JP2013180918A - ガラス基板の製造方法、電極パターン付きガラス基板の製造方法 - Google Patents

ガラス基板の製造方法、電極パターン付きガラス基板の製造方法 Download PDF

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健 倉島
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Abstract

【課題】レジストを剥離する工程を省略することの可能なガラス基板の製造方法、および電極パターン付きガラス基板の製造方法を提供する。
【解決手段】板ガラスの上面および下面に、耐酸性かつ感光性の透明樹脂層をそれぞれ設ける。次に、区画ごとに開口を有する露光用マスクを介して、透明樹脂層を選択的に露光したのち、現像する。最後に、透明樹脂層のうち現像により残留した部分をマスクとして、板ガラスを選択的にウエットエッチングすることにより、区画ごとに分離する。
【選択図】図4

Description

本技術は、指、手、腕、ペンなどの物体(以下「指など」という)の検出面への接触・非接触の検知を可能とするタッチパネルに好適に用いられるガラス基板の製造方法および電極パターン付きガラス基板の製造方法に関する。
従来から、指などで触れることにより情報を入力する技術が知られている。その中でも特に注目されている技術として、ディスプレイに表示された種々のボタンを指などで触れることにより、通常のボタンを指などで押した場合と同様の情報入力を可能とする表示装置がある。この技術は、ディスプレイとボタンの共用化を可能にすることから、省スペース化や部品点数の削減という大きなメリットをもたらす。
指などの接触を検出するタッチパネルとして、例えば、ディスプレイの表示面に貼り合わせるオンセルタイプのものが知られている。このタイプのタッチパネルには、貼り合わせタイプのものと、兼用タイプのものとがある。貼り合せタイプのものは、例えば、ガラス基板上に電極パターンの形成されたセンサー基板と、検出面として機能するガラス基板を含むカバー基板とが互いに貼り合わされた構成となっている。一方、兼用タイプのものは、例えば、上記センサー基板が上記ガラス基板を兼ねた構成となっている。
タッチパネルに用いられるガラス基板は、板ガラスから切り出すことにより形成される。板ガラスからガラス基板を切り出す方法には、機械的な加工を施すものと、フッ酸を使用して化学的にエッチングする方法(特許文献1〜3参照)とがある。化学的なエッチング方法では、ガラスにクラックなどのダメージを与えずに加工することができるので、強度的に有利であり、穴開けや複雑な形状を容易に実現できることができる。
特開2011−159094号公報 特開2010−254551号公報 特開2010−195600号公報
しかし、特許文献1〜3に記載の方法では、レジストを剥離することが必要であった。そのため、例えば、レジスト付きの板ガラスを区画ごとに分離したのち、分離により得られたガラス基板ごとに、レジストを剥離するという工程を経る必要があった。また、例えば、レジスト付きの板ガラスを中途までエッチングした後、レジストを剥離し、再度、板ガラス全体をエッチングすることにより、板ガラスを区画ごとに分離するという工程を経る必要があった。
本技術はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、レジストを剥離する工程を省略することの可能なガラス基板の製造方法、および電極パターン付きガラス基板の製造方法を提供することにある。
本技術の第1のガラス基板の製造方法は、以下の3つの工程を含むものである。
(A1)板ガラスの上面および下面に、耐酸性かつ感光性の透明樹脂層をそれぞれ設ける第1工程
(A2)区画ごとに開口を有する露光用マスクを介して、透明樹脂層を選択的に露光したのち、現像する第2工程
(A3)透明樹脂層のうち現像により残留した部分をマスクとして、板ガラスを選択的にウエットエッチングすることにより、区画ごとに分離する第3工程
本技術の第2のガラス基板の製造方法は、以下の2つの工程を含むものである。
(C1)板ガラスの上面および下面に、耐酸性の透明樹脂層を区画ごとに設ける第1工程
(C2)透明樹脂層をマスクとして、板ガラスを選択的にウエットエッチングすることにより、区画ごとに分離する第2工程
本技術の第1の電極パターン付きガラス基板の製造方法は、以下の4つの工程を含むものである。
(B1)上面の各区画に電極パターンの形成された板ガラスの上面および下面に、耐酸性かつ感光性の透明樹脂層をそれぞれ設ける第1工程
(B2)区画ごとに第1開口を有する第1露光用マスクを介して、板ガラスの下面側の透明樹脂層を選択的に露光すると共に、区画ごとに第2開口を有し、さらに電極パターンの端部に対応して第3開口を有する第2露光用マスクを介して、板ガラスの上面側の透明樹脂層を選択的に露光したのち、板ガラスの上面側および下面側の透明樹脂層を現像する第2工程
(B3)電極パターンのうち露出している部分を覆う耐酸性の被覆層を設ける第3工程
(B4)板ガラスの上面側および下面側の透明樹脂層のうち現像により残留した部分と、被覆層とをマスクとして、板ガラスを選択的にウエットエッチングすることにより、区画ごとに分離する第4工程
本技術の第2の電極パターン付きガラス基板の製造方法は、以下の3つの工程を含むものである。
(D1)上面の各区画に電極パターンの形成された板ガラスの上面および下面に、耐酸性の透明樹脂層をそれぞれ区画ごとに設けると共に、電極パターンの端部が露出するように設ける第1工程
(D2)電極パターンのうち露出している部分を覆う耐酸性の被覆層を設ける第2工程
(D3)透明樹脂層と、被覆層とをマスクとして、板ガラスを選択的にウエットエッチングすることにより、区画ごとに分離する第3工程
本技術の第1および第2のガラス基板の製造方法、ならびに本技術の第1および第2の電極パターン付きガラス基板の製造方法では、板ガラスを区画ごとに分離する際に、透明樹脂層が用いられる。そのため、透明樹脂層を除去せずに残したとしても、透明樹脂層によって透光性が阻害されることはない。また、透明樹脂層によってガラス基板の表面が保護され、しかも、ガラスの強度低下を防ぐこともできる。
本技術の第1および第2のガラス基板の製造方法、ならびに本技術の第1および第2の電極パターン付きガラス基板の製造方法によれば、板ガラスを区画ごとに分離する際に、透明樹脂層を用いるようにしたので、透明樹脂層を除去せずに残すことができる。従って、レジストである透明樹脂層を剥離する工程を省略することができる。
本技術の第1の実施の形態に係る表示装置の断面構成の一例を示す図である。 図1のタッチパネルの断面構成の一例を示す図である。 図1のタッチパネルの断面構成の他の例を示す図である。 図1のタッチパネルの電極パターンのレイアウトの一例を示す図である。 図2のセンサー基板またはカバー基板の製造手順の概要の一例を示す図である。 図2のセンサー基板の製造方法の一例を示す図である。 図6に続く製造工程の一例を示す図である。 図7(B)の平面構成の一例を示す図である。 図8に続く製造工程の一例を示す図である。 図9(B)の平面構成の一例を示す図である。 図10に続く製造工程の一例を示す図である。 図11に続く製造工程の一例を示す図である。 図2のカバー基板の製造方法の一例を示す図である。 図12に続く製造工程の一例を示す図である。 図14に続く製造工程の一例を示す図である。 図15に続く製造工程の一例を示す図である。 図2のタッチパネルの製造方法の一例を示す図である。 本技術の第2の実施の形態に係る表示装置の断面構成の一例を示す図である。 図18のタッチパネルの断面構成の一例を示す図である。 図18のタッチパネルの断面構成の他の例を示す図である。 図18のタッチパネルの電極パターンのレイアウトの一例を示す図である。 図19のカバー基板の製造方法の一例を示す図である。 図22に続く製造工程の一例を示す図である。 図2のセンサー基板もしくはカバー基板、または図19のカバー基板の製造手順の概要の他の例を示す図である。 図2のセンサー基板または図19のカバー基板の製造方法の他の例を示す図である。 図2のカバー基板の製造方法の他の例を示す図である。 一適用例に係る電子機器の概略構成の一例を示す図である。
以下、発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。

1.第1の実施の形態(貼り合せタイプのタッチパネル)
2.第2の実施の形態(兼用タイプのタッチパネル)
3.変形例
4.適用例
<1.第1の実施の形態>
[構成]
図1は、本技術の第1の実施の形態に係る表示装置1の断面構成の一例を表したものである。表示装置1は、タッチセンサ付きの表示装置であり、映像生成装置10、タッチパネル20および制御装置30を備えている。タッチパネル20は、映像生成装置10とは別体で形成されたものであり、映像生成装置10の表面に配置されている。制御装置30は、映像生成装置10およびタッチパネル20を制御するものである。具体的には、制御装置30は、外部から入力される映像信号に基づいて映像生成装置10を駆動し、さらに、タッチパネル20を駆動すると共にタッチパネル20の検出信号に応じた信号を外部に出力するようになっている。
(映像生成装置10)
映像生成装置10は、制御装置30から入力される信号に基づいて映像を生成するものである。映像生成装置10は、例えば、液晶分子の配列を変化させることにより入射光を透過、変調させて映像を生成する液晶表示パネルと、液晶表示パネルを背後から照明する光源とにより構成されている。なお、映像生成装置10は、上記とは異なる構成となっていてもよく、例えば、有機EL素子を発光させて映像を生成する有機EL表示パネルで構成されていてもよい。
(タッチパネル20)
図2は、タッチパネル20の断面構成の一例を表したものである。図3は、タッチパネル20の断面構成の他の例を表したものである。図4は、タッチパネル20の電極パターンのレイアウトの一例を表したものである。なお、図2は、タッチパネル20のうち、図4のA−A線に対応する箇所の断面であり、図3は、タッチパネル20のうち、図4のB−B線に対応する箇所の断面である。
タッチパネル20は、指などで、表示装置1の映像表示面(タッチパネル20の検出面1A)に触れることにより情報を入力するものである。タッチパネル20は、例えば、静電容量型のタッチセンサの一具体例に相当するものであり、XY(行列)マトリクスで、指などの検出面への接触・非接触を検出するものである。タッチパネル20は、例えば、表示装置1の筐体(図示せず)、または映像生成装置10に、接着層(図示せず)を介して貼り合わされている。
タッチパネル20は、センサー基板41およびカバー基板42を、接着層43を介して互いに貼り合せたものである。センサー基板41およびカバー基板42は、接着層43を間にして互いに向き合って配置されている。センサー基板41は、例えば、ガラス基板44の上面(カバー基板42側の表面)に、導電層45、絶縁層46、導電層47および保護層48をこの順に積層すると共に、ガラス基板44の下面(カバー基板42とは反対側の表面)に保護膜49を積層したものである。センサー基板41では、上面が保護層48で覆われ、下面が保護層49で覆われている。カバー基板42は、例えば、ガラス基板51の上面(検出面1A側の表面)に保護層52を積層すると共に、ガラス基板51の下面(センサー基板41側の表面)に遮光層53および保護層54を積層したものである。カバー基板42では、上面が保護層52で覆われ、下面が保護層54で覆われている。接着層43は、例えば、UV硬化樹脂を硬化させたものである。
ガラス基板44,51は、後に詳述するように、1枚の板ガラス(flat glass)をウエットエッチングで区画ごとに分割することにより得られたものである。ここで、板ガラスとは、板状のガラスであり、複数のガラス基板(例えばガラス基板44,51)を切り出すことこの可能なガラス(いわゆる大板ガラス)を指している。本明細書において、板ガラスとは、上述の板ガラスを指しているものとする。導電層45,47は、指などの検出面1Aへの接触・非接触を検出するためのものであり、例えば、ITO(Indium Tin Oxide;酸化インジウムスズ)などの光透過性の導電性材料で構成されている。絶縁層46は、導電層45と導電層47との間に配置されている。絶縁層46は、後述する第1電極E1と後述する第2電極E2とを互いに絶縁分離するためのものである。遮光層53は、後述の信号配線41Bのシルエットが映像表示面に視認されるのを防ぐためのものであり、遮光性材料で構成されている。遮光性材料の色は、典型的には黒色であるが、黒色以外の色(例えば白色)であってもよい。
保護層48,49,52,54は、タッチパネル20の製造過程や表示装置1の使用時等において、ガラス基板44,51や導電層45,47を保護するものである。保護層48,49,52,54は、後に詳述するように、1枚の板ガラスからガラス基板44,51を切り出す際のマスクとしても機能するものである。保護層48,49,52,54は、耐酸性(例えば耐フッ酸性)かつ感光性の透明樹脂層であり、例えば、アクリル樹脂で構成されている。なお、本明細書において、耐酸性(例えば耐フッ酸性)とは、酸性薬液(例えばフッ酸系薬液)に対して全く反応(溶融)しない場合だけでなく、プロセス中に保護すべき部材を確実に保護できる範囲内で反応(溶融)する場合も含む概念である。
導電層45,47は、指などの検出面1Aへの接触・非接触を検出するセンサー電極41Aと、センサー電極41Aと制御装置30とを互いに接続する複数の信号配線41Bとを含んで構成されている。センサー電極41Aは、指などの検出面1Aへの接触による静電容量の変化を検出することが可能となっている。センサー電極41Aは、ガラス基板44の上面のうち外縁を除いた部分に対応する位置に配置されている。信号配線41Bは、ガラス基板44の上面うち外縁に対応する位置に配置されており、センサー電極41Aの周縁に沿って延在している。
センサー電極41Aは、所定の方向に延在する複数の第1電極E1と、第1電極E1と交差(例えば直交)する方向に延在する複数の第2電極E2とにより構成されている。第1電極E1は、導電層45の一部により構成されている。つまり、導電層45は、第1電極E1を含んでいる。第1電極E1は、ガラス基板44の上面に接して形成されており、複数の島状電極と、互いに隣接する2つの島状電極同士を連結する連結電極とにより構成された帯状電極である。ここで、連結電極の幅は、島状電極の幅よりも狭くなっている。
第2電極E2は、導電層45の一部と、導電層47の一部とにより構成されている。つまり、導電層45は、第1電極E1全体と、第2電極E2の一部とを含んで構成されており、導電層47は、第2電極E2の一部を含んで構成されている。第2電極E2は、第1電極E1と同一の層内に配置された複数の島状電極E3と、互いに隣接する2つの島状電極E3同士を電気的に接続すると共に第1電極E1(具体的には連結電極)をまたぐ中継電極E4とにより構成された帯状電極である。つまり、導電層45は、第1電極E1全体と、各島状電極E3とを含んで構成されており、導電層47は、中継電極E4を含んで構成されている。
中継電極E4は、第2電極E2の延在方向に延在する帯形状となっている。中継電極E4では、一端が一の島状電極E3に接続されており、他端が他の島状電極E3に接続されており、第1電極E1をまたぐ部分が導電層47の層内に配置されている。中継電極E4の、長手方向の両端部の一部は、絶縁層46に形成されたコンタクトホール46A内に配置されている。つまり、絶縁層46は、中継電極E4の、長手方向の両端部に対応する位置にコンタクトホール46Aを有している。
複数の信号配線41Bにおいて、一部の信号配線41Bは、第1電極E1に電気的に接続されており、第1電極E1に未接続の信号配線41Bは、第2電極E2に電気的に接続されている。各信号配線41Bは、センサー電極41Aの周縁に沿って延在する第1配線と、第1配線の一端に形成された外部接続端子と、第1配線の他端およびセンサー電極41Aに接続された第2配線とにより構成されている。
タッチパネル20は、さらに、上記の外部接続端子と電気的に接続されたFPC(フレキシブルプリント配線基板)61と、FPC61の表面に配置されたIC62と、タッチパネル20の外縁に配置された接着層50とを有している。FPC61は、例えば、接続部60を介して上記の外部接続端子と電気的に接続された配線層と、基準電位の印加される基準電位層とを含んで構成されている。ここで、接続部60は、絶縁層46および保護層48に形成されたコンタクトホールの内部に形成されており、例えば、ACF(Anisotropic Conductive Film)で構成されている。IC62は、タッチパネル20駆動用のICである。接着層50は、タッチパネル20を、表示装置1の筐体または映像生成装置10に固定するものであり、例えば、弾性を有する粘着テープや、弾性を有する接着剤によって構成されている。
(制御装置30)
制御装置30は、外部から入力される映像信号に基づいて映像生成装置10を駆動するようになっている。制御装置30は、さらに、タッチパネル20を駆動すると共にタッチパネル20の検出信号に応じた信号を外部に出力するようになっている。制御装置30は、例えば、センサー電極41Aに対しては交流電圧(例えばパルス状の電圧)を印加し、FPC61の基準電位層に対しては基準電位(例えばグラウンド電位などの固定電位)を印加するようになっている。
[製造方法]
次に、本実施の形態のタッチパネル20の製造方法の一例について説明する。以下では、最初にセンサー基板41の製造方法について説明し、その後に、カバー基板42の製造方法について説明し、最後に、センサー基板41およびカバー基板42を用いたタッチパネル20の製造方法について説明する。
(センサー基板41の製造方法)
図5は、センサー基板41の製造手順の概要を表したものである。まず、ガラス基板44を切り出すための大面積の板ガラス144を用意する(ステップS101,図6参照)。次に、板ガラス144の上面に導電層45、絶縁層46および導電層47を形成し、その結果、ガラス基板44の大きさと同等の大きさの区画145ごとに、電極パターンとして、センサー電極41Aおよび信号配線41Bを形成する(図6)。なお、本製造プロセスにおいて、「上面」、「下面」とは、文字通りの意味を示すものではなく、「一方の面」、「他方の面」を意味するものである。他の製造プロセスにおける「上面」、「下面」という文言についても、同様である。
次に、板ガラス144の上面全体に透明樹脂層210を設け、板ガラス144の下面全体に透明樹脂層220を設ける(ステップS102,図7(A))。なお、図7(A)およびこれ以降の図において、板ガラス144の表面に形成された導電層45等の記載が省略されている。ここで、透明樹脂層210,220は、耐酸性(例えば耐フッ酸性)かつ感光性の透明樹脂層であり、例えば、塗布用レジスト、またはドライフィルムレジストで構成されている。耐酸性(例えば耐フッ酸性)かつ感光性を有する塗布用レジストまたはドライフィルムレジストとしては、例えば、アクリル樹脂が挙げられる。透明樹脂層210,220として塗布用レジストを用いる場合には、上記の工程において、板ガラス144の上面全体に透明樹脂層210を塗布するとともに、板ガラス144の下面全体に透明樹脂層220を塗布することになる。透明樹脂層210,220としてドライフィルムレジストを用いる場合には、上記の工程において、板ガラス144の上面全体に透明樹脂層210を貼り付けるとともに、板ガラス144の下面全体に透明樹脂層220を貼り付けることになる。
次に、透明樹脂層210上に露光用のマスク230を配置し、さらに、透明樹脂層220上に露光用のマスク240を配置する。マスク230は、板ガラス144の区画145ごとに開口部230Bを有し、区画145を区切る区画線146の位置と、信号配線41Bの外部接続端子に対応する位置とに、被覆部230Aを有している(図7(B)、図8)。マスク240は、板ガラス144の区画145ごとに開口部240Bを有し、区画145を区切る区画線146の位置に被覆部240Aを有している(図7(B))。続いて、マスク230,240を介して、透明樹脂層210,220を選択的に露光する(ステップS103,図9(A))。具体的には、マスク230,240を介して、紫外線等のエネルギー線を選択的に照射することにより、透明樹脂層210,220のうち、開口部230B,240Bに対応する部分を硬化させる。透明樹脂層210,220に対する露光を同時に行ってもよいし、別々に行ってもよい。その後、透明樹脂層210,220を現像し、透明樹脂層210,220のうち、紫外線等のエネルギー線の未照射の部分を除去する。その結果、区画線146の位置と、信号配線41Bの外部接続端子に対応する位置とに、開口210A,220Aが形成される(図9(B)、図10)。
次に、電極パターンのうち露出している部分を覆う耐酸性(例えば耐フッ酸性)の被覆層211を設ける(図11)。電極パターンのうち露出している部分とは、信号配線41Bの外部接続端子のうち、開口210A内に露出している部分を指している。被覆層211は、例えば、ポリイミドテープなどからなる。次に、板ガラス144の上面側および下面側の透明樹脂層210,220のうち現像により残留した部分と、被覆層211とをマスクとして、板ガラス144を選択的にウエットエッチングする。このとき、エッチャントとして、例えば、フッ酸系薬液を用いる。これにより、板ガラス144にマトリクス状の溝G1,G2を形成する(図12(A))、そして、さらに、エッチングを進行させることにより、板ガラス144を区画ごとに分離する(ステップS104)。その結果、上面が保護層48で覆われ、下面が保護層49で覆われたセンサー基板41が完成する(図12(B))。
(カバー基板42の製造方法)
まず、ガラス基板51を切り出すための大面積の板ガラス151を用意する(ステップS101,図13参照)。次に、板ガラス151の下面に、遮光層153を形成する。この遮光層153は、ガラス基板51の大きさと同等の大きさの区画154ごとに開口を有しており、区画154を区切る区画線155の位置を覆っている。
次に、板ガラス151の上面全体に透明樹脂層310を設け、板ガラス151の下面全体に透明樹脂層320を設ける(ステップS102,図14(A))。なお、図14(A)およびこれ以降の図において、板ガラス151の表面に形成された遮光層153等の記載が省略されている。ここで、透明樹脂層310,320は、耐酸性(例えば耐フッ酸性)かつ感光性の透明樹脂層であり、例えば、塗布用レジスト、またはドライフィルムレジストで構成されている。耐酸性(例えば耐フッ酸性)かつ感光性を有する塗布用レジストまたはドライフィルムレジストとしては、例えば、アクリル樹脂が挙げられる。透明樹脂層310,320として塗布用レジストを用いる場合には、上記の工程において、板ガラス151の上面全体に透明樹脂層310を塗布するとともに、板ガラス151の下面全体に透明樹脂層320を塗布することになる。透明樹脂層310,320としてドライフィルムレジストを用いる場合には、上記の工程において、板ガラス151の上面全体に透明樹脂層310を貼り付けるとともに、板ガラス151の下面全体に透明樹脂層320を貼り付けることになる。
次に、透明樹脂層310上に露光用のマスク330を配置し、さらに、透明樹脂層320上に露光用のマスク340を配置する。マスク330は、板ガラス151の区画154ごとに開口部330Bを有し、区画154を区切る区画線155の位置に被覆部330Aを有している(図14(B))。マスク340は、板ガラス151の区画154ごとに開口部340Bを有し、区画154を区切る区画線155の位置に被覆部340Aを有している(図14(B))。続いて、マスク330,340を介して、透明樹脂層310,320を選択的に露光する(ステップS103,図15(A))。具体的には、マスク330,340を介して、紫外線等のエネルギー線を選択的に照射することにより、透明樹脂層310,320のうち、開口部330B,340Bに対応する部分を硬化させる。その後、透明樹脂層310,320を現像し、透明樹脂層310,320のうち、紫外線等のエネルギー線の未照射の部分を除去する。その結果、区画線155の位置に開口310A,320Aが形成される(図15(B))。
次に、板ガラス151の上面側および下面側の透明樹脂層310,320のうち現像により残留した部分をマスクとして、板ガラス151を選択的にウエットエッチングする。このとき、エッチャントとして、例えば、フッ酸系薬液を用いる。これにより、板ガラス151にマトリクス状の溝G3,G4を形成する(図16(A))、そして、さらに、エッチングを進行させることにより、板ガラス151を区画ごとに分離する(ステップS104)。その結果、上面が保護層52で覆われ、下面が保護層54で覆われたカバー基板42が完成する(図16(B))。
(タッチパネル20の製造方法)
次に、タッチパネル20の製造方法の一例について説明する。まず、図17に示したように、センサー基板41と、カバー基板42とを、接着層43Dを介して互いに貼り合わせる。接着層43Dは、例えば、紫外線硬化樹脂からなる。以下では、接着層43Dが紫外線硬化樹脂で構成されているものとして説明する。
次に、例えば、カバー基板42側から紫外線を照射して、接着層43Dを硬化させる。これにより、センサー基板41およびカバー基板42が接着層43によって互いに固定される。このようにして、タッチパネル20が完成する。なお、接着層43Dは、センサー基板41およびカバー基板42の貼り合わせに際して、センサー基板41側に設けられていてもよい。
[動作]
次に、本実施の形態の表示装置1における動作の一例について説明する。まず、例えば、表示装置1の電源投入により、制御装置30は、タッチパネル20の動作を開始する。制御装置30は、まず、センサー電極41Aに含まれる1または複数の電極(第1電極E1,第2電極E2)を選択し、選択した電極に交流信号を印加する。このとき、指などが検出面1Aに接触していたとすると、制御装置30は、指などの検出面1Aへの接触によってセンサー電極41Aに生じた静電容量の変化を、出力電圧の変化として検知する。制御装置30は、検知された出力電圧(または出力電圧の変化)の情報に基づいて、指などの接触座標を導出する。制御装置30は、導出した、指などの接触座標についての情報を外部に出力する。
[効果]
次に、本実施の形態の表示装置1の効果について説明する。本実施の形態では、板ガラス144,151を区画ごとに分離する際に、耐酸性(例えば耐フッ酸性)かつ感光性の透明樹脂層210,220,310,320が用いられる。そのため、透明樹脂層210,220,310,320を除去せずに残したとしても、透明樹脂層210,220,310,320によって透光性が阻害されることはない。また、透明樹脂層210,220,310,320の一部である保護層48,49,52,54によってガラス基板44,51の表面が保護され、しかも、ガラス基板44,51の強度低下を防ぐこともできる。つまり、透明樹脂層210,220,310,320を除去せずに残した方が、むしろ好ましいと言える。従って、レジストである透明樹脂層210,220,310,320を剥離する工程を省略することができる。
<2.第2の実施の形態>
[構成]
図18は、本技術の第2の実施の形態に係る表示装置2の断面構成の一例を表したものである。表示装置2は、タッチセンサ付きの表示装置であり、映像生成装置10、タッチパネル70および制御装置80を備えている。つまり、表示装置2は、上記実施の形態の表示装置1において、タッチパネル20および制御装置30の代わりにタッチパネル70および制御装置80を設けた構成となっている。なお、本実施の形態において、上記実施の形態と同様の構成要素に対しては、同一の符号が付与されている。
タッチパネル70は、映像生成装置10とは別体で形成されたものであり、映像生成装置10の表面に配置されている。制御装置80は、映像生成装置10およびタッチパネル70を制御するものである。具体的には、制御装置80は、外部から入力される映像信号に基づいて映像生成装置10を駆動し、さらに、タッチパネル70を駆動すると共にタッチパネル70の検出信号に応じた信号を外部に出力するようになっている。
(タッチパネル70)
図19は、タッチパネル70の断面構成の一例を表したものである。図20は、タッチパネル70の断面構成の他の例を表したものである。図21は、タッチパネル70の電極パターンのレイアウトの一例を表したものである。なお、図19は、タッチパネル70のうち、図21のA−A線に対応する箇所の断面であり、図20は、タッチパネル70のうち、図21のB−B線に対応する箇所の断面である。
タッチパネル70は、上記実施の形態において、センサー基板41がカバー基板42を兼ねた構成となっており、具体的には、カバー基板71を有している。カバー基板71は、例えば、ガラス基板44の下面に、導電層45、絶縁層46、導電層47および保護層48をこの順に積層すると共に、基板44の上面に保護層49を積層して構成されたものである。カバー基板71は、さらにガラス基板44の下面と、導電層45の一部(具体的には信号配線41B)との間に、遮光層55を有している。遮光層55は、信号配線41Bのシルエットが映像表示面に視認されるのを防ぐためのものであり、遮光性材料で構成されている。遮光性材料の色は、典型的には黒色であるが、黒色以外の色(例えば白色)であってもよい。カバー基板71では、上面が保護層49で覆われ、下面が保護層48で覆われている。保護層49の上面が、検出面2Aとなっている。
タッチパネル70は、さらに、信号配線41Bの外部接続端子と電気的に接続されたFPC61と、FPC61の表面に配置されたIC64と、タッチパネル70の外縁に配置された接着層90とを有している。FPC61は、例えば、接続部60を介して上記の外部接続端子と電気的に接続された配線層と、基準電位の印加される基準電位層とを含んで構成されている。IC64は、タッチパネル70駆動用のICである。接着層90は、タッチパネル70を、表示装置2の筐体または映像生成装置10に固定するものであり、例えば、弾性を有する粘着テープや、弾性を有する接着剤によって構成されている。
(制御装置80)
制御装置80は、外部から入力される映像信号に基づいて映像生成装置10を駆動するようになっている。制御装置80は、さらに、タッチパネル70を駆動すると共にタッチパネル70の検出信号に応じた信号を外部に出力するようになっている。制御装置80は、例えば、センサー電極41Aに対しては交流電圧(例えばパルス状の電圧)を印加し、FPC61の基準電位層に対しては基準電位(例えばグラウンド電位などの固定電位)を印加するようになっている。
[製造方法]
次に、本実施の形態のカバー基板71(タッチパネル70)の製造方法の一例について説明する。なお、カバー基板71そのものの製造手順の概要は、図5に記載のものと同様である。
まず、ガラス基板44を切り出すための大面積の板ガラス144を用意する(ステップS101)。次に、板ガラス144の上面に、遮光層156を形成する(図22参照)。この遮光層156は、ガラス基板44の大きさと同等の大きさの区画145ごとに開口を有しており、区画145を区切る区画線146の位置を覆っている。続いて、板ガラス144の上面に導電層45、絶縁層46および導電層47を形成し、その結果、ガラス基板44の大きさと同等の大きさの区画145ごとに、電極パターンとして、センサー電極41Aおよび信号配線41Bを形成する(図22)。
次に、板ガラス144の上面全体に透明樹脂層210を設け、板ガラス144の下面全体に透明樹脂層220を設ける(ステップS102,図7(A))。次に、透明樹脂層210上に露光用のマスク230を配置し、さらに、透明樹脂層220上に露光用のマスク240を配置する(図7(B)、図8)。続いて、マスク230,240を介して、透明樹脂層210,220を選択的に露光する(ステップS103,図9(A))。具体的には、マスク230,240を介して、紫外線等のエネルギー線を選択的に照射することにより、透明樹脂層210,220のうち、開口部230B,240Bに対応する部分を硬化させる。透明樹脂層210,220に対する露光を同時に行ってもよいし、別々に行ってもよい。その後、透明樹脂層210,220を現像し、透明樹脂層210,220のうち、紫外線等のエネルギー線の未照射の部分を除去する。その結果、区画線146の位置と、信号配線41Bの外部接続端子に対応する位置とに、開口210A,220Aが形成される(図9(B)、図10)。
次に、電極パターンのうち露出している部分を覆う耐酸性(例えば耐フッ酸性)の被覆層211を設ける(図11)。電極パターンのうち露出している部分とは、信号配線41Bの外部接続端子のうち、開口210A内に露出している部分を指している。次に、板ガラス144の上面側および下面側の透明樹脂層210,220のうち現像により残留した部分と、被覆層211とをマスクとして、板ガラス144を選択的にウエットエッチングする。このとき、エッチャントとして、例えば、フッ酸系薬液を用いる。これにより、板ガラス144にマトリクス状の溝G1,G2を形成する(図12(A))、そして、さらに、エッチングを進行させることにより、板ガラス144を区画ごとに分離する(ステップS104)。その結果、上面が保護層48で覆われ、下面が保護層49で覆われたカバー基板71(タッチパネル70)が完成する(図23)。なお、タッチパネル70での使用時には、保護層49が検出面2Aとなる。
[動作]
次に、本実施の形態の表示装置2における動作の一例について説明する。まず、例えば、表示装置2の電源投入により、制御装置80は、タッチパネル70の動作を開始する。制御装置80は、まず、センサー電極41Aに含まれる1または複数の電極(第1電極E1,第2電極E2)を選択し、選択した電極に交流信号を印加する。このとき、指などが検出面2Aに接触していたとすると、制御装置80は、指などの検出面2Aへの接触によってセンサー電極41Aに生じた静電容量の変化を、出力電圧の変化として検知する。制御装置80は、検知された出力電圧(または出力電圧の変化)の情報に基づいて、指などの接触座標を導出する。制御装置80は、導出した、指などの接触座標についての情報を外部に出力する。
[効果]
次に、本実施の形態の表示装置2の効果について説明する。本実施の形態では、板ガラス144を区画ごとに分離する際に、耐酸性(例えば耐フッ酸性)かつ感光性の透明樹脂層210,220が用いられる。そのため、透明樹脂層210,220を除去せずに残したとしても、透明樹脂層210,220によって透光性が阻害されることはない。また、透明樹脂層210,220の一部である保護膜48,49によってガラス基板44の表面が保護され、しかも、ガラス基板44の強度低下を防ぐこともできる。つまり、透明樹脂層210,220を除去せずに残した方が、むしろ好ましいと言える。従って、レジストである透明樹脂層210,220を剥離する工程を省略することができる。
<3.変形例>
以上、実施の形態を挙げて本技術を説明したが、本技術は実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
[変形例1]
例えば、各実施の形態では、透明樹脂層210,220,310,320が、感光性を有する耐酸性材料で構成されていたが、感光性を有さない(または感光性の不十分な)耐酸性材料で構成されていてもよい。ただし、この場合には、透明樹脂層210,220,310,320に対して露光・現像を行うことができないので、露光・現像を介在させないプロセスを適用することが必要となる。以下に、露光・現像を介在させないプロセスの一例について説明する。
(センサー基板41の製造方法)
図24は、センサー基板41の製造手順の概要を表したものである。まず、ガラス基板44を切り出すための大面積の板ガラス144を用意する(ステップS201,図6参照)。次に、板ガラス144の上面に導電層45、絶縁層46および導電層47を形成し、その結果、ガラス基板44の大きさと同等の大きさの区画145ごとに、電極パターンとして、センサー電極41Aおよび信号配線41Bを形成する(図6参照)。
次に、板ガラス144の上面に透明樹脂層250を設け、板ガラス144の下面に透明樹脂層260を設ける(ステップS202,図25(A))。なお、図25(A)およびこれ以降の図において、板ガラス144の表面に形成された導電層45等の記載が省略されている。ここで、透明樹脂層250,260は、耐酸性(例えば耐フッ酸性)の透明樹脂層であり、例えば、ドライフィルムレジストで構成されている。耐酸性(例えば耐フッ酸性)を有するドライフィルムレジストとしては、例えば、透明ポリイミドフィルムが挙げられる。なお、透明樹脂層250,260が、感光性を有していてもかまわない。透明樹脂層250は、区画線146の位置と、信号配線41Bの外部接続端子に対応する位置とに開口250Aを有するフィルムであり、信号配線41Bの外部接続端子が露出するように設けたものである。一方、透明樹脂層260は、区画線146の位置に開口260Aを有するフィルムである。
次に、電極パターンのうち露出している部分を覆う耐酸性(例えば耐フッ酸性)の被覆層211を設ける。電極パターンのうち露出している部分とは、信号配線41Bの外部接続端子のうち、開口210A内に露出している部分を指している。次に、板ガラス144の上面側および下面側の透明樹脂層250,260と、被覆層211とをマスクとして、板ガラス144を選択的にウエットエッチングする。このとき、エッチャントとして、例えば、フッ酸系薬液を用いる。これにより、板ガラス144にマトリクス状の溝G1,G2を形成する(図25(B))、そして、さらに、エッチングを進行させることにより、板ガラス144を区画ごとに分離する(ステップS203)。その結果、上面が保護層48で覆われ、下面が保護層49で覆われたセンサー基板41が完成する(図25(C))。このように、露光・現像を介在させなくても、センサー基板41を製造することができる。
(カバー基板42の製造方法)
まず、ガラス基板51を切り出すための大面積の板ガラス151を用意する(ステップS201,図26(A)参照)。次に、板ガラス151の下面に、遮光層153を形成する。次に、板ガラス151の上面に透明樹脂層350を設け、板ガラス151の下面に透明樹脂層360を設ける(ステップS202,図26(A))。なお、図26(A)およびこれ以降の図において、板ガラス151の表面に形成された遮光層153等の記載が省略されている。ここで、透明樹脂層350,360は、耐酸性(例えば耐フッ酸性)の透明樹脂層であり、例えば、ドライフィルムレジストで構成されている。耐酸性(例えば耐フッ酸性)を有するドライフィルムレジストとしては、例えば、透明ポリイミドフィルムが挙げられる。なお、透明樹脂層350,360が、感光性を有していてもかまわない。透明樹脂層350は、区画154の位置ごとに開口350Aを有するフィルムである。同様に、透明樹脂層360も、区画154の位置ごとに開口360Aを有するフィルムである。
次に、板ガラス151の上面側および下面側の透明樹脂層350,360をマスクとして、板ガラス151を選択的にウエットエッチングする。このとき、エッチャントとして、例えば、フッ酸系薬液を用いる。これにより、板ガラス151にマトリクス状の溝G3,G4を形成する(図26(B))、そして、さらに、エッチングを進行させることにより、板ガラス151を区画ごとに分離する(ステップS203)。その結果、上面が保護層52で覆われ、下面が保護層54で覆われたカバー基板42が完成する(図16(B))。このように、露光・現像を介在させなくても、カバー基板42を製造することができる。
(カバー基板71の製造方法)
まず、ガラス基板44を切り出すための大面積の板ガラス144を用意する(ステップS201)。次に、板ガラス144の上面に、遮光層156を形成する(図22参照)。続いて、板ガラス144の上面に導電層45、絶縁層46および導電層47を形成し、その結果、ガラス基板44の大きさと同等の大きさの区画145ごとに、電極パターンとして、センサー電極41Aおよび信号配線41Bを形成する(図22参照)。
次に、板ガラス144の上面に透明樹脂層250を設け、板ガラス144の下面に透明樹脂層260を設ける(ステップS202,図25(A))。なお、図25(A)およびこれ以降の図において、板ガラス144の表面に形成された導電層45等の記載が省略されている。次に、電極パターンのうち露出している部分を覆う耐酸性(例えば耐フッ酸性)の被覆層211を設ける。電極パターンのうち露出している部分とは、信号配線41Bの外部接続端子のうち、開口210A内に露出している部分を指している。
次に、板ガラス144の上面側および下面側の透明樹脂層250,260と、被覆層211とをマスクとして、板ガラス144を選択的にウエットエッチングする。このとき、エッチャントとして、例えば、フッ酸系薬液を用いる。これにより、板ガラス144にマトリクス状の溝G1,G2を形成する(図25(B))、そして、さらに、エッチングを進行させることにより、板ガラス144を区画ごとに分離する(ステップS203)。その結果、上面が保護層48で覆われ、下面が保護層49で覆われたカバー基板71が完成する(図25(C))。なお、タッチパネル70での使用時には、保護層49が検出面2Aとなる。このように、露光・現像を介在させなくても、カバー基板71を製造することができる。
[変形例2]
各実施の形態およびそれらの変形例において、センサー基板41が保護膜48,49のいずれか一方が省略された構成となっていてもよい。同様に、カバー基板42が保護膜52,54いずれか一方が省略された構成となっていてもよい。また、カバー基板71が保護膜48,49いずれか一方が省略された構成となっていてもよい。
[変形例3]
各実施の形態およびそれらの変形例の製造方法において、板ガラス144,151からガラス基板44,51を切り出す際に、既に、電極パターンの1種であるセンサー電極41Aおよび信号配線41Bが設けられている場合が例示されていた。しかし、本技術の製造方法は、複数のガラス基板を切り出すことの可能な大面積の板ガラスの上下面に透明樹脂層だけが設けられている場合にも、もちろん適用可能である。
例えば、まず、複数のガラス基板を切り出すことの可能な大面積の板ガラスを用意する。次に、板ガラスの上面および下面に、耐酸性かつ感光性の透明樹脂層をそれぞれ設ける。なお、上記の透明樹脂層は、例えば、塗布用レジスト、またはドライフィルムレジストである。上記の透明樹脂層は、例えば、アクリル樹脂である。次に、区画ごとに開口を有する露光用マスクを介して、板ガラスの上面側の透明樹脂層を選択的に露光するとともに、板ガラスの下面側の透明樹脂層を選択的に露光したのち、これらの透明樹脂層を現像する。次に、板ガラスの上面側および下面側の透明樹脂層のうち現像により残留した部分をマスクとして、板ガラスを選択的にウエットエッチングすることにより、区画ごとに分離する。このようにして、ガラス基板が製造される。
また、例えば、まず、複数のガラス基板を切り出すことの可能な大面積の板ガラスを用意する。次に、板ガラスの上面および下面に、耐酸性の透明樹脂層をそれぞれ設ける。なお、上記の透明樹脂層は、例えば、ドライフィルムレジストである。上記のドライフィルムレジストは、例えば、透明ポリイミドフィルムである。次に、透明樹脂層をマスクとして、板ガラスを選択的にウエットエッチングすることにより、区画ごとに分離する。このようにしても、ガラス基板が製造される。
<4.適用例>
次に、上記実施の形態およびその変形例に係る表示装置1の一適用例について説明する。図27は、本適用例に係る電子機器100の概略構成の一例を表す斜視図である。電子機器100は、携帯電話機であり、例えば、図27に示したように、本体部111と、本体部111に対して開閉可能に設けられた表示体部112とを備えている。本体部111は、操作ボタン115と、送話部116を有している。表示体部112は、表示装置113と、受話部117とを有している。表示装置113は、電話通信に関する各種表示を、表示装置113の表示画面114に表示するようになっている。電子機器100は、表示装置113の動作を制御するための制御部(図示せず)を備えている。この制御部は、電子機器100全体の制御を司る制御部の一部として、またはその制御部とは別に、本体部111または表示体部112の内部に設けられている。
表示装置113は、上記各実施の形態およびそれらの変形例に係る表示装置1,2と同一の構成を備えている。これにより、剥離工程が省略されている分だけ低コストの電子機器100を提供することができる。
なお、上記実施の形態およびその変形例に係る表示装置1を適用可能な電子機器としては、以上に説明した携帯電話機等の他にも、パーソナルコンピュータ、液晶テレビ、ビューファインダ型またはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話機、POS端末器等が挙げられる。
また、例えば、本技術は以下のような構成を取ることができる。
(1)
板ガラスの上面および下面に、耐酸性かつ感光性の透明樹脂層をそれぞれ設ける第1工程と、
区画ごとに開口を有する露光用マスクを介して、前記透明樹脂層を選択的に露光したのち、現像する第2工程と、
前記透明樹脂層のうち前記現像により残留した部分をマスクとして、前記板ガラスを選択的にウエットエッチングすることにより、区画ごとに分離する第3工程と
を含む
ガラス基板の製造方法。
(2)
前記透明樹脂層は、塗布用レジスト、またはドライフィルムレジストである
(1)に記載のガラス基板の製造方法。
(3)
前記透明樹脂層は、アクリル樹脂である
(1)または(2)に記載のガラス基板の製造方法。
(4)
板ガラスの上面および下面に、耐酸性の透明樹脂層を区画ごとに設ける第1工程と、
前記透明樹脂層をマスクとして、前記板ガラスを選択的にウエットエッチングすることにより、区画ごとに分離する第2工程と
を含む
ガラス基板の製造方法。
(5)
前記透明樹脂層は、ドライフィルムレジストである
(4)に記載のガラス基板の製造方法。
(6)
前記透明樹脂層は、透明ポリイミドフィルムである
(4)または(5)に記載のガラス基板の製造方法。
(7)
上面の各区画に電極パターンの形成された板ガラスの上面および下面に、耐酸性かつ感光性の透明樹脂層をそれぞれ設ける第1工程と、
区画ごとに第1開口を有する第1露光用マスクを介して、前記板ガラスの下面側の透明樹脂層を選択的に露光すると共に、区画ごとに第2開口を有し、さらに前記電極パターンの端部に対応して第3開口を有する第2露光用マスクを介して、前記板ガラスの上面側の透明樹脂層を選択的に露光したのち、前記板ガラスの上面側および下面側の透明樹脂層を現像する第2工程と、
前記電極パターンのうち露出している部分を覆う耐酸性の被覆層を設ける第3工程と、
前記板ガラスの上面側および下面側の透明樹脂層のうち前記現像により残留した部分と、前記被覆層とをマスクとして、前記板ガラスを選択的にウエットエッチングすることにより、区画ごとに分離する第4工程と
を含む
電極パターン付きガラス基板の製造方法。
(8)
前記透明樹脂層は、塗布用レジスト、またはドライフィルムレジストである
(7)に記載の電極パターン付きガラス基板の製造方法。
(9)
前記透明樹脂層は、アクリル樹脂である
(7)または(8)に記載の電極パターン付きガラス基板の製造方法。
(10)
上面の各区画に電極パターンの形成された板ガラスの上面および下面に、耐酸性の透明樹脂層をそれぞれ区画ごとに設けると共に、前記電極パターンの端部が露出するように設ける第1工程と、
前記電極パターンのうち露出している部分を覆う耐酸性の被覆層を設ける第2工程と、
前記透明樹脂層と、前記被覆層とをマスクとして、前記板ガラスを選択的にウエットエッチングすることにより、区画ごとに分離する第3工程と
を含む
電極パターン付きガラス基板の製造方法。
(11)
前記透明樹脂層は、ドライフィルムレジストである
(10)に記載の電極パターン付きガラス基板の製造方法。
(12)
前記透明樹脂層は、透明ポリイミドフィルムである
(10)または(11)に記載の電極パターン付きガラス基板の製造方法。
1,2…表示装置、1A,2A…検出面、10…映像生成装置、20,70…タッチパネル、30,80…制御装置、41…センサー基板、41A…センサー電極、41B…信号配線、42,71…カバー基板、43,43D,50,90…接着層、44,51…ガラス基板、45,47…導電層、46…絶縁層、46A…コンタクトホール、48,49,52,54…保護層、53,55,153,156…遮光層、60…接続部、61…FPC、62,64…IC、100…電子機器、111…本体部、112…表示体部、113…表示装置、114…表示画面、115…操作ボタン、116…送話部、117…受話部、144,151…板ガラス、145,154…区画、146,155…区画線、210,220,250,260,350,360…透明樹脂層、210A,220A,310A,320A,250A,260A,350A,360A…開口、211…被覆層、230,240,330,340…マスク、230A,240A,330A,340A…被覆部、230B,240B,330B,340B…開口部、E1…第1電極、E2…第2電極、E3…島状電極、E4…中継電極、G1,G2,G3,G4…溝。

Claims (12)

  1. 板ガラスの上面および下面に、耐酸性かつ感光性の透明樹脂層をそれぞれ設ける第1工程と、
    区画ごとに開口を有する露光用マスクを介して、前記透明樹脂層を選択的に露光したのち、現像する第2工程と、
    前記透明樹脂層のうち前記現像により残留した部分をマスクとして、前記板ガラスを選択的にウエットエッチングすることにより、区画ごとに分離する第3工程と
    を含む
    ガラス基板の製造方法。
  2. 前記透明樹脂層は、塗布用レジスト、またはドライフィルムレジストである
    請求項1に記載のガラス基板の製造方法。
  3. 前記透明樹脂層は、アクリル樹脂である
    請求項2に記載のガラス基板の製造方法。
  4. 板ガラスの上面および下面に、耐酸性の透明樹脂層を区画ごとに設ける第1工程と、
    前記透明樹脂層をマスクとして、前記板ガラスを選択的にウエットエッチングすることにより、区画ごとに分離する第2工程と
    を含む
    ガラス基板の製造方法。
  5. 前記透明樹脂層は、ドライフィルムレジストである
    請求項4に記載のガラス基板の製造方法。
  6. 前記透明樹脂層は、透明ポリイミドフィルムである
    請求項5に記載のガラス基板の製造方法。
  7. 上面の各区画に電極パターンの形成された板ガラスの上面および下面に、耐酸性かつ感光性の透明樹脂層をそれぞれ設ける第1工程と、
    区画ごとに第1開口を有する第1露光用マスクを介して、前記板ガラスの下面側の透明樹脂層を選択的に露光すると共に、区画ごとに第2開口を有し、さらに前記電極パターンの端部に対応して第3開口を有する第2露光用マスクを介して、前記板ガラスの上面側の透明樹脂層を選択的に露光したのち、前記板ガラスの上面側および下面側の透明樹脂層を現像する第2工程と、
    前記電極パターンのうち露出している部分を覆う耐酸性の被覆層を設ける第3工程と、
    前記板ガラスの上面側および下面側の透明樹脂層のうち前記現像により残留した部分と、前記被覆層とをマスクとして、前記板ガラスを選択的にウエットエッチングすることにより、区画ごとに分離する第4工程と
    を含む
    電極パターン付きガラス基板の製造方法。
  8. 前記透明樹脂層は、塗布用レジスト、またはドライフィルムレジストである
    請求項7に記載の電極パターン付きガラス基板の製造方法。
  9. 前記透明樹脂層は、アクリル樹脂である
    請求項8に記載の電極パターン付きガラス基板の製造方法。
  10. 上面の各区画に電極パターンの形成された板ガラスの上面および下面に、耐酸性の透明樹脂層をそれぞれ区画ごとに設けると共に、前記電極パターンの端部が露出するように設ける第1工程と、
    前記電極パターンのうち露出している部分を覆う耐酸性の被覆層を設ける第2工程と、
    前記透明樹脂層と、前記被覆層とをマスクとして、前記板ガラスを選択的にウエットエッチングすることにより、区画ごとに分離する第3工程と
    を含む
    電極パターン付きガラス基板の製造方法。
  11. 前記透明樹脂層は、ドライフィルムレジストである
    請求項10に記載の電極パターン付きガラス基板の製造方法。
  12. 前記透明樹脂層は、透明ポリイミドフィルムである
    請求項11に記載の電極パターン付きガラス基板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20170012835A (ko) * 2015-07-24 2017-02-03 희성전자 주식회사 단위 셀 글래스 제조방법
WO2023159809A1 (zh) * 2022-06-14 2023-08-31 福耀玻璃工业集团股份有限公司 图案玻璃及车辆

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