JP2013176548A - 耐水性インジケータ - Google Patents

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Abstract

【課題】医療、製薬、食品などのAC滅菌やEOG滅菌やレトルト処理やボイル処理において、従来のインジケータのような水分の影響による滲み、転写、流出を生じることなく、水分存在下において使用することができ、簡便な生産工程で原料材料費や人件費が抑制され経済的な耐水性インジケータを提供する。
【解決手段】耐水性インジケータ1は、基材2のおもて面の少なくとも一部に形成されているインジケータインキ層3が、水分非透過膜で被覆されることなく、露出し又は水分透過性樹脂層で被覆されたものであって、所定の温度で、及び/又は、高圧蒸気若しくはエチレンオキサイドガスに反応して、変色するインジケータインキ層3が、化学式(1)
A−N=N−B・・・(1)
で示されるモノアゾ染料を含有し、それらが疎水基によって水分非拡散となっているものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、医療分野、製薬分野、及び食品分野などで滅菌処理やボイル処理やレトルト処理に使用されるインジケータに関するものである。
医療や製薬や食品などの安全でクリーンな生産環境や衛生管理が求められる分野において、滅菌や殺菌のために滅菌処理やボイル処理やレトルト処理などが施されている。
医療分野において医療器具を滅菌する方法としては、高圧蒸気で一定時間加熱するオートクレーブ(AC)滅菌やエチレンオキサイドガスを利用したエチレンオキサイド(EOG)滅菌が使用されている。これらの滅菌処理の滅菌条件や滅菌状態を検知、確認するものとして、滅菌状態を示す変色性のインジケータが汎用されている。
例えば、特許文献1に、AC滅菌及びEOG滅菌の両方の滅菌処理に対応しており、モノアゾ染料と、有機酸及び有機酸の金属塩のうち少なくとも一種とを含有する滅菌検知用インジケータ組成物が開示されている。また、特許文献2に、ニコチン酸アミドとフェノール性水酸基を有する化合物とを含有するエチレンオキサイド滅菌検知用インジケータ組成物が開示されている。これらのインジケータ組成物は、印刷インキとされ、図3(a)に示すように、被滅菌物の包装用材や紙製やプラスチック製の基材21に直接印刷されてインジケータインキ層22を形成し、インジケータ20として使用される。一般的に、このようなインジケータ20では、インジケータインキ層22が外部に露出しており、AC滅菌やEOG滅菌などの滅菌処理での使用時、また保存時において、水分の影響によりインジケータの滲みや、被滅菌物への転写や、インジケータインキ層からの成分の流出を引き起こす可能性がある。
これらの水分影響を防止するものとして、例えば、特許文献3に、基材フィルムとポリウレタンを含むラミネート層との接着面の一部に変色性のインジケータインキ層が形成されている滅菌バック用シートが開示されている。このようなインジケータでは、図3(b)に示すように、インジケータインキ層22がラミネート層23で覆われていることで水分による影響を防止することができる。
同様に、ボイル食品やレトルト食品の衛生管理などで加熱加圧殺菌のためボイル処理やレトルト処理を行う際に、その殺菌処理の有無を色調変化で確認するインジケータが用いられている。ボイル食品やレトルト食品を包装袋に充填した状態で、包装袋の外部から殺菌処理の有無を確認するインジケータとして、例えば、特許文献4に、加熱により不可逆的に色変化するインジケータインキ組成物をラミネート面側に形成する基材フィルム層と、ヒートシール層とを接着剤を介して積層した加熱処理用インジケータ付き積層体が開示されている。このインジケータは、ボイル処理や加熱処理のような水分存在下において、水分の影響を受けることなく、使用することができる。
しかし、これらのインジケータは、インジケータインキ層を保護するラミネート層により水分の影響を防止することができるが、このラミネート層を形成する工程を追加することにより、原料材料費や人件費など、生産コストがかさむ問題を有している。
特開平04−364854号公報 特開平02−191462号公報 特開2001−70414号公報 特開2006−01206号公報
本発明は前記の課題を解決するためになされたもので、医療、製薬、食品などのAC滅菌やEOG滅菌やレトルト処理やボイル処理において、従来のインジケータのような水分の影響による滲み、転写、流出を生じることなく、水分存在下において使用することができ、簡便な生産工程で原料材料費や人件費が抑制され経済的な耐水性インジケータを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するためになされた、特許請求の範囲の請求項1に記載された耐水性インジケータは、基材のおもて面の少なくとも一部に形成されているインジケータインキ層が、水分非透過膜で被覆されることなく、露出し又は水分透過性樹脂層で被覆された耐水性インジケータであって、所定の温度で、及び/又は、高圧蒸気若しくはエチレンオキサイドガスに反応して、変色する前記インジケータインキ層が、下記化学式(1)
A−N=N−B・・・(1)
(式中、Aは、原子団が付加されていない窒素原子を含む、ピリジン環、キノリン環、イソキノリン環、トリアゾール環、テトラゾール環、インダゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、又はチアジアゾール環に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基、ビニル基、及びハロゲン原子から選ばれる疎水基が導入されている複素環式化合物残基、Bは、芳香族アミン類、フェノール類、ナフトール類、アミノフェノール類、又はアミノナフトール類のアミノ基又は水酸基が炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基、ビニル基、及びハロゲン原子から選ばれる少なくとも何れかの疎水基で置換され、その芳香環で脱水素化されている1価基)で示されるモノアゾ染料を含有し、それらが前記疎水基によって水分非拡散となっていることを特徴とする。
請求項2に記載された耐水性インジケータは、請求項1に記載されたものであって、前記モノアゾ染料の前記複素環式化合物残基が、前記ベンゾチアゾール環、前記キノリン環、前記イソキノリン環、前記インダゾール環、前記チアゾール環、前記チアジアゾール環、又は前記ピリジン環に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基、ビニル基、及びハロゲン原子から選ばれる前記疎水基が導入されていることを特徴とする。
請求項3に記載された耐水性インジケータは、請求項1〜2の何れかに記載されたものであって、前記モノアゾ染料の前記複素環式化合物残基が、
Figure 2013176548
(式中、Zは、前記疎水基)であることを特徴とする。
請求項4に記載された耐水性インジケータは、請求項1〜3の何れかに記載されたものであって、前記モノアゾ染料が、下記化学式(2)〜(12)
Figure 2013176548
で示されることを特徴とする。
請求項5に記載された耐水性インジケータは、請求項1〜4の何れかに記載されたものであって、前記インジケータインキ層が、前記モノアゾ染料の0.1〜1重量部と、有機酸及び/又は有機酸の金属塩の4.8〜30重量部とを、含有することを特徴とする。
請求項6に記載された耐水性インジケータは、請求項1〜5の何れかに記載されたものであって、前記基材が、上質紙、クレープ紙、及びクラフト紙から選ばれる紙製基材、又は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、ポリカーボネート、及びアクリル樹脂から選ばれるプラスチック製基材であることを特徴とする。
請求項7に記載された耐水性インジケータは、請求項1〜6の何れかに記載されたものであって、前記水分透過性樹脂層が、シリコーン樹脂であることを特徴とする。
請求項8に記載された耐水性インジケータは、請求項1〜7の何れかに記載されたものであって、前記基材のうら面側に粘着層が形成されていることを特徴とする。
請求項9に記載された耐水性検知インキ層は、下記化学式(1)
A−N=N−B・・・(1)
(式中、Aは、原子団が付加されていない窒素原子を含む、ピリジン環、キノリン環、イソキノリン環、トリアゾール環、テトラゾール環、インダゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、又はチアジアゾール環に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基、ビニル基、及びハロゲン原子から選ばれる疎水基が導入されている複素環式化合物残基、Bは、芳香族アミン類、フェノール類、ナフトール類、アミノフェノール類、又はアミノナフトール類のアミノ基又は水酸基が炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基、ビニル基、及びハロゲン原子から選ばれる少なくとも何れかの疎水基で置換され、その芳香環で脱水素化されている1価基)で示されるモノアゾ染料を含有し、所定の温度で、及び/又は、高圧蒸気若しくはエチレンオキサイドガスに反応して変色してそれを検知するこれら化合物が前記疎水基により水分非拡散となっていることによって、水分非透過膜で被覆されることなく外界に露出し又は水分透過性樹脂層で被覆されつつ、それら化合物が、水分と接触したときに、内外への拡散を防止されているというものである。
本発明の耐水性インジケータは、AC滅菌やEOG滅菌の滅菌処理や、加熱加圧によるボイル処理やレトルト処理で、それらの処理の有無を色調変化で示すことができる。また、この耐水性インジケータは、従来のように基材上のインジケータインキ層を保護する水分非透過性のラミネート層を形成していなくとも、水分の影響を受けることなく、水分存在下において使用することができる。さらに、ラミネート層を形成する工程を必ず追加しなければならないインジケータに比べて、原料材料費や人件費などを削減することができ、経済的で生産性向上に資する。
耐水性インジケータのインジケータインキ層に含有される変色成分であるモノアゾ染料は、その構造中に疎水基を有しており、インジケータインキ層中に保持されることで、露出しているインジケータインキ層から流出したり滲み出たりすることがなく、被検知物への転写を生じない。この為、耐水性インジケータは、医療、製薬、及び食品の分野において、安全に使用することができる。
また、耐水性インジケータは、親水性基を含まないモノアゾ染料が、保存環境及び使用環境から受ける外的要因や、インジケータインキ層中に含有される他の成分からの変色機構に関しない内的要因から影響を受けず、化学的に安定であるため、検知能力の感度を向上させることができる。
耐水性インジケータは、インジケータインキ層が紙製基材やプラスチック製基材に印刷され形成されているインジケータカードやインジケータ付包装材やインジケータ付バッグとして、また、基材うら面に粘着層が形成されたインジケータテープやインジケータラベルとして、使用することができる。
本発明の耐水性検知インキ層は、水分による拡散を防止するとともに、所定の温度、高圧蒸気、エチレンオキサイドガスを検知することができる。
本発明を適用する耐水性インジケータの模式断面図である。 本発明を適用する別の耐水性インジケータの模式断面図である。 本発明を適用外の従来のインジケータの模式断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの形態に限定されるものではない。
本発明の耐水性インジケータの一例について図1を参照に、詳細に説明する。
耐水性インジケータ1は、基材2の少なくとも一部に、前記化学式(1)で示されるモノアゾ染料である変色成分を含有するインジケータインキ層3が形成されているものである。この露出しているインジケータインキ層3は、滅菌処理や殺菌処理や加熱処理によって、この変色成分が、高圧蒸気やエチレンオキサイドガスに反応して変色したり、所定の温度で変色したりするものである。
前記インジケータインキ層3に含有されるモノアゾ染料は、前記化学式(1)に示すように、アゾ基(−N=N−)の両端にそれぞれ結合しているA及びBの構造中に、それぞれ疎水基を有し、遊離の極性基を有しないがこの遊離の極性基が疎水基で置換されて疎水性基となって有していてもよいというものである。
前記化学式(1)におけるAは、原子団が付加されていない窒素原子を含むピリジン環、キノリン環、イソキノリン環、トリアゾール環、テトラゾール環、インダゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、及びチアジアゾール環から選ばれる何れかの複素環式化合物に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基、ビニル基、及びハロゲン原子から選ばれる少なくとも1つの疎水基が導入され結合している複素環式化合物残基である。なかでも、ベンゾチアゾール環、チアゾール環、又はピリジン環の複素環式化合物に、前記疎水基が導入され結合している複素環式化合物残基であると好ましい。
前記疎水基をZとして、複素環式化合物残基の好ましい構造を以下に示す。
Figure 2013176548
前記疎水基である炭素数1〜8のアルキル基としては、直鎖状又は分岐鎖状で、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基が挙げられる。
前記疎水基である炭素数1〜4のアルコキシ基としては、直鎖状又は分岐鎖状で、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロトキシ基、ブトキシ基が挙げられる。
前記化学式(1)におけるBは、一般に色素の合成の際にカップリング成分として用いられるものであって、芳香族アミン類、フェノール類、ナフトール類、アミノフェノール類、又はアミノナフトール類のような芳香環式化合物中のアミノ基又は水酸基が炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基、ビニル基、及び/又はハロゲン原子から選ばれる疎水基で置換され非遊離のアミノ基又は水酸基、例えばジ(疎水基置換)アミノ基、モノ(疎水基置換)水酸基となって、その芳香環で脱水素化されており、遊離の極性基、例えば遊離の水酸基(OH基)、遊離のアミノ基(NH基)、遊離の酸基(例えば、COH基、SOH基)を有しないがそれら遊離の基が疎水基で置換されて有していてもよく、その芳香環式化合物の芳香環に直結する水素が脱水素化した1価基である。また、この芳香環式化合物は、その末端に炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基、ビニル基、ハロゲン原子から選ばれる少なくとも何れかの疎水基を有するものである。
前記1価基を形成するための芳香族アミン類としては、例えば、アミノベンゼン、ジメチルアミノベンゼン、ジエタノールアミノベンゼン、1−アミノ−2−メチルベンゼン、1−アミノ−3−メチルベンゼン、1−アミノ−2,5−ジメチルベンゼン、1−アミノ−2−メトキシ−5−メチルベンゼン、1,3−ジアミノベンゼン、1,3−ジアミノ−4−クロロベンゼン、1,3−ジアミノ−4−ニトロベンゼン、2,4−ジアミノベンゼンスルホン酸、4,6−ジアミノ−1,3−ベンゼンジスルホン酸などが挙げられる。
同じくフェノール類としては、例えば、フェノール、p−クレゾール、レゾルシン、1,3,5−ベンゼントリオール、サリチル酸、3−メチルサリチル酸などが挙げられる。
同じくナフトール類としては、例えば、α−ナフトール、β−ナフトール、1,5−ナフタレンジオール、1−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸、1−ヒドロキシ−4−ナフタレンスルホン酸、1−ヒドロキシ−5−ナフタレンスルホン酸、1−ヒドロキシ−3,6−ナフタレンジスルホン酸、2−ヒドロキシ−6,8−ナフタレンジスルホン酸、1,8−ジヒドロキシ−4−ナフタレンスルホン酸、1,8−ジヒドロキシ−3,6−ナフタレンジスルホン酸などが挙げられる。
同じくアミノフェノール類としては、例えば、1−アミノ−2−ヒドロキシベンゼン、1−アミノ−2−ヒドロキシ−5−メチルベンゼン、1−アミノ−2,5−ジヒドロキシベンゼンなどが挙げられる。
同じくアミノナフトール類としては、例えば、1−アミノ−3−ナフタレンスルホン酸、1−アミノ−2−ナフタレンスルホン酸、1−アニリド−7−ナフタレンスルホン酸、2−アミノ−3,6−ナフタレンジスルホン酸、2−アミノ−3−ナフタレンカルボン酸、1−ヒドロキシ−6−アミノ−3−ナフタレンスルホン酸、1−アミノ−8−ヒドロキシ−4−ナフタレンスルホン酸、1−アミノ−8−ヒドロキシ−2,4−ナフタレンジスルホン酸、1−アミノ−5−ヒドロキシ−7−ナフタレンスルホン酸、1−アミノ−2−エトキシ−6−ナフタレンスルホン酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトアニリドなどが挙げられる。
前記の芳香族アミン類、フェノール類、ナフトール類、アミノフェノール類、又はアミノナフトール類は、そのアミノ基、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基が、疎水基で置換されていれもよいアルキル、アリール、アラルキルのような基で、アミノエーテルやオキシエーテル、エステルとなっていてもよい。前記1価基Bに導入されている疎水基としては、前記Aで例示した疎水基と同じものが挙げられる。
これらのモノアゾ染料のなかでも、下記化学式(2)及び下記表1で示されるものが好ましい。
Figure 2013176548
モノアゾ染料の具体例として、下記表1にその構造式と、AC滅菌及びEOG滅菌における変色前後の色調とを示す。
Figure 2013176548
耐水性インジケータ1のインジケータインキ層3におけるモノアゾ染料である変色成分は、それぞれその構造中に疎水基を有しており、構造中に含まれる疎水基によって水分への溶解性がなくなり、高圧蒸気滅菌中のドレインなどインジケータに付着した水分に変色成分が溶出せず、滲み、転写が防止される。このため、水分存在下においてもその影響を受けることがない。
インジケータインキ層3における変色成分は、モノアゾ染料を0.1〜1重量部含有量していると好ましい。
インジケータインキ層3は、変色成分の他に、必要に応じて、有機酸、有機酸の金属塩、遷移金属化合物、硫黄、硫黄化合物、インキビヒクル、及び/又は通常のインジケータインキに用いられる各種添加剤を含有することができる。例えば、EOG滅菌の場合は、モノアゾ染料及び有機酸の組み合わせであってもよい。また、AC滅菌の場合は、モノアゾ染料と、遷移金属化合物、硫黄、及び/又は硫黄化合物との組み合わせであってもよい。
有機酸としては、例えば、アクリル酸、アジピン酸、L-アスパラギン酸、アゼライン酸、安息香酸、アントラニル酸、イソフタル酸、イタコン酸、ウンデシレン酸、クエン酸、グルタコン酸、クレソチン酸、サリチル酸、シアヌル酸、ジグリコール酸、DL−酒石酸、スルファニル酸、セバシン酸、ソルビン酸、テレフタル酸、ナフテン酸、ニコチン酸、馬尿酸、バルビツール酸、ピバリン酸、ピルビン酸、フタル酸、フマル酸、ベンジル酸、マレイン酸、マロン酸、メタクリル酸、メタニル酸、及びトリメリット酸などの遊離の有機酸やそれらの酸無水物が挙げられる。有機酸の金属塩は、例えば、上記の有機酸のカルシウム塩、亜鉛塩、マグネシウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩が挙げられる。中でもクエン酸、マロン酸、フタル酸、アジピン酸、マレイン酸、サリチル酸カルシウム、サリチル酸亜鉛、安息香酸亜鉛及びo−クレソチン酸が好適である。有機酸及び/又は有機酸の金属塩の適切な含有量は、4.8重量部〜30重量部であると好ましく、20〜30重量部であるとより好ましい。有機酸及び/又は有機酸の金属塩の含有量が20重量部以上であると、保存安定性を保ちつつ、検知能力の感度を向上させることができる。有機酸及び/又は有機酸の金属塩の含有量が、この範囲未満の場合、エチレンオキサイドガスによる変色が悪くなり、検知能力が低下する傾向にある。一方、この範囲を超える場合、インキ状態での保存安定性が低下する傾向にある。
遷移金属化合物、硫黄、及び硫黄化合物は、高圧蒸気によって変色する成分である。遷移金属化合物としては、例えば、ニッケル、コバルト、銅、鉛、ビスマスの塩基性炭酸塩、水酸化物、酸化物、及びステアリン酸化合物が挙げられる。遷移金属化合物の適切な含有量は、1〜10重量部であると好ましい。遷移金属化合物の含有量が、この範囲未満の場合、変色前後の色差が小さく、色変化が判り難い。一方、この範囲を超える場合、インキ化したときの基材2への接着性が低下し、滅菌時に、被検知物を汚染することがある。硫黄化合物は、無機又は有機の硫黄化合物が使用可能である。無機硫黄化合物としては、例えば、硫化亜鉛が挙げられる。有機硫黄化合物としては、例えば、チオ尿素、メチルチオ尿素、1−フェニル−2−チオ尿素、1,3−ジフェニル−2−チオ尿素、2,2’−ジトリルチオ尿素、及びo−トリルチオ尿素が挙げられる。硫黄や硫黄化合物の適切な含有量は、5〜15重量部であると好ましい。硫黄や硫黄化合物の含有量がこの範囲未満の場合、変色前後の色差が小さく、色変化が判り難い。一方、この範囲を超える場合、インキ化したときの基材2への接着性が低下し、滅菌時に、被検知物を汚染することがある。
インキビヒクルとしては、耐水性インジケータ1の変色特性を損なわず、かつ基材2への付着性が優れた樹脂であり、例えば、エチルセルロース、ニトロセルロース、ブチラール樹脂、アクリル酸エステル樹脂やメタクリル酸エステル樹脂のようなアクリル樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、及びロジン変性マレイン酸樹脂などが挙げられる。インキビヒクルの適切な含有量は、40〜80重量部であると好ましい。
本発明の耐水性インジケータ1の基材2としては、例えば、上質紙、クレープ紙、クラフト紙、などの紙製基材、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリエチレンなどのプラスチック製基材が挙げられる。
耐水性インジケータ1は、必要に応じて、図2(a)に示すように、インジケータインキ層3が形成されている面の反対面である基材2のうら面に、粘着剤や接着剤が付されて、粘着層4が形成されていてもよい。さらに、図2(b)に示すように、インジケータインキ層3上、又は基材2及びインジケータインキ層3上を覆うように水分透過性樹脂層5が形成されていてもよい。耐水性インジケータ1は、粘着層4と水分透過性樹脂層5とのそれぞれ片方のみが形成されたものであってもよく、図2(c)に示すように、両方が形成されているものであってもよい。
水分透過性樹脂層5は、インジケータインキ層3の露出面をコートするものであって、例えば、耐水性インジケータ1を巻き付けて保存する際に露出したインジケータインキ層3が基材2のうら面やそのうら面に形成されている粘着層4のうら面などに張り付かないようにするものである。水分透過性樹脂層5を形成する樹脂としては、水分透過性やガス透過性を有するものが好ましく、例えば、シリコーン樹脂が挙げられる。
耐水性インジケータ1の形状は、特に限定されず、例えば、カード状、シート状、袋状などが挙げられる。耐水性インジケータ1は、その用途に応じて、包装シートや包装袋などの包装材であってもよく、粘着層4が形成されたシールやラベルであってもよい。
本発明の耐水性インジケータ1は、以下のようにして製造される。
モノアゾ染料やピリジン化合物である変色成分と、必要に応じて、溶剤、有機酸、遷移金属化合物、硫黄、硫黄化合物、及び/又はインキビヒクルとをボールミル、ロールミル、サンドミルなどの混練機を用いて混合して、インジケータインキ層3を形成するインキ組成物を調製する。所望の形状をした基材2である紙製基材やプラスチック製基材の必要箇所に、調製したインキ組成物を印刷してインジケータインキ層3を形成することで、耐水性インジケータ1を得る。
得られた耐水性インジケータ1は、必要に応じて、インジケータインキ層3が形成されている面の反対面である基材2のうら面に、粘着剤や接着剤を付して、粘着層4を形成することができる。さらに、インジケータインキ層3上、又は基材2及びインジケータインキ層3上に水分透過性樹脂層5を形成してもよい。
調製したインキ組成物には、必要に応じて、有色色素、発色増強剤、防錆剤、界面活性剤のような通常のインジケータインキに用いられる各種添加剤が含有されていてもよい。例えば、シリカ、硫酸バリウム、クレイ、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等を添加すれば、印刷されたインジケータインキ層皮膜へのエチレンオキサイドガスの透過性を向上することができる。また、耐熱性、耐ガス性に優れた色素の添加により、変色前の色調と変色後の色調を調整することもできる。
調製したインキ組成物を基材2に印刷する方法としては、例えばスクリーン印刷、グラビア印刷などが挙げられる。
得られた耐水性インジケータ1は、被検知物とともにAC滅菌、EOG滅菌、ボイル処理、及び/又はレトルト処理されることで、水分存在下であっても水分の影響を受けることなく、そのインジケータインキ層3が反応して変色し、処理の有無を示す。
例えば、耐水性インジケータ1を高圧蒸気に曝すと、インジケータインキ層3中にともに含有される遷移金属化合物と硫黄、硫黄化合物が反応し、金属硫化物を生じることによってインジケータインキ層3の色調が変化する。
一方、エチレンオキサイドガスに曝すと、モノアゾ染料とエチレンオキサイドガスとが接触するとこで、エチレンオキサイドガスがモノアゾ染料のチアゾール基へアルキル化反応して共鳴構造が変化し、インジケータインキ層3の色調が変化する。
これらのモノアゾ染料が有する疎水基により、水分による拡散を防止する耐水性検知インキ層としても用いることができる。本発明の耐水性検知インキ層は、例えば、水分の影響を受けやすい部材を保護し、水分による拡散を防止するものとして有用である。
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
下記化学式(2)に示されるモノアゾ染料0.8重量部、マロン酸6重量部、タルク4重量部、塩基性炭酸ビスマス10重量部、チオ尿素5重量部、エチルセルロース11.8重量部、アクリル樹脂60重量部、メチルエチルケトン(MEK)14.2重量部をボールミルで混合してインキ組成物を得た。このインキ組成物を基材2であるクラフト紙に印刷してインジケータインキ層3を形成し、印刷面うら側をPETフィルムとヒートシールして、耐水性インジケータ1であるインジケータ付包装材を得た。この包装材にガーゼを挿入後、開口部を熱融着して密封し、AC滅菌134℃×8分、EOG滅菌4時間行ったところ、インジケータインキ層はAC滅菌では赤から緑、EOG滅菌で赤から青に変色した。その際、耐水性インジケータ1において、滲みや流出、中のガーゼへの転写は見られなかった。
Figure 2013176548
同じく下記化学式(3)〜(12)に示されるモノアゾ染料を用いて同様に耐水性インジケータ1を作製し、同様の条件でEOG滅菌及びAC滅菌した結果、耐水性インジケータ1において、滲みや流出、中のガーゼへの転写は見られず、所期の色に変色した。
Figure 2013176548
(比較例1)
モノアゾ染料に代わりにディスパースレッド137を用いたこと以外は実施例1と同様の方法でインジケータを作製した。実施例1と同様の条件でAC滅菌及びEOG滅菌した結果、インジケータの滲みや流出及び中のガーゼへの転写が見られた。
(実施例2)
前記化学式(2)に示されるモノアゾ染料1.2重量部、マロン酸4.8重量部、塩基性炭酸鉛6重量部、硫黄12重量部、アクリル樹脂40重量部、トルエン30重量部をボールミルにて混合してインキ組成物を得た。このインキ組成物を基材2であるクラフト紙に印刷してインジケータインキ層3を形成し、印刷うら面に粘着剤を塗布して粘着層4を有する耐水性インジケータ1であるインジケータテープを得た。インジケータテープで金属トレーを包んだ不織布を固定し、AC滅菌134℃×8分、EOG滅菌4時間行ったところ、インジケータインキ層3はAC滅菌では赤から黒、EOG滅菌では赤から青に変色した。その際、耐水性インジケータ1において、滲みや流出、不織布や金属トレーへの転写は見られなかった。
同じく前記化学式(3)〜(12)に示されるモノアゾ染料を用いて同様に耐水性インジケータ1を作製し、同様の条件でEOG滅菌及びAC滅菌した結果、耐水性インジケータ1において、滲みや流出、不織布や金属トレーへの転写は見られず、所期の色に変色した。
(比較例2)
モノアゾ染料の代わりにディスパースレッド137を用いたこと以外は実施例2と同様の方法でインジケータを作製した。実施例2と同様の条件でAC滅菌及びEOG滅菌した結果、インジケータの滲みや流出及び不織布や金属トレーへの転写が見られた。
(実施例3)
実施例2のインキ組成物を基材2である上質紙に印刷してインジケータインキ層3を形成し、印刷面にシリコーン樹脂を用いた水分透過性樹脂層5が形成された耐水性インジケータ1であるインジケータカードを得た。インジケータカードを包装材にガーゼと共に挿入し、挿入後開口部を密封し、AC滅菌134℃×8分、EOG滅菌4時間行ったところ、インジケータインキ層3はAC滅菌では赤から黒、EOG滅菌では赤から青に変色した。その際、耐水性インジケータ1において、滲みや流出、ガーゼへの転写は見られなかった。
(比較例3)
モノアゾ染料の代わりにディスパースレッド137を用いたこと以外は実施例3と同様の方法でインジケータを作製した。実施例3と同様の条件でAC滅菌及びEOG滅菌した結果、インジケータの滲みや流出及びガーゼへの転写が見られた。
(実施例4)
実施例2のインキ組成物を基材2であるPETフィルムに印刷してインジケータインキ層3を形成し、印刷うら面をPETフィルムでヒートシールして粘着層4を有する耐水性インジケータ1である包装材を得た。この包装材にガーゼを挿入後、開口部を熱融着して密封し、ボイル90℃×30分行ったところ、インジケータインキ層3は赤から黒に変色した。その際、耐水性インジケータ1において、滲みや流出、ガーゼへの転写は見られなかった。
(比較例4)
モノアゾ染料の代わりにディスパースレッド137を用いたこと以外は実施例4と同様の方法でインジケータを作製した。実施例4と同様の条件でAC滅菌及びEOG滅菌した結果、インジケータは滲み、湯中への流出が見られた。
(比較例5)
モノアゾ染料の代わりに、下記表2に示される各染料、C.I.ディスパースレッド111、C.I.ディスパースレッド88、C.I.ディスパースレッド154、及びC.I.ディスパースレッド258を用いて、比較例1〜4と同様の方法でインジケータを作製し、AC滅菌及びEOG滅菌した結果、インジケータの滲みや流出などが確認された。なお、C.I.ディスパースレッド111、C.I.ディスパースレッド88、C.I.ディスパースレッド154、及びC.I.ディスパースレッド258の変色は、AC滅菌で全て赤から黒、EOG滅菌で全て赤から青へ変色した。
Figure 2013176548
(実施例5)
実施例1のマロン酸6重量部に代えて、マロン酸20重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、耐水性インジケータ1を作製した。この耐水性インジケータ1は、保存安定性を保ちつつ、検知能力の感度が向上しており、エチレンオキサイドガスによる変色が良く検知能力が向上し、インキ状態での保存安定性が向上しているものであった。
本発明の耐水性インジケータは、医療、製薬、食品などのAC滅菌やEOG滅菌やボイル処理やレトルト処理において、水分の影響を受けることなく使用することができ、被検知物に添えたり、直接付したり、被検知物を包装したりする、インジケータカード、インジケータ付包装材、インジケータ付バッグ、インジケータテープ、インジケータラベルとして有用である。
1は耐水性インジケータ、2は基材、3はインジケータインキ層、4は粘着層、5は水分透過性樹脂層、20はインジケータ、21は基材、22はインジケータインキ層、23はラミネート層である。

Claims (9)

  1. 基材のおもて面の少なくとも一部に形成されているインジケータインキ層が、水分非透過膜で被覆されることなく、露出し又は水分透過性樹脂層で被覆された耐水性インジケータであって、
    所定の温度で、及び/又は、高圧蒸気若しくはエチレンオキサイドガスに反応して、変色する前記インジケータインキ層が、下記化学式(1)
    A−N=N−B・・・(1)
    (式中、Aは、原子団が付加されていない窒素原子を含む、ピリジン環、キノリン環、イソキノリン環、トリアゾール環、テトラゾール環、インダゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、又はチアジアゾール環に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基、ビニル基、及びハロゲン原子から選ばれる疎水基が導入されている複素環式化合物残基、Bは、芳香族アミン類、フェノール類、ナフトール類、アミノフェノール類、又はアミノナフトール類のアミノ基又は水酸基が炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基、ビニル基、及びハロゲン原子から選ばれる少なくとも何れかの疎水基で置換され、その芳香環で脱水素化されている1価基)で示されるモノアゾ染料を含有し、それらが前記疎水基によって水分非拡散となっていることを特徴とする耐水性インジケータ。
  2. 前記モノアゾ染料の前記複素環式化合物残基が、前記ベンゾチアゾール環、前記キノリン環、前記イソキノリン環、前記インダゾール環、前記チアゾール環、前記チアジアゾール環、又は前記ピリジン環に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基、ビニル基、及びハロゲン原子から選ばれる前記疎水基が導入されていることを特徴とする請求項1に記載の耐水性インジケータ。
  3. 前記モノアゾ染料の前記複素環式化合物残基が、
    Figure 2013176548
    (式中、Zは、前記疎水基)であることを特徴とする請求項1〜2の何れかに記載の耐水性インジケータ。
  4. 前記モノアゾ染料が、下記化学式(2)〜(12)
    Figure 2013176548
    で示されることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の耐水性インジケータ。
  5. 前記インジケータインキ層が、前記モノアゾ染料の0.1〜1重量部と、有機酸及び/又は有機酸の金属塩の4.8〜30重量部とを、含有することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の耐水性インジケータ。
  6. 前記基材が、上質紙、クレープ紙、及びクラフト紙から選ばれる紙製基材、又は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、ポリカーボネート、及びアクリル樹脂から選ばれるプラスチック製基材であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の耐水性インジケータ。
  7. 前記水分透過性樹脂層が、シリコーン樹脂であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の耐水性インジケータ。
  8. 前記基材のうら面側に粘着層が形成されていることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の耐水性インジケータ。
  9. 下記化学式(1)
    A−N=N−B・・・(1)
    (式中、Aは、原子団が付加されていない窒素原子を含む、ピリジン環、キノリン環、イソキノリン環、トリアゾール環、テトラゾール環、インダゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、又はチアジアゾール環に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基、ビニル基、及びハロゲン原子から選ばれる疎水基が導入されている複素環式化合物残基、Bは、芳香族アミン類、フェノール類、ナフトール類、アミノフェノール類、又はアミノナフトール類のアミノ基又は水酸基が炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基、ビニル基、及びハロゲン原子から選ばれる少なくとも何れかの疎水基で置換され、その芳香環で脱水素化されている1価基)で示されるモノアゾ染料を含有し、所定の温度で、及び/又は、高圧蒸気若しくはエチレンオキサイドガスに反応して変色してそれを検知するこれら化合物が前記疎水基により水分非拡散となっていることによって、
    水分非透過膜で被覆されることなく外界に露出し又は水分透過性樹脂層で被覆されつつ、それら化合物が、水分と接触したときに、内外への拡散を防止されている耐水性検知インキ層。
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