JP2013182643A - 磁気メモリの書き換え方法と回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】書き込み時間の設定自由度を高く維持したまま電流値の絶対値を下げる磁気メモリの書き込み方法と回路の提供。
【解決手段】磁化層の磁化を反転させて書き込みを行う磁気メモリに対して、少なくとも前記磁化層における第1及び第2の磁気共振状態をそれぞれ誘起する第1の共振パルスP1と第2の共振パルスP2のパルス列を印加して書き込みを行う。
【選択図】図13

Description

本発明は磁気メモリの書き換え方法と回路に関する。
近時、半導体装置では半導体プロセスの微細化等の進展によるセルサイズの縮小等に伴い、動作時の電力よりも、待機時の電力の増大が問題となっている(顕在化している)。揮発性メモリを不揮発性メモリに置き換え、非動作状態のときは電源供給を遮断し、リーク電流を低減させることで待機電力を減少させる構成が用いられている。
半導体装置に含まれる揮発性メモリのうち例えば書き換え回数の要求が高いSRAM(スタティックランダムアクセスメモリ)に置き換えられる不揮発性メモリとして、例えば書き換えによる劣化の少ない磁気メモリが有力な候補となる。しかし、磁気メモリは、ロジック用トランジスタの電流(例えば200uA(micro Ampere)程度)に比べると、書き換え電流が大きく、周辺回路との整合性が悪い等の問題点がある。また、ジュール熱によって素子温度が上昇し、熱ゆらぎによる誤書き込み等といった問題も発生する。
特許文献1には、MRAM(Magnetic Random Access Memory)のセルに対する書き込み電流を減少させるために、磁気共振を利用する方法が提案されている。これは、磁気状態の閉じ込めポテンシャルに対する共振周波数(磁気抵抗素子のフリー層(強磁性層)の共振周波数)に合わせて磁気モーメントの反転に必要なエネルギーを供給し、安定状態からエネルギー的に高い状態へと遷移させる方法である。
磁気メモリの磁化状態は、内部エネルギーと電磁エネルギー(の和)が最小になる磁化状態で安定である。図1(A)に示すように、安定点を中心に磁気状態の閉じ込めポテンシャルが形成される(z方向を安定方向とすると、安定点は、磁化(magnetization)がアップ(up)とダウン(down)に対応するエネルギーの2つの極小点)。このため、アップ又はダウンに書き込み動作後も、磁気メモリの磁化状態(例えばフリー層の磁化)は保持される。
磁気メモリで保持される磁化状態は、例えば磁気ヘッド等に用いられる磁気センサ素子(例えばTMR(Tunnel Magneto-Resistance)素子)で検知される。すなわち、磁気センサ素子を、当該磁気メモリの近傍もしくは、磁気メモリの磁性層に直接接するように配置し、磁化状態に依存した漏れ磁場、もしくは、磁気トンネル電流を検知して読み出す。なお、磁化状態を書き換える端子を、磁気トンネル効果を利用した読み出し端子として兼用しても良い。
磁気メモリのデータを書き換える手法(エネルギー供給法)には、大きく分けて、磁場書き込みとスピン注入の2つの手法がある。
(A)磁場書き込み法は、配線に電流を流すことで発生させた磁場で書き換える。
(B)スピン注入法は、磁化偏極した電極から電子をキャリアとしてスピン(磁気モーメント)を注入する。
磁場書き込み法では、磁化の反転に必要な書き込み電流が磁性体の体積に反比例するため微細化が進むと、書き込み電流が増大する。
スピン注入法では、書き込み電流は磁性体の体積に比例するため、微細化が進むほど電流が小さくなる。書き込み電流の低減と、半導体装置の微細化の進展の観点から、スピン注入法が、磁気メモリの書き換えとして優れている。
安定状態にある(z方向を安定方向とする)磁化状態において、電流や磁場によってz方向とは異なる方向に磁気モーメントを励起させると、安定状態を基底とする(z方向の)擬似磁場Heffで、電子スピンはラーモア歳差運動(Lamor Precession)を開始する(図1(B)参照)。このスピンのラーモア歳差運動の周波数が共振周波数となる。図1(B)において、丸で囲む(1)、(2)はそれぞれ歳差トルク、ダンピングトルクを表している。電子スピンのラーモア歳差運動の角周波数ω(=2πν:νは振動数)は、ω= gμB / (h/2π) (ただし、gはスピンのg因子、μはボーア磁子(μ= (e / 2m) (h / 2π):eは素電荷、mは電子の質量、hはプランク定数である)、Bは磁場)で与えられ、磁場Bにおけるアップ(S=+1/2)とダウンS=−1/2)のエネルギー差ΔE = gμB(= (+1/2) gμB − (−1/2) gμB)であることから、(h/(2π))×ω = ΔEとなり、ラーモア歳差運動の周波数は共振周波数となる。
大きな電流や磁場を発生させると、励起状態にある電子(スピン)の数、すなわち、z方向以外の磁気モーメントが増大し、励起されたエネルギーの総量が磁気閉じ込めポテンシャル(Et)を超えると、磁化が異なる状態に遷移する(例えばアップ(up)の磁化状態が、別の磁化状態であるダウン(down)に遷移する)。
ここで、磁気共振を利用して、歳差周期に合わせてエネルギーを供給した場合、同一の励起状態にある電子(スピン)数を継続的に増加させることが可能となる。このため、一度に大きなエネルギーを加えなくても、フリー層を異なる磁化状態に変化させることが出来る。単純に励起状態に緩和がないと仮定した場合、歳差周期に合わせてN回に分けてエネルギーを供給する場合は、一回あたりの供給エネルギーをEt/Nに低減できる。
なお、特許文献2には、磁気記憶セル装置の書き込みにおいて、磁気記憶セルの磁化容易軸方向の磁界を発生する台形状の直流パルス電流Iwと、磁化困難軸方向磁界を発生する高周波電流Iaの2つの電流を流す構成が開示されている。また、特許文献3には、磁壁移動を利用した情報保存装置が開示され、特許文献4には、読み出しディスターブを低減する磁気抵抗効果メモリが開示され、特許文献5には、書き込み電流の小さなスピントルク磁化反転を応用した磁気ランダムアクセスメモリがそれぞれ開示されている。
国際公開第2005/038812号 特許第4825975号公報 特開2009−301699号公報 特開2010−238288号公報 特開2009−158665号公報
T Suzuki, S.Fukami, N.Ohshima, K.Nagahara, and N.Ishiwata、"Analysis of current-driven domain wall motion from pinning sites in nanostrips with perpendicular magnetic anisotropy、" Journal of Applied Physics(JAP) 103,113913 (2008)
以下に関連技術の分析を与える。
磁気共振を利用して書き込み電流を減らす方法は、書き込みが磁場書き込みであるかスピン注入であるかによらず、単位時間あたりに供給するエネルギー、すなわち、電流値の絶対値を下げることが出来る。
一方で、磁気共振現象を利用するために、共振周期に、入力パルスの幅や間隔をあわせる必要がある。このために、磁気メモリとその周辺回路との間で動作速度にミスマッチが発生しやすくなる。
図2(A)に示すように、共振周期(Resonance Period)(Pr)が、CPUや周辺回路のデータ転送速度との整合性から望ましいとされる書き込み時間(Write Time)(Ta)より短い場合(Ta > Pr)、共振を用いて供給エネルギーを分散出来る回数Nは、
N < (Ta / Pr)
という制限を受ける。供給エネルギーを十分に分散することはできない。
図2(B)に示すように、共振周期(Pr)がTaより大きい場合(Ta < Pr)、書き込み対象の磁気メモリセルへのアクセスを共振周期に合わせて複数回行えば、共振を利用することが可能である。また、供給エネルギーを分散出来る回数Nに制限は無くなる。
しかし、書き込みアクセスを開始してから実際に、特定の磁気メモリセルが書き込まれるまでの時間(Pr×N)は、CPUや周辺回路のデータ転送速度との整合性から望ましいとされる書き込み時間(Ta)と大きく乖離してしまう(Pr×N >> Ta)。
本発明は、上記問題点に鑑みて創案されたものであって、その目的は、書き込み時間の設定自由度を高く維持したまま電流値の絶対値を下げる磁気メモリの書き込み方法と回路を提供することにある。
本発明によれば、自発磁化を反転させて書き込みを行う磁気メモリに対して、少なくとも、第1の磁気共振状態を誘起する第1のパルス周期の第1の共振パルス列と、前記第1の磁気共振状態と異なる第2の磁気共振状態を誘起する第2のパルス周期の第2の共振パルス列を印加して書き込みを行う方法が提供される。
本発明によれば、自発磁化を反転させて書き込みを行う磁気メモリに対して、少なくとも、第1の磁気共振状態を誘起する第1のパルス周期の第1の共振パルス列と、前記第1の磁気共振状態と異なる第2の磁気共振状態を誘起する第2のパルス周期の第2の共振パルス列を印加して書き込みを行う回路が提供される。
本発明によれば、書き込み時間の設定自由度を高く維持したまま電流値の絶対値を下げることができる。
(A)、(B)、(C)は磁気メモリの磁化状態、歳差運動とその減衰を模式的に説明する図である。 磁気共振を利用して書き込み電流を減らす方法を説明する図である(共振周期Pr、書き込み時間Taについて(A)はTa > Pr、(B)はTa < Pr)。 本発明の実施形態を説明する図である((A)は側面図、(B)は上面図、(C)は磁化状態を説明する図)。 本発明の実施形態の共振パルスの一例を示す波形図である。 本発明の実施形態の共振パルスの別の例を示す波形図である。 本発明の実施形態の共振パルスのさらに別の例を示す波形図である。 本発明の実施形態のフリー層の上面図である。 (A)、(B)は本発明の実施形態のフリー層の磁気状態の閉じ込めとポテンシャルを説明する図である。 (A)、(B)は本発明の実施形態のフリー層の磁壁の移動とポテンシャルを説明する図である。 betaとパルスサイクルの関係を示す図である。 (A)、(B)は本発明の実施形態における残留スピン発生磁場の影響とポテンシャルを説明する図である。 スピン偏極電流密度の閾値のbeta依存特性を示す図である。 (A)は共振パルスの波形、(B)は本発明の実施形態における共振パルスを印加する回路構成を示す図である。 (A)は本発明の別の実施形態のセルアレイ、(B)はアレイの各カラムの共振パルスの波形を示す図である。
以下では、はじめに、本発明による書き込み方法(回路)の基本原理を説明し、つづいて実施形態について説明する。
本発明の書き込み方法によれば、磁気メモリセルの書き込み時に、2つの異なる共振状態を誘起するパルス(共振パルス)を利用する。それぞれの共振周期(パルス周期)をPr_s、Pr_l、それぞれのパルスの回数をN_s、N_lとする。ただし、Pr_s < Pr_lとする。パルスの回数は、パルス列(パルストレイン)におけるパルスの個数である。
共振周期がPr_sの共振パルス列を用いることで、書き込み時間を短縮しつつ、共振周期Pr_sの短いパルスでは分散しきれなかった供給エネルギー(Et / [Pr_s × N_s])(Etは磁気閉じ込めポテンシャル)を、長い共振周期Pr_lのパルス列を用いることで、
Et / [(Pr_s×N_s)+(Pr_l×N_l)]
になるようにさらに分散させる。
2つの異なる共振状態として、スピン注入方式においては、
(I)磁気状態の閉じ込めポテンシャルに起因する磁気共振条件を満たすパルスと、
(II)電流によって注入されたスピンが外部に拡散する過程で一時的にセル内部に転写された局在スピンに対する磁気共振条件を満たすパルス、
の2つの共振パルスを用いる。
図1(B)に示すように、安定状態にある(z方向を安定方向とする)磁化状態に、スピン注入によって、z方向とは異なる方向に磁気モーメント(図1(B)の^m)を励起させると、安定状態を基底とする(z方向の)擬似磁場Heffで差異運動を開始する(dm/dt = −γ(m×Heff):γは磁気回転比)。
この歳差運動(共振条件1)と一致する周波数が共振周波数1(磁気状態の閉じ込めポテンシャルに起因する磁気共振条件)となる。
また、励起された磁気モーメントは、例えばスピン軌道相互作用(スピン角運動量sと軌道角運動量lの相互作用)を通して、外部にスピン情報(スピン磁気モーメント)をダンピング(投棄)しながら、安定点に戻ろうとする。図1(B)において、^mは磁気モーメント、(1)は歳差運動のトルク、図1(B)の(2)はダンピングによるトルクを表している。図1(C)の(3)は、ダンピングによって歳差運動が減衰する様子を振り子で示している。すなわち、図1(C)では、振り子は他の物体と相互作用(衝突)して回転の運動エネルギーを与え、その分、振り子のトルクが減衰し、安定点に戻る様子が模式的に示されている。磁性体の場合、擬似磁場Heffで歳差運動をする磁気モーメント(図1(B)の^m)が、振り子のモーメントと一致する。
磁気モーメントが安定点に戻る際、結晶格子などフォノンとして拡散する他に、磁気モーメントを構成するスピン系と相互作用の小さい別のスピン系を経由してから拡散する。金属磁性体で考えた場合は、伝導を担うs電子系ではなく、d電子系やf電子系の局在電子が経由先となる。一時的に励起されたスピン状態は、磁性体内に形成された磁場によって同様に、歳差運動を開始する。この歳差運動(共振条件2)に一致する周波数が共振周波数2となる。
ダンピングの過程で励起された局在スピンは外部に磁場を発生させるため、磁気結合を通じて、磁性体の内部エネルギーと電磁エネルギーを変化させ励起状態を誘発する。従って、ダンピングによって誘起される孤立スピン系は、磁性体内に存在する小さな外部磁場発生器と考えることも出来る。
本発明によれば、共振条件1を満たす共振パルス1とともに、共振条件2を満たす共振パルス2も、磁気メモリの磁性状態を変化させる書き込みパルスとして利用する。2つの共振状態を利用することで、単一の共振パルスを用いる場合よりも、それぞれの共振パルスを組み合わせることで、書き込み条件の制約を緩和しつつ、磁気モーメントの反転に必要なエネルギーを、これまで以上に分散して供給することができる。
例えば、共振周期の短いパルスを用いることで、書き込み時間を短縮しつつ、共振周期の短いパルスでは分散しきれなかった供給エネルギーを、共振周期の長いパルスを用いることで、分散させ、磁気メモリの書き込み電流の絶対値をより低減できる。共振を利用した書き込み電流の低減により、書き込み動作を行う周辺回路をサイズの小さなトランジスタに置き換えることが出来る。
本発明によれば、書き込み電流(単位時間あたりの電子注入量)の絶対量を減らせるため、不揮発性磁性素子内で発生するジュール熱(Q = I2×R、I:電流、R:抵抗)を抑えることが出来る。このため、電子スピンの熱励起に起因した誤書き込みも低減出来る。以下、実施形態を詳細に説明する。
図3は、実施形態1を説明する図であり、(A)は磁気メモリ(セル)の側面図、(B)は磁気メモリの上面図、(C)は磁化状態を説明する図である。
磁化方向を固定した強磁性層からなるハード層(fixed magnetic layer)L21、L22は、強磁性層からなるフリー層(free magnetic layer)L10上の異なる位置で接続されている。ハード層L21とL22は互いに磁化方向が異なっている(反平行状態となっている)ため(図3(C)参照)、ハード層L21と接する領域のフリー層L10の磁化方向と、ハード層L22と接する領域のフリー層L10の磁化方向は互いに反平行状態になっている。ハード層L21、L22は、磁化状態が変化するフリー層L10よりも反転磁化の大きな材料で構成されている。書き込みの動作範囲内では、ハード層L21とL22と接する領域のフリー層L10の磁化方向は、常に変化しない。ハード層L21、L22に囲まれたフリー層L10の領域(図3(C)の(A))では、ハード層L21とL22と接する領域のフリー層L10の下部に取り付けた電極層L01又はL02から流れる書き込み電流によってフリー層L10内に存在する磁壁(磁区の境界領域:DW:Domain Wall)が移動して磁化状態が変化する。
フリー層L10の磁化状態は、周辺の磁場状態を変えるため、フリー層L10の周辺に取り付けた磁気センサ(L30、L31、L32)によって端子(電極)L40から信号(抵抗の変化)として取り出される。なお、磁気センサは、図3(A)に示したように、2つの強磁性層L30、L32で非磁性層L31を挟み、磁界結合を利用した素子(例えば磁気抵抗素子:MRセンサ)で構成してもよいが、TMR素子と同じ原理(磁気トンネル効果の利用)でトンネル膜を介して、フリー層の磁化状態L10を、直接(すなわち、発生磁場を介さずに)読み出す素子で置き換えても良い。
実施形態1では、フリー層L10のA領域(図3(C)参照)の磁化状態を変化させるために、フリー層L10の磁気状態に対する複数の共振条件を利用する。共振周波数は、書き込み速度や周辺回路の動作周波数の観点から、100kHz(Kilo Herz)から100GHz(Giga Herz)の範囲に存在するものが望ましく、10MHz(Mega Herz)から10GHzの範囲に存在することがさらに望ましい。
また、共振条件として、
(I)磁気状態の閉じ込めポテンシャルに起因する共振条件(共振条件1)と、
(II)電流によって注入されたスピンが外部に拡散する過程で一時的にセル内に存在する局在スピンに対する磁気共振条件(共振条件2)、
を満たす共振条件を利用しても良い。
共振パルス(電流パルス)の極性は、図3(C)のA1⇒A2の方向に磁壁(DW)を移動させる場合には、A2からA1に流す方向を正とする。逆に、A2⇒A1に磁壁を移動させる場合には、A1からA2に流す方向を正とする。
共振を起こすために、パルスは、単極性のパルスでも良い。共振による励起状態の増幅をより短い時間で起こすために、パルスの位相を調整してもよい。例えば、極性を半周期ずらして交互に印加しても良い。
また、共振パルスの極性(電流パルスの正負の向き)は、共振条件1を誘起する共振パルス(P1)と、共振条件2を誘起する共振パルス(P2)で異なっていても良い。従って、残留スピンに対する共振パルス2(P2)が正・負が半周期ずれるパルスである一方で、ピンポテンシャルに起因した共振パルス1(P1)が、正(電流の向きが書き込む方向と順方向)のみであってもよいし、負側(電流の向きが書き込む方向と逆方向)に微弱に一度振ってから正に印加させても良い。
また、上記共振条件を満たすパルス周期の異なる2つの共振パルス(P1、P2)は、図4に示すように、それぞれのパルス列を時間軸上で重ね、それぞれの電流量を足し合わせる(P1+P2)構成としても良い。図4において、横軸は時間、縦軸は電流密度(Current Density)である。
しかしながら、図4に示した重ね合わせの場合、P1とP2の電流和P1+P2の最大電流値が増大してしまう場合がある。このため、図5に示すように、予め電流値の上限値(Current Limit)Clを設定し、その範囲内で、2つの共振パルスP1、P2を重ね合わせることがさらに望ましい。図5において、横軸は時間、縦軸は電流密度(Current Density)である。図5の例では、2つの共振パルスP1、P2の電流a1、a2の電流和a12 = a1 + a2はC1に制限(limit)される。すなわち、a1 + a2 > C1のときは、電流和a12=C1、a1 + a2 ≦ C1のときは、電流和a12 = a1 + a2とされる。この電流値の上限値C1は周辺のロジック回路の動作電流と略同一の値であることが望ましい。
なお、図5では、電流値の上限値C1の範囲であれば、P1とP2の重ね合わせP1+P2において、各パルスの高さはすべて同じである必要はない。例えば、電流値の上限値C1を可変にして、初期の励起(時間的に始めのほうに利用する)パルスは、上限値を低めに設定して、時間の経過とともに電流値の上限値をC1の値まで増加させても良い。
また、共振現象は、緩和時間内であれば、増幅した効果が得られる。このため、図6に示すように、スピンの励起された状態の緩和時間内D(effective period of enhanced state induced by P2)であれば、重ね合わせる2つの共振パルスP1、P2のパルストレイン(パルス列)を時間的にずらして印加しても良い。すなわち、図6の例では、共振パルスP2のパルストレインの印加後、緩和時間内D内で、共振パルスP1のパルストレインの印加が行われており、共振パルスP1、P2のパルストレインは時間的な重なりを有していない。
このため、図14を参照して後述するように、不揮発性磁性素子がアレイ構成の場合で、例えば選択した行(ロウ)の各列(カラム)のセルに書き込む時に、同時に2つの共振パルスP1、P2を印加する必要もなく、また、両方の共振パルスの印加が終わるまで、次の列の書き込みを待つ必要もない。また、選択した行のすべての列に対して、一方の共振パルスを予め印加しておき、励起状態が維持されている時間内に、他方の共振パルスを、後から各列に印加しても良い。また、ある一定の領域(行・列)にあるすべてのセルに対して、共振パルスP1、P2の一方の共振パルスを予め印加しておき、励起状態が維持されている時間内に、他方の共振パルスを後から各セルに印加しても良い。
磁気状態の閉じ込めポテンシャルに起因する共振状態1を誘起する場合、磁壁を含むフリー層に、直接、電流(スピン)を流す方が、電流によって磁場を発生させる場合よりも、共振に必要とされる電流の総量を抑えることができる点で望ましい。
しかしながら、電流源や電流を印加する経路の分散を目的として、別途用意した信号線に流す電流によって発生する磁場を用いた励起(スピンの励起)であっても良い。従って、共振パルスP1、P2は、必ずしも同一信号線を通過しなくても良い。
また、残留スピンによる共振現象は、フリー層L10とハード層L21、L22の磁化偏極方向に関係なく存在する。本実施形態の書き込み方法が適用される磁気メモリの磁化偏極方向は面内や面垂直方向に、特に限定されるものでないことは勿論である。
また、
・磁気閉じ込めポテンシャルに起因する共振条件1と、
・スピンが外部に拡散する過程で一時的にセル内に存在する局在スピンの共振条件2、
はスピン注入方式で書き換える磁気メモリに総じて存在する。
スピン注入方式で書き換える磁気メモリであれば、本実施形態の書き込み方法が適用可能である。
<実施例1>
以下、図3の不揮発性磁性素子について説明する。なお、上記実施形態で説明した内容と重複する説明を省略する。前述したように、ハード層L21、L22に囲まれたフリー層L10の領域(A)では、ハード層L21とL22と接する領域のフリー層L10の下部に取り付けた電極層L01又はL02から流れる書き込み電流によってフリー層L10内に存在する磁壁が移動して磁化状態が変化するが、フリー層L10の磁化状態は、周辺の磁場状態を変えるため、フリー層L10の周辺に取り付けた磁気センサ(L30、L31、L32)によって電極(端子)L40から信号として取り出される。
フリー層L10内に存在する磁壁は、加工で発生する凹凸形状に起因したポテンシャル(磁壁がピン止めされるため、磁気ポテンシャルとしてみなす)、もしくは、ハード層L21、L22と接することによる電子間相互作用、もしくは、磁界相互作用に起因した磁気ポテンシャルによって閉じ込めポテンシャルを形成し、安定点で固定される。
ここでは、フリー層L10の加工で発生する凹凸形状に起因したピンポテンシャルのみに着目する。
面内で磁化偏極した不揮発性磁気素子を想定して、その仕様を、
飽和磁化:Ms = 8×10^5 A/m (^は冪乗、AはAmpere、mはmeter)、
結晶磁気異方性定数: Ku = 0、
交換相互作用エネルギー: A = 1.0×10^11 (J/m)(JはJoule)、
ダンピング係数:α=0.02
とする。
また、フリー層L10の形状は、
厚さ:2nm、
幅:120nm
であり、
ノッチの幅(Notch width)と深さ(Notch depth)は、ともに16nm(nanometer)とする(図7参照)。
図7には、フリー層L10が部分平面図として示されている。磁壁(磁壁の中心位置をCpとする)は、互いに反平行状態にある磁区の境界である。その境界近傍では、境界を横切る方向に向かって隣接するスピンが少しずつねじれていて、磁区の磁性状態(偏極方向)と連続的に繋がっている。そして、磁壁とその近傍では隣接するスピン間の方向がずれているため、スピン間の交換相互作用によってエネルギーが増加している。このため、磁壁の表面積を減らすノッチ上に磁壁が存在する方が、全体のエネルギーを下がる。したがって、ノッチは磁壁の安定点として働き、図8(B)に示すように、磁気状態の閉じ込めポテンシャルを形成する。
フリー層L10内の磁気偏極方向と平行な外部磁場を印加することで、外部磁場と同じ方向の磁気モーメントの有するエネルギーが下がり、逆に反対方向の磁気モーメントの有するエネルギーが増加する。
外部磁場がある値(閾値磁場)を超えると、磁壁が移動してすべての領域で外部磁場と同じ方向の磁気モーメントを有するようになる。
なお、上記仕様の磁気素子の特性パラメータと素子形状の場合、閾値磁場は、40エルステッド(Oe)程度となる。この磁場は、磁気状態の閉じ込めポテンシャルが形成する擬似磁場としてみなすことが出来るため、磁場状態のポテンシャルによる共振周波数は、1.6GHz程度となる。
次に、スピン注入方式の書き込みと、書き込み電流によって注入された磁気モーメントのダンピングによって誘起される残留スピンについて説明する。
スピン注入磁化反転のダイナミクスの記述は、以下の式(1)で与えられる(非特許文献1参照)。
Figure 2013182643
(1)
ただし、
mは、局所磁化(local magnetization)ベクトル、
γは、ジャイロ磁気比(gyromagnetic ratio;磁気回転比)、
Hは有効磁場、
α(alpha)は、ギルバート減衰係数(Gilbert damping factor)、
β(beta)は、非断熱効果係数(coefficient of the nonadiabatic effect)、
ベクトルuは、スピン偏極電流密度であり、
U =(g・P・m /(2e・Ms))j
(ただし、gはg因子、Pは偏極率、eは素電荷(電荷素量)、jは電流密度)
である。なお、演算子∇(ナブラ)は、∇=(∂/∂x, ∂/∂y, ∂/∂z) = i∂/∂x+j∂/∂y+k∂/∂z(ただし、i,j,kは単位直交ベクトル)である。
上式(1)の第1項は、有効磁場Hによるトルク、第2項はギルバート(Gilbert)減衰項であり、ダンピングの伴う歳差運動を記述する。式(1)は、ランダウ・リフシッツ・ギルバート(LLG)方程式(右辺第1、第2項)に、スピン注入項(第3項)と、残留スピン磁界発生項(第4項)を追加したものである。右辺の第3項は、電流を流すことによって互いに反平行状態にある磁気状態の一側から他側に磁気モーメント(スピン)を、保存則の観点から直接注入して磁気状態を変化させる項に相当する。右辺の第4項は、注入したスピン(注入量:第3項=(u・▽)m)がある割合、βで一時的に残留スピンとして滞在し、磁場を発生させる効果を表した項となる。
図9に示すように、x軸の負方向(currentの矢印方向参照:A2からA1方向)に電流を流すことでスピン流(spin current)が発生する。ある一定の電流値を超えると磁気ポテンシャルに閉じ込められた磁壁(磁壁の中心位置Cp)が外に出てきて、スピン流(spin current)の方向に移動する。なお、書き込み電流(Current)の方向は、A1⇒A2に磁壁を移動させたい場合、A2からA1に流す方向を正とする。逆に、A2⇒A1に磁壁を移動させたい場合は、A1からA2に流す方向を正とする。電流の方向と磁壁を移動させたい方向が逆であるのは、磁気モーメントを運ぶキャリアが電子であるためである。
式(1)の残留スピン磁界発生項(第4項)についてさらに説明する。残留スピンの減衰定数(alpha_d)は、金属のd電子系であると、0.04程度である。従って歳差運動の一周期後の減衰率は、
exp(-alpha_d) = exp(-0.04)
となる。
歳差運動の周期に合わせて、書き込み電流を流すことで、残留スピンの数は増え、減衰量と一致するところまで増加する。
残留スピンの増加は、残留スピンが発生する磁場の効果として現れるため、残留スピン磁界発生項のβ(beta)値の増加として繰り込むことが出来る。定電流を印加した際のβの値は、0.04である。
図10に示すように、共振周波数に一致したパルス数(Cycles of Pulses)の増加に従って、beta (β:coefficient of non-adiabatic effect)は増大する。
理想的には無限回繰り返すことで、
1 / (1 - exp(-0.04)) = 25
倍程度まで、beta項を増幅出来る。
なお、フリー層L10において、磁壁が存在するノッチ領域(図7参照)の形状異方性による磁場は、5エルステッド程度であり、残留スピンの差異運動の周期は0.20GHzとなる。
式(1)の第4項のβの増大、すなわち、残留スピンが発生する磁場(Hi=β・(u・∇)m)の増大は、スピン注入が起こり、かつ、ダンピング(減衰)が発生する磁壁近傍で起こる(図11(A)の丸で囲んだ番号2参照)。
このため、図11(B)に示すように、磁壁のピンポテンシャルの深さを浅くする効果(図11(B)の丸で囲んだ番号3参照)として理解出来る。
図12は、図8に示すように、フリー層L10のノッチに磁壁(中心位置:Cp)が形成された場合に、磁壁を電流によって移動させて磁化状態を変化させるために必要な定電流の値(Threshold current density:スピン偏極電流密度の閾値)u_th =(g・P・m /(2・e・Ms))・J]のβ(beta)依存性を示す図である。横軸は、β(beta)、縦軸はスピン偏極電流密度の閾値(閾値電流密度)である。
図12から、共振を利用したβ(beta)値の増大に伴って、定電流による書き込み電流(スピン偏極電流密度の閾値)が低減することが分かる。
また、β(beta)値の増幅に伴って減少した書き込み電流の絶対値は、定電流での書き込みから、磁気状態の閉じ込めポテンシャルに起因する共振条件を満たすパルスでの書き込みに置き換えることで、さらに低減することが可能である。すなわち、残留スピンに対する共振パルス2の印加中、もしくは、印加後でも、緩和時間D内に、磁気状態の閉じ込めポテンシャルに起因する共振を誘起する共振パルス1を印加することで、単一の共振状態を利用するよりも、反転に必要なエネルギーをより分散して磁気素子に供給することが出来る。このため、書き込みに必要な電流の絶対値をさらに低減することが可能になる。
共振を起こすためには単極性のパルスでも良い。共振による励起をより短い時間で誘発するために、共振周期の位相に合わせて振幅を変化させてもよい。
例えば、磁気メモリ素子に対して、電流の方向を切り替えるスイッチを追加してパルスの極性を半周期ずらして交互に印加しても良い。
本実施例において、2つの共振パルスP1、P2を印加するための周辺回路(書き込み回路)は、図13(B)に示すように、2つの共振パルスP1、P2を入力するOR(論理和)ゲート11と、ソースが電源VDDに接続され、ドレインが磁気デバイス(Magnetic device)13(例えば図3の磁気メモリ)に接続され、ゲートがORゲート11の出力に接続されたPMOS(P-channel MOS (Metal Oxide Semiconductor))トランジスタ12を備えている。なお、ORゲート11は、図13(A)の共振パルス1、2(P1、P2)を入力し、P1、P2の論理和出力を出力する。ORゲート11をCMOS(Complementary MOS)ゲートで構成する場合、共振パルスP1、P2(電流パルス)の電流を電圧(CMOSロジックレベル)に変換し、ORゲート11に入力する構成としてもよい。PMOSトランジスタ12は、ゲートがLow電位のときオンし、ドレイン電流を磁気デバイス13に供給する。2つの共振パルスP1、P2のOR論理を取った信号をPMOSトランジスタ12のゲートに入力することで、予め電流値の上限値を設定した上で重ね合わせることが可能である(図13(A)のP1+P2波形)。磁気デバイス(Magnetic device)13は、図3、図7、図8、図9、図11を参照して説明した磁気メモリからなり、PMOSトランジスタ12のドレインは、例えば図3の電極L01、L02の一方に接続され、他方がGND(グランド)に接続される。
また、共振現象は、緩和時間内であれば増幅した効果が得られるため、緩和時間内で重ね合わせるパルスをずらすことも可能である。例えば、増幅パルスを10サイクル繰り返すことで、β(beta)の値は、0.04から0.36まで増幅される。
増幅を止めた後、β(beta)=0.36は、1サイクル(才差周期)で、exp(−0.04))の減衰が起こるが、増幅をしていない効果は(0.04の値以下になるまでは)、55サイクル(才差周期)保持される。
<実施例2>
前記実施例1の磁気メモリをアレイ構成とした場合、共振現象の緩和時間内であれば、図14に示すように、選択したロウ(行)w1(ワード線)の各カラム(列)に対して、カラム(ビット線列)b1、b2、b3の順で書き込む時に、2つの共振パルスの印加が両方終わってから次のカラム(列)に書き込む必要はない。なお、図14では、ワード線(例えばw1)の方向を行、書き込みデータを転送するビット線(例えばb1)の方向を列としたが、アレイにおける行、列は逆であってもよい。
カラムb1に2つ目の共振パルス1のパルストレイン(P1)を印加する時に、カラムb2には1つ目の共振パルス2のパルストレイン(P2)を印加し、
カラムb2に2つ目の共振パルス1のパルストレイン(P1)を印加する時に、カラムb3には1つ目の共振パルス2のパルストレイン(P2)を印加するようにしてもよい。
また、ロウw1に所属するすべてのセル(cell)に対して、共振パルス2のパルストレイン(P2)を予め印加しておいて、共振パルス2の励起状態が維持されている時間内に、共振パルス1のパルストレイン(P1)を、後から、各カラムに順次印加するようにしてしても良い。
また、ある領域(例えばロウw1〜w3とカラムb1〜b4で確定される範囲の領域)に存在するセル(cell)に対して、共振パルス2(P2)を予め印加しておき、共振パルス2(P2)の励起状態が維持されている時間内に、共振パルス1(P1)を、後から各セルに印加しても良い。
なお、上記の特許文献、非特許文献の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
L01、L02、L40 電極層
L10フリー層
L21、L22 ハード層
L30 L32 強磁性層(磁気センサの要素)
L31 非磁性層(磁気センサの要素)
11 ORゲート
12 トランジスタ(PMOSトランジスタ)
13 磁気デバイス

Claims (10)

  1. 自発磁化を反転させて書き込みを行う磁気メモリに対して、少なくとも、第1の磁気共振状態を誘起する第1のパルス周期の第1の共振パルス列と、前記第1の磁気共振状態と異なる第2の磁気共振状態を誘起する第2のパルス周期の第2の共振パルス列を印加して書き込みを行う、ことを特徴とする磁気メモリの書き込み方法。
  2. 前記第1の磁気共振状態が、磁気状態の閉じ込めポテンシャルに起因する磁気共振であり、
    前記第2の磁気共振状態が、電流によって注入されたスピンが外部に拡散する過程で一時的に前記磁気メモリのセル内部に転写された局在スピンに対する磁気共振である、ことを特徴とする、請求項1に記載の磁気メモリの書き込み方法。
  3. スピン注入によって書き込みを行う、ことを特徴とする請求項1又は2記載の磁気メモリの書き込み方法。
  4. 磁壁移動によって磁気状態を書き換える、ことを特徴とする請求項1又は2記載の磁気メモリの書き込み方法。
  5. 前記第1の共振パルス列と前記第2の共振パルス列を、時間的に重ならせるか、又は、磁気共振による励起状態が維持される時間範囲内で互いにずらす、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の磁気メモリの書き込み方法。
  6. アレイ状に配設された複数のセルに対して、前記アレイの1つの行又は列のセルに前記第1及び第2の共振パルス列の一方を印加するときに、前記アレイの他の行又は列のセルには前記第1及び第2の共振パルス列の他方を印加する、ことを特徴とする請求項4記載の磁気メモリの書き込み方法。
  7. 前記第1及び第2の共振パルスを別々の信号線を経由して印加する、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の磁気メモリの書き込み方法。
  8. 磁気共鳴状態の位相に合わせて前記第1、第2の共振パルスの極性を切り替える、ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の磁気メモリの書き込み方法。
  9. 自発磁化を反転させて書き込みを行う磁気メモリに対して、少なくとも、第1の磁気共振状態を誘起する第1のパルス周期の第1の共振パルス列と、前記第1の磁気共振状態と異なる第2の磁気共振状態を誘起する第2のパルス周期の第2の共振パルス列を印加して書き込みを行う回路を備えた、ことを特徴とする書き込み回路。
  10. 前記第1の磁気共振状態が、磁気状態の閉じ込めポテンシャルに起因する磁気共振であり、
    前記第2の磁気共振状態が、電流によって注入されたスピンが外部に拡散する過程で一時的に前記磁気メモリのセル内部に転写された局在スピンに対する磁気共振である、ことを特徴とする請求項9に記載の書き込み回路。
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