JP2013183131A - 実装装置、および半導体素子実装基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コスト化が容易であり、かつ、半導体素子の電極と基板の電極との間の接合の品質を向上させることができる、実装装置、および半導体素子実装基板の製造方法を提供する。
【解決手段】第1電極を有する基板に、第2電極を有する半導体素子を実装する実装装置である。実装装置は、半導体素子を供給する半導体素子供給ユニットと、半導体素子を基板に実装する前に、第1電極をプラズマ処理するプラズマ処理ユニットと、半導体素子供給ユニットにより供給される半導体素子を保持するとともに、第2電極をプラズマ処理された第1電極に超音波接合する超音波接合ヘッドと、超音波接合ヘッドにより第2電極を第1電極に超音波接合するときに、基板を保持する第1ステージと、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板電極に半導体素子の電極を超音波接合することにより半導体素子を基板に実装する実装装置に関する。
従来、超音波接合により半導体素子を基板に実装して、半導体素子実装基板を製造するための実装装置として種々のものが知られている。一般的には、半導体素子にはAu電極(バンプ)が形成され、基板にも、配線に接続されたAu電極(ランド)が形成されている。そして、半導体素子のAuバンプを基板のAu電極に押し付けた状態で、その接触界面に対して超音波振動を付与することで、AuバンプとAu電極とが金属接合される(例えば、特許文献1および2参照)。このように、従来の半導体素子実装基板においては、一般に、両方が金を含む、基板側の電極(ランド)と素子側の電極(バンプ)とが接合される。
ところが、近年の金価格の国際的な高騰を背景として、コスト削減の観点から、基板等の電極の材料を、Cu等のより安価な材料により代替させることが強く求められるようになってきている。このとき、Au−Cu間、およびCu−Cu間の金属接合に対して、Au−Au間の金属接合と同等の接合信頼性を確保することができれば、電極間の接合の品質を維持したままでの大幅なコスト削減が可能となる。
ところが、Cuは酸化しやすく、その表面は、通常の状態では酸化被膜により覆われている。超音波接合によれば、異種金属の金属接合が容易であり、酸化被膜も接合の際に大部分が電極間の接合界面から除去される。しかしながら、Au−Cu間の金属接合の接合信頼性を向上させるためには、接合の際にCu電極表面の酸化被膜をあらかじめ除去しておくことが、接合界面への金属酸化物の混入を排除し、接合信頼性を確保するためには好ましいといえる。
特開2000−68327号公報 特開2001−237270号公報
そこで、本発明者等は、基板のCu電極の表面に形成されている酸化被膜を除去した後に、酸素を含む通常雰囲気中(たとえば大気中)で、基板のCu電極と半導体素子のAuバンプとを超音波接合し、その接合部のシェア強度を測定する実験を行った。
しかしながら、この実験では、Cu電極からあらかじめ酸化被膜を除去したにもかかわらず、Au−Au接合と同等のシェア強度を達成することができなかった。
その原因としては、一連の処理(酸化被膜除去処理および超音波接合処理)を通常雰囲気中で個別に実行したために、超音波接合処理を実行する前に、新たな酸化被膜がCu電極の表面に形成されてしまったことが考えられる。したがって、Au−Au接合と同等のシェア強度の向上を達成するためには、上記の一連の処理は、N2雰囲気のような低酸素雰囲気中で行うか、間に時間を置かずに連続的に行うことが効果的と思われる。
ところが、そのような低酸素雰囲気中で上記の一連の処理を行うことは、通常雰囲気中で処理を行う場合よりも各装置の複雑化を招くとともに、各装置のランニングコストの増大を招く。これにより、半導体素子実装基板の製造コストが増大する。
本発明は、低コスト化が容易であり、かつ、半導体素子の電極と基板の電極との間の接合の品質を向上させることができる、実装装置、および半導体素子実装基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一局面は、第1電極を有する基板に、第2電極を有する半導体素子を実装する実装装置であって、
前記半導体素子を供給する半導体素子供給ユニットと、
前記半導体素子を前記基板に実装する前に、前記第1電極をプラズマ処理するプラズマ処理ユニットと、
前記半導体素子供給ユニットにより供給される前記半導体素子を保持するとともに、前記第2電極を前記プラズマ処理された前記第1電極に超音波接合する超音波接合ヘッドと、
前記超音波接合ヘッドにより前記第2電極を前記第1電極に超音波接合するときに、前記基板を保持する第1ステージと、を備える、実装装置である。
本発明の他の局面は、上記の実装装置を使用して、前記基板に前記半導体素子を実装する半導体素子実装基板の製造方法であって、
前記基板の前記第1電極を前記プラズマ処理している間に、別の前記基板の前記第1電極に前記半導体素子の前記第2電極を超音波接合する、半導体素子実装基板の製造方法に関する。
本発明によれば、半導体素子実装基板の製造コストの低減が容易になるとともに、半導体素子の電極と基板の電極との間の接合の品質を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る実装装置の概略構成を示す斜視図である。 図1のL1−L2線による、実装装置の矢視側面図である。 実装装置の制御系統を示すブロック図である。 基板の移送機構の詳細を示す、実装装置の一部正面図である。 実装装置による半導体素子の実装手順を示すフローチャートである。 図5のフローチャートの各工程の説明図であって、酸化被膜除去処理の前の状態の基板の断面図である。 図5のフローチャートの各工程の説明図であって、酸化被膜除去処理および接合補助剤供給処理が終了した後の状態の基板の断面図である。 図5のフローチャートの各工程の説明図であって、接合補助剤供給処理後に半導体素子の電極を基板電極に接触させた状態の基板および半導体素子の断面図である。 図5のフローチャートの各工程の説明図であって、半導体素子の電極を基板電極に超音波接合した後、接合補助剤を除去した状態の基板および半導体素子の断面図である。 図5のフローチャートの各工程の説明図であって、接合補助剤を除去した後、半導体素子を樹脂封止した状態の半導体素子実装基板の断面図である。
本発明の実装装置は、第1電極を有する基板に、第2電極を有する半導体素子を実装する実装装置である。この実装装置は、基板に実装する半導体素子を供給する半導体素子供給ユニットと、半導体素子を基板に実装する前に、基板の第1電極をプラズマ処理するプラズマ処理ユニットとを備える。半導体素子供給ユニットにより供給された半導体素子は、超音波接合ヘッドにより保持され、その状態で、第2電極が、プラズマ処理された第1電極に所定圧力で押し付けられる。そして、その状態で、半導体素子に超音波振動が加えられ、これにより、半導体素子の第2電極が、基板の第1電極に超音波接合(金属接合)される。一方、基板は、第1電極に第2電極を超音波接合する間、第1ステージにより保持される。
以上のように、本発明の実装装置は、プラズマ処理ユニットと、超音波接合ヘッドとを備えているので、プラズマ処理ユニットにより基板電極(第1電極)から酸化被膜を除去した後、直ちに、その基板電極に半導体素子の電極(第2電極)を超音波接合することができる。このため、第1電極が酸化しやすいCuを含むような場合にも、酸素を含む通常雰囲気中(例えば大気中)で一連の処理(酸化被膜除去処理および超音波接合処理)を行っても、超音波接合処理の実行前に第1電極に酸化被膜が再生されるのを防止することができる。これにより、第1電極に酸化被膜が極力存在しない状態で超音波接合処理を実行することができ、電極間の接合の品質を向上させることが容易となる。
さらに、接合の開始時に第1電極に酸化被膜がほとんど存在しないことから、超音波振動の付与を開始した直後から金属接合のプロセスが進行する。これにより、超音波接合に要する時間が短縮されるので、接合処理中の金属酸化物の生成を抑えることができる。したがって、金属酸化物が接合界面に混入するのを抑制することが可能となり、電極間の接合の品質を向上させることが容易となる。
さらに、プラズマ処理により第1電極の酸化被膜を除去することで、第1電極の表面に微細な凹凸が形成される。これにより、第1電極の濡れ性も良好になるために、接合の際に液状の接合補助剤を使用するような場合には、その接合補助剤により第1電極の表面を効果的に覆うことができる。その結果、第1電極が雰囲気中の酸素と接触するのを効果的に抑えることができ、接合中の金属酸化物の生成を抑えることができる。
さらに、一般に、ウェットエッチング処理ではエッチング速度の制御が困難であることが多い。これに対して、プラズマ処理によれば、処理量を容易に制御することができる。よって、特に微細配線に対して有利である。なお、半導体素子の電極がCuを含む場合には、半導体素子の電極に対して酸化被膜除去処理を実行することもできる。基板と半導体素子の双方の電極がCuであれば、その両方に対して酸化被膜除去処理を実行することもできる。
本発明の好ましい形態においては、実装装置は、さらに、第1電極をプラズマ処理した後、かつ第1電極に第2電極を超音波接合する以前に、還元性を有する接合補助剤を第1電極に供給する接合補助剤供給ユニットを備える。
超音波接合処理においては、電極間の摩擦により、接合部の温度が局所的に上昇する。このため、通常雰囲気中では、その温度上昇により接合部で金属酸化物が生成されることがある。したがって、超音波接合処理の以前に、還元性を有する接合補助剤を第1電極に供給することで、例えば第1電極がCuを含むような場合にも、接合部で金属酸化物が生成されるのを防止することができる。よって、電極間の接合の品質を容易に向上させることができる。
さらに、酸化被膜除去処理により第1電極から全ての酸化被膜が除去されなかったような場合にも、その残存している酸化被膜を還元して除去することも可能となる。よって、より確実に接合信頼性を向上させることができる。第2電極がCuを含むような場合には、第2電極にも還元性を有する接合補助剤を供給することができる。
ここで、プラズマ処理ユニットには、第1電極をプラズマ処理するときに基板を保持する第2ステージを含ませることができる。これにより、例えば、第2ステージで1つの基板に酸化被膜除去処理を実行している間に、同時に、第1ステージで、酸化被膜除去処理後の別の基板に半導体素子を実装することができる。したがって、半導体素子実装基板の生産効率を向上させることができる。
さらに、実装装置は、基板を第2ステージから第1ステージに移送する移送機構を備えるのが好ましい。これにより、プラズマ処理と、超音波接合処理とを連続的に実行することができる。その結果、第1電極に新たな酸化被膜が生成されるのを防止することができ、接合信頼性を向上させることができる。なお、本発明は、プラズマ処理の終了後に、基板を保持した状態の第2ステージをそのまま第1ステージの位置(超音波接合処理実行位置)に移動させて、実装処理を行う形態も取り得る。この場合には、第2ステージが第1ステージを兼ねることとなる。
本発明の他の好ましい形態においては、実装装置は、第1ステージを加熱する第1加熱手段を備える。これにより、金属接合のための昇温を必要とする超音波接合処理に要する時間を短縮することができる。よって、生産効率を向上させることができる。また、処理時間の短縮により、接合部における金属酸化物の生成を抑えて、接合信頼性を向上させることができる。さらに、実装装置が接合補助剤供給ユニットを備える形態においては、超音波接合処理の終了後に基板を加熱することで、接合補助剤の蒸発を促進することができる。これにより、接合補助剤を速やかに除去することができるので、半導体素子実装基板の生産効率を向上させることができる。さらに、加熱により、接合補助剤の還元作用を促進させることができ、より確実に、接合信頼性を向上させることができる。
同様に、実装装置は、第2ステージを加熱する第2加熱手段を備えるのも好ましい。これにより、酸化被膜除去処理を実行している間に、上述した各種効果を得ることができるように、第1電極の温度を望ましい温度まで上昇させることができる。これにより、半導体素子実装基板の生産効率を向上させることができる。あるいは、酸化被膜除去処理の実行中に第2加熱手段により基板をあらかじめ加熱することで、第1加熱手段による加熱時間を短縮するといった運用も可能である。
上述したとおり、本発明は、第1電極がCu(銅)を含み、第2電極がAu(金)を含むような場合に、電極間の接合の品質を向上させる効果をより顕著に発揮する。第1電極に銅を使用することで、大幅なコスト削減が可能となる。
ここで、還元性を有する接合補助剤には、分子量が50〜200である多官能アルコールや多官能アルコールのアルキルエーテルを用いることができる。具体的には、グリセリン、トリエチレングリコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノnブチルエーテル(沸点230℃)、トリエチレングリコールジメチルエーテル(沸点216℃)、およびテトラエチレングリコール(沸点327℃)等を使用することができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。接合補助剤が少なくとも1つのOH基を有していることにより、接合界面などに対する還元性の効果を担保することもできるので好ましい。
半導体素子供給ユニットは、装置の小型化、ないしは装置筐体の内部空間の有効利用の観点から、第1ステージよりも下方に配置され、複数の半導体素子が載置される半導体素子載置部を含むのが好ましい。この場合、半導体素子供給ユニットは、半導体素子載置部から半導体素子をピックアップし、上方に移動させて、超音波接合ヘッドに受け渡す上方移動機構を含むのが好ましい。そして、上方移動機構は、一端側に回転中心部があり、他端側に半導体保持部がある軸状部、並びに、半導体保持部により半導体素子を保持している軸状部を、回転中心部により半回転させる回転機構を含むのが好ましい。
上記の構成では、半導体素子載置部には、複数の半導体素子が、例えば第2電極を上に向けて載置される。そして、上方移動機構の回転機構の動作により、半導体素子は上下が反転されて超音波接合ヘッドに受け渡される。超音波接合ヘッドは第2電極を下に向けた状態で半導体素子を受け取る。これにより、第1ステージにより第1電極を上に向けて保持されている基板に、半導体素子を容易にフリップチップ実装することができる。このように、上方移動機構が回転機構を含むために、上方移動機構により半導体素子をピックアップするときの半導体素子の吸着面と、超音波接合ヘッドが半導体素子を保持するときの半導体素子の吸着面とを反対側にすることができる。よって、半導体素子をスムーズに受け渡すことができる。
一方、本発明の半導体素子実装基板の製造方法は、上記の実装装置を使用して、基板に半導体素子を実装することにより半導体素子実装基板を製造する方法に関する。この製造方法においては、基板の第1電極をプラズマ処理している間に、別の基板の第1電極に半導体素子の第2電極が超音波接合される。これにより、上述したとおり、半導体素子実装基板の生産効率を向上させることができる。
本発明の半導体素子実装基板の製造方法の好ましい形態においては、第1電極をプラズマ処理した後、かつ第1電極に第2電極を超音波接合する以前に、還元性を有する接合補助剤が第1電極に供給される。これにより、上述したとおり、電極間の接合の品質を向上させることが容易となる。
本発明の半導体素子実装基板の製造方法の他の好ましい形態においては、第1電極に第2電極を超音波接合するときに、基板を、第1ステージにより80〜150℃に加熱する。基板を80℃以上に加熱することで、超音波接合処理の時間を短縮することができ、電極間の接合界面に酸化物が介在するのを抑制することができる。よって、電極間の接合の品質を向上させることができる。さらに、還元性を有する接合補助剤を第1電極に供給する場合には、接合補助剤による還元効果を促進することができる。また、加熱の上限を150°とすることで、沸点が200°以上であるような接合補助剤を使用した場合に、超音波接合処理中に接合補助剤が全て蒸発してしまうのを防止することができる。
さらに、第1電極をプラズマ処理するときに、基板を、第2ステージにより50〜100℃に加熱するのも好ましい。これにより、酸化被膜除去処理の間に基板を予熱することで、第1ステージによる基板の加熱を補助することができ、生産効率の更なる向上が図れる。
さらに、第1電極に第2電極を超音波接合するときに、超音波接合ヘッドを、200〜300℃に加熱するのも好ましい。これにより、超音波接合処理の時間を短縮することができ、電極間の接合の品質を向上させることができる。さらに、加熱により第2電極が軟化することで、実装に必要な荷重および超音波の強度を低減させることが可能になる。このため、各電極へのダメージを減少させることが可能となるという効果も期待できる。
さらに、本発明の半導体素子実装基板の製造方法においては、通常雰囲気中で、第2電極を第1電極に超音波接合するのが好ましい。N2雰囲気等の低酸素雰囲気は、実現に特別の機構を要し、コスト上昇の要因となる。本発明によれば、上述したとおり、通常雰囲気中であっても、接合中の金属酸化物の生成が抑えられる。このため、本発明によれば、通常雰囲気中で、酸化被膜除去処理および超音波接合処理を連続的に実行することで、電極間の接合の品質を維持しながら、半導体素子実装基板の低コスト化を図ることができる。
以下、本発明を、図面を参照して詳細に説明する。
(実施形態1)
図1に本発明の一実施形態に係る半導体素子実装装置を斜視図により示す。図2に、実装装置の図1の矢視側面図を示す。図3に、実装装置の制御系統のブロック図を示す。図4に、基板を移送する移送機構の概略構成を示す。
図示例の実装装置10は、基板12に半導体素子14を実装するための装置であり、例えば半導体素子14としての発光素子を基板12にフリップチップ実装するフリップチップ実装装置として構成されている。実装装置10は、1つの基台2を備えており、その基台2が下記の全てのユニットを支持している。
そして、実装装置10は、1つの筐体3により上記の全てのユニットを内包した、独立の装置として構成される。なお、図1においては、実装装置10の内部構造の理解を容易にするために、筐体3は、一部分だけを示している。図中、X軸方向は実装装置10の前後方向を示し、Y軸方向は実装装置10の左右方向を示し、Z軸方向は鉛直上下方向を示す。
実装装置10は、基板12の電極12a(第1電極、図6A等参照)に、半導体素子14の電極(バンプ)14a(第2電極)を超音波接合するための超音波接合ユニット16と、基板12に実装される半導体素子14を供給する半導体素子供給ユニット18と、基板12の電極12aをプラズマ処理することで電極12aの酸化被膜を除去するプラズマ処理ユニット20と、プラズマ処理された電極12aに、還元性を有する接合補助剤を供給する接合補助剤供給ユニット22と、樹脂封止ユニット70と、制御装置80とを備える。なお、制御装置80は、図1には示しておらず、実装装置10の制御系統を示す図3にだけ示している。
半導体素子供給ユニット18は、水平方向(X−Y軸方向)に移動可能な素子供給ステージ24(素子載置部)と、素子供給ステージ移動機構25と、素子ピックアップユニット26とを備える。半導体素子供給ユニット18は、他に、素子供給ステージカメラ102と、エジェクタ106とを含む。
素子供給ステージ24の上面には、複数の半導体素子14を含むウェハ104が、シート状部材105に貼り付けられ、バンプ14aを上に向けた状態で、載置される。素子供給ステージ移動機構25は、例えばXYテーブル装置から構成されている。素子供給ステージカメラ102の光軸は、素子供給ステージ24上で素子ピックアップユニット26により半導体素子14をピックアップすべき位置(素子ピックアップ位置P1という)と交叉している。
エジェクタ106は、素子ピックアップ位置P1の下方に配置され、ウェハ104から、素子ピックアップユニット26によりピックアップされる半導体素子14を上に押し出すように動作する。
素子ピックアップユニット26は、ピックアップヘッド26aと、ピックアップツール26bと、ピックアップヘッド26aを支持するアーム26cと、ピックアップヘッド移動機構28と、ピックアップヘッド回転機構29とを含む。
ピックアップツール26bは軸状部を有し、その軸状部の一端部には、例えば、素子供給ステージ24から1つの半導体素子14をピックアップするための吸着ノズルが開口している。ピックアップツール26bの他端部はピックアップヘッド26aに接続されている。
ピックアップヘッド26aは、水平方向に延びる長軸状のアーム26cの一端部に接続されている。アーム26cの他端部は、ピックアップヘッド移動機構28およびピックアップヘッド回転機構29に接続されている。ピックアップヘッド移動機構28は、図示しないY−Z軸方向移動機構を含んでおり、ピックアップヘッド26aをY軸方向およびZ軸方向に所定範囲で移動させる。
ピックアップヘッド回転機構29は、アーム26cを、その軸芯を回転中心として180度(半回転)させる機構である。ピックアップツール26bは、軸状部がアーム26cの延びる方向と直交するように、ピックアップヘッド26aに取り付けられている。アーム26cが半回転することで、ピックアップツール26bは、先端部が上を向いた状態と下を向いた状態との間で回転される。これにより、ピックアップツール26bにより保持された半導体素子14は、上下が反転するように回転される。ピックアップツール26bがピックアップする半導体素子14は、素子供給ステージ24のX−Y軸方向の移動により選択され、エジェクタ106によりウェハ104から押し上げられる。
超音波接合ユニット16は、実装ヘッド30と、実装ヘッド30に取り付けられて半導体素子14を保持する実装ツール30aと、実装ヘッド30を移動する実装ヘッド移動機構32と、基板12の電極12aに半導体素子14のバンプ14aを接合する間、基板12を保持する実装ステージ(第1ステージ)34と、実装ステージ移動機構112(例えばXYテーブル)とを含む。超音波接合ユニット16は、さらに、チップ認識カメラ108と、基板認識カメラ110とを備えている。実装ヘッド移動機構32は、実装ヘッド30をY軸方向に移動するY軸方向移動機構32aと、実装ヘッド30をZ軸方向に移動するZ軸方向移動機構32bとを含む。
実装ヘッド30は、公知の超音波発振器、加圧手段、トランスデューサー、あるいは超音波ホーン等を含む。実装ツール30aは、例えば、半導体素子14を吸着して保持する吸着ノズルを含む。チップ認識カメラ108は、その上方のチップ認識位置P2にて実装ツール30aにより保持された半導体素子14の画像を撮像して、その保持姿勢を認識する。その保持姿勢が所定の姿勢からずれている場合には、そのずれは、実装ツール30aの回転等により修正される。
基板認識カメラ110は、基板12の電極12aや位置合せマーク等の画像を撮像して、基板12上の半導体素子14の実装位置P4を認識する。その撮像の際には、実装ステージ移動機構112により、実装ステージ34がX−Y平面内で適宜の位置に移動される。制御装置80は、認識された実装位置P4に基づいて、各電極12aと、対応する各バンプ14aとを接合し得るように位置決めをして、実装ステージ移動機構112により実装ステージ34を移動させる。それと対応して、制御装置80は、チップ認識カメラ108の認識結果に基づいて、実装ヘッド移動機構32により実装ヘッド30を移動させる。
実装ヘッド移動機構32のY軸方向移動機構32aは、Y軸方向に延びる2本のY軸レール32cと、リニアモータの可動子であるY軸スライダ32dとを含む。Z軸方向移動機構32bは、Y軸スライダ32dに取り付けられた昇降機構32eと、昇降機構32eにより上下される実装ヘッド支持プレート32fとを含む。実装ヘッド30は、実装ヘッド支持プレート32fの下端部に取り付けられている。
制御装置80は、素子ピックアップユニット26から実装ヘッド30への半導体素子14の受け渡し動作が所定の受け渡し位置P3で行われ、チップ認識カメラ108による半導体素子14の撮像動作がチップ認識位置P2で行われるように、実装ヘッド移動機構32により実装ヘッド30の位置決めをする。実装ステージ34は、加熱手段であるヒータ34aを内蔵しており、これにより基板12を所定の温度(例えば80〜150℃の温度)まで加熱する。
プラズマ処理ユニット20は、基板12の電極12aの酸化被膜を除去するために大気圧プラズマを生成するプラズマヘッド36と、電極12aをプラズマ処理する間、基板12を保持するプラズマ処理ステージ38(第2ステージ)と、プラズマヘッド移動機構40と、基板認識カメラ114と、プラズマ処理ステージ移動機構39(図4参照)とを備えている。プラズマヘッド36は、高圧エアー等を使用して大気圧プラズマを発生させる公知の大気圧プラズマ発生機構を含む。
プラズマヘッド移動機構40は、X軸方向に延びる2本のX軸レール40aと、リニアモータの可動子であるX軸スライダ40bとを含む。プラズマヘッド36は、X軸スライダ40bに直接的に取り付けられている。
接合補助剤供給ユニット22は、基板12の電極12aに接合補助剤を塗布して供給する接合補助剤供給ヘッド(ディスペンサ)42と、接合補助剤供給ヘッド移動機構44とを備えている。接合補助剤供給ヘッド移動機構44は、Y軸方向移動機構44aおよびZ軸方向移動機構44bを含む。Y軸方向移動機構44aは、上述したY軸レール32cと、リニアモータの可動子であるY軸スライダ44cとを含む。Z軸方向移動機構44bは、Y軸スライダ44cに取り付けられた昇降機構44dと、昇降機構44dにより上下される接合補助剤供給ヘッド支持プレート44eとを含む。接合補助剤供給ヘッド42は、接合補助剤供給ヘッド支持プレート44eの下端部に取り付けられている。
樹脂封止ユニット70は、封止用樹脂を供給する樹脂供給ヘッド(ディスペンサ)72と、樹脂供給ヘッド移動機構74とを備えている。なお、樹脂供給ヘッド72は接合補助剤供給ヘッド42とともに接合補助剤供給ヘッド支持プレート44eに取り付けられている。このため、樹脂供給ヘッド移動機構74は接合補助剤供給ヘッド移動機構44と共通のY軸方向移動機構44aおよびZ軸方向移動機構44bを含む。
図3に、実装装置の制御系統をブロック図により示す。図3に示すように、実装装置10に備えられる制御装置80は、素子供給ステージ移動機構25の作動制御を行って、素子供給ステージ24を基台2に対してX軸方向およびY軸方向(水平方向)に移動させる。制御装置80は、実装ステージ移動機構112の作動制御を行って、実装ステージ34を基台2に対して水平方向に移動させる。制御装置80は、プラズマ処理ステージ移動機構39の作動制御を行って、プラズマ処理ステージ38を基台2に対して水平方向に移動させる。制御装置80は、プラズマヘッド移動機構40の作動制御を行って、プラズマヘッド36をX軸方向に移動させる。
さらに、制御装置80は、ピックアップヘッド移動機構28およびピックアップヘッド回転機構29の作動制御を行って、ピックアップヘッド26aをY軸方向およびZ軸方向に移動させるとともに、X軸回りに回転させる。制御装置80は、図示しないピックアップヘッド吸着機構の作動制御を行って、ピックアップツール26bにより半導体素子14を吸着させる。
さらに、制御装置80は、実装ヘッド移動機構32のY軸方向移動機構32aおよびZ軸方向移動機構32bの作動制御を行って、実装ヘッド30をY軸方向およびZ軸方向に移動させる。制御装置80は、図示しない実装ヘッド吸着機構の作動制御を行って、実装ツール30aにより半導体素子14を吸着させる。
さらに、制御装置80は、接合補助剤供給ヘッド(ディスペンサ)移動機構44のY軸方向移動機構44aおよびZ軸方向移動機構44bの作動制御を行って、接合補助剤供給ヘッド42および樹脂供給ヘッド72をY軸方向およびZ軸方向に移動させる。制御装置80は、図示しないディスペンサ機構の作動制御を行って、接合補助剤供給ヘッド42により接合補助剤の供給を行わせるとともに、樹脂供給ヘッド72により樹脂の供給を行わせる。
さらに、制御装置80はエジェクタ106を駆動し、素子ピックアップ位置P1にある半導体素子14を上方に突き上げさせる。
さらに、制御装置80は、素子供給ステージカメラ102の作動制御を行って、素子ピックアップ位置P1を含む所定領域の撮像動作を行わせる。制御装置80は、基板認識カメラ110の作動制御を行って、実装位置P4を含む所定領域の撮像動作を行わせる。制御装置80は、チップ認識カメラ108の作動制御を行って、チップ認識位置P2を含む所定領域の撮像動作を行わせる。上記の各撮像動作により得られた画像は制御装置80に入力される。
以下、図5のフローチャート、並びに図6A〜図6Eの説明図を参照して、図1の実装装置10により半導体素子14を基板12に実装する手順を説明する。
図6Aに示すように、基板12の図示上面には複数の配線11が形成されており、配線11の端部が電極12a(第1電極)として形成されている。図6C〜図6Eに示すように、半導体素子14の一例である発光素子(LEDチップ)は、それぞれの電極に接続されたバンプ14a(第2電極)を備えている。ここで、基板12の配線11は、例えば銅(Cu)から形成され、電極12aは、同様にCuから形成される。半導体素子14のバンプ14aは、例えば金(Au)から形成される。図6Aに示すように、基板12の電極12aは、酸化被膜13により覆われている。なお、図6Aにおいては、視認性の観点から、酸化被膜13の厚みのスケールを大きくしている。
(酸化被膜除去処理)
基板12に半導体素子14を実装する前の準備工程として、プラズマ処理ステージ38にて、基板12の電極12aをプラズマ処理して、電極12aから酸化被膜13を除去する(S1)。
具体的には、基板12を、電極12aを上に向けて、プラズマ処理ステージ38により保持した状態で、プラズマヘッド36により大気圧プラズマを発生させる。プラズマヘッド36により発生された大気圧プラズマは、プラズマヘッド36の下面に設けたプラズマ照射部を介して基板12の各電極12aに照射される。これにより、電極12aおよびその近傍の配線11の酸化被膜13が除去される。このとき、プラズマ処理ステージ38の内部に備えられたヒータ38a(図4参照)により、基板12を、例えば50〜100℃の温度となるまで加熱する。また、このとき同時に、酸化被膜除去処理された他の基板12に対して、図6C〜図6Dにより示す超音波接合処理が実行される。
プラズマ処理が終了すると、図4に示すように、プラズマ処理ステージ38に備えられた基板昇降機構37により基板12の左右の端部を支持し、基板12を上昇させる。これにより、基板12がプラズマ処理ステージ38から持ち上げられ、その状態で、移送機構35が備える移送ツメ35aを、基板12のX軸方向における前側の端部に接触させる。そして、移送ツメ35aにより基板12をX軸方向における後側に押圧することにより、基板12が実装ステージ34の方に押し出されて移送される。なお、移送ツメ35aは、基板12を移送するとき以外は異なる場所に退避している。
(接合補助剤供給工程)
移送機構35により基板12がプラズマ処理ステージ38から実装ステージ34へ移送されると、実装ステージ34により基板12が保持される。その状態で、基板認識カメラ110による認識結果に基づいて、実装ステージ移動機構112により実装ステージ34を移動させることで、基板12の位置決めを行う。その後、図6Bに示すように、基板2の配線11および電極12aに、接合補助剤供給ヘッド42により接合補助剤7を供給する(S2)。
接合補助剤は、還元性を有する液状またはペースト状の溶剤である。還元性を有する接合補助剤を、超音波接合処理の以前に電極12aに供給することで、酸化被膜除去処理で未処理の酸化被膜13があれば、その酸化被膜13が除去される。さらに、電極12aとバンプ14aとの接触部の周囲が接合補助剤7により覆われることで、両電極を超音波接合する際に生成される金属酸化物(銅の酸化物)を除去することができ、両電極の接合界面に金属酸化物が介在されるのを防止することができる。接合補助剤は、超音波接合が行われた後は、後述する接合補助剤除去処理により、接合界面およびその近傍から蒸発して除去される。
接合補助剤としては、電極12aの表面に対する還元性の作用を担保し得るように、OH基を含む溶剤を使用することが好ましい。そのような接合補助剤の例としては、グリセリンが挙げられる。なお、接合補助剤がシリカフィラー、金属粒子、および蒸発しない樹脂成分等を含む場合には、後の接合補助剤除去工程で接合補助剤を除去することが困難となる。よって、接合補助剤は、そのような物質を含まないことが好ましい。
(超音波接合処理)
素子供給ステージ24から1個の半導体素子14を、素子ピックアップユニット26のピックアップツール26bにより吸着して、保持する。その状態で、ピックアップヘッド移動機構28によりピックアップヘッド26aを移動させるとともに、ピックアップヘッド回転機構29によりアーム26cを半回転(180°回転)させる。これにより、半導体素子14の上下が反転されて、半導体素子14が受け渡し位置P3まで移動され、実装ツール30aに受け渡される。このようにして、半導体素子14が実装ツール30aにより保持される。
実装ツール30aにより半導体素子14を保持した状態で、各バンプ14aを対応する各電極12aと接合させるように、半導体素子14を実装位置P4の上方に移動させる。その後、実装ヘッド30を下降させ、各バンプ14aを、対応する各電極12aに押し付けようにして接触させる。このとき、各電極12aおよびその近傍の配線11上には、接合補助剤7が供給されているために、バンプ14aと電極12aとの接触面の周囲は、接合補助剤7により覆われた状態となっている(図6C参照)。
図6Cの状態で、実装ヘッド30において発生された超音波振動を、実装ツール30aを通して半導体素子14に付与する。これにより、バンプ14aと電極12aとの接触面に摩擦が発生して、バンプ14aと電極12aとが金属接合(すなわち、超音波接合)される(S3)。その後、実装ヘッド30における超音波振動の発生を停止し、実装ツール30aによる半導体素子14の保持を解除する。その後、実装ヘッド30を上昇させて、実装ツール30aを半導体素子14から離脱させる。
(接合補助剤除去処理)
次に、基板12と半導体素子14との間に残存している接合補助剤7の除去を行う(ステップS4)。具体的には、ヒータ34aにより実装ステージ34を介して基板12を加熱することにより、接合補助剤7の蒸発を促進させて、接合補助剤7の除去を行う。あるいは、図示しないファンにより、熱風を吹き付けることで、接合補助剤7の蒸発を促進させてもよい。以上の処理により、図6Dに示すように、基板12と半導体素子14との間に残存していた接合補助剤7が除去される。
なお、接合補助剤除去処理は、超音波接合処理後に残存する接合補助剤を、後述する樹脂封止工程に先立って除去することが目的であるため、残存する接合補助剤の量に応じて接合補助剤除去処理の実施の必要性を検討し、場合によっては接合補助剤除去処理を省略しても良い。
(樹脂封止処理)
次に、基板12と半導体素子14との接合部分などを樹脂によって封止して、半導体素子実装基板1を完成させる(ステップS5)。具体的には、電極12aとバンプ14aとの接合部を含めて、配線11、電極12a、およびバンプ14aの表面を覆うように樹脂供給ヘッド72により樹脂21を塗布する。これにより、図6Eに示すように、半導体素子14と基板12との間を樹脂21により封止する。半導体素子14が発光素子であれば、樹脂21には、光透過性を有する樹脂を用いるのが好ましい。
上述のように、超音波接合では、バンプ14aが電極12aに押し付けられた状態で、半導体素子14に超音波振動が付与される。このため、摩擦熱により、バンプ14aと電極12aとの接触部は局所的に高温になる。これにより、例えば電極12aがCuを含んでいるような場合に電極12aのバンプ14aとの接触面が酸化しても、還元性を有する接合補助剤により摩擦面の周囲が覆われているので、金属酸化物の生成を抑制することができ、接合界面に金属酸化物が混入するのを防止することができる。これにより、十分な接合強度を確保することができる。
このとき、接合補助剤7による還元反応は、上記の摩擦熱により促進される。したがって、より効果的に、超音波接合中の金属酸化物の生成を抑制することができる。
また、酸化被膜除去処理で、処理量の制御が容易なプラズマ処理により酸化被膜を除去することから、酸化被膜の除去が不十分であることに起因して、接合の信頼性が低下するのを防止することもできる。
また、超音波接合処理において、素子供給ステージ24からの半導体素子14の取り出し動作および実装ヘッド30への半導体素子14の受け渡し動作を含む一連の動作は、接合補助剤供給工程と並行して実施しても良い。
なお、基板12に複数の半導体素子14を実装する場合には、S2〜S4の処理を繰り返し実行する。酸化被膜除去処理(ステップS1)、接合補助剤供給処理(ステップS2)、および接合補助剤除去処理(ステップS4)は、基板12上の1つの実装位置P4に対してだけではなく、複数の半導体素子14の実装位置P4に対して、まとめて行うようにしても良い。本実施形態1では、移送ツメ35aを備える移送機構35と基板昇降機構37とを用いて基板12を搬送したが、その他適切な機構を用いて基板12を搬送しても良い。
以上のように、実施形態1の実装装置によれば、ドライプロセスであるプラズマ処理により酸化被膜除去処理を実行するので、酸化被膜除去処理の後、直ちに超音波接合処理を開始することができ、電極12aがCuを含む場合にも、その表面に酸化被膜が再生されるのを防止することができる。これにより、電極間の接合界面に金属酸化物が混入するのを抑制することができる。
また、電極12aの表面の酸化を接合補助剤によって防止しながら、超音波接合を行うため、電極間の接合界面に金属酸化物が混入するのを、より確実に防止することができる。すなわち、Au−Cu接合において好適なダイシェア強度を維持することができ、従来のAu−Au接合に代替可能な金属接合を提供することができる。これにより、半導体素子の実装およびその半導体素子搭載基板の製造におけるコスト削減を実現できる。
また、超音波接合による局所的な高温を利用するため、基板やチップ全体を高温にする必要がなく、大規模な還元用の加熱装置等も不要となる。よって、さらなるコスト削減を実現することができる。
さらに、接合補助剤7は、超音波接合が完了した後、接合補助剤除去処理の実施によりヒータ34aで加熱されて気化することにより基板12上から除去される。このため、半導体素子14や基板12の機能が阻害されることもない。
さらに、基板12の配線11および電極12aの表面に対して、酸化被膜除去処理が行われ、その後、それぞれの表面が接合補助剤により覆われた状態にて超音波接合処理が実施され、接合補助剤除去処理後に樹脂封止が行われる。このため、配線11および電極12aの表面には酸化被膜が再度形成されることはない。これにより、Cuを含む配線11および電極12aの表面は、Auの表面と同等の高輝度状態の表面として保持される。よって、半導体素子14が発光素子であるような場合には、その光を効率的に反射することができる。したがって、Auに比して安価なCuを基板の配線および第1電極の材料として用いながら、発光素子である半導体素子14からの光を効率的に反射して発光効率を高めることができる。
さらに、樹脂封止処理において、光透過性樹脂を用いて基板12などを封止する場合、配線11および電極12aの表面の高輝度状態を保持することができる。
次に、本発明に用いられる接合補助剤について、さらに説明する。接合補助剤は、超音波接合が完了するまでの間、バンプ14aと電極12aとの間の接触部を覆って酸素から遮断するとともに、Cuの酸化被膜を還元する還元反応を発生させる役割を担っている。一方、実装装置10において、実装ステージ34に保持されている基板12は、半導体素子14の基板12への超音波接合を効果的に行えるように、通常、所定温度に加熱(加温)されていることが多い。
このように加温された状態の基板12の配線11および電極12a上に供給された接合補助剤7は、短時間で蒸発してしまうことなく、少なくとも超音波接合処理が完了するまでは残存して接合界面を覆っている必要がある。例えば、基板12を載置する実装ステージ34の温度よりも50℃以上高い沸点を有する溶剤であれば、供給後、極短時間で蒸発して消失してしまうことは防げる。したがって、実装ステージ34の温度の上限を150℃に設定する場合は、接合補助剤の溶剤の沸点は、200℃以上とすることが好ましい。
また、接合補助剤は、接合界面を覆って酸素を遮断するとともに還元反応を発生させるという役割を果たした後、基板上から簡便な方法を用いて確実に除去される必要がある。そのため、接合補助剤は、例えば、加熱されることにより蒸発して基板上に残存することなく除去されるような溶剤であることが好ましい。
また、上述の説明では、接合補助剤供給ヘッド42(ディスペンサ)を用いて、基板12の配線11および電極12a上に接合補助剤を塗布供給するような場合を例として説明したが、接合補助剤の供給方法としては、塗布による供給の他、転写による供給方法を採用することもできる。また、接合補助剤を基板12側に供給する場合の他、半導体素子14側に供給する場合、両者に供給する場合などのいずれの手法を採用しても良い。
また、酸化被膜除去処理において、配線11および電極12aの表面などにおいて、大気圧プラズマに曝された部分は、その後、接合補助剤7が供給された場合に、接合補助剤7が濡れ広がり易い領域となる。したがって、大気圧プラズマに曝す領域を制御することにより、接合補助剤の供給領域を制御することができるとともに、接合補助剤の供給量の管理を適切に行うことができる。
また、接合補助剤除去処理では、接合補助剤を積極的に加熱するなどして除去するような場合に代えて、例えば放置して自然蒸発させることで除去を行うようにしても良い。
本発明は、半導体素子の実装において、Au−Cu接合、Cu−Cu接合等を、従来のAu−Au接合と同等のダイシェア強度を保持しながら実現することができるため、コスト削減の継続的な要求が高いフリップチップ実装装置に有用である。
12 基板
12a 第1電極
14 半導体素子
14a バンプ
7 接合補助剤
10 実装装置
16 超音波接合ユニット
18 半導体素子供給ユニット
30 実装ヘッド
20 プラズマ処理ユニット
36 プラズマヘッド
22 接合補助剤供給ユニット
42 接合補助剤供給ヘッド
35 移送機構

Claims (17)

  1. 第1電極を有する基板に、第2電極を有する半導体素子を実装する実装装置であって、
    前記半導体素子を供給する半導体素子供給ユニットと、
    前記半導体素子を前記基板に実装する前に、前記第1電極をプラズマ処理するプラズマ処理ユニットと、
    前記半導体素子供給ユニットにより供給される前記半導体素子を保持するとともに、前記第2電極を前記プラズマ処理された前記第1電極に超音波接合する超音波接合ヘッドと、
    前記超音波接合ヘッドにより前記第2電極を前記第1電極に超音波接合するときに、前記基板を保持する第1ステージと、を備える、実装装置。
  2. 前記第1電極をプラズマ処理した後、かつ前記第1電極に前記第2電極を超音波接合する以前に、還元性を有する接合補助剤を前記第1電極に供給する接合補助剤供給ユニットをさらに備える、請求項1記載の実装装置。
  3. 前記プラズマ処理ユニットは、前記第1電極をプラズマ処理するときに前記基板を保持する第2ステージを有する、請求項1または2記載の実装装置。
  4. 前記基板を前記第2ステージから前記第1ステージに移送する移送機構をさらに備える、請求項3記載の実装装置。
  5. 前記第1ステージを加熱する第1加熱手段を備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の実装装置。
  6. 前記第2ステージを加熱する第2加熱手段を備える、請求項3〜5のいずれか1項に記載の実装装置。
  7. 前記第1電極が銅を含み、前記第2電極が金を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の実装装置。
  8. 前記接合補助剤が、グリセリン、トリエチレングリコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノnブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、およびテトラエチレングリコールよりなる群から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の実装装置。
  9. 前記半導体素子供給ユニットが、
    前記第1ステージよりも下方に配置され、複数の前記半導体素子が載置される素子載置部と、
    前記素子載置部から前記半導体素子をピックアップし、上方に移動させて、前記超音波接合ヘッドに受け渡す上方移動機構を含み、
    前記上方移動機構が、
    一端側に回転中心部があり、他端側に半導体保持部がある軸状部、並びに、前記半導体保持部により前記半導体素子を保持している前記軸状部を前記回転中心部により半回転させる回転機構を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の実装装置。
  10. 前記半導体素子載置部に、前記複数の半導体素子が、前記第2電極を上に向けて載置される、請求項9記載の実装装置。
  11. 前記超音波接合ヘッドが前記第2電極を下に向けて前記半導体素子を保持する、請求項10記載の実装装置。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の実装装置を使用して、前記基板に前記半導体素子を実装する半導体素子実装基板の製造方法であって、
    前記基板の前記第1電極を前記プラズマ処理している間に、別の前記基板の前記第1電極に前記半導体素子の前記第2電極を超音波接合する、半導体素子実装基板の製造方法。
  13. 前記第1電極をプラズマ処理した後、かつ前記第1電極に前記第2電極を超音波接合する以前に、還元性を有する接合補助剤を前記第1電極に供給する、請求項12記載の半導体素子実装基板の製造方法。
  14. 前記第2電極を前記第1電極に超音波接合するときに、前記基板を、前記第1ステージにより80〜150℃に加熱する、請求項12または13記載の半導体素子実装基板の製造方法。
  15. 前記第1電極を前記プラズマ処理するときに、前記基板を、前記第2ステージにより50〜100℃に加熱する、請求項12〜14のいずれか1項に記載の半導体素子実装基板の製造方法。
  16. 前記第2電極を前記第1電極に超音波接合するときに、前記超音波接合ヘッドを、200〜300℃に加熱する、請求項12〜15のいずれか1項に記載の半導体素子実装基板の製造方法。
  17. 通常雰囲気中で、前記第2電極を前記第1電極に超音波接合する、請求項12〜16のいずれか1項に記載の半導体素子実装基板の製造方法。
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