JP2013183832A - 生体組織隆起器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】生体管腔を画成する生体組織に対して外科的処置を施す際、その処置を容易かつ確実に行なうことができる生体組織隆起器具を提供すること。
【解決手段】生体組織隆起器具1は、生体組織300を介して互いに隣接する尿道腔100と膣腔200のうちの膣腔200内に挿入して用いられる医療器具である。この生体組織隆起器具1は、生体組織300の一部に密着して当該一部を膣腔200側から引張って隆起させて、生体組織300に隆起部301を形成する引張り部22を有する器具本体2と、器具本体2の引張り部22よりも基端側の部分に設けられており、隆起部301を穿刺する2本の穿刺針が順に挿通され、各穿刺針を隆起部に向けて案内するルーメン181を有する筒状体で構成されたガイド部材18とを備えている。また、引張り部22は、隆起部301を形成した状態で、ガイド部材18の中心軸の延長線Oからズレた位置となっている。
【選択図】図1
【解決手段】生体組織隆起器具1は、生体組織300を介して互いに隣接する尿道腔100と膣腔200のうちの膣腔200内に挿入して用いられる医療器具である。この生体組織隆起器具1は、生体組織300の一部に密着して当該一部を膣腔200側から引張って隆起させて、生体組織300に隆起部301を形成する引張り部22を有する器具本体2と、器具本体2の引張り部22よりも基端側の部分に設けられており、隆起部301を穿刺する2本の穿刺針が順に挿通され、各穿刺針を隆起部に向けて案内するルーメン181を有する筒状体で構成されたガイド部材18とを備えている。また、引張り部22は、隆起部301を形成した状態で、ガイド部材18の中心軸の延長線Oからズレた位置となっている。
【選択図】図1
Description
本発明は、生体組織隆起器具に関する。
尿失禁、特に、腹圧性尿失禁になると、通常の運動中や、笑い、咳、くしゃみ等により腹圧がかかることで、尿漏れが生じる。この原因は、例えば、出産等により、尿道を支える筋肉である骨盤底筋が緩むこと等が挙げられる。
尿失禁の治療には、外科的療法が有効であり、例えば、「スリング」と呼ばれるテープ状のインプラントを用い、スリングを体内に留置し、そのスリングで尿道を支持する(例えば、特許文献1参照)。スリングを体内に留置するには、術者がメスで膣を切開し、尿道と膣の間の生体組織を剥離し、穿刺針等を用いて、その剥離した生体組織と外部とを閉鎖孔を介し連通させる。そして、このような状態で、スリングを体内の前記剥離した生体組織に留置する。
しかしながら、尿道と膣の間の生体組織は、非常に薄い層であり、このため、術者の技量によっては、当該生体組織の剥離中に尿道に損傷を与えてしまうことがあった。また、当該生体組織の剥離層が膣側に近くなると、留置したスリングが膣側に寄り過ぎてしまうことがあった。この場合、術後の経過に伴って、スリングが膣壁を破って膣内に露出してしまうおそれがあった。
本発明の目的は、生体管腔を画成する生体組織に対して外科的処置を施す際、その処置を容易かつ確実に行なうことができる生体組織隆起器具を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(17)の本発明により達成される。
(1) 生体管腔内に挿入して用いられる長尺な生体組織隆起器具であって、
前記生体管腔を画成する生体組織の一部に密着して該一部を前記生体管腔の内側から引張って隆起させて、前記生体組織に隆起部を形成する引張り部を有する器具本体と、
前記器具本体の前記引張り部よりも基端側の部分に設けられており、前記生体組織を穿刺する2本の穿刺針が順に挿通され、該各穿刺針を前記生体組織に向けて案内するルーメンを有する筒状体で構成されたガイド部とを備え、
前記ガイド部の中心軸の延長線が、前記引張り部により形成された前記隆起部よりも前記生体組織側にあることを特徴とする生体組織隆起器具。
(1) 生体管腔内に挿入して用いられる長尺な生体組織隆起器具であって、
前記生体管腔を画成する生体組織の一部に密着して該一部を前記生体管腔の内側から引張って隆起させて、前記生体組織に隆起部を形成する引張り部を有する器具本体と、
前記器具本体の前記引張り部よりも基端側の部分に設けられており、前記生体組織を穿刺する2本の穿刺針が順に挿通され、該各穿刺針を前記生体組織に向けて案内するルーメンを有する筒状体で構成されたガイド部とを備え、
前記ガイド部の中心軸の延長線が、前記引張り部により形成された前記隆起部よりも前記生体組織側にあることを特徴とする生体組織隆起器具。
(2) 前記引張り部により前記隆起部を形成し、当該生体組織隆起器具を前記生体管腔にその長手方向に対し傾けた第1の姿勢で、前記隆起部を前記2本の穿刺針のうちの一方の穿刺針で穿刺する第1の操作と、
前記引張り部により前記隆起部を形成したまま、前記第1の姿勢と反対方向に傾けた第2の姿勢で、前記隆起部を前記2本の穿刺針のうちの他方の穿刺針で穿刺する第2の操作とを順に行なうよう使用される上記(1)に記載の生体組織隆起器具。
前記引張り部により前記隆起部を形成したまま、前記第1の姿勢と反対方向に傾けた第2の姿勢で、前記隆起部を前記2本の穿刺針のうちの他方の穿刺針で穿刺する第2の操作とを順に行なうよう使用される上記(1)に記載の生体組織隆起器具。
(3) 前記器具本体は、2本の長尺体を有し、該2本の長尺体同士がその長手方向の途中で交差し、その交差部が回動可能に支持されたものであり、
前記引張り部は、前記各長尺体の先端で構成され、該各先端同士は、前記各長尺体同士が相対的に回動することにより接近・離間して、その接近した際に前記生体組織の一部を挟持して引張る部分である上記(1)または(2)に記載の生体組織隆起器具。
前記引張り部は、前記各長尺体の先端で構成され、該各先端同士は、前記各長尺体同士が相対的に回動することにより接近・離間して、その接近した際に前記生体組織の一部を挟持して引張る部分である上記(1)または(2)に記載の生体組織隆起器具。
(4) 前記各長尺体は、それぞれ、その先端側の部分が、前記他方の生体管腔から遠ざかる方向に向かって湾曲している上記(3)に記載の生体組織隆起器具。
(5) 前記器具本体は、前記各長尺体同士が相対的に回動した際、その回動角度を一時的に一定に維持するよう構成されている上記(3)または(4)に記載の生体組織隆起器具。
(6) 前記ガイド部は、前記器具本体の長手方向で前記交差部と同じ位置かまたは前記交差部よりも基端側に配置されている上記(3)ないし(5)のいずれかに記載の生体組織隆起器具。
(7) 前記ガイド部を前記器具本体に対し回動可能に支持する回動支持部をさらに備え、
前記引張り部は、前記ガイド部の回動角度に関わらず、前記隆起部を形成した状態で、前記ガイド部の中心軸の延長線からズレた位置となる上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の生体組織隆起器具。
前記引張り部は、前記ガイド部の回動角度に関わらず、前記隆起部を形成した状態で、前記ガイド部の中心軸の延長線からズレた位置となる上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の生体組織隆起器具。
(8) 前記回動支持部は、前記ガイド部が回動した際、その回動角度を一時的に一定に維持するよう構成されている上記(7)に記載の生体組織隆起器具。
(9) 前記隆起部に当接して、前記引張り部の前記隆起部に対する位置ズレを防止する位置規制部材を備える上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の生体組織隆起器具。
(10) 前記位置規制部材は、前記隆起部を挟持するよう構成されている上記(9)に記載の生体組織隆起器具。
(11) 前記位置規制部材を前記引張り部に対し接近・離間可能に支持する位置規制部材支持部を備える上記(9)または(10)に記載の生体組織隆起器具。
(12) 前記生体管腔を拡大する管腔拡大用部材を備える上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の生体組織隆起器具。
(13) 前記管腔拡大用部材は、板状をなす少なくとも1枚の板状部を有する上記(12)に記載の生体組織隆起器具。
(14) 前記生体組織に隣接する他の生体管腔内に挿入される長尺な挿入部材を備える上記(1)ないし(13)のいずれかに記載の生体組織隆起器具。
(15) 前記挿入部材を前記引張り部に対し変位可能に支持する挿入部材支持部を備える上記(14)に記載の生体組織隆起器具。
(16) 前記生体組織は、膣腔であり、前記他の生体管腔は、尿道腔であり、
骨盤内臓器における疾患の治療に用いられるものである上記(14)または(15)に記載の生体組織隆起器具。
骨盤内臓器における疾患の治療に用いられるものである上記(14)または(15)に記載の生体組織隆起器具。
(17) 前記ガイド部に前記各穿刺針とともに挿入されるチューブを備える上記(1)ないし(16)のいずれかに記載の生体組織隆起器具。
本発明によれば、生体管腔を画成する生体組織に対して外科的処置を施す際、その処置を容易かつ確実に行なうことができる。
例えば、本発明の生体組織隆起器具を女性の尿失禁の治療に用いる場合、当該生体組織隆起器具を膣腔に挿入してその治療を行なう。
なお、この尿失禁の治療では、尿道腔と膣腔との間にある生体組織の一部を剥離して、当該剥離した部分と体外とを、例えば穿刺等で形成された穿刺孔を介して、連通させる。そして、穿刺孔内に、尿道を支持するインプラントを生体組織に留置する。
このような治療では、生体組織隆起器具を膣腔に挿入し、引張り部で生体組織に隆起部を形成することができる。この隆起部は、前記剥離と前記穿刺とを行なうのに十分な程度に隆起したものとなっている。そして、ガイド部に挿通された穿刺針で隆起部を確実に穿刺することができ、よって、当該隆起部に穿刺孔を形成することができる。従って、本発明によれば、隆起部に対する剥離および穿刺のような外科的処置を施す際、その処置を容易かつ確実に行なうことができる。また、尿道損傷を防ぐと共に、膣あるいは尿道へのインプラントの突出を防ぐことも可能となる。
以下、本発明の生体組織隆起器具を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の生体組織隆起器具の第1実施形態を示す斜視図、図2は、図1中の矢印A方向から見た図、図3は、図1に示す生体組織隆起器具とともに用いられる穿刺針を示す平面図、図4〜図8は、それぞれ、図1に示す生体組織隆起器具の使用方法を順に示す図(膣口側から見た図)、図9は、図1に示す生体組織隆起器具とともに用いられる穿刺針の他の挿入態様を示す平面図である。なお、以下では、説明の都合上、図1、図3および図9中(図10〜図13、図15〜図22についても同様)の右側を「基端」、左側を「先端」と言う。
図1は、本発明の生体組織隆起器具の第1実施形態を示す斜視図、図2は、図1中の矢印A方向から見た図、図3は、図1に示す生体組織隆起器具とともに用いられる穿刺針を示す平面図、図4〜図8は、それぞれ、図1に示す生体組織隆起器具の使用方法を順に示す図(膣口側から見た図)、図9は、図1に示す生体組織隆起器具とともに用いられる穿刺針の他の挿入態様を示す平面図である。なお、以下では、説明の都合上、図1、図3および図9中(図10〜図13、図15〜図22についても同様)の右側を「基端」、左側を「先端」と言う。
図1に示す生体組織隆起器具1は、骨盤内臓器における疾患の治療の1つである女性の尿失禁の治療、すなわち、インプラント(生体内留置器具)を生体内に埋設する際に、膣腔(一方の生体管腔)200に挿入して用いられる長尺な医療器具である。
なお、膣腔200は、生体組織300を介して、尿道腔(他方の生体管腔)100と互いに隣接している(図4〜図8参照)。生体組織300には、尿道腔100を画成する壁部(尿道壁)や、膣腔200を画成する壁部(膣壁)等が含まれている。また、この生体組織300の厚さは、個人差はあるが、成人女性の場合、一般的に5〜20mm程度であると言われている。
インプラントは、女性の尿失禁の治療のために、生体組織300に埋設されて、尿道を膣壁から離間する方向へ引っ張るようにして支持する器具である(図8参照)。これにより、尿道を支えることができ、よって、尿漏れを防止することができる。
このインプラントとしては、例えば、可撓性を有する長尺物を用いることができる。本実施形態では、インプラントは、メッシュ状の帯80で構成されている。この帯80は、「スリング」と呼ばれている。
また、帯80の寸法は、特に限定されず、適宜設定されるものであるが、幅は、3〜15mm程度であることが好ましく、厚さは、0.2〜2mm程度であることが好ましい。
また、帯80の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、生体適合性を有する各種樹脂材料等を用いることができる。
なお、本実施形態では、インプラントは、1本の帯80で構成されているが、これに限らず、インプラントは、例えば、複数本の帯80で構成されていてもよい。
また、インプラントとしては、帯80に限らず、例えば、糸、紐等の可撓性を有する他の長尺物を用いることができる。インプラントとして糸や紐を用いる場合で、その横断面形状が円形のものである場合、その直径は、0.2〜5mm程度であることが好ましい。
図3に示すように、帯80は、その一端部801が糸70aを介して第1の穿刺針60aと連結されており、他端部802が糸70bを介して第2の穿刺針60bと連結されている。以下、帯80と、第1の穿刺針60aと、第2の穿刺針60bと、糸70aおよび70bとが連結されたものを「連結体90」と言う。
第1の穿刺針60aおよび第2の穿刺針60bは、それぞれ、その帯80が連結されている端部の反対側の端部に、鋭利な針先601を有している。この針先601で、後述する生体組織300に形成された隆起部301を穿刺することができる。
図1に示すように、本実施形態の生体組織隆起器具1は、鉗子である器具本体2と、器具本体2に連結部19を介して連結された(設けられた)ガイド部材18とを備えている。以下、各部の構成について説明する。
まず、器具本体2について説明する。
器具本体2は、生体組織300を挟持する鉗子(第1の鉗子)であり、長尺体5および6を有している。長尺体5と長尺体6とは、互いにその長手方向の途中で交差している。そして、この交差部に、回動中心となる回動支持部21が設けられ、当該回動支持部21を介して、長尺体5と長尺体6とが相対的に回動可能となっている。なお、回動支持部21の位置は、長尺体5および6の長手方向のほぼ中央部であるのが好ましい。また、回動支持部21は、例えば、長尺体5および6のうちの一方の長尺体から突出形成された軸と、他方の長尺体に形成され、当該軸を回動支持する軸受けとで構成されている。
器具本体2は、生体組織300を挟持する鉗子(第1の鉗子)であり、長尺体5および6を有している。長尺体5と長尺体6とは、互いにその長手方向の途中で交差している。そして、この交差部に、回動中心となる回動支持部21が設けられ、当該回動支持部21を介して、長尺体5と長尺体6とが相対的に回動可能となっている。なお、回動支持部21の位置は、長尺体5および6の長手方向のほぼ中央部であるのが好ましい。また、回動支持部21は、例えば、長尺体5および6のうちの一方の長尺体から突出形成された軸と、他方の長尺体に形成され、当該軸を回動支持する軸受けとで構成されている。
長尺体5の先端部51と長尺体6の先端部61とは、それぞれ、互いに対向する方向に突出している。そして、長尺体5と長尺体6とが回動支持部21を介して相対的に回動することにより、長尺体5の先端部51の先端面(先端)511と長尺体6の先端部61の先端面(先端)611とは、互いに接近・離間することができる。図4〜図7に示すように、先端面511、611同士が接近した際には、当該先端面511、611は、生体組織300の一部を膣腔200側から挟持し合う(摘まむ)挟持状態となる。これにより、生体組織300は、その先端面511、611で挟持された部分が、膣腔200側から引張られて隆起し、隆起部301となる。また、前記挟持状態から先端面511、611同士が離間した際には、挟持状態が解除された(解消された)解除状態となり、生体組織300を放すことができる。このように、器具本体2では、長尺体5の先端面511と長尺体6の先端面611とで、生体組織300の一部に密着して当該一部を膣腔200側から引張る引張り部22が構成されている。
なお、先端面511、611は、それぞれ、丸みを帯びている。これにより、先端面511と先端面611とで、生体組織300を安全に、すなわち、傷付けるのを防止しつつ、挟持することができる。
また、図1に示すように、長尺体5には、先端部51の基端側直近の部分(先端側の部分)に、尿道腔100から遠ざかる方向、すなわち、図1中の下方に向かって湾曲した湾曲部(逃げ部)54が形成されている。長尺体6にも、先端部61の基端側直近の部分に、図1中の下方に向かって湾曲した湾曲部(逃げ部)64が形成されている。湾曲部54、64は、それぞれ、生体組織300で隆起部301が形成された際に、隆起部301を受け入れる空間を有する部分である。これにより、隆起部301の形成が長尺体5、6で阻害されるのが防止され、よって、その形成が維持される。
長尺体5の基端部には、リング状をなす指掛け部52が設けられている。この指掛け部52は、その内側に指(例えば親指)を挿入して、当該指が掛けられる部分である。長尺体6の基端部にも、リング状をなす指掛け部62が設けられている。この指掛け部62も、その内側に指(例えば中指)を挿入して、当該指が掛けられる部分である。長尺体5の指掛け部52と長尺体6の指掛け部62とにそれぞれ指を掛けて、指掛け部52、62同士を接近・離間させることができる。これにより、長尺体5の先端面511、長尺体6の先端面611も接近・離間することができ、よって、挟持状態と解除状態とを適宜選択することができる。このように、器具本体2では、長尺体5の指掛け部52と長尺体6の指掛け部62とで、引張り部22が生体組織300を引張って当該生体組織300に隆起部301を形成するよう引張り部22を操作する、すなわち、引張り部22を挟持状態とする操作部23が構成されている。
また、長尺体5の指掛け部52には、その外周部に、長尺体6の指掛け部62側に向かって突出した突片53が形成されている。長尺体6の指掛け部62にも、その外周部に、長尺体5の指掛け部52側に向かって突出した突片63が形成されている。突片53と突片63とは、重なり合うことができる。
また、突片53には、複数の凹凸部で構成された係合部531が形成され、突片63には、複数の凹凸部で構成された係合部631形成されている。係合部531、631同士は、突片53と突片63とが重なった状態で、複数の箇所で係合することができる。これにより、操作部23を操作して、長尺体5、6同士を相対的に回動させた際、その回動角度に応じて、当該回動角度を一定に保ったまま、長尺体5、6同士の位置関係を一時的に維持することができる。よって、操作部23から指を放したとしても、引張り部22での挟持状態と解除状態とをそれぞれ維持することができる。このように、器具本体2では、長尺体5の突片53(係合部531)と長尺体6の突片63(係合部631)とで、長尺体5、6同士の回動角度を一時的に一定に維持する回動角度維持部24が構成されている。なお、係合部531、631同士の係合の解除は、突片53と突片63とを離間させることにより可能である。
図1に示すように、器具本体2の引張り部22よりも基端側の部分には、小片状をなす連結部19を介してガイド部材18が連結されている。本実施形態では、ガイド部材18は、器具本体2の長尺体6の長手方向で回動支持部21(交差部)よりも若干基端側に配置されている。このガイド部材18は、ルーメン(中空部)181を有する筒状体で構成されている。ルーメン181には、前記連結体90の第1の穿刺針60a、第2の穿刺針60bが順に挿通される(図5、図7参照)。
また、ガイド部材18は、引張り部22との位置関係が図2に示すような位置関係となっている。すなわち、ガイド部材18と引張り部22との位置関係は、引張り部22が生体組織300に隆起部301を形成した状態で、当該引張り部22がガイド部材18の中心軸の延長線Oからズレた位置(図2中の下側)となり、すなわち、ガイド部材18の中心軸の延長線Oが、引張り部22により形成された隆起部301よりも生体組織300側にある。従って、延長線Oは、引張り部22に接触せずに隆起部301を通過するラインを通るように構成されることとなる。このような位置関係により、第1の穿刺針60a、第2の穿刺針60bをそれぞれその針先601側からルーメン181に挿通した際、各穿刺針は、それぞれ、生体組織300に形成された隆起部301に向けて案内され、当該隆起部301を確実に穿刺することができる。
図2に示すように、ガイド部材18には、その中心軸方向に沿ったスリット182が形成されている。スリット182を介して、ルーメン181がガイド部材18の側方に開放している。そして、図6に示すように、このスリット182は、ガイド部材18に第1の穿刺針60aとともに挿通した糸70aをガイド部材18(ルーメン181)から抜去する際に用いられる部分である。なお、ガイド部材18に第2の穿刺針60bとともに挿通した糸70bも、スリット182を介して、ガイド部材18から抜去することもできる。
また、スリット182の幅は、第1の穿刺針60aや第2の穿刺針60bの太さよりも小さいのが好ましい。これにより、ガイド部材18に挿通された第1の穿刺針60aや第2の穿刺針60bが、スリット182を介して、ガイド部材18から抜け出る、すなわち、離脱するのを確実に防止することができる。
なお、ガイド部材18からは、スリット182を省略することもできる。この場合には、図9に示すように、第1の穿刺針60aをその糸70a側からガイド部材18に挿通しして用いることとなる。これにより、糸70aがガイド部材18に挿通した状態のままとなるのを防止することができる。
ガイド部材18の全長としては、特に限定されず、例えば、長尺体6の全長の3〜50%であるのが好ましく、5〜20%であるのがより好ましい。
なお、生体組織隆起器具1の構成材料としては、特に限定されず、例えば、ステンレス鋼等のような金属材料を用いることができる。
次に、生体組織隆起器具1の使用方法の一例、すなわち、女性の尿失禁の治療のために、帯80を生体内に埋設するまでの操作手順について、図4〜図8を参照しつつ説明する。
[1] まず、生体組織隆起器具1および連結体90をそれぞれ用意する。このとき、生体組織隆起器具1は、器具本体2では、引張り部22が閉じた状態、すなわち、長尺体5の先端面511と長尺体6の先端面611とが当接し合った状態となっている。そして、この引張り部22が閉じた状態は、回動角度維持部24により維持されている。
[2] 次に、図4に示すように、生体組織隆起器具1をその先端側から膣腔200内に挿入する。この挿入は、生体組織300に隆起部301を形成すべき部位に、引張り部22が臨むまで行なわれる。また、この挿入状態では、器具本体2は、長尺体5の湾曲部54と長尺体6の湾曲部64との湾曲方向は、それぞれ、尿道腔100から遠ざかる方向に向かった方向となっている。
そして、器具本体2の操作部23を操作して、引張り部22を一旦開いた状態として、生体組織300の隆起部301を形成すべき前記部位にあてがう。なお、引張り部22を一旦開くには、回動角度維持部24において、突片53と突片63とを離間させ、これら突片53、63同士の係合を解除する。
その後、操作部23を再度操作して引張り部22を閉じた状態とする。これにより、引張り部22が生体組織300の一部を挟持した挟持状態となり、よって、当該生体組織300には、尿道腔100から遠ざかる方向に隆起した隆起部301が形成される。なお、この挟持状態(閉じた状態)は、第1の穿刺針60aおよび第2の穿刺針60bがそれぞれ隆起部301を刺通するまで、回動角度維持部24により維持される。
さらに、生体組織隆起器具1を隆起部301ごと膣腔200にその長手方向に対し図4中右側に傾けた第1の姿勢とする。これにより、隆起部301も膣腔200内で図4中の右側に寄る。
[3] 次に、図5に示すように、ガイド部材18に連結体90の第1の穿刺針60aを挿通させて、当該第1の穿刺針60aで隆起部301を穿刺する(第1の操作)。これにより、隆起部301に穿刺孔302が形成される。
[4] 図6に示すように、第1の穿刺針60aが図6中の右側の閉塞孔400aを越えて体表に露出するまで、第1の穿刺針60aの穿刺操作を続ける。これにより、第1の穿刺針60aに連結されている糸70aが穿刺孔302を通過し、さらには、第1の穿刺針60aとともに体表に露出する。
その後、糸70aの長手方向の一部を切断し、当該糸70aから第1の穿刺針60aを切り離す。この切り離された第1の穿刺針60aは、破棄される。
また、糸70aを、スリット182を介して、ガイド部材18から離脱させる。
また、糸70aを、スリット182を介して、ガイド部材18から離脱させる。
[5] 次に、図7に示すように、生体組織隆起器具1を隆起部301ごと膣腔200にその長手方向に対し、第1の姿勢と反対方向に、すなわち、図7中左側に傾けた第2の姿勢とする。これにより、隆起部301も膣腔200内で図7中の左側に寄る。
そして、ガイド部材18に連結体90の第2の穿刺針60bを挿通させて、当該第2の穿刺針60bで、第1の穿刺針60aで形成されたのと同じ穿刺孔302を穿刺する(第2の操作)。
ところで、前述したように、引張り部22が生体組織300に隆起部301を形成した状態で、当該引張り部22がガイド部材18の中心軸の延長線Oからズレた位置となっている。これにより、第1の操作での隆起部301に対する穿刺箇所と、第2の操作での隆起部301に対する穿刺箇所とを同じとすることができる、すなわち、第1の操作で形成された穿刺孔302を、第2の操作でも再度穿刺することができる。
また、第2の操作は、第2の穿刺針60bが図7中の左側の閉塞孔400bを越えて体表に露出するまで続けられる。これにより、第2の穿刺針60bに連結されている糸70bが穿刺孔302を通過し、さらには、第2の穿刺針60bとともに体表に露出する。
その後、糸70bの長手方向の一部を切断し、当該糸70bから第2の穿刺針60bを切り離す。この切り離された第2の穿刺針60bは、破棄される。
また、糸70bを、スリット182を介して、ガイド部材18から離脱させる。
また、糸70bを、スリット182を介して、ガイド部材18から離脱させる。
[6] 次に、図8に示すように、生体組織隆起器具1を膣腔200から抜去する。この抜去操作を行なう際には、器具本体2の操作部23を操作して、生体組織300に対する引張り部22による挟持状態を解除して、その抜去操作を行なう。
そして、帯80の体外に突出した糸70a、70bをそれぞれ所定の力で引張る。この引張り力は、帯80にも伝達され、当該帯80の張力により、尿道壁が膣壁から離間する方向に引張られる。これにより、帯80でその尿道が支持される(図8参照)。
その後、糸70a、70bの不要な部分をそれぞれ切除し、所定の縫合等を行なって手技を終了する。
このように、生体組織隆起器具1を用いた手技では、2回の穿刺が施される隆起部301は、当該各穿刺を行なうのが十分な程度に隆起しており、各穿刺で同じ個所を確実に穿刺することができる。従って、生体組織隆起器具1では、隆起部301に対する外科的処置(本実施形態では穿刺操作)を施す際、その処置を容易かつ確実に行なうことができる。
なお、生体組織隆起器具1は、本実施形態では女性の尿失禁の治療のための埋設可能なインプラントを生体内に埋設する際に用いられる場合について説明したが、これに限定されず、その他の用途にも用いられる。
<第2実施形態>
図10は、本発明の生体組織隆起器具の第2実施形態を示す斜視図である。なお、以下では、説明の都合上、図10中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
図10は、本発明の生体組織隆起器具の第2実施形態を示す斜視図である。なお、以下では、説明の都合上、図10中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
以下、この図を参照して本発明の生体組織隆起器具の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、ガイド部材の配置位置と、当該ガイド部材を器具本体に連結する連結部の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図10に示すように、本実施形態の生体組織隆起器具1では、連結部19Aは、ガイド部材18を器具本体2に対し回動可能に支持するよう構成された回動支持部となっている。この連結部19Aは、器具本体2の回動支持部21と同軸上に配置されている。これにより、ガイド部材18は、器具本体2の長尺体6の長手方向で回動支持部21と同じ位置に配されることとなる。
連結部19Aは、回動支持部21をその下側から貫通するボルト191と、管状をなし、その内周部がボルト191と螺合する管状体192とで構成されている。管状体192は、その上端がガイド部材18の外周部に連結され、下端が回動支持部21にその上側から当接して配置されている。そして、連結部19Aは、ボルト191を弛めれば、回動支持部21と独立して作動する、すなわち、長尺体5、6の相対的な回動と独立して、ガイド部材18を管状体192ごと回動させることができる。なお、ガイド部材18の回動角度に関わらず、引張り部22は、生体組織300に隆起部301を形成した状態で、延長線Oからズレた位置(図10中の下側)となる。
また、連結部19Aは、ガイド部材18を回動させて、その際、ボルト191を締めれば、回動支持部21をボルト191と管状体192とで挟持することができる。これにより、ガイド部材18の器具本体2に対する回動角度を一時的に一定に維持することができ、よって、症例に応じて、ガイド部材18の回動角度を調整して、その調整されたガイド部材18に第1の穿刺針60aや第2の穿刺針60bを挿通させることができる。
<第3実施形態>
図11は、本発明の生体組織隆起器具の第3実施形態を示す斜視図、図12は、図11中の二点鎖線で囲まれた領域[B]の拡大図、図13は、図11に示す生体組織隆起器具の使用途中の状態を示す斜視図、図14は、図13中の矢印C方向から見た図である。
図11は、本発明の生体組織隆起器具の第3実施形態を示す斜視図、図12は、図11中の二点鎖線で囲まれた領域[B]の拡大図、図13は、図11に示す生体組織隆起器具の使用途中の状態を示す斜視図、図14は、図13中の矢印C方向から見た図である。
以下、これらの図を参照して本発明の生体組織隆起器具の第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、生体組織隆起器具が位置規制部材と位置規制部材支持部とをさらに備えること以外は前記第1実施形態と同様である。
図11に示すように、本実施形態では、生体組織隆起器具1は、位置規制部材20と位置規制部材支持部30とをさらに備えている。位置規制部材20は、隆起部301に当接して、すなわち、本実施形態では隆起部301を挟持して、引張り部22の隆起部301に対する位置ズレを防止する部材である(図13、図14参照)。位置規制部材支持部30は、位置規制部材20を引張り部22に対し接近・離間可能に支持する部分である(図1参照)。
位置規制部材20は、長尺体5、6の間に配置されている。この位置規制部材20は、横断面形状が「U」字状をなす板片で構成され、その「U」字状の開口部201を介して互いに対向する部分(挟持部)202で隆起部301を挟持する、すなわち、差し込むことができる。この挟持により、引張り部22の隆起部301に対する不本意な位置ズレが防止され、よって、引張り部22が隆起部301を形成した状態を確実に維持することができる。これにより、隆起部301に対する穿刺操作を容易かつ確実に行なうことができる。
図11、図12に示すように、位置規制部材支持部30は、長尺体6側に配置され、長尺状をなすアーム部303と、アーム部303の一端部303aを長尺体6に対し回動可能に支持する回動支持部304と、アーム部303を付勢する圧縮コイルバネ305とを有している。
アーム部303は、長尺体5に向かって湾曲している。また、アーム部303の他端部303bは、位置規制部材20の外周部の連結されている。
回動支持部304は、長尺体6の湾曲部64付近に配置され、軸304aと軸受け304bとで構成されている。これにより、位置規制部材20をアーム部303ごと回動させることができ、よって、位置規制部材20は、引張り部22に対し、図13に示すような接近した接近状態と、図11に示すような離間した離間状態とを取り得る。なお、引張り部22が隆起部301を形成する操作をする際に、位置規制部材20が離間状態にあれば、当該位置規制部材20が、その隆起部形成操作の邪魔になるのを防止することができる。
圧縮コイルバネ305は、長尺体6の湾曲部64付近に凹没して設けられた凹部641に収納されている。そして、圧縮コイルバネ305は、位置規制部材20の離間状態で、アーム部303の一端部303aと、長尺体6との間で圧縮されている。これにより、アーム部303を付勢することができ、よって、位置規制部材20が離間状態から接近状態に迅速に移行することができる。
なお、生体組織隆起器具1は、圧縮コイルバネ305の付勢力に抗して、アーム部303の一端部303aを押圧する押圧部材(ストッパ)40をさらに備えている。押圧部材40は、長尺状をなし、その長手方向の中央部が器具本体2の回動支持部21を介して、器具本体2に対し回動可能に支持されている。そして、押圧部材40により押圧力より、位置規制部材20の離間状態が維持される。また、押圧部材40の押圧力を解除するには、押圧部材40を回動支持部21回りに回転操作することで、その解除がなされる。これにより、圧縮コイルバネ305の付勢力で、位置規制部材20を離間状態から接近状態に迅速に移行することができる。
<第4実施形態>
図15は、本発明の生体組織隆起器具の第4実施形態を示す斜視図である。
図15は、本発明の生体組織隆起器具の第4実施形態を示す斜視図である。
以下、この図を参照して本発明の生体組織隆起器具の第4実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、位置規制部材支持部の構成が異なること以外は前記第3実施形態と同様である。
図15に示すように、本実施形態では、生体組織隆起器具1は、位置規制部材支持部30Aが、位置規制部材20を引張り部22に対し回動可能に支持するとともに、器具本体2の長手方向に沿って移動可能にも支持するよう構成されている。この回動と移動とで、位置規制部材20が接近状態と離間状態とを取り得る。
位置規制部材支持部30Aは、長尺状をなすアーム部306と、アーム部306の一端部306aを器具本体2に対し支持する支持部307とを有している。
アーム部306は、その他端部306bが位置規制部材20の外周部の連結されている。
支持部307は、アーム部306の一端部306aに形成され、当該一端部306aを貫通する溝306cと、器具本体2の回動支持部21と同軸上に設けられた柱状部307aと、柱状部307aの外周部に突出して形成された軸307bと、溝306cを挿通した状態の軸307bに螺合するナット307cとで構成されている。そして、ナット307cを所定方向に回転させて弛めれば、アーム部306を位置規制部材20ごと軸307b回りに回動させることができたり、アーム部306を位置規制部材20ごと溝306cに沿って移動させるとこともできる。また、ナット307cを前記と逆方向に回転させて締めると、その弛めたときの位置で位置規制部材20を一時的に一定に維持することができる。これにより、位置規制部材20を隆起部301に対しその所望の位置に宛がうことができる。
<第5実施形態>
図16は、本発明の生体組織隆起器具の第5実施形態を示す斜視図である。
図16は、本発明の生体組織隆起器具の第5実施形態を示す斜視図である。
以下、この図を参照して本発明の生体組織隆起器具の第5実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、位置規制部材の構成が異なること以外は前記第4実施形態と同様である。
図16に示すように、本実施形態では、生体組織隆起器具1は、位置規制部材20Aが鉗子(第2の鉗子)で構成されたものとなっている。位置規制部材20Aは、長尺体203aおよび203bを有している。長尺体203aと長尺体203bとは、互いにその基端部で交差している。そして、この交差部に、回動中心となる回動支持部204が設けられ、当該回動支持部204を介して、長尺体203aと長尺体203bとが相対的に回動可能となっている。なお、回動支持部204は、例えば、長尺体203aおよび203bのうちの一方の長尺体から突出形成された軸と、他方の長尺体に形成され、当該軸を回動支持する軸受けとで構成されている。
長尺体203aの先端部205aと長尺体203bの先端部205bとは、それぞれ、互いに対向する方向に突出している。そして、長尺体203aと長尺体203bとが回動支持部204を介して相対的に回動することにより、長尺体203aの先端部205aの先端面(先端)206aと長尺体203bの先端部205bの先端面(先端)206bとは、互いに接近・離間することができる。これにより、隆起部301を挟持した挟持状態と、その状態が解除された状態とを取り得る。挟持状態では、引張り部22の隆起部301に対する位置ズレを防止することができる。これにより、引張り部22が隆起部301を形成した状態を確実に維持することができ、よって、隆起部301に対する穿刺操作を容易かつ確実に行なうことができる。
なお、先端面206a、206bは、それぞれ、丸みを帯びている。これにより、先端面206aと先端面206bとで、生体組織300を安全に、すなわち、傷付けるのを防止しつつ、挟持することができる。
また、長尺体203aの長手方向の途中には、長尺体203b側に向かって突出した突片207aが形成されている。長尺体203bの長手方向の途中にも、長尺体203a側に向かって突出した突片207bが形成されている。突片207aと突片207bとは、重なり合うことができる。
また、突片207aには、複数の凹凸部で構成された係合部208aが形成され、突片207bには、複数の凹凸部で構成された係合部208b形成されている。係合部208a、208b同士は、突片207aと突片207bとが重なった状態で、複数の箇所で係合することができる。これにより、長尺体203a、203b同士を相対的に回動させた際、その回動角度に応じて、当該回動角度を一定に保ったまま、長尺体203a、203b同士の位置関係を一時的に維持することができる。
なお、係合部208a、208b同士の係合の解除は、突片207aと突片207bとを離間させることにより可能である。
なお、本実施形態では、ガイド部材18は、柱状部307aの長手方向の途中に支持されている。
<第6実施形態>
図17は、本発明の生体組織隆起器具の第6実施形態を示す斜視図である。
図17は、本発明の生体組織隆起器具の第6実施形態を示す斜視図である。
以下、この図を参照して本発明の生体組織隆起器具の第6実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、生体組織隆起器具が管腔拡大用部材をさらに備えること以外は前記第2実施形態と同様である。
図17に示すように、本実施形態では、生体組織隆起器具1は、膣鏡3である管腔拡大用部材と、器具本体2と膣鏡3とを連結する連結手段4とを備えている。
まず、膣鏡3について説明する。
膣鏡3は、膣腔200をその内側から押圧して拡大するものであり、長尺体7a、7bを有している。長尺体7aと長尺体7bとは、互いにその基端部同士が交差している。そして、この交差部に、回動中心となる回動支持部71が設けられ、当該回動支持部71を介して、長尺体7aと長尺体7bとが相対的に回動可能となっている。なお、回動支持部71は、例えば、長尺体7aおよび7bのうちの一方の長尺体から突出形成された軸と、他方の長尺体に形成され、当該軸を回動支持する軸受けとで構成されている。
膣鏡3は、膣腔200をその内側から押圧して拡大するものであり、長尺体7a、7bを有している。長尺体7aと長尺体7bとは、互いにその基端部同士が交差している。そして、この交差部に、回動中心となる回動支持部71が設けられ、当該回動支持部71を介して、長尺体7aと長尺体7bとが相対的に回動可能となっている。なお、回動支持部71は、例えば、長尺体7aおよび7bのうちの一方の長尺体から突出形成された軸と、他方の長尺体に形成され、当該軸を回動支持する軸受けとで構成されている。
長尺体7a、7bは、それぞれ、その先端側にある板状をなす舌片部(板状部)72と、舌片部72よりも基端側にあり、舌片部72よりも幅が狭い棒状をなすアーム部73とに分けることができる。
各舌片部72は、それぞれ、膣腔200に挿入される部分であり、引張り部22を間に配置するように、互いに対向している。長尺体7aと長尺体7bとが回動支持部71を介して相対的に回動することにより、各舌片部72同士は、互いに接近・離間することができる。そして、各舌片部72が膣腔200に挿入され、この状態で互いに離間することにより、膣腔200をその内側から押し広げることができる。これにより、器具本体2の引張り部22で引張る生体組織300の所定の部分(目的部位)を目視で確認することができる。換言すれば、器具本体2の引張り部22を生体組織300のどこに臨ませるべきなのかを、目視で確認することができる。
なお、各舌片部72同士が互いに最接近でも、これらの間では、器具本体2の引張り部22の開閉が可能である。
また、各舌片部72は、それぞれ、その縦断面形状が外側に向かって湾曲しているとともに、横断面形状も外側に向かって円弧状に湾曲している。このような湾曲形状により、各舌片部72で膣腔200を押し広げた際に、当該各舌片部72で生体組織300が損傷を受けることが防止される。
また、長尺体7bのアーム部73の長手方向の途中には、その外側(側方)からボルト74が螺合している。また、ボルト74の先端は、長尺体7aのアーム部73の内側の部分に回動可能に連結されている。このような螺合構造により、ボルト74を所定方向に回転させると、ボルト74に螺合している長尺体7bが回動支持部71を支点として長尺体7aから近づく方向に変位することができ、その結果、各舌片部72同士が接近する。また、ボルト74を前記と逆方向に回転させると、長尺体7bが回動支持部71を支点として長尺体7aから遠ざかる方向に変位することができ、その結果、各舌片部72同士が離間する。そして、ボルト74に対するいずれの方向の回転操作でも、その操作を停止すれば、各舌片部72同士間の距離が維持される、すなわち、各舌片部72同士の接近状態、離間状態が維持される。
次に、連結手段4について説明する。
連結手段4は、器具本体2の回動支持部21から突出形成され、側面視で「L」字状をなす棒状体41を有している。棒状体41には、その長尺体7aと平行となる部分に、当該部分を貫通する溝412が形成されている。
連結手段4は、器具本体2の回動支持部21から突出形成され、側面視で「L」字状をなす棒状体41を有している。棒状体41には、その長尺体7aと平行となる部分に、当該部分を貫通する溝412が形成されている。
また、長尺体7aには、側方に向かって円柱状に突出し、その外周部に雄ネジを有する軸75が形成されている。この軸75は、棒状体41の溝412を挿通しており、その挿通状態で、ナット43が螺合している。そして、ナット43を所定方向に回転させて弛めれば、器具本体2を軸75回りに回動することができるとともに、溝412に沿って移動させることもできる。また、ナット43を前記と逆方向に回転させて締めると、その締めた位置で、器具本体2を一時的に一定に維持することができる。
このような連結手段4により、症例に応じて、器具本体2と膣鏡3との関係を調整することができる。
<第7実施形態>
図18は、本発明の生体組織隆起器具の第7実施形態を示す斜視図、図19は、図18中の二点鎖線で囲まれた領域[D]の拡大図である。
図18は、本発明の生体組織隆起器具の第7実施形態を示す斜視図、図19は、図18中の二点鎖線で囲まれた領域[D]の拡大図である。
以下、これらの図を参照して本発明の生体組織隆起器具の第7実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、生体組織隆起器具が挿入部材をさらに備えること以外は前記第6実施形態と同様である。
図18、図19に示すように、本実施形態では、生体組織隆起器具1は、挿入部材50と、挿入部材支持部11とをさらに備えている。
挿入部材50は、尿道腔100内に挿入される、直線状をなす長尺部材ある。挿入部材50が尿道腔100内に挿入された状態では、隆起部301を形成した際に、生体組織300の尿道腔100側の部分が膣腔200側に不本意に引張られるのを防止することができる。
なお、挿入部材50の構成材料としては、特に限定されず、例えば、器具本体2の構成材料と同様のものを用いることができる。
挿入部材支持部11は、挿入部材50を引張り部22に対し変位可能に支持する部分である。この挿入部材支持部11は、膣鏡3の長尺体7aの舌片部72とアーム部73との境界部から突出形成された突出部111と、突出部111の頂部に回動支持部112を介して連結された位置調整部材113とで構成されている。
図19に示すように、位置調整部材113は、柱状をなす部材で構成され、挿入部材50が挿入される複数(図9に示す構成では4つ)の挿入孔114が形成されている。これらの挿入孔114は、位置調整部材113の長手方向、すなわち、器具本体2の長手方向と直交する方向に沿って等間隔に配置されている。そして、生体組織隆起器具1を用いる患者に応じて、これらの挿入孔114のうちから1つの挿入孔114を選択して、挿入部材50を挿入することができる。
また、回動支持部112は、突出部111および位置調整部材113の一方から突出形成された軸と、他方に形成され、当該軸を回動支持する軸受けとで構成されている。これにより、挿入部材50を引張り部22に対し回動させることができる(図19参照)。よって、症例に応じて、挿入部材50の回動角度を調整して、その調整された挿入部材50を尿道腔100内に挿入することができる。
<第8実施形態>
図20は、本発明の生体組織隆起器具の第8実施形態を示す斜視図である。なお、以下では、説明の都合上、図20中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
図20は、本発明の生体組織隆起器具の第8実施形態を示す斜視図である。なお、以下では、説明の都合上、図20中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
以下、この図を参照して本発明の生体組織隆起器具の第8実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、生体組織隆起器具が挿入部材をさらに備えること以外は前記第2実施形態と同様である。
図20に示すように、本実施形態では、生体組織隆起器具1は、挿入部材50と、挿入部材支持部11Aとをさらに備えている。
挿入部材50は、尿道腔100内に挿入される、直線状をなす長尺部材である。挿入部材50が尿道腔100内に挿入された状態では、隆起部301を形成した際に、生体組織300の尿道腔100側の部分が膣腔200側に不本意に引張られるのを防止することができる。
なお、挿入部材50の構成材料としては、特に限定されず、例えば、器具本体2の構成材料と同様のものを用いることができる。
挿入部材支持部11Aは、挿入部材50を引張り部22に対し変位可能に支持する部分である。この挿入部材支持部11Aは、連結部19Aの上部に、当該連結部19Aと同心的に配置された位置調整部材113を有している。
位置調整部材113は、柱状をなす部材で構成され、挿入部材50が挿入される複数(20に示す構成では4つ)の挿入孔114が形成されている。これらの挿入孔114は、位置調整部材113の長手方向、すなわち、器具本体2の長手方向と直交する方向に沿って等間隔に配置されている。そして、生体組織隆起器具1を用いる患者に応じて、これらの挿入孔114のうちから1つの挿入孔114を選択して、挿入部材50を挿入することができる。
また、位置調整部材113は、連結部19Aに対し回動可能に支持されている。これにより、挿入部材50を位置調整部材113ごと引張り部22に対し回動させることができる。よって、症例に応じて、挿入部材50の回動角度を調整して、その調整された挿入部材50を尿道腔100内に挿入することができる。
また、位置調整部材113に対する回動操作後、その位置で位置調整部材113を固定するためのボルト115が位置調整部材113に設けられている。このボルト115を締めることにより、位置調整部材113を固定することができ、ボルト115を弛めることにより、位置調整部材113に対する固定を解除することができる。
<第9実施形態>
図21は、本発明の生体組織隆起器具の第9実施形態を示す斜視図、図22は、図21に示す生体組織隆起器具とともに用いられる穿刺針を示す平面図である。
図21は、本発明の生体組織隆起器具の第9実施形態を示す斜視図、図22は、図21に示す生体組織隆起器具とともに用いられる穿刺針を示す平面図である。
以下、これらの図を参照して本発明の生体組織隆起器具の第9実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、生体組織隆起器具がガイド部に第1の穿刺針や第2の穿刺針とともに挿入されるチューブ組立体をさらに備えること以外は前記第2実施形態と同様である。
図21に示すように、本実施形態では、生体組織隆起器具1は、ガイド部材18のルーメン181に挿通されるチューブ組立体12をさらに備えている。チューブ組立体12は、硬質のチューブ121と、チューブ121の外周側に巻回して配置された圧縮コイルバネ122と、圧縮コイルバネ122の先端が当接するバネ座123と有している。バネ座123は、チューブ121の先端部に固定されている。また、圧縮コイルバネ122は、バネ座123とガイド部材18の先端との間で圧縮状態となっている。これにより、チューブ121は、先端方向に向かって付勢され、先端121aが隆起部301に当接することができる。そして、この当接状態で、チューブ121にその基端部にあるハブ121bから第1の穿刺針60aや第2の穿刺針60bを挿入すれば、各穿刺針で隆起部301をより確実に穿刺することができる。
なお、図22に示すように、本実施形態で用いられる連結体90は、糸70cを介してその両端部にそれぞれ連結された第1の穿刺針60aと第2の穿刺針60bとを有するものである。また、第1の穿刺針60aの針先601の基端側近傍に形成された孔602には、帯80に連結された糸70dを通すことができる。
このような構成の連結体90では、隆起部301の穿刺孔302に糸70cを通し、第1の穿刺針60aおよび第2の穿刺針60bがそれぞれ体表に露出した状態とすることができる。そして、この状態で第1の穿刺針60aの孔602に糸70dを通して、第2の穿刺針60bを糸70dごと牽引することにより、帯80を穿刺孔302に留置することができる。
以上、本発明の生体組織隆起器具を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、生体組織隆起器具を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明の生体組織隆起器具は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、引張り部は、前記各実施形態では生体組織を挟持することにより隆起部を形成するよう構成されているが、これに限定されず、例えば、生体組織を吸引することにより隆起部を形成するよう構成されていてもよい。
1 生体組織隆起器具
2 器具本体
21 回動支持部
22 引張り部
23 操作部
24 回動角度維持部
3 膣鏡
4 連結手段
41 棒状体
412 溝
43 ナット
5 長尺体
51 先端部
511 先端面(先端)
52 指掛け部
53 突片
531 係合部
54 湾曲部(逃げ部)
6 長尺体
61 先端部
611 先端面(先端)
62 指掛け部
63 突片
631 係合部
64 湾曲部(逃げ部)
641 凹部
7a、7b 長尺体
71 回動支持部
72 舌片部(板状部)
73 アーム部
74 ボルト
75 軸
11、11A 挿入部材支持部
111 突出部
112 回動支持部
113 位置調整部材
114 挿入孔
115 ボルト
12 チューブ組立体
121 チューブ
121a 先端
121b ハブ
122 圧縮コイルバネ
123 バネ座
18 ガイド部材
181 ルーメン(中空部)
182 スリット
19、19A 連結部
191 ボルト
192 管状体
20、20A 位置規制部材
201 開口部
202 部分(挟持部)
203a、203b 長尺体
204 回動支持部
205a、205b 先端部
206a、206b 先端面(先端)
207a、207b 突片
208a、208b 係合部
30、30A 位置規制部材支持部
303 アーム部
303a 一端部
303b 他端部
304 回動支持部
304a 軸
304b 軸受け
305 圧縮コイルバネ
306 アーム部
306a 一端部
306b 他端部
306c 溝
307 支持部
307a 柱状部
307b 軸
307c ナット
40 押圧部材(ストッパ)
50 挿入部材
60a 第1の穿刺針
60b 第2の穿刺針
601 針先
602 孔
70a、70b、70c、70d 糸
80 帯
801 一端部
802 他端部
90 連結体
100 尿道腔(他方の生体管腔)
200 膣腔(一方の生体管腔)
300 生体組織
301 隆起部
302 穿刺孔
400a、400b 閉鎖孔
O 延長線
2 器具本体
21 回動支持部
22 引張り部
23 操作部
24 回動角度維持部
3 膣鏡
4 連結手段
41 棒状体
412 溝
43 ナット
5 長尺体
51 先端部
511 先端面(先端)
52 指掛け部
53 突片
531 係合部
54 湾曲部(逃げ部)
6 長尺体
61 先端部
611 先端面(先端)
62 指掛け部
63 突片
631 係合部
64 湾曲部(逃げ部)
641 凹部
7a、7b 長尺体
71 回動支持部
72 舌片部(板状部)
73 アーム部
74 ボルト
75 軸
11、11A 挿入部材支持部
111 突出部
112 回動支持部
113 位置調整部材
114 挿入孔
115 ボルト
12 チューブ組立体
121 チューブ
121a 先端
121b ハブ
122 圧縮コイルバネ
123 バネ座
18 ガイド部材
181 ルーメン(中空部)
182 スリット
19、19A 連結部
191 ボルト
192 管状体
20、20A 位置規制部材
201 開口部
202 部分(挟持部)
203a、203b 長尺体
204 回動支持部
205a、205b 先端部
206a、206b 先端面(先端)
207a、207b 突片
208a、208b 係合部
30、30A 位置規制部材支持部
303 アーム部
303a 一端部
303b 他端部
304 回動支持部
304a 軸
304b 軸受け
305 圧縮コイルバネ
306 アーム部
306a 一端部
306b 他端部
306c 溝
307 支持部
307a 柱状部
307b 軸
307c ナット
40 押圧部材(ストッパ)
50 挿入部材
60a 第1の穿刺針
60b 第2の穿刺針
601 針先
602 孔
70a、70b、70c、70d 糸
80 帯
801 一端部
802 他端部
90 連結体
100 尿道腔(他方の生体管腔)
200 膣腔(一方の生体管腔)
300 生体組織
301 隆起部
302 穿刺孔
400a、400b 閉鎖孔
O 延長線
Claims (17)
- 生体管腔内に挿入して用いられる長尺な生体組織隆起器具であって、
前記生体管腔を画成する生体組織の一部に密着して該一部を前記生体管腔の内側から引張って隆起させて、前記生体組織に隆起部を形成する引張り部を有する器具本体と、
前記器具本体の前記引張り部よりも基端側の部分に設けられており、前記生体組織を穿刺する2本の穿刺針が順に挿通され、該各穿刺針を前記生体組織に向けて案内するルーメンを有する筒状体で構成されたガイド部とを備え、
前記ガイド部の中心軸の延長線が、前記引張り部により形成された前記隆起部よりも前記生体組織側にあることを特徴とする生体組織隆起器具。 - 前記引張り部により前記隆起部を形成し、当該生体組織隆起器具を前記生体管腔にその長手方向に対し傾けた第1の姿勢で、前記隆起部を前記2本の穿刺針のうちの一方の穿刺針で穿刺する第1の操作と、
前記引張り部により前記隆起部を形成したまま、前記第1の姿勢と反対方向に傾けた第2の姿勢で、前記隆起部を前記2本の穿刺針のうちの他方の穿刺針で穿刺する第2の操作とを順に行なうよう使用される請求項1に記載の生体組織隆起器具。 - 前記器具本体は、2本の長尺体を有し、該2本の長尺体同士がその長手方向の途中で交差し、その交差部が回動可能に支持されたものであり、
前記引張り部は、前記各長尺体の先端で構成され、該各先端同士は、前記各長尺体同士が相対的に回動することにより接近・離間して、その接近した際に前記生体組織の一部を挟持して引張る部分である請求項1または2に記載の生体組織隆起器具。 - 前記各長尺体は、それぞれ、その先端側の部分が、前記他方の生体管腔から遠ざかる方向に向かって湾曲している請求項3に記載の生体組織隆起器具。
- 前記器具本体は、前記各長尺体同士が相対的に回動した際、その回動角度を一時的に一定に維持するよう構成されている請求項3または4に記載の生体組織隆起器具。
- 前記ガイド部は、前記器具本体の長手方向で前記交差部と同じ位置かまたは前記交差部よりも基端側に配置されている請求項3ないし5のいずれかに記載の生体組織隆起器具。
- 前記ガイド部を前記器具本体に対し回動可能に支持する回動支持部をさらに備え、
前記引張り部は、前記ガイド部の回動角度に関わらず、前記隆起部を形成した状態で、前記ガイド部の中心軸の延長線からズレた位置となる請求項1ないし6のいずれかに記載の生体組織隆起器具。 - 前記回動支持部は、前記ガイド部が回動した際、その回動角度を一時的に一定に維持するよう構成されている請求項7に記載の生体組織隆起器具。
- 前記隆起部に当接して、前記引張り部の前記隆起部に対する位置ズレを防止する位置規制部材を備える請求項1ないし8のいずれかに記載の生体組織隆起器具。
- 前記位置規制部材は、前記隆起部を挟持するよう構成されている請求項9に記載の生体組織隆起器具。
- 前記位置規制部材を前記引張り部に対し接近・離間可能に支持する位置規制部材支持部を備える請求項9または10に記載の生体組織隆起器具。
- 前記生体管腔を拡大する管腔拡大用部材を備える請求項1ないし11のいずれかに記載の生体組織隆起器具。
- 前記管腔拡大用部材は、板状をなす少なくとも1枚の板状部を有する請求項12に記載の生体組織隆起器具。
- 前記生体組織に隣接する他の生体管腔内に挿入される長尺な挿入部材を備える請求項1ないし13のいずれかに記載の生体組織隆起器具。
- 前記挿入部材を前記引張り部に対し変位可能に支持する挿入部材支持部を備える請求項14に記載の生体組織隆起器具。
- 前記生体組織は、膣腔であり、前記他の生体管腔は、尿道腔であり、
骨盤内臓器における疾患の治療に用いられるものである請求項14または15に記載の生体組織隆起器具。 - 前記ガイド部に前記各穿刺針とともに挿入されるチューブを備える請求項1ないし16のいずれかに記載の生体組織隆起器具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012049902A JP2013183832A (ja) | 2012-03-07 | 2012-03-07 | 生体組織隆起器具 |
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JP2012049902A JP2013183832A (ja) | 2012-03-07 | 2012-03-07 | 生体組織隆起器具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2013183832A true JP2013183832A (ja) | 2013-09-19 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2012049902A Pending JP2013183832A (ja) | 2012-03-07 | 2012-03-07 | 生体組織隆起器具 |
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2012
- 2012-03-07 JP JP2012049902A patent/JP2013183832A/ja active Pending
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