JP2013180806A - カートンの分離供給装置 - Google Patents

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Yasutaka Shibata
康孝 柴田
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Abstract

【課題】多数枚が積層された牛乳カートンなどのカートンを、一枚ずつ次工程に安定して送出するためのカートンの分離供給装置を提供する。
【解決手段】外周面に螺旋溝61を有するリードカム6によりカートン1を一枚ずつ分離して次工程に供給するカートンの分離供給装置であって、前記リードカム6は、リードカム上端面63と段差64をもって低く形成された水平面65を有し、この水平面65は外周面の螺旋溝61と連通しており、リードカム6の回転ごとに前記水平面65が一枚ずつカートン1の端部を受け入れて、この端部を螺旋溝61に送り込むようにしたカートンの分離供給装置。前記段差65の高さを、カートン1一枚以上二枚未満の厚みとし、かつ段差65を傾斜面に形成する。
【選択図】図6

Description

本発明は、例えば折りたたまれて積層された多数の牛乳カートンなどのカートンを、一枚ずつ分離させながら取り出して、自動製函などの次工程に安定的に供給するための、カートンの分離供給装置に関するものである。
従来の分離供給装置として、図11に示すような機構を備えたものがある。この分離供給装置は、多数枚が積層されたカートンの最下段のカートンを掻出しローラにて一枚ずつ掻き出して搬送ローラにより次工程に送出するものである。ここで、掻出しローラはウレタンなどの摩擦を利用して掻き出す場合と、金属などに鍔を付けて引っかけて掻き出す場合があり、カートンの表面状態により、いずれかが選択される。この従来機構においては、掻き出しローラの摩擦や鍔が小さくなると、掻出し力が小さくなって円滑に掻き出すことが困難となる。さらに、静電気やカートン間の摩擦により2枚同時に掻き出されるという不具合も発生していた。
また、特許文献1には、外周面にらせん溝を有し、回転しながら段ボールシートを所定の間隔をおいて分離させながら搬送する搬送用スクリューを用いて、密着状態の各段ボールシートを相互に分離させてから供給する段ボール供給装置が開示されている。しかしながら、この装置においては螺旋山のカートン間への食い込み力は小さく、このため分離が不十分となって、二枚が一度に排出されてしまうなど安定した分離供給が困難であるという問題があった。
特開2006−69607号公報(図4)
本発明は、上記した従来の問題点に鑑み、多数枚が積層された牛乳カートンなどのカートンを、一枚ずつ分離して次工程に安定して送出するためのカートンの分離供給装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するためになされた本発明に係るカートンの分離供給装置は、相互に密着する状態で積層されたカートンを、一枚ずつ分離して次工程に供給するカートンの分離供給装置であって、前記カートンは外周面に螺旋溝を有する円筒状のリードカムに支承されており、このリードカムはリードカム上端面と段差をもって低く形成された水平面を有するとともに、この水平面は外周面の螺旋溝に連通しており、リードカムの回転ごとに前記水平面が一枚ずつカートンの端部を受け入れて、この端部を螺旋溝に送り込むことにより、積層されたカートンの最下段のカートンをリードカムにより一枚ずつ分離して次工程に供給するようにしたことを特徴とするものである。
上記した発明において、前記段差の高さは、カートン一枚以上二枚未満の厚みであって、かつ段差は傾斜面に形成されており、リードカムの回転ごとに最下段のカートンのみを水平面から螺旋溝に受入れ、最下段から二枚目以上のカートンを水平面からリードカム上端面に排除可能とすることができ、リードカムを2本以上搭載することができるし、積層されたカートンの揚送装置と、揚送されたカートンのリードカムへの移送装置と、リードカムにより分離されたカートンの次工程への供給装置とを備えることができる。
本発明のカートンの分離供給装置は、リードカムが、リードカム上端面と段差をもって低く形成された水平面を有するので、この水平面にカートンの端部を載せて、カートンを一枚ずつ分離して螺旋溝に送り込むことができる。よって、積層されたカートンの分離供給を確実に行うことができるという有利な効果を有する。
段差の高さは、カートン一枚以上二枚未満の厚みであって、かつ段差は傾斜面に形成されているので、最下段から二枚目以上のカートンは水平面に据え置かれず、傾斜面を上昇してリードカム上端面に移動される。そして、水平面に取り込まれた最下段のカートンのみが螺旋溝に送り込まれるので、積層されたカートンを一枚ずつ分離供給することができる。
リードカムは、分離するカートンのサイズや積層枚数に合わせて、1〜4本搭載できるし、リードカム側方にカウンターを配備することにより、分離されたカートンの通過枚数を確実に計数することができる。また、積層されたカートンの揚送装置と、揚送されたカートンのリードカムへの移送装置と、リードカムにより分離されたカートンの次工程への供給装置とを備えることによって、目的に合わせた分離供給装置の配備が可能である。
本発明に係るカートンの分離供給装置の正面図である。 図1の分離供給装置の右側面図である。 図1の分離供給装置の平面図である。 図1の分離供給装置の要部平面図である。 図1の分離供給装置の左側面図である。 リードカムの斜視図である。 リードカムの平面図である。 リードカムの側面図である。 カートンがリードカムに支承されている状態を示す平面図である。 カートンをリードカムにより一枚ずつ分離する工程を示す説明図である。 従来の分離供給装置を示す概念図である。
以下に、本発明の実施形態に付いて説明する。
図1〜5は、本発明に係るカートンの分離供給装置を示す図であって、図1は正面図、図2は右側面図、図3は平面図、図4は要部平面図、図5は左側面図である。図において、1は多数枚に積層された牛乳カートンなどのカートン、2はカートン1の送り込み装置、3はカートン1の揚送装置、4はカートン1の水平移動装置、5はカートン1の分離装置、6は分離装置5内のリードカム、7は次工程への供給装置であって、これらの装置は、機枠8に配設されている。
前記カートン1は、折り畳んだ状態で供給されており、本発明でいう一枚のカートンとは紙の一枚を意味するのではなく、この折り畳んだ状態で一枚という意味である。
図1に示す送り込み装置2は、多数枚に積層された製函前の牛乳カートンなどのカートン1を、揚送装置3に送り込む。
図2に示す揚送装置3は、左右に一対の無端チェーン31が下側軸35、上側軸36間に張設されている。この無端チェーン31は駆動装置32により、動力が駆動軸33、傘歯車機構34を介して、下側軸35に伝達されることにより駆動される。無端チェーン31の支持板37間に保持された積層カートン1はガイド38に案内されて、所要の速度で上方に案内される。
図3に示す水平移動装置4は、上方まで揚送されてきた積層カートン1を分離装置5に送り込む。送り込みは、分離装置5の処理能力に連動して所要の速度で行われる。
図4、5に示す分離装置5は、4本のリードカム6を備えている。リードカム6は上部にプーリーPを有し、保持板52に回転可能に支持されている。リードカム6の本数は、積層カートン1のサイズ、重量に合わせて、2本以上の任意の本数とすることができる。図9に示すように、4本のリードカム6を四隅に備えるのが好ましい。分離装置5の所要位置にはプーリーPが配設されており、リードカム6は、プーリーP間に張設されたベルトBと駆動装置51の駆動により、回転駆動される。
分離装置5により、一枚ずつ分離されたカートン1は、供給装置7により製函などの次工程に供給される(図1)。カートン1の通過枚数は、図5に示すように、リードカム6の側方にフォトセンサーなどのカウンター9を配設することにより計数することができる。
以下に、リードカム6によるカートン1の分離機構を、図6〜8により詳細に説明する。このリードカム6は円筒体からなり、外周面に深い螺旋溝61を有し、回転軸62を中心に回転する。リードカム6の上端面63には、段差64をもって上端面63より低く形成された水平面65が設けられている。この水平面65は螺旋溝61と連通している。水平面65の上端面63に対する高さHは、カートン1枚以上で2枚未満の厚みとしてあり、2枚のカートン1が受け入れられないように構成してある。また、図10に示すように、相互に密着する状態で積層されたカートンがリードカム6に支承された状態となっている。
図8に示すように、段差64の高さHはカートン1枚のみが螺旋溝61に入り込み可能な高さとしてあるので、最下段から2枚目のカートン1は、傾斜する段差64によって上方に排除されて上端面63に押し上げられる。よって、最下段のカートン1のみが螺旋溝61に入り込み可能である。螺旋溝61に入り込んだカートン1は螺旋溝61の間隔でもって分離されて一枚ずつが下方の供給装置7に送り込まれる。上端面63に押し上げられた最下段から二枚目のカートン1は、リードカム6の次の回転のときには、最下段のカートン1となっているので、水平面65から螺旋溝61に取り込むことができる。これにより、図10に示すように、積層されたカートンの最下段のカートン1がリードカム6により一枚ずつ分離して次工程に供給されることとなる。
なお、螺旋溝61の深さは、カートン1の保持に係るので、カートン1にたわみが発生しない深さとする必要がある。
リードカム6の材質として、ステンレス鋼や鉄鋼などの金属、ポリエチレンやポリアミドなどの樹脂を用いることができるし、表面にフッ素コートなどの処理を施したものを用いることができる。リードカム6の材質は、分離しにくい牛乳カートンなどのカートン1の表面材質に影響を受け、低摩擦で傷つきにくいものを選択することが必要である。
また、リードカム6のサイズとして、例えば、縦100〜300mm、横100〜150mm程度の牛乳カートンの場合には、直径はφ20〜100mm程度、長さは20〜100mm程度とするのが好ましい。リードカム6の直径が大きすぎると周速が速くなって摩擦による引っ掛かりトラブルの発生や傷などの品質問題が発生するし、一方小さすぎる場合には分離機能を果たさなくなるからである。
1 カートン
2 送り込み装置
3 揚送装置
4 水平移動装置
5 分離装置
6リードカム
7 供給装置
61 らせん溝
63 リードカムの上端面
64 段差
65 水平面

Claims (5)

  1. 相互に密着する状態で積層されたカートンを、一枚ずつ分離して次工程に供給するカートンの分離供給装置であって、
    前記カートンは外周面に螺旋溝を有する円筒状のリードカムに支承されており、
    このリードカムはリードカム上端面と段差をもって低く形成された水平面を有するとともに、この水平面は外周面の螺旋溝に連通しており、
    リードカムの回転ごとに前記水平面が一枚ずつカートンの端部を受け入れて、この端部を螺旋溝に送り込むことにより、積層されたカートンの最下段のカートンをリードカムにより一枚ずつ分離して次工程に供給するようにしたことを特徴とするカートンの分離供給装置。
  2. 前記段差の高さは、カートン一枚以上二枚未満の厚みであって、かつ段差は傾斜面に形成されており、リードカムの回転ごとに最下段のカートンのみを水平面から螺旋溝に受入れ、最下段から二枚目以上のカートンを水平面からリードカム上端面に排除するようにした請求項1に記載のカートンの分離供給装置。
  3. リードカムを2本以上搭載する請求項1又は2に記載のカートンの分離供給装置。
  4. リードカムの側方に、カートンの通過枚数を計数するカウンターを設けた請求項1〜3の何れかに記載のカートンの分離供給装置。
  5. 積層されたカートンの揚送装置と、揚送されたカートンのリードカムへの移送装置と、リードカムにより分離されたカートンの次工程への供給装置とを備える請求項1〜4の何れかに記載のカートンの分離供給装置。
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