JP2013179176A - 窒化物半導体チップの製造方法 - Google Patents

窒化物半導体チップの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】NSS−LEDチップの製造に適した半導体ウェハの分断方法を提供する。
【解決手段】窒化物半導体チップの製造方法は、窒化物半導体基板と該基板上にエピタキシャル成長した窒化物半導体層とを含む半導体ウェハの表面にエッチングによってダイシング溝を形成し、このダイシング溝を利用して該半導体ウェハを割ることによって、該半導体ウェハ上に形成された複数の窒化物半導体素子を切り離すことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、窒化物半導体層が窒化物半導体基板上にエピタキシャル成長により積層された構造を有する窒化物半導体チップを製造する方法に関する。
窒化物半導体は化学式AlInGa1−a−bN(0≦a≦1、0≦b≦1、0≦a+b≦1)で表される化合物半導体であり、III族窒化物系化合物半導体、GaN系半
導体などとも呼ばれる。窒化物半導体は(Al,In,Ga)Nと表記される場合もある。窒化物半導体は、また、III族元素としてBを含み得る。
窒化物半導体を用いて素子構造の主要部を構成した窒化物半導体素子として最も早く実用化されたのは発光ダイオード(LED)素子である。窒化物半導体を用いたLED素子(以下、窒化物LED素子ともいう)は、(ア)n型層、発光層およびp型層をこの順に含む複数の窒化物半導体層を直径2〜6インチ程度の基板上にエピタキシャル成長により積層してLED構造の半導体ウェハを形成する工程、(イ)電極の形成などを行って該ウェハ上に複数のLED素子を形成する工程、(ウ)該ウェハ上の該複数のLED素子を切り離してLEDチップにする工程、を順次行うことによって製造される。
上記(ウ)の工程で用いられる典型的な方法は、半導体ウェハの表面にダイシング溝を形成し、該ダイシング溝を利用して該ウェハを割る方法である。サファイア基板を用いた窒化物LEDチップの製造では、ダイヤモンドペンを用いたスクライビングによってサファイア基板の表面にダイシング溝を形成する方法が当初は主流であったが、最近ではダイシング溝をレーザ加工により形成する方法に置き換わりつつある。レーザ加工に伴い生成する溶融物はLEDチップの輝度を低下させるといわれており、この問題を解決するための様々な工夫が行われている(特許文献1〜3)。
また、最近では、サファイア基板に代えてGaN基板のような窒化物半導体基板(NSS;Nitride Semiconductor Substrate)を用いた窒化物LED素子(以下、NSS−L
EDともいう)の、実用化に向けた研究開発が行われている(非特許文献1)。NSSを用いると、エピタキシャル成長により形成される発光構造に含まれる結晶欠陥が激減するので、LEDの特性が大幅に向上することが期待されている。
特開2005−244198号公報 特開2006−24914号公報 特開2011−165768号公報
2011年7月・SEIテクニカルレビュー・第179号48頁「照明用白色LEDに向けた低転位GaN基板の優位性」
NSS−LEDの製造においても、半導体ウェハ上に複数のLED素子を形成した後、これを切り離してLEDチップにする工程は必須である。本発明は、NSS−LEDチップの製造に適した半導体ウェハの分断方法を提供することを主たる目的としてなされたも
のである。
実施形態に係る窒化物半導体チップの製造方法は、窒化物半導体基板と該基板上にエピタキシャル成長した窒化物半導体層とを含む半導体ウェハの表面にエッチングによってダイシング溝を形成し、このダイシング溝を利用して該半導体ウェハを割ることによって、該半導体ウェハ上に形成された複数の窒化物半導体素子を切り離すことを特徴とするものである。
本発明の実施形態に係る上記の製造方法によれば、半導体ウェハを分断する際に利用する多数のダイシング溝をエッチング加工によって一括形成するので、窒化物半導体チップの生産効率を改善することができる。また、この製造方法ではレーザ加工と異なり、窒化物半導体の溶融物が生成しないので、該溶融物を原因とする問題(例えば、LED素子の輝度低下)が発生せず、それ故に、該問題に対する対策も不要である。
実施形態に係る窒化物半導体チップの製造方法を説明するための工程断面図である。 実施形態に係る窒化物半導体チップの製造方法を説明するための工程断面図である。 実施形態に係る窒化物半導体チップの製造方法を説明するための工程断面図である。 実施形態に係る窒化物半導体チップの製造方法において、中間産物として製造される半導体ウェハの断面図である。 実施形態に係る窒化物半導体チップの製造方法を説明するための工程断面図である。 実施形態に係る窒化物半導体チップの製造方法に用いることができるエッチングマスクの平面図である。 実施形態に係る窒化物半導体チップの製造方法を説明するための工程断面図である。 実施形態に係る窒化物半導体チップの製造方法を説明するための工程断面図である。
以下では、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。なお、説明を簡略化するために、同じ構成要素には同じ符号を付している。
(実施形態1)
実施形態1に係る製造方法は、下記ステップ(A)からステップ(D)をこの順に行う、NSS−LEDチップの製造方法である。
(A)窒化物半導体基板と、該基板上にエピタキシャル成長した窒化物半導体層と、を含むLEDウェハを準備するステップ。
(B)上記LEDウェハ上に複数の窒化物LED素子を形成するステップ。
(C)上記LEDウェハ上の上記複数の窒化物LED素子の間の領域に、エッチング加工によってダイシング溝を形成するステップ。
(D)上記ダイシング溝を利用して上記LEDウェハを割ることによって、上記複数の窒化物LED素子を切り離すステップ。
図1(a)は、ステップ(A)で準備するLEDウェハの一例を示す断面図である。ウ
ェハ100は、GaN基板101の第1主面101a上に、n型GaNコンタクト層102、n型AlGaNクラッド層103、交互に積層されたGaNバリア層とInGaNウェル層とからなるMQW発光層104、p型AlGaNクラッド層105、p型GaNコンタクト層106をこの順に有している。
GaN基板101は、アンドープであってもよいし、ケイ素、酸素、ハフニウムなどの添加によりn型導電性が付与されたものであってもよい。GaN基板101aの主面は、極性面(+c面、−c面)、無極性面(m面、a面)、半極性面のいずれであってもよい。GaN基板101の厚さは、例えば、200μm〜500μmである。
ステップ(B)では、まず、図1(b)に断面図を示すように、ドライエッチングによってウェハ100のエピ層側に区画溝G1を形成する。この区画溝G1を格子状に設けることによって、ウェハ100の表面を複数の領域に区画する。この例では、区画溝G1の形成と同時に、n側電極形成面102aをドライエッチングで露出させている。この例のように区画溝G1とn側電極形成面102aとを離して形成することは必須ではなく、区画溝G1の底面とn側電極形成面102aとは連続していてもよい。
次に、n側電極E1、p側電極E2、半導体表面を保護するためのパッシベーション膜(図示せず)などをウェハ100に付与して、図1(c)に断面図を示すように、区画溝G1で囲まれた領域のそれぞれに窒化物LED素子10を形成する。パッシベーション膜は、SiO、SiN、SiONなどの材料を用いて、n側電極E1の周囲および区画溝G1内に露出するMQW発光層104の端面を確実に覆うように形成する。
ステップ(C)では、図2に断面図を示すように、ウェハ100の表面に、エッチングガスに塩素を用いたドライエッチング加工によってダイシング溝G2を形成する。いうまでもないが、ダイシング溝は素子と素子との間の領域に設ける。
ここで、GaN基板101が極性基板(c面基板)であって、その第1主面101aが+c面である場合、あるいは、GaN基板101が半極性基板であって、その第1主面101aがGaリッチ面である場合には、図2(d−1)に示すように、ダイシング溝G2をウェハ100の基板側、すなわち、GaN基板101の第2主面101bに形成することが望ましい。Ga極性面またはGaリッチ面に比べて、N極性面またはNリッチ面の方が、断面がV字型を呈する溝の形成が容易だからである。
ダイシング溝G2をGaN基板101の第2主面101bに形成する場合は、該ダイシング溝G2の形成前に、GaN基板101の厚さを50〜300μmの範囲内、好ましくは80〜200μmの範囲内とするとともに、該第2主面101bを鏡面とする。GaN基板101の厚さは、その第2主面101bにグラインディング、ラッピング、ポリッシングなどの加工を行うことにより減じることができる。第2主面101bを鏡面とするには、ラッピングまたはポリッシング仕上げを行えばよい。
一方、GaN基板101が極性基板(c面基板)であって、その第1主面101aがN極性面(−c面)である場合や、GaN基板101が半極性基板であって、その第1主面101aがNリッチ面である場合には、図2(d−2)に示すように、ダイシング溝G2をウェハ100のエピ層側に形成することが望ましい。この場合は、第1主面101a上にエピタキシャル成長する窒化物半導体層の表面もN極性面またはNリッチ面となるので、エピ層側の方が断面V字型のダイシング溝を容易に形成できる。
ダイシング溝G2をウェハ100のエピ層側に形成する場合には、後述のステップ(D)までに、GaN基板101の厚さを50〜300μmの範囲内、好ましくは80〜200μmの範囲内とすればよい。
GaN基板101が無極性基板である場合には、ダイシング溝G2を図2(d−1)に示すように、ウェハ100の基板側に形成してもよいし、図2(d−2)に示すように、ウェハ100のエピ層側に形成してもよい。
上記にいう、GaN基板が半極性基板である場合の「Gaリッチ面」、「Nリッチ面」については、Samantha C. Cruz et al., Journal of Crystal Growth 311 (2009) 3817-3823を参照されたい。半極性(20−21)GaN基板においては、(20−2−1)が
Gaリッチ面であり、(20−21)がNリッチ面である。半極性(10−1−1)GaN基板の場合には、(10−1−1)がGaリッチ面であり、(10−11)がNリッチ面である。
ダイシング溝G2を形成する際に用いるエッチングマスクの材料は、限定されるものではないが、好ましくはSiOなどの酸化物である。これは、窒化物半導体とのエッチングレート差を大きくすることができるからである。ダイシング溝G2の深さは好ましくは3μm以上、より好ましくは6μm以上である。ダイシング溝G2をウェハ100のエピ層側に形成する場合(図2(d−2))、溝G2の底は必ずしもGaN基板101に達していなくてもよい。
ステップ(D)では、ステップ(C)で形成したダイシング溝G2を利用してウェハ100を割ることによって、図3(e−1)または(e−2)に示すように、該ウェハ上に形成された窒化物LED素子10を切り離す。通常は、ブレーキング装置を用いて、ダイシング溝G2が形成された側からウェハ100にブレードを押し当てることによって、該ウェハ100を該ダイシング溝G2の位置で割る。
ダイシング溝G2をウェハ100のエピ層側に形成する場合(図2(d−2))においては、該溝G2の底がGaN基板101に達していなくても、該溝G2の底を起点として発生するクラックはn型コンタクト層102とGaN基板101の界面を横切ってGaN基板101に伝播し、ウェハ100を破断に至らしめる。これは、ホモエピタキシャル成長したn型コンタクト層102が、GaN基板101と強固に接合していること、また、n型コンタクト層102とGaN基板101が実質的に同じ機械特性を有しているからである。
(実施形態1の変形例)
上記実施形態1では、ダイシング溝を形成するステップ(C)を、LED素子を形成するステップ(B)よりも後に行っている。しかし、ダイシング溝をGaN基板の表面に形成する場合であれば、ステップ(C)をステップ(B)より前に実行することも可能である。この手順によれば、ステップ(A)に続いてステップ(C)を行うことで、図4に断面図を示すウェハ110が中間産物として製造されることになる。
更なる変形例では、GaN基板101の第1主面101a上に窒化物半導体層をエピタキシャル成長させる前に、その第2主面101bにダイシング溝G2を形成するという手順により、図4に示すウェハ110を準備することもできる。
(実施形態2)
実施形態2に係る製造方法は、下記ステップ(E)からステップ(H)をこの順に行う、NSS−LEDチップの製造方法である。
(E)窒化物半導体基板と、該基板上にエピタキシャル成長した窒化物半導体層と、を含むLEDウェハを準備するステップ。
(F)上記LEDウェハのエピ層側に、エッチング加工によってダイシング溝を形成するステップ。
(G)上記ダイシング溝により区画された上記LEDウェハ上の領域のそれぞれに、窒化
物LED素子を形成するステップ。
(H)上記ダイシング溝を利用して上記LEDウェハを割ることによって、上記複数の窒化物LED素子を切り離すステップ。
ステップ(E)では、実施形態1と同様に、図1(a)に断面図を示すウェハ100を準備する。ただし、GaN基板101は、無極性基板であるか、その第1主面101aがN極性面(−c面)である極性基板であるか、あるいは、その第1主面101aがNリッチ面である半極性基板であることが好ましい。
ステップ(F)では、図5(a)に断面図を示すように、エッチングガスに塩素を用いたドライエッチングによってウェハ100のエピ層側にダイシング溝G2を形成する。このダイシング溝G2を格子状に設けることにより、ウェハ100の表面を複数の領域に区画する。
GaN基板101の第1主面101aが無極性面、N極性面あるいはNリッチ面であると、エピタキシャル成長するp型GaNコンタクト層106の表面も無極性面、N極性面あるいはNリッチ面となるので、ダイシング溝G2を容易にV溝とすることができる。
ダイシング溝G2を形成する際に用いるエッチングマスクの材料は、限定されるものではないが、好ましくはSiOなどの酸化物である。ダイシング溝G2の深さは好ましくは3μm以上、より好ましくは6μm以上である。
ステップ(G)では、n側電極E1、p側電極E2、半導体表面を保護するためのパッシベーション膜(図示せず)などをウェハ100に付与して、図5(b)に断面図を示すように、ダイシング溝G2で囲まれた領域のそれぞれに窒化物LED素子10を形成する。
n側電極E1をGaN基板101の第2主面101b上に形成する前に、GaN基板101の厚さを50〜300μmの範囲内、好ましくは80〜200μmの範囲内とするとともに、その第2主面101bを鏡面とする。
パッシベーション膜は、SiO、SiN、SiONなどの材料を用いて、ダイシング溝G2内に露出するMQW発光層104の端面を確実に覆うように形成する。
ステップ(H)では、ステップ(G)で形成したダイシング溝G2を利用してウェハ100を割ることによって、図5(c)に示すように、該ウェハ上に形成された窒化物LED素子10を切り離す。通常は、ブレーキング装置を用いて、エピ層側からウェハ100にブレードを押し当てることによって、該ウェハ100をダイシング溝G2の位置で割る。
(変形実施形態)
上記実施形態1のステップ(C)および実施形態2のステップ(F)では、ダイシング溝G2をドライエッチングにより形成しているが、次の場合には、ウェットエッチング法を好ましく用いることができる。それは、GaN基板が極性基板(c面基板)であり、GaN基板または窒化物半導体エピタキシャル層のN極性面にダイシング溝を形成する場合、あるいは、GaN基板が半極性基板であり、GaN基板または窒化物半導体エピタキシャル層のNリッチ面にダイシング溝を形成する場合である。ウェットエッチング用のエッチャントとしては、ピロリン酸、オルトリン酸、リン酸と硫酸の混合物などを好ましく用い得る他、水酸化カリウム水溶液を用いることができる。酸をエッチャントに用いる場合には、エッチングマスクの材料にSiOを好ましく用いることができる。アルカリをエッチャントに用いる場合には、耐アルカリ性のフォトレジストをエッチングマスクに用いることができる。
(好適な実施形態)
一実施形態においては、ウェハ表面にダイシング溝を形成する際に同時に、ダイシング溝を形成すべき領域(素子と素子の間の領域)とは異なる領域に、複数のドット状窪みを形成することができる。それには、ダイシング溝を形成する際に、図6に平面図を示すような、格子状をなすライン状の開口部P1に加えて、分散配置されたドット状の開口部P2をパターニングしたエッチングマスクMを用いればよい。このようなエッチングマスクを用いてエッチング加工を行うと、ウェハ表面にはライン状の開口部P1に対応して溝が形成されるとともに、ドット状の開口部P2に対応して窪みが配置された凹凸パターンが形成される。このような凹凸パターンを表面に設けることで、LED素子の光取出し効率を改善することができる。
一実施形態においては、ウェハ表面にダイシング溝を形成する際に同時に、ダイシング溝を形成すべき領域(素子と素子の間の領域)とは異なる領域に、微細構造を設けることができる。以下に図面を用いて具体的に説明する。
図7(a)は、ダイシング溝を形成すべき窒化物半導体ウェハ100の断面図である。最初に、図7(b)に示すように、このウェハ100の表面全体に第1マスクM1を形成する。第1マスクM1の一例は、蒸着により形成される厚さ100〜500nmのITO(インジウム錫酸化物)膜である。蒸着で形成されるITO膜は、柱状構造結晶が多数集合してなる多結晶膜であり、その表面には自発的に形成された数十nmというサイズの微細構造が存在している。
次に、図7(c)に示すように、第1マスクM1上に第2マスクM2を形成するとともに、開口部P1を該第2マスクM2にパターニングする。開口部P1は、ウェハ100の表面に形成すべきダイシング溝のパターンに合わせて、ライン状にパターニングする。第2マスクM2は、フォトレジストで形成することができる。
次に、第2マスクM2をエッチングマスクに用いて、図7(d)に示すように、第1マスクM1のうち、第2マスクM2の開口部に露出した部分をエッチング除去する。ITOからなる第1マスクM1は、酸化鉄水溶液をエッチャントに用いてエッチング除去することが可能である。
このようにして第2マスクM2の開口部にウェハ100の表面を露出させたら、次は、第2マスクM2をエッチングマスクに用いてウェハ100の表面をドライエッチすることにより、開口部P1の位置にダイシング溝を形成する。このとき、ウェハ100の表面と第2マスクM2はエッチングされるが、第1マスクM1はエッチングされない条件を用いると、やがて、図8(e)に示すように、ウェハ100の表面にダイシング溝G2が形成されるとともに、第2マスクM2が消失して第1マスクM1が露出した状態に達する。
図8(e)に示す状態に達した後、こんどは、ウェハ100と第1マスクM1の両方がエッチングされる条件でエッチング加工を続けると、ダイシング溝G2を除くウェハ100の表面に、第1マスクM1の微細構造を反映した微細構造が形成される。このような微細構造を半導体ウェハの表面に設けることで、LED素子の光取出し効率を改善することができる。
上記の例では第1マスクM1にITO膜を用いているが、限定されるものではない。例えば、ウェハ100の表面に窒化物半導体に対する密着性の低い金属薄膜(例えば、Au膜、Pt膜)を形成した後、該薄膜を構成する金属の凝集(いわゆるボールアップ現象)が生じるように加熱を行うという方法で、ウェハ100の表面に分散させた金属微粒子を
、第1マスクM1として用いることもできる。
前述の実施形態1および2において、p型コンタクト層106の直上に、Hf(ハフニウム)を高濃度に添加したn型窒化物半導体からなるn型高キャリア濃度層を設けることができる。このn型高キャリア濃度層は、好ましくはAlGa1−xN(0≦x≦0.2)で形成し、Hf濃度は好ましくは1×1019〜2×1021cm−3、より好ましくは1×1020cm−3〜2×1021cm−3とし、厚さは好ましくは10nm〜1μm、より好ましくは50nm〜500nmとする。このn型高キャリア濃度層は、従来技術においてp型窒化物半導体用のオーミック電極として用いられている透明導電性酸化物膜(ITO、ZnOなどを含む)を代替し得る。
上記のn型高キャリア濃度層の形成方法に特に限定はなく、MOVPE法を用いることができる他、低温成膜に適したPLD(パルスレーザ蒸着:Pulsed Laser Deposition)
法、PSD(パルススパッタ堆積;Pulsed Sputtering Deposition)法、PED(パルス電子ビーム蒸着;Pulsed Electron-beam Deposition)法などのいわゆるPXD(パルス
励起堆積;Pulsed Excitation Deposition)法を好適に使用できる。PXD法によれば、薄膜状の窒化物半導体結晶を700℃以下の温度で成長させることができるので、直下のp型GaNコンタクト層に高濃度に添加されたp型不純物(例えばMg)が、n型高キャリア濃度層に拡散することを防止できる。
ビスシクロペンタジエニルマグネシウム、ビスエチルシクロペンタジエニルマグネシウムなどを用いてp型GaNコンタクト層をMgドープする場合、同じ成長容器内でこの層の上にn型高キャリア濃度層を成長させると、容器内に多量に残留するMg化合物が引き起こすいわゆるメモリー効果によって、n型高キャリア濃度層が所望しないMgドーピングを受ける可能性がある。従って、p型GaNコンタクト層とn型高キャリア濃度層は異なる成長容器内で成長させることが望ましい。p型GaNコンタクト層をMOVPE法で成長させ、n型高キャリア濃度層をPXD法で成長させることは、メモリー効果を避けるうえでも好ましいといえる。
上述のn型高キャリア濃度層は、成長温度やHf濃度などの調節によって、表面が自然に粗面となるように成長させることもできる。また、高濃度のHf添加により欠陥密度を高くしたn型高キャリア濃度層を形成した後に、ウェットエッチングまたはドライエッチング処理によって多数のピットを発生させる方法で、該層の表面を粗面とすることができる。窒化物半導体積層体の最表面層を、表面が粗面であるn型高キャリア濃度層とすることで、LED素子の光取出し効率を改善することができる。
その他、Hfを1×1019〜2×1021cm−3という高濃度に添加したn型窒化物半導体は、実施形態2において、GaN基板101の第2主面101bに設けられるn側電極E1の接触抵抗を低減させるためのn型コンタクト層として、該GaN基板101とn側電極E1との間に挿入することができる。
100 半導体ウェハ
101 GaN基板
102 n型GaNコンタクト層
103 n型AlGaNクラッド層
104 MQW発光層
105 p型AlGaNクラッド層
106 p型GaNコンタクト層
G1 区画溝
G2 ダイシング溝
E1 n側電極
E2 p側電極
M、M1、M2 エッチングマスク
P1、P2 開口部

Claims (13)

  1. 窒化物半導体基板と該基板上にエピタキシャル成長した窒化物半導体層とを含む半導体ウェハの表面にエッチングによってダイシング溝を形成し、このダイシング溝を利用して該半導体ウェハを割ることによって、該半導体ウェハ上に形成された複数の窒化物半導体素子を切り離す、窒化物半導体チップの製造方法。
  2. 上記ダイシング溝の断面がV字型を呈する、請求項1に記載の製造方法。
  3. 上記窒化物半導体基板が極性基板であり、上記ダイシング溝を上記半導体ウェハのN極性面側に形成する、請求項2に記載の製造方法。
  4. 上記窒化物半導体基板が半極性基板であり、上記ダイシング溝を上記半導体ウェハのNリッチ面側に形成する、請求項2に記載の製造方法。
  5. 上記窒化物半導体基板が半極性基板である、請求項2に記載の製造方法。
  6. 上記エッチングがドライエッチングである、請求項2〜5のいずれか一項に記載の製造方法。
  7. 上記エッチングがウェットエッチングである、請求項2〜5のいずれか一項に記載の製造方法。
  8. エッチングによって上記ダイシング溝を形成するときに、上記半導体ウェハの表面の上記ダイシング溝を形成する領域とは異なる第1領域を同時にエッチングして加工する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の製造方法。
  9. 上記窒化物半導体チップがLEDチップであり、エッチングによって上記ダイシング溝を形成するときに、上記第1領域を同時にエッチングして複数の窪みが形成されるように加工する、請求項8に記載の製造方法。
  10. 上記窒化物半導体チップがLEDチップであり、エッチングによって上記ダイシング溝を形成するときに、上記第1領域を同時にエッチングして粗面が形成されるように加工する、請求項8に記載の製造方法。
  11. 上記第1領域のエッチング深さが上記ダイシング溝よりも浅い、請求項8〜10のいずれか一項に記載の製造方法。
  12. 上記半導体ウェハが、上記窒化物半導体層として、発光層と、該発光層の上に成長したp型層と、該p型層の上に成長したn型高キャリア濃度層とを含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の製造方法。
  13. 上記半導体ウェハが、上記窒化物半導体層として発光層を含むとともに、上記窒化物半導体基板の該発光層が配置された側とは反対側の主面上に設けられHfでドープされたn型コンタクト層と、該n型コンタクト層上に設けられたn側電極とを含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の製造方法。
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