JP2013182894A - 光素子 - Google Patents

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    • H01S5/142External cavity lasers using a wavelength selective device, e.g. a grating or etalon which comprises an additional resonator

Abstract

【課題】結合用光導波路を省略すること。
【解決手段】コア12a及びクラッド12bで構成される光導波路12を備え、光導波路が第1及び第2リング状光導波路14及び14を備える光共振部14を有し、第1及び第2リング状光導波路は、一方が第1及び第2端部14a及び14bを備える有端リング状光導波路であり、他方が無端リング状光導波路であり、有端リング状光導波路の第1端部に対応する光導波路部分と、第1端部に対応する無端リング状光導波路の光導波路部分14aとが第1光結合部14aを構成し、及び有端リング状光導波路の第2端部に対応する光導波路部分と、第2端部に対応する無端リング状光導波路の光導波路部分14bとが第2光結合部14bを構成する。
【選択図】図1

Description

この発明は、複数のリング状光導波路を備え、外部共振器としても利用可能な光素子に関する。
近年、Siを材料とするコアと、Siとの屈折率差が大きなSiOを材料とするクラッドとで光導波路(以下、Si光導波路とも称する。)を構成した光素子が報告されている(例えば、非特許文献1〜3参照)。
Si光導波路は、コアとクラッドの屈折率差が非常に大きいので光の閉じ込めが強く、光を1μm程度の小さい曲率半径で曲げる曲線状光導波路を実現できる。また、製造時に、Si電子デバイスでの加工技術が利用できるために、きわめて微細なサブミクロンの断面構造を実現できる。これらのことから、Si光導波路を用いることにより、光素子のサイズを、Si電子デバイスと同等にまで小型化できる。このような特徴から、Si光導波路は、光と電子とを一つのチップ上で融合する技術として注目されている。
Si光導波路の応用例の一つとして、外部共振器を備える波長可変レーザダイオードが知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術で用いられるSiを用いた外部共振器は、Si以外の材料で構成された外部共振器(例えば、特許文献2及び3参照)をSi光導波路へ応用したものである。
Photonics Technology Letters vol.18,p.2392,2006年11月 Photonics Technology Letters vol.20,p.1968,2008年12月 OpticsExpress vol.18,p.23891,2010年10月
特開2011−171355号公報 特開2006−279030号公報 特開2009−200091号公報
これらの外部共振器は、共通して、閉経路状光導波路、すなわちリング状光導波路を複数個、備えている。そして、複数のリング状光導波路の光路長差を利用することにより、共振光の波長調整範囲を幅広くしている。
しかし、これらの外部共振器は、複数のリング状光導波路の間で光の授受を行う結合用光導波路を必要とした。その結果、この結合用光導波路を光が伝搬する過程で、光損失が生じるおそれがあった。この発明はこのような技術的背景の下でなされた。従って、この発明の目的は、波長調整範囲等の外部共振器に必要な機能を従来同様に保ちつつ、結合用光導波路を省略した光素子を得ることにある。
発明者は鋭意検討の結果、開放部を有する有端リング状光導波路と無端リング状光導波路とを、開放部の位置で互いに近接配置して、開放部の両側に光結合部を設ける構成で、上記目的を達成可能なことに想到した。従って、この発明の光素子は、コアとクラッドで構成される光導波路を備える。この光導波路は第1及び第2リング状光導波路を備える光共振部を有する。第1及び第2リング状光導波路は、一方が第1及び第2端部を有する有端リング状光導波路であり、他方が無端リング状光導波路である。
そして、光導波路は、第1光結合部と第2光結合部とを備える。第1光結合部は、有端リング状光導波路の第1端部に対応する光導波路部分と、第1端部に対応する無端リング状光導波路の光導波路部分とで構成される。第2光結合部は、有端リング状光導波路の第2端部に対応する光導波路部分と、第2端部に対応する無端リング状光導波路の光導波路部分とで構成される。
この発明は上述のように構成されており、開放部に対応する無端リング状光導波路の部分領域を従来の結合用光導波路と同等に機能させることができる。従って、従来同様の機能を保ちつつ、結合用光導波路を省略した光素子が得られる。
光素子の構成を概念的に示す模式図である。 一般的な方向性結合器の構造を模式的に示す模式図である。 光素子の構造を模式的に示す斜視図である。 図3のA−A線における光素子の断面図である。 第1光回路の構造を模式的に示す平面図である。 第2光回路の構造を模式的に示す平面図である。 光素子の動作を説明するための模式図である。 (A)は第2リング単独の出力特性を示す特性図であり、(B)は第1光回路の出力特性を示す特性図である。 (A)及び(B)は、バーニア調整前の光素子の動作状態を示す特性図であり、(C)及び(D)は、バーニア調整後の光素子の動作状態を示す特性図である。 バーニア調整前後における、光素子から出力される第1出力光の波長と強度の関係を示す特性図である。 光素子の変形例の構造を模式的に示す斜視図である。 光素子の別の変形例の構造を模式的に示す斜視図である。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。なお、各図において各構成要素の形状、大きさ及び配置関係について、この発明が理解できる程度に概略的に示してある。また、以下、この発明の好適な構成例について説明するが、各構成要素の材質及び数値的条件などは、単なる好適例にすぎない。従って、この発明は、以下の実施形態に何ら限定されない。また、各図において、共通する構成要素には同符号を付し、その説明を省略することもある。
(光共振部)
光素子の実施形態の詳細説明に先立ち、まず、図1及び図2を参照して、光素子を概略的に説明する。図1は光共振部の構成を概念的に示す模式図である。図2は、一般的な方向性結合器の構造を模式的に示す模式図である。
光共振部14は、クラッド12bと、このクラッド12b中に埋め込まれたコア12aとを備える光導波路12に含まれて構成される。光共振部14は、有端リング状光導波路である第1リング状光導波路14と、無端リング状光導波路である第2リング状光導波路14とをそれぞれ光共振器として備えている。以降、第1及び第2リング状光導波路14及び14を、それぞれ第1及び第2リング14及び14とも称する。さらに、光共振部14は、第1及び第2リング14及び14間で光の授受を行うための第1及び第2光結合部14a及び14bを備えている。
図1に示すように、光共振部14は、入力光INから、第1及び第2リング14及び14の第1及び第2最小共振波長λ1min及びλ2minの公倍数に当たる波長λRの光を選択して第1出力光OUT1として出力する。つまり、λR、λ1min及びλ2minには、λR=q1×λ1min=q2×λ2min(ただし、q1及びq2は共に正の整数。)との関係が成り立つ。なお、最小共振波長については後述する。
第1リング14は、第1及び第2端部14a及び14bと、これらの端部間の経路が切断された開放部14cとを備えた、言わばC字状の有端リング状光導波路である。第1リング14の経路長S1は、開放部14cを除いた第1リング14の幾何学的長さとする。この例では、第1リング14の経路長S1を、約107μmとする。
ここで、最小共振波長について説明する。第1リング14の第1最小共振波長λ1minとは、第1共振条件を満たす第1共振波長λ1の中で最も波長が短いものとする。第1共振条件とは、第1リング14で共振が生じるときに成り立つ、λ1=(2×S1×na)/q3(ただし、q3は正の整数)の関係である。ここで、naは、コア12aの屈折率とする。
第1リング14は、開放部14cの両側に第1及び第2端部14a及び14bを備えている。開放部14cは、この区間の第2リング14の領域部分14cを、両リング14及び14のそれぞれを伝搬する光で共有するための構造であり、言わば、従来技術の結合用光導波路に対応する。開放部14cの長さScは、コア12aの幅D(図4)の10倍以上の長さとすることが好ましく、この例では、約400nmとする。ここで、開放部14cの長さとは、両端部14a及び14bの端面間の距離とする。開放部14cの長さをこの範囲とすれば、クラッド12bから両端部14a及び14bへの光の再結合を抑制でき、クラッド12bに放射された不要な光による干渉を低減できる。
第1及び第2端部14a及び14bは、開放部14cの両側の第1リング14の光導波路部分に対応する。すなわち、第1及び第2端部14a及び14bは、第1リング14の切断された端面と、この端面に連続する光導波路部分とを含む。
第1及び第2端部14a及び14bの端面には、不要な光をクラッド12bに効果的に放射するために、無反射構造が設けられている。この例では、無反射構造として、コア12aを光伝搬方向に斜めに切断して光の反射を抑制した端面を用いている。なお、無反射構造は、斜めに切断した端面には限定されず、光の反射を防止できる種々の構造が用いられる。例えば、先端に向かって縮径する、言わば先細りのテーパ形光導波路などを用いることができる。
第2リング14は、経路が閉じた、言わばO字状の無端リング状光導波路である。第2リング14の経路長S2は第2リング14の1周の幾何学的長さとする。この例では、第2リング14の経路長S2を、約105μmとする。
第2リング14の第2最小共振波長λ2minとは、第2共振条件を満たす第2共振波長λ2の中で最も波長が短いものとする。第2共振条件とは、第2リング14で共振が生じるときに成り立つ、λ2=(2×S2×na)/q4(ただし、q4は正の整数)の関係である。
第1及び第2光結合部14a及び14bは、両リング14及び14に共通した選択波長λRでの共振を行わせるために、両リング14及び14の間で、相互に光を授受する。第1光結合部14aは、光結合可能な距離を隔てて平行に配置された、第1端部14aと、第1端部14aに対応する第2リング14の第1光導波路部分14aとで構成される。また、第2光結合部14bは、光結合可能な距離を隔てて平行に配置された、第2端部14bと、第2端部14bに対応する第2リング14の第2光導波路部分14bとで構成される。つまり、この例では、第1及び第2光結合部14a及び14bは、移行率及び透過率が互いに等しい第1及び第2方向性結合器DC1及びDC2とする。第1及び第2方向性結合器DC1及びDC2の透過率は、(1/2)0.5とすることが最も好ましい。また、移行率は、(1/2)0.5未満の値とすることが好ましい。このように透過率及び移行率を設定することにより、第1出力光OUT1の波長半値幅を狭めることができる。
なお、移行率及び透過率とは、概略的には、方向性結合器を構成する2本の光導波路への光の分配に関する量である。ここで、図2を用いてこれらの量について説明する。図2は、一般的な方向性結合器の構造を模式的に示す平面図である。
この方向性結合器DCは、並列された2本の光導波路01及び02で構成されている。いま、光導波路01に入力された入力光INは、分配率x(xは、0≦x≦1の実数)で光導波路01及び02にそれぞれ分配される。つまり、光導波路02及び01から出力されるクロス出力光CRS及びバー出力光BARの強度比をCRS:BAR=x:(1−x)とする。なお、クロス出力光CRSとは、方向性結合器DCを伝搬する過程で、光導波路01から光導波路02にパワーが移行して出力される光である。また、バー出力光BARとは、光導波路02へのパワー移行が生じず、光導波路01をそのまま透過して出力される光である。このとき、比率xを移行率と称する。また、比率(1−x)を透過率と称する。
なお、移行率xは、方向性結合器DCの長さSdcを変化させることで調整することができる。すなわち、この方向性結合器DCの結合定数をκDCとすると、下記式(1)が成り立つ。
x=sin(κDC×Sdc)・・・(1)
よって、式(1)に従い、方向性結合器DCの長さSdcを調整することにより、移行率xを所望に変化させることができる。
この例の光共振器14では、第1及び第2光結合部14a及び14bとして方向性結合器DC1及びDC2を用いた場合について説明した。しかし、第1及び第2光結合部14a及び14bには、2個の出力に所望の分配率で光を分配できる任意の分岐素子を用いることができる。例えば、第1及び第2光結合部14a及び14bの位置で、第1及び第2リング14及び14を一体化したMMI(Multi−Mode Interference)導波路を用いても良い。
(構造)
続いて、図3〜6を参照して、光素子10の構成を説明する。図3は、光素子の構造を模式的に示す斜視図である。図4は、図3のA−A線における光素子の断面図である。図5は、第1光回路の構造を模式的に示す平面図である。図6は、第2光回路の構造を模式的に示す平面図である。なお、図3、5及び6において、図1と共通する構成要素には同符号を付して、その説明を省略することもある。また、他の図面との対応関係が明らかな構成要素の符号を省略することもある。また、図5及び6においては、基板8とクラッド12bの記載を省略している。
まず始めに、図3を参照して、以下の説明で用いる光素子10の方向及び寸法を定義する。入力光INの光伝搬方向(図中矢印P参照)に垂直かつ主面8aに平行な方向を幅方向と称し、幅方向に沿って測った幾何学的長さを「幅」と称する。また、主面8aに垂直な方向を厚み方向と称し、厚み方向に沿って測った幾何学的長さを「厚み」と称する。同様に、光伝搬方向に沿って測った幾何学的長さを「長さ」と称する。また、所定の構造体の光伝搬方向に垂直な断面のことを「横断面」と称する。
図3を参照すると、光素子10は、共通の基板8に集積された、上述の光導波路12と、任意的要素である光増幅器22とを備える。光導波路12は、第1光回路18と、任意的要素である第2光回路20とを備える。第1光回路18は、上述の光共振部14と光合分波部16とを備える。光共振部14と光合分波部16とで光の入出力を行うために、第1及び第2光入出力部17及び17が設けられている。また、第1及び第2光回路18及び20の間で光の入出力を行うために、第3光入出力部17が設けられている。なお、任意的な要素である光増幅器22と第2光回路20については後述する。
概略的に、光源である光増幅器22から出射された光は、第1光回路18に入力光INとして入力される。この入力光INは、光合分波部16を経て光共振部14で波長選択されて、選択波長λRの第1出力光OUT1として、再び光増幅器22に戻される。第1及び第2光入出力部17及び17は、光合分波部16と光共振部14とで、入力光IN及び第1出力光OUT1を入出力する。その結果、光増幅器22と光共振部14との間を選択波長λRの光が往復して、レーザ発振が生じる。生成されたレーザ光は、光増幅器22の、系外に面した一方の光入出射端から出力される。また、第3光入出力部17を介して第2光回路20からも、適宜、第2出力光OUT2として出力される。
図4を参照して光導波路12の横断面構造について説明する。光導波路12は、基板8の主面8a側に設けられたコア12aと、コア12aが埋め込まれたクラッド12bとで構成されている。コア12aは、この例では、高さH及び幅Dの両者が共に約300nmである正方形の横断面形状に形成されている。コア12aの高さH及び幅Dは約200〜500nmの範囲の値から選択することが好ましい。高さH及び幅Dをこの範囲とすることで、光導波路12を高さ方向及び幅方向の両方向に関してシングルモードとすることができる。さらに、この例のようにコア12aの横断面形状を正方形状とすることにより、光導波路12を偏波無依存で動作させることが可能となる。コア12aの構成材料は、この例では、屈折率naが約3.47のSiとする。
クラッド12bは、平坦面である主面8a上に設けられた膜体である。クラッド12bの厚みは、この例では、約4μmとする。そして、クラッド12bに埋め込まれたコア12aの下面と主面8aとの距離は約2μmとする。基板8への不所望な光の結合を防ぐためには、コア12aと主面8aとの間には1μm以上の厚みのクラッド12bを介在させることが好ましい。クラッド12bの構成材料は、この例では、屈折率nbが約1.45のSiOとする。クラッド12b及びコア12aの屈折率nb及びnaが、nb≦(1/1.4)na(≒0.714na)の関係を満たすことが好ましい。この屈折率範囲のクラッド12bを用いることで、光の閉じ込め性に優れた光導波路12を得ることができる。
次に、図5を参照して、第1光回路18を構成する光合分波部16について説明する。
光合分波部16は、第1主光導波路16と、第1及び第2副光導波路16及び16と、第1光カプラ16Cとを備えている。
光合分波部16は、光共振部14と光増幅器22の間に配置され、両者の間で光を往復させる機能を有する。より詳細には、光合分波部16は、概略的に、入力光INを第1及び第2副光導波路16及び16に等強度で分波して光共振部14に結合する。さらに、光合分波部16は、第1及び第2副光導波路16及び16を伝搬する光共振部14由来の選択波長λRの光を合波して、第1出力光OUT1として、光増幅器22に結合させる。
第1主光導波路16は、光増幅器22と、第1光カプラ16Cとの間に設けられたチャネル型光導波路である。第1及び第2副光導波路16及び16は、第1主光導波路16の中心線を対称軸として線対称に形成されたチャネル型光導波路である。第1及び第2副光導波路16及び16は、一端部が第1光カプラ16Cに接続されていて、他端部は上述の無反射構造を備える自由端である。
第1光カプラ16Cは、第1主光導波路16と、第1及び第2副光導波路16及び16の、言わば分岐点に設けられている。第1光カプラ16Cは、第1主光導波路16を伝搬する光を第1及び第2副光導波路16及び16に等分配する、言わば3dBカプラである。この例では、第1光カプラ16Cとして、MMI導波路を用いる。なお、3dBカプラである第1光カプラ16Cには、MMI導波路の他に、例えば、方向性結合器や、Y分岐導波路等を用いることができる。
第1及び第2光入出力部17及び17は、第1リング14と、光合分波部16との間で光を入出力する。第1入出力部17は、第1リング14の部分領域14dと、この領域14dに光結合可能な距離を隔てて並列された第1副光導波路16の部分領域16aとを備える方向性結合器として構成されている。同様に、第2入出力部17は、第1リング14の部分領域14eと、この領域14eに光結合可能な距離を隔てて並列された第2副光導波路16の部分領域16aとを備える方向性結合器として構成されている。
第1及び第2入出力部17及び17を構成する方向性結合器は、互いに等しく構成されている。すなわち、2個の方向性結合器は等しい移行率を有する。なお、これらの方向性結合器の移行率は、0又は1以外の任意の値を選択できる。ただし、光共振部14を周回させる光の強度を充分に高めるためには、移行率を0.1未満とすることが好ましい。また、第1及び第2光入出力部17及び17には、方向性結合器の他に、2個の出力に所望の分配率で光を分配できる、例えば、2入力2出力型のMMI導波路等を用いることができる。
次に、光素子10の任意的要素である光増幅器22及び第2光回路20について説明する。
光増幅器22は、この例では、III−V族の化合物半導体レーザダイオードとする。光増幅器22の、系外に面した光入出力端とは反対側の、他方の光入出射端は、光導波路12の、光増幅器22に面した一方の光入出射端に位置決めされている。光増幅器22と光導波路12とは、これら光入出射端を介して光の入出力を行う。この例では、光増幅器22は主面8a上に設けられている。
図6を参照すると、第2光回路20は、第2主光導波路32と、光回路要素34と、第2光カプラ36と、第3副光導波路38と、第4副光導波路40と、戻し構造部として湾曲光導波路42とを備えている。
第2主光導波路32は、光伝搬方向に沿って延在するチャネル型光導波路である。第3副光導波路38及び第4副光導波路40は、一端部が第2光カプラ36に接続されていて、他端部が湾曲光導波路42に接続されている湾曲したチャネル型光導波路である。第2光カプラ36は、第2主光導波路32に接続された3dBカプラであり、第3副光導波路38及び第4副光導波路40を伝搬する光を合波して、第2主光導波路32に送る。
光回路要素34は、第2主光導波路32を伝搬する光に対して種々の処理を行う光回路要素である。光回路要素34としては、例えば、光変調器、波長変換素子又は光スイッチ等を用いることができる。
湾曲光導波路42は、第3副光導波路38及び第4副光導波路40の他端部同士を接続するチャネル型光導波路である。湾曲光導波路42と、第3副光導波路38及び第4副光導波路40と、第2光カプラ36とは、略円環状の光導波路構造体を構成する。
そして、光回路10では、第2リング14及び湾曲光導波路42が光結合可能な距離に近接配置されており、第3光入出力部17を構成する。この例では、第3光入出力部17は、方向性結合器として構成されている。第3光入出力部17には、方向性結合器の他、上述と同様に2入力2出力型のMMI導波路等を用いることができる。
(動作)
続いて、主に図7を参照して、光素子10の動作を説明する。図7は、光素子10の動作を説明するための模式図である。
光増幅器22から光導波路12に入力された入力光INは、第1主光導波路16を伝搬して第1光カプラ16Cに至る。入力光INは、第1光カプラ16Cにより第1及び第2副光導波路16及び16に等分配される。ここで、第1及び第2副光導波路16及び16を伝搬する光をそれぞれ光L1及びL1とする。光L1及びL1は、伝搬経路が光素子10の中心軸に対して線対称である以外は、同様に伝搬するので、ここでは、光L1を例に挙げて説明する。
光L1は、第2副光導波路16を伝搬して第2光入出力部17に至る。そして、第2光入出力部17において、一部の成分が第1リング14に移行して、反時計回りに伝播する光L2となる。光L2は、第1リング14を既に周回している光L6(以降、第1周回光L6とも称する。)の一部となる。ここで、光L2の移行に必要な位相条件は、第1周回光L6との位相差がq5×2π+π/2(ここで、q5は正の整数)を満たすことである。このようにして、第1リング14には、該リング14を一周したときに位相の揃う、第1共振条件を満たす第1周回光L6が蓄積する。なお、第1リング14に移行しなかった光L1の成分は、第2副光導波路16の無反射構造からクラッド12bへと放射される。
第1周回光L6は、第1リング14を伝搬して第2光結合部14bへと至る。そして、第2光結合部14bにおいて、一部の成分が第2リング14に移行して、時計回りに伝搬する光L3となる。光L3は、第2リング14を既に周回している光L4(以降、第2周回光L4とも称する。)の一部となる。ここで、光L3の移行に必要な位相条件とは、第2周回光L4との位相差がq6×2π+π/2(ここで、q6は正の整数)を満たすことである。つまり、第1リング14の第1周回光L6の中で、第2リング14に結合された光成分に対応する光L3は、第1共振条件とともに第2共振条件を満たしている。よって、光L3は、第1及び第2最小共振波長の公倍数の選択波長λRを有している。
このようにして、第2リング14には、該リング14を一周したときに位相の揃う、第2共振条件を満たす第2周回光L4が蓄積する。なお、第2光結合部14bにおいて、第2リング14に移行しなかった第1周回光L6の成分の一部は、第2端部14bの無反射構造からクラッド12bへと放射される。
第2周回光L4は、第2リング14を伝搬して第1光結合部14aへと至る。そして、第1光結合部14aにおいて、一部の成分が第1リング14に移行して、反時計回りに伝搬する光L5となり、第1周回光L6の一部となる。つまり、第2リング14の第2周回光L4の中で第1リング14に結合された光成分に対応する光L5は、第1共振条件とともに第2共振条件を満たしている。よって、光L5は、第1及び第2最小共振波長の公倍数の選択波長λRを有している。
第1周回光L6は、第1リング14を伝搬して第1光入出力部17に至る。そして、第1光入出力部17において、一部の成分が第1副光導波路16に移行して、第1光カプラ16Cに向かって伝搬する光L7となる。第1副光導波路16に移行しなかった第1周回光L6の成分は、第1リング14を、再び、第2光入出力部17に向かって伝搬する。
第1光カプラ16Cには、第1副光導波路16からの光L7と、第2副光導波路16からの上述の光L1由来の戻り光である光L7とが入力される。光L7及び光L7は、伝搬経路が線対称な以外は、光共振部14で同じ処理を受けているので、波長及び位相がそれぞれ等しい。よって、両光L7及びL7は、第1光カプラ16Cで合波されて第1出力光OUT1となり、第1主光導波路16を介して光増幅器22に再び入力される。このように第1出力光OUT1は、第1光回路18と光増幅器22との間を往復しレーザ発振する。得られたレーザ光は、光増幅器22の、光導波路12とは反対側の、一方の光入出射端から出射される。
なお、レーザ光は第3入出力部17を介して第2光回路20からも取り出すことができる。以下、第2光回路20での動作を、適宜図6を参照して簡単に説明する。第2リング14を伝搬する第2周回光L4は、第3光入出力部17から湾曲光導波路42に移行して光L8となる。光L8は、湾曲光導波路42及び第3副光導波路38を経て第2光カプラ36に至る。光L8と、光L1に由来する光L8とは、第2光カプラ36で合波され第2主光導波路32を介して光回路要素34に入力される。そして、光回路要素34で処理を受けた後に、第2出力光OUT2として系外に取り出される。
(動作の定式化)
次に、数式を用いて、光素子10の動作をさらに詳細に説明する。第1光回路18において入力光INから第1出力光OUT1が生成される過程は、下記の式(2)〜式(4)で表される。
Figure 2013182894
ここで、φは、光が、第1及び第2光結合部14a及び14bの区間の第2リング14を、劣弧状に、言わば最短距離で伝搬するときの位相である。一方、ψは、光が、第1及び第2光結合部14a及び14bの区間の第2リング14を、優弧状に、言わば大回りで伝搬するときの位相である。
また、uは、光が、第1光結合部14a及び第1光入出力部17の区間と、第2光結合部14b及び第2光入出力部17の区間との第1リング14を劣弧状に伝搬するときの位相である。一方、vは、光が、第1及び第2光入出力部17及び17の区間の第1リング14を劣弧状に伝搬するときの位相である。
また、a及びbは、第1及び第2方向性結合器DC1及びDC2の、上述の透過率(1−x)及び移行率xである。また、t及びkは、第1及び第2光入出力部17及び17に方向性結合器を用いた場合の、該方向性結合器の透過率(1−x)及び移行率xである。また、tは、第3光入出力部17に方向性結合器を用いた場合の、該方向性結合器の透過率(1−x)である。また、式(3)のqは、第2リング14を周回する光の周回位相を表す。
なお、第1光回路18の共振条件は、u+v+q=2×q7×π、かつ、ψ+φ=2×q8×πと表すことができる。ここで、q7及びq8は、共に正の整数である。
式(2)の|F|ejqは、第1及び第2光結合部14a及び14bを含めた第2リング14の構造特性を表す。以下、第1及び第2光結合部14a及び14bを含めた第2リング14の構造を、第2リング構造とも称する。式(2)及び式(3)は、第2リング構造を周回する光の強度を総和することで得られる。
式(4)のIは、第1光回路18から出力される第1出力光OUT1の強度を表す。式(4)は、式(2)及び式(3)で表される第2リング構造をブラックボックス的に捉え、これに第1リング14を周回する光の強度を加えることで得られる。
式(4)中において式(2)由来の|F|に注目すると、式(4)は、第2リング14の共振波長ピークに対応する|F|が、言わば、第1リング14の波長応答関数で変調された形になっている。
以下、この点について、図8(A)及び(B)を参照して、詳細に説明する。図8(A)は、式(2)から得られる第2リング14単独の出力特性を示す特性図である。図8(B)は、式(4)から得られる第1光回路18の出力特性を示す特性図である。図8(A)及び(B)共に、縦軸は任意単位で示す光強度であり、横軸は任意単位で示す波長である。
図8(A)によれば、第2共振条件を満たす複数の第2共振波長λ2の光P2が第2リング14から出力される。隣接するピークP2間の波長間隔を第2共振波長間隔Wλ2と称する。Wλ2は第2共振条件から求められる。
図8(B)は、言わば、第2リング14からの出力(図8(A))に、更に第1リング14での波長選択を施した場合の出力特性に対応する。図8(B)で、包絡線で示されるブロードなピークP4が、単独の第1リング14から出力される第1共振条件を満たす第1共振波長λ1の出力光である。なお、この図では、ピークP4によるピークP2の変調の理解に資するために、経路長S1がS2よりも非常に小さい第1リング14を用いることで、P4の半値幅をP2よりもブロードにしている。隣接するピークP4間の波長間隔を第1共振波長間隔Wλ1と称する。Wλ1は第1共振条件から求められる。なお、以降、ピークP2及びP4を、単にP2及びP4と称することもある。
図8(B)を参照すると、第2リング14由来のP2が、ブロードなピークであるP4で変調されていることが分かる。つまり、式(2)〜式(4)は、第1光回路18が、第1リング14で波長選択されたP2を、第2リング14のP4で更に波長選択することを示す。このように、第1及び第2リング14及び14を備えた第1光回路18により、出力波長が2重に選択されることを、以降、2重選択特性とも称する。
(バーニア効果)
続いて、図9及び図10を参照してバーニア効果について説明する。上述の2重選択特性は、いわゆるバーニア効果を利用した波長調整に利用することができる。
バーニア効果は、共振波長間隔が接近した複数の光共振器を組み合わせた複合光共振器の波長調整範囲を広げるために用いられる。バーニア効果を利用すれば、何れかの光共振器の共振波長をΔλ変化させることで、複合光共振器全体としての共振波長をΔλよりも大きな波長範囲で変化させることができる。以降、バーニア効果を利用した波長調整をバーニア調整とも称する。
以下、図9(A)〜(D)を参照して、光素子10におけるバーニア調整について説明する。
図9(A)及び(B)は、バーニア調整前の光素子10の動作状態を示す。より詳細には、調整前選択波長λR1の第1出力光OUT1が出力される場合の、第2及び第1リング14及び14の出力特性をそれぞれ示している。
図9(C)及び(D)は、バーニア調整後の光素子10の動作状態を示す。より詳細には、共振条件の変更により、調整後選択波長λR2の第1出力光OUT1が出力される場合の、第2及び第1リング14及び14の出力特性をそれぞれ示している。
なお、図9(A)及び(C)は、図8(A)と同様である。また、図9(B)及び(D)は、図8(B)に対応する。ただし、図9(B)及び(D)では、第1及び第2リング14及び14の経路長をS1≒S2として、P4の半値幅をP2と同等まで小さくしている。また、これにより第1及び第2共振波長間隔Wλ1及びWλ2は互いに近接した値となる。また、図9(A)〜(D)の縦軸は任意単位で示す光強度であり、横軸は任意単位で示す波長である。
図9(A)及び(B)に示すように、バーニア調整前では、P2及びP4で波長が一致する調整前選択波長λR1の第1出力光OUT1が出力される。
ここで、図9(D)に示すように、第1リング14において、第1共振波長λ1全体をΔλだけずらすように第1共振条件を変化させたとする。なお、Δλは、両共振波長間隔Wλ1及びWλ2よりも小さい値とする。これにより、調整前選択波長λR1においては、P2とP4のピーク波長が不一致となり、この波長λR1とは異なる調整後選択波長λR2でP2及びP4が新たに一致する。つまり、バーニア調整の前後で、光素子10から出力される第1出力光OUT1の選択波長が、λR1からλR2へと変化する。図9(D)より明らかなように、λR2−λR1の大きさは、第1リング14に行った、波長調整幅Δλよりも大きい。
このように、バーニア調整により両共振波長λ1及びλ2の少なくとも一方をΔλだけ変化させることにより、第1光回路18からの第1出力光OUT1の選択波長を|λR2−λR1|(>Δλ)の幅で調整できる。
次に、図10のシミュレーション結果を参照して、バーニア調整の具体例について説明する。図10は、バーニア調整前後における、光素子10から出力される第1出力光OUT1の波長と光強度の関係を示す特性図である。図中の実線で示す曲線Iがバーニア調整前に対応し、点線で示す曲線IIがバーニア調整後に対応する。なお、図10の縦軸は無次元の光強度であり、横軸はμm単位の波長である。なお、光強度は、入力光INの強度に対する第1出力光OUT1の強度の比率である。
図10は、上述の式(2)〜式(4)を、横軸の波長範囲で解いて求めた特性を示している。なお、これらの式を解くに当たり、第1及び第2方向性結合器DC1及びDC2の透過率a及び移行率bをそれぞれ0.5とした。また、第1及び第2光入出力部17及び17を、移行率k=(0.05)0.5の方向性結合器とした。また、第3光入出力部17を、透過率t=1の方向性結合器とした。また、光導波路12の等価屈折率は、Siを用いたコア12aでの典型値である2とした。また、バーニア調整に必要なΔλを生じさせるために、第1及び第2リング14及び14のどちらか一方のコア12aの屈折率をΔn=0.001だけ変化させた。
図10を参照すると、バーニア調整前の曲線Iでは、第1出力光OUT1の波長に対応する最高強度のピーク波長は約1.556μmである。それに対し、バーニア調整後の曲線IIでは、最高強度のピーク波長が約1.544μmへと、約0.012μm移動している。
仮に、第1及び第2リング14及び14のどちらかだけで構成された光共振器のコアに、上述のΔn(=0.001)を適用した場合、共振条件から、共振波長の変化幅は約0.5nmと求められる。よって、光共振器10は、バーニア調整を行うことで、バーニア調整によらない場合の20倍以上の波長幅の波長調整範囲が得られる。
効果的にバーニア調整を行うためには、第1及び第2リング14及び14の経路長S1及びS2がある程度近接している必要がある。より詳細には、経路長S1及びS2が下記式(5)を満足すれば、効果的にバーニア調整を行うことができる。
0.5<S1/S2<2・・・(5)
なお、光素子10において、バーニア調整を行わない場合には、式(5)を満足する必要は無い。この場合には、光素子10からは、第1及び第2最小共振波長λ1minとλ2minの公倍数の選択波長λRの第1出力光OUT1が出力される。
また、上述のΔnを発生させる手段には、従来公知の構成を用いることができる。例えば、熱光学効果により、コア12aの屈折率を調整することができる。この場合、リングのコア12aに設けた電極層に電流を流す際のジュール熱を利用できる。また、熱光学効果以外にも、プラズマ効果、ポッケルス効果、バンドフィリング効果、及び量子サイズ効果であるフランツケルディッシュ効果などを用いて、リングのコアの屈折率を調整することができる。
(製造方法)
続いて、光素子10の製造方法について簡単に説明する。光素子10は、Si基板上にSiO層とSi層とがこの順序で積層されたSOI(Si On Insulator)基板を利用して作成される。すなわち、最上層のSi層を利用してコア12aを形成し、BOX(Buried−OXide)層であるSiO層を下側のクラッド12bに利用する。より詳細には、最上層のSi層を従来公知のドライエッチング法等でパターニングしてコア12aを作成する。そして、このコア12aを埋め込むように、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等で、上側のクラッド12bに対応するSiO層を形成する。さらに、クラッド12bの一部領域を主面8aまで除去して、光増幅器22の配置領域を形成する。そして、この配置領域に光増幅器22を位置決めの上、固定して、光素子10を得る。
(効果)
このように、光素子10では、第1及び第2リング14及び14の間に結合用光導波路を備えていない。よって、結合用光導波路を伝搬する際の光の損失を低減できる。光損失が抑制された光素子10は、ONUやOLTの光源として好適に用いられる。
また、第3光入出力部17として方向性結合器を用いている。そのため、第1及び第2光回路18及び20間での位置合わせに当たり、光入射端面と光出射端面とをミクロンオーダの位置精度で位置決めする作業が不要となる。結果として、光素子10は、第1及び第2光回路18及び20間で光を容易に結合できる。
(変形例)
続いて、光素子10の変形例について説明する。
この実施形態では、第1リング14が有端リング状光導波路であり、第2リング14が無端リング状光導波路である場合について説明した。しかし、光素子10とは逆に、光増幅器22側に位置する第1リング14を無端リング状光導波路とし、第2光回路20側に位置する第2リング14を有端リング状光導波路とした光素子もこの実施形態の光素子10と同様の効果を奏する。
また、この実施形態では、光共振部14を、波長可変レーザダイオードである光素子10の外部共振器の一構成として用いている。しかし、光共振部14は、入力光INを、波長選択して第1出力光OUT1を出力する単独の波長選択素子として用いることができる。
また、第2光回路20の戻し構造部は、湾曲光導波路42に限定されない。例えば、図11に示すように、光素子80が、戻し構造部として第3及び第4副光導波路84及び86の両者に光結合可能に近接配置された第3リング状光導波路88を備えていてもよい。ここで、第3リング状光導波路88と第3及び第4副光導波路84及び86との間には、それぞれ、光入出力部C3及びC4が形成されている。
光素子80は、第3リング状光導波路88を備えるので、第2出力光OUT2の波長選択性をより高めることができる。また、第3光入出力部17として方向性結合器を用いているので、第1及び第2光回路18及び82間での位置合わせが容易になる。
また、図12に示すように、光素子90が、戻し構造部として、第3及び第4リング状光導波路98及び100と、直線状光導波路102とを備えていても良い。すなわち、光素子90では、第3リング状光導波路98が第3副光導波路94に光結合可能に近接配置されおり、第4リング状光導波路100が第4副光導波路96に光結合可能に近接配置されている。そして、直線状光導波路102が第3及び第4リング状光導波路98及び100の両者に光結合可能に近接配置されている。ここで、第3リング状光導波路98と、第3副光導波路94及び直線状光導波路102との間には、それぞれ光入出力部C3及びC5が形成されている。第4リング状光導波路100と、第4副光導波路96及び直線状光導波路102との間には、それぞれ光入出力部C4及びC6が形成されている。
光素子90では、第1及び第2リング14及び14に加えて、第2光回路92に更に第3及び第4リング状光導波路98及び100を備えるので、第2出力光OUT2の波長選択性を、光素子80より高めることができる。また、第3光入出力部17として方向性結合器を用いているので、第1及び第2光回路18及び92間での位置合わせが容易になる。
8 基板
8a 主面
10,80,90 光素子
01,02,12 光導波路
12a コア
12b クラッド
14 光共振部
14 第1リング
14a 第1端部
14b 第2端部
14c 開放部
14d,14e,14c,16a,16a 部分領域
14 第2リング
14a 第1光導波路部分
14b 第2光導波路部分
14a 第1光結合部
14b 第2光結合部
16 光合分波部
16 第1主光導波路
16 第1副光導波路
16 第2副光導波路
16C 第1光カプラ
17 第1光入出力部
17 第2光入出力部
17 第3光入出力部
18 第1光回路
20、82、92 第2光回路
22 光増幅器
32 第2主光導波路
34 光回路要素
36 第2光カプラ
38,84、94 第3副光導波路
40,86、96 第4副光導波路
42 湾曲光導波路
88,98 第3リング状光導波路
100 第4リング状光導波路
102 直線状光導波路
C3,C4,C5,C6 光入出力部
DC 方向性結合器
DC1 第1方向性結合器
DC2 第2方向性結合器

Claims (13)

  1. コア及びクラッドで構成される光導波路を備え、
    該光導波路が第1及び第2リング状光導波路を備える光共振部を有し、
    前記第1及び第2リング状光導波路は、一方が第1及び第2端部を備える有端リング状光導波路であり、他方が無端リング状光導波路であり、
    前記有端リング状光導波路の前記第1端部に対応する光導波路部分と、該第1端部に対応する前記無端リング状光導波路の光導波路部分とが第1光結合部を構成し、及び前記有端リング状光導波路の前記第2端部に対応する光導波路部分と、該第2端部に対応する前記無端リング状光導波路の光導波路部分とが第2光結合部を構成することを特徴とする光素子。
  2. 前記第1及び第2光結合部をそれぞれ第1及び第2方向性結合器とすることを特徴とする請求項1に記載の光素子。
  3. 前記光導波路が、前記有端リング状光導波路と光合分波部との間で光を入出力する第1及び第2光入出力部を更に備え、
    前記光合分波部と前記光共振部とで第1光回路が構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の光素子。
  4. 前記第1及び第2光入出力部が、光結合可能な距離を隔ててそれぞれ並列された、前記有端リング状光導波路の部分領域と、第1及び第2副光導波路の部分領域とで構成されていることを特徴とする請求項3に記載の光素子。
  5. 前記光合分波部が、
    一端側に接続された第1主光導波路と、他端側に接続された前記第1及び第2副光導波路とを備え、前記第1主光導波路を伝搬する光を前記第1及び第2副光導波路に等分配する第1光カプラを有することを特徴とする請求項4に記載の光素子。
  6. 前記無端リング状光導波路との間で光を入出力する第3光入出力部を備えることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の光素子。
  7. 前記光導波路が第2光回路を更に備え、
    該第2光回路は、第2主光導波路、第3及び第4副光導波路と、
    前記第2主光導波路の一端に接続され、前記第3及び前記第4副光導波路を伝搬する光を合成して前記第2主光導波路に送る第2光カプラと、
    前記第3及び前記第4副光導波路の間に設けられた、光導波路を有する戻し構造部とを含み、
    前記第3光入出力部が、近接配置された、前記戻し構造部と前記無端リング状光導波路とで構成されることを特徴とする請求項6に記載の光素子。
  8. 前記戻し構造部が有する光導波路が、前記第3及び第4副光導波路を接続する湾曲光導波路であることを特徴とする請求項7に記載の光回路。
  9. 前記戻し構造部が有する光導波路が、前記第3及び第4副光導波路の両者に光結合可能に近接配置された第3リング状光導波路であることを特徴とする請求項7に記載の光回路。
  10. 前記戻し構造部が有する光導波路が、前記第3副光導波路に光結合可能に近接配置された第3リング状光導波路と、前記第4副光導波路に光結合可能に近接配置された第4リング状光導波路と、前記第3及び第4リング状光導波路の両者に光結合可能に近接配置された直線状光導波路を備えて構成されていることを特徴とする請求項7に記載の光回路。
  11. 前記光導波路に接続された光増幅器を更に備えることを特徴とする請求項1〜10の何れか一項に記載の光素子。
  12. 前記有端リング状光導波路の経路長S1と、前記無端リング状光導波路の経路長S2とに、下記の関係があることを特徴とする請求項1〜11の何れか一項に記載の光素子。
    0.5<S1/S2<2
  13. 前記コアの材料をSiとし、前記クラッドの材料をSiOとすることを特徴とする請求項1〜12の何れか一項に記載の光素子。
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