JP2013180613A - 水陸両用車 - Google Patents

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Yuji Kito
勇治 木藤
Makoto Sato
真 佐藤
Takashi Matsunaga
高志 松永
克実 ▲高▼木
Katsumi Takagi
Yujiro Sawazaki
雄二郎 澤▲崎▼
Takenori Tsukuda
武典 佃
Masato Hase
雅人 長谷
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Abstract

【課題】水陸両用車において、大型化や複雑化を抑制しながら良好な水上航行及び陸上走行を可能とする。
【解決手段】ベースフレーム11と、ベースフレーム11に搭載されるキャビン12と、幅方向における中間部に下方凸部61,62を有してベースフレーム11に搭載されて浮力を有するエンジンルーム13及び荷台14と、エンジン31により水上及び陸上を移動可能な推進装置15とを設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、水上を航行可能であると共に、陸上を走行可能な水陸両用車に関するものである。
従来、エンジンと、エンジンの出力軸にクラッチを介して接続された推進器と、エンジンの動力によって回転するプロペラシャフトにより駆動する走行輪とを備える水陸両用車が知られている。このような技術としては、例えば、下記特許文献1、2に記載されたものがある。
特開平10−058930号公報 特開2009−056968号公報
水陸両用車は、通常、周囲の運転環境に適した運転モードで移動する。具体的に、水陸両用車は、水上航行時において、エンジンの動力を動力伝達経路からプロペラ等の推進器に伝達する。また、水陸両用車は、陸上走行時において、エンジンの動力を動力伝達経路からタイヤに伝達する。
ここで、水陸両用車は、ベースフレームにキャビンと荷台が前後に並んで設けられ、水上航行用の推進器が装着されると共に、懸架装置を介して陸上走行用のタイヤが装着されている。また、水陸両用車は、水上を航行するために浮力を確保する必要があり、水密に構成しなければならない。そのため、水陸両用車は、構造が大型化及び複雑化してしまうという問題がある。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、大型化や複雑化を抑制しながら良好な水上航行及び陸上走行を可能とする水陸両用車を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明の水陸両用車は、ベースフレームと、前記ベースフレームに搭載されるキャビンと、幅方向における中間部に下方凸部を有して前記ベースフレームに搭載されて予め設定された所定の機能を有すると共に浮力を有する機能部と、駆動源により水上及び陸上を移動可能な推進装置と、を備えることを特徴とするものである。
従って、ベースフレームにキャビンと共に搭載される機能部は、幅方向における中間部に下方凸部が設けられることから、浮力を得るために十分な空間部を効率的に確保することが可能となり、機能部の大型化や複雑化を抑制しながら、良好な水上航行及び陸上走行を行うことができる。
本発明の水陸両用車では、前記下方凸部は、前後方向に沿って設けられ、前記ベースフレーム上に載置されることで、前記機能部が前記ベースフレームに搭載されることを特徴としている。
従って、下方凸部を前後方向に沿って設けることで、浮力のために十分な空間部を効率的に設けることができると共に、この下方凸部をベースフレーム上に載置することで、機能部とベースフレームとの連結を容易で、且つ、強固に行うことができる。
本発明の水陸両用車では、前記推進装置は、前記駆動源の駆動力により地上走行用走行体を駆動可能な第1駆動系と、前記駆動源の駆動力により水中航行用推進器を駆動可能な第2駆動系とを有し、前記機能部は、両側部に前記地上走行用走行体を収容する走行体収容空間部が設けられることを特徴としている。
従って、機能部の両側部に走行体収容空間部を設けることで、地上走行用走行体を効率良く収容することができる。
本発明の水陸両用車では、前記推進装置は、前記駆動源の駆動力により地上走行用走行体を駆動可能な第1駆動系と、前記駆動源の駆動力により水中航行用推進器を駆動可能な第2駆動系とを有し、前記機能部は、両側部に前記水中航行用推進器による水流部が設けられることを特徴としている。
従って、機能部の両側部に水流部を設けることで、水中航行用推進器により発生する水流を効率良く流すことができ、推進性能を向上することができる。
本発明の水陸両用車では、前記地上走行用走行体は、前後方向に所定間隔をもって配置される複数の走行体を有し、前記前後の走行体の間で且つ前記下方凸部の側方に浮力を有する収納用空間部が設けられることを特徴としている。
従って、前後の走行体の間で下方凸部の側方に収納用空間部を設けることで、機能部に加えて収納用空間部による浮力を確保することができ、水上航行性能を向上することができる。
本発明の水陸両用車では、前記地上走行用走行体は、前後方向に所定間隔をもって配置される複数の走行体を有し、前記前後の走行体の間で且つ前記ベースフレームの下部にトランスファが設けられ、前記トランスファが水密性を有することを特徴としている。
従って、前後の走行体の間でベースフレームの下部にトランスファを設け、このトランスファに水密性を確保することで、水上航行中であってもトランスファへの浸水を防止することができ、駆動源の駆動力を第1駆動系により地上走行用走行体に適正に伝達することができる。
本発明の水陸両用車では、前記駆動源の駆動力を分配する動力分配装置が設けられ、前記第1駆動系は、前記ベースフレームにおける幅方向の中間部に配置されて前記動力分配装置に連結される一方、前記第2駆動系は、前記ベースフレームにおける幅方向の両側部に配置されて前記動力分配装置に連結されることを特徴としている。
従って、動力分配装置により駆動源の駆動力を第1駆動系と第2駆動系に適正に分配することができると共に、各駆動系を地上走行用走行体や水中航行用推進器に合わせて適正に配置することで、装置の大型化や複雑化を抑制することができる。
本発明の水陸両用車では、前記機能部は、少なくとも下部壁及び側部壁を有することを特徴としている。
従って、機能部が下部壁及び側部壁を有することから、良好な浮力を発生させることが可能となり、簡単な構成で良好な水上航行機能を確保することができる。
本発明の水陸両用車では、前記機能部は、前後方向に所定隙間をもって直列に複数配置され、前記キャビンに隣接する前記機能部は、前記駆動源を収容可能な箱型形状に形成されることを特徴としている。
従って、ベースフレームに対してキャビンと複数の機能部が独立して搭載されていることから、水上航行時または陸上走行時に、ベースフレームに対して曲げ荷重やねじり荷重が作用しても、キャビンや各機能部に大きな応力が作用することはなく、複数の機能部の大型化や重量化を抑制することができる。
本発明の水陸両用車によれば、ベースフレームと、ベースフレームに搭載されるキャビンと、幅方向における中間部に下方凸部を有してベースフレームに搭載されて予め設定された所定の機能を有すると共に浮力を有する機能部と、駆動源により水上及び陸上を移動可能な推進装置とを設けるので、下方凸部を有する機能部により浮力を得るために十分な空間部を効率的に確保することが可能となり、機能部の大型化や複雑化を抑制しながら、良好な水上航行及び陸上走行を行うことができる。
図1は、本発明の一実施例に係る水陸両用車の側面図である。 図2は、本実施例の水陸両用車の平面図である。 図3は、本実施例の水陸両用車の背面図である。 図4は、本実施例の水陸両用車の駆動系統を表す概略図である。 図5は、本実施例の水陸両用車の駆動系統を表すブロック図である。 図6は、本実施例の水陸両用車における中間部の断面を表す図1のVI−VI断面図である。 図7は、本実施例の水陸両用車における後部の断面を表す図1のVII−VII断面図である。
以下に添付図面を参照して、本発明の水陸両用車の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではなく、また、実施例が複数ある場合には、各実施例を組み合わせて構成するものも含むものである。
図1は、本発明の一実施例に係る水陸両用車の側面図、図2は、本実施例の水陸両用車の平面図、図3は、本実施例の水陸両用車の背面図、図4は、本実施例の水陸両用車の駆動系統を表す概略図、図5は、本実施例の水陸両用車の駆動系統を表すブロック図、図6は、本実施例の水陸両用車における中間部の断面を表す図1のVI−VI断面図、図7は、本実施例の水陸両用車における後部の断面を表す図1のVII−VII断面図である。
実施例1おいて、図1から図3に示すように、水陸両用車10は、ベースフレーム11と、キャビン12と、複数の機能部としてのエンジンルーム13及び荷台14と、推進装置15(図4及び図5参照)とを有している。
ベースフレーム11は、図6及び図7に詳細に示すように、左右一対のメインフレーム21と、この左右一対のメインフレーム21を連結する複数のクロスメンバ22とから構成されている。メインフレーム21は、コ字形断面形状をなし、車両の前後方向に沿って長く配置されており、クロスメンバ22は、このメインフレーム21同士を連結するように車両の幅方向(左右方向)に沿って複数配置されている。
キャビン12は、乗員により車両を運転可能な運転席が設けられ、ベースフレーム11の前部に搭載されて固定されている。エンジンルーム13は、車両の駆動源となる後述するエンジンなどを収容可能な箱体であり、ベースフレーム11におけるキャビン12の後方に搭載されて固定されている。荷台14は、運搬物などを収容可能な箱体であり、ベースフレーム11におけるエンジンルーム13の後方に搭載されて固定されている。
この場合、ベースフレーム11は、一体構造として構成されているが、キャビン12とエンジンルーム13と荷台14とは、それぞれ独立して構成されており、前後方向に沿って所定隙間をもって直列に配置されている。また、このキャビン12とエンジンルーム13と荷台14は、浮力を有する構造となっている。例えば、図6及び図7に詳細に示すように、エンジンルーム13と荷台14は、下部壁(底部)13a,14aと四方の側部壁13b,14bと上部壁(天井部)13c,14cを有している。なお、浮力を有する構造としては、少なくとも下部壁13a,14a及び側部壁13b,14bを有していればよく、上部壁13c,14cをなくして上方が開口するようにしてもよい。
なお、本実施例では、機能部として、エンジンルーム13と荷台14を適用したが、これらに限定されるものではない。例えば、放水機能を有する装置、避難用梯子機能を有する装置、救護機能を有する装置などを適用してもよい。また、この機能部の数も2つに限らず、3つ以上であってもよい。
また、水陸両用車10は、推進装置15により水上を航行可能であると共に、陸上を走行可能となっている。即ち、水陸両用車10は、図4及び図5に示すように、推進装置15として、エンジン(駆動源)31と、このエンジン31の駆動力により地上走行用走行体としての前輪32及び後輪33を駆動する第1駆動系34と、エンジン31の駆動力により水中航行用推進器としての推進器35を駆動する第2駆動系36とを有している。従って、エンジン31の駆動力を第1駆動系34から前輪32及び後輪33に伝達することで、この前輪32及び後輪33を駆動して陸上を走行することができる。また、エンジン31の駆動力を第2駆動系36から水中航行用推進器としての推進器35に伝達することで、この推進器35を駆動して水上を航行することができる。
なお、この場合、水陸両用車10は、前輪32及び後輪33を駆動する全輪駆動式としたが、図示しない切り替え装置により後輪33だけを駆動する後輪駆動式に変更可能となっている。但し、本実施例の水陸両用車10は、この構成に限定されるものではなく、前輪駆動式としてもよい。また、本発明の地上走行用走行体として、前輪32及び後輪33を設けたが、クローラ(無限軌道)としてもよく、この場合、前クローラと後クローラに分けてもよい。
また、推進装置15は、エンジンの駆動力を第1駆動系34と第2駆動系36に分配する動力分配装置37が設けられている。そして、第1駆動系34は、出力軸41と変速機42とトランスファ43とプロペラシャフト44と差動装置45とドライブシャフト46を有している。また、第2駆動系36は、クラッチ装置47と推進軸48と操舵装置49を有している。この場合、動力分配装置37に対して、第1駆動系34は、ベースフレーム11における幅方向の中間部に前後方向に沿って配置され、第2駆動系36は、ベースフレーム11における幅方向の両側部に前後方向に沿って配置されている。
エンジン31は、例えば、ディーゼルエンジン等の熱機関であり、水陸両用車10の駆動源となっている。このエンジン31は、燃焼室で燃料を燃焼させることにより、出力軸から回転動力を出力する。なお、駆動源は、熱機関に限らず、例えば、電気モータなどであってもよい。
動力分配装置37は、例えば、エンジン31の出力軸(クランクシャフト)の固定された駆動歯車と、この駆動歯車に噛み合う2つの従動歯車とにより構成される。そして、エンジン31の出力軸が出力軸41に連結され、各従動歯車の出力軸がクラッチ装置47にそれぞれ連結される。この場合、動力分配装置37は、駆動歯車と2つの従動歯車だけにより構成されるものではなく、複数の減速歯車が設けられている。従って、エンジン31の駆動力は、動力分配装置37により出力軸41と2つのクラッチ装置47に分配可能となっている。
変速機42は、エンジン31から出力軸41を介して出力された回転動力を変速して出力するものである。この変速機42は、例えば、手動変速機、または、自動変速機等であり、エンジン31から出力軸41を介して入力した動力を所定の変速比で変速して出力する。
トランスファ43は、エンジン31から変速機42を介して入力した動力を前後のプロペラシャフト44に分配するものである。このトランスファ43は、前輪32と後輪33との間に配置され、ベースフレーム11の下部に固定されており、水密性を有する構造となっている。水密性とは、トランスファ43のケースが密閉構造であって、外部からの水の浸入が防止される構造となっている。
差動装置45は、トランスファ43から後方に延出されるプロペラシャフト44に接続されており、トランスファ43で分配された動力をドライブシャフト(車軸)46から左右の後輪33に伝達するものである。即ち、差動装置45は、ドライブシャフト46が接続されており、水陸両用車10が陸上走行における旋回時に、旋回内側の後輪33と旋回外側の後輪33との間に回転差を生じさせている。なお、差動装置45は、センターデフとして全輪駆動可能な構成にしてもよいし、パートタイム式として、全輪駆動と、所定の車輪の駆動(例えば、2輪駆動)とを切替可能な構成にしてもよい。
前輪32は、キャビン12に設けられたハンドル操作によりステアリング装置(図示略)を介して左右に操舵可能となっている。また、前輪32及び後輪33は、エンジン31の動力が伝達されて回転可能となっており、水陸両用車10の陸上走行時において、地面に接地し、エンジン31からの回転動力を地面に伝える。これにより、水陸両用車10は、エンジン31の回転動力を前輪32及び後輪33により地面に伝えることで走行することができる。
クラッチ装置47は、例えば、油圧式クラッチであり、動力分配装置37で分配された動力を推進軸48に伝達可能となっている。即ち、クラッチ装置47を接続状態とすることで、動力分配装置37の動力を推進軸48に伝達することができ、クラッチ装置47を切断状態とすることで、動力分配装置37の動力を推進軸48に伝達不能としている。
推進器35は、車両後部の両側に設けられており、推進軸48から伝達された回転動力によりプロペラ翼(スクリュープロペラ)を回転するものである。そして、推進器35は、水陸両用車10の水上航行時において、水中に位置し、エンジン31からの回転動力を水中に伝える。これにより、水陸両用車10は、エンジン31の回転動力を推進器35により水中に伝えることで航行することができる。なお、本実施例では、推進器35として、プロペラ翼(スクリュープロペラ)を適用したが、この構成に限定されるものではなく、例えば、ウォータジェット推進器を適用してもよい。
操舵装置49は、推進器35を左右方向に揺動することで、水陸両用車10が水上航行時に旋回することができる。左右の操舵装置49は、推進器35をそれぞれ内側に所定角度α(例えば、45度)、外側に所定角度β(例えば、135度)回動することができる。即ち、左右の操舵装置49により各推進器35を左方に回動すると、水陸両用車10を左方に旋回することができ、左右の操舵装置49により各推進器35を右方に回動すると、水陸両用車10を右方に旋回することができる。また、左右の操舵装置49により各推進器35を外側に所定角度βだけ回動すると、水陸両用車10を後退することができる。
そして、キャビン12は、水陸両用車10を運転操作可能な操作装置51が設けられており、乗員がこの操作装置51を操作すると、操作信号が制御装置52に出力され、この制御装置52は、推進装置15を駆動制御することで、水陸両用車10を駆動制御する。例えば、操作装置51は、ハンドル、シフト装置、アクセルペダル、切替スイッチである。また、制御装置52は、エンジン31と変速機42とクラッチ装置47と操舵装置49を制御可能となっている。従って、乗員がハンドルを操作すると、ステアリング装置により前輪32を操舵することができる共に、操舵装置49により推進器35を操舵することができる。また、乗員がシフト装置を操作すると、変速機42の変速比を変更することができる。また、乗員がアクセルペダルを操作すると、エンジン31の回転数を調整し、前輪32及び後輪33の回転数を変更することができる共に、推進器35の回転数を変更することができる。また、乗員が切替スイッチを操作すると、クラッチ装置47を接続状態と切断状態の間で切り替えることで、推進軸48の駆動と停止を切り替えることができる。
具体的に説明すると、水陸両用車10が陸上走行を行う場合、推進装置15は、エンジン31から出力された回転動力を動力分配機構37から出力軸41を介して変速機37に入力し、回転速度を変更した後、トランスファ43からプロペラシャフト44により差動装置45へ入力する。そして、差動装置45へ入力された回転動力は、ドライブシャフト46を介して前輪32及び後輪33に伝達され、この前輪32及び後輪33が回転することで、水陸両用車10は、陸上を走行可能な陸上走行モード(駆動輪回転モード)となる。一方、水陸両用車10が水上航行を行う場合、推進装置15は、エンジン31から出力された回転動力を動力分配機構37から左右のクラッチ装置47に入力し、各推進軸48を介して推進器35へそれぞれ入力する。各推進器35へ入力された回転動力によりプロペラ翼が回転することで、水陸両用車10は、水上を航行可能な水上航行モード(推進器作動モード)となる。
ところで、本実施例の水陸両用車10にて、エンジンルーム13及び荷台14は、前述したように、予め設定された所定の機能を有すると共に浮力を有している。また、エンジンルーム13及び荷台14は、幅方向における中間部に下方凸部61,71が設けられている。
即ち、エンジンルーム13は、図1、図2、図6に示すように、下部壁13aと四方の側部壁13bと上部壁13cとで構成される長方形をなす箱体62と、この箱体62の下部壁13aから下方に突出する下方凸部61とで構成されている。箱体62と下方凸部61は、内部が連通された一体の中空構造体であり、前後方向に同じ長さとなっている。そして、下方凸部61は、箱体62の下部壁13aにて、幅方向における中間部に配置されており、下方に行くほどにその幅が狭くなるように、左右の側部が傾斜面61aとなっている。そして、下方凸部61は、箱体62の下部に前後方向に沿って設けられており、この下方凸部61がベースフレーム11上に載置されることで、エンジンルーム13がベースフレーム11に搭載されることとなる。この場合、エンジンルーム13は、下方凸部61がベースフレーム11に図示しないボルトなどにより固定されている。
また、エンジンルーム13は、箱体62の下部に下方凸部61が設けられることで、この下方凸部61両側に前輪32を収容する前輪収容空間部としての凹部63が設けられている。即ち、前輪32は、図示しない懸架装置(サスペンション)によりベースフレーム11に対して上下に揺動自在に支持されることで、水陸両用車10が不整地を走行するときでも、発生した振動がベースフレーム11を介してキャビン12、エンジンルーム13、荷台14に伝わりにくい構造としている。このとき、ベースフレーム11に対して前輪32が相対移動することから、前輪32がエンジンルーム13に接触しないように前輪収容空間部としての凹部63が確保されている。
荷台14は、図1から図3、図7に示すように、下部壁14aと四方の側部壁14bと上部壁14cとで構成される長方形をなす箱体72と、この箱体72の下部壁14aから下方に突出する下方凸部71とで構成されている。箱体72と下方凸部71は、内部が連通された一体の中空構造体であり、前後方向に同じ長さとなっている。そして、下方凸部71は、箱体72の下部壁14aにて、幅方向における中間部に配置されており、下方に行くほどにその幅が狭くなるように、左右の側部が傾斜面71aとなっている。そして、下方凸部71は、箱体72の下部に前後方向に沿って設けられており、この下方凸部71がベースフレーム11上に載置されることで、荷台14がベースフレーム11に搭載されることとなる。この場合、荷台14は、下方凸部71がベースフレーム11に図示しないボルトなどにより固定されている。
また、荷台14は、箱体72の下部に下方凸部71が設けられることで、この下方凸部71両側に後輪33を収容する後輪収容空間部としての凹部73が設けられている。即ち、後輪33は、図示しない懸架装置(サスペンション)によりベースフレーム11に対して上下に揺動自在に支持されることで、水陸両用車10が不整地を走行するときでも、発生した振動がベースフレーム11を介してキャビン12、エンジンルーム13、荷台14に伝わりにくい構造としている。このとき、ベースフレーム11に対して後輪33が相対移動することから、後輪33が荷台14に接触しないように後輪収容空間部としての凹部73が確保されている。
更に、荷台14は、箱体72の下部に下方凸部71が設けられることで、後輪収容空間部として機能する凹部73が推進器35による水流部として機能する。即ち、左右の第2駆動系36を構成する左右の推進軸48は、荷台14内の両側を前後方向に沿って配置され、後端部に操舵装置49がそれぞれ連結され、この各操舵装置49から下部壁14aを貫通して左右の推進器35が垂下して設けられている。そのため、この左右の推進器35は、荷台14における下方凸部71の両側に位置することとなり、水陸両用車10が水上を前進するために各推進器35を作動すると、図2の矢印Aに示すように、荷台14の側方の水が下方凸部71側に取り込まれ、凹部73を後方に流れて各推進器35により荷台14の後方に流されることとなり、下方凸部71の両側に設けられる凹部73が水流部として機能する。なお、水陸両用車10が水上を後退するために各操舵装置49及び各推進器35を作動すると、図2の矢印Aとは逆に、各推進器35により荷台14の後方の水が凹部73内に取り込まれ、この凹部73を前方に流れて下方凸部71から外方に流されることとなる。
また、エンジンルーム13及び荷台14は、前輪32と後輪33との間に位置して、その両側部に浮力を有する収納用空間部としての収納箱81が設けられている。この収納箱81は、水密性を有して中空形状をなす箱体であり、エンジンルーム13における下方凸部61の側方に配置され、エンジンルーム13の下部壁13aの下面に固定されている。収納箱81は、例えば、ブレーキ装置に利用するエアポンプなどを収納可能となっている。
ここで、本実施例の水陸両用車10の作用を説明する。
水陸両用車10は、図1及び図4に示すように、エンジン31の駆動力が動力分配装置37から前輪32及び後輪33に伝達されることで、この前輪32及び後輪33が地面を転動することで、陸上を走行することができる。また、水陸両用車10は、エンジン31の駆動力が動力分配装置37から推進器35に伝達されることで、この推進器35のプロペラ翼が水中で回転することで、水上を航行することができる。
このとき、水陸両用車10は、キャビン12、エンジンルーム13、荷台14が水密構造であることから浮力が発生し、重心に対して喫水線Wが上方に位置するものの、浮上した状態で推進することができる。
また、水陸両用車10は、不整地を走行するとき、前輪32及び後輪33が凹凸のある地面を転動することから、ベースフレーム11に対して上下方向の曲げ荷重が作用し、例えば、ベースフレーム11は、前後に屈曲する変形が発生したり、ねじれるような変形が発生したりする。しかし、水陸両用車10は、キャビン12とエンジンルーム13と荷台14は、ベースフレーム11上に独立し、所定隙間をもって搭載していることから、キャビン12とエンジンルーム13に対して荷台14の位置が変動するだけで、曲げ応力は分散されてほとんど作用することがなく、また、互いに接触することもない。
このように本実施例の水陸両用車にあっては、ベースフレーム11と、ベースフレーム11に搭載されるキャビン12と、幅方向における中間部に下方凸部61,71を有してベースフレーム11に搭載されて浮力を有するエンジンルーム13及び荷台14と、エンジン31により水上及び陸上を移動可能な推進装置15とを設けている。
従って、ベースフレーム11にキャビン12と共に搭載されるエンジンルーム13及び荷台14は、幅方向における中間部に下方凸部61,71が設けられることから、浮力を得るために十分な空間部を効率的に確保することが可能となり、エンジンルーム13及び荷台14の大型化や複雑化を抑制しながら、良好な水上航行及び陸上走行を行うことができる。
また、本実施例の水陸両用車では、下方凸部61,71は、エンジンルーム13及び荷台14の下部に前後方向に沿って設けられ、ベースフレーム11上に載置されることで、エンジンルーム13及び荷台14をベースフレーム11に搭載している。従って、下方凸部61,71を前後方向に沿って設けることで、浮力のために十分な空間部を効率的に設けることができると共に、この下方凸部61,71をベースフレーム11上に載置することで、ベースフレーム11とエンジンルーム13及び荷台14との連結を容易で、且つ、強固に行うことができる。
また、本実施例の水陸両用車では、推進装置15として、エンジン31の駆動力により前輪32及び後輪33を駆動可能な第1駆動系34と、エンジン31の駆動力により推進器35を駆動可能な第2駆動系36とを設け、エンジンルーム13及び荷台14は、両側部に前輪32及び後輪33を収容する凹部62,72を設けている。従って、エンジンルーム13及び荷台14の両側部に凹部62,72を設けることで、前輪32及び後輪33を効率良く収容することができる。
また、本実施例の水陸両用車では、推進装置15として、エンジン31の駆動力により前輪32及び後輪33を駆動可能な第1駆動系34と、エンジン31の駆動力により推進器35を駆動可能な第2駆動系36とを設け、エンジンルーム13及び荷台14は、両側部に推進器35による水流部としての凹部62,72を設けている。従って、エンジンルーム13及び荷台14の両側部に凹部62,72を設けることで、推進器35により発生する水流を効率良く流すことができ、推進性能を向上することができる。
また、本実施例の水陸両用車では、前輪32と後輪33の間で下方凸部61,71の側方に浮力を有する収納用箱81を設けている。従って、前輪32と後輪33の間に収納用箱81を設けることで、エンジンルーム13及び荷台14に加えて収納用箱81による浮力を確保することができ、水上航行性能を向上することができる。
また、本実施例の水陸両用車では、前輪32と後輪33の間でベースフレーム11の下部にトランスファ43を設け、トランスファ43を水密構造としている。従って、水上航行中であってもトランスファ43への浸水を防止することができ、エンジン31の駆動力を第1駆動系34により前輪32と後輪33に適正に伝達することができる。
また、本実施例の水陸両用車では、エンジン11の駆動力を分配する動力分配装置37を設け、第1駆動系34をベースフレーム11における幅方向の中間部に配置し、第2駆動系36をベースフレーム11における幅方向の両側部に配置している。従って、動力分配装置37によりエンジン31の動力を第1駆動系34と第2駆動系36に適正に分配することができると共に、駆動系34,36を前輪32及び後輪33や推進器35に合わせて適正に配置することで、装置の大型化や複雑化を抑制することができる。
また、本実施例の水陸両用車では、エンジンルーム13と荷台14は、下部壁(底部)13a,14aと四方の側部壁13b,14bと上部壁(天井部)13c,14cを有している。従って、良好な浮力を発生させることが可能となり、簡単な構成で良好な水上航行機能を確保することができる。
また、本実施例の水陸両用車では、エンジンルーム13及び荷台14を前後方向に所定隙間をもって直列に配置し、キャビン12に隣接したエンジンルーム13をエンジン31が収納可能な箱型形状に形成している。従って、ベースフレーム11に対してキャビン12とエンジンルーム13と荷台14が独立して搭載されていることから、水上航行時または陸上走行時に、ベースフレーム11に対して曲げ荷重やねじり荷重が作用しても、キャビン12とエンジンルーム13と荷台14に大きな応力が作用することはなく、各種装置の大型化や重量化を抑制しながら、良好な水上航行及び陸上走行を行うことができる。
なお、上述した実施例では、機能部として、箱型形状をなすエンジンルーム13と荷台14を適用したが、これらに限定されるものではない。この場合、機能部が浮力を有するものであれば、いずれの形状であってもよい。例えば、浮力を有する構造として、本実施例のように、少なくとも下部壁及び側部壁を設けるだけでなく、実施例5のように、水密性を有する空間部を有していてもよい。
また、上述した実施例では、エンジンルーム13及び荷台14の下部に下方凸部61,71を前後方向に沿って設け、両者を同じ長さとしたが、異なる長さとしたり、部分的に複数設けたりしてもよい。また、下方凸部61,71を下方にその幅が狭くなる形状としたが、下方にその幅が広くなる形状としたり、上下方向に同じ幅としたりしてもよい。
10 水陸両用車
11 ベースフレーム
12 キャビン
13 エンジンルーム(機能部)
14 荷台(機能部)
15 推進装置
31 エンジン
32 前輪
33 後輪
34 第1駆動系
35 推進器
36 第2駆動系
42 変速機
43 トランスファ
45 差動装置
47 クラッチ装置
49 操舵装置
51 操作装置
52 制御装置
61,71 下方凸部
62,72 箱体
63,73 凹部(走行体収容空間部、水流部)
81 収納箱(収納用空間部)

Claims (9)

  1. ベースフレームと、
    前記ベースフレームに搭載されるキャビンと、
    幅方向における中間部に下方凸部を有して前記ベースフレームに搭載されて予め設定された所定の機能を有すると共に浮力を有する機能部と、
    駆動源により水上及び陸上を移動可能な推進装置と、
    を備えることを特徴とする水陸両用車。
  2. 前記下方凸部は、前後方向に沿って設けられ、前記ベースフレーム上に載置されることで、前記機能部が前記ベースフレームに搭載されることを特徴とする請求項1に記載の水陸両用車。
  3. 前記推進装置は、前記駆動源の駆動力により地上走行用走行体を駆動可能な第1駆動系と、前記駆動源の駆動力により水中航行用推進器を駆動可能な第2駆動系とを有し、前記機能部は、両側部に前記地上走行用走行体を収容する走行体収容空間部が設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の水陸両用車。
  4. 前記推進装置は、前記駆動源の駆動力により地上走行用走行体を駆動可能な第1駆動系と、前記駆動源の駆動力により水中航行用推進器を駆動可能な第2駆動系とを有し、前記機能部は、両側部に前記水中航行用推進器による水流部が設けられることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の水陸両用車。
  5. 前記地上走行用走行体は、前後方向に所定間隔をもって配置される複数の走行体を有し、前記前後の走行体の間で且つ前記下方凸部の側方に浮力を有する収納用空間部が設けられることを特徴とする請求項3または4に記載の水陸両用車。
  6. 前記地上走行用走行体は、前後方向に所定間隔をもって配置される複数の走行体を有し、前記前後の走行体の間で且つ前記ベースフレームの下部にトランスファが設けられ、前記トランスファが水密性を有することを特徴とする請求項3から5のいずれか一つに記載の水陸両用車。
  7. 前記駆動源の駆動力を分配する動力分配装置が設けられ、前記第1駆動系は、前記ベースフレームにおける幅方向の中間部に配置されて前記動力分配装置に連結される一方、前記第2駆動系は、前記ベースフレームにおける幅方向の両側部に配置されて前記動力分配装置に連結されることを特徴とする請求項3から6のいずれか一つに記載の水陸両用車。
  8. 前記機能部は、少なくとも下部壁及び側部壁を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載の水陸両用車。
  9. 前記機能部は、前後方向に所定隙間をもって直列に複数配置され、前記キャビンに隣接する前記機能部は、前記駆動源を収容可能な箱型形状に形成されることを特徴とする請求項1から8のいずれか一つに記載の水陸両用車。
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