JP2013180004A - 手術器具及び手術器具用ノズルユニット - Google Patents

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紹生 楠城
Koji Osawa
孝治 大澤
Toshibumi Sumiya
俊文 角谷
Osamu Mita
修 三田
Susumu Oshima
進 大島
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Abstract

【課題】 移植片の損傷や患者への負担を抑制しつつ大きな移植片を好適に移植できる眼科用手術器具を提供すること。
【解決手段】 術者が保持するハンドピースと、移植片を所定の流体と共に吸引・排出するノズルユニットであって,該ノズルユニットの先端に配置され流路の内形状が基端側に向かって移植片が徐々に丸められる形状を有するガイド部と、該ガイド部の基部に接続され前記ガイド部により丸められた移植片を収納するための内径を有する収納部と、を備えるノズルユニットと、該ノズルユニットに、吸引圧及び排出圧を付加する吸引排出ユニットと、を備え、前記ガイド部は前記収納部との接続位置から退避可能であること。
【選択図】 図4

Description

本発明は、移植手術のための手術器具及び手術器具に取り付けられる手術器具用ノズルユニットに関する。
近年、眼科分野の再生医療において、網膜色素上皮細胞をシート状に培養し、患者眼眼底の網膜下に移植する治療方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。作製されたシート状の移植片を患者眼の眼底の網膜下に移植(埋植)する手術は容易ではない。このような移植手術を行い易くするために、特許文献2に示すような手術器具が提案されている。移植片は、手術器具のノズル先端(管状の部材)から治療部位である眼底の網膜下へと押出され、網膜下に移植される。このような場合、患者眼の眼球には器具の先端を眼内に挿通させるための貫通孔(切開創)が設けられることとなる。
特表平9−501303号公報 米国特許6159218号明細書
特許文献2の器具は、移植片を所定の部材を用いて後方から押すことによって器具外へ送出させる構成となっている。しかしながら、このような器具では、移植片を押し出す際に機械的な接触が生じ、これによって移植片が損傷する可能性が高い。また、移植片の押し出し動作を好適に行うことが難しい。
また、患者眼に形成する貫通孔は、できるだけ小さいことが望まれる。しかしながら、大きな移植片を眼に移植しようとする場合、移殖片の大きさに伴って移殖片を排出するためのノズル径を大きくする必要がある。このようにノズル径が大きくなってしまうと眼に形成される貫通孔も大きくさせる必要があり患者に負担がかかることとなる。
本発明は、移植片の損傷や患者への負担を抑制しつつ大きな移植片を好適に移植できる眼科用手術器具を提供することを技術課題とする。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の構成を有することを特徴とする。
(1) 手術器具は、術者が保持するハンドピースと、移植片を所定の流体と共に吸引・排出するノズルユニットであって,該ノズルユニットの先端に配置され流路の内形状が基端側に向かって移植片が徐々に丸められる形状を有するガイド部と、該ガイド部の基部に接続され前記ガイド部により丸められた移植片を収納するための内径を有する収納部と、を備えるノズルユニットと、該ノズルユニットに、吸引圧及び排出圧を付加する吸引排出ユニットと、を備え、前記ガイド部は前記収納部との接続位置から退避可能であることを特徴とする。
(2) (1)に記載の手術器具において、前記収納部は先端から基端側に向けて細長いパイプ状の形状を持つことを特徴とする。
(3) (2)に記載の手術器具は、前記ガイド部を前記収納部に対して軸方向に相対的にスライド移動させる退避ユニットを持つことを特徴とする。
(4) (3)に記載の手術器具において、前記退避ユニットは、前記収納部の外側に配置される中空の筒状ガイド部材と、該筒状ガイド部材を前記収納部が延びる方向に沿ってスライドさせるスライド機構と、を備え、前記ガイド部は、前記筒状ガイド部材内に収納される程度の柔軟性を備える、ことを特徴とする。
(5) (2)に記載の手術器具において、前記ガイド部は前記収納部の先端に着脱可能であることを特徴とする。
(6) (2)〜(5)に記載の何れかの手術器具において、前記収納部の流路の断面形状が、弓なり形状となっている、ことを特徴とする。
(7) (6)に記載の手術器具において、前記収納部の断面形状は、扁平形状の両端が近接するようC型に丸めた弓なり形状とされる、ことを特徴とする。
(8) (2)に記載の手術器具において、前記収納部は、中空の筒部と、該筒部内の流路を制限するために、前記筒部の中心軸に沿って配置される棒状部材と、を備える、ことを特徴とする。
(9) 吸引排出ユニットを備える手術器具に取り付けられて移植片を所定の流体と共に吸引・排出する手術器具用ノズルユニットを備える手術器具用ノズルアタッチメントは、該ノズルユニットの先端に配置され流路の内形状が基端側に向かって移植片が徐々に丸められる形状を有するガイド部と、該ガイド部の基部に接続され前記ガイド部により丸められた移植片を収納するための内径を有する収納部と、を備え、前記ガイド部は前記収納部との接続位置から退避可能である、ことを特徴とする。
本発明によれば、移植片の損傷や患者への負担を抑制しつつ大きな移植片を好適に移植できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本発明の手術器具の一実施形態として、移植片を患者眼の網膜下に移植(埋植)する移植手術に用いる眼科用手術器具を例に挙げ、以下に説明する。なお、本実施形態の眼科用手術器具は、移植片を流体と共に吸引して器具内に保持し、網膜下に排出(送出)する器具である。
図1は、本実施形態である眼科用手術器具の外観斜視図である。図2は、眼科用手術器具の側面図である。
眼科用手術器具100(以下、単に手術器具と略す)は、繰り返し利用可能な(リユースタイプの)ハンドピース10と、使い捨てのシリンジ70及びノズル80とに大別される。ハンドピース10は、オートクレーブ可能で、複数回利用可能な耐久性を有する素材で作製される。ハンドピース10の各部品は、ステンレス鋼、チタン等の耐腐食性を備える金属により作製される。シリンジ70は、医療用に流通しているディスポーザブル(ワンユーズ)タイプの注射器が好適に用いられる。ノズル(ノズルユニット)80は、生体適合性を有する樹脂にて成形され内部が中空の筒状の部材であり、ハンドピースに着脱可能とされ、1回の使用で廃棄される。なお、図2Aは側面図、図2Bは図2Aの中心軸で切断した側面断面図、図2Cは、図2Bの状態から、プランジャ75が前方に移動された場合の側面断面図、を示している。
本実施形態のシリンジ70は、外筒71と、プランジャ(押出棒)75と、を備えている(図2B、図2C参照)。本実施形態のシリンジ70は、医療用の注射器とする。外筒71は、ノズルユニット80を取り付けるための先端部72を含む。外筒71の後端部にはプランジャ75を嵌合する開口が形成されている。外筒71は、ハンドピース10に着脱可能とされている。外筒71の後端の外周には、対となるフランジ(鍔部)74が設けられている。
プランジャ75の先端には、ゴム、樹脂等の弾性部材76が設けられ、後端には術者が指等で押圧する押圧部77が設けられている。プランジャ75が外筒71に嵌合されると、外筒71の開放部は、弾性部材76によって密閉される。これにより、外筒71(シリンジ70)の空間は、流体を収納するためのタンクとして機能する。プランジャ75は、外筒71の長手方向(軸方向)に沿って移動可能とされる。本実施形態では、長手方向において、先端部72を前側とする。従って、プランジャ75は前後方向に移動する構成となる。
プランジャ75が、前方に移動されると、タンク部T内の容積は減少する。一方、プランジャ75が後方に移動されると、タンク部T内の容積は増大する。タンク部T内の容積の変更に伴って、シリンジ70は、正圧と負圧が発生する。プランジャ75は、タンク部Tの内の流体を吸引、排出する吸引排出ユニットの役割を果たす。プランジャ75の前後方向の移動(タンク部Tの容積の変化)に伴って先端部72から、タンク部T内に流体を吸引したり、タンク部T内の流体が排出される。ノズルユニット80を介して流体が吸引、排出される。本実施形態では、タンク部Tには、流体としては例えば、眼科用の灌流液(生理食塩水)が入れられる。なお、流体として、粘弾性物質や眼科用に用いられる薬剤等を用いてもよい。
ハンドピース10は、外筒であり術者が指で保持するためのグリップ部(持ち手部)11と、移動ユニット30の移動をガイドするためのガイドパイプ12、シリンジ70を固定(保持)するための固定部13、シリンジ70(の外筒71)を収納、保持するための内筒であるパイプ部20と、プランジャ75を移動させるための移動ユニット30と、移動ユニット30を術者が操作するための操作部材(操作ユニット)である回転ノブ40と、を備えている。なお、本実施形態では、回転ノブ40は、移動ユニット30の一部を構成している。
ガイドパイプ12の内部には、後述する移動ユニット30のリング31がスライド可能に取り付けられる。また、ガイドパイプ12は、軸方向に沿ってスリットが2箇所設けられており、このスリットを通してリング31と後述するバー32及びスライドバー35が接続されている。
固定部13は、ハンドピースの後端に設けられており、フランジ74をくわえ込むガイド孔が形成されている。パイプ部20にシリンジ70の外筒71が入れられると、シリンジ70のフランジ74が、軸方向に沿ってガイド孔に収められる。シリンジ70が回転されると、フランジ74がガイド孔にくわえ込まれる。これにより、フランジ74は、ガイドによって前後方向への移動が固定される。固定部13は、タンク部であるシリンジ70をハンドピース10に着脱自在に固定する着脱部材となる。
パイプ部20は、ハンドピース10(グリップ部11〜固定部13)を軸方向に貫通して形成されている。パイプ部20は、外筒71を収める内形状となっている。パイプ部20の先端には、シリンジ70の先端部72を挿通する(露出させるための)開口21が設けられている。開口21の径は、外筒71の径よりも小さく、先端部72より大きい径となっている。開口21は、シリンジ70が前方へと抜け出ないようにする役割を持っている。固定部13の後端には、開口22が形成されている。外筒71は、開口22から出し入れされる。
移動ユニット30は、大別して、プランジャ75の押圧部77を保持するホルダ30Aと、術者が操作を行うための回転部材である回転ノブ40と、回転ノブ40によってホルダ30Aを移動させるスライダ30B、を備えている。ホルダ30Aとスライダ30Bは、リング31を共用する。移動ユニット30は、ガイドパイプ12内に移動可能に置かれるリング31を基部として、後方にホルダ30Aが設けられ、前方にスライダ30Bが設けられる。ホルダ30Aは、リング31に取り付けられたピン31aによって軸回転可能に保持されたバー32と、バー32の後端に設けられたプレート33と、押圧部77を固定保持するための回転ピン34と、を備えている。
バー32は、図2に示されるように、プランジャ75と平行な方向(軸方向)に位置する状態から、ピン31a部分を回転中心としてハンドピースの上下方向に回動する。プレート33には雌ネジが形成されており、回転ピン34には雄ネジが形成されている。回転ピン34は、プレート33に螺合される。回転ピン34の軸回転によって、回転ピン34全体が前後方向に移動する。プレート33と回転ピン34の間に、押圧部77が置かれた状態で、回転ピン34が回転されて前方に進むと、押圧部77は、プレート33と回転ピン34によって挟まれる。これにより、プランジャ75がホルダ30Aに固定保持される。プランジャ75を取り外す場合には、回転ピン34を回転させて後方に移動させた後、プレート33とバー32を下方向に回転させる。また、フランジ74の固定を解除させた上でパイプ部20から引き抜く。
スライダ30Bは、リング31を含み、リング31にネジ31bによってネジ止めされた直線形状のスライドバー35と、スライドバー35の先端に設けられ、回転ノブ40を回転可能に保持するフック36と、を備えている。また、グリップ部11の上部には、回転ノブ40(スライドバー35)の移動をガイドするためのガイドレール15と、回転ノブ40の両側面を支える対向した壁部(側壁)16、が形成されている。ガイドレール15及び壁部16は、前後方向(軸方向)に直線状に形成される。
フック36は、スライドバー35の先端に設けられており、後述する回転ノブ40のシャフト41に引っ掛けられ回転ノブ40を回転可能としつつ、回転ノブ40の回転によってスライドバーを軸方向に移動させる役目を果たす。
図3は、回転ノブの構成を説明する図である。回転ノブ40は、シャフト41と、シャフト41の両側に設けられたシャフト41よりも大きな径を持つ円盤部42と、シャフト41から円盤部42の外周に向かって形成された傾斜部43、を備えている。なお、回転ノブ40は一体の部材とされる。傾斜部43は、シャフト41から円盤部42の外周方向に向かって円盤部42の厚みが減少する形状(テーパ形状)となるように形成される。傾斜部43が、ガイドレール15の角部に接触し、シャフト41がガイドレール15の上面に接触しないように、シャフト41の幅(シャフト41の軸方向の長さ)が設計されている。このため、回転ノブ40は、ガイドレール15に対して傾斜部43にて接触することとなる。
回転ノブ40は、円盤部42の回転によってガイドレール15及び壁部16に沿って前後方向に移動する。回転ノブ40の前後方向の移動に伴って、スライダ30B(フック36、スライドバー35、リング31)とホルダ30A(リング31、バー32、プレート33、回転ピン34)が一体的に移動する。これにより、プランジャ75が前後方向に移動される。このとき、外筒71は、固定部13により固定保持されているため、プランジャ75は、外筒71に対して相対的に前後方向に移動されることとなる。
回転ノブ40の移動量は、回転ノブ40(円盤部42)の回転に比例する。本実施形態では回転ノブ40の最外径となる円盤部42の径よりも小さな径となる回転ノブ40の所定部分(傾斜部43)にガイドレール15を接触させる構成としているため、回転ノブ40の回転と、回転ノブ40の前後方向の移動との関係において、円盤部42の回転に対して実際の回転ノブ40の移動量が縮小する構成となっている。図3において、シャフト41の回転軸Aを基準として、円盤部42の周縁までの距離をR1(回転ノブ40の最外径の半径に相当する)とし、回転軸Aとガイドレール15までの距離をR2とする。このときの円盤部42の回転による回転ノブ40の前後方向の移動量は、円盤部42が所定の平面上を回転する際の移動量比べて、距離R1と距離R2の比だけ減少する(R2/R1となる)。
このようにして、回転ノブ40(円盤部42)の回転に対する直線的な移動量(回転ノブ40の転がり量)は、縮小されてスライダ30B、ホルダ30A、プランジャ75へと伝達される。このような機構により、タンク部T内の流体の操作の微調整が行い易くなり、ノズル80を介した流体、移植片の吸引、排出の操作性が向上する。
図2Bと図2Cに示されるように、回転ノブ40は高さ位置を変えることなく、回転によって前方に移動する。このとき、フック36、スライドバー35等と一体となった部材が、回転ノブ40のシャフト41の移動に伴って前方へと移動する。プランジャ75は前方へ移動し、タンク部Tの容積を減少させる。このとき、タンク部T内の流体は、外側へと排出されることとなる。なお、回転ノブ40の回転方向が後方であれば、前述の動作と逆になり、タンク部T内には流体が吸引(流入)される。
次に、シリンジ70に取り付けられるノズルユニット80について説明する。図4は、ノズルユニット80周辺の上面断面図(ノズルユニット80の軸に沿った水平面での断面図)である。図5は、ノズルユニット80の先端部の側面断面図である。図6は、ノズルユニット80の流路の構造を説明する図であり、図5に示す切断面(ノズルユニット80の軸に直交する面)での断面図である。
ノズルユニット80は、所定の流体と共に移植片(細胞シート)を吸引、排出するチューブユニット90と、チューブユニット90の外側に保持される外筒ユニット85と、を備えている。チューブユニット90は、先端部72にノズルユニット80を固定するための基部91、軸方向の沿って直線的に延びた管部92、管部92の先端部分であって移植片を丸めた状態で収納(保持)する収納部(保持部)93、収納部93内に設けられた棒状部材である軸芯94、吸引時に移植片を丸めるガイド形状を持ち収納部93の先端に配置されたガイド部95、を備える。外筒ユニット85は、基部91の外側に嵌る外筒基部86、管部92を収める中空のパイプ形状であり外筒基部86から軸方向に沿って延びた外筒87、を備えている。
基部91は、先端部72と嵌合する内形状(内筒)を持つ。これにより、ノズルユニット80が先端部72に着脱自在となる。基部91の外周には、ネジ山(図示を略す)が形成されている。外筒基部86の内側にはネジ山が形成されている。外筒基部86は、基部91に螺合されて保持される。管部92及び収納部93は、径が一定の円筒形状である。収納部93は、移植片を丸めた状態(弓なり形状の状態)収納できるように、軸芯94が配置される。軸芯94は、円筒状であり、収納部93(管部92)の内壁(管壁)と繋がった仕切り部材94aによって軸芯94は、収納部93の中心軸に配置される。収納部93は、円状に中空な管部92と異なり、軸芯94により中央部の流路が制限される(図6C参照)。軸芯94により、流路が管部92(収納部93)の壁面付近となる。このため、移植片は、軸芯94により、丸められた状態(弓なりとなった状態)を維持されることとなる。従って、軸芯84は、移植片の形状をガイドする役割を持つ。移植片は、収納部93の壁面に沿って丸められた形状となって収納される。このため、移植片の幅(軸方向に直交する方向の幅)に対して、移植片を小さい径とできる。また、移植片同士がくっつきにくくなり、吸引、排出作業がしやすくなる。例えば、移植片の幅を3mm程度とすると、収納部93の径(内径)は、直径1mm程度とできる。よって、本実施形態では、後述する外筒87(患者眼に挿入するノズルユニット80)の径を2mm程度とする。
また、軸芯94により流路が制限されることで、管部92のように中央に制限がない場合と比べて、管内乱流の発生が抑制される。これにより、移植片の吸引、排出動作において、乱流により移植片が軸芯94、収納部93の壁面に接触してしまう、移植片が意図しない方向に流れてしまう、等が発生しにくなる。また、仕切り部材94aにより、流路が仕切られることにより、移植片が収納部93内で回転(軸中心の回転)が抑制される。軸芯94の長さ(軸方向に沿った長さ)は、移植片の全長(軸方向kに沿った長さ)より長いことが好ましい。本実施形態では、軸芯94の長さは、移植片の全長を3mmとすると、3mmの3倍以上の10mm程度とする
また、軸芯94の先端部は、移植片が引っ掛かりにくいようような形状とされており、ここでは、半球状とされている。
ガイド部95は、移植片の幅方向に広がった開口(スリット開口)を持ち、収納部93に向かって、移植片を徐々に丸めるガイド形状を備えている。ガイド部95の開口付近の流路の断面は、図6Aに示すように、移植片の形状に合わせて扁平形状となっている。流路の断面形状は、図6Bに示すように、徐々に丸まりながら流路の両端が近づく形状に変化している。ガイド部95の流路の断面形状は、図6Cに示す収納部93の断面形状に近づいていく。なお、ガイド部95を上方(幅方向と軸方向に直交する方向)から見ると、収納部93に向かって漏斗(ろうと)形状となっている(テーパ状となっている)。また、ガイド部95を側面から見ると、収納部93に向かって徐々に厚みが増す逆漏斗形状となっている(逆テーパ状となっている)。
ガイド部95の流路の断面積は、移植片を丸める際に移植片に負荷がかかりにくいように、一定とされることが好ましい。
ガイド部95は、シート状の移植片を丸まった形状へと変化させるガイド(部)の役割を持ち、本実施形態では、移植片の形状を徐々に移行させる移行部としての役割を持つ。
なお、詳細は後述するが、ガイド部95は、外筒87の前進によって変形し、外筒87内に退避する程度の柔軟性を備えている。また、外筒87内から外に露出したガイド部95が元の形状に戻る弾性(復元力)を有することが好ましい。また、ガイド部95は、移植片の吸引動作において、形状が変形し難い程度の剛性を持つことが好ましい。
外筒87は、軸方向に沿って直線的に延び、後端部を外筒基部86に固定されている。外筒87の内径は、収納部92及び管部92を収める径となっている。外筒87は、収納部93の外径より若干大きい程度の内径とされることが好ましい。外筒87は、できるだけ小さい外径となるように形成される。外筒87の外径は、ガイド部95の開口の幅よりも小さい径とされる。本実施形態では、外筒87の内径は、ガイド部95の径よりも小さく、外筒87の外径は、収納部93に対して若干大きい程度で形成される。外筒基部86は、前述のように、基部91に螺合する。このため、外筒基部86が回転されると、外筒ユニット85全体が、軸方向に沿って前方(ガイド部95側)へ移動する。従って、外筒ユニット85の回転動作により、外筒ユニット85の軸方向の直動に変換される。外筒87は、収納部93に対して相対的にスライド移動する。
外筒87の長さは、外筒87を患者眼の眼内に挿入した場合に、外筒87の先端が眼底の網膜下に到達する長さとされる。また、基部91からガイド部95、収納部93までの長さも外筒87と同様な長さを持つ。
ガイド部95、収納部93、外筒87の先端(収納部93に対応する箇所)は、透光性を有することが好ましい。これにより、移植片の吸引作業、排出作業において、移植片の位置、振る舞いが術者に視認し易くなる。
チューブユニット90及び外筒ユニット85は、生体適合性を有する素材で形成される。本実施形態のチューブユニット90は一体的に形成される。チューブユニット90は、透光性を有する素材(又は、透明な素材)で、かつ、生体適合性を有する素材で形成される。チューブユニット90は、エチレン・テトラ・フルオロ・エチレン、ポリプロピレン、等の生体適合性を有する樹脂等の素材により形成される。このとき、ガイド部95に柔軟性を持たせるために、ガイド部95は収納部93等と比べて厚みを薄く形成する(薄肉とされる)。さらに好ましくは、チューブユニット90は、柔軟性、弾性を備える素材で形成される。例えば、シリコーン等の生体適合性、透光性、柔軟性、弾性を有する素材を用いる。
また、本実施形態の外筒ユニット85は、一体的に形成される。外筒ユニット85は、生体適合性、透光性を有すると共に、ガイド部95を外筒87内に収めることができる程度の剛性を有する素材で形成されることが好ましい。外筒ユニット85は、例えば、エチレン・テトラ・フルオロ・エチレン、ポリプロピレン、等の樹脂素材により形成される。なお、外筒ユニット85は、ステンレス鋼、貴金属等の生体適合性を有する金属で形成されてもよい。なお、ガイド部95は、収納部93に接着、溶着等される構成であってもよい。
次に、外筒ユニット85の移動と、ガイド部95の退避について説明する。図7は、ノズルユニット80の先端箇所の水平断面図である。図7Aは、ガイド部95の退避前状態を示し、図7Bは、ガイド部95の退避後状態を示した図である。ノズルユニット80内に吸引する前の移植片をIa、吸引後(収納後)の移植片をIbとする。以下に、図4と図7を参照しながら説明する。
図7Aに示す状態では、外筒基部86は、基部91の後端まで螺合しているものとする。図では、外筒87の先端は、ガイド部95の後端(ガイド部95と収納部93の境界部分)に位置している。この状態では、ガイド部95は、外力を受けず、形成した状態を維持している。
図7Aの状態において、ノズルユニット80に吸引圧が付加されると、移植片Iaはガイド部95から流体と共に吸引される。移植片Iaは、ガイド部95の内形状(ガイド形状)により丸められ、収納部93へと移動されて行く。収納部33に到った移植片Ibは、丸められた状態とされる。このとき、移植片Ibは、軸芯94によってガイドされ、収納部93の内壁に沿った形状とされる。
移植片Ibが収納部93に収納された状態で、外筒基部86が一方向に回転されると、外筒87(外筒ユニット85)が前進する。チューブユニット90は、先端部72に対して固定されているため、相対的に外筒87が前方へと移動する。このとき、ガイド部95は外筒87の力を受け(後方から押され)変形される。ガイド部95は、内側(中心軸側)に折り畳まれていく。さらに、外筒87が前進すると、ガイド部95は、外筒87の内部に収納(退避)される。このとき、外筒87は、ガイド部95の全長以上前進している(図7B参照)。
このようにして、ガイド部95は退避される。これにより、ノズルユニット80の幅が、ガイド部95の幅分広くても、外筒87の外径まで小さくできる。退避動作では、ガイド部95が変形するため、収納部92に収納された移植片Ibに機械的な影響を与え難い。ノズルユニット80において、外筒ユニット85は、チューブユニット90を覆うカバーの役割を持つ。また、チューブユニット90と外筒ユニット85は、ガイド部95を退避させる退避ユニット(退避機構)となる。なお、外筒ユニット85を逆回転すると、ガイド部95が外筒87から外部へと出る。
なお、以上の説明では、外筒ユニット85を直動(スライド移動)させる構成としたが、これに限るものではない。収納部93に対して外筒87が相対的に移動し、ガイド部95が退避する構成であればよい。チューブユニット90がスライド移動する構成であってもよい。
以上のような構成を備える手術器具100の動作を説明する。図8は、移植作業を説明する図である。本実施形態の移植片は、予め患者から採取した組織を網膜色素上皮細胞へと分化させ、網膜色素上皮細胞を培養したシート状の細胞シートを移植片とする。移植片は、小片(例えば、3×3mmの短冊状)にカットされ、手術器具100を用いて患者眼眼底の網膜下に移植(埋植)される。
術者(又は補助者)は、シリンジ70にノズルユニット80を取り付け、パイプ部20に挿入する。このとき、ガイド部95は、外筒87の外側に出た状態となっている。開口21まで差し込まれたシリンジ70が回転されると、フランジ74が固定部13に固定(ロック)される。術者は、バー32を回転させて、押圧部77をプレート33と回転ピン34との間に配置する。回転ピン34が回転されると、プレート33と回転ピン34に押圧部77が挟持される。術者は、グリップ部11を持ち、回転ノブ40を前方に回転させて、プランジャ75を出来るだけ前方に移動させる。そして、外筒87の外側に出ているガイド部95を灌流液に入れ、回転ノブ40を後方に回転させてプランジャ75を後方に移動させ、タンク部Tに灌流液を満たす。術者は、手術器具100を立ててノズル80、タンク部Tに入った空気を抜く作業を行う。これにより、手術器具100は、使用可能な状態となる(図2Bの状態)。
術者は、予め小片に加工された移植片を、手術器具100内に吸引する。術者は、シャーレ等に置かれた移植片付近にガイド部95を置き、回転ノブ40を後方に回転させて灌流液をノズルユニット80を介してタンク部Tに吸引する。このとき、ガイド部95に移植片が吸い込まれる。ガイド部95の開口付近の断面形状が扁平であるため、細胞シートは反転することなく、ガイド部95に入る。移植片は、ガイド部95のガイド形状により丸められていく。そして、丸められた移植片は収納部93内へと到る。移植片が収納部93に収納されたことを確認した後、術者は外筒ユニット85を回転し、ガイド部95を外筒87内へと退避させる。
移植手術では、患者眼の前眼部の強膜に貫通孔を形成し、この孔から鑷子等が眼内に挿入され、手術が行われる。図8Aに示すように、患者眼の眼底の網膜下、すなわち、網膜(感覚網膜)Reと、網膜以外の眼底組織Fとの間には、ドーム状の空間Dが形成される。空間Dは、網膜Reの一部を切開して形成した切開創C1から灌流液等が注入されることで形成される。なお、切開創C1とは異なる切開創C2が形成される。切開創C1と切開創C2は対向するように形成される。灌流液等が、切開創C1から空間D内に注入されても、一部が切開創C2から流出される。これにより、網膜Re等に灌流液に加わる圧力等の負担を減少させることができる。次に術者は、ドーム内の不要な新生血管、色素上皮細胞等を抜去する。
術者は、ガイド部95が退避した状態の外筒87を、貫通孔から眼内へと挿入する。術者は、外筒ユニット85を逆回転させ、外筒87からガイド部95を外側へと出す。その後、術者は、図8Bに示すように、空間Dにガイド部95を挿入する。このとき、移植片Iを収納した収納部93も挿入する。術者は、図8Cに示すように、移植片Iを排出する。術者は、回転ノブ40を前方に回転させて、移植片Iを収納部93から押し出す。このとき、移植片Iはガイド部95のガイド形状によって徐々に広げられて(開かれた)空間D内に排出される。ガイド部95にガイドされることによって、移植片Iが反転しにくくい。また、移植片Iが、ガイド部95の開口の位置に排出されるため、移植片Iで浮きがったりしにくい。また、柔軟性のあるガイド部95を移植片Iに接触させることによって、移植片Iの位置を微調整できる。術者は、移植片Iを移植位置に置き、ガイドユニット80を眼内から引き抜き、空間D内の灌流液を吸引除去し、網膜Reを元の状態に戻す。このようにして、移植片Iが患者眼に移植される。なお、切開創C1から外筒87を挿入する場合に、予めガイド部95を退避させた状態とし、空間D内でガイド部95を外筒87の外側に出す手順としてもよい。また、外筒87を空間Dから引き抜く場合に、前述と逆の手順を行ってもよい。このような場合、切開創C1をできるだけ小さくできる。
以上のようにして、移植片Iを流体を利用して移動させる、すなわち、ノズルユニット80内に吸引し、ノズルユニット80から排出する、ことにより、移植片の損傷を抑制できる。移植片の吸引時には、移植片をガイド部95で丸め、収納部93に収納することで移植片の径を小さくできる。さらに、ガイド部95を退避させることにより、ノズルユニット80をできるだけ小さい径(ここでは、外筒87の径)で眼内に挿入できる。これにより、患者眼に形成する貫通孔の径を、移植片のサイズに対して小さくできる。また、眼内で移植片を排出する際に、ガイド部95を外筒87の外側に出すことによって、移植片の拡がりをガイドできる。
なお、以上説明した本実施形態では、ガイド部を外筒内に退避する、言い換えると、収納する構成としたが、これに限るものではない。ノズルユニット内に移植片を吸引し、丸めた(径を小さくした)状態で収納できる構成であればよい。例えば、ガイド部が、収納部(ノズルユニット)に対して着脱される構成であってもよい。以下、変容例であるノズルユニット180を例に挙げて説明する。
図9は、変容例のノズルユニット180の構成を説明する図であり、ノズルユニット180の先端箇所の水平断面図である。図9Aは、ガイド部195が装着された状態を示し、図9Bは、ガイド部195が取り外された状態を示している。
ノズルユニット180は、先端部72にノズルユニット180を固定するための基部191、基部から先端に向かって直店的に延びた管部192、移植片を収納する収納部193、収納部193内に配置される軸芯(図示を略す)、収納部193の先端側に配置されたガイド部195、を備えている。基部191、管部192、収納部193、軸芯の構成と役割は前述の実施形態と同様である。ガイド部195は、収納部193を収める中空の筒であるキャップ195c、吸引時に移植片を丸める内形状(ガイド形状)を持つガイド195g、ガイド195gと収納部193を滑らかに接続するための接続部195t、を備えている。キャップ195cは、収納部193(管部192)の外径より若干大きい程度の内径を持つ筒部材である。キャップ195cは、収納部193を収めた後にぶれにくよう、収納部を覆う程度の長さ(軸方向の長さ)を持っている。ガイド195gは、前述と同様の形状、すなわち、吸引される移植片を丸めるための内形状(ガイド形状)を有している。ガイド部195は、移植片を収納部193に収納した後に取り外されるため、必ずしも柔軟性を有する必要はない。接続部195tは、ガイド195gの内形状から滑らかに繋がってキャップ195c内に形成される。接続部195tの後端部は、収納部193の先端と接続するように、キャップ195cの内壁で円周状(軸方向に直交する方向)に配置される。接続部195tは、収納部193の先端部と滑らかに接続するように、接続部195tの厚み(内径)は収納部193の厚み(内径)と同じとされる。これにより、ガイド部195が収納部193と接続された状態で、移植片を吸引しても接続部195t付近で灌流液等の乱流が起こりにくくなる。また、接続部195t付近で移植片が引っ掛かりにくくなる。ここで、キャップ195cは、ガイド部195を着脱可能とする着脱ユニット(嵌合ユニット)である。また、キャップ195cは、ガイド部195を退避させる(退避可能とする)退避ユニットとしての役割を持つ。また、キャップ195cは、収納部193に対してガイド部195を回転可能に収納部195に保持させる役割を持つ。
ノズルユニット180を用いて移植片を吸引する場合、ガイド部195を収納部193(ノズルユニット180)に装着する。ガイド部195を介して移植片を吸引することにより、移植片は丸められた状態で収納部193に収納される。そして、ガイド部195が取り外されると、収納部193の外径にて、ノズルユニット180を眼内に挿入可能となる。眼内に挿入された状態で、収納部193に排出圧が付加されると、移植片は収納部193から押し出される。このとき、移植片は、ガイド部195のガイド形状がなくても好適に広がることは期待できる。
このようにして、ノズルユニット180を用いた移植片の吸引、排出ができる。また、移植片のサイズに対して小さい径の貫通孔で移植片の挿入ができ、患者への負担を軽減できる。
なお、以上の説明では、ガイド部をノズルユニットから着脱する構成としたが、これに限るものではない。ノズルユニット内に移植片を収納する際に、ガイド部があればよい。例えば、ガイド部を介して収納部に移植片を収納した後に、ガイド部を切除などして取り除く(退避させる)構成としてもよい。
なお、以上の説明では、軸芯は、円筒状としたが、流路を制限する棒状部材であればよい。軸芯の断面形状は、流路の乱流を抑制して、移植片を丸めた状態とできればよく、円に限らず他の図形であってもよい。
また、以上の説明では、軸芯は、収納部内に配置される構成としたが、これに限らない。移植片が収納される箇所に亘って軸芯が配置される構成であることが好ましい。軸芯は管部から配置されててもよい。また、以上の説明では、軸芯を仕切り部によって収納部の中心軸に配置させる構成としたが、これに限るものではない。軸芯は基部の内部に基端を設け、基部から収納部に向かって直線的に延びるように形成してもよい。また、以上の説明では、収納部の中心軸に軸芯を配置する構成としたが、軸芯は配置されることが好ましく、必ずしも必要ではない。なお、収納部(管部)に軸芯を設けない円筒状部材とし束愛、次のような構成としてもよい。収納部、管部を、市販の注射針、眼科手術用の吸引ノズル、とする。収納部の先端に、前述のガイド部195を取り付ける構成とする。このような場合、ガイド部195を、移植片を丸めるためのユニット(ガイドユニット)として利用し、他の部材には従来の構成を用いることができる。
なお、以上の説明では、収納部を円筒としたが、これに限るものではない。移植片を丸めた状態で収納できる構成であればよい。収納部は、例えば、流路の断面形状が扁平な筒状(板状)部材の両端を近接するようC型あるいは弓なり形状、C字形状に丸めることによって形成した部材としてもよい。また、さらに筒状部材の両端が重なる(一端が他端の内側に入る)ように筒状部材を丸める構成としてもよい。このような構成により、移植片の幅に対してノズルユニット等の直径を小さくできる。
なお、以上の説明では、吸引排出ユニットとして、シリンジ70とハンドピース10を用いる構成としたが、これに限るものではない。ノズルユニット80を介して移植片を吸引、排出できる構成、言い換えると、ノズルユニット80に吸引圧、排出圧を付加できる構成であればよい。例えば、吸引ポンプ、排出ポンプ等を用いた吸引排出ユニットを用いてもよい。
なお、第1の実施形態の説明では、外筒ユニットの外筒(筒状ガイド部材内)は、円筒状としたが、これに限るものではない。外筒の内側(内部)に、ガイド部を収納(退避)できる構成であればよい。例えば、収納部の周辺は円筒であり、円筒から外筒基部までの間は、棒状部材(ワイヤ等)とする構成としてもよい。また、外筒は、網を筒状にした部材であってもよい。
なお、以上の説明では、移植片として、網膜色素細胞の細胞シートを用いたが、これに限るものではなない。眼底の組織であればよい。例えば、網膜細胞をシート状にしたものであってもよい。
なお、以上の説明では、移植片は、患者から採取した組織を分化させたものとしたが、これに限るものではない。移植片として生体組織が用いられればよく、別の生体から得た細胞、組織等を移植片としてもよい。また、移植片に限らず、液体、固体、ゲル状の薬剤を眼底等の組織に埋植する構成としてもよい。例えば、本器具を、治療効果のある物質を放出するシート、等を移植片として眼内に移植(埋植、留置)する手術に用いてもよい。
なお、以上の説明では、手術器具を眼科手術に用いる構成としたが、これに限るものではない。移植片を生体の体内に移植(埋植)する構成であればよい。本器具を、眼球ではない組織への移植手術等に用いてもよい。
以上のように本発明は実施形態に限られず、種々の変容が可能であり、本発明はこのような変容も技術思想を同一にする範囲において含むものである。
本実施形態の眼科用手術器具の外観斜視図である。 眼科用手術器具の側面図である。 眼科用手術器具の側面断面図である。 図2Bの状態からプランジャが移動した移動眼科用手術器具の側面断面図である。 眼科用手術器具の回転ノブ付近の断面図である。 ノズルユニット周辺の上面断面図である。 ノズルユニットの先端部の側面断面図である。 図5のAA断面図である。 図5のBB断面図である。 図5のCC断面図である。 ガイド部の退避前の状態を示す図である。 ガイド部の退避後の状態を示す図である。 網膜下に空間を形成した状態を示す図である。 網膜下にノズルユニットを挿入した状態を示す図である。 網膜下に移植片を排出した場外を示す図である。 ガイド部を装着した状態の変容例のノズルユニットを示す図である。 ガイド部を取り外した状態の変容例のノズルユニットを示す図である。
10 ハンドピース
30 移動ユニット
30A ホルダ
30B スライダ
40 回転ノブ
70 シリンジ
80 ノズルユニット
85 外筒ユニット
90 チューブユニット
93 収納部
95 ガイド部
100 眼科用手術器具
I、Ia、Ib 移植片
Re 網膜

Claims (9)

  1. 術者が保持するハンドピースと、
    移植片を所定の流体と共に吸引・排出するノズルユニットであって,該ノズルユニットの先端に配置され流路の内形状が基端側に向かって移植片が徐々に丸められる形状を有するガイド部と、該ガイド部の基部に接続され前記ガイド部により丸められた移植片を収納するための内径を有する収納部と、を備えるノズルユニットと、
    該ノズルユニットに、吸引圧及び排出圧を付加する吸引排出ユニットと、
    を備え、前記ガイド部は前記収納部との接続位置から退避可能であることを特徴とする手術器具。
  2. 請求項1に記載の手術器具において、
    前記収納部は先端から基端側に向けて細長いパイプ状の形状を持つことを特徴とする手術器具。
  3. 請求項2に記載の手術器具は、
    前記ガイド部を前記収納部に対して軸方向に相対的にスライド移動させる退避ユニットを持つことを特徴とする手術器具。
  4. 請求項3に記載の手術器具において、
    前記退避ユニットは、
    前記収納部の外側に配置される中空の筒状ガイド部材と、
    該筒状ガイド部材を前記収納部が延びる方向に沿ってスライドさせるスライド機構と、
    を備え、前記ガイド部は、前記筒状ガイド部材内に収納される程度の柔軟性を備える、
    ことを特徴とする手術器具。
  5. 請求項2に記載の手術器具において、前記ガイド部は前記収納部の先端に着脱可能であることを特徴とする手術器具。
  6. 請求項2〜5に記載の何れかの手術器具において、
    前記収納部の流路の断面形状が、弓なり形状となっている、
    ことを特徴とする手術器具。
  7. 請求項6に記載の手術器具において、前記収納部の断面形状は、扁平形状の両端が近接するようC型に丸めた弓なり形状とされる、ことを特徴とする手術器具。
  8. 請求項2に記載の手術器具において、
    前記収納部は、
    中空の筒部と、
    該筒部内の流路を制限するために、前記筒部の中心軸に沿って配置される棒状部材と、
    を備える、ことを特徴とする手術器具。
  9. 吸引排出ユニットを備える手術器具に取り付けられて移植片を所定の流体と共に吸引・排出する手術器具用ノズルユニットを備える手術器具用ノズルアタッチメントは、
    該ノズルユニットの先端に配置され流路の内形状が基端側に向かって移植片が徐々に丸められる形状を有するガイド部と、該ガイド部の基部に接続され前記ガイド部により丸められた移植片を収納するための内径を有する収納部と、を備え、
    前記ガイド部は前記収納部との接続位置から退避可能である、ことを特徴とする手術器具用ノズルユニット。
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