JP6094397B2 - ウォームの設計支援システム及びウォームの設計方法 - Google Patents

ウォームの設計支援システム及びウォームの設計方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6094397B2
JP6094397B2 JP2013129571A JP2013129571A JP6094397B2 JP 6094397 B2 JP6094397 B2 JP 6094397B2 JP 2013129571 A JP2013129571 A JP 2013129571A JP 2013129571 A JP2013129571 A JP 2013129571A JP 6094397 B2 JP6094397 B2 JP 6094397B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
worm
dimensional model
worm wheel
unit
wheel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013129571A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015004396A (ja
Inventor
健太郎 山崎
健太郎 山崎
山本 武士
武士 山本
泰裕 中島
泰裕 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2013129571A priority Critical patent/JP6094397B2/ja
Publication of JP2015004396A publication Critical patent/JP2015004396A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6094397B2 publication Critical patent/JP6094397B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
    • Y02T10/82Elements for improving aerodynamics

Landscapes

  • Gear Transmission (AREA)
  • Gears, Cams (AREA)

Description

本発明は、ウォームギヤを構成するウォームの設計支援を行うウォームの設計支援システム及びウォームの設計方法に関する。
従来の電動パワーステアリング装置では、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて電動モータから補助操舵トルクを発生し、これを動力伝達機構(ウォーム減速機)により減速して操舵機構の出力軸に伝達している。
このような歯車の加工シミュレーション方法としては、例えば特許文献1に記載の技術がある。この技術は、歯車の持つ基本諸元と、当該歯車の相手ギヤの基本諸元と、歯車の加工工程で使用される数値制御工作機械(M/C)に装着される工具情報と、数値制御工作機械固有のM/C特性情報とから、加工後の歯車と相手ギヤとの噛合状態をシミュレーションし、噛合状態における干渉チェックを行うものである。
また、ウォームとウォームホイールとが干渉しないように設定したウォーム減速機として、例えば特許文献2に記載の技術がある。この技術は、ウォームの完全ネジ部の両端で、且つウォームの外径とウォームホイールの外径とが交差する交差範囲より中央寄りに存在する不完全ネジ部の外径を、完全ネジ部の外径より小径で、且つ歯底径より大きく設定したものである。
特開平9−212222号公報 特許第4479403号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術にあっては、歯車と相手ギヤとを組立てた際の組付位置ずれを考慮していないため、歯車と相手ギヤとの間の位置関係がずれた場合の噛合状態を解析できない。このため、実際に組立てた歯車と相手ギヤとの噛合状態によっては、設計意図としない箇所の干渉が原因で異音が発生し、製品品質に悪影響を及ぼす場合がある。
また、特許文献2に記載の技術にあっては、ウォームの完全ネジ部の軸方向長さを最適に設計する点については、全く考慮されていない。完全ネジ部の長さの設計は、設計者の経験則に委ねられているのが現状であり、不完全ネジ部とウォームホイールとが干渉しないように、必要以上の余裕代が設定されている可能性がある。
特に、電動パワーステアリングのウォーム減速機は、車両のレイアウト性の向上のために、小型化・軽量化が求められており、ウォーム全長の短縮化、ひいては完全ネジ部の長さの最適化が求められている。
ところが、不完全ネジ部は、加工工具の食い付き部によって作られた山形が不完全なネジ形状であり、その形状を方程式で表すことが困難であるため、ウォームギヤ回転時の不完全ネジ部とウォームホイールとの動的な干渉距離を求めることができなかった。そのため、試作品を作らずには、完全ネジ部の長さが必要最小値であることの検証ができず、ウォーム全長の短縮化が困難であった。
そこで、本発明は、実加工に近い状態でのシミュレーションにより、最適なウォームを設計することができるウォームの設計支援システム及びウォームの設計方法を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明に係るウォームの設計支援システムの一態様は、ウォームの設計仕様を決定するウォームの設計支援システムであって、前記ウォームの基本諸元と前記ウォームの加工工具情報とに基づいて、当該ウォームの三次元モデルを生成するウォーム三次元モデル生成部と、前記ウォームと噛合するウォームホイールの基本諸元に基づいて、当該ウォームホイールの三次元モデルを生成するウォームホイール三次元モデル生成部と、前記ウォームの設計値と、前記ウォームギヤの組付位置ずれ情報と、前記ウォームホイールの回転角とをパラメータとし、前記ウォーム三次元モデル生成部で生成したウォームの三次元モデルと、前記ウォームホイール三次元モデル生成部で生成したウォームホイールの三次元モデルとを用いて、前記ウォームと前記ウォームホイールとの噛合状態をシミュレーションするシミュレーション部と、前記シミュレーション部によるシミュレーション結果に基づいて、前記ウォームの設計値を決定する解析部と、を備えることを特徴としている。
このように、ウォームギヤの組付位置ずれと回転とをシミュレーションして、ウォームの設計値を決定するので、ウォームの設計値の最適値とすることができる。そのため、実際にウォームギヤを組み立てた際にウォームとウォームホイールとの位置関係がずれた場合であっても、設計意図しない問題が生じるのを防止することができる。
また、上記において、前記組付位置ずれ情報は、前記ウォームと前記ウォームホイールとの軸間距離ずれ、前記ウォームの軸ずれ、前記ウォームの傾きの少なくとも1つであることが好ましい。
このように、実際のウォームギヤの組付け時に発生し得る組付位置ずれ情報を考慮するので、ウォームとウォームホイールとの噛合状態を適切に解析することができる。
さらに、上記において、前記シミュレーション部は、前記ウォームと前記ウォームホイールとの噛合状態の三次元モデルをモニタ表示するシミュレーション結果表示部を備えるようにしてもよい。これにより、設計者は、パラメータの変化に応じたウォームとウォームホイールとの噛合状態の変化を視覚的に理解することができる。
また、上記において、前記ウォームは、軸方向中央部に形成された完全ネジ部と、該完全ネジ部の両端部に形成された不完全ネジ部とを備え、前記解析部は、前記ウォームの設計値として、前記完全ネジ部の軸方向長さを決定するようにしてもよい。
これにより、完全ネジ部の軸方向長さの必要最小値を求めることができる。そのため、完全ネジ部の長さに必要以上の余裕代を設けることがなくなり、ウォーム全長の短縮化、ひいては、ウォームギヤの小型化・軽量化を実現することができる。
さらに、上記において、前記シミュレーション部は、前記ウォームと前記ウォームホイールとの噛合状態から、前記ウォームの不完全ネジ部のエッジと前記ウォームホイールの表面との三次元上の干渉距離を測定する干渉距離測定部を備えるようにしてもよい。
このように、ウォームギヤ回転時の不完全ネジ部とウォームホイールとの動的な干渉距離を求めることで、ウォームの不完全ネジ部のエッジとウォームホイールの表面とが干渉しない完全ネジ部長さを求めることができる。したがって、実際にウォームギヤを組み立てた際にウォームとウォームホイールとの位置関係がずれた場合であっても、設計意図しない干渉により異音が発生するといった現象を抑制することができる。
また、上記において、前記解析部は、前記干渉距離測定部で測定した干渉距離に基づいて、前記ウォームの完全ネジ部の軸方向長さと、各完全ネジ部の軸方向長さにそれぞれ対応する前記干渉距離の最小値との関係を示す散布図を作成する散布図作成部と、前記散布図作成部で作成した散布図を表示する解析結果表示部と、を備えるようにしてもよい。
これにより、設計者は、完全ネジ部長さと干渉距離との関係を視覚的に理解することができる。したがって、完全ネジ部長さを、ウォームの不完全ネジ部とウォームホイールとの干渉距離を考慮した最適な値に設定することができる。
さらにまた、上記において、前記解析部は、前記散布図作成部で作成した散布図をもとに、前記干渉距離の最小値が予め設定した前記干渉距離の判定基準値と一致する前記完全ネジ部の軸方向長さを算出し、これを前記ウォームの設計値として出力する設計値出力部を備えるようにしてもよい。
これにより、実際に組み立てたウォームギヤにおいて、ウォームの不完全ネジ部とウォームホイールとの干渉距離が、予め設定した判定基準値以下とならないようにすることができる。このように、ウォームの不完全ネジ部とウォームホイールとの干渉を適切に防止することができるようなウォームを設計することができる。
また、本発明に係るウォームの設計方法の一態様は、ウォームの設計仕様を決定するウォームの設計方法であって、前記ウォームの基本諸元と前記ウォームの加工工具情報とに基づいて、当該ウォームの三次元モデルを生成すると共に、前記ウォームと噛合するウォームホイールの基本諸元に基づいて、当該ウォームホイールの三次元モデルを生成し、前記ウォームの設計値と、前記ウォームギヤの組付位置ずれ情報と、前記ウォームホイールの回転角とをパラメータとし、前記ウォーム三次元モデル生成部で生成したウォームの三次元モデルと、前記ウォームホイール三次元モデル生成部で生成したウォームホイールの三次元モデルとを用いて、前記ウォームと前記ウォームホイールとの噛合状態をシミュレーションし、その結果に基づいて前記ウォームの設計値を決定することを特徴としている。
このように、ウォームギヤの組付位置ずれと回転とをシミュレーションして、ウォームの設計値を決定するので、ウォームの設計値の最適値とすることができる。そのため、実際にウォームギヤを組み立てた際にウォームとウォームホイールとの位置関係がずれた場合であっても、設計意図しない問題が生じるのを防止することができる。
本発明のウォームの設計支援システム及び設計方法では、ウォーム諸元やウォームホイール諸元の他に、ウォームとウォームホイールとの組付位置ずれを考慮して生成した三次元モデルを用いてウォームを設計する。そのため、実際に組立てたウォームギヤで設計意図としない問題が生じることなく、最適なウォームを設計することができる。
本実施形態におけるウォームの設計支援システムの構成を示すブロック図である。 ウォームギヤの断面図である。 ウォームの断面図である。 不完全ネジ部とウォームホイールとの干渉を説明する図である。 ウォーム設計処理手順を示すブロック図である。 入力画面の一例を示す図である。 ウォーム設計処理手順を示すフローチャートである。 噛合状態でのウォーム及びウォームホイールの三次元モデルの表示例である。 完全ネジ部長さの最適値の表示例である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態におけるウォームの設計支援システムの構成を示すブロック図である。
この図1に示すように、ウォームの設計支援システムは、コントロール部10を中心に、入力部20及び表示部(モニタ)30を接続して構成されている。
コントロール部10は、例えば、周知のパーソナルコンピュータ(PC)であって、中央演算処理装置であるCPU11、オペレーティングシステムを記憶したROM12、各種データを一時的に記憶するRAM13、データの受け渡しの仲介を行うI/Oインターフェース14、及び制御プログラム等を記憶したハードディスク15を備える。CPU11、ROM12、RAM13及びハードディスク15は、それぞれI/Oインターフェース14に接続されており、CPU11は、I/Oインターフェース14を介してROM12、RAM13及びハードディスク15とデータの受け渡しが可能となっている。
さらに、I/Oインターフェース14には、入力部20を構成するキーボード21及びマウス22と、モニタ30とがそれぞれ接続されている。
そして、本実施形態では、設計者が入力部20を操作して入力した情報をもとに、CPU11でウォーム設計処理を実行し、その結果をモニタ30に表示する。
図2は、ウォーム設計処理で設計するウォームを備えるウォームギヤを示す図である。
図中、符号1はギヤハウジングであり、ギヤハウジング1には、一対の軸受2a,2bを介して、ウォーム3が回転自在に支持されている。ウォーム3の基端部には、凹部4が形成されており、この凹部4には、雌スプラインが形成されている。そして、この雌スプラインに、雄スプラインが形成された電動モータ(図示略)の駆動軸5がスプライン嵌合している。これにより、ウォーム3は、電動モータの駆動軸5と一体的に回転する。
ウォーム3の両鍔部6a,6bと、一対の軸受2a,2bの両内輪との間には、ぞれぞれ、一対のダンパー7a,7bが形成されており、これにより、ウォーム3を弾性的に支持している。
ウォーム3には、図3にも示すように、その中央部に、完全ネジ部3aが形成されており、図4(a)に示すように、この完全ネジ部3aにウォームホイール8のギヤ歯が噛合するようになっている。
また、図3に示すように、完全ネジ部3aの両側には、一対の不完全ネジ部3bが形成されている。ここで、不完全ネジ部3bとは、ウォーム加工工具の食い付き部によって作られた山形が不完全なネジ部である。
この不完全ネジ部3bが、図4(a)に示すように、ウォーム3の外径とウォームホイール8の外径とが交差する交差範囲より内側(即ち、交差範囲から略中央寄り)でウォームホイール8と噛合状態となると、図4(b)に、図4(a)のA部の拡大図を示すように、不完全ネジ部3bがウォームホイール8と干渉し、異音が発生してしまう。不完全ネジ部3bとウォームホイール8とが干渉しないようにするためには、完全ネジ部3aの軸方向長さを適切に設計する必要がある。
特に、電動パワーステアリング(EPS)に用いられるウォームギヤについては、車両のレイアウト性の向上のため、小型化・軽量化が求められており、ウォームの全長の短縮化が求められている。すなわち、ウォーム3の完全ネジ部3aの軸方向長さが必要最小値であることが求められる。
そこで、本実施形態では、ウォーム設計処理として、ウォームギヤの組付位置ずれと回転とをシミュレーションし、不完全ネジ部3bとウォームホイール8との干渉距離を連続的に測定することで、完全ネジ部3aの長さの必要最小値を求める処理を行う。
以下、ウォーム設計処理手順について詳細に説明する。
先ず、ウォーム設計処理の基本的な流れについて図5を参照しながら説明する。
図5に示すように、ウォーム設計処理では、ウォーム諸元と、ウォームホイール諸元と、噛合設定用のギヤ諸元と、組付位置ずれ情報及び回転情報とを入力情報とする。始めに、入力されたウォーム諸元に基づいてウォームの三次元モデルを生成すると共に(ウォーム三次元モデル生成41)、入力されたウォームホイール諸元に基づいてウォームホイールの三次元モデルを生成する(ウォームホイール三次元モデル生成42)。次に、生成したウォームの三次元モデルとウォームホイールの三次元モデルとギヤ諸元とを用い、組付位置ずれ情報を加味してウォームとウォームホイールとの噛合状態を計算する(噛合状態の計算43)。
そして、その噛合状態で、ウォームの不完全ネジ部とウォームホイールとの干渉距離を測定する(不完全ネジ部の干渉距離測定44)。干渉距離の測定は、シミュレーション条件(完全ネジ部長さ、回転情報)を変更しながら、測定条件の数だけ連続的に繰り返す。全条件測定の完了後、測定結果をもとにウォームの完全ネジ部長さの最適な設計値を出力する(完全ネジ部の最適値出力45)。
図6は、入力情報を入力するための入力画面の一例である。設計者は、この入力画面を見ながら、入力部20(キーボード21、マウス22)を操作して入力情報を入力する。
ウォーム諸元、ウォームホイール諸元、及びギヤ諸元は、入力フォーム51〜53にそれぞれ入力する。これらは、予め用意されたシリーズの中から選択し、例えばモジュール番号を入力するようにする。入力フォーム51〜53に入力した情報は、三次元モデルの生成条件として用いる。
また、シミュレーション条件として、設計パラメータである完全ネジ部長さ、組付位置ずれ情報(軸間距離ずれ、軸ずれ、ウォーム向き(傾き))、及び回転情報(ホイール回転角)を入力する。これらについては、それぞれシミュレーションの開始値、終了値、及びステップ値を指定し、開始値を入力フォーム54に、終了値を入力フォーム55に、ステップ値を入力フォーム56に入力する。すなわち、ここで指定した範囲内で設計パラメータやアライメントを変更しながらシミュレーションを行うことになる。
さらに、不完全ネジ部3bとウォームホイール8との干渉距離の判定基準値を、入力フォーム57に入力する。ここで、干渉距離の判定基準値とは、不完全ネジ部3bとウォームホイール8とが干渉しないと判定できる最小の干渉距離である。
また、この入力画面には、開始ボタン58が設けられており、設計者が入力部(キーボード21又はマウス22)を操作して開始ボタン58を押すことで、コントロール部10のCPU11によってウォーム設計処理が実行開始される。
図7は、CPU11で実行するウォーム設計処理手順を示すフローチャートである。
先ずステップS1で、CPU11は、入力画面から入力されたウォーム諸元に基づいて、当該ウォームの加工に使用する数値制御工作機械(M/C)を決定し、ウォーム加工工具情報を設定する。
ここで、ウォーム加工工具情報とは、ウォーム諸元に対応した加工ツールの断面形状と、加工ツールが回転する際の三次元動作軌跡とを指す。これらウォーム加工工具情報は、例えば、予め用意した複数の加工ツールの断面形状から、入力されたウォーム諸元に対応する断面形状を選択することなどにより設定する。
なお、ウォーム加工工具情報の設定に用いるウォーム諸元としては、例えば、モジュール、進み角、リード、ピッチ円直径などがある。
次にステップS2で、CPU11は、入力したウォーム諸元と前記ステップS1で設定したウォーム加工工具情報とに基づいて、予め格納した雛型三次元モデルを用いてウォームの三次元モデルを生成する。具体的には、先ず、前記ステップS1で設定した加工ツールの断面形状から、三次元動作軌跡に基づいて加工部分の三次元モデルを生成し、次に、円筒形の三次元モデルと加工部分の三次元モデルとの差分を取ることで、ウォームの三次元モデルを生成する。
ステップS3では、CPU11は、入力画面から入力されたウォームホイール諸元を取得し、ステップS4に移行する。
ステップS4では、CPU11は、前記ステップS3で設定したウォームホイール諸元に基づいて、予め格納した雛型三次元モデルを用いてウォームホイールの三次元モデルを生成し、ステップS5に移行する。
ステップS5では、CPU11は、入力画面から入力されたギヤ諸元を取得し、ステップS6に移行する。
ステップS6では、CPU11は、初期の噛合状態の計算を行う。ここでは、前記ステップS2で生成したウォームの三次元モデルと、前記ステップS4で生成したウォームホイールの三次元モデルと、前記ステップS5で設定したギヤ諸元と、入力画面から入力された各シミュレーション条件の初期値(開始値)とに基づいて、ウォームとウォームホイールとの噛合状態を計算する。
次にステップS7では、CPU11は、図8に示すように、前記ステップS6で計算したウォーム及びウォームホイールの噛合状態を三次元CAD上に配置し、これをモニタ30に表示する。図8において、符号61はウォーム三次元モデル、斜線部62は不完全ネジ部の幅広い山の頂である。また、符号63は不完全ネジ部のエッジ、符号64はウォームホイール三次元モデルである。
ステップS8では、CPU11は、不完全ネジ部3bとウォームホイール8との干渉距離の測定箇所を設定する。ここでは、図8に示す不完全ネジ部のエッジ63とウォームホイール64の表面とが最も接近する箇所を干渉距離測定箇所として設定し、両者の距離65を、不完全ネジ部3bとウォームホイール8との干渉距離とする。
ステップS9では、CPU11は、アライメント(軸間距離のずれ、軸ずれ、ウォームの向き)を、入力画面から入力された開始値から終了値までの範囲内で指定し、ステップS10に移行する。
ステップS10では、CPU11は、完全ネジ部3aの軸方向長さを、入力された開始値から終了値までの範囲内で指定し、ステップS11に移行する。
ステップS11では、CPU11は、ウォームホイール8の回転角を、入力された開始値から終了値までの範囲内で指定し、ステップS12に移行する。
ステップS12では、CPU11は、前記ステップS9〜S11で指定したシミュレーション条件に基づいて、ウォーム三次元モデル61とウォームホイール三次元モデル64との噛合状態を再計算し、ステップS13に移行する。
ステップS13では、前記ステップS12で再計算した噛合状態を三次元CAD上に配置しなおし、ステップS14に移行する。
ステップS14では、CPU11は、前記ステップS12で再計算した噛合状態での干渉距離65を測定し、ステップS15に移行する。
ステップS15では、入力画面から入力された全シミュレーション条件について、干渉距離65の測定を行ったか否かを判定する。そして、干渉距離65を測定していない条件が存在する場合には前記ステップS9に移行し、シミュレーション条件を変更して干渉距離65を測定する。一方、全条件で干渉距離65の測定が完了している場合にはステップS16に移行する。
ステップS16では、CPU11は、干渉距離最小値グラフを作成し、これをモニタ30に表示する。ここで、干渉距離最小値グラフは、図9に示すように、横軸に完全ネジ部長さ、縦軸に干渉距離をとり、完全ネジ部長さ毎にシミュレーション条件(軸間距離のずれ、軸ずれ、ウォームの向き、ホイール回転角)を変更しながら測定した干渉距離のうち、それぞれ最小値をプロットした散布図である。
次にステップS17では、前記ステップS16で作成した干渉距離最小値グラフをもとに、干渉距離が、入力画面から入力された基準判定値57と一致する完全ネジ部長さを算出する。そして、これを完全ネジ部長さの最適値70としてモニタ30に表示し、ウォーム設計処理を終了する。
このように、ウォーム3の完全ネジ部3aの軸方向長さを設計すべき値とし、これをパラメータとしてシミュレーションを行い、連続的にウォーム3の不完全ネジ部3bとウォームホイール8との干渉距離を測定する。このとき、ウォームギヤの組付位置ずれによって生じるウォーム3とウォームホイール8との軸間距離ずれ、ウォーム3の軸ずれ、及びウォーム3の傾きと、ウォームホイール8の回転とを考慮してシミュレーションを行う。そして、不完全ネジ部3bとウォームホイール8とが干渉しないための完全ネジ部長さの必要最小値を求める。
シミュレーションに際し、ウォームの三次元モデルとウォームホイールの三次元モデルとをそれぞれ生成し、これらの三次元モデルを用いてウォームとウォームホイールとの噛合状態を計算する。三次元モデルを用いてウォームギヤ回転時の噛合状態をシミュレーションするので、形状を方程式で表せない不完全ネジ部とウォームホイールとの動的な干渉距離を求めることができる。したがって、試作品を作らずに、完全ネジ部の必要最小値を求めることができる。
また、ウォームとウォームホイールとの組付位置ずれ情報(軸間距離ずれ、軸ずれ、ウォームの傾き)を加味して、ウォームとウォームホイールとの噛合状態を計算するので、実際にウォームとウォームホイールとを組み立てた際、ウォームとウォームホイールとの位置関係がずれた場合であっても、噛合状態での不完全ネジ部とウォームホイールとの干渉を防止することができる。
すなわち、ウォームの完全ネジ部長さと、ウォームギヤの組付位置ずれ情報と、ウォームホイール回転角とをパラメータとして、ウォームとウォームホイールとの噛合状態をシミュレーションするので、当該噛合状態を適切に解析することができる。また、連続的に干渉距離を測定するので、適切にウォームの完全ネジ部長さの必要最小値を求めることができる。
また、ウォームとウォームホイールとの三次元モデルを噛合状態で三次元CAD上に配置し、これをモニタに表示するので、設計者は視覚的に干渉チェックを行うことができる。
さらにまた、シミュレーション結果をもとに、完全ネジ部長さと干渉距離最小値との関係を示す散布図を作成し、設定された干渉距離の判定基準値に従って、作成した散布図と共に完全ネジ部長さの最適な設計値を表示する。これにより、設計者は、完全ネジ部長さと干渉距離との関係を視覚的に理解することができるので、完全ネジ部に必要以上に余裕代を設定することがなくなる。また、不要となった余裕代の分だけ、完全ネジ部の軸方向長さを短くすることができる。
以上のように、シミュレーションにより最適な完全ネジ部長さを設計することができる。その結果、ウォーム全長を短縮化し、ひいては、ウォームギヤの小型化・軽量化を図ることができる。したがって、特に、車両のレイアウト性の向上が求められる電動パワーステアリングのウォームギヤとして有用である。
なお、図7において、ステップS1及びS2がウォーム三次元モデル生成部に対応し、ステップS3及びS4がウォームホイール三次元モデル生成部に対応し、ステップSS5〜S15がシミュレーション部に対応し、ステップS16及びS17が解析部に対応している。また、このうち、ステップS7及びS13がシミュレーション結果表示部に対応し、ステップS14が干渉距離測定部に対応し、ステップS16が散布図作成部に対応し、ステップS17が解析結果表示部及び設計値出力部に対応している。
(変形例)
上記実施形態においては、干渉距離の測定に際し、計算時間を短縮する工夫を施すようにしてもよい。例えば、初期の完全ネジ部長さのステップ値を大きくとり、干渉距離が一定値以下となったらステップ値を小さくするようにしたり、前条件の干渉結果から完全ネジ部長さの開始値を調整し、干渉距離がゼロに近い部分で完全ネジ部長さの変更を繰り返すようにしたりしてもよい。
また、上記実施形態においては、ウォーム諸元から加工工具情報を設定する場合について説明したが、加工工具情報は入力画面から設計者が入力するようにしてもよい。
1…ギヤハウジング、2a,2b…軸受、3…ウォーム、3a…完全ネジ部、3b…不完全ネジ部、4…凹部、5…駆動軸、6a,6b…両鍔部、7a,7b…ダンパー、8…ウォームホイール、10…コントロール部、11…CPU、12…ROM、13…RAM、14…I/Oインターフェース、15…ハードディスク、20…入力部、21…キーボード、22…マウス、30…モニタ、51〜57…入力フォーム、58…開始ボタン、61…ウォーム三次元モデル、62…不完全ネジ部の山、63…不完全ネジ部のエッジ、64…ウォームホイール三次元モデル、65…干渉距離

Claims (7)

  1. ウォームギヤを構成するウォームの設計値を決定するウォームの設計支援システムであって、
    前記ウォームの基本諸元と前記ウォームの加工工具情報とに基づいて、当該ウォームの三次元モデルを生成するウォーム三次元モデル生成部と、
    前記ウォームと噛合するウォームホイールの基本諸元に基づいて、当該ウォームホイールの三次元モデルを生成するウォームホイール三次元モデル生成部と、
    前記ウォームの設計値と、前記ウォームギヤの組付位置ずれ情報と、前記ウォームホイールの回転角とをパラメータとし、前記ウォーム三次元モデル生成部で生成したウォームの三次元モデルと、前記ウォームホイール三次元モデル生成部で生成したウォームホイールの三次元モデルとを用いて、前記ウォームと前記ウォームホイールとの噛合状態をシミュレーションするシミュレーション部と、
    前記シミュレーション部によるシミュレーション結果に基づいて、前記ウォームの設計値を決定する解析部と、を備え
    前記ウォームは、軸方向中央部に形成された完全ネジ部と、該完全ネジ部の両端部に形成された不完全ネジ部とを備え、
    前記解析部は、前記ウォームの設計値として、前記完全ネジ部の軸方向長さを決定することを特徴とするウォームの設計支援システム。
  2. 前記組付位置ずれ情報は、前記ウォームと前記ウォームホイールとの軸間距離ずれ、前記ウォームの軸ずれ、前記ウォームの傾きの少なくとも1つであることを特徴とする請求項1に記載のウォームの設計支援システム。
  3. 前記シミュレーション部は、前記ウォームと前記ウォームホイールとの噛合状態の三次元モデルをモニタ表示するシミュレーション結果表示部を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のウォームの設計支援システム。
  4. 前記シミュレーション部は、前記ウォームと前記ウォームホイールとの噛合状態から、前記ウォームの不完全ネジ部のエッジと前記ウォームホイールの表面との三次元上の干渉距離を測定する干渉距離測定部を備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のウォームの設計支援システム。
  5. 前記解析部は、
    前記干渉距離測定部で測定した干渉距離に基づいて、前記ウォームの完全ネジ部の軸方向長さと、各完全ネジ部の軸方向長さにそれぞれ対応する前記干渉距離の最小値との関係を示す散布図を作成する散布図作成部と、
    前記散布図作成部で作成した散布図を表示する解析結果表示部と、を備えることを特徴とする請求項に記載のウォームの設計支援システム。
  6. 前記解析部は、前記散布図作成部で作成した散布図をもとに、前記干渉距離の最小値が予め設定した前記干渉距離の判定基準値と一致する前記完全ネジ部の軸方向長さを算出し、これを前記ウォームの設計値として出力する設計値出力部を備えることを特徴とする請求項に記載のウォームの設計支援システム。
  7. ウォームギヤを構成するウォームの設計値を決定するウォームの設計方法であって、
    前記ウォームは、軸方向中央部に形成された完全ネジ部と、該完全ネジ部の両端部に形成された不完全ネジ部とを備えており、
    前記ウォームの基本諸元と前記ウォームの加工工具情報とに基づいて、当該ウォームの三次元モデルを生成すると共に、前記ウォームと噛合するウォームホイールの基本諸元に基づいて、当該ウォームホイールの三次元モデルを生成し、
    前記ウォームの設計値と、前記ウォームギヤの組付位置ずれ情報と、前記ウォームホイールの回転角とをパラメータとし、前記ウォームの三次元モデルと、前記ウォームホイールの三次元モデルとを用いて、前記ウォームと前記ウォームホイールとの噛合状態をシミュレーションし、その結果に基づいて前記ウォームの設計値として、前記完全ネジ部の軸方向長さを決定することを特徴とするウォームの設計方法。
JP2013129571A 2013-06-20 2013-06-20 ウォームの設計支援システム及びウォームの設計方法 Active JP6094397B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013129571A JP6094397B2 (ja) 2013-06-20 2013-06-20 ウォームの設計支援システム及びウォームの設計方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013129571A JP6094397B2 (ja) 2013-06-20 2013-06-20 ウォームの設計支援システム及びウォームの設計方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015004396A JP2015004396A (ja) 2015-01-08
JP6094397B2 true JP6094397B2 (ja) 2017-03-15

Family

ID=52300466

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013129571A Active JP6094397B2 (ja) 2013-06-20 2013-06-20 ウォームの設計支援システム及びウォームの設計方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6094397B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109740269B (zh) * 2019-01-08 2022-12-13 厦门理工学院 一种渐开线蜗杆车削加工齿面三维建模方法
CN110083978B (zh) * 2019-05-15 2022-10-28 厦门理工学院 一种弧面蜗轮滚削齿廓虚拟加工方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5374048B2 (ja) * 2008-01-10 2013-12-25 三菱重工業株式会社 ウォームのシミュレーション研削方法及びウォーム研削システム
JP5140007B2 (ja) * 2009-01-15 2013-02-06 富士重工業株式会社 歯車対の設計装置、歯車対の設計プログラム、歯車対の設計方法、及び歯車対

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015004396A (ja) 2015-01-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Fan Computerized modeling and simulation of spiral bevel and hypoid gears manufactured by Gleason face hobbing process
Fan et al. Higher-order tooth flank form error correction for face-milled spiral bevel and hypoid gears
Wang et al. Fourth-order kinematic synthesis for face-milling spiral bevel gears with modified radial motion (MRM) correction
Simon Optimization of face-hobbed hypoid gears
US7599824B2 (en) Gear cutting simulation method, gear cutting simulation program, and gear cutting simulation device
Fan Tooth surface error correction for face-hobbed hypoid gears
Tiwari et al. Stress analysis of mating involute spur gear teeth
Mermoz et al. A new methodology to optimize spiral bevel gear topography
Simon Design and manufacture of spiral bevel gears with reduced transmission errors
Simon Optimal machine-tool settings for the manufacture of face-hobbed spiral bevel gears
Simon Manufacture of optimized face-hobbed spiral bevel gears on computer numerical control hypoid generator
Astoul et al. New methodology to reduce the transmission error of the spiral bevel gears
Kawasaki et al. Method for remanufacturing large-sized skew bevel gears using CNC machining center
Shih et al. A novel method for producing a conical skiving tool with error-free flank faces for internal gear manufacture
Zheng et al. Generation of noncircular spiral bevel gears by face-milling method
Yao et al. Mathematical modeling and simulation of the external and internal double circular-arc spiral bevel gears for the nutation drive
Guingand et al. Analysis and optimization of the loaded meshing of face gears
JP6094397B2 (ja) ウォームの設計支援システム及びウォームの設計方法
Krol et al. Parametric modeling of machine tools for designers
Efstathiou et al. A novel CAD-based simulation model for manufacturing of spiral bevel gears by face milling
TWI770334B (zh) 設計支援裝置、設計支援方法、及設計支援程式
Zbiciak et al. An automation of design and modelling tasks in NX Siemens environment with original software-generator module
Kawasaki et al. Accuracy measurement and evaluation of straight bevel gear manufactured by end mill using CNC milling machine
JP2001256265A (ja) 歯車設計支援方法および歯車設計支援装置
Abadjiev et al. One Approach to the Synthesis, Design and Manufacture of Hyperboloid Gear Sets With Face Mating Gears. Part 1: Basic Theoretical and Cad Experience

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161018

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161020

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170117

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170130

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6094397

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150