JP2013178071A - 断熱箱体、冷蔵庫および断熱箱体の製造方法。 - Google Patents

断熱箱体、冷蔵庫および断熱箱体の製造方法。 Download PDF

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康哲 中西
Hitoshi Inui
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Abstract

【課題】冷蔵庫に使用される断熱箱体の製造工程である発泡断熱材の発泡時と硬化時に発生する内箱と外箱の平面中央部の変形を緩和することによって、冷蔵庫の製品品質の向上を実現すること。
【解決手段】外箱15と内箱16a、16bを接合する発泡断熱材20によって形成される構造支持体21,22a、22bを、外箱15と内箱16a、16bのそれぞれの面の中央付近に接着することで上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷蔵庫等に使用する断熱箱体に関するものである。
近年の冷蔵庫については、冷却性能や省エネ性能だけでなく、箱体強度や外観品質、生産効率などの要求も高くなっている。これは近年の冷蔵庫の大型化やデザインの複雑化に伴って、構造の歪みや変形による寸法誤差などを生じやすくなっているためであり、製品品質を向上するためには、箱体構造設計や冷蔵庫製造工程にも十分な配慮が必要となっている。
従来の一般的な冷蔵庫に使用される箱体の構造と製造方法を図9、10を参照して説明する。図9に示すように、冷蔵庫の箱体50は、一枚の鋼板を折り曲げてコの字型に成形してなる天板51と右側板52と左側板53に、裏板54と底板55の鋼板を接合して構成される外箱56へ、樹脂製の内箱57a、57bを組み入れる。これにより、外箱56と内箱57a、57bとの間に、注入口58を通して断熱材を注入充填するための充填空間を形成する。この充填空間には冷凍サイクル部品、電装部品、その他機構部品などが予め取り付けられている。
この状態で図10に示すように、裏板54を上側にして発泡冶具60に収め、冶具の上蓋を閉じた後、裏板54に開けられた注入口58より断熱材注入ヘッド59を挿入し、箱体50の充填空間内に断熱材の原液を注入し、発泡させながら硬化させることによって、強度をもった断熱箱体となる。
このように冷蔵庫の箱体を製造するには発泡断熱材を使用するが、発泡するときに高い内部圧力が外箱と内箱に生じる。発泡充填前の箱体は仮固定しかなされておらず、内箱と外箱の各面は非常にたわみやすく強度的に不安定である上、更にひずみや内箱の樹脂厚みのばらつき等があると、箱体の接合部から断熱材が漏出し、発泡治具との固着や製品不良を引き起こす。
発泡、硬化の工程では、箱体50から発生する圧力は、発泡冶具60で保持されるので、発泡冶具60にも強固な強度構造が求められる。このため発泡治具60の一つ一つの治具は重厚な鋼材で組まれており、重量も重い。また、製品サイズに合わせた形で各々の発泡治具を用意する必要があるため、複数の機種を生産するには設備投資も莫大になる。
このように冷蔵庫の製造工程における圧力対策や、製品品質の向上のため、従来から箱体に補強用部材を配設している。
特許文献1には、外箱71の内部に配置された内箱70に枠部材69を設けて、壁面の膨らみを抑制する箱体が記載されている。図11は特許文献1記載の箱体を説明する図であり、図11(a)は箱体の正面図、図11(b)は側面図で、図11(b)では左が正面、右が背面である。図11で、左右の直線状縦材61、62と、上下の直線状横材63、64と、これら四部材を連結する四隅のL字状コーナ材65、66、67、68によって構成されている枠部材69で内箱70を取り囲み、補強を行なっている。
特開2004−132661公報
しかしながら特許文献1による箱体は、枠部材によって内箱の変形を防止することは可能であるが、外箱を補強することはできないので、発泡注入によって発生する圧力に対して、箱体全体として安定した寸法を形成できないという課題がある。
本発明は、上記課題を鑑み、発泡圧が箱体構造に及ぼす影響を緩和することで、寸法精度に優れた断熱箱体およびその製造方法を提供するものである。
本発明の断熱箱体は、外箱と内箱の間に形成される空間に発泡断熱材を有する断熱箱体であって、前記外箱と前記内箱の平面間に構造支持体が接着されていることを特徴とする。また前記構造支持体は、前記外箱と前記内箱の平面間の距離と同じ厚さであり、前記構造支持体の上面と下面が、前記外箱と前記内箱の面と張り合わされていることを特徴とする。また前記構造支持体は、前記外箱を形成する面の略中央部に配置されることを特徴とする。また前記構造支持体は、断熱材であることを特徴とする。また前記構造支持体は、硬質ウレタンフォームであることを特徴とする。また前記構造支持体は、前記外箱の天板、側板、裏板の少なくとも2つ以上の面に取り付けられていることを特徴とする。また、前記構造支持体は、五角形以上の多角柱もしくは円柱であることを特徴とする。
本発明の冷蔵庫は上記断熱箱体を用いたことを特徴とする。
本発明の断熱箱体の製造方法は、内箱または外箱に構造支持体を取り付ける工程と、前記構造支持体を挟んで前記内箱と前記外箱を接合する工程と、前記外箱の注入口から発泡断熱材の原液を注入し発泡する工程と、からなるを特徴とする。
本発明の上記断熱箱体に構成される構造支持体は、硬質材と軟質材との層構造から成ることを特徴とする。また、本発明の前記構造支持体の軟質材は、前記内箱の面もしくは前記外箱の面と張り合わされていることを特徴とする。また、本発明の前記構造支持体の軟質材は、前記内箱の面の突起物を挟んで前記内箱の面と張り合わされていることを特徴とする。また、本発明の前記構造支持体の軟質材は、前記外箱の面の突起物を挟んで前記外箱の面と張り合わされていることを特徴とする。また、本発明の前記構造支持体は、前記硬質材を挟んで両側に軟質材を張り合わされている層構造を有することを特徴とする。また、本発明の前記構造支持体は、前記軟質材を挟んで両側に硬質材を張り合わされている層構造を有し、前記内箱と前記外箱間の平行でない面に用いられることを特徴とする。本発明の前記構造支持体の前記軟質材は、軟質なポリウレタンフォームであることを特徴とする。
冷蔵庫の生産工程における発泡断熱材の発泡による圧力に対して、十分な強度を有する箱体を得ることができ、寸法精度の高い冷蔵庫を提供することができる。
本発明の実施形態1に係る断熱箱体の裏面からの斜視図。 本発明の実施形態1に係る断熱箱体の側面からの構造図。 本発明の実施形態1に係る断熱箱体の前面からの構造図。 本発明の実施形態2に係る断熱箱体の前面からの構造図の一部の一例を示す。 本発明の実施形態2に係る断熱箱体の前面からの構造図の一部の一例を示す。 本発明の実施形態2に係る断熱箱体の前面からの構造図の一部の一例を示す。 本発明の実施形態2に係る断熱箱体の前面からの構造図の一部の一例を示す。 本発明の実施形態2に係る断熱箱体の前面からの構造図の一部の一例を示す。 従来の断熱箱体の裏面からの斜視図。 従来の断熱箱体を発泡冶具に収容している斜視図。 従来技術に係る箱体の図。
[実施形態1]
本発明の実施形態1の断熱箱体10の実施例1を図1〜3に示す。図1は、断熱箱体10を裏面の斜視方向から示したものである。ただし、図1では中身を見やすくするため、外の鋼板は透明で表示してある。図2、図3は本発明の断熱箱体10の実施例1をそれぞれ側面、前面から見た構造図である。
(実施例1)
図1〜3に示すように実施例1の断熱箱体10は、外箱15と内箱16a、16bを有する。外箱15は、天板11と右側板12a、左側板12b、裏板13、底板14から構成され、箱体全体の形状を規定するもので、表面塗装された厚み0.5〜1mmの鋼板からなる。天板11と右側板12aと左側板12bは、一枚の鋼板を折り曲げてコの字型に成形されてできている。裏板13と底板14は、それぞれ一枚の鋼板である。なお底板14は、冷蔵庫の圧縮機を取り付けるスペース17を確保するために、曲げられている。
食品を保管する冷蔵室や冷凍室を囲う壁となる内箱16a、16bは、樹脂の真空成形によって加工される。樹脂の中でも、強度、耐久性、光沢性などを勘案するとABS樹脂が好ましい。
本発明の断熱箱体10は、構造支持体21、22a、22b、23を外箱15と内箱16a、16bの間に備え、外箱15と内箱16a、16bに接着する。これによって、冷蔵庫の製造工程である発泡断熱材の発泡と硬化における内部圧力への耐圧を高めて変形を防ぎ、発泡時における接合部から断熱材が漏出することを防ぐことが可能になる。また、製造完了後の冷蔵庫の使用においても、外部からの圧力に対する補強になるので、凹みや変形を防ぐことが可能になり、信頼性の向上、製品品質の向上、デザイン性の維持を実現できるようになる。
構造支持体21、22a、22b、23は、発泡断熱材の発泡や硬化などの工程における内部圧力や、使用時における冷蔵庫外部からの圧力に耐えうる補強部材として機能する断熱材であり、例えば、硬質ウレタンフォームである。
また、構造支持体21、22a、22b、23は、各面の対角線の交点を含む面中央部に配置され、外箱15と内箱16a、16bのそれぞれに接着される。なお、図1では、構造支持体21を外箱15と内箱16aに接着し、構造支持体22a、22b、23は外箱15と内箱16bに接着している。これは内箱16aを冷凍室、内箱16bを冷蔵室と仮定し、一般的に冷蔵室は冷凍室より大きいと考えているための図示である。その結果、構造支持体22a、22b、23は、内箱16bに接着している。しかし、冷蔵庫の形状は、図1に対して冷凍室と冷蔵室の大きさが変わったり、位置が上下入れ替わる場合がある。実施例1の断熱箱体10は、天板11と右側板12a、左側板12b、裏板13の各面の対角線の交点を含む面中央付近に構造支持体を配置し、外箱と内箱とに接着させるものである。つまり、構造支持体を接着させる内箱は、冷凍室でも冷蔵室でも構わない。上述したように構造支持体は、対角線の交点を含む面中央付近に配置されるので、結果として内箱16a、内箱16bのいずれか大きい方と接着される。このように、最もたわみやすく、両平面の隙間寸法誤差の出やすい部分である各面の対角線の交点を含む面中央付近に構造支持体を配置し、外箱と内箱とに接着させるので、内箱だけの変形抑制ではなく、外箱との相対位置のずれをも抑制して、箱体全体として変形を抑制することができるようになる。
また、構造支持体21、22a、22b、23は、内箱16a、16b、外箱17、発泡断熱材とは別に加工される。このため構造支持体の厚さは、外箱15と内箱16a、16bの間の距離として設計された厚さに容易に調整されるので、従来は内箱と外箱の隙間である充填空間厚みが不安定だったものを、事前に設計された寸法で固定できるようになり、発泡断熱材の発泡の際に生じる寸法のずれを緩和し、設計通りの寸法として生産できるので製品品質を向上することが可能になる。なお、構造支持体21、22a、22b、23の厚さは同一でなくてもよい。
また、構造支持体21、22a、22b、23には、発泡断熱材をスラブ成形から寸法に応じて切り出したものやモールド成形して製造されたものが適する。また、注入充填する発泡断熱材と発泡密度が同程度であるものを用いることで、外箱の鋼板の波打ちなど外観不良が発生しにくいので、好ましい。
実施例1では、構造支持体21を天板11と内箱16aの間に、構造支持体22aを右側板12aと内箱16bの間に、構造支持体22bを左側板12bと内箱16bの間に、構造支持体23を裏板13と内箱16bの間に配置しているが、これら4箇所のうち少なくとも2つ以上取り付けられていることが望ましい。また、内箱と外箱の各平面間に複数の構造支持体を配置してもよい。例えば、図1では天板11と内箱16aの間に構造支持体21が1つ配置されているが、2つ以上配置してもよい。
発泡断熱材20は、外箱15と内箱16a、16bによって形成される空間に発泡断熱材20の原液を注入し、発泡、および硬化されて構成される。発泡断熱材20は軽量かつ強度のある断熱材料で、発泡ウレタン樹脂、発泡スチロール樹脂、発泡フェノール樹脂、発泡ユリア樹脂などが挙げられるが、中でも断熱性に優れ、なおかつ安価な素材である硬質ウレタンフォームが好ましい。
また、構造支持体21、22a、22b、23が組み込まれることによって、発泡断熱材20の発泡、および硬化の工程における発泡断熱材の流動性が大きく変化する。発泡断熱材を均一に充填するためには、スムーズな流路になるように狭い流路、尖った角のある流路、空気溜まりを回避しなければならない。このため構造支持体21、22a、22b、23は、円柱もしくは五角形以上の多角柱であることが望ましい。
実施例1の断熱箱体10の製造方法の一例を説明する。予め製造された内箱16a、16bに、構造支持体21、22a、22b、23を接着して固定する。構造支持体も予め製造されたものである。構造支持体の厚さは、内箱と外箱の間の距離として設計された厚さに調整されている。構造支持体21、22a、22bの内箱に接着していない面に接着剤を塗布する。次に一枚の鋼板を折り曲げて、天板11と右側板12aと左側板12bをコの字型に成形する。天板11と右側板12aと左側板12bを内箱16a、16bに、接着剤が塗布された構造支持体21、22a、22bを挟んで、取り付ける。左右側板12a、12bの内側には冷媒配管などが予め配設されている。次に構造支持体23の内箱に接着していない面に接着剤を塗布し、裏板13を取り付ける。次に底板14を所定の位置に配置して、天板11と右側板12aと左側板12bを構成する1枚の鋼板と裏板13、底板14とを組み合わせる。このようにして外箱15が形作られ、内箱16a、16bと、構造支持体21、22a、22b、23によって一体化される。
なお上記は、構造支持体21、22a、22b、23を内箱16a、16bに接着してから、構造支持体21、22a、22b、23を挟んで外箱15を接合したが、構造支持体21、22a、22b、23を、外箱15を構成する天板11と右側板12aと左側板12bと裏板13と底板14に接着してから、構造支持体21、22a、22b、23を挟んで内箱16a、16bと接合させてもよい。また、構造支持体21、22a、22b、23の一部を内箱に、一部を外箱に接着して、外箱と内箱を接合しても良い。
その後に一体化した外箱15と内箱16a、16bを、発泡治具に入れる。注入口18から発泡断熱材の原液を注入し、次に注入口18を塞いで密閉させた状態で、充填空間全体に発泡させる。発泡治具の底に近い面から発泡反応が進行し、側面を上方向に充填しながら、治具上面で全体の充填が終結する。発泡断熱材の発泡反応と硬化反応が進み、発泡治具に高い発泡圧力がかかった状態が続いたあと、発泡圧力が収まって寸法が安定した時点で発泡治具から取り出し、実施例1の断熱箱体10が完成する。
以上説明したように実施例1における断熱箱体10は、強度を持った構造支持体を外箱と内箱の間に配置し、外箱と内箱に接着することによって、冷蔵庫の製造工程や使用時における凹みや変形を防ぎ、製造不良を低減や製品品質の向上を実現するものである。
また、構造支持体によって接合された外箱15と内箱16a、16bが、発泡断熱材の発泡工程で発生する内部圧力によって発泡治具に与える総荷重を低減するので、実施例1の断熱箱体10を生産するための発泡治具を、従来の発泡治具に比べて軽量で安価な鋼材で構成することが可能になるという効果もある。
[実施形態2]
実施形態1の断熱箱体は、強度を持った構造支持体を外箱と内箱の間に配置した。これに対して実施形態2の断熱箱体は、実施形態1の構造支持体に使用した硬質な部材(以下、硬質材と称する)と、軟質な部材(以下、軟質材と称する)とによって層構造を形成した構造支持体を外箱と内箱の間に配置するものである。図4から図7を参照して、本実施形態2の断熱箱体を説明する。なお図4から図7では、実施形態1と同じ部材には同じ符号を割り当てており、それぞれ内箱16a、16b、外箱15、注入発泡による断熱材20である。
(実施例2)
図4は、本発明の実施形態2に係る断熱箱体の前面からの構造図の一部の一例を示しており、実施例2による左側板用構造支持体24とその周辺を図示している。
実施例2の左側板用構造支持体24は、軟質材24aと硬質材24bとからなる。実施例2では、軟質材24aが内箱16bの外面に接し、硬質材24bが外箱15の内面に接している。軟質材24aと硬質材24bは、それぞれ別に製造された後、接着され一体化され、次に内箱と外箱に接着される。このような構造にすることによって、硬質材24bの製造誤差や箱体組み立て時に外箱と内箱の間の隙間誤差が生じた場合などに、軟質材が圧縮され適度な厚さに調整されるようになるので、組立寸法の誤差を許容でき、効率的に構造支持体を組み込むことが可能になる。なお、軟質材24aが外箱15の内面に接し、硬質材24bが内箱16bの外面に接するようにしても同様の効果を得ることができる。
軟質材24aについて説明する。連続気泡からなる発泡材料が、軟質材24aとして圧縮性に優れ、厚み調整に有効である。例として軟質のポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、エチレンプロピレンゴムなどが挙げられる。この中でも、特に軟質のポリウレタンフォームが好ましい。軟質のポリウレタンフォームは、適度な圧縮性と圧縮後の筐体構造の保持に必要な適度な強度を確保するのに適した材料のひとつである。軟質材24aの厚さは、外箱と内箱の間の距離や内装部品の厚さなどの断熱箱体の仕様と、軟質材24aの圧縮強度などから決定される。例えば、外箱と内箱の間の距離が40±2mmのとき、厚み32mm、密度35kg/m、圧縮強度0.2MPa(JISのK7220の試験基準による)の硬質ウレタンフォームと、元の厚み15mm、密度0.2g/cm、25%圧縮荷重が0.05MPaの軟質のポリウレタンフォームとによって層構造を形成した構造支持体を用いることで、内箱と外箱の形状を変形させうる余分な圧縮荷重を与えることなく、箱体全体の寸法の安定化の効果が得られている。
(実施例3)
図5は、本発明の実施形態2に係る断熱箱体の前面からの構造図の一部の一例を示しており、実施例3による左側板用構造支持体24とその周辺を図示している。実施例3の左側板用構造支持体24は、軟質材24aと硬質材24bとからなる。実施例3では、内箱16bの外面に内装部品25、26が取り付けられた状態で軟質材24aが接している。構造支持体の取り付け場所に内装部品のような突起物が存在する場合、硬質材のみだと、内装部品の形状に合わせた加工が事前に必要となり、製造上の効率が悪くなる。図5のように、軟質材24aが内装部品のある内箱16bの外面に接することで、内装部品の段差形状を吸収し、内箱の形状を変形させたり歪ませたりすることなく、断熱箱体を補強することが可能になる。
(実施例4)
図6は、本発明の実施形態2に係る断熱箱体の前面からの構造図の一部の一例を示しており、実施例4による左側板用構造支持体24とその周辺を図示している。実施例4の左側板用構造支持体24は、軟質材24aと硬質材24bとからなる。実施例4では、外箱15の内面に内装部品27、28が取り付けられた状態で軟質材24aが接している。図6のように、軟質材24aを内装部品が存在する外箱15の内面に用いることで内装部品の段差形状を吸収し、外箱の外観を変形させたり歪ませたりすることなく、断熱箱体を補強することが可能になる。
(実施例5)
図7は、本発明の実施形態2に係る断熱箱体の前面からの構造図の一部の一例を示しており、実施例5による左側板用構造支持体24とその周辺を図示している。実施例5の左側板用構造支持体24は、2つの軟質材29と硬質材24bとからなる。実施例5は、2つの軟質材29によって、硬質材24bを挟む構造である。なお軟質材29は、図4などで示した軟質材24aと同じ材質で、半分の厚さのものであるが、これに限定されず厚さを変えても良いし、圧縮荷重の異なる2つの軟質材をそれぞれ異なる厚さにして硬質材を挟んでもよい。また、硬質材も圧縮荷重および厚さの異なる部材を用いることも可能である。実施例5のような構造にすることで、内箱16bの外面と外箱15の内面に凹凸があったり内装部品のような突起物が取り付けられていても、内装部品の段差形状を吸収し、内箱16bや外箱15を変形させたり歪ませたりすることなく、断熱箱体を補強することが可能になる。
(実施例6)
図8は、本発明の実施形態2に係る断熱箱体の前面からの構造図の一部の一例を示しており、実施例6による左側板用構造支持体24とその周辺を図示している。実施例6の左側板用構造支持体24は、軟質材30と硬質材31、32とからなる。実施例6は、軟質材30を硬質材31、32によって挟んだ構造にするものである。実施例6による左側板用構造支持体24は、内箱16cとの接触面および外箱15との接触面に内装部品が装着されず、それぞれの接触面に凹凸もないが、構造支持体と内箱16cとの接触面と、構造支持体と外箱15との接触面とが平行ではない場合に使用される。図8では内箱16cの面が傾いている。実施例6のような構造にすることで、軟質材30が傾きを吸収して、内箱16cや外箱15を変形させたり歪ませたりすることなく、断熱箱体を補強することが可能である。
以上、説明したように実施形態2の断熱箱体は、内箱と外箱の間に配置する構造支持体を、軟質材と硬質材とを接着した層構造とするものである。なお実施形態2では構造支持体が、断熱箱体の左側板12bに配置される場合を説明し、該当の構造支持体を左側板用構造支持体24としたが、本発明では左側板用構造支持体24と同様の構造の構造支持体を、実施形態1と同様に天板11、右側板12a、裏版13などに配置するものである。
実施形態2の構造支持体によっても、実施形態1と同様に冷蔵庫の製造工程や使用時における凹みや変形を防ぎ、製造不良の低減や製品品質の向上を実現することが可能になる。また、構造支持体と接する内箱や外箱の表面に凹凸がある場合や、箱体組立時に構造支持体の厚さと外箱と内箱の間の距離との間で隙間誤差が生じた場合などに、軟質材が圧縮され適度な厚さに調整されるようになるので、組立寸法の誤差を許容でき、効率的に構造支持体を組み込むことが可能になる。また内箱や外箱の表面に内装部品が装着される場合にも、軟質材が内装部品の段差形状を吸収するので、内装部品の形状に合わせた構造支持体の加工が不要になり製造上の効率が向上する効果がある。
本発明は、冷蔵庫の箱体に利用することが可能である。
10 本発明の実施形態1の断熱箱体
11 天板
12a 右側板
12b 左側板
13 裏板
14 底板
15 外箱
16a、16b、16c 内箱
17 圧縮機取り付けスペース
18 注入口
20 注入発泡による断熱材
21 天板用構造支持体
22a 右側板用構造支持体
22b 左側板用構造支持体
23 裏板用構造支持体
24 実施形態2の左側板用構造支持体
24a、29、30 軟質材
24b、31、32 硬質材
25、26、27、28 内装部品

Claims (16)

  1. 外箱と内箱の間に形成される空間に発泡断熱材を有する断熱箱体であって、
    前記外箱と前記内箱の平面間に構造支持体が接着されていることを特徴とする断熱箱体。
  2. 前記構造支持体は、前記外箱と前記内箱の平面間の距離と同じ厚さであり、
    前記構造支持体の上面と下面が、前記外箱と前記内箱の面と張り合わされていることを特徴とする請求項1に記載の断熱箱体。
  3. 前記構造支持体は、前記外箱を形成する面の略中央部に配置されることを特徴とする請求項1に記載の断熱箱体。
  4. 前記構造支持体は、断熱材であることを特徴とする請求項1に記載の断熱箱体。
  5. 前記構造支持体は、硬質ウレタンフォームであることを特徴とする請求項4に記載の断熱箱体。
  6. 前記構造支持体は、前記外箱の天板、側板、裏板の少なくとも2つ以上の面に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の断熱箱体。
  7. 前記構造支持体は、五角形以上の多角柱もしくは円柱であることを特徴とする請求項1に記載の断熱箱体。
  8. 請求項1から6記載の断熱箱体を用いたことを特徴とする冷蔵庫。
  9. 内箱または外箱に構造支持体を取り付ける工程と、
    前記構造支持体を挟んで前記内箱と前記外箱を接合する工程と、
    前記外箱の注入口から発泡断熱材の原液を注入し発泡する工程と、からなる断熱箱体の製造方法。
  10. 前記構造支持体は、硬質材と軟質材との層構造から成ることを特徴とする請求項1に記載の断熱箱体。
  11. 前記構造支持体の軟質材は、前記内箱の面もしくは前記外箱の面と張り合わされていることを特徴とする請求項10に記載の断熱箱体。
  12. 前記構造支持体の軟質材は、前記内箱の面の突起物を挟んで前記内箱の面と張り合わされていることを特徴とする請求項10に記載の断熱箱体。
  13. 前記構造支持体の軟質材は、前記外箱の面の突起物を挟んで前記外箱の面と張り合わされていることを特徴とする請求項10に記載の断熱箱体。
  14. 前記構造支持体は、前記硬質材を挟んで両側に軟質材を張り合わされている層構造を有することを特徴とする請求項10に記載の断熱箱体。
  15. 前記構造支持体は、前記軟質材を挟んで両側に硬質材を張り合わされている層構造を有し、前記内箱と前記外箱間の平行でない面に用いられることを特徴とする請求項10に記載の断熱箱体。
  16. 前記軟質材は、軟質なポリウレタンフォームであることを特徴とする請求項11から15に記載の断熱箱体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017032176A (ja) * 2015-07-29 2017-02-09 日立アプライアンス株式会社 給湯機およびその製造方法
CN113915924A (zh) * 2020-07-09 2022-01-11 青岛海尔电冰箱有限公司 箱体及冰箱

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