JP2013177059A - セミクローラ式作業車両およびセミクローラ式作業車両の水平制御方法 - Google Patents

セミクローラ式作業車両およびセミクローラ式作業車両の水平制御方法 Download PDF

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淳 寺島
Kazuma Moriguchi
和磨 森口
Tomoyuki Ebihara
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Abstract

【課題】走行安定性のよいセミクローラ式作業車両を提供する。
【解決手段】後部に備える左右一対のクローラ式走行装置20と、前部に備える1輪の前輪30と、後部に備える把持部40とで構成され、傾斜地を上り下りして作業するセミクローラ式作業車両であって、クローラ式走行装置20が、走行面の左右方向の傾斜に応じて上下に移動が可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、後部に備える左右一対のクローラ式走行装置と、前部に備える1輪の前輪と、後部に備える作業部とで構成されるセミクローラ式作業車両およびその水平制御方法に関する。
従来のセミクローラ式作業車両としてのトラクタは、左右一対の前輪を備え、後部に左右一対のクローラ式走行装置を備える。そして、クローラ式走行装置が、上部に備える1つの駆動輪と、下部に備える1つの従動輪と、下部に備える1つのテンションローラとで構成される。駆動輪と、従動輪と、テンションローラには、これらに外接するようにクローラベルトを掛け回す。このようなクローラ式走行装置では、従動輪とテンションローラとの間にあるクローラベルトが接地する。また、駆動輪の回転軸を中心としてクローラ式走行装置が回動可能に取り付けられている。
特開2006−335240号公報
しかし、このような従来のセミクローラ式作業車両では、斜面を横切ってトラバース走行するような場合、セミクローラ式作業車両の左右で走行路面の高さが異なり、斜面の傾斜下方に向かってセミクローラ式作業車両が傾いた状態で走行する。したがって、走行安定性が悪く、転倒の恐れがあり危険であるという問題があった。そこでこの発明は、走行安定性のよいセミクローラ式作業車両およびセミクローラ式作業車両の水平制御方法を提供することにある。
このため請求項1に記載の発明は、後部に備える左右一対のクローラ式走行装置と、
前部に備える1輪の前輪と、
前記後部に備える作業部とで構成され、
傾斜地を上り下りして作業するセミクローラ式作業車両であって、
前記左右一対のクローラ式走行装置が、走行面の左右方向の傾斜に応じて上下に移動が可能であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のセミクローラ式作業車両において、前記一対のクローラ式走行装置が左右で連動して上下に移動が可能なセミクローラ式作業車両であって、
前記一対のクローラ式走行装置が左右で反対方向に動くことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のセミクローラ式作業車両において、制御部と、
角度測定手段とを備え、
該角度測定手段にて測定された左右方向の傾斜角度に応じて、
前記クローラ式走行装置を上下に移動させるセミクローラ式作業車両であって、
前記傾斜角度が基準角度以下であるときは、前記制御部にて、前記クローラ式走行装置を上下に移動させないように制御することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のセミクローラ式作業車両において、前記クローラ式走行装置に駆動輪を備え、
該駆動輪に駆動力を伝達するチェーンケースを備えるセミクローラ式作業車両であって、
前記チェーンケースの一端に前記駆動輪を支持するとともに、前記チェーンケースの一端と前記機体との間に油圧装置を備え、
該油圧装置を伸縮させることで、前記チェーンケースの他端を支点として該チェーンケースを上下回動させて前記クローラ式走行装置を上下に移動させることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、後部に備える左右一対のクローラ式走行装置と、
前部に備える1輪の後輪と、
前記後部に備える作業部と、
角度測定手段とを備え、
該角度測定手段にて測定された左右方向の傾斜角度に応じて、前記クローラ式走行装置を上下に移動させるセミクローラ式作業車両の水平制御方法であって、
前記角度測定手段によって測定された前記傾斜角度が基準角度よりも大きいときは、左右のうち下がっている側の前記クローラ式走行装置を上に移動させるとともに、もう一方の前記クローラ式走行装置を下に移動させることを特徴とする、セミクローラ式作業車両の水平制御方法。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のセミクローラ式作業車両の水平制御方法において、前記角度測定手段によって測定された前記傾斜角度が別に定める基準角度以下であるときは、前記クローラ式走行装置を上下に移動させず、
前記傾斜角度が前記別に定める基準角度よりも大きく前記基準角度以下であるときは、左右のうち下がっている側の前記クローラ式走行装置を上に移動させ、
前記傾斜角度が前記基準角度よりも大きいときは、左右のうち下がっている側の前記クローラ式走行装置を上に移動させるとともに、もう一方の前記クローラ式走行装置を下に移動させることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、後部に備える左右一対のクローラ式走行装置と、前部に備える1輪の前輪と、前記後部に備える作業部とで構成され、傾斜地を上り下りして作業するセミクローラ式作業車両であって、前記左右一対のクローラ式走行装置が、走行面の左右方向の傾斜に応じて上下に移動が可能である。
これにより、セミクローラ式作業車両の左右で走行路面の高さが異なる場合にクローラ式走行装置が上下に移動することができ、斜面をトラバース走行中に車両を水平に回復させることが可能となる。したがって、走行安定性のよいセミクローラ式作業車両を提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、前記一対のクローラ式走行装置が左右で連動して上下に移動が可能なセミクローラ式作業車両であって、前記一対のクローラ式走行装置が左右で反対方向に動く。
これにより、セミクローラ式作業車両の左右で走行路面の高さが異なる場合に左右のクローラ式走行装置が連動して、かつ、反対方向に上下に移動するので、斜面をトラバース走行中に短い時間で車両を水平に回復させることが可能となる。したがって、いっそう走行安定性のよいセミクローラ式作業車両を提供することができる。また、左右それぞれのクローラ式走行装置の移動量を半減することができる。
請求項3に記載の発明によれば、制御部と、角度測定手段とを備え、該角度測定手段にて測定された左右方向の傾斜角度に応じて、前記クローラ式走行装置を上下に移動させるセミクローラ式作業車両であって、前記傾斜角度が基準角度以下であるときは、前記制御部にて、前記クローラ式走行装置を上下に移動させないように制御する。
これにより、水平な路面を走行しているときに路面の凹凸に反応して不必要にクローラ式走行装置が上下に移動しないようにすることができる。したがって、適切にクローラ式走行装置を作動させるセミクローラ式作業車両を提供することができる。
請求項4に記載の発明によれば、前記クローラ式走行装置に駆動輪を備え、該駆動輪に駆動力を伝達するチェーンケースを備えるセミクローラ式作業車両であって、前記チェーンケースの一端に前記駆動輪を支持するとともに、前記チェーンケースの一端と前記機体との間に油圧装置を備え、該油圧装置を伸縮させることで、前記チェーンケースの他端を支点として該チェーンケースを上下回動させて前記クローラ式走行装置を上下に移動させる。これにより、簡単な構成でクローラ式走行装置を上下に移動させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、後部に備える左右一対のクローラ式走行装置と、前部に備える1輪の後輪と、前記後部に備える作業部と、角度測定手段とを備え、該角度測定手段にて測定された左右方向の傾斜角度に応じて、前記クローラ式走行装置を上下に移動させるセミクローラ式作業車両の水平制御方法であって、前記角度測定手段によって測定された前記傾斜角度が基準角度よりも大きいときは、左右のうち下がっている側の前記クローラ式走行装置を上に移動させるとともに、もう一方の前記クローラ式走行装置を下に移動させる。
これにより、基準角度を越えるような急な傾斜に対しては、左右のクローラ式走行装置を同時に、かつ、逆方向に移動させるので、素早く車両の傾きを補正することができる。したがって、適切に水平を保持して安定走行が可能なセミクローラ式作業車両の水平制御方法を提供することができる。
請求項6に記載の発明によれば、前記角度測定手段によって測定された前記傾斜角度が別に定める基準角度以下であるときは、前記クローラ式走行装置を上下に移動させず、前記傾斜角度が前記別に定める基準角度よりも大きく前記基準角度以下であるときは、左右のうち下がっている側の前記クローラ式走行装置を上に移動させ、前記傾斜角度が前記基準角度よりも大きいときは、左右のうち下がっている側の前記クローラ式走行装置を上に移動させるとともに、もう一方の前記クローラ式走行装置を下に移動させる。
これにより、水平な路面を走行しているときに路面の凹凸に反応して傾く基準角度A(前記別に定める基準角度)を設定すると、不必要にクローラ式走行装置を上下作動させないようにし、クローラ式走行装置を適切に操作可能とする。また、基準角度B(前記基準角度)を越えるような急な傾斜に対しては、左右のクローラ式走行装置を同時に、かつ、逆方向に移動させるので、素早く車両の傾きを補正することができる。さらに、基準角度Aよりも大きく、基準角度B以下であるときは、一方のクローラ式走行装置のみを作動させるので、エネルギー効率がよい。したがって、適切にクローラ式走行装置を使用するとともに、水平を保持することが可能なセミクローラ式作業車両の水平制御方法を提供することができる。
この発明のセミクローラ式作業車両の一例としての森林作業車両の側面図である。 その平面図である。 クローラ式走行装置の斜視図である。 その一部の斜視図である。 さらにその一部の拡大斜視図である。 右側のクローラ式走行装置を上昇させた状態を示す図である。 左側のクローラ式走行装置を下降させた状態を示す図である。 油圧シリンダを作動させるための制御ブロック図である。 制御部の制御方法を示すフローチャートである。 森林作業車両が走行する様子を示す正面図であり、(a)は水平路面を走行するとき、(b)は斜面をトラバース走行するときを示す。 図9に示す制御方法の変形例のフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、この発明を実施するための最良の形態について詳述する。なお、この明細書において、セミクローラ式作業車両の「後」とはクローラ式走行装置側を、セミクローラ式作業車両の「前」とは前輪側を、「左右」とはそれぞれ、前に向かって「左右」を指すものとする。
図1にはこの発明のセミクローラ式作業車両の一例としての無人走行の森林作業車両10の側面図を、図2には、その平面図を、図3には、クローラ式走行装置の詳細を示す。森林作業車両10は、左右一対のシャーシSと、後部に備える左右一対のクローラ式走行装置20と、前部に備える1輪の前輪30と、後部に備える把持部(作業部)40と、バケット50(作業部)などを備える。なお、シャーシSには、フレームS1,S2,S3,S4を固設している。
クローラ式走行装置20は、上部に備える1つの駆動輪21と、下部に備える1つの従動輪22と、下部に備える1つのテンションローラ23と、従動輪22とテンションローラ23との間に補助ローラ24,24を備える。そして、駆動輪21、従動輪22と、テンションローラ23、補助ローラ24,24に外接するようにクローラベルト25を掛け回す。なお、符号21Aは駆動軸、符号22Aは従動輪の固定軸、符号23Aはテンションローラの固定軸である。駆動軸21Aは駆動回転し、固定軸22A,23Aは回転しない。したがって、駆動輪21は駆動軸21Aとともに回転し、従動輪22は固定軸22Aの周りを従動回転し、テンションローラ23は固定軸23Aの周りを従動回転する。従動輪22とテンションローラ23は、取付フレーム26に回転自在に取り付けられている。なお、クローラ式走行装置20は左右対称に備える。
クローラベルト25のうち、従動輪22とテンションローラ23との間にある部分が接地する。また、駆動輪21の駆動軸21Aを中心としてクローラ式走行装置20が回動可能である。
前輪30はタイヤとホイールで構成され、前輪30の中心に備える車軸31の回りに回転自在である。前輪30は車軸31を介して、前輪ブラケット32に支持されている。前輪ブラケット32は、支持部33に対して回動可能に取り付けられている。支持部33は円筒状に形成され、シャーシS上に固設される。また、支持部33はその中心線が車軸31を通る鉛直線となる。支持部33の上には矩形で板状のブラケット34を配置する。なお、支持部33とブラケット34は、前輪ブラケット32が回動しても不動である。
ブラケット34の先端部には、ピンP1を介して回動板36を回動可能に取り付ける。回動板36は後側が円弧状に形成され、この円弧状の部分には、ギアが形成されている。このギアは、前輪ブラケット32から上方に延設された円柱状のポストの側面と噛合している(すなわち、ポストの側面にはギアが形成されている)。このポストは支持部33内に回動自在に備えられるが、ギアのある部分のみは支持部33の開口より露出している。ポストの中心には固定軸を突出して配置し、ブラケット34はこの固定軸に固設されている。固定軸は支持部33の中心線と一致する。ポストは固定軸に対して回動自在である。固定軸の下端は、前輪ブラケット32の裏側に取り付けられる。また、ポストと前輪ブラケット32は固設され、同期して回動する。
一方、回動板36の鋭角部分には、ピンP2を介して油圧シリンダ35の一端を回動可能に取り付ける。油圧シリンダ(油圧装置)35を伸縮させると回動板36がピンP1を支点として回動し、回動板36と噛合するポストが回動し、前輪ブラケット32を回動させて、前輪30が左右に回動する。これによって、森林作業車両10は左右に走行方向を変えたり、旋回したりすることが可能となる。このとき、支持部33とポストの中心にある固定軸は回転しない。
なお、後輪30は、クローラ式走行装置20の駆動力によって森林作業車両10が走行する際に従動する車輪であってもよいし、インホイールモータを装着して駆動輪であってもよい。
クローラ式走行装置20の上方には、把持部40を備える。把持部40は、一対の把持爪41,41と、把持爪41の基端側を固定する開閉手段42と、開閉手段42を取り付けて保持する取付部43などで構成される。開閉手段42はモータの駆動力によって把持爪41を開閉させる。取付部43の左右両側には、取付棒44を延出して備える。取付棒44の両側端にはそれぞれ、アーム45,45の先端および油圧シリンダ46の先端を回動自在に取り付ける。
一対のアーム45,45の基端側はそれぞれ、シャーシSの前端にピン52を介して回動自在に取り付ける。油圧シリンダ46の基端は本体フレームS5に回動可能に取り付ける。本体フレームS5は、シャーシSに固設されている。アーム45の中間部には、バケット50を取り付ける。詳しくは、バケット50は、左右一対のアーム45の間に取付ピン51を介して回動自在に取り付けられる。なお、取付ピン51は、バケット50の側面とアーム45とを連結するためのものである。バケット50の側面における取付ピン51の取り付け位置は、側面視において、バケット50の重心位置と一致することが望ましい。このようにすると、アーム45がピン52を支点として上下に回動しても、バケット50の水平姿勢は維持されたままとなり、バケット50内に液体などを収納してもこぼれることがない。
このような構成となっているので、油圧シリンダ46を伸縮させると、アーム45が基端側のピン52を支点として上下方向に回動し、把持爪41やバケット50が上下に移動する。
なお、符号CRはカウルであり、カウルCR内には、エンジン、燃料タンク、制御部などを備える。また、カウルCRには不図示の受信部を突設し、この受信部を介して、森林作業車両10を遠隔操作する。
駆動軸21Aには、不図示のギアを取り付ける。このギアは、チェーンケース61内に設けられる。チェーンケース61内には別のギアを備える。符号63はこのギアの回転軸である。チェーンケース61内では、2つのギアの間にチェーンを掛け回している。
回転軸63は別のチェーンケース62内に回転自在に貫通している。回転軸63には、さらに別のギアを備える。このギアはチェーンケース62の一端側の内側に配置される。チェーンケース62の他端側の内側にはさらに別のギアを備え、このギアの回転軸64を突設する。チェーンケース62内の2つのギアにはチェーンが掛け回されている。回転軸64はカウルCRに備えるエンジンの出力軸と連結されている。したがって、エンジンからの駆動力は、チェーンケース62,61を介して駆動軸21Aに伝達され、駆動輪21を回転させる。
チェーンケース61の後端側の上面には、油圧シリンダ(油圧装置)28の一端をピン28Pを介して回動可能に取り付ける。油圧シリンダ28の他端はフレームS3に回動可能に取り付ける(フレームS3はシャーシ(機体)Sに固設されている)。なお、油圧シリンダ28は、チェーンケース61およびシャーシS(フレームS3)に対して回動自在である。
なお、符号71は、電装品類を収納した収納ボックスである。また、符号26は取付フレームであり、取付フレーム26は、従動輪22とテンションローラ23を回転自在に取り付ける。また、符号27は、支持フレームであり、支持フレーム27の一端は取付フレーム26に、他端は本体フレームS6にそれぞれ回動自在に取付ける。本体フレームS6はシャーシSに固設されている。
図4,5に示すように、取付フレーム26は上部に円弧状の当接部26Aを備える。接触部26Aには、駆動軸21Aの外側に備える不図示のスリーブが当接する。なお、このスリーブと駆動軸21Aとの間にはボールベアリングを備える。したがって、駆動軸21Aが回転してもスリーブは回転しない。
取付フレーム26の下端両側には、取付フレーム81A,81Bをそれぞれ延設する。取付フレーム81Aは、取付フレーム81B内にその一部を装嵌され、伸縮可能である。なお、符号82はテンション付与装置であり、取付フレーム81Aを伸張方向にテンションをかけて保持するものである。テンション付与装置82によりクローラベルト25のテンションの強弱を容易に調節することができる。クローラベルト25のテンションの強弱が調節可能であると、走行面に凹凸があるような場所を速く走行する場合には、クローラベルト25のテンションを強くして、クローラベルト25が撓んで他の部材に当接しないようにすることができる。
一方、取付フレーム26の下端および、取付フレーム81Bの下端には、取付フレーム81Cが固設されている。取付フレーム81Cには、固定軸24A,24Aを固設する。この固定軸24Aには、補助ローラ24を従動回転自在に取り付ける。なお、符号29はガイド板であり、走行面の傾斜や起伏に応じて回動軸29Aを中心として回動し、適切にクローラベルト25をガイドする。補助ローラ24はガイド板29上に配置されている。
このように構成されているので、クローラ式走行装置20は、駆動輪21にクローラベルト25を介して懸架される構造となっている。詳しくは、クローラベルト25によって取付フレーム26、取付フレーム81A,81B,81C、従動輪22、テンションローラ23、補助ローラ24,24などが懸架されている。このため、取付フレーム26は駆動軸21Aの回りに回動自在となっている。したがって、従動輪22、テンションローラ23、補助ローラ24,24なども駆動軸21Aの回りに回動自在となっており、走行面の凹凸に応じて回動する。
ところで、油圧シリンダ28の伸縮によって、クローラ式走行装置20はシャーシSに対して上下方向に移動可能である。図6には、油圧シリンダ28が縮んで右側のクローラ式走行装置20が上方に移動した状態を示す。また、図7には、油圧シリンダ28が伸びて左側のクローラ式走行装置20が下方に移動した状態を示す。
右側のクローラ式走行装置20の油圧シリンダ28を縮めると、チェーンケース61が回転軸63を中心として図6にて反時計回りに回動し、駆動軸21Aが上昇する。駆動軸21Aが上昇すると、クローラ式走行装置20全体が上昇する。クローラ式走行装置20の取付フレーム26には支持フレーム27の一端が回動自在に取り付けられており、支持フレーム27の他端はピン27Pを介して本体フレームS6に回動自在に取り付けられている。このため、クローラ式走行装置20は、チェーンケース61の回転軸63およびピン27Pを支点とし、かつ、チェーンケース61と支持フレーム27の長さに規制されながら上方に回動する。
左側のクローラ式走行装置20の油圧シリンダ28を縮めると、チェーンケース61が回転軸63を中心として図7にて時計回りに回動し、駆動軸21Aが下降する。駆動軸21Aが下降すると、クローラ式走行装置20全体が下降する。クローラ式走行装置20の取付フレーム26には支持フレーム27の一端が回動自在に取り付けられており、支持フレーム27の他端はピン27Pを介して本体フレームS6に回動自在に取り付けられている。このため、クローラ式走行装置20は、チェーンケース61の回転軸63およびピン27Pを支点とし、かつ、チェーンケース61と支持フレーム27の長さに規制されながら下方に回動する。
なお、図8に示すように、左右のクローラ式走行装置20,20の油圧シリンダ28,28の伸縮は、カウルCR内に備えられている制御部CTでの指示によってなされる。制御部CTでは、シャーシS上に搭載する角度測定装置(角度測定手段)ADによって検出された森林作業車両10の左右方向の傾きを検出し、森林作業車両10を水平するべく左右の油圧シリンダ28を伸縮させる。
図9には、制御部CTにおける具体的な制御方法を示す。角度測定装置ADによって左右の傾きを測定する(ST1)。ST2にて、左側に傾いているときは、ST3にて、基準角度A(例えば、5度とする)以内かを判定する。基準角度A以内であるときは、油圧シリンダ28の伸縮を行わない。一方、ST3にて、基準角度Aよりも大きいときは、ST4にて、基準角度B(例えば10度とする)以内かを判定する。基準角度B以内であるときは、左側の油圧シリンダ28を伸ばす(ST5)。一方、基準角度Bよりも大きいときは、左側の油圧シリンダ28を伸ばすとともに、右側の油圧シリンダ28を縮める(ST6)。
ST2にて、左側に傾いていないときは、ST7に進む。そして、右側に傾いているかを判定し、右側にも傾いていないときは、油圧シリンダ28の伸縮を行わない。一方、右側に傾いているときは、ST8に進み、基準角度A(請求項中における「別に定める基準角度」:例えば、5度とする)以内かを判定する。基準角度A以内であるときは、油圧シリンダ28の伸縮を行わない。一方、ST8にて、基準角度Aよりも大きいときは、ST9にて、基準角度B(請求項中における「基準角度」:例えば10度とする)以内かを判定する。基準角度B以内であるときは、右側の油圧シリンダ28を伸ばす(ST10)。一方、基準角度Bよりも大きいときは、右側の油圧シリンダ28を伸ばすとともに、左側の油圧シリンダ28を縮める(ST11)。
制御部CTでは、ST3およびST8にて、左右方向への傾きが基準角度A以内であれば左右の油圧シリンダ28の伸縮を行わない。このようにすることで、水平な路面の凹凸に反応して油圧シリンダ28が不必要に伸縮しないようにすることができる。
また、基準角度Aおよび基準角度Bの設定はダイアルなどによって適宜変更が可能であることが望ましい。さらに、角度測定装置ADが森林作業車両10の左右方向の傾きを測定するインターバルは適宜増減できると好適である。
加えて、油圧シリンダ28の伸縮速度も適宜設定することができると好適である。
さらに、基準角度A、基準角度Bを設定せずに、角度に応じて油圧シリンダ28を伸縮させるようにしてもよい。この場合には、一方の側の油圧シリンダ28を伸縮させるか、または、両側の油圧シリンダ28,28を反対方向に伸縮させるかのいずれかによって森林作業車両10の左右方向の水平を保持する。
このように構成された森林作業車両10で不整地を走行する動作を図8,9を参照しつつ説明する。図10(a)に示すように、遠隔操作によって森林作業車両10が左右で高さの同じ走行面Gを走行しているときは、角度検出装置ADでの測定結果が基準角度A以内であり、制御部CTは油圧シリンダ28,28の伸縮を行わない。すなわち、左右のクローラ式走行装置20,20は同一高さのまま走行する。
この状態から、森林作業車両10が斜面のトラバース走行を始めると、森林作業車両10が傾斜し、角度検出装置ADがこの角度を測定する。例えば、図10(b)のように、右下がりの斜面をトラバース走行する場合には、森林作業車両10の走行する走行面Gが右に傾く。これを角度検出装置ADが測定して、制御部CTに検出値を送る。制御部CTでは、予め設定した基準角度Aおよび基準角度Bを超えているか否かを判定する(図9に詳述)。この例では、基準角度Bを超えているので、右の油圧シリンダ28を伸ばすとともに、左の油圧シリンダ28を縮めて森林作業車両10を水平にする(油圧シリンダ28の伸縮量は予め角度に応じて設定してあるものとする)。左右の油圧シリンダ28,28を同時に伸縮させることで、左右のクローラ式走行装置20,20の移動量を半減させて森林作業車両10を水平にすることができる。したがって、油圧シリンダ28のストロークも半分ですみ、コンパクトな森林作業車両10を提供することができる。なお、図10(a),(b)では、ブラケット34、油圧シリンダ35、回動板36は省略してある。
なお、図11に示すように、上述の例における、ST3およびST8の基準角度Aの判定をなくすとともに、ST5およびST10に示す一方の油圧シリンダ28を伸ばす動作をなくす制御方法であってもよい。このようにすると、制御をシンプルにすることができる。
以上、上述の例では、クローラ式走行装置20が上部に駆動輪21、下部に従動輪22およびテンションローラ23を備え、側面視(図1)にて略三角形状に構成されたが、この発明はこれに限定されるものではなく、逆台形状などあらゆる形状を取りうる。
また、油圧シリンダ(油圧装置)35はこれに限定されるものではなく、電動アクチュエータなどであってもよい。
さらに、上述の例では、前輪30が車軸31に1つのタイヤとホイールを備えて構成されたが、この発明はこれに限定されるものではなく、車軸31に2つのタイヤとホイール(いわゆるダブルタイヤ)を備えてもよい。
また、上述の例では森林作業車両10に受信部を備え、森林作業車両10を遠隔操作によって無人走行させたが、この発明はこれに限定されるものではない。したがって、森林作業車両が運転席を備え、運転者が乗車して走行するようにしてもよい。
この発明は上述の例に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内であらゆる形態を取ることができる。
この発明のセミクローラ式作業車両は、森林作業車両のみならず、例えば、トラクタ、コンバイン、田植機、建設機械など不整地を作業するあらゆる作業車両に適用しうる。また、これらに適用するにあたり、運転者が乗車するようにしてもよいし、遠隔操作で無人走行させるようにしてもよい。
10 森林作業車両(セミクローラ式作業車両)
20 クローラ式走行装置
30 前輪
40 把持部(作業部)
28 油圧シリンダ
61 チェーンケース
AD 角度測定装置(角度測定手段)
CT 制御部
G 走行面
S シャーシ(機体)

Claims (6)

  1. 後部に備える左右一対のクローラ式走行装置と、
    前部に備える1輪の前輪と、
    前記後部に備える作業部とで構成され、
    傾斜地を上り下りして作業するセミクローラ式作業車両であって、
    前記左右一対のクローラ式走行装置が、走行面の左右方向の傾斜に応じて上下に移動が可能であることを特徴とする、セミクローラ式作業車両。
  2. 前記一対のクローラ式走行装置が左右で連動して上下に移動が可能なセミクローラ式作業車両であって、
    前記一対のクローラ式走行装置が左右で反対方向に動くことを特徴とする、請求項1に記載のセミクローラ式作業車両。
  3. 制御部と、
    角度測定手段とを備え、
    該角度測定手段にて測定された左右方向の傾斜角度に応じて、
    前記クローラ式走行装置を上下に移動させるセミクローラ式作業車両であって、
    前記傾斜角度が基準角度以下であるときは、前記制御部にて、前記クローラ式走行装置を上下に移動させないように制御することを特徴とする、請求項1または2に記載のセミクローラ式作業車両。
  4. 前記クローラ式走行装置に駆動輪を備え、
    該駆動輪に駆動力を伝達するチェーンケースを備えるセミクローラ式作業車両であって、
    前記チェーンケースの一端に前記駆動輪を支持するとともに、前記チェーンケースの一端と前記機体との間に油圧装置を備え、
    該油圧装置を伸縮させることで、前記チェーンケースの他端を支点として該チェーンケースを上下回動させて前記クローラ式走行装置を上下に移動させることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載のセミクローラ式作業車両。
  5. 後部に備える左右一対のクローラ式走行装置と、
    前部に備える1輪の後輪と、
    前記後部に備える作業部と、
    角度測定手段とを備え、
    該角度測定手段にて測定された左右方向の傾斜角度に応じて、前記クローラ式走行装置を上下に移動させるセミクローラ式作業車両の水平制御方法であって、
    前記角度測定手段によって測定された前記傾斜角度が基準角度よりも大きいときは、左右のうち下がっている側の前記クローラ式走行装置を上に移動させるとともに、もう一方の前記クローラ式走行装置を下に移動させることを特徴とする、セミクローラ式作業車両の水平制御方法。
  6. 前記角度測定手段によって測定された前記傾斜角度が別に定める基準角度以下であるときは、前記クローラ式走行装置を上下に移動させず、
    前記傾斜角度が前記別に定める基準角度よりも大きく前記基準角度以下であるときは、左右のうち下がっている側の前記クローラ式走行装置を上に移動させ、
    前記傾斜角度が前記基準角度よりも大きいときは、左右のうち下がっている側の前記クローラ式走行装置を上に移動させるとともに、もう一方の前記クローラ式走行装置を下に移動させることを特徴とする、請求項5に記載のセミクローラ式作業車両の水平制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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