JP2013176268A - 超音波モータ及びそれを用いたレンズ駆動装置 - Google Patents

超音波モータ及びそれを用いたレンズ駆動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】駆動力出力部材に外力が加わった場合にも振動体の出力部と回転体(駆動リング)との異常摩耗を回避することができると共に、小型化及び高出力化を実現することを目的とする。
【解決手段】この目的を達成するため、振動体10の出力部13が押圧接触されて被駆動体20が固定軸21を中心として回転する超音波モータ1において、固定軸21と被駆動体20との間に位置して、これら固定軸21と被駆動体20により転動可能に挟持される転動部材23と、転動部材23が転動しながら固定軸21の外周を回転する回転力が伝達され、固定軸21を中心に回転するように配置される駆動力出力部材24とを備える。
【選択図】図1

Description

本件発明は、振動体を被駆動体に押圧接触させて、振動体の振動を被駆動体に伝達して駆動力を発生させる超音波モータ、及び、当該超音波モータによりレンズを光軸方向に移動させるレンズ駆動装置に関する。より詳しくは、超音波モータの振動体と被駆動体との押圧接触構成に関する。
超音波モータは、圧電素子等の振動体(ステータ)により発生させた振動を利用して先端の出力部を楕円運動させて、押圧接触された被駆動体(ロータ)を回転駆動させる。このような超音波モータは、小型で、騒音が小さく、高出力を実現することができるため、フォーカス機能やズーム機能を備えた光学機器等において、レンズ駆動機構として採用されている。
例えば、従来の超音波モータを用いたレンズ駆動機構では、特許文献1に示すように、ロータを構成する駆動リング(被駆動体)にステータを構成する振動体(振動子)の出力部を押圧接触させ、振動体から発生された振動を駆動リングに伝えると、出力部と駆動リングの摩擦力により、駆動リングが固定部材を中心として回転駆動する。この駆動リングの回転に付随して回転する駆動力出力部材(回転軸)が回転すると、この駆動力出力部材に設けられたギアが回転し、フォーカスレンズなどのレンズが、レンズ鏡筒に対して光軸方向へスライド移動する。
通常、駆動リングと固定部材との間には、ボールベアリングなどの軸受部材が介設されている。軸受部材に摺接して駆動リングが回転すると、駆動リングに加わった回転力が駆動力出力部材に伝達されて、当該駆動力出力部材が回転し、レンズが光軸方向へスライド移動する。
特開2010−206907号公報
従来より、カメラなどの撮像装置には、オートフォーカス機能やオートズーム機能が設けられている。しかし、従来のレンズ駆動装置は、モータによって、レンズの駆動制御が行われている際に、モータからの駆動力以外の外力が加えられると、当該レンズ駆動装置を構成する部品が直接影響を受けて損傷するなどの問題が生じていた。
例えば、オートフォーカス機能を使用している際に、フォーカスレンズを手動で操作すると、レンズ駆動装置のモータによる所定の駆動力以上に外力が付加され、あるいは、逆方向の力が加わることがある。また、オートズーム機能を使用している際には、ズームレンズが被写体側に伸長するが、誤った操作が行われ、ズームレンズが前方から押し込まれると、レンズ駆動装置自体に大きな負荷が生じる。
外力によって、駆動力出力部材に負荷がかかると、駆動力出力部材に付随して回転する駆動リングが回転し、振動体の出力部と駆動リングとの間に異常摩耗が生じ、発熱や、耐用年数の低下を招く。
従来では、かかる異常摩耗を回避すべく、駆動リングと固定部材との間に複数のギヤを有する減速機構を備え、ギヤ同士の摩擦力を、振動体の出力部と駆動リングとの間の摩擦力より小さく設定し、外力による駆動力出力部材の回転力を駆動リング側に伝達しないようにスリップさせる構成が採用されている。
しかし、かかる構成では、外力による駆動力出力部材の回転によって、駆動リングと振動体の出力部との摩擦が生じないこととなるが、複数のギヤから構成される減速機構を連結する構成となるため、装置全体が大型化してしまう問題がある。レンズ駆動の設置場所は、レンズ鏡筒の限られた箇所に制限されるため、超音波モータ自体の小型化が要求されている。
また、かかる従来の構成では、摩擦力の設定が困難であり、振動体の出力部と駆動リングとの摩擦比を大きくとらざるを得ないため、駆動リングの回転出力を小さめに設定しなければならず、モータ自体の駆動効率が低下する問題がある。
そこで、本件発明者等は、鋭意研究の結果、本件発明にかかる超音波モータを採用することで、駆動力出力部材に外力が加わった場合にも振動体の出力部と回転体(駆動リング)との異常摩耗を回避することができると共に、小型化及び高出力化を実現することができることに想到したのである。以下、「超音波モータ」と「レンズ駆動装置」に分けて述べる。
<本件発明にかかる超音波モータ>
本件発明にかかる超音波モータは、電圧の印加により励振される圧電素子と、一端に出力部とを有する振動体と、振動体の出力部に接触して圧電素子の振動により固定軸を中心として回転される被駆動体と、振動体の出力部を被駆動体側に押圧接触させる与圧機構とを備えるものであって、固定軸と被駆動体との間に位置して、これら固定軸と被駆動体により転動可能に挟持される転動部材と、転動部材が転動しながら固定軸の外周を回転する回転力が伝達され、固定軸を中心に回転するように配置される駆動力出力部材とを備え、被駆動体と固定軸との間に押圧保持される転動部材との摩擦力を、振動体の出力部と被駆動体との摩擦力よりも小とすることを特徴とする。
本件発明にかかる超音波モータは、転動部材が、ボール部材であり、固定軸と被駆動体との間に位置して、略等間隔をおいて3個以上配置されることがより好ましい。
また、本件発明にかかる超音波モータは、固定軸の外周面に転動部材を摺接保持する断面略円弧状の転動部材受け溝を形成することがより好ましい。
更に、本件発明にかかる超音波モータは、被駆動体は、固定軸側の面に、固定軸側に向けて拡開する略V字状溝から成る押圧部を有することがより好ましい。
また、本件発明にかかる超音波モータは、転動部材が、円筒部材であり、固定軸と被駆動体との間に位置して、略等間隔をおいて3個以上配置されることがより好ましい。
<本件発明にかかるレンズ駆動装置>
本件発明にかかるレンズ駆動装置は、上述した超音波モータを駆動源とし、超音波モータの駆動力出力部材からの回転力を用いて、レンズ保持枠を介してレンズ鏡筒内に収容保持されたレンズを光軸方向に移動させることを特徴とする。
本件発明にかかる超音波モータによれば、固定軸と被駆動体との間に位置して、これら固定軸と被駆動体により転動可能に挟持される転動部材を備えることにより、振動体の出力部からの振動によって回転駆動される被駆動体の回転を維持することができる。また、転動部材によって、被駆動体に伝達された回転力を高効率で駆動力出力部材に伝達し、駆動力出力部材によって、その駆動力を外部に出力することが可能となる。転動部材は、固定軸と被駆動体との間に配置されるため、超音波モータ自体の小型化を実現することができる。
また、本件発明にかかる超音波モータを採用したレンズ駆動装置のように、駆動力出力部材に外力が加わった場合には、被駆動体と固定軸との間に押圧保持される転動部材との摩擦力の方が、振動体の出力部と被駆動体との摩擦力よりも小さいため、転動部材と被駆動体との間に回転力が加わる以前に、転動部材が転動して、振動体の出力部と被駆動体との間に異常摩耗が生じる不都合を未然に回避することができる。
従って、本件発明にかかる超音波モータは、外力による振動体の出力部と被駆動体との間の異常摩耗を考慮することなく、与圧機構によって、振動体の出力部を被駆動体に押圧接触させることができることから、出力効率の向上を図ることができる。
本件発明にかかる超音波モータの部分透視平面図である。 図1の超音波モータの縦断側面図である。 図2の部分拡大図である。 本件発明にかかるレンズ駆動装置の模式断面図である。 図4のレンズ鏡筒内の配置を像面側からみた概略図である。
以下、図面を参照して、本件発明にかかる超音波モータ及びその超音波モータを用いたレンズ駆動装置について説明する。
<超音波モータ>
まずはじめに、図1〜図3を用いて本件発明にかかる超音波モータ1について詳述する。図1は本件発明にかかる超音波モータ1の部分透視平面図、図2は図1の超音波モータ1の縦断側面図、図3は図2の部分拡大図をそれぞれ示している。
超音波モータは、例えば圧電素子からなる振動体に所定の電圧を印加することにより、当該振動体を振動させて、被駆動体に当該振動を伝達して所定の駆動力を発生させるものである。
本件発明にかかる超音波モータ1は、ステータ3を構成する振動体10と、当該振動体10の一側に当該振動体10と当接して配置されるロータ4と、振動体10をロータ4側に押圧接触させる与圧機構5とを取付板2上に設けて構成される。
<ステータ>
本件発明にかかる超音波モータ1は、定在波型超音波モータである。そのため、ステータ3を構成する振動体10は、長方形の平板圧電体11上に、格子状に4つの電極12・・を配置して構成されると共に、振動体10のロータ4側に、突状の出力部13が形成されている。
そして、対角線上の2つの電極12、12に40〜80kHz程度の高周波電圧を印加すると、振動体10本体には、一方向に伸縮する運動と、当該方向と直交する方向に屈曲する運動が発生する。かかる伸縮運動と屈曲運動とが合成されて、振動体10の出力部13には、定在波が発生し、楕円運動を生ずる。印加する電極の組合せや、印加電圧、印加周期を変更することによって、振動動作を制御することができる。
この振動体10は、保持部材14内に収容された状態で取付板2に配設される。この保持部材14は、振動体10のロータ4側の面15A、すなわち、出力部13が形成される側の面15Aと、当該出力部13側の面15Aと対向する側の面15Bが開口して形成され、その他の面によって振動体10の外面を概ね覆う。これにより、保持部材14は、振動体10の振動状態を維持しながら当該振動体10を収容保持する。
<与圧機構>
取付板2に設けられる与圧機構5は、振動体10のロータ4とは反対側端部の側面15B側に当接して配置され、振動体10をロータ4側に押圧する。本実施の形態では、与圧機構5は、与圧源51と、与圧伝達アーム52と、与圧補正部53とを備える。与圧源51は、例えば縮退する方向に付勢されたスプリングコイルによって構成され、振動体10とは離間し、一方の端部51Aが取付板2に固定され、他方の端部51Bは与圧伝達アーム52に接続される。
与圧機構5の与圧伝達アーム52は、与圧源51の与圧力を振動体10側に伝達するアーム部材である。本実施の形態では、与圧伝達アーム52は、支軸54を中心として回動可能に取付板2に取り付けられる。そして、与圧伝達アーム52は、一側に設けられた与圧源接続部55によって、与圧源51に接続されると共に、与圧伝達アーム52の他端52Aは、振動体10の側面15B側に当接して配置される。これにより、縮退する方向に付勢された与圧源51からの与圧力によって、与圧伝達アーム52は、支軸54を中心として回動し、与圧伝達アーム52の振動体10と対向する端部52Aが振動体2をロータ4側に常時、押圧する方向に力が生じる。
与圧機構5の与圧補正部53は、与圧伝達アーム52と振動体10の側面15Bとの間において回動自在に設けられるものである。この与圧補正部53は、振動体10の側面15Bに対して、与圧伝達アーム52の押圧力の角度を補正して振動体10に対して所定の角度で圧力を付与するものである。これにより、振動体10をロータ4側に適切な角度で安定して圧力接触させることができる。
<ロータ>
次に、本件発明にかかる超音波モータ1のロータ4の構成について詳述する。ロータ4は、振動体10の出力部13から伝達された運動に基づき駆動されるものである。このロータ4は、取付板2に固定される固定軸21と、振動体10の出力部13と押圧接触し、当該振動体10の振動により固定軸21を中心として回動する被駆動体20と、この固定軸21と被駆動体20との間に配置され、被駆動体20の回転を維持する複数の転動部材23と、転動部材23を転動自在に保持すると共に、転動部材23の回転により従動回転する駆動力出力部材24とを備える。
固定軸21は、振動体10から伝達される駆動力が加わる方向と略直交する方向に延在して構成される。また、被駆動体20は、固定軸21の軸方向に延在して構成される円筒状を呈している。
そして、この固定軸21と被駆動体20との間には、これら固定軸21の外周壁と被駆動体20の内周壁により転動可能に挟持される転動部材23が配設されている。本実施の形態では、転動部材23は、ボール部材により構成されており、固定軸21と被駆動体20との間に位置し、これら固定軸21と被駆動体20によって挟持される。転動部材23は、固定軸21を中心として回動自在に配設される駆動力出力部材24によって、略等間隔をおいて3個保持されている。なお、ここでは、転動部材23を3個設けた場合について説明しているが、これに限定されるものではなく、略等間隔をおいて4個以上配設してもよい。
ここで、各転動部材23を転動自在に保持する駆動力出力部材24は、固定軸21を中心として回動自在に配設される筒状部材であり、各転動部材23を転動可能に収容保持する各箇所には、所定間隔を存して転動部材収容部25が形成されている。このとき、転動部材23が駆動力出力部材24の転動部材収容部25内に収容された状態で、当該転動部材23は、少なくとも被駆動体20と直接、又は、当該被駆動体20に付随して回転するガイド部材26などを介して間接に接触すると共に、固定軸21の外周面に摺接する構成とされているものとする。
そして、各転動部材23が固定軸21の外周を遊星回転する回転力がこの駆動力出力部材24に伝達されることで、当該駆動力出力部材24自体も固定軸21を中心として回動するものであり、この駆動力出力部材24には、当該回転力を外部に出力するためのギヤ27が形成されている。
以上の構成により、振動体10の出力部13が与圧機構5によってロータ4の被駆動体20に押圧接触した状態で、振動体10に電位が印加されると、振動体10の出力部13は、楕円運動を発生し、当該楕円運動を行う出力部13と摩擦接触する被駆動体20は、固定軸21を中心として回転する。
このとき、固定軸21と被駆動体20との間に位置して、これら固定軸21と被駆動体20により転動部材23が転動可能に挟持されているため、振動体20からの振動によって回転駆動される被駆動体20の回転に伴って、当該被駆動体20の内壁と転動部材23との摩擦接触により、この転動部材23自体が固定軸21を中心として遊星回転する。そして、各転動部材23が固定軸21を中心として遊星回転することで、この回転に従動して駆動力出力部材24が固定軸21を中心として回転する。この駆動力出力部材24の回転によって、当該駆動力出力部材24に形成されたギヤ27が回転し、当該ギヤ27に噛合されるギヤを介して外部に回転力を出力することができる。
このように、固定軸21と被駆動体20との間には、転動部材23が転動可能に挟持されているため、この転動部材23によって被駆動体20の回転を維持することができる。また、転動部材23によって、被駆動体20に伝達された回転駆動力を高効率で駆動力出力部材24に伝達し、駆動力出力部材24によって、その回転駆動力を外部に出力することが可能となる。特に、転動部材23は、固定軸21と被駆動体20との間に配置されるため、超音波モータ1自体の小型化を実現することができる。
また、本実施の形態では、転動部材23は、ボール部材により構成され、略等間隔をおいて3個以上配置されることにより、被駆動体20の回転を安定して維持することができると共に、駆動力出力部材24の回転力の安定化を図ることができる。
なお、本実施の形態では、転動部材23としてボール部材を採用しているが、これに限定されるものではなく、円筒部材を固定軸21と被駆動体20との間に配置して、被駆動体20の回転力を駆動力出力部材24に伝達する構成としてもよい。円筒部材を採用した場合にも、振動体10からの振動によって回転駆動される被駆動体20の回転を維持することができる。また、円筒部材によって、被駆動体20に伝達された回転力を高効率で駆動力出力部材24に伝達し、駆動力出力部材24によって、その駆動力を効率的に外部に出力することが可能となる。円筒部材の場合にも、固定軸21と被駆動体20との間に配置されるため、超音波モータ1自体の小型化を実現することができる。
また、転動部材23としてボール部材を採用した本実施の形態では、図3の部分拡大図に示すように、固定軸21の外周面には、全周に渡って連続して、転動部材23を摺接保持する断面略円弧状の転動部材受け溝28が形成されている。
通常、振動体10が与圧機構5によって被駆動体20側に付勢されているため、振動体10から被駆動体20に伝達される力の多くは、固定軸21に直交する方向に加えられる。しかし、被駆動体20に接触する振動体10の運動軌跡は、固定軸21に直交するx方向成分だけではなく、固定軸21に平行なy方向成分やその他の方向へ動かす成分も含んでいる。
これに対し、固定軸21の外周面に転動部材受け溝28が形成されている場合には、振動体10から回転力が加えられた被駆動体20と固定軸21との間に配置される転動部材23は、断面略円弧状の転動部材受け溝28によって、摺接保持される。そのため、振動体10の出力部13から被駆動体20に伝達され、その後、被駆動体20から転動部材23に伝達された複数の方向成分からなる回転力は、転動部材23が円弧状の転動部材受け溝28の壁面と摺接することで、固定軸21に平行なy方向成分の回転力が、転動部材23の転動部材受け溝28内を走行する方向に集約される。
従って、被駆動体20が固定軸21に平行な方向に移動してしまう不都合を防止することができ、被駆動体20を安定して回転させることができる。これにより、振動体10から伝達された回転力のロス率の低減を図ることができ、超音波モータ1の出力効率の向上を実現することができる。
更に、転動部材23としてボール部材を採用した本実施の形態では、被駆動体20は、固定軸21側の面に、固定軸21側に向けて拡開する略V字状の押圧溝29が形成されている。図3に示す本実施の形態では、被駆動体20の回転に付随して回転するガイド部材26の固定軸21側の面に、押圧溝29が形成されている。
この場合、転動部材23は、略V字状の押圧溝29を構成する各傾斜面29A、29Bにおいて被駆動体20と当接するため、被駆動体20に振動体10から伝達された回転力を異なる二方向から固定軸21に向けて、押し付けることができる。
そのため、転動部材23は、当該押圧溝29と固定軸21側の転動部材受け溝28との間に転動可能な状態で確実に挟持され、伝達された回転力を当該転動部材23を転動させる力に変えて、効率的に駆動力出力部材24に伝達することができる。従って、超音波モータ1の高出力化を実現することができる。
<レンズ駆動装置>
次に、図4及び図5を参照して、本件発明にかかるレンズ駆動装置30について詳述する。図4は本件発明にかかるレンズ駆動装置30の模式断面図、図5は図4のレンズ鏡筒内の配置を像面側からみた概略図をそれぞれ示している。
本実施の形態におけるレンズ駆動装置30は、上述した超音波モータ1を駆動源とし、超音波モータ1の駆動力出力部材24からの回転力を用いて、レンズ保持枠31を介してレンズ鏡筒32内に収容保持されたフォーカスレンズ等のレンズ33を光軸方向(図4中一点破線Lにて示す)に移動させるものである。
レンズ駆動装置30は、固定筒35と、当該固定筒35の外周に貫挿配置されるカム筒36と、超音波モータ1の駆動力出力部材24に設けられたギヤ27と噛合して光軸を中心に回転するフォーカスギヤリング40と、当該フォーカスギヤリング40とカム筒36の外周に設けられた突起部38とを結合するアーム部材41とを備える。カム筒36には、突起部34を介して保持枠31に保持されたレンズ33が係合されている。フォーカスギアリング40が回転駆動されることにより、固定筒35に対してカム筒36が回転駆動し、突起部34により係合されるレンズ保持枠31が光軸方向に移動する。
これにより、フォーカスレンズ33の焦点調節を行うオートフォーカス動作において、超音波モータ1の駆動力出力部材24に伝達された振動体10からの駆動力が、ギヤ27及びフォーカスギヤリング40に伝達されて、レンズ保持枠31を光軸方向に移動させることができる。
他方、フォーカスレンズ33のフォーカスギヤリング40を故意に回動させると、超音波モータ1の駆動力出力部材24に設けられたギヤ27も回転することとなるが、被駆動体20と固定軸21との間に押圧保持される転動部材23の摩擦力を振動体10の出力部13と被駆動体20との摩擦力よりも小とすることで、振動体10の出力部13と被駆動体20との間に異常摩耗が生じる不都合を未然に回避することができる。
このように、外力により超音波モータ1の駆動力出力部材24が回転された場合であっても、振動体10の出力部と被駆動体20との間の異常摩耗を回避することができる。そのため、本件出願にかかるレンズ駆動装置30は、振動体10の出力部13と被駆動体20との間の異常摩耗を考慮することなく、与圧機構5によって、振動体10の出力部13を被駆動体20に押圧接触させることができることから、出力効率の向上を図ることができる。
また、本件発明における転動部材23は、被駆動体20の回転を維持する部材として用いられるのみならず、駆動力出力部材24に加えられた外力を的確に逃がして、振動体10の出力部13と被駆動体20との間の異常摩擦を防止するスリップ機構として共用することができ、従来の複数のギヤを用いた減速機構を採用する場合と比べて、装置全体の小型化を実現することができる。
本件発明に係る超音波モータは、外部から駆動力出力部材を回転させられた場合であっても、外部からの回転力を効果的にスリップさせることで、振動体10の出力部13と被駆動体20との間に生じる異常摩耗を回避することができるので、駆動力出力部材の回転力によりレンズの移動制御を行うレンズ駆動装置に有効である。
1 超音波モータ
2 取付板
3 ステータ
4 ロータ
5 与圧機構
10 振動体
11 圧電素子
13 出力部
14 保持部材
15A ロータ側の面
15B 与圧機構側の面
20 被駆動体
21 固定軸
23 転動部材(ボール部材、円筒状部材)
24 駆動力出力部材
25 転動部材収容部
26 ガイド部材
27 ギヤ
28 転動部材受け溝
29 押圧溝
30 レンズ駆動装置
31 レンズ保持枠
32 レンズ鏡筒
33 レンズ
35 固定筒
36 カム筒
40 フォーカスギヤリング

Claims (6)

  1. 電圧の印加により励振される圧電素子と、一端に出力部とを有する振動体と、
    当該振動体の出力部に接触して当該圧電素子の振動により固定軸を中心として回転される被駆動体と、
    当該振動体の出力部を当該被駆動体側に押圧接触させる与圧機構とを備える超音波モータにおいて、
    当該固定軸と当該被駆動体との間に位置して、これら固定軸と被駆動体により転動可能に挟持される転動部材と、
    当該転動部材が転動しながら当該固定軸の外周を回転する回転力が伝達され、当該固定軸を中心に回転するように配置される駆動力出力部材とを備え、
    前記被駆動体と前記固定軸との間に押圧保持される前記転動部材との摩擦力を、前記振動体の出力部と前記被駆動体との摩擦力よりも小とすることを特徴とする超音波モータ。
  2. 前記転動部材は、ボール部材であり、前記固定軸と前記被駆動体との間に位置して、略等間隔をおいて3個以上配置される請求項1に記載の超音波モータ。
  3. 前記固定軸の外周面には、前記転動部材を摺接保持する断面略円弧状の転動部材受け溝を形成した請求項2に記載の超音波モータ。
  4. 前記被駆動体は、前記固定軸側の面に、当該固定軸側に向けて拡開する略V字状溝から成る押圧部を有する請求項2又は請求項3に記載の超音波モータ。
  5. 前記転動部材は、円筒部材であり、前記固定軸と前記被駆動体との間に位置して、略等間隔をおいて3個以上配置される請求項1に記載の超音波モータ。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の超音波モータを駆動源とし、当該超音波モータの前記駆動力出力部材からの回転力を用いて、レンズ保持枠を介してレンズ鏡筒内に収容保持されたレンズを光軸方向に移動させることを特徴とするレンズ駆動装置。
JP2012040408A 2012-02-27 2012-02-27 超音波モータ及びそれを用いたレンズ駆動装置 Pending JP2013176268A (ja)

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