因するノイズ等が乗った、誤差を有するものとなってしまう。
前述のように、鍍金ライン50では、距離計64による測定結果が所定値になるように、サポート電磁石62に供給する電流をフィードバック制御している。距離計64の測定結果に誤差を生じてしまうと、サポート電磁石62への供給電流が、不適性になり、サポート電磁石62の磁力によって制御される鋼板Sのパスラインが不安定になる。その結果、鋼板Sが、いずれかのワイピングノズル60に寄ってしまう、ワイピングノズル60の周辺で鋼板Sが振動してしまう等が生じ、鋼板Sの表裏で亜鉛鍍金量が変動して、亜鉛鍍金鋼板の製品品質が低下してしまう。
これに対し、本発明のサポート電磁石10は、電磁石本体16のコイル14を囲む磁性体18を有し(コイル14に磁性体を巻付け)、さらに、電磁石本体16と浴機器フレーム78との間に、非磁性体24を設ける。
そのため、図2に示されるように、サポート電磁石10(電磁石本体16)が発生した漏れ磁束Moの通過経路を、磁性体18に集中させることができる。また、漏れ磁束Moの磁気回路を非磁性体20で遮断しているので、漏れ磁束Moが、電磁石ベースプレート20を通って浴機器フレーム78に至ることも、防止できる。
従って、本発明のサポート電磁石10によれば、磁性体18および非磁性体20の相乗効果によって、サポート電磁石10の外に至る漏れ磁束Moを、低減することができる。
すなわち、本発明によれば、サポート電磁石10と同じ浴機器フレーム78に固定される、近接する距離計64等の計測機器に至り、通過する漏れ磁束Moを、低減することができる。しかも、漏れ磁束による渦電流損を低減できるので、サポート電磁石10の電力ロスも低減できる。
そのため、鍍金ライン50に本発明のサポート電磁石10を用いることにより、距離計64等の計測機器の測定結果に、漏れ磁束が与える影響を低減できるので、漏れ磁束に起因するノイズ等を抑制した、正確な距離測定等を行うことができる。
これにより、鍍金ライン50において、正確な距離測定結果に応じてサポート電磁石10への供給電流をフィードバック制御できるので、溶融亜鉛鍍金のガスワイピングを行われる鋼板Sの振動や、パスラインがいずれかのワイピングノズル60に寄ってしまう等の不都合を大幅に抑制して溶融亜鉛鍍金鋼板等の製品品質の向上に寄与できる。しかも、サポート電磁石10の電力ロスも低減できるので、溶融亜鉛鍍金鋼板等の生産コストも、低減できる。
本発明のサポート電磁石10において、非磁性体24は、前述のベークライトに限定はされず、公知の非磁性体24が、各種、利用可能であるが、近傍に溶融鍍金が存在するため、非磁性体設置箇所での温度レベルに応じて、適宜、適合する耐熱性を有する材料を利用すればよい。一例として、耐熱性の観点より、ベークライト(フェノール樹脂)等が好ましく例示される。
非磁性体24の厚さ等にも限定はなく、適宜、設定すればよい。
また、非磁性体24の形状も、図示例のシート状には、限定されず、電磁石ベースプレート20の構成、形状、数、配置位置等に応じて、電磁石ベースプレート20と浴機器フレーム78との間に配置することで、電磁石ベースプレート20と浴機器フレーム78とが直接接触しないようになる形状であればよい。
好ましくは、非磁性体24が無い場合における、電磁石ベースプレート20の浴機器フレーム78との接触面全面を覆うように、非磁性体24を設けるのが好ましい。
あるいは、非磁性体24は、電磁石ベースプレート20と浴機器フレーム78との間ではなく、電磁石ベースプレート20と電磁石本体16との間に、非磁性体24を配置してもよい。
この場合にも、先と同様に、非磁性体24の形状には、特に限定はなく、電磁石ベースプレート20の構成や配置位置等に応じて、電磁石ベースプレート20と電磁石本体16とが直接接触しないようになる形状であればよい。また、好ましくは、非磁性体24が無い場合における、電磁石ベースプレート20の電磁石本体16との接触面全面を覆うように、非磁性体24を設けるのが好ましい。
以上、本発明の溶融亜鉛鍍金ラインの電磁サポート用電磁石について詳細に説明したが、本発明は、上述の例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのは、もちろんである。
各種の亜鉛鍍金鋼板を製造する溶融亜鉛鍍金ラインに、好適に利用可能である。
10,62 サポート電磁石(電磁サポート用電磁石)
12,68 鉄心
14,70 コイル
16 電磁石本体
18 磁性体
20,80 電磁石ベースプレート
24 非磁性体
26,72 リード線
50 (溶融亜鉛)鍍金ライン
52 溶融亜鉛
54 亜鉛ポット
56 シンクロール
58 浴中サポートロール
60 ワイピングノズル
64 距離計
74 電流制御部
78 浴機器フレーム
S 鋼板
M 磁束
Mo 漏れ磁束

Claims (3)

  1. 溶融亜鉛鍍金ライン浴機器の電磁サポート用電磁石であって、
    鉄心および電磁石コイルを有する電磁石本体と、
    前記電磁石本体の電磁石コイルを囲んで配置される磁性体と、
    前記電磁石本体および前記電磁石本体を取り付ける浴機器フレームの間に配置される非磁性体とを有することを特徴とする溶融亜鉛鍍金ライン浴機器の電磁サポート用電磁石。
  2. 前記電磁石本体は、電磁石ベースプレートによって前記浴機器フレームに取り付けられるものであり、
    前記非磁性体は、この電磁石ベースプレートと浴機器フレームとの間に配置される請求項1に記載の溶融亜鉛鍍金ライン浴機器の電磁サポート用電磁石。
  3. 電磁サポート用電磁石は、門形の鉄心と、この鉄心の2つの平行領域の個々に設けられる一対のコイルとを有し、
    前記磁性体は、前記1対のコイルをまとめて囲む筒状である請求項1または2に記載の溶融亜鉛鍍金ライン浴機器の電磁サポート用電磁石。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108242322A (zh) * 2017-12-22 2018-07-03 浙江东睦科达磁电有限公司 一种软磁金属磁粉芯

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