JP2013184935A - 連続的な不斉合成法及びその方法に用いるdnaを含有するハイブリッド触媒 - Google Patents

連続的な不斉合成法及びその方法に用いるdnaを含有するハイブリッド触媒 Download PDF

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Abstract

【課題】高エナンチオ選択的な化学反応のための不斉合成法と、その方法に用いられるDNAを含有するハイブリッド触媒を提供することを課題とする。
【解決手段】DNAと、金属錯体とからなるハイブリッド触媒を有する反応器に基質を含む溶液を連続的に通液することで基質に化学反応を起こさせ、生成物を連続的に得る工程を含む、不斉合成方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、DNAを含有するハイブリッド触媒を用いた連続的な不斉合成法に関する。
フリーデル−クラフツアルキル化反応およびそれによるエナンチオ選択的な変異体の合成は、有機化学における炭素−炭素結合反応の重要な一態様である。
近年では、銅の触媒活性とDNAのらせん不斉を組み合わせたハイブリッド触媒系がFeringa等によって開発され、上記のフリーデル−クラフツアルキル化反応に加え、ディールス・アルダー反応やマイケル付加反応などの炭素−炭素結合反応において、このようなハイブリッド触媒を用いた場合には、高エナンチオ選択的に目的の生成物が得られることが報告されている(例えば、非特許文献1参照)。
上記のハイブリッド触媒には、DNAの他に銅のような金属の錯体が用いられており、そのような金属錯体を構成する配位子としては、4,4’−ジメチル−2,2’−ビピリジン(dmbpy)を用いることが報告されており、また、DNAとしては、例えばサケ精巣から抽出されるDNA(salmon testes DNA)を用いることが報告されている(例え
ば、非特許文献1参照)。
このようなハイブリッド触媒を用いた不斉合成法は、従来必要とされていたレアメタルや人工的なキラルリガンドを用いる必要がなく、また、水のような環境に対する負荷の少ない溶媒中で反応を起こさせることが可能であることから、有望な不斉合成法として注目されている(例えば、非特許文献2参照)。
しかしながら、これまでの研究例では、いずれも研究室内で行われるバッチ実験のみであり、また、上記のDNAを含有するハイブリッド触媒の条件や反応を行わせる基質に関しては検討の余地がある。
Angew.Chem.Int.Ed.2009,48,3346−3348 Angew.Chem.Int.Ed.2010,49,3870−3878
本発明は、高エナンチオ選択的な化学反応のための不斉合成法と、その方法に用いられるDNAを含有するハイブリッド触媒を提供することを課題とする。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、本発明者は鋭意研究の結果、特定の配位子を持つ金属錯体と特定のDNAとを組み合わせたハイブリッド触媒(以下、単にハイブリッド触媒ともいう)を作製した。また、その触媒を含む反応器を用いて、不斉合成を連続的に行わせることに成功した。すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
<1> DNAと、金属錯体とからなるハイブリッド触媒を有する反応器に基質を含む溶液を連続的に通液することで基質に化学反応を起こさせ、生成物を連続的に得る工程を含む、不斉合成方法。
<2> 前記化学反応が、フリーデル−クラフツ反応、ディールス−アルダー反応及びマイケル付加反応のいずれかから選択される炭素−炭素結合反応である、<1>に記載の不斉合成方法。
<3> 前記化学反応が、フリーデル−クラフツ反応である、<1>に記載の不斉合成方法。
<4> 前記金属錯体を構成する金属が、銅(II)である、<1>〜<3>のいずれかに記載の方法。
<5> 前記金属錯体を構成する配位子が、下記式(1)〜(10)で表される化合物のいずれか1以上である、<1>〜<4>のいずれかに記載の方法。
<6> 前記DNAが、配列番号1〜11を含むもののいずれか1以上である、<1>〜
<5>のいずれかに記載の方法。
<7> 前記反応器が、カラムまたはマイクロ流体チャンバーである、<1>〜<6>のいずれかに記載の方法。
<8> 連続的に通液するための溶媒が、3−モルホリノプロパンスルホン酸緩衝液である、<1>〜<7>のいずれかに記載の方法。
<9> 前記DNAは、担体に担持されたものである、<1>〜<8>のいずれかに記載の方法。
<10> 前記基質が、下記式(13)で表される化合物である、<3>〜<9>のいずれかに記載の方法。
[式中、R1は、水素、炭素数1〜5のアルキルまたは炭素数7〜15のアラルキルを示
し、R2は水素、ハロゲンまたはアルコキシを示し、Arはフェニル、ピリジルまたはイ
ミダゾリル基を構成する窒素に結合する水素がメチルで置換されてもよいイミダゾリル基を示す。]
<11> DNAと、金属錯体とからなるハイブリッド触媒であって、
前記DNAは、配列番号1〜11を含むものから選ばれる1以上であり、
前記金属錯体は、金属として銅(II)を中心金属として有し、
配位子として、下記式(2)〜(9)で表される化合物のいずれか1以上を有する、ハイブリッド触媒。
<12> DNAと、金属錯体とからなるハイブリッド触媒であって、
前記DNAは、st−DNAであり、
前記金属錯体は、金属として銅(II)を中心金属として有し、
配位子として、下記式(4)〜(7)及び(9)で表される化合物のいずれか1以上を有する、ハイブリッド触媒。
本発明の不斉合成方法によれば、高収率かつ高エナンチオ選択的に目的物質を連続的に得ることができる。また、本発明によれば、従来問題となっていた、金属錯体の空気や湿度に対する脆弱性が克服されたハイブリッド触媒を提供することができる。
ハイブリッド触媒の濃度とee%の関係を示す図である。
本発明の不斉合成方法は、DNAと、金属錯体とからなるハイブリッド触媒を有する反応器に基質を含む溶液を連続的に通液することで基質に化学反応を起こさせ、生成物を連続的に得る工程を含む。
上記工程を含むことで、連続的に反応器に通液された基質を含む溶液中の基質が、上記のハイブリッド触媒と接触することで、中心金属がルイス酸として作用して炭素−炭素結合反応に代表される化学反応が起こるとともに、不斉源としてのDNAのらせん構造により、生成物のエナンチオ選択性が高まる。
上記の化学反応としての炭素−炭素結合反応には、フリーデル−クラフツ反応に加え、ディールス−アルダー反応やマイケル付加反応も含まれる。上記フリーデル−クラフツ反応には、同一分子内での反応も含まれる。
なお、本発明において基質とは、上記化学反応に用いられる原料のことを意味する。
また、本発明いうハイブリッド触媒とは、DNAと金属錯体から形成される超高分子集合体のことをいう。
本発明によれば、不斉合成反応を連続プロセスで行うことにより、生成物の単離・精製にかける手間を省くことができるとともに、ハイブリッド触媒の再利用が既存の方法に比べて容易になる。これはハイブリッド触媒として、DNAが担体に担持されたものを使用する場合には、水や緩衝液などの水溶液、またはアセトニトリルやエーテルなどの高極性の有機溶媒により、ハイブリッド触媒を洗浄することができるためである。
本発明の不斉合成方法に用いられるハイブリッド触媒では、DNAと金属錯体とが組み
合わされて用いられている。
本発明のハイブリッド触媒によれば、これが有するDNAのらせん構造に起因する不斉源の作用により、得られる生成物の鏡像体過剰率が高まる、つまりエナンチオ選択性が高まる。なお、以下の文で略号として用いる「ee」は鏡像体過剰率のことを示す。
鏡像体過剰率は、多い方の物質量から少ない方の物質量を引き、全体の物質量で割った値で表されるものである。
後述するように、本発明に係るハイブリッド触媒に用いられるDNAは、DNAそのものを金属錯体と混合して用いてもよいし、あらかじめ目的とする配列を有するDNAが担体に結合したものを用いることもできる。
本発明で用いることのできるDNAは例えば以下のような配列を有するものが挙げられる。このようなDNAは、表1で示されるとおり、二重鎖のものだけでなく、一重鎖のものも含まれる。

表中、DNA配列の先頭にあるdは、デオキシリボ核酸であることを意味し、配列をくくるかっこのうち、閉じかっこの後にある数値が2であるものは、DNAが二重鎖であること示し、数値が付されていないものは、DNAが一重鎖であることを示す。
上記配列で示されるDNA以外にも、例えば市販されているDNA材料、例えば、サケ精巣DNA(以下、st−DNAともいう)を利用することもできるし、上記配列以外の塩基配列を有するDNAを含有する天然試料から、公知の方法を用いて抽出したDNAを用いることもできる。また、所望の塩基配列を有する合成オリゴヌクレオチドを用いることもできる。さらに、エナンチオ選択性に影響を与えない程度に、DNAの一部がメチル化されている配列を含むものも用いることができる。
上記の中では、入手の容易性と目的物の高いエナンチオ選択性を得る観点から、st−DNA、さらにはct−DNA(仔ウシ胸腺 DNA)を用いることが好ましい。また、
反応速度の観点からは二重鎖のDNAを用いることが好ましい。
ここで、DNAとしては、高AT含量のものを用いる場合に、目的物のエナンチオ選択性や反応速度を若干高める傾向がある。
また、通常、塩基配列を構成する塩基の数は8〜40mer程度のものを用いる。
DNA原料は、後述する金属錯体とハイブリッド触媒を形成するために、DNAを含む水溶液(通常、1.0〜3.0mg/mL)か、DNAの乾燥粉末を、金属錯体が含まれてい
る溶液に投入される。
DNAとしては、例えば非特許文献2に記載されているように、官能基で修飾されたオリゴヌクレオチドを用いることもでき、官能基で修飾されたオリゴヌクレオチドと、金属錯体を構成する配位子となる化合物とを混合し、修飾されたDNAが有する官能基と配位子となる化合物とを予め反応させることで結合させ、これと、官能基で修飾されていないDNAとを混合した上で金属源と混合して得られるものをハイブリッド触媒として用いることもできる。
上記担体としては、例えばビーズ状のものを用いることができ、その粒径は300〜1000Åのものが好ましく、より好ましくは300〜500Åのものが好ましい。
上記担体は、反応器に通液する溶媒に不溶であるものを用いることが好ましく、反応器に通液するために用いる溶媒が例えば水である場合、水に不溶である材料で構成されていることが好ましい。
そのような担体としては、ガラス、シリカ、セラミック、金属(合金も含まれる)、天然および合成のポリマー(例えば、セルロース、キトサン、デキストラン、ポリスチレンおよびナイロン)などが挙げられるがそれらに限定されない。
上記の中でもポリスチレンからなる担体及びガラスからなる担体が好ましく挙げられる。
ポリスチレンからなる担体として、ポリスチレン以外にも、スチレン−ヒドロキシスチレン−ジビニルベンゼン系共重合体からなる担体、スチレン−(メタ)アクリロニトリル−ヒドロキシスチレン−ジビニルベンゼン系共重合体からなる担体等も例示することができる。
一方、ガラスからなる担体とは、ガラスを構成成分として含む担体をいう。そのようなガラス系担体としては、細孔直径が4.5nm〜400nmで、細孔容積が50〜70%程度のコントロールドポアガラス(Controlled Pore Glass)のような粒子形状ものが好
ましく例示できる。
本発明の不斉合成方法におけるハイブリッド触媒では、膜をDNAを結合させる担体として用いることもできる。そのような膜としては、ニトロセルロース膜、ナイロン膜、PVDF膜など、ブロッティングに使用される膜を用いることもできる。
そのような膜の厚みとしては、通常10〜100μmのものを用いる。
上記の担体とDNAはリンカー介して結合している態様が好ましく例示できる。リンカーとは、共有結合を介して2つの分子を連結する分子をいう。リンカーとしては、担体とDNAとを連結するために使用される公知のものを用いることができ、具体的なリンカーとしては、例えばヌクレオシド−スクシニルリンカーを挙げることができる。
一方、予め担体に結合しているDNAは、例えばChemGene社が製造・販売しているDNAビーズを用いることができる。
上記DNAは、ハイブリッド触媒として用いる際に、一種のみを用いてもよいし、異なる複数種を用いることでもできる。
金属錯体とDNAは、用いる溶媒が例えば水である場合には、水溶液中で金属錯体がDNAに対して非共有結合により結合して超分子集合体を形成してハイブリッド触媒となる。
このような超分子集合体を形成するためには、DNAの分子と、金属錯体を構成する金属とのモル比が10:3〜1:1の範囲となるように、調製を行うことが好ましい。
本発明の不斉合成方法で用いられるハイブリッド触媒を構成する金属錯体が有する金属は、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)のような遷移金属を例示することができる。
このような遷移金属は、硝酸塩、硫酸塩、塩化物及びその水和物、トリフルオロメタンスルホン酸塩などから選択される塩等により、本発明のハイブリッド触媒の金属源として供されることが好ましい。
上記の中でも、特に二価の銅を用いることが、目的物の収率及び高エナンチオ選択性を得る観点から好ましい。またその塩としては、Cu(NO32で表される組成式を有する硝酸銅を好ましく例示できる。
また、反応器に存在する溶液における上記金属の濃度は、後述する金属錯体の濃度として、基質に対して、通常0.03〜100mol%であり、10〜30mol%であることが、目的物のエナンチオ選択性を高める観点から好ましい。
本発明の不斉合成方法で用いられるハイブリッド触媒には、上記遷移金属を中心原子する金属錯体が含まれるが、当該金属錯体を構成するリガンド(配位子ともいう)は、例えば下記式(1):4,4’−ジメチル−2,2’−ビピリジン、(2):2−(2’−ピリジニル)イミダゾール、(3):フェナントロリン、(4):5,6−ジメチル−1,10−フェナントロリン、(5)4、7−ジクロロ−1,10−フェナントロリン、(6)3,4,7,8−テトラメチル−1,10−フェナントロリン、(7):1、10−フェナントロリンピロール、(8):ピラジノ[2,3−f][1,10]フェナントロリン、(9):ジピリド[1,3]ジアゼピノン、(10):ジピリド[3,2−a:2’−3’−c]フェナジンで示されるものを例示することができる。これらは特に、フリーデル−クラフツ反応に好適に用いられる。
配位子としては、その他に下記式(11)で表される2,2’−ビピリジン、式(12)で表される2−(2−ピリジニル)−1H−ベンゾイミダゾールを用いることもできる。これらと、上記式(1)、(2)、(3)、(8)及び(10)で表される化合物は、ディールス・アルダー反応用のハイブリッド触媒の作製に好適に用いられる。
上記各式で示される化合物のうち、式(4)で示される5,6−ジメチル−1,10−フェナントロリンを用いることが、目的物の高い収率と高いエナンチオ選択性を得る観点から好ましい。これは特にフリーデル−クラフツ反応において顕著である。
上記の化合物は、上記金属源との金属錯体を形成するリガンドとなるために、例えば水溶液を調製する際に、金属源となる金属原子とリガンドとなる化合物のモル比が、1:1〜1:2となるように混合することが好ましい。
本発明の不斉合成方法に用いられる上記ハイブリッド触媒は、上記DNAを上記金属錯体と、例えば水のような溶媒において混合することで得ることもできるし、不斉合成を行わせるための反応器内にDNAが担持された担体をまず充填し、その後金属錯体を含む溶液をその後に当該反応器内に導入することで、反応器内でハイブリッド触媒を形成させることもできる。
本発明で不斉合成を行わせる基質については、特に制限されるものではないが、薬剤や農薬への応用が期待されるインドールを骨格として有する化合物(以下、インドール誘導体ともいう)が挙げられる。そのような化合物として、例えば下記式(13)で表される化合物が挙げられる。式(13)で表される化合物について、本発明の不斉合成方法を用いて化学反応を起こさせると、下記式(14)で表されるように、分子内で炭素−炭素結合反応が起こるとともに、高エナンチオ選択性が得られる。
あるいは、ピロール環を有する化合物(インドールとピロールの両方を構造中に含むものも含む)も本発明の基質として好適である。
なお、下記式(13)及び(14)において、R1は、水素、炭素数1〜5のアルキル
または炭素数7〜15のアラルキルを示し、R2は水素、ハロゲンまたは炭素数1〜5の
アルコキシを示し、Arはフェニル、ピリジルまたはイミダゾリル基を構成する窒素に結合する水素がメチルで置換されてもよいイミダゾリル基を示す。
上記炭素数1〜5のアルキルの中でも、メチル、エチル、プロピルが好ましく挙げられる。炭素数7〜15のアラルキルの中では、ベンジル、フェネチルが好ましく挙げられる。炭素数1〜5のアルコキシの中では、メトキシ、エトキシ、プロポキシが好ましく挙げられる。
上記ハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素が挙げられる。
また、本発明で用いることのできる基質の例として、下記式(15)で示されるものが好ましく挙げられる。本発明の不斉合成方法を経ることにより、下記式(16)で示される化合物を高エナンチオ選択的に得られる。
なお、下記式(15)及び(16)において、R1は、水素、炭素数1〜5のアルキル
または炭素数7〜15のアラルキルを示し、R2は水素、ハロゲンまたは炭素数1〜5の
アルコキシを示す。
上記炭素数1〜5のアルキルの中でも、メチル、エチル、プロピルが好ましく挙げられる。炭素数7〜15のアラルキルの中では、ベンジル、フェネチルが好ましく挙げられる。炭素数1〜5のアルコキシの中では、メトキシ、エトキシ、プロポキシが好ましく挙げられる。
上記ハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素が挙げられる。
上記R1は水素であることが好ましい。
本発明の不斉合成方法では、上記の基質だけでなく、例えばケトン、アルケンのようなものも基質として用いることができる。
本発明で用いる反応器は、上記のハイブリッド触媒を有するが、その態様としては、カラムのような円柱状のものや、マイクロ流体チャンバーのようなものも含むが、いずれの態様においても、連続的に通液がなされることで、化学反応も連続的に行われ、これによ
り、目的物も連続的に得ることができる。
反応器としてカラムを用いる場合には、その長さは通常5〜15mmであり、内径は、通常3〜6mmである。カラムの材質としては、ステンレスのような金属製あるいはフッ素樹脂や他の樹脂製のものも使用することができる。
そのようなカラムに、上記で説明したDNAが結合した担体(DNA結合ビーズやDNAが結合した膜)を充填し、さらに金属錯体を溶液のような状態で導入し、カラム内で上述した超分子集合体を形成させる。このような操作を経ることで、カラム内の担体上に保持されたハイブリッド触媒を形成することができる。
このようなカラムに、インレット側から基質を含む溶液を導入する。インレットに基質を含む溶液を導入する際には、シリンジやポンプなどをカラムインレットに連結して用いてもよい。
また、カラム出口にもシリンジを連結し、得られる反応液を収集してもよい。
カラム中での通液速度は、通常120〜960μl/hrであり、好ましくは450〜500μl/hrである。
また、カラム温度は、通常0〜5℃である。
本発明で用いられる反応器がマイクロ流体チャンバーである場合には、例えば、3液混合型のマイクロ流体チャンバー(3つの液体の供給口を有し、同時にもしくは逐次的に流体混合を行う流路構造を有するマイクロ流体チャンバー)を例示することができる。このようなマイクロ流体チャンバーでは、3つの液体の供給口から、DNAを含む溶液と、金属錯体を含む溶液と、基質を含む溶液をそれぞれ導入することで、このようなマイクロ流体チャンバー内で反応を行わせ、一つの排出口から反応液を連続的に得ることができる。マイクロ流体チャンバーは2つの液体の供給口を有するものも使用することができる。この場合には、金属錯体とDNAを含む溶液と、基質を含む溶液を供給口から導入する。
あるいは、マイクロ流体チャンバーの流路にあらかじめDNAが結合した担体を担持する加工を行い、マイクロ流体チャンバーの形成後、これに金属錯体を含む溶液と基質を含む溶液とを導入することもできる。
このようなマイクロ流体チャンバーを用いて、本発明の不斉合成を行う場合、その温度は通常0〜5℃である。また、その通液速度は、通常120〜960μL/hrである。
上記のいずれの反応器においても、通液するために用いる溶媒は水系溶媒を挙げることができ、その中でもMOPS(3−モルホリノプロパンスルホン酸)緩衝液を用いることが好ましい。このような緩衝液を用いることで、反応器内でDNA及び金属錯体からなるハイブリッド触媒を安定に保つことができる。
MOPSの濃度としては、通常10〜20mMで用いる。
また、通液のための溶媒のpHの範囲は、通常5.5〜6.5である。
本発明の不斉合成方法によれば、高収率かつ高エナンチオ選択的に目的物質を連続的に得ることができる。これにより、有用な薬剤や農薬の開発に貢献できる。また、本発明によれば、従来問題となっていた、金属錯体の空気や湿度に対する脆弱性が克服されたハイブリッド触媒を提供することができ、この触媒は、環境負荷の小さい水系の溶媒で使用することが可能である。
以下に、実施例をあげて、本発明について更に詳細に説明を加えるが、本発明の範囲がかかる実施例にのみ限定されないことはいうまでもない。
<試験例1−1:配位子の違いによる差の確認>
サケ精巣由来のDNA(st−DNA)試料を1.4mg/mL、金属錯体を形成する金属原子として銅(II)を用い、配位子となる化合物として4,4’−ジメチル−2,
2’−ビピリジンを用いて、この金属錯体の濃度が0.003mol/mLとなるように20mMの3−モルホリノプロパンスルホン酸(MOPS)緩衝液に溶解し、これに基質として下記式(17)で表される化合物を加えた。溶液の温度を5℃に維持し、二日間反応を行わせた。得られた下記式(18)で表される化合物の収率と、鏡像体過剰率(ee)を表2に示す。
<試験例1−2〜1−10>
試験例1において、配位子となる化合物を表1に記載のものに変更したこと以外は試験例1−1と同様の操作を行った。各試験例で得られた式(18)で表される化合物の収率と、鏡像体過剰率(ee)を表2に示す。表1中、化合物番号は上述した化合物番号と同じである。下記表2の結果から、エナンチオ選択性の特に高い配位子として式(4)や(9)が挙げられる。
<試験例2−1〜2−10:DNAの種類による差の確認>
試験例1−1において、用いたDNA試料を表3に記載の合成オリゴマーに変え、配位子となる化合物として5,6−ジメチル−1,10−フェナントロリンを用いたこと以外は試験例1−1と同様の操作を行った。各試験例で得られた式(18)で表される化合物
の収率と、鏡像体過剰率(ee)を表3に示す。
なお、試験例2−1〜2−10で用いた合成DNAオリゴマーは、Sigma gen
osysから購入したものを使用した。

<試験例3−1〜3−5:基質の種類による差の確認>
試験例1−1において、配位子となる化合物として5,6−ジメチル−1,10−フェナントロリンを用い、基質として下記式(13)で示される化合物(各置換基は表4に記載)を用いたこと以外は試験例1−1と同様の操作を行った。各試験例で得られた式(14)で表される化合物の収率と、鏡像体過剰率(ee)を表4に示す。

表4中、pyはピリジルを示し、Imは1−メチルイミダゾリルを示し、Hは水素を示し、Fはフッ素を示し、Brは臭素を示し、MeOはメトキシを示す。
<試験例4−1〜4−15:ハイブリッド触媒の濃度による差の確認>
試験例1−1において、配位子となる化合物として5,6−ジメチル−1,10−フェナントロリンを用い、ハイブリッド触媒の濃度を表4に記載の濃度に変更したこと以外は試験例1−1と同様の操作を行った。なお、触媒濃度は、基質に対するmol%で示す。各
試験例で得られた化合物の収率と、鏡像体過剰率(ee)を表5及び図1に示す。
表5の結果から、エナンチオ選択性に着目したハイブリッド触媒の濃度として使用可能な濃度範囲が分かった。
<試験例5−1〜5−3:触媒の違いによる差の確認>
試験例1−1において、配位子となる化合物として5,6−ジメチル−1,10−フェ
ナントロリンを用い、反応時間を1日としたこと以外は試験例1−1と同様の操作を行った(試験例5−1)。
試験例5−1において、配位子となる化合物を用いずにCu(NO32を用いたこと以外は試験例5−1と同様の操作を行った(試験例5−2)。
試験例5−1において、DNAを用いず、さらに配位子となる化合物を用いずにCu(NO32を用いたこと以外は試験例5−1と同様の操作を行った(試験例5−3)。
各試験例で得られた化合物の収率と、鏡像体過剰率(ee)を表6に示す。
表6の結果から、ハイブリッド触媒としての構成要素が欠ける場合(試験例5−2、5−3)、得られる目的物のエナンチオ選択性が劣ることがわかった。
<実施例1>
ChemGenes社製DNAビーズ(DNA配列は下記表7で示されるものであり、ビーズの原料はCPGで、DNAはリンカーを介さずにCPG表面と結合している)(30mg)が充填されているカラム(直径0.4cm、長さ1.0cm)に120μLの触媒溶液(基質に対して30mol%の[Cu(5,6−ジメチル−1,10−フェンナン
トロリン)(NO32]を導入して、5℃で30分間冷やした。カラムのインレットには
基質の導入のため、アウトレットには生成物の収集のため、それぞれシリンジを連結した。カラムを含む反応容器全体を5℃の冷蔵庫に設置した。12μLのDMSO(ジメチルスルホキシド)に溶かした1μmolの基質(上記式(15)で表される(E)−6−(1H−インドール−3−イル)−1−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)ヘクス−2−エン−1−オン)を480μLのMOPS緩衝液に混ぜた後、480μL/hrの流速でカラムのインレットから1時間通液させた。カラムのアウトレットから収集し
た反応溶液から、生成物をエーテルで抽出し、Na2SO4で脱水した後、濾過した。濾過後、得られた溶液を濃縮することにより、目的のインドール誘導体(下記式(16)で表される1−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−2−(2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル)エタノンを得た。
生成物のエナンチオ選択性について、キラルカラム(CHIRALCEL OD−H;株式会社ダイセル、溶離液:イソプロパノール/ヘキサン=1/9)を用いて測定を行ったところ、80%eeであった。
<実施例2>
実施例1で用いたDNAビーズの担体をポリスチレンに代えたこと以外は実施例1と同様の操作により、目的の生成物を得た。得られた生成物のエナンチオ選択性は68%eeであった。
<実施例3,4>
実施例1で用いられていた触媒溶液の濃度を50mol%に代えたこと以外は実施例1と同様の操作により、目的の生成物を得た。得られた生成物のエナンチオ選択性は70%eeであった(実施例3)。
実施例1で用いられていた触媒溶液の濃度を100mol%に代えたこと以外は実施例1と同様の操作により、目的の生成物を得た。得られた生成物のエナンチオ選択性は69%eeであった(実施例4)。
<実施例5>
実施例1における基質を含む溶液の通液速度を960μL/hrとし、通液させた時間を0.5時間としたこと以外は実施例1と同様の操作により、目的の生成物を得た。得られた生成物のエナンチオ選択性は69%eeであった。
実施例1〜5の結果から、本発明の不斉合成方法により、目的の生成物を連続的に、かつ、高エナンチオ選択的に得ることに成功した。
本発明の不斉合成方法によれば、市販されているDNAのような安価な材料を用いることができ、また、有機溶媒ではなく環境負荷の小さい水系溶媒を用いて反応を起こさせることができる。また、本発明によれば、連続的なプロセスにより高エナンチオ選択的に目的の生成物を得ることができるので、薬剤あるいは農薬として使用可能性のある目的物の大量生産に本発明を利用することができる。

Claims (12)

  1. DNAと、金属錯体とからなるハイブリッド触媒を有する反応器に基質を含む溶液を連続的に通液することで基質に化学反応を起こさせ、生成物を連続的に得る工程を含む、不斉合成方法。
  2. 前記化学反応が、フリーデル−クラフツ反応、ディールス−アルダー反応及びマイケル付加反応のいずれかから選択される炭素−炭素結合反応である、請求項1に記載の不斉合成方法。
  3. 前記化学反応が、フリーデル−クラフツ反応である、請求項1に記載の不斉合成方法。
  4. 前記金属錯体を構成する金属が、銅(II)である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記金属錯体を構成する配位子が、下記式(1)〜(10)で表される化合物のいずれか1以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記DNAが、配列番号1〜11を含むもののいずれか1以上である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記反応器が、カラムまたはマイクロ流体チャンバーである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 連続的に通液するための溶媒が、3−モルホリノプロパンスルホン酸緩衝液である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記DNAは、担体に担持されたものである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記基質が、下記式(13)で表される化合物である、請求項3〜9のいずれか一項に記載の方法。
    [式中、R1は、水素、炭素数1〜5のアルキルまたは炭素数7〜15のアラルキルを示
    し、R2は水素、ハロゲンまたはアルコキシを示し、Arはフェニル、ピリジルまたはイ
    ミダゾリル基を構成する窒素に結合する水素がメチルで置換されてもよいイミダゾリル基を示す。]
  11. DNAと、金属錯体とからなるハイブリッド触媒であって、
    前記DNAは、配列番号1〜11を含むものから選ばれる1以上であり、
    前記金属錯体は、金属として銅(II)を中心金属として有し、
    配位子として、下記式(2)〜(9)で表される化合物のいずれか1以上を有する、ハイブリッド触媒。
  12. DNAと、金属錯体とからなるハイブリッド触媒であって、
    前記DNAは、st−DNAであり、
    前記金属錯体は、金属として銅(II)を中心金属として有し、
    配位子として、下記式(4)〜(7)及び(9)で表される化合物のいずれか1以上を有する、ハイブリッド触媒。
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