JP2013178996A - 燃料電池スタック - Google Patents

燃料電池スタック Download PDF

Info

Publication number
JP2013178996A
JP2013178996A JP2012042804A JP2012042804A JP2013178996A JP 2013178996 A JP2013178996 A JP 2013178996A JP 2012042804 A JP2012042804 A JP 2012042804A JP 2012042804 A JP2012042804 A JP 2012042804A JP 2013178996 A JP2013178996 A JP 2013178996A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel cell
cell stack
power generation
seal member
separator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012042804A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Matsuhiro
泰 松廣
Hitoshi Kitagawa
仁之 北川
Kenji Sato
研二 佐藤
Takuya Kurihara
卓也 栗原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Soken Inc
Original Assignee
Nippon Soken Inc
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Soken Inc, Toyota Motor Corp filed Critical Nippon Soken Inc
Priority to JP2012042804A priority Critical patent/JP2013178996A/ja
Publication of JP2013178996A publication Critical patent/JP2013178996A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】燃料電池におけるシール性の低下を抑制する技術を提供する。
【解決手段】燃料電池スタック100は、複数の単セル110が積層締結されたスタック構造を有する。単セルは、膜電極接合体10と、膜電極接合体を狭持する、第1と第2のセパレータ21,22とを備える。各単セルには、膜電極接合体が配置された発電領域の外周に、反応ガスを流通させるためのマニホールドM1〜M4を構成するマニホールド孔が設けられている。隣接する単セル同士の間には、シール部材40を収容し、押圧された状態のシール部材の厚みを規定する側壁を有する空間が、第1と第2のセパレータに設けられた、マニホールド孔を囲む第2の凹部32によって形成されている。
【選択図】図2

Description

この発明は、燃料電池に関する。
燃料電池は、膜電極接合体を含む単セルとも呼ばれる発電体が積層されたスタック構造を有する。各膜電極接合体には、その積層方向に沿って設けられたマニホールドを介して反応ガスが供給される。通常、マニホールドの外周には、反応ガスの漏洩を防止するためのシール部材が配置される(下記特許文献1等)。
ところで、膜電極接合体の電解質膜は、温度状態や湿潤状態に応じて厚さが変動する。そのため、燃料電池の運転中には、各単セルの膜電極接合体が配置された発電領域における厚さが、発電領域内の温度分布や湿度分布に応じて不均一に変動する。また、膜電極接合体の構成部材とシール部材とでは熱膨張量が異なるため、単セルの厚さは、発電領域と、シール部材が配置された、その外周の領域とでも異なってしまう。このように、燃料電池の運転中には、各単セルの厚さが不均一に変動するため、シール部材に付与される面圧が不均一となり、シール性の低下が引き起こされる場合があった。
特開2008−287910号公報
本発明は、燃料電池におけるシール性の低下を抑制する技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
燃料電池スタックであって、2枚のセパレータプレートによって狭持された膜電極接合体を備え、前記膜電極接合体が含まれる発電領域の外周に、前記燃料電池スタックの積層方向に沿って反応ガスを流通させるマニホールドを構成するマニホールド孔を有する複数の発電体と、積層締結された前記複数の発電体同士の間において、前記マニホールド孔を囲み、前記セパレータプレートによって押圧された状態で配置されているシール部材と、前記シール部材を収容し、前記シール部材の厚みを規定する側壁を有する空間と、を備える、燃料電池スタック。
この燃料電池スタックであれば、シール部材の厚さが、シール部材の収容された空間の側壁の高さによって規定されているため、燃料電池スタックの構成部材の熱膨張などによって、シール部材が局所的に、過度に圧縮されてしまうことが抑制される。従って、燃料電池スタックのシール性の低下が抑制される。
[適用例2]
適用例1記載の燃料電池スタックであって、前記発電体が備える前記セパレータプレートの少なくとも一方の表面には、前記セパレータプレートの一部を厚み方向に沿って突出させた段部が形成されており、前記空間は、互いに隣接する前記セパレータプレートの段部の間に形成されている、燃料電池スタック。
この燃料電池スタックであれば、セパレータプレートの加工により、シール部材の厚さを規定することができる空間を形成することができる。
[適用例3]
適用例2記載の燃料電池スタックであって、前記段部は、前記発電体が備える前記セパレータプレートの両方に形成されており、前記空間は、互いに隣接する前記セパレータプレートの互いの前記段部の上面が接触し合うことにより形成される、燃料電池スタック。
この燃料電池スタックであれば、隣接する発電体のそれぞれに設けられた段部と、その段部の間に配置されるシール部材とによって、発電体同士の組み付けの際に、それらの位置ずれが発生してしまうことを抑制することができる。
[適用例4]
適用例1から3のいずれかに記載の燃料電池スタックであって、さらに、前記複数の発電体の間に介挿され、前記発電体の熱膨張による厚さの変動を抑制する、前記発電体よりも剛性の高い中間板を備える、燃料電池スタック。
この燃料電池スタックであれば、中間板によって、発電体の厚みの変動が抑制され、シール部材に付与される面圧が不均一になることが抑制される。
[適用例5]
適用例4記載の燃料電池スタックであって、前記中間板は、複数枚が、所定の間隔で、前記複数の発電体の間に介挿されており、前記中間板の端部には、前記燃料電池スタックの積層方向にわたって延伸する軸部によって前記中間板同士を連結して、前記中間板同士の配列を整える連結軸部材が設けられている、燃料電池スタック。
この燃料電池スタックであれば、連結軸部材によって中間板同士の配列が整えられるため、中間板に挟まれる発電体の位置ずれの発生も抑制される。従って、発電体の位置ずれに起因する燃料電池スタックにおけるシール性の低下が抑制される。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、燃料電池、その燃料電池を備えた燃料電池システム、その燃料電池システムを搭載した車両等の形態で実現することができる。
燃料電池スタックの構成を示す概略図。 単セルの構成を示す概略断面図。 第1と第2のセパレータの構成を説明するための概略図。 ガス連通路の構成を説明するための概略図。 第2の凹部に配置されるシール部材の構成を説明するための概略図。 運転温度の変化に対する単セルの厚さの変化を説明するための説明図。 燃料電池スタックにおいて、単セル同士の間に位置ずれが低減されている状態を説明するための概略図。 第2実施例としての燃料電池スタックの構成を示す概略図。 第3実施例としての燃料電池スタックの構成を示す概略図。 第4実施例としての燃料電池スタックの構成を示す概略図。 中間板の構成を示す概略図。 第5実施例としての燃料電池スタックの構成を示す概略図。 中間板連結部の構成を説明するための概略。
A.第1実施例:
図1は本発明の一実施例としての燃料電池スタックの構成を示す概略図である。この燃料電池スタック100は、反応ガスとして酸素と水素の供給を受けて発電する固体高分子形燃料電池である。燃料電池スタック100は、複数の発電体110(以下、「単セル110」と呼ぶ)が積層されたスタック構造を有する。単セル110の積層体は、第1と第2のエンドプレート101,102によって積層方向に狭持される。
第1と第2のエンドプレート101,102には、単セル110の積層体に積層方向の締結力を付与するための締結部材103が設けられている。また、燃料電池スタック100には、各単セル110に対する反応ガスや冷媒の供給/排出を行うためのマニホールドM1〜M6(破線で図示)が、単セル110と、第1のエンドプレートとを積層方向に貫通する貫通孔として形成されている。各マニホールドM1〜M6の形成部位については後述する。
図2は、単セル110の構成を示す概略断面図である。図2には、燃料電池スタック100において隣接する任意の2つの単セル110の、水素供給用マニホールドM1近傍の部位を部分的に図示してある。単セル110は、電解質膜11の両面に第1と第2の電極12,13が配置された膜電極接合体10と、膜電極接合体10を狭持する2枚の板状部材である、第1と第2のセパレータ21,22と、を備える。
電解質膜11は、湿潤状態で良好なプロトン伝導性を示すフッ素樹脂系のイオン交換膜である。第1と第2の電極12,13は、触媒を担持した導電性粒子(例えば、白金担持カーボン)と、電解質膜11と同様な電解質樹脂とを含む薄膜として構成することができる。なお、本実施例では、第1の電極12が、酸素が供給されることにより、カソードとして機能し、第2の電極13が、水素が供給されることにより、アノードとして機能する。
第1と第2のセパレータ21,22は、金属板などの導電性を有する板状基材によって構成することができる。第1と第2のセパレータ21,22はそれぞれ、第1と第2の電極12,13と電気的に導通するように配置され、集電板として機能する。
ここで、単セル110では、膜電極接合体10の外周に、第1と第2のセパレータ21,22同士を電気的に絶縁された状態で接着するとともに、単セル110をシールするシール接着部材25が配置されている。各マニホールドM1〜M6を構成するマニホールド孔は、そのシール接着部材25が配置された部位を貫通して形成されている。
さらに、第1と第2のセパレータ21,22には、プレス加工などによって、その表面を凹凸させることにより、段部が形成されている。具体的には、各セパレータ21,22には、単セル110を構成したときに外側に配置される面(以後、「外側面」とも呼ぶ)に、第1と第2の凹部31,32が形成されている。なお、各セパレータ21,22の第1と第2の凹部31,32は、燃料電池スタック100を構成したときに、隣接する単セル110の第1と第2の凹部31,32と互いに対向するように形成されている。
第1の凹部31は、膜電極接合体10が配置された発電領域内に形成されており、燃料電池スタック100を構成したときに冷媒流路を形成する。第2の凹部32は、マニホールドM1〜M6や、発電領域の外周に設けられており、燃料電池スタック100を構成したときに、シール部材(シールガスケット)40を収容・配置するための空間を形成する。なお、燃料電池100を構成する際には、第1と第2の凹部31,32の両側の段部の上面がそれぞれ、隣接する単セル110に形成された対応する段部の上面とが確実に面接触するように締結される。
図3は、第1と第2のセパレータ21,22のより詳細な構成を説明するための概略図である。図3には、第1のセパレータ21の外側面の正面図を図示してある。また、図3には、単セル110を構成したときに、膜電極接合体10が配置される発電領域GAを一点鎖線で図示し、燃料電池スタック100を構成したときに、シール部材40によって形成されるシールラインSLを二点鎖線で図示してある。なお、以下では、第1のセパレータ21の外側面の構成について説明するが、第2のセパレータ22の外側面の構成も同様である。
第1のセパレータ21には、発電領域GAの外側にマニホールドM1〜M6を構成する複数のマニホールド孔が貫通孔として形成されている。ここで、各マニホールドM1〜M6は、以下のように配列されている。水素の供給用マニホールドM1と排出用マニホールドM2とは、発電領域GAを挟んで互いに対角する位置に形成されている。また、酸素の供給用マニホールドM3と排出用マニホールドM4も同様に、発電領域GAを挟んで互いに対角する位置に形成されている。ただし、水素の供給用マニホールドM1と酸素の供給用マニホールドM3とは、発電領域GAを挟んでそれぞれ反対側に形成されている。
冷媒供給用マニホールドM5は、水素供給用マニホールドM1と酸素排出用マニホールドM4とに挟まれた位置に形成されている。これに対して、冷媒排出用マニホールドM6は、水素排出用マニホールドM2と酸素供給用マニホールドM3とに挟まれた位置に形成されている。なお、各マニホールドM1〜M6は、この配列構成に限定されることなく、他の配列構成で配列されるものとしても良い。
第1の凹部31は、発電領域GA全体にわたって形成されている。なお、第1の凹部31は、冷媒用のマニホールドM5,M6との間に形成された、第1の凹部31と同様な深さの第3の凹部33によって、冷媒用のマニホールドM5,M6と連結されている。この第3の凹部33は、燃料電池スタック100を構成したときに、第1の凹部31と冷媒用マニホールドM5,M6との間の冷媒通路として機能する。なお、第3の凹部33には、ディンプル状の複数の突起部など、冷媒の流れを制御するための流路壁が設けられるものとしても良い。
ここで、発電領域GA内には、第1の凹部31の底面から突出した、複数の並列な略直方体形状の壁部34が形成されている。この壁部34は、燃料電池スタック100を構成したときに、発電領域GA内の冷媒流路の流路壁として機能する。また、壁部34の上面は、燃料電池スタック100を構成したときに、隣接する第2のセパレータ22に同様に設けられた壁部34の上面と接触する。これによって、壁部34は、隣接する単セル110の間の導電パスとして機能する。なお、壁部34は他の配列構成を有するものとしても良い。
第2の凹部32は、発電領域GAと各マニホールドM1〜M6のマニホールド孔の外側を囲むとともに、反応ガスのマニホールドM1〜M4のマニホールド孔をそれぞれ囲む溝部として形成されている。燃料電池スタック100を構成したときには、第2の凹部32内に、無端枠状のシール部材40(図2)が配置され、第2の凹部32の底面にシールラインSLが形成される。なお、本明細書では、シール部材40によって囲まれた領域の内側を、「シール部材40の内周側」と呼び、その外側を、「シール部材40の外周側」と呼ぶ。
ところで、反応ガスは、対応する各供給用マニホールドM1,M3を介して、膜電極接合体10の各電極12,13に供給される。また、各電極12,13において発電反応に用いられなかった反応ガスを含む排ガスは、対応する各排出用マニホールドM2,M4を介して燃料電池スタック100の外部へと排出される。各単セル110の第1と第2のセパレータ21,22の間には、反応ガスのための各マニホールドM1〜M4と、膜電極接合体10の各電極12,13とを接続するためのガス連通路51〜54が形成されている。図3には、各ガス連通路51〜54の形成位置を破線で図示してある。
図4(A),(B)は、ガス連通路51〜54の構成を説明するための概略図である。図4(A)には、水素供給用マニホールドM1と第2の電極13とを接続するガス連通路51を、図2と同様な概略断面図によって図示してある。また、図4(B)には、酸素排出用マニホールドM4と第1の電極12とを接続するガス連通路54を、図2と同様な概略断面図によって図示してある。
図4(A),(B)にはそれぞれ、水素と酸素の流れを示す矢印を図示してある。なお、水素排出用マニホールドM2と第2の電極13とを接続するガス連通路52と、酸素供給用マニホールドM3と第1の電極12とを接続するガス連通路53とは、ガス連通路51,54と同様な構成であるため、その図示および説明は省略する。
ガス連通路51〜54はそれぞれ、各マニホールドM1〜M4と、対応する各電極12,13とが連結されるように、第1と第2のセパレータ21,22の間に配置されたシール接着部材25を貫通させて形成されている。ただし、各ガス連通路51〜54と各電極12,13との接続箇所では、膜電極接合体10の端部が、シール接着部材25によって被覆され、供給先とは異なる側の電極へと反応ガスが漏洩することが抑制されている。なお、各単セル110には、各ガス連通路51〜54を形成するための部材が配置されるものとしても良い。
図5は、第2の凹部32に配置されるシール部材40の構成を説明するための概略図である。図5には、燃料電池スタック100に組み付けられる前の任意の単セル110に、シール部材40が配置された状態を、図2と同様な概略断面図によって図示してある。
シール部材40は、平坦な底面を有する土台部42と、土台部42から突起したリップ部41とを有する。シール部材40は、土台部42の底面が、第1のセパレータ21の第2の凹部32の底面32bと面接触するように配置される。なお、本明細書では、土台部42の底面からリップ部41の頂部43までの高さを、「シール部材40の厚さ」と呼ぶ。
燃料電池スタック100に組み付けられる前には、シール部材40のリップ部41の頂部43は、第2の凹部32の両側(シール部材40の内周側および外周側)の凸部である段部35の上面35tから突出した状態である。燃料電池スタック100が構成されたときには、隣接する第2のセパレータ22の第2の凹部32の底面32bによって、リップ部41は押圧され、シール部材40は圧縮される。
ここで、燃料電池スタック100が構成されたときには、図2において図示したように、隣接する単セル110のそれぞれの段部35の上面35t同士が面接触するように、単セル110の積層体に締結力が付与される。従って、シール部材40の厚さtは、第2の凹部32の底面32bから段部35の上面35tまでの高さhの2倍とほぼ等しくなるように規定される(t=h×2)。
このように、本実施例の単セル110では、シール部材40は、その内周側および外周側に配置された、第1の凹部32の側壁によって、その厚さが規定されている。そのため、第1と第2のセパレータ21,22の間のシール接着部材25が、燃料電池スタック100の運転中に熱膨張した場合であっても、シール接着部材25の下に配置されたシール部材40が、その規定された厚さよりも圧縮されてしまうことが抑制される。また、シール接着部材25の熱膨張に起因して、シール部材40に付与される面圧が不均一になることが抑制される。
図6は、本実施例の燃料電池スタック100における、運転温度の変化に対する単セル110の厚さの変化を説明するための説明図である。図6には、縦軸を単セル110の厚さとし、横軸を温度とするグラフを図示してある。
ここで、単セル110は、主に、膜電極接合体10を含む発電領域GAと、シール接着部材25を含む、発電領域GAの外周領域とに区分することができる。以下では、発電領域GAにおける単セル110の厚さの平均を「単セル110の内側厚さTi」と呼び、発電領域GAの外周領域において段部35が形成された部位の単セル110の厚さの平均を「単セル110の外側厚さTo」と呼ぶ(図5)。
図6には、燃料電池スタック100として締結された後の単セル110の内側厚さTiと外側厚さToの温度変化を、実線グラフによって図示してある。また、図6には、締結力を付与される前の単セル110の外側厚さToの温度変化を破線グラフによって図示してある。
ここで、燃料電池スタック100は、締結力が付与された状態における単セル110の内側厚さTiと外側厚さToとが、互いに等しくなるように構成されていることが好ましい。また、燃料電池スタック100の各単セル110は、内側厚さTiと外側厚さToとが、燃料電池スタック100の運転温度の変化に対して同様に変化するように、各部材の熱膨張係数などを考慮して構成されていることが好ましい。
これによって、運転温度が変動した場合であっても、単セル110内の発電領域GAとその外周領域との間で、単セル110の厚さが均一化される。従って、単セル110における第1と第2のセパレータ21,22の歪みが抑制され、シール部材40に付与される面圧が不均一となってしまうことが抑制される。
また、燃料電池スタック100は、締結力が付与された状態の単セル110の内側厚さTiが、少なくとも、燃料電池スタック100の使用温度範囲において、締結力が付与される前の単セル110の外側厚さToよりも小さくなるように構成されていることが好ましい。ここで、燃料電池スタック100の使用温度範囲は、例えば、室温〜100℃程度であるものとしても良い。
なお、各単セル110における外側厚さToの製造誤差などのばらつきを考慮した場合には、下記の式(1)を満たすことが好ましい。
(締結前の外側厚さTo)−(締結後の内側厚さTi)>|各単セル110の外側厚さToのばらつき|…(1)
このように構成されていることにより、燃料電池スタック100の運転温度が比較的低温になって、シール接着部材25の厚さが小さくなる場合であっても、シール接着部材25が各セパレータ21,22から乖離してしまうことが抑制される。従って、燃料電池スタック100におけるシール性の低下が抑制される。
さらに、燃料電池スタック100では、シール部材40の内周側と外周側の両方において、シール部材40のリップ部41と、段部35の上面35tの端部との間の幅w1,w2が、それぞれに隣り合う段部35の幅w3,w4よりも大きくなるように構成されていることが好ましい(図5)。即ち、下記の不等式(2)が満たされていることが好ましい。
w1<w3,w2<w4 …(2)
このように構成されていることにより、燃料電池スタック100を構成する際に、隣接する単セル110の段部35が、シール部材40と段部35との間の間隙に嵌り込んでしまうことを抑制することができる。そして、シール部材40の頂部43を、隣接する第2のセパレータ21の第2の凹部32の底面32bに確実に接触させることができる。
また、本実施例の燃料電池スタック100では、各単セル110の組み付けを以下のように行うことができる。
(a)第1の単セル110の、第1のセパレータ21に設けられた第2の凹部32にシール部材40を配置する。
(b)第2の単セル110の、第2のセパレータ22に設けられた第2の凹部32を、第1の単セル110に配置されたシール部材40のリップ部41の位置に合わせて、第2の単セル110を第1の単セル110の上に配置する。
このように、本実施例の燃料電池スタック100では、シール部材40および第2の凹部32を、単セル110の積層の際の位置決めの指標として利用することができ、単セル110同士の位置ずれを低減することができる。
図7は、燃料電池スタック100において、単セル110同士の間に位置ずれが低減されている状態を説明するための概略図である。本実施例の燃料電池スタック100であれば、上述したように、隣接する単セル110の段部35が、第2の凹部32の隙間に嵌り込んでしまうことが抑制されている。また、単セル110の積層の際に、シール部材40と、第2の凹部32とを、単セル110同士の位置合わせの指標とすることができる。従って、単セル110同士の間の位置ずれを、シール部材40の配置位置の誤差の範囲内に抑制することが可能であり、シール部40の頂部43が確実に単セル110同士の間のシール性を確保することができる。
以上のように、本実施例の燃料電池スタック100であれば、シール部材40が、シール部材40の厚さを規定する高さの側壁を有する第2の凹部32に収容されているため、シール部材40が局所的に過度に圧縮されてしまうことが抑制される。従って、燃料電池スタック100におけるシール性の低下が抑制される。
B.第2実施例:
図8は、本発明の第2実施例としての燃料電池スタック100Aの構成を示す概略図である。図8は、単セル110Aの第1のセパレータ21Aが、第2の凹部32を有していない点以外は、図2とほぼ同じである。
第2実施例の単セル110Aでは、第1のセパレータ21Aに、シール部材40を配置するための凹部が形成されていない。しかし、燃料電池スタック100Aを組み付けたときに、シール部材40は、第2のセパレータ22に形成されている第2の凹部32に収容されるように配置されるため、シール部材40の厚さが、段部35の側壁35sの高さに規定される。従って、第1実施例の燃料電池スタック100と同様に、シール部材40が局所的に過度に圧縮されてしまうことが抑制され、燃料電池スタック100のシール性が低下してしまうことが抑制される。
C.第3実施例:
図9は、本発明の第3実施例としての燃料電池スタック100Bの構成を示す概略図である。図9は、第1と第2のセパレータ21A,22に換えて、段部の構成が異なる第1と第2のセパレータ21B,22Bが設けられている点以外は、図8とほぼ同じである。
この第3実施例の第1と第2のセパレータ21B,22Bには、第1実施例や第2実施例で説明したような溝状の第2の凹部32は形成されていない。第1のセパレータ21Bには、シール部材40の外周側において、隣接する第2のセパレータ22B側へと突出する段部36が形成され、第2のセパレータ22Bには、シール部材40の内周側において、隣接する第1のセパレータ21B側へと突出する段部37が形成されている。これら2つの段部36,37は、同じ高さを有するように形成されている。
第3実施例の燃料電池スタック100Bでは、シール部材40は、第1と第2のセパレータ21B,22Bに形成された2つの段部36,37に挟まれた空間に配置される。このような構成であっても、シール部材40は、2つの段部36,37の高さによって、燃料電池スタック100Bの締結後の厚さが規定される。従って、第1実施例および第2実施例と同様に、シール部材40が局所的に過度に圧縮されてしまうことが抑制され、燃料電池スタック100のシール性が低下してしまうことが抑制される。
D.第4実施例:
図10は、本発明の第4実施例としての燃料電池スタック100Cの構成を示す概略図である。図10は、単セル110の間に、中間板60が介挿されている点以外は、図1とほぼ同じである。中間板60は、単セル110と同様なサイズを有する板状部材であり、所定の間隔で、単セル110の間に介挿される。
図11は、中間板60の詳細な構成を示す概略図である。図11は、単セル110の間に中間板60が配置されている点以外は、図2とほぼ同じである。中間板60には、隣接する第1と第2のセパレータ21,22の第1と第2の凹部31,32に相当する第1と第2の凹部61,62が形成されている。また、中間板60には、マニホールドM1〜M6を構成するマニホールド孔63が貫通孔として形成されている。
ここで、中間板60は、剛性が比較的高い部材によって構成されていることが好ましい。中間板60は、単セル110よりも高い剛性を有していることが好ましい。また、中間板60は、熱膨張係数が比較的低い部材によって構成されていることが好ましい。
第4実施例の燃料電池スタック100Cでは、中間板60の近傍に配置された単セル110は、中間板60によって厚さが不均一に変動することが抑制される。即ち、中間板60は、単セル110の厚みの変動を抑制し、各単セル110の厚さのばらつきを矯正するための補強板として機能する。
このように、第4実施例の燃料電池スタック100Cであれば、単セル110の間に介挿された中間板60によって、燃料電池スタック100Cの運転中に、各単セル110の厚さが不均一に変動してしまうことが抑制される。従って、シール部材40に付与される面圧が不均一になることが抑制され、燃料電池スタック100Cのシール性の低下が抑制される。
E.第5実施例:
図12は、本発明の第5実施例としての燃料電池スタック100Dの構成を示す概略図である。図12は、中間板60Dの外周端が単セル110の外周端より突出している点と、その中間板60Dの突出した端部に、中間板60D同士を連結する中間板連結部70が設けられている点以外は、図10とほぼ同じである。
図13は、中間板連結部70の詳細な構成を説明するための概略図である。図13には、中間板連結部70によって連結された2つの中間板60Dと、中間板60Dに隣接する単セル110の概略断面が、図11と同様に図示してある。
中間板連結部70は、中間板60の端部を貫通して、単セル110の積層方向に沿って延伸する軸部71を備えている。軸部71と中間板60Dの貫通孔65の内壁面との間には、軸部71を挿通して保持する筒状の絶縁部材72が配置されている。絶縁部材72は、軸部71を介して、中間板60D同士が電気的に導通してしまうこと抑制する。
第5実施例の燃料電池スタック100Dでは、この中間板連結部70の軸部71を基準として、中間板60Dの位置ずれが抑制される。従って、燃料電池スタック100Dにおける単セル110同士の位置ずれの誤差が、所定の間隔で適宜介挿された複数の中間板60Dによって補正され、単セル110の位置ずれに起因する燃料電池スタック100Dのシール性の低下が抑制される。
F.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
F1.変形例1:
上記実施例では、セパレータ21,22を凹凸させることにより形成された段部によって、シール部材40を収容する空間が形成されており、その空間の側壁の高さによって、燃料電池スタック100を構成したときのシール部材40の厚さが規定されていた。しかし、シール部材40を収容するための空間は、セパレータ21,22を凹凸させた段部によって形成されなくとも良い。シール部材40を収容するための空間は、単セル110同士の間に配置された他の部材によって形成されるものとしても良い。
F2.変形例2:
上記実施例では、シール部材40は、リップ部41と、土台部42とを有していた。しかし、シール部材40は、他の構成を有するものとしても良い。シール部材40は、例えば、断面が略円形の無端状枠部材によって構成されるものとしても良い。
F3.変形例3:
上記実施例の単セル110,110A,110Bでは、セパレータ21,21A,21B,22,22Bを凹凸させることにより、反応ガスのための流路溝が形成されていた。しかし、単セル110,110A,110Bでは、そうした凹凸による流路溝が省略されるものとしても良い。この場合には、膜電極接合体10と各セパレータ21,21B,22,22A,22Bとの間に、ガス流路として機能する流路部材が配置されるものとしても良い。なお、流路部材としては、導電性を有する多孔質な部材を用いることが可能であり、例えば、網目状に複数の貫通孔が配列された、いわゆるエキスパンドメタルを用いることが可能である。
F4.変形例4:
上記実施例では、燃料電池スタック100〜100Dは、固体高分子形燃料電池であった。しかし、本発明は、固体高分子形燃料電池に限らず、他の種々のタイプの燃料電池に適用することが可能である。
10…膜電極接合体
11…電解質膜
12…第1の電極
13…第2の電極
21,21A,21B…第1のセパレータ
22,22B…第2のセパレータ
25…シール接着部材
31…第1の凹部
32…第2の凹部
32b…底面
33…第3の凹部
34…壁部
35…段部
35s…側壁
35t…上面
36,37…段部
40…シール部材
41…リップ部
42…土台部
43…頂部
51〜54…ガス連通路
60,60D…中間板
61,62…第1と第2の凹部
63…マニホールド孔
65…貫通孔
70…中間板連結部
71…軸部
72…絶縁部材
100,100A〜100D…燃料電池スタック
101,102…第1と第2のエンドプレート
103…締結部材
110,110A…単セル
GA…発電領域
M1〜M6…マニホールド
SL…シールライン

Claims (5)

  1. 燃料電池スタックであって、
    2枚のセパレータプレートによって狭持された膜電極接合体を備え、前記膜電極接合体が含まれる発電領域の外周に、前記燃料電池スタックの積層方向に沿って反応ガスを流通させるマニホールドを構成するマニホールド孔を有する複数の発電体と、
    積層締結された前記複数の発電体同士の間において、前記マニホールド孔を囲み、前記セパレータプレートによって押圧された状態で配置されているシール部材と、
    前記シール部材を収容し、前記シール部材の厚みを規定する側壁を有する空間と、
    を備える、燃料電池スタック。
  2. 請求項1記載の燃料電池スタックであって、
    前記発電体が備える前記セパレータプレートの少なくとも一方の表面には、前記セパレータプレートの一部を厚み方向に沿って突出させた段部が形成されており、
    前記空間は、互いに隣接する前記セパレータプレートの段部の間に形成されている、燃料電池スタック。
  3. 請求項2記載の燃料電池スタックであって、
    前記段部は、前記発電体が備える前記セパレータプレートの両方に形成されており、
    前記空間は、互いに隣接する前記セパレータプレートの互いの前記段部の上面が接触し合うことにより形成される、燃料電池スタック。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料電池スタックであって、さらに、
    前記複数の発電体の間に介挿され、前記発電体の熱膨張による厚さの変動を抑制する、前記発電体よりも剛性の高い中間板を備える、燃料電池スタック。
  5. 請求項4記載の燃料電池スタックであって、
    前記中間板は、複数枚が、所定の間隔で、前記複数の発電体の間に介挿されており、
    前記中間板の端部には、前記燃料電池スタックの積層方向にわたって延伸する軸部によって前記中間板同士を連結して、前記中間板同士の配列を整える連結軸部材が設けられている、燃料電池スタック。
JP2012042804A 2012-02-29 2012-02-29 燃料電池スタック Pending JP2013178996A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012042804A JP2013178996A (ja) 2012-02-29 2012-02-29 燃料電池スタック

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012042804A JP2013178996A (ja) 2012-02-29 2012-02-29 燃料電池スタック

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013178996A true JP2013178996A (ja) 2013-09-09

Family

ID=49270451

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012042804A Pending JP2013178996A (ja) 2012-02-29 2012-02-29 燃料電池スタック

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013178996A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014080760A1 (ja) * 2012-11-22 2014-05-30 日産自動車株式会社 燃料電池スタック
JP2014107228A (ja) * 2012-11-29 2014-06-09 Toyota Motor Corp 燃料電池スタック
JP2014127393A (ja) * 2012-12-27 2014-07-07 Nissan Motor Co Ltd 燃料電池スタックとこれに用いるシールプレート
JP2016051563A (ja) * 2014-08-29 2016-04-11 トヨタ車体株式会社 燃料電池スタック
WO2019239769A1 (ja) * 2018-06-12 2019-12-19 Nok株式会社 燃料電池のシール構造
US10903500B2 (en) 2018-10-10 2021-01-26 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Battery and cell stack

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014080760A1 (ja) * 2012-11-22 2014-05-30 日産自動車株式会社 燃料電池スタック
JP2014107228A (ja) * 2012-11-29 2014-06-09 Toyota Motor Corp 燃料電池スタック
JP2014127393A (ja) * 2012-12-27 2014-07-07 Nissan Motor Co Ltd 燃料電池スタックとこれに用いるシールプレート
JP2016051563A (ja) * 2014-08-29 2016-04-11 トヨタ車体株式会社 燃料電池スタック
US10651495B2 (en) 2014-08-29 2020-05-12 Toyota Shatai Kabushiki Kaisha Fuel cell stack
WO2019239769A1 (ja) * 2018-06-12 2019-12-19 Nok株式会社 燃料電池のシール構造
JPWO2019239769A1 (ja) * 2018-06-12 2020-06-25 Nok株式会社 燃料電池のシール構造
US10903500B2 (en) 2018-10-10 2021-01-26 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Battery and cell stack

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100949423B1 (ko) 연료전지
US6833210B2 (en) Fuel cell
US7759014B2 (en) Fuel cell having a seal member
US7951481B2 (en) Separator and cell using the same for use in solid polymer electrolyte fuel cell
JP6500046B2 (ja) 燃料電池用金属セパレータ及びその製造方法並びに発電セル
JP5087863B2 (ja) 燃料電池
JP5234446B2 (ja) 燃料電池スタック用金属セパレータの積層性向上構造
JP2013178996A (ja) 燃料電池スタック
JP2007329125A (ja) 改善された燃料電池設計のためのシール支持用の拡散媒体
JP2019186165A (ja) 燃料電池用セパレータ部材及び燃料電池スタック
US20090291344A1 (en) Fuel cell
CN111403770A (zh) 燃料电池堆
JP2006331783A (ja) 燃料電池用単セル
US10153498B2 (en) Fuel cell separator and fuel cell
JP4792213B2 (ja) 固体高分子型燃料電池用セパレータおよびそれを用いた固体高分子型燃料電池用セル
US7883814B2 (en) Fuel cell separator with integral seal member
JP4214027B2 (ja) 燃料電池
JP2019096468A (ja) 電気化学セルスタック、燃料電池および水素発生装置
CN115149057B (zh) 发电电池和带树脂框的膜电极组件
JP2006040791A (ja) 固体高分子型燃料電池用セル
US8911916B2 (en) Fuel cell
JP5332399B2 (ja) 燃料電池用セパレータ及びそれを用いた燃料電池
JP2004363073A (ja) 燃料電池積層構造
CN111710883A (zh) 燃料电池堆
JP5286896B2 (ja) 燃料電池の製造方法、燃料電池、および、セパレータ