JP2013182501A - 歯車対の設計装置 - Google Patents

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俊介 深町
Masaki Kano
正樹 狩野
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Abstract

【課題】オペレータ等に複雑な評価等を強いることなく、簡単な諸元入力によって適切な設計諸元を得ることができる歯車対の設計装置を提供する。
【解決手段】演算部6は、ハイポイドギヤ100の基本諸元のうち検討諸元として予め設定された項目について任意の幅を持たせた諸元範囲を入力すると共に、ハイポイドギヤ100に対する制約条件を入力し、各検討諸元を各諸元範囲内で変化させることによって得られる基本諸元毎に諸元計算プログラムを用いて諸元計算を行い、各諸元計算の結果に基づいて、入力された諸元範囲の中から制約条件を満たす諸元範囲を抽出する。これにより、オペレータ等に複雑な評価等を強いることなく、簡単な諸元入力によって適切な設計諸元を得ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハイポイドギヤや傘歯車等の歯車対の設計装置に関する。
従来、ハイポイドギヤ等の歯車対の諸元設定、すなわち、設計方法については、例えば歯車便覧等において、既に確立されている。しかしながら、上記設計方法は、理論上は成立するものの、実際の加工に即したものとは言い難く、特に、歯車形成時のカッタの動き等を十分に考慮した諸元設計を行うものではない。
このため、歯車対の設計においては、歯車加工機メーカであるグリーソン社が提供するプログラム(グリーソンプログラム)等の諸元計算プログラムが広く用いられている。例えば、特許文献1には、傘歯車の歯形の設計において、グリーソンプログラムで得られる計算結果等に基づいてピニオンのドライブ側圧力角を変更することにより、最終的な設計諸元を設定する技術が開示されている。
特開平9−32908号公報
ところで、この種の諸元計算プログラムを用いた歯車対の設計においては、オペレータ等によりユーザ入力された所定の基本諸元に基づいて各種諸元が演算されるが、オペレータ等は、希望する最終的な設計諸元が得られるまでの間、基本諸元を人為的に繰り返し再入力し、得られた設計諸元等を繰り返し評価する必要がある。
しかしながら、一般に、基本諸元、及び、この種の諸元計算プログラムで得られる計算結果等は、単なる数値の羅列にすぎないため、熟練者でなければ適切な諸元入力及び評価をすることが困難である等、オペレータ等に対して過大な負担を強いることとなる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、オペレータ等に複雑な評価等を強いることなく、簡単な諸元入力によって適切な設計諸元を得ることができる歯車対の設計装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様による歯車対の設計装置は、入力された基本諸元に基づいて歯車対の設計諸元を演算する歯車対の設計装置において、前記基本諸元のうち検討諸元として予め設定された項目について任意の幅を持たせた諸元範囲を入力するとともに、前記歯車対に対する制約条件を入力する入力手段と、前記検討諸元を前記諸元範囲内で変化させることによって得られる前記基本諸元毎に諸元計算プログラムを用いて諸元計算を行う諸元計算手段と、前記諸元計算手段における前記各諸元計算の結果に基づいて、入力された前記諸元範囲の中から前記制約条件を満たす諸元範囲を抽出する諸元範囲抽出手段と、を備えたものである。
本発明の歯車対の設計装置によれば、オペレータ等に複雑な評価等を強いることなく、簡単な諸元入力によって適切な設計諸元を得ることができる。
歯車対の設計装置の概略構成図 歯車対の設計装置を実現するためのコンピュータシステムの一例を示す概略構成図 ハイポイドギヤの平面図 (a)は基本諸元入力画面の一例を示す説明図であり(b)は検討諸元入力画面の一例を示す説明図 制約条件入力画面の一例を示す説明図 検討諸元最適化ルーチンを示すフローチャート(その1) 検討諸元最適化ルーチンを示すフローチャート(その2) 検討諸元最適化ルーチンを示すフローチャート(その3) 検討諸元最適化ルーチンを示すフローチャート(その4) ネジレ角と圧力角を変化させたときのドライブ側の伝達効率を示す説明図 ネジレ角と圧力角を変化させたときのドライブ側の伝達効率を等高線表示して示す説明図 ネジレ角と圧力角を変化させたときのドライブ側の伝達効率を示す図表 ネジレ角と圧力角を変化させたときのコースト側の伝達効率を示す説明図 ネジレ角と圧力角を変化させたときのコースト側の伝達効率を等高線表示して示す説明図 ネジレ角と圧力角を変化させたときのコースト側の伝達効率を示す図表 ネジレ角と圧力角を変化させたときの噛合率を示す説明図 噛合率の制約条件を満たすネジレ角と圧力角の範囲を示す説明図 ネジレ角と圧力角を変化させたときの噛合率を示す図表 ネジレ角と圧力角を変化させたときのトップランドを示す説明図 トップランドの制約条件を満たすネジレ角と圧力角の範囲を示す説明図 ネジレ角と圧力角を変化させたときのトップランドを示す図表 ネジレ角と圧力角を変化させたときの歯元応力を示す説明図 歯元応力の制約条件を満たすネジレ角と圧力角の範囲を示す説明図 ネジレ角と圧力角を変化させたときの歯元応力を示す図表 ネジレ角と圧力角を変化させたときの接触圧力を示す説明図 接触応力の制約条件を満たすネジレ角と圧力角の範囲を示す説明図 ネジレ角と圧力角を変化させたときの接触応力を示す図表 各制約条件を満たすネジレ角と圧力角の範囲内におけるドライブ側の伝達効率を示す説明図 各制約条件を満たすネジレ角と圧力角の範囲内におけるコースト側の伝達効率を示す説明図 歯形条件を示す説明図
以下、図面を参照して本発明の形態を説明する。図面は本発明の一実施形態に係わり、図1は歯車対の設計装置の概略構成図、図2は歯車対の設計装置を実現するためのコンピュータシステムの一例を示す概略構成図、図3はハイポイドギヤの平面図、図4(a)は基本諸元入力画面の一例を示す説明図であり(b)は検討諸元入力画面の一例を示す説明図、図5は制約条件入力画面の一例を示す説明図、図6乃至図9は検討諸元最適化ルーチンを示すフローチャート、図10はネジレ角と圧力角を変化させたときのドライブ側の伝達効率を示す説明図、図11はネジレ角と圧力角を変化させたときのドライブ側の伝達効率を等高線表示して示す説明図、図12はネジレ角と圧力角を変化させたときのドライブ側の伝達効率を示す図表、図13はネジレ角と圧力角を変化させたときのコースト側の伝達効率を示す説明図、図14はネジレ角と圧力角を変化させたときのコースト側の伝達効率を等高線表示して示す説明図、図15はネジレ角と圧力角を変化させたときのコースト側の伝達効率を示す図表、図16はネジレ角と圧力角を変化させたときの噛合率を示す説明図、図17は噛合率の制約条件を満たすネジレ角と圧力角の範囲を示す説明図、図18はネジレ角と圧力角を変化させたときの噛合率を示す図表、図19はネジレ角と圧力角を変化させたときのトップランドを示す説明図、図20はトップランドの制約条件を満たすネジレ角と圧力角の範囲を示す説明図、図21はネジレ角と圧力角を変化させたときのトップランドを示す図表、図22はネジレ角と圧力角を変化させたときの歯元応力を示す説明図、図23は歯元応力の制約条件を満たすネジレ角と圧力角の範囲を示す説明図、図24はネジレ角と圧力角を変化させたときの歯元応力を示す図表、図25はネジレ角と圧力角を変化させたときの接触圧力を示す説明図、図26は接触応力の制約条件を満たすネジレ角と圧力角の範囲を示す説明図、図27はネジレ角と圧力角を変化させたときの接触応力を示す図表、図28は各制約条件を満たすネジレ角と圧力角の範囲内におけるドライブ側の伝達効率を示す説明図、図29は各制約条件を満たすネジレ角と圧力角の範囲内におけるコースト側の伝達効率を示す説明図、図30は歯形条件を示す説明図である。
図3に歯車対の一例として示すハイポイドギヤ100は、大径をなす一方の歯車(以下、ギヤともいう)101Gと、小径をなす他方の歯車(以下、ピニオンともいう)101Pとが互いに噛合して構成されている。これらギヤ101G及びピニオン101Pの各歯面は、例えば、フェースホブ方式のカッタヘッドを用いて加工されるものである。本実施形態において、具体的には、ギヤ101Gの歯面102Gであるドライブ歯面(凸歯面)102Ga及びコースト歯面(凹歯面)102Gbがカッタヘッドを用いて成形加工され、ピニオン101Pの歯面102Pであるドライブ歯面(凹歯面)102Pa及びコースト歯面(凸歯面)102Pbがカッタヘッドを用いて創成加工される。
図1に示すように、ハイポイドギヤ100を設計するための設計装置1は、ハイポイドギヤ100に係る各種諸元等をオペレータ等が入力するための入力部5と、入力部からの入力情報等に基づいて各種演算を行う演算部6と、演算部6で実行される各種プログラムを格納すると共に、入力された諸元や演算部6で演算された演算結果等を適宜記憶する記憶部7と、演算部6での演算結果等を出力する出力部8と、を有して構成されている。
なお、本実施形態の設計装置1は、例えば図2に示すコンピュータシステム10で実現される。コンピュータシステム10は、例えば、コンピュータ本体11に、キーボード12と、表示手段の一例としてのディスプレイ装置13と、プリンタ14とがケーブル15を介して接続されて要部が構成されている。そして、このコンピュータシステム10において、例えば、コンピュータ本体11に配設された各種ドライブ装置やキーボード12等が入力部5として機能するとともに、コンピュータ本体11に内蔵されたCPU、ROM、RAM等が演算部6として機能する。また、コンピュータ本体11に内蔵されたハードディスク等が記憶部7として機能すると共に、ディスプレイ装置13やプリンタ14等が出力部8として機能する。
この設計装置1には、先ず、入力部5を通じて、ハイポイドギヤ100に係る基本的な諸元(基本諸元)等がオペレータ等によって入力される。そして、基本諸元等が入力されると、設計装置1は、演算部6において、諸元計算プログラム(例えば、グリーソンプログラム等)を用いた各種諸元計算を行う。
具体的に説明すると、演算部6は、ディスプレイ装置13等の出力部8を通じて基本諸元入力画面(図4(a)参照)を表示することが可能となっている。そして、諸元入力画面が表示されると、オペレータ等は、キーボード12等の入力部5を通じて、入力画面上の各入力欄に対し、例えば、ピニオン(PINION)及びギヤ(GEAR)の歯数(NUMBER OF TEETH)N,N、ギヤの歯幅(FACE WIDTH OF THE GEAR)F、ピニオンのオフセット(PINION OFFSET)E、合計圧力角(SUM OF THE PRESSURE ANGLES)φ、ギヤピッチ円直径(PICH DIAMETER OF THE GEAR)D、カッター半径(CUTTER RADIUS)rc、ピニオン及びギヤの仕上げ取りしろ(STOCK ALLOWANCE)Δt,Δt、ピニオン捩れの方向及びネジレ角(PINION SPIRAL ANGLE)ψ、駆動メンバ(DRIVING MEMBER)、駆動メンバの回転方向(DIRECTION OF ROTATIONDRIVER)、バックラッシュ(BACKLASH)の最小値(MIN)及び最大値(MAX)、歯筋勾配の種類(DEPTHWISE TOOTH TAPER)、フェースミル(FACE MILL)或いはフェースホブ(FACE HOB)の選択状態、ギヤの深さ係数(DEPTH FACTOR)k、ギヤのアデンダム係数(ADDENDUM FACTOR)kα、ピニオン及びギヤの強度計算で使うカッターのエッジ半径(EDGE RADIUS USED IN STRENGTH)reP,reG、ピニオンとギヤの歯元応力のバランス(STRENGTH BALANCE DESIRED)の選択状態、摩擦係数(COEFFICIENT OF FRICTION)μ、歯元力に影響するカッター半径の係数(CUTTER RADIUS FACTOR - KX)、ピニオントルク(PINION TORQUE)T、及び、参照する基準円錐の種類(REFERENCE CONE)等の基本諸元を入力することが可能となっている。そして、基本諸元等が入力されると、演算部6は、諸元計算プログラムを用いた諸元計算を行うことにより、加工機設定のための諸元等を含む各種諸元を算出する。そして、演算部6は、オペレータ等によって入力された基本諸元と、諸元計算によって得られた各種諸元等により構成される設計諸元を、ディスプレイ装置13等の出力部8を通じて出力する。
ここで、設計装置1には、基本諸元として入力される各項目のうち、所定の項目が検討諸元として予め設定されている。そして、これら検討諸元として設定された各項目については、単一の数値に代えて、任意の幅を持たせた諸元範囲を入力することが可能となっている。
本実施形態において、検討諸元としては、例えば、ギヤの歯幅F、圧力角φ、ピニオンのネジレ角ψP、及び、デプスファクタkが設定されている。これら検討諸元の諸元範囲を入力するため、例えば、図4(a)に示すように、諸元入力画面上には、各検討諸元の入力欄に隣接する位置に操作ボタンが設けられている。そして、この操作ボタンが操作されると、例えば、図4(b)に示すように、演算部6は、ディスプレイ装置13等の出力部8を通じて、各検討諸元についての諸元範囲を入力するための画面(検討諸元入力画面)を別途表示する。これにより、オペレータ等は、キーボード12等の入力部5を通じて、検討諸元入力画面上の各入力欄に検討諸元の諸元範囲を入力することが可能となっている。なお、検討諸元としては、全ての項目を入力する必要はなく、検討を要する1または2以上の項目についてのみ入力することも可能である。例えば、ギヤの歯幅F及びデプスファクタkについては諸元入力画面を通じて単一の数値を入力し、圧力角φ及びピニオンのネジレ角ψPについては検討諸元入力画面を通じて諸元範囲を入力することも可能である。
さらに、検討諸元の諸元範囲が入力されると、例えば、図5に示すように、演算部6は、ディスプレイ装置13等の出力部8を通じて、ハイポイドギヤ100の性能等に関する制約条件についての入力画面(制約条件入力画面)を表示する。この制約条件は、検討諸元として入力された各諸元範囲の中から適切な諸元範囲を抽出するためのものであり、例えば、接触応力(Z FACTOR)Zd、歯元応力(Q FACTOR)Qd、トップランド(TOPLAND)Td、及び、噛合率(MODIFIED CONTACT RATIO)εdが、キーボード12等の入力部5を通じて、オペレータ等により入力される。なお、これらの制約条件は、例えば、車両の駆動系等を設計する設計者等が使用するハイポイドギヤの性能として特に重要視する条件に基づいて定められるものである。
このように検討諸元及び制約条件が入力されると、演算部6は、入力された諸元範囲内で各検討諸元を変化させることにより、検討諸元が異なる複数パターンの基本諸元を得る。そして、演算部6は、得られた基本諸元毎に、諸元計算プログラムを用いた諸元計算を行う。この諸元計算結果には、接触応力(Z FACTOR)、歯元応力(Q FACTOR)、トップランド(TOPLAND)、及び、噛合率(MODIFIED CONTACT RATIO)が含まれており、演算部6は、入力された各検討諸元の諸元範囲の中から、諸元計算の結果が各制約条件を満たす諸元範囲を抽出する。
さらに、演算部6は、抽出した諸元範囲内において、各検討諸元を変化させて得られる基本諸元毎に、ハイポイドギヤ100の伝達効率を演算する。そして、演算部6は、ハイポイドギヤ100の伝達効率が最も高くなる各検討諸元の組み合わせを最適値として抽出する。そして、演算部6は、最適値として抽出した各検討諸元を含む基本諸元と、当該基本諸元に基づいて諸元計算プログラムを用いて得られた諸元計算結果を、最終的な設計諸元として出力する。
このように、本実施形態において、入力部5は入力手段としての機能を実現し、演算部6は、諸元計算手段、諸元範囲抽出手段、伝達効率算出手段、及び、検討諸元抽出手段としての各機能を実現する。
次に、演算部6で実行される検討諸元の最適化処理について、図6乃至図9に示す検討諸元最適化ルーチンを示すフローチャートに従って説明する。このルーチンがスタートすると、演算部6は、先ず、ステップS101において、オペレータ等によってユーザ入力された検討諸元の範囲(デプスファクタk〜k、歯幅F〜F、ネジレ角ψ〜ψ、圧力角φ〜φ)を他の基本諸元と共に読み込む。また、演算部6は、オペレータ等によってユーザ入力された制約条件(接触応力(Z FACTOR)Zd、歯元応力(Q FACTOR)Qd、トップランド(TOPLAND)Td、及び、噛合率(MODIFIED CONTACT RATIO)εd)を読み込むと共に、繰り返し数Nを読み込む。なお、繰り返し数Nとは、検討諸元の範囲や各諸元の有効桁数等から求まる値である。
ステップS101からステップS102に進むと、演算部6は、各検討諸元の中間値kα、Fα、ψα、φαをそれぞれ算出する。すなわち、演算部6は、各検討諸元の中間値として、
α=0.5×(k+k
α=0.5×(F+F
ψα=0.5×(ψ+ψ
φα=0.5×(φ+φ
をそれぞれ算出する。
また、ステップS102において、演算部6は、伝達効率ηが算出されたか否かを示すフラグOinitialを「False」に初期設定する。なお、フラグOinitialは、後述の処理において伝達効率ηが一旦算出されると「True」に変更されるが、それまでの間は「False」の状態が維持されるものである。
さらに、ステップS102において、演算部6は、各検討諸元の検討分解幅Δk、ΔF、Δψ、Δφをそれぞれ算出する。すなわち、演算部6は、例えば、各検討諸元の分割数がそれぞれ「10」に設定されている場合、
Δk←0.1×(k−k
ΔF←0.1×(F−F
Δψ←0.1×(ψ−ψ
Δφ←0.1×(φ−φ
をそれぞれ算出する。
ステップS102からステップS103に進むと、演算部6は、ステップS132までの処理を行うことにより、各検討諸元をそれぞれ該当する検討分解幅ずつ順次変更し、当該変更によって得られる各基本諸元が制約条件を満たす適正なものか否かを判断し、適正であると判断した基本諸元に対しては伝達効率ηをそれぞれ算出する。すなわち、例えば、デプスファクタk、歯幅F、ネジレ角ψ、及び、圧力角φの全ての諸元範囲が設定されており、且つ、各検討諸元の分割数がそれぞれ「10」に設定されている場合、演算部6は、各検討諸元を順次変化させることにより、11×11×11×11通りの基本諸元を設定する。そして、演算部6は、検討諸元を変化させることにより設定した基本諸元毎に、諸元計算プログラムを用いた諸元計算を行い、得られた諸元計算結果と制約条件とを比較することにより、各基本諸元の適否を判断する(入力された諸元範囲の中から制約条件を満たす諸元範囲を抽出する)。そして、演算部6は、各検討諸元が抽出した諸元範囲に属する基本諸元毎に伝達効率を算出し、伝達効率が最も高くなる検討諸元の組み合わせを含んで構成された基本諸元を最適値として抽出する。なお、以下の説明において、cは検討細分化の回数を示し、iは検討分解幅Δkずつ変化するデプスファクタk毎に付される番号、jは検討分解幅ΔFずつ変化する歯幅F毎に付される番号、lは検討分解幅Δψずつ変化するネジレ角ψ毎に付される番号、mは検討分解幅Δφずつ変化する圧力角φ毎に付される番号である。
具体的に説明すると、演算部6は、ステップS103において、検討細分化の回数cを「1」にセットする。
そして、ステップS103(或いは、後述するステップS134)からステップS104に進むと、演算部6は、デプスファクタkに対する番号iを初期値「0」にセットする。
そして、ステップS104(或いは、後述するステップS132)からステップS105に進むと、演算部6は、現在セットされている番号iに基づいて今回検討すべきデプスファクタkの値を設定する(ki←kα+(i−5)×Δk)。
そして、ステップS105からステップS106に進むと、演算部6は、歯幅Fに対する番号jを初期値「0」にセットする。
そして、ステップS106(或いは、後述するステップS130)からステップS107に進むと、演算部6は、現在セットされている番号jに基づいて今回検討すべき歯幅Fの値を設定する(Fi←Fα+(j−5)×ΔF)。
そして、ステップS107からステップS108に進むと、演算部6は、ネジレ角ψに対する番号lを初期値「0」にセットする。
そして、ステップS108(或いは、後述するステップS128)からステップS109に進むと、演算部6は、現在セットされている番号lに基づいて今回検討すべきネジレ角ψの値を設定する(ψ←ψ+(l−5)×Δψ)。
そして、ステップS109からステップS110に進むと、演算部6は、圧力角φに対する番号mを初期値「0」にセットする。
そして、ステップS110(或いは、ステップS126)からステップS111に進むと、演算部6は、現在セットされている番号mに基づいて今回検討すべき圧力角φの値を設定する(φ←φ+(m−5)×Δφ)。
このようにしてデプスファクタk、歯幅F、ネジレ角ψ、圧力角φがそれぞれ設定されてステップS111からステップS112に進むと、演算部6は、現在設定されているデプスファクタkが諸元幅k〜kの範囲内であるか否か、すなわち、k≦k≦kであるか否かを調べる。
そして、ステップS112において、演算部6は、デプスファクタkが諸元幅の範囲外であると判定した場合にはステップS125に進み、デプスファクタkが諸元幅の範囲内であると判定した場合にはステップS113に進む。
ステップS112からステップS113に進むと、演算部6は、現在設定されている歯幅Fが諸元幅F〜Fの範囲内であるか否か、すなわち、F≦F≦Fであるか否かを調べる。
そして、ステップS113において、演算部6は、歯幅Fが諸元幅の範囲外であると判定した場合にはステップS125に進み、歯幅Fが諸元幅の範囲内であると判定した場合にはステップS114に進む。
ステップS113からステップS114に進むと、演算部6は、現在設定されているネジレ角ψが諸元幅ψ〜ψの範囲内であるか否か、すなわち、ψ≦ψ≦ψであるか否かを調べる。
そして、ステップS114において、演算部6は、ネジレ角ψが諸元幅の範囲外であると判定した場合にはステップS125に進み、ネジレ角ψが諸元幅の範囲内であると判定した場合にはステップS115に進む。
ステップS114からステップS115に進むと、演算部6は、現在設定されている圧力角φが諸元幅φ〜φの範囲内であるか否か、すなわち、φ≦φ≦φであるか否かを調べる。
そして、ステップS115において、演算部6は、圧力角φが諸元幅の範囲外であると判定した場合にはステップS125に進み、圧力角φが諸元幅の範囲内であると判定した場合にはステップS116に進む。
なお、上述のステップS112〜S115の判定は、繰り返し数N=1である場合には省略することができ、この場合、演算部6は、ステップS111からステップS116に進む。
ステップS115からステップS116に進むと、演算部6は、現在設定されているデプスファクタk、歯幅F、ネジレ角ψ、圧力角φを含む基本諸元に基づき、諸元計算プログラムを用いた諸元計算を行う。これにより、演算部6は、当該基本諸元におけるトップランドTijlm(←T(k,F,ψ,φ))、噛合率εijlm(←ε(k,F,ψ,φ))、歯元応力Qijlm(←Q(k,F,ψ,φ))、及び、接触応力Zijlm(←Z(k,F,ψ,φ))を取得する。さらに、演算部6は、諸元計算プログラムを用いた諸元計算により、圧力角(合計圧力角)φをドライブ側とコースト側とに振り分けた値(ドライブ側の圧力角φDRV及びコースト側の圧力角φCST)を取得する。
ステップS116からステップS117に進むと、演算部6は、今回取得したトップランドTijlmが制約条件として入力されているトップランド(最小トップランド)Tよりも大きいか否かを調べる。
そして、ステップS117において、演算部6は、今回取得したトップランドTijlmが最小トップランドT以下であると判定した場合にはステップS125に進み、今回取得したトップランドTijlmが最小トップランドTよりも大きいと判定した場合にはステップS118に進む。
ステップS117からステップS118に進むと、演算部6は、今回所得した噛合率εijlmが制約条件として入力されている噛合率(最小噛合率)εよりも大きいか否かを調べる。
そして、ステップS118において、演算部6は、今回取得した噛合率εijlmが最小噛合率ε以下であると判定した場合にはステップS125に進み、今回取得した噛合率εijlmが最小噛合率εよりも大きいと判定した場合にはステップS119に進む。
ステップS118からステップS119に進むと、演算部6は、今回取得した歯元応力Qijlmが制約条件として入力されている歯元応力(最大歯元応力)Q未満であるか否かを調べる。
そして、ステップS119において、演算部6は、今回所得した歯元応力Qijlmが最大歯元応力Q以上であると判定した場合にはステップS125に進み、今回取得した歯元応力Qijlmが最大歯元応力Q未満であると判定した場合にはステップS120に進む。
ステップS119からステップS120に進むと、演算部6は、今回取得した接触応力Zijlmが制約条件として入力されている接触応力(最大接触応力)Z未満であるか否かを調べる。
そして、ステップS120において、演算部6は、今回取得した接触応力Zijlmが最大接触応力Z以上であると判定した場合にはステップS125に進み、今回取得した接触応力Zijlmが最大接触応力Z未満であると判定した場合にはステップS121に進む。
ステップS120からステップS121に進むと、演算部6は、現在設定されているデプスファクタk、歯幅F、ネジレ角ψ、圧力角φを含む基本諸元に基づき、ハイポイドギヤ100の伝達効率ηijlmを算出する。
この場合、演算部6は、例えば、伝達効率ηijlmとして、以下の(1)式を用いてドライブ側の伝達効率ηDRVを算出する。
ηDRV=〈1+(Tmax/T)1/2・{μ・secφDRV
・[〔cosψ・(tanψ−tanψ)〕2
+〔A・(1−E/D)162]1/2}+B-1〉 …(1)
ここで、(1)式中において、Tmaxはハイポイドギヤの許容トルク、μは摩擦係数、Aは歯形方向滑り率の算出項(例えば、A=0.15の固定値)、Eはピニオンのオフセット、Dはギヤピッチ円直径、Bはベアリングロス(例えば、B=1[%])である。
なお、演算部6は、伝達効率ηijlmとして、コースト側の伝達効率ηCST、或いは、ドライブ側の伝達効率ηDRVとコースト側の伝達効率ηCSTの平均値等を設定することも可能である。この場合、詳細については省略するが、コースト側の伝達効率ηCSTの計算式については、コースト時に歯面に作用する力の方向等を考慮して上述の式(1)を変形することにより、容易に得ることができる。
ステップS121からステップS122に進むと、演算部6は、フラグOinitialが「False」のまま維持されているか否かを調べる。
そして、演算部6は、ステップS122において、フラグOinitialが「False」のまま維持されていると判定した場合にはステップS124に進み、フラグOinitialが「False」ではない(すなわち、「True」に変更されている)と判定した場合にはステップS123に進む。
ステップS122からステップS123に進むと、演算部6は、前回までに算出されている伝達効率の最高値ηが今回算出した伝達効率ηijlm未満であるか否かを調べる。
そして、演算部6は、ステップS123において、前回までの伝達効率の最高値ηが今回の伝達効率ηijlm未満であると判定した場合にはステップS124に進み、前回までの伝達効率の最高値ηが今回の伝達効率ηijlm以上であると判定した場合にはステップS125に進む。
ステップS122或いはステップS123からステップS124に進むと、演算部6は、伝達効率の最高値ηを今回算出した伝達効率ηijlmで更新する(η←ηijlm)。
また、演算部6は、伝達効率の最高値ηを得るための最高諸元k,φ,ψ,Fとして、現在設定されている各検討諸元kijlm,φijlm,ψijlm,Fijlmを更新する(k←kijlm,φ←φijlm,ψ←ψijlm,F←Fijlm)。
さらに、演算部6は、フラグOinitialを「True」に変更(Oinitial←True)した後、ステップS125に進む。
ステップS112〜S115、ステップS117〜120、ステップS123、或いはステップS124からステップS125に進むと、演算部6は、圧力角φに係る番号mが分割数に基づいて設定された上限値である「10」に到達したか否かを調べる。
そして、ステップS125において、番号mが上限値「10」に到達していないと判定した場合、演算部6は、ステップS126に進み、番号mをインクリメントした後(m←m+1)、ステップ111に戻る。
一方、ステップS125において、番号mが上限値「10」に到達していると判定した場合、演算部6は、ステップS127に進み、噛合率εに係る番号lが分割数に基づいて設定された上限値である「10」に到達したか否かを調べる。
そして、ステップS127において、番号lが上限値「10」に到達していないと判定した場合、演算部6は、ステップS128に進み、番号lをインクリメントした後(l←l+1)、ステップS109に戻る。
一方、ステップS127において、番号lが上限値「10」に到達していると判定した場合、演算部6は、ステップS129に進み、歯幅Fに係る番号jが分割数に基づいて設定された上限値である「10」に到達したか否かを調べる。
そして、ステップS129において、番号jが上限値「10」に到達していないと判定した場合、演算部6は、ステップS130に進み、番号jをインクリメントした後(j←j+1)、ステップS107に戻る。
一方、ステップS129において、番号jが上限値「10」に到達していると判定した場合、演算部6は、ステップS131に進み、デプスファクタkに係る番号iが分割数に基づいて設定された上限値である「10」に到達したか否かを調べる。
そして、ステップS131において、番号jが上限値「10」に到達していないと判定した場合、演算部6は、ステップS132に進み、番号iをインクリメントした後(i←i+1)、ステップS105に戻る。
一方、ステップS131において、番号jが上限値「10」に到達していると判定した場合、すなわち、全ての番号m,l,j,iがそれぞれの上限値である「10」に到達していると判定した場合、演算部6は、ステップS133に進み、検討細分化の回数cが繰り返し数Nに到達したか否かを調べる。
そして、ステップS133において、演算部6は、回数cが繰り返し数Nに到達していないと判定した場合にはステップS134に進み、回数cが繰り返し数Nに到達していると判定した場合にはステップS135に進む。
ステップS133からステップS134に進むと、演算部6は、回数cをインクリメントする(c←c+1)。
また、演算部6は、各検討諸元について更なる詳細な検討を行うべく、現在設定されている各検討諸元の検討分解幅Δk、ΔF、Δψ、Δφを現在のものよりも小値にそれぞれ更新する。本実施形態において、具体的には、演算部6は、例えば、各検討分解幅Δk、ΔF、Δψ、Δφを現在の値の2割の値に更新する(Δk←0.2×Δk、ΔF←0.2×ΔF、Δψ←0.2×Δψ、Δφ←0.2×ΔΦ)。
さらに、演算部6は、各検討諸元についての詳細な検討を、現在の各最高諸元k、F、ψ、φを中心として行うべく、各中間値kα、Fα、ψα、φαをそれぞれ更新した後(k←kα、F←Fα、ψ←ψα、φ←φα)、ステップS104に戻る。
一方、ステップS133からステップS135に進むと、演算部6は、現在ステップS124で設定されている最新の各最高諸元k、F、ψ、φを、基本諸元を最適化するための各検討諸元の最適値として抽出し、当該検討諸元の最適値を含む基本諸元に基づいて算出された伝達効率の最高値ηと共に出力した後、ルーチンを抜ける。
次に、上述の処理によって得られる検討諸元の最適値の一例について、図10乃至図29を参照して説明する。なお、以下の説明は概念的なことを示すものであり、必ずしも、上述したフローチャートの手順と一致するものではない。また、以下の説明においては、説明を簡略化するため、検討諸元のうち、デプスファクタk及び歯幅Fを所定値に固定し、ネジレ角ψと圧力角φのみを所定の各諸元幅でそれぞれ変化させたときの一例について説明する。勿論、例えば、図30に示すように、デプスファクタk及び歯幅Fについても変化させることは可能である。
先ず、前提として、例えば、ある基本諸元において、検討諸元であるネジレ角ψを41[deg]〜51[deg]の範囲内で変化させると共に、圧力角φを30[deg]〜50[deg](すなわち、平均圧力角φAVGを15[deg]〜25[deg])の範囲内で変化させた場合、ネジレ角ψと平均圧力角φAVGとドライブ側の伝達効率ηDRVとの関係は、図10乃至図12に示すものであるとする。この場合、図示の例では、伝達効率ηDRVを最適化するという観点に限れば、ネジレ角ψ=41[deg]、平均圧力角φAVG=15[deg]がそれぞれの最適値であることが分かる。
また、同様の基本諸元において、ネジレ角ψ及び圧力角φを同様の範囲内で変化させた場合、ネジレ角ψと平均圧力角φAVGとコースト側の伝達効率ηCSTとの関係は、図13乃至図15に示すものであるとする。この場合、図示の例では、伝達効率ηCSTを最適化するという観点に限れば、ネジレ角ψ=41[deg]、平均圧力角φAVG=15[deg]がそれぞれの最適値であることが分かる。
一方、上述のように、伝達効率ηの観点から仮にネジレ角ψ=41[deg]及び平均圧力角φAVG=15[deg]が最適値であったとしても、他の条件を考慮すると、上述の各値が必ずしも実用に耐え得るハイポイドギヤの最適値とは限らない。
そこで、上述のフローチャートに従って説明したように、演算部6は、ハイポイドギヤに対する各制約条件に基づいて検討諸元の許容範囲を絞り込む。そして、演算部6は、絞り込まれた検討諸元の諸元範囲の中から、伝達効率を最高値とする各検討諸元を抽出する。
すなわち、例えば、図16,18に示すように、演算部6は、ある基本諸元において、検討諸元であるネジレ角ψ及び圧力角φ(平均圧力角φAVG)をそれぞれ変化させたときの各噛合率εを算出し、噛合率の制約条件である最小噛合率ε(例えば、ε=2.32)未満の領域をNG領域として排除し、最小噛合率ε以上の領域をOK領域として抽出する(図17参照)。
また、例えば、図19,21に示すように、演算部6は、ある基本諸元において、検討諸元であるネジレ角ψ及び圧力角φ(平均圧力角φAVG)をそれぞれ変化させたときの各トップランドTを算出し、トップランドの制約条件である最小トップランドT(例えば、T=0.97)未満の領域をNG領域として排除し、最小トップランドT以上の領域をOK領域として抽出する(図20参照)。
また、例えば、図22,24に示すように、演算部6は、ある基本諸元において、検討諸元であるネジレ角ψ及び圧力角φ(平均圧力角φAVG)をそれぞれ変化させたときの各歯元応力Qを算出し、歯元応力の制約条件である最大歯元応力Q(例えば、Q=12.852)を越える領域をNG領域として排除し、最大歯元応力Q以下の領域をOK領域として抽出する(図23参照)。
また、例えば、図25,27に示すように、演算部6は、ある基本諸元において、検討諸元であるネジレ角ψ及び圧力角φ(平均圧力角φAVG)をそれぞれ変化させたときの各接触応力Zを算出し、接触応力の制約条件である最大接触応力Z(例えば、Z=5086.54)を越える領域をNG領域として排除し、最大接触応力Z以下の領域をOK領域として抽出する(図26参照)。
そして、例えば、図28に示すように、演算部6は、各検討諸元を変化させたときの伝達効率ηDRVの計算結果(図11参照)に対し、各制約条件に基づく領域を重畳的に配置し、全ての制約条件についてOK領域として抽出された領域の中で伝達効率を最高値ηDRV_MAXとする各検討諸元を抽出する。
同様に、例えば、図29に示すように、演算部6は、各検討諸元を変化させたときの伝達効率ηCSTの計算結果(図14参照)に対し、各制約条件に基づく領域を重畳的に配置し、全ての制約条件についてOK領域として抽出された領域の中で伝達効率を最高値ηCST_MAXとする各検討諸元を抽出することも可能である。
このような実施形態によれば、ハイポイドギヤ100の基本諸元のうち検討諸元として予め設定された項目について任意の幅を持たせた諸元範囲を入力すると共に、ハイポイドギヤ100に対する制約条件を入力し、各検討諸元を各諸元範囲内で変化させることによって得られる基本諸元毎に諸元計算プログラムを用いて諸元計算を行い、各諸元計算の結果に基づいて、入力された諸元範囲の中から制約条件を満たす諸元範囲を抽出することにより、オペレータ等に複雑な評価等を強いることなく、簡単な諸元入力によって適切な設計諸元を得ることができる。
この場合において、さらに、抽出した検討諸元の諸元範囲内において当該検討諸元を変化させて得られる基本諸元毎にハイポイドギヤの伝達効率を算出し、伝達効率を最も高くする検討諸元の値を最適値として抽出することにより、検討諸元の最適値を容易に得ることができる。
なお、本発明は、以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲内である。例えば、検討諸元及び制約条件等は上述のものに限定されるものでなく、その他、任意の諸元及び条件を設定することも可能である。また、上述の実施形態においては、ハイポイドギヤの設計を行う際の一例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、傘歯車等の歯車対にも適用が可能である。
1 … 設計装置
5 … 入力部(入力手段)
6 … 演算部(諸元計算手段、諸元範囲抽出手段、伝達効率算出手段、検討諸元抽出手段)
7 … 記憶部
8 … 出力部
10 … コンピュータシステム
11 … コンピュータ本体
12 … キーボード
13 … ディスプレイ装置
14 … プリンタ
15 … ケーブル
100 … ハイポイドギヤ
101G … ギヤ
101P … ピニオン
102G … 歯面
102Ga … ドライブ歯面
102Gb … コースト歯面
102P … 歯面
102Pa … ドライブ歯面
102Pb … コースト歯面

Claims (2)

  1. 入力された所定の基本諸元に基づいて歯車対の設計諸元を演算する歯車対の設計装置において、
    前記基本諸元のうち検討諸元として予め設定された所定の項目について任意の幅を持たせた諸元範囲を入力するとともに、前記歯車対に対する所定の性能条件を満足する制約条件を入力する入力手段と、
    前記検討諸元を前記諸元範囲内で変化させることによって得られる前記基本諸元毎に諸元計算プログラムを用いて諸元計算を行う諸元計算手段と、
    前記諸元計算手段における前記各諸元計算の結果に基づいて、入力された前記諸元範囲の中から前記制約条件を満たす諸元範囲を抽出する諸元範囲抽出手段と、を備えたことを特徴とする歯車対の設計装置。
  2. 前記基本諸元に基づいて歯車対の伝達効率を算出する伝達効率算出手段と、
    前記諸元範囲抽出手段によって抽出された前記諸元範囲内において前記伝達効率を最も高くする前記検討諸元を抽出する検討諸元抽出手段と、を備えたことを特徴とする請求項1記載の歯車対の設計装置。
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