JP2013178881A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】反応ガス流路上流部において電解質膜の乾燥を防止することが可能な燃料電池セパレータを提供する。
【解決手段】導電性平板を介して多孔質体を含む第一のガス流路と第二のガス流路が設けられ、導電性平板に第一、第二のガス流路を連結する連結孔と、ガス流路面に設けられた複数の貫通孔13と、酸化剤ガス供給マニホールド33、及び、酸化剤ガス排出マニホールドを有し、連結孔と、酸化剤ガス供給マニホールド及び酸化剤ガス排出マニホールドとの間にガス流路が位置するようにこれらが配置された構成とし、酸化剤ガス供給マニホールド33に第一のガス流路11が接続され、酸化剤ガス排出マニホールドに第二のガス流路が接続されるようにシール部材20が設けられた構成のセパレータをカソード側セパレータ3とした燃料電池。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料と酸化剤との化学反応により電気エネルギーを発生させる燃料電池に関する。
燃料電池は、電解質の種類により様々な種類が実用化されている。例えば、固体高分子形燃料電池は、固体高分子電解質膜とその両側を燃料極触媒層(以降アノードと呼ぶ)と酸化剤極触媒層(以降カソードと呼ぶ)とで被覆した膜電極接合体の両側を多孔質のカーボン材からなるガス拡散層で挟む。さらにその両側に燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給するためのセパレータを配置して構成する単位発電セルを複数積層して積層体(以降スタックと呼ぶ)を形成し、このスタックの両端を締付板等により締め付けて燃料電池スタックが構成される。
セパレータは、その片面に燃料ガス又は酸化剤ガスの流路を、もう片方の面に冷却媒体流路を備えているのが一般的であり、例えば、金属薄板をプレス加工により凹凸を成形することにより製作される。このセパレータを用いた燃料電池の場合、アノード側では燃料ガス流路の凸面(以降リブと呼ぶ)が、カソード側では酸化剤ガス流路のリブがガス拡散層に接する。この接触部分において、反応で生じた電子の授受を行い、電気化学反応により生じた熱を冷却流路に流れる冷却媒体へ伝える。また、燃料ガス又は酸化剤ガスは凹部を流れ、ガス拡散層を介して電極触媒へ供給される。
燃料電池は他の動力源に比べ効率が高いこと、環境負荷が小さいことなどから、定置用分散電源や車載用電源への実用化が進んでいる。例えば、車載用電源の場合には小型軽量といった高出力密度化が求められている。このためには、発電面全体にわたり一様な発電をすること、発電に直接寄与しない部品の削減が必要となる。
従来のセパレータは金属薄板をプレス加工することで反応ガス流路を形成していたが、ガス拡散層と接するリブでは通電のみを、流路部ではガス拡散を担うというように役割が分割されており、リブや流路幅のサイズで通電部とガス拡散部の分布が生じてしまう。発電の一様化にはリブと流路の幅を細分化することが有効であるが、加工の観点から細分化には限界がある。
このようなプレス加工のセパレータに代わり、細孔が連通した導電性多孔質体を反応ガス流路に用いる方法が考えられる。すなわち、多孔質体を用いると、通電部分である多孔質体の骨格部とガス拡散部分の連通細孔が混合一様化することが可能となる。これにより発電反応の一様化が図られ、出力の向上が期待できる。
燃料電池の出力を向上させるためには、電解質膜の水分状態を最適に保つ必要がある。
このため通常、燃料電池に導入する燃料ガスや酸化剤ガスは加湿することが行われる。また、電解質層の水分状態を最適に保つための水には純水を用いる必要がある。これは不純物が混入した水を燃料電池に供給した場合には電解質層に不純物が蓄積し、燃料電池の性能が低下するためである。
燃料電池に導入するガスを加湿するためには、燃料電池スタックに反応ガスを供給する前に加湿器が必要となり、システムが複雑化するという問題があった。特許文献1にはセパレータを多孔質とした単位発電セルに隣接された冷媒流路に純水を流し、多孔質体を介して反応ガス流路側に水を供給することにより、反応ガスの加湿をする方法が示されている。
特開2005−142015号公報
燃料電池では、下記反応により燃料である水素と、酸化剤である空気中の酸素が消費されて、水と熱と電力が発生する。
2H2+O2 → 2H2O+(熱)+(電力)
この反応は、流路に沿って上流から下流に流れる間に生じているので、下流に行くにしたがい反応ガス流量が減り、酸化剤ガス側であれば反応で発生された水蒸気が流入し、燃料ガス側でも濃度拡散及び電気浸透に基づきカソード側から固体高分子電解質膜を介して移動してきた水が流入する。水蒸気濃度が増大し、飽和濃度を超えれば凝縮水が発生してガス欠を、また凝縮水によるフラッディングを生じて、セル電圧の低下を引き起こすという課題がある。
一方、上流部では反応による生成水が下流に移動するため、電解質膜が乾燥し易くなり、セル電圧の低下や寿命の低下を招く。これを防止するために、反応ガスを燃料電池スタックに導入する前に十分に加湿することが行われている。
特許文献1に示されている加湿方法は、スタックに供給する反応ガスの加湿が不要となる点で利点を有するが、一方でスタック外部から純水を供給する必要があり、水タンクやポンプといった水供給系が必要となり、発電システムが複雑化することが懸念される。
本発明は、単位発電セル内において、発電で生じた生成水を電解質膜の加湿に利用することで、電解質膜の乾燥を防止し、安定な発電ができる燃料電池を提供することを目的とする。
これらの課題を解決するため、本発明の燃料電池は、膜電極接合体と、前記膜電極接合体のアノードに燃料ガスを供給するセパレータおよび前記膜電極接合体のカソードに酸化剤ガスを供給するセパレータで構成される単位発電セルを複数積層して構成され、前記カソードに酸化剤ガスを供給するセパレータが、前記カソードに対向する多孔質体を含む第一のガス流路と、導電性平板を介して前記第一のガス流路上に設けられた多孔質体を含む第二のガス流路を有し、前記導電性平板は前記第一のガス流路と第二のガス流路を連結する連結孔と、ガス流路が形成された面内に設けられた複数の貫通孔と、酸化剤ガスをガス流路に供給する酸化剤ガス供給マニホールド、及び、ガス流路から酸化剤ガスを排出する酸化剤ガス排出マニホールドを有し、前記連結孔と、前記酸化剤ガス供給マニホールド及び酸化剤ガス排出マニホールドとの間に前記ガス流路が位置するように、前記連結孔、酸化剤ガス供給マニホールド及び酸化剤ガス排出マニホールドが配置された構成を備え、前記酸化剤ガス供給マニホールドと前記第一のガス流路が接続され、前記酸化剤ガス排出マニホールドと前記第二のガス流路が接続された構成となるようにシール部材が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、単位発電セル内において、発電で生じた生成水を電解質膜の加湿に利用することで、電解質膜の乾燥を防止し、安定な発電ができる燃料電池を提供できる。
本発明に係わる燃料電池の実施形態に適用するスタック断面の模式図。 燃料電池の第一の実施形態に適用する単位発電セルの断面を示す模式図。 セパレータの模式的平面図。 セパレータに多孔質ガス流路を備えた模式的平面図。 燃料電池の第二の実施形態に適用するセパレータの平面図と単位発電セルの断面を示す模式図。 燃料電池の第三の実施形態に適用するセパレータの平面図と単位発電セルの断面を示す模式図。
以下、本発明の燃料電池の実施形態について、図面を用いて説明する。図1に示すのは、本実施例で適用した燃料電池スタック100の断面模式図である。この燃料電池スタック100の構成は、燃料ガスを供給する供給口111、排出口112、酸化剤ガスを供給する供給口113、排出口114、電力を外部に取り出すための集電板115、集電板115の外側に配置される絶縁板116、反応ガスの漏洩を防止するためのシール部材20、反応ガスの供給または排出口を備えた端板118と、発電部105よりなる。
図示していないが、膜電極接合体1に1MPa程度の面圧が付与されるようにスタック構成部材の積層方向に荷重を付与する機構を備える。
端板118はSUSといった金属材料を用いてもよいが、PPS(Poly Phenylene Sulfide)といった絶縁性樹脂を用いることで、絶縁板116と端板を兼ねる構造としても良い。集電板115は、燃料電池が発電した電気エネルギーを外部に取り出す端子であり、銅に金メッキしたものを使用することで耐食性と導電性を両立できる。
膜電極接合体1は、フッ素系あるいは炭化水素系の固体高分子材料からなる固体高分子電解質膜の一方の面にアノード、他方の面にカソードが形成されたものである。アノードおよびカソードは、白金などの触媒が坦持されたカーボン担体と電解質から構成される。
通常、膜電極接合体1と多孔質ガス流路との間にカーボンペーパーやカーボンフェルトからなるガス拡散層を備えるが、多孔質ガス流路に機能を一体化し、ガス拡散層を省略することも可能である。本実施例では、多孔質ガス流路に機能を一体化し、ガス拡散層を省略した例を示す。
このような燃料電池スタックにおいて、本発明ではカソードに酸化剤ガスを供給するセパレータを以下の構成としたことを特徴とする。
(1)カソードに対向する多孔質体を含む第一のガス流路と、導電性平板を介して前記第一のガス流路上に設けられた多孔質体を含む第二のガス流路を有する。
(2)導電性平板が第一のガス流路と第二のガス流路を連結する連結孔と、ガス流路が形成された面内に設けられた複数の貫通孔と、酸化剤ガスをガス流路に供給する酸化剤ガス供給マニホールド、及び、ガス流路から酸化剤ガスを排出する酸化剤ガス排出マニホールドを有する。
(3)連結孔と、酸化剤ガス供給マニホールド及び酸化剤ガス排出マニホールドとの間にガス流路が位置するように、連結孔、酸化剤ガス供給マニホールド及び酸化剤ガス排出マニホールドが配置されている。
(4)酸化剤ガス供給マニホールドと第一のガス流路が接続され、酸化剤ガス排出マニホールドと第二のガス流路が接続された構成となるようにシール部材が設けられている。
本発明のセパレータでは、導電性平板を介して第一のガス流路と第二のガス流路を設け、第一のガス流路と第二のガス流路は導電性平板に設けられた連通孔で接続されている。
酸化剤ガス供給マニホールドと第一のガス流路が接続され、酸化剤ガス排出マニホールドと第二のガス流路が接続された構成となっている。そのため、酸化剤ガスの流れは、酸化剤ガス供給マニホールドから第一のガス流路に供給され、カソードに供給されるとともに発電で使用されなかった酸化剤ガスが連通孔を通って、第二のガス流路に供給されて酸化剤ガス排出マニホールドから排出される。一方、発電反応によって生成した生成水は、第一のガス流路を通って下流側に流れ、連通孔を通って第二のガス流路に導かれる。第二のガス流路に導かれた水は、導電性平板のガス流路が形成された面内に設けられた複数の貫通孔から第一のガス流路側に供給される。これによって、第一のガス流路側を流れる酸化剤ガスの加湿を行うことができる。ここで、上記(3)の通り、本発明では連結孔及びマニホールドの配置を、酸化剤ガス供給マニホールド及び酸化剤ガス排出マニホールド/ガス流路/連結孔の関係となるように構成している。このため、カソードの発電面内において、酸化剤ガスおよび生成水の流れは、第一のガス流路内において上流側(酸化剤ガス供給マニホールド側)から下流側の連結孔に向かって流れ、第一の流路から連結孔を通って第二の流路に入った酸化剤ガスおよび生成水は、上記の下流側から上流側へ流れて酸化剤ガス排出マニホールドから排出されることになる。この構成によって、発電で生成した生成水を第二の流路を通して上流側に位置する部分の第一の流路に供給することが可能となる。これによって、発電で生成した生成水を有効利用し、上流側での電解質膜の乾燥を抑制することができる。その結果、発電で生成された水を反応ガス上流部での電解質膜の加湿に用いることができるため、外部からの加湿を省略でき、発電の面内一様化による発電の安定化を図ることが可能になる。
上記構成において、第一のガス流路を構成する多孔質体が、カソード側に位置する第一の多孔質層と導電性平板側に位置する第二の多孔質層からなる2層構造を有し、2層構造で構成された多孔質体の内部に溝流路を有することが好ましい。このように2層構造とすることによって、カソードに酸化剤ガスを供給するための多孔質層と、酸化剤ガスを加湿するための水を保持する多孔質層に機能を分離することが容易になるためである。また、多孔質体の内部に溝流路を有することにより、酸化剤ガスの圧力損失を小さくすることができるとともに、発電で生成した生成水を下流側に流しやすくなる。
ここで、第一の多孔質層の平均細孔径よりも第二の多孔質層の平均細孔径を小さくすることや、第二の多孔質層に水分を保持する保水処理を施すことで、第二の多孔質層で水を保持しやすくなり好ましい。
上記構成において、連結孔に第一のガス流路を構成する多孔質体および第二のガス流路を構成する多孔質体と接する第三の多孔質層が設けられていることが好ましい。このように第三の多孔質層を設けることによって、発電で生成した生成水を第三の多孔質層によって第一のガス流路から第二のガス流路への移動が容易になるためである。
上記構成において、第二のガス流路は溝流路を備え、溝流路の側壁を構成するリブが多孔質体であることが好ましい。このような構成とすることによって、溝流路内を酸化剤ガスが流れることで、全面が多孔質体で構成される場合よりも酸化剤ガスの供給圧力を小さくすることができる。また、溝流路の側壁を構成するリブが多孔質体とすることによって、第二のガス流路を流れる生成水を多孔質体で保持することができ、発電で生成した生成水の有効利用が図れる。また、この際、導電性平板の複数の貫通孔を覆うように前記第二のガス流路の多孔質体を配置することが好ましい。これにより、多孔質体で保持した水を貫通孔から第一の流路に供給しやすくなる。また、第二のガス流路の多孔質体で生成水を保持しやすくするために、第二のガス流路を構成する多孔質体が親水処理されていることが好ましい。
以下、本発明の実施例を説明する。燃料ガスは水素、酸化剤ガスは空気として説明するが、燃料ガスは水素リッチなガスであれば対応可能であり、酸化剤ガスは酸素であれば最も良い。以下の実施例において、第一のガス流路は酸化剤側ガス流路5に対応し、第二のガス流路は水流路側ガス流路6および水側流路12に対応し、導電性平板は酸化剤側セパレータ3に対応する。
図2は本発明に係わる燃料電池の第一の実施形態に適用する単位発電セルの断面を示す模式図である。図2(a)は、ガス供給マニホールドから排出マニホールドに沿った流れ方向の断面図であり、酸化剤ガスは図の左から右に向かって流れる。図2(b)は流れ方向と垂直方向の断面図であり、図2(a)のA−A′断面に対応する。
図2に示した単セルの構成は図の下から順に、燃料側多孔質ガス流路4、膜電極接合体1、酸化剤側多孔質ガス流路5を構成する第一の多孔質層7と第二の多孔質層8、酸化剤側セパレータ3、水流路側多孔質層6、燃料側セパレータ2であり、さらに、酸化剤セパレータ3に設けられた連通孔10に備えられた第三の多孔質層9と、セル両面の電極の短絡の防止および液体の漏洩を防止するためにガスケット等のシール部材20からなる。また、第一の多孔質層7と第二の多孔質層8が接する部分には、多孔質体の平均細孔断面積よりも大きな断面積を有する酸化剤ガス側溝流路11が形成される。ここで、平均細孔断面積は、平均細孔径から求めた細孔断面積である。
図3は、酸化剤側セパレータ3の平面図を示す模式図である。セパレータは導電性を有する金属平板からなり、厚さ0.2mm以下の純金属や合金、あるいはこれら複数の金属プレートを積層し圧延したクラッド材からなる平板を用いる。材質としては、例えば、チタン、SUS、アルミニウム、マグネシウムなどが使用できる。
酸化剤側セパレータ3は、内部マニホールドとして燃料供給マニホールド31、燃料排出マニホールド32、酸化剤供給マニホールド33、酸化剤排出マニホールド34を備える。また、酸化剤側多孔質ガス流路5と水流路側多孔質層6を連結する連結孔10と、ガス流路が形成された面内に設けられた複数の貫通孔13を備える。連結孔10と、酸化剤ガス供給マニホールド33および酸化剤ガス排出マニホールド34との間にガス流路が設けられるように連結孔及びマニホールドが配置されている。
複数の貫通孔13は、酸化剤ガス流路と水流路を連通させるための水移動細孔として設けられている。膜電極接合体1のカソードでは、酸化剤ガスの下流側で水分量が増加し、上流側で水分量が少なく電解質膜が乾燥しやすくなる。そのため、複数の貫通孔13は酸化剤ガス流路の上流側に対応する領域に選択的に設けている。具体的には酸化剤ガス供給マニホールド33からガス流路の1/2以下の長さの領域に複数の貫通孔13を設けることが好ましい。
図4は、図3で示した酸化剤セパレータ3にガス流路である第一の多孔質層7と第二の多孔質層8、水流路側多孔質層6を備えた平面図を示す。図4(a)は膜電極接合体1と対向する面であり、図4(b)はその反対の面である水流路側を示す。図4(a)、(b)に示したように、酸化剤ガス供給マニホールド33は、膜電極接合体1と対向する面において酸化剤側多孔質ガス流路5と連結され、反対面である水流路側では水流路へ直接酸化剤ガスが供給されないようにシール部材20によって酸化剤ガス供給マニホールド33が覆われている。また、酸化剤ガス排出マニホールド34は、水流路側の面で水流路と連結され、膜電極接合体1と対向する面では、酸化剤側多孔質ガス流路5から直接酸化剤ガスが排出されないようにシール部材20によって酸化剤ガス排出マニホールド34が覆われている。
酸化剤側多孔質ガス流路を形成する第一の多孔質層7、第二の多孔質層8、水流路側多孔質層6および連通孔10に備えられる第三の多孔質層9は何れも導電性材料から構成される連通細孔多孔質体であり、材料としては、チタン、アルミニウム、マグネシウム、ニッケル、クロム、モリブデンおよびこれらを一部に含む例えばSUSなどの合金などから選定する。発泡や焼結、微細金属繊維の結着などにより製造され、特に、第一の多孔質層7の気孔率は75%以上であることが望ましい。多孔質体の気孔径は10μm〜500μmの範囲を含むことが望ましく、特に細孔径分布によるモード径は150μm以上が望ましい。多孔質体は0.2mm〜1.5mmの厚さとし、ガスの拡散流路として多孔質体の細孔のみとしてもよいが、一方の面に細孔径よりも大きな幅や深さの溝を備えたり、多孔質体内部に細孔のモード径よりも大きな径を持つ流路を備えたりすることで、圧力損失を低減することができる。ここでモード径とは、多孔質体の細孔径分布を測定した際の最頻細孔径をいう。
膜電極接合体1と対向する面に形成される二層からなる酸化剤側多孔質ガス流路5において、多孔質体の細孔の関係は、第二の多孔質層8の平均細孔径<第一の多孔質層7の平均細孔径となるようにし、第二の多孔質層8には親水性ポリマーなどにより保水処理がなされている。第一の多孔質層7と第二の多孔質層8の間に設けられる溝流路11は、どちらかの多孔質体に設けられてもよく、または両方に設け、重ね合わせることで溝流路を形成してもよい。本実施例では、反応ガス流れ方向に沿った溝流路を示すが、この形状に限定されるものではなく、様々な形状が適用できる。また、第一の多孔質層7の電解質膜・電極触媒接合体1と対向する面及び、第二の多孔質層8の酸化剤セパレータ3と対向する面は、細孔が形成する微細な凹凸のみであり、第一の多孔質層7と第二の多孔質層8が対向する面に形成されるような溝流路は形成しない。
水流路側多孔質ガス流路6は、図4(b)に示す通り、酸化剤セパレータ3に設けられた貫通孔13を覆うように配置され、また多孔質体が流路のリブとなるように配置される。水流路側多孔質ガス流路6の役割は、残留ガスとともに流動してくる凝縮水を保持するとともに、水移動細孔13から反応ガス流路側に備えられた第二の多孔質層8へ供給すること、および、隣接するセパレータ間の導電部材となる。このため、多孔質体には親水処理を施すことや導電性処理を行うことが望ましい。
反応ガス流路末端に設けられた連通孔10には、第一の多孔質層と同程度の高気孔率あるいは気孔径の大きな細孔を含む第三の多孔質層9が備えられており、第一の多孔質層7と同程度の高気孔率あるいは気孔径の大きな細孔を含む多孔質体が配置される。さらに、第三の多孔質層9は親水処理が施されている。
本実施例の構成では、カソード上で発電によって生成された水が凝縮水となると、酸化剤ガス側流路11に移動し、未反応のガスの流動により下流へ流動させられる。連通孔10に到達した凝縮水は、第三の多孔質体9に吸収され、セパレータの反対の面に設けられた水流路に供給される。水流路側多孔質ガス流路6も親水処理されていることから、凝縮水は容易に第三の多孔質層9から水流路側多孔質ガス流路6に移動することができる。また、移動できない分は、水流路側多孔質ガス流路6によって形成された流路を流動する。
水流路側多孔質ガス流路6に保持された凝縮水は、水移動細孔13を介して第二の多孔質層8に供給される。多孔質体に保持できない凝縮水は、未反応のガスとともに排出される。ここで、第一の多孔質層7は、凝縮水を膜電極接合体1から溝流路11へ移動させるとともに、酸化剤ガスを膜電極接合体1へ拡散させる役割を担うことから、多孔体の細孔構造と多孔質体骨格表面のぬれ性を組み合わせることが両者を両立させるためには効果的である。例えば、焼結法により製作した多孔質体は、水銀圧入法により得られるLog微分細孔容積分布において、細孔径に数十μmと数百μmといったオーダーの異なる2つのピークを持たせることができる。この多孔質体にTiО2やSiО2などにより親水処理を施すと、凝縮水は毛管力の強い比較的小さな径の細孔を、酸化剤ガスは比較的大きな径の細孔を移動することができ、酸化剤ガスの拡散を阻害することなく凝縮水を膜電極接合体1から溝流路11へ移動させることが容易となる。
酸化剤側多孔質ガス流路5は、隣接する膜電極接合体1から発電で生じた熱が伝導していることから、酸化剤ガス供給マニホールドから大気中の空気を導入すると、この空気中に水分が蒸発することで空気を加湿することが可能となる。この空気が電解質膜を加湿したり、乾燥することを防止したりすることができ、発電面内の発電分布の一様化ができ、性能向上や長寿命化に貢献することが可能となる。また、外部からの加湿が不要となることから発電システムのコンパクト化が可能である。
第二の多孔質層8および水流路側多孔質ガス流路6には凝縮水が保持されていることから、反応ガスが貫通孔13を介して水流路側に漏洩することも防止することができる。
図5は本発明に係わる燃料電池の第二の実施形態に適用する図であり、図5(a)は酸化剤セパレータの膜電極接合体1と対向する面の平面図であり、図5(b)は積層状態を示す断面図である。本実施例では、第三の多孔質層9が積層方向に平均細孔断面積よりも大きな断面積を有する溝流路14が形成されている燃料電池を示す。なお、実施例1と共通する構成の説明は省略する。
このような構成の場合、反応ガス流路を流れる未反応のガスや水蒸気は第三の多孔質層9に設けられた、細孔よりも大きな流路14を流動することができるため、また、同様に第三の多孔質層9に吸収されなかった凝縮水も流動することができるため、燃料電池運転における圧力損失を低減でき、より安定した発電が可能となる。
図6は本発明に係わる燃料電池の第二の実施形態に適用する図である。図6(a)は酸化剤セパレータの水流路を備える面の平面図であり、図6(b)は積層状態を示す断面図であり、図6(a)のB−B′断面を示す。本実施例では、酸化剤側多孔質ガス流路に設けられた溝流路11の下流から貫通孔10を介して水側流路12まで繊維束15からなる構造体を備える燃料電池を示す。
このような構成の場合、反応ガス流路を流動する凝縮水は繊維同士が形成する微細孔に吸収され、繊維に沿って移動することができることから、燃料電池スタックの姿勢にかかわらず凝縮水を反応ガス側から水流路側に容易に移動させることが可能である。
1 膜電極接合体
2 燃料側セパレータ
3 酸化剤側セパレータ
4 燃料側多孔質ガス流路
5 酸化剤側多孔質ガス流路
6 水流路側多孔質ガス流路
7 第一の多孔質層
8 第二の多孔質層
9 第三の多孔質層
10 連通孔
11、14 溝流路
12 水側流路
13 貫通孔
15 繊維束
20 シール部材
31 燃料ガス供給マニホールド
32 燃料ガス排出マニホールド
33 酸化剤ガス供給マニホールド
34 酸化剤ガス排出マニホールド
100 燃料電池スタック
105 発電部
111 燃料ガス供給口
112 燃料ガス排出口
113 酸化剤ガス供給口
114 酸化剤ガス排出口
115 集電板
116 絶縁板

Claims (10)

  1. 膜電極接合体と、前記膜電極接合体のアノードに燃料ガスを供給するセパレータおよび前記膜電極接合体のカソードに酸化剤ガスを供給するセパレータで構成される単位発電セルを複数積層した燃料電池であって、
    前記カソードに酸化剤ガスを供給するセパレータが、
    前記カソードに対向する多孔質体を含む第一のガス流路と、導電性平板を介して前記第一のガス流路上に設けられた多孔質体を含む第二のガス流路を有し、
    前記導電性平板は前記第一のガス流路と第二のガス流路を連結する連結孔と、ガス流路が形成された面内に設けられた複数の貫通孔と、酸化剤ガスをガス流路に供給する酸化剤ガス供給マニホールド、及び、ガス流路から酸化剤ガスを排出する酸化剤ガス排出マニホールドを有し、
    前記連結孔と、前記酸化剤ガス供給マニホールド及び酸化剤ガス排出マニホールドとの間に前記ガス流路が位置するように、前記連結孔、酸化剤ガス供給マニホールド及び酸化剤ガス排出マニホールドが配置された構成を備え、
    前記酸化剤ガス供給マニホールドと前記第一のガス流路が接続され、前記酸化剤ガス排出マニホールドと前記第二のガス流路が接続された構成となるようにシール部材が設けられていることを特徴とする燃料電池。
  2. 請求項1に記載の燃料電池において、前記第一のガス流路を構成する多孔質体が、前記カソード側に位置する第一の多孔質層と前記導電性平板側に位置する第二の多孔質層からなる2層構造を有し、前記2層構造で構成された多孔質体の内部に溝流路を有することを特徴とする燃料電池。
  3. 請求項2に記載の燃料電池において、前記第一の多孔質層の平均細孔径よりも前記第二の多孔質層の平均細孔径が小さいことを特徴とする燃料電池。
  4. 請求項2又は3に記載の燃料電池において、前記第二の多孔質層が水分を保持する保水処理が施されていることを特徴とする燃料電池。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の燃料電池において、前記連結孔に前記第一のガス流路を構成する多孔質体および第二のガス流路を構成する多孔質体と接する第三の多孔質層が設けられていることを特徴とする燃料電池。
  6. 請求項5に記載の燃料電池において、前記第三の多孔質層には前記単位発電セルの積層方向に溝流路が形成されていることを特徴とする燃料電池。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の燃料電池において、前記第二のガス流路は溝流路を備え、溝流路の側壁を構成するリブが多孔質体であることを特徴とする燃料電池。
  8. 請求項7に記載の燃料電池において、前記導電性平板の複数の貫通孔を覆うように前記第二のガス流路の多孔質体が配置されていることを特徴とする燃料電池。
  9. 請求項7又は8に記載の燃料電池において、前記第二のガス流路を構成する溝流路の一部に前記連結孔と接続された繊維束を有することを特徴とする燃料電池。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の燃料電池において、前記第二のガス流路を構成する多孔質体が親水処理されていることを特徴とする燃料電池。
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