JP2013176247A - 回転電機の潤滑装置 - Google Patents

回転電機の潤滑装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013176247A
JP2013176247A JP2012039920A JP2012039920A JP2013176247A JP 2013176247 A JP2013176247 A JP 2013176247A JP 2012039920 A JP2012039920 A JP 2012039920A JP 2012039920 A JP2012039920 A JP 2012039920A JP 2013176247 A JP2013176247 A JP 2013176247A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
rotor
composite liquid
composite
liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012039920A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroya Takahashi
裕哉 高橋
Kazuya Arakawa
一哉 荒川
Daisuke Tokozakura
大輔 床桜
Keisuke Ichige
敬介 市毛
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2012039920A priority Critical patent/JP2013176247A/ja
Publication of JP2013176247A publication Critical patent/JP2013176247A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Motor Or Generator Cooling System (AREA)

Abstract

【課題】潤滑油の混合濃度が十分な複合液を回転電機に供給できる回転電機の潤滑装置を提供する。
【解決手段】潤滑装置30は、潤滑油とその潤滑油に非溶性で潤滑油よりも高密度かつ低粘度の冷媒とを混合した複合液を用いて複合モータ1を潤滑及び冷却する。潤滑装置30は、オイルストレーナ36とオイルポンプ32とを接続する外部通路35と、回転中心側の複合液をステータ側に供給するための第1排出孔39と、巻線ロータ11及び磁石ロータ12の回転軸線Ax方向に関して第1排出孔39の開口位置とオイルストレーナ36の設置位置との間に位置するようにケース15の底部15aに設けられ、各ロータ11、12の回転半径方向内側に突出し、かつケース15の周方向に延びたリブ45と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転電機を潤滑及び冷却する回転電機の潤滑装置に関する。
変速機に適用された潤滑装置として、潤滑油と潤滑油に非溶性かつ潤滑油より低粘度の冷媒とを混合した複合液を用い、使用液の低粘度化による攪拌損失低減効果及び冷媒による冷却性の向上を図ったものが知られている(特許文献1)。その他、本発明に関連する先行技術文献として特許文献2が存在する。
特開2010−223261号公報 特開2011−202719号公報
特許文献1の潤滑装置は、複合液に含まれる潤滑油と冷媒との密度が異なるため、歯車等の動力伝達要素を収めるケースの下部で複合液が分離してケースの底部側に冷媒が偏る。ケースの底部に存在する複合液を、オイルストレーナを介してオイルポンプにて吸引し、吸引した複合液を再度ケース内に供給して複合液を循環させる場合、底部側に偏った冷媒が動力伝達要素に対して主に供給されることになる。そのため、動力伝達要素の摺動部位に供給するべき潤滑油が不足し、こうした部位の潤滑性が低下するおそれがある。
そこで、本発明は、潤滑油の混合濃度が十分な複合液を回転電機に供給できる回転電機の潤滑装置を提供することを目的とする。
本発明の潤滑装置は、支持部材にて支持されたロータの外周側にステータが配置された状態でケースに収められた回転電機に適用され、潤滑油と、前記潤滑油に非溶性で前記潤滑油より高密度かつ低粘度の冷媒とを混合した複合液を前記ロータの回転中心側から前記ケース内にオイルポンプにて供給し、前記ケースの底部に存在する前記複合液を、オイルストレーナを介して前記オイルポンプにて吸引することにより前記複合液を循環させる回転電機の潤滑装置であって、前記オイルストレーナと前記オイルポンプとを接続する接続通路と、前記支持部材に設けられ、前記回転中心側の前記複合液を前記ステータ側に供給するための供給通路と、前記ロータの回転軸線方向に関して前記供給通路の開口位置と前記オイルストレーナの設置位置との間に位置するように前記ケースの前記底部に設けられ、前記ロータの回転半径方向内側に突出し、かつ前記ケースの周方向に延びた壁部と、を備えるものである(請求項1)。
この潤滑装置によれば、ロータの回転中心側から供給された複合液は供給通路を通じてステータ側に供給される。ステータ側に供給された複合液はケースの底部に溜まる。複合液は潤滑油とその潤滑油に対して不溶性で高密度かつ低粘度の冷媒とが混合されたものであるから、ケースの底部に溜まった複合液は冷媒が底部側に偏り、つまり底部から離れるに従って潤滑油の濃度が高まった状態となる。供給通路の開口位置とオイルストレーナの設置位置との間にはロータの回転半径方向内側に突出しかつケースの周方向に延びた壁部が設けられているため、潤滑油濃度の比較的に高い複合液がその壁部を乗り越える。壁部を乗り越えた複合液はオイルストレーナを介してオイルポンプにて吸引され、オイルポンプによってロータの回転中心側に供給される。従って、回転電機に潤滑油濃度が十分な複合液を供給できるから、潤滑が必要な回転電機の部位に対する潤滑性の低下を抑制できる。
本発明の潤滑装置の一態様においては、前記ステータと前記壁部との間に設けられた他のオイルストレーナと、前記他のオイルストレーナが接続され、前記接続通路に合流する合流通路と、前記オイルストレーナと前記オイルポンプとの間が開通され、前記他のオイルストレーナと前記オイルポンプとの間が閉鎖される第1の状態と、前記他のオイルストレーナと前記オイルポンプとの間が開通され、前記オイルストレーナと前記オイルポンプとの間が閉鎖される第2の状態とを切り替える切り替え手段と、前記底部に存在する前記複合液の液面位置に基づいて前記第1の状態と前記第2の状態とが切り替えられるように、前記切り替え手段を制御する切り替え制御手段と、を更に備えてもよい(請求項2)。
底部に溜まる複合液の液面位置は回転電機の回転数や傾斜等により変化する。その複合液は底部からの高さによって潤滑油濃度が異なるので、壁部を乗り越えて底部に溜まる複合液の潤滑油濃度と、壁部を乗り越えずに底部に溜まる複合液の潤滑油濃度とが異なる。そのため、複合液の液面位置に基づいて第1の状態と第2の状態とを切り替えることにより、回転電機に供給される複合液の潤滑油濃度を選択できる。
例えば、前記切り替え制御手段は、前記複合液の液面位置が前記壁部の高さよりも高い場合は前記第1の状態に、前記複合液の液面位置が前記壁部の高さよりも低い場合は前記第2の状態にそれぞれ切り替えられるように、前記切り替え手段を制御してもよい(請求項3)。底部に溜まる複合液の液面位置が壁部よりも高い場合に、第1の状態に切り替えてオイルストレーナを介して複合液を吸引することにより、壁部を乗り越えた比較的潤滑油濃度が高い複合液を回転電機に供給できる。一方、底部に溜まった複合液の液面位置が壁部よりも低い場合に、第2の状態に切り替えて他のオイルストレーナを介して複合液を吸引することにより、潤滑油と冷媒とが十分に混合した状態の複合液を回転電機に供給できる。
なお、本発明で底部とは回転電機を配置する向きを問わずケースの鉛直下方に位置する部分をいう。例えば、ケースが円筒状の場合において、ロータの回転軸線を水平方向に向けた状態で回転電機を配置したときにはケースの周壁面の一部が底部に相当する。
以上説明したように、本発明の潤滑装置によれば、上述した壁部がケースの壁部に設けられているため、その壁部を乗り越えた潤滑油濃度の比較的に高い複合液がオイルストレーナを介してオイルポンプにて吸引され、オイルポンプによってロータの回転中心側に供給される。これにより、回転電機に潤滑油濃度が十分な複合液を供給できるから、ベアリング等の潤滑が必要な回転電機の部位に対する潤滑性の低下を抑制できる。
本発明の第1の形態の潤滑装置が適用された複合モータを示す図。 図1のII-II線における回転電機の断面を示す図。 図1の破線Aで囲んだ範囲を拡大して示す図。 本発明の第2の形態の潤滑装置が適用された複合モータの一部を示す図。 図4の潤滑装置が第1の状態に切り替えられた場合の説明図。 図4の潤滑装置が第2の状態に切り替えられた場合の説明図。 第2の形態に係る制御ルーチンの一例を示したフローチャート。
(第1の形態)
図1及び図2に示された回転電機としての複合モータ1は、自動車等の不図示の車両に搭載され、その走行用動力源である不図示の内燃機関と変速機との間の動力伝達経路中に組み込まれる。複合モータ1は、入力軸10と、入力軸10と一体回転する巻線ロータ11と、磁石ロータ12と、磁石ロータ12の外周側に配置されたステータ13と、磁石ロータ12と一体回転する出力軸14とを備えている。これら二つのロータ11、12が本発明に係るロータに相当する。
巻線ロータ11、磁石ロータ12、及びステータ13は、ケース15内に収容されている。入力軸10は、内燃機関の不図示のクランク軸と連結されている。出力軸14は不図示の変速機の入力軸と連結されている。磁石ロータ12は、回転軸線Axの回りに回転可能なように一対のベアリングB1、B1を介してケース15に支持されている。入力軸10は、回転軸線Axの回りに回転可能なように一対のベアリングB2、B2を介して磁石ロータ12に支持されている。そのため、入力軸10と磁石ロータ12とは相対回転可能に設けられる。
巻線ロータ11は、内周に空間が形成されるように筒状に構成されている。巻線ロータ11の内径は、入力軸10の外径よりも大きい。巻線ロータ11は、入力軸10と同軸になるように入力軸10の外周に配置されている。巻線ロータ11と入力軸10とが連結されることにより、巻線ロータ11が回転軸線Axの回りに回転可能に設けられる。また、巻線ロータ11と磁石ロータ12とが相互に相対回転可能になる。巻線ロータ11は複数のコイル11aを備えている。これら複数のコイル11aに所定の順番で電流を流すことにより、周方向に回転する回転磁界が発生する。
各ロータ11、12の外周に配置されたステータ13は円筒状に形成されている。ステータ13の内径は巻線ロータ11の外径及び磁石ロータ12の外径よりも大きい。ステータ13は、巻線ロータ11の径方向外側に巻線ロータ11と同軸になるように設けられている。ステータ13は、ケース15に回転不能に固定されている。ステータ13は複数のコイル13aを備えている。これら複数のコイル13aに所定の順番で電流を流すことにより、周方向に回転する回転磁界が発生する。
磁石ロータ12は、巻線ロータ11と同様に内周に空間が形成されるように構成されている。磁石ロータ12は、巻線ロータ11の外周かつステータ13の内周に巻線ロータ11及びステータ13と同軸になるように設けられている。また、磁石ロータ12は、巻線ロータ11との間及びステータ13との間にそれぞれ所定の隙間が生じるように設けられている。巻線ロータ11、磁石ロータ12、及びステータ13は、回転軸線Ax方向から見た場合に内側から巻線ロータ11、磁石ロータ12、ステータ13の順番で同心円状になるように配置されている。
磁石ロータ12は、不図示の永久磁石を備えた環状のロータコア17と、ロータコア17の両端部にそれぞれ取り付けられたエンドプレート18とを備えている。エンドプレート18は、円筒状の小径部18aと、小径部18aの一端から回転半径方向外側に延びるフランジ部18bと、フランジ部18bから小径部18aとは反対の方向、かつ回転軸線Ax方向に延びる大径部18cとを備えている。大径部18cは小径部18aよりも径方向の大きさが大きい。磁石ロータ12は、小径部18aがベアリングB1を介してケース15に支持されている。
図2に示すように大径部18cには、凸部19と凹部20とが周方向に交互に設けられている。図1に示すように凸部19の回転半径方向の側面19aは、回転半径方向の位置がロータコア17の外周とほぼ同じになるように設けられている。また、凸部19の回転軸線Ax方向の側面19bは、ロータコア17から回転軸線Ax方向に離れた位置に設けられている。一方、凹部20の回転半径方向の側面20aは、回転半径方向の位置がロータコア17の内周面とほぼ同じになるように設けられている。また、凹部20の回転軸線Ax方向の側面20bはロータコア17と接するように設けられている。図2に示すように凸部19と凹部20との間には、これらを互いに区分する仕切り面21が設けられている。
エンドプレート18は、複数の締結用ボルト26でロータコア17に固定されている。締結用ボルト26は、各凹部20に配置され、回転軸線Ax方向にロータコア17を貫いてエンドプレート18をロータコア17に固定する。図1において右側に配置されているエンドプレート18の小径部18aには、出力軸14が一体回転するように連結されている。各ロータ11、12は入力軸10、出力軸14及びエンドプレート18にて支持されるため、これら入力軸10、出力軸14及びエンドプレート18が本発明に係る支持部材に相当する。
複合モータ1は、巻線ロータ11及びステータ13の両方にコイルが設けられ、これらの両方で回転磁界を発生させることができる。そして、発生させた回転磁界で磁石ロータ12を回転させることができる。即ち、複合モータ1は、巻線ロータ11及び磁石ロータ12で構成される第1モータ・ジェネレータと、ステータ13及び磁石ロータ12で構成される第2モータ・ジェネレータとを内包する。そして、複合モータ1は、これら2つのモータ・ジェネレータを適宜に利用して内燃機関の動力を変速機に伝達する。例えば、入力軸10が内燃機関によって回転駆動された場合は、巻線ロータ11のコイル11aで電気が発生して磁力が発生する。そのため、巻線ロータ11の回転に伴って磁石ロータ12も回転する。この際、磁石ロータ12は巻線ロータ11と同じ方向に回転する。そして、これにより出力軸14から変速機に回転が伝達される。また、複合モータ1では、この際にコイル11aで発生した電気をインバータ等を介してステータ13のコイル13aに供給し、コイル13aで回転磁界を発生させることができる。そして、これにより磁石ロータ12を回転駆動することができる。このように複合モータ1では、巻線ロータ11で発生した磁力及び電力の両方を利用して磁石ロータ12を駆動することができる。この場合、磁石ロータ12の駆動トルクを増幅させることができる。そのため、複合モータ1は周知のトルクコンバータと同様に機能する。
図1に示すように、潤滑装置30は複合液を利用して上記の複合モータ1を潤滑及び冷却するために用いられる。複合液は、潤滑油と、潤滑油に対して非溶性で潤滑油よりも高密度かつ低粘度の冷媒とを混合したものである。複合液に含まれる冷媒としては、例えばフッ素系冷媒が使用される。図1の各矢印線は複合液の流れを示している。
潤滑装置30は複合液流路31を含み、その流路31には複合液を循環させるためのオイルポンプ32が設けられている。オイルポンプ32は内燃機関等を駆動源とする機械式ポンプであるが、その代わりとして電動式のオイルポンプを用いることもできる。複合液流路31は、複合モータ1の外部に引き回される外部通路35を含んでいる。外部通路35は、その入口側の端部がオイルストレーナ36に接続され、かつ出口側の端部が入力軸10に形成された中央通路37に接続されている。外部通路35のうちオイルストレーナ36とオイルポンプ32とを接続する部分が本発明に係る接続通路に相当する。オイルストレーナ36は複合液に含まれる異物等の不純物を濾過する機能を持つ。中央通路37は回転軸線Ax方向に延びていて、入力軸10の外周面に開口する複数の開口部37aに通じている。
中央通路37を介して各ロータ11、12の回転中心側に供給された複合液は図1の矢印F1で示したように遠心力によって各開口部37aから磁石ロータ12の内部に供給される。この際、複合液は巻線ロータ11のコイル11aに掛かり、このコイル11aを冷却する。その後、複合液の一部はエンドプレート18に形成された複数の第1排出孔39及び第2排出孔40から磁石ロータ12の外側に排出され、残りの複合液はエンドプレート18の凸部19に設けられた貯留部22に溜まる(図2参照)。各第1排出孔39は回転半径方向外側に開口し、第2排出孔40は回転軸線Ax方向に開口する。各第1排出孔39から排出された複合液はステータ13側に供給され、ケース15の下方に位置する底部15aに溜まる。中央通路37の開口部37a及びエンドプレート18の第1排出孔39によって、各ロータ11、12の回転中心側に供給された複合液がステータ13側に供給されるので、開口部37a及び第1排出孔39が本発明に係る供給通路に相当する。ケース15の底部15aに溜まった複合液はオイルストレーナ36を介してオイルポンプ32にて吸引される。これによって、複合液は図1の矢印で示したように循環する。
図3にも示したように、ケース15の底部15aには壁部としてのリブ45が設けられている。リブ45は、回転軸線Axの方向(図3の左右方向)に関して第1排出孔39(及び開口部37a)の開口位置P1とオイルストレーナ36の設置位置P2との間に位置している。リブ45は各ロータ11、12の回転半径方向内側(図3の上方)に突出し、かつケース15の周方向に延びている。リブ45の高さHaはオイルストレーナ36の高さよりも高い。複合液は潤滑油とその潤滑油に非溶性でかつ密度が高い冷媒とが混合されたものである。このため、ケース15の底部15aに溜まった複合液は、潤滑油濃度が高い潤滑油層Lbとその濃度が低い冷媒層Cbとに分離する。リブ45の高さHaはこのように分離した各層Lb、Cbの境界面Bの高さHbと同一又はその高さHbよりも低くなるように設定されている。境界面Bの高さHbは、複合モータ1及びオイルポンプ32がそれぞれ停止し、かつ内燃機関及び車両がそれぞれ停止している状態での高さを意味する。また、リブ45及び境界面Bの各高さHa、Hbは複合モータ1が設置された際の底部15aの最下部から鉛直方向に長さを測定した際の高さを意味する。
リブ45の高さHaがこのように設定されているので、図3の矢印F2で示すように潤滑油層Lbに含まれる潤滑油濃度が高い複合液L1がリブ45を乗り越えてオイルストレーナ36側に移る。そして、冷媒層Cbに含まれる潤滑油濃度が低く冷媒濃度が高い複合液L2の移動がリブ45にて妨げられる。これにより、潤滑油濃度が比較的高い複合液L1がオイルストレーナ36を介して吸引されて複合モータ1の回転中心側に供給されるから、複合モータ1に潤滑油濃度が十分な複合液を供給できる。従って、潤滑が必要な複合モータ1の部位、例えばベアリングB1、B2等に対する潤滑性の低下を抑制できる。そして、冷媒濃度が高い複合液はステータ13の周辺に存在するためステータ13の冷却効率が高まる。
(第2の形態)
次に、図4〜図6を参照しながら第2の形態を説明する。図4に示したように、第2の形態は潤滑装置及びその周辺装置を除いて第1の形態と共通する。従って、第1の形態と共通の構成には図面に同一符号を付して説明を省略する。潤滑装置50は第1の形態のストレーナ36と同一構造の第1ストレーナ51Aと、リブ45を挟んで第1ストレーナ51Aの反対側に配置された第2ストレーナ51Bと、一方の端部が第2ストレーナ51Bに接続され他方の端部が外部通路35に合流する合流通路52と、合流通路52の合流位置に設けられた切り替え手段としての三方弁53と、三方弁53の動作制御を行う電子制御装置(ECU)54とを含む。潤滑装置50のその他の構成は第1の形態の潤滑装置30と同一の構成である。第2の形態においては、第1オイルストレーナ51Aが本発明に係るオイルストレーナに、第2オイルストレーナ51Bが本発明に係る他のオイルストレーナに、それぞれ相当する。
図4に示すように、三方弁53は二つの位置a及び位置bに切り替えることができる。位置aは第1オイルストレーナ51Aとオイルポンプ32との間が開通され、かつ第2オイルストレーナ51Bとオイルポンプとの間が閉鎖される第1の状態に相当する。位置bは第2オイルストレーナ51Bとオイルポンプ32との間が開通され、かつ第1オイルストレーナ51Aとオイルポンプ32との間が閉鎖される第2の状態に相当する。これらの状態の切り替えは図5A及び図5Bに示したように、ケース15の底部15aに存在する複合液の液面位置PLに基づいて行われる。液面位置PLは複合モータ1の回転数や傾斜等により変化する。ケース15の底部15aに溜まる複合液は底部15aからの高さによって潤滑油濃度が異なるので、リブ45を乗り越えて底部15aに溜まる複合液の潤滑油濃度と、リブ45を乗り越えずに底部15aに溜まる複合液の潤滑油濃度とが異なる。なお、液面位置PLは複合モータ1が設置された際の底部15aの最下部から鉛直方向の位置を意味する。ECU54は液面位置PLを取得して、その液面位置PLに合わせて第1の状態と第2の状態とを切り替えている。
図5Aに示すように、第1の状態は液面位置PLがリブ45の高さHaよりも高く位置している場合に選択される。第1の状態においては合流通路52が三方弁53にて閉鎖されていて第2オイルストレーナ51Bが機能しないため、第1の形態と同様の作用効果を奏する。即ち、潤滑油濃度が比較的高い複合液L1が第1オイルストレーナ51Aを介して吸引されて複合モータ1の回転中心側に供給されるから、複合モータ1に潤滑油濃度が十分な複合液を供給できる。一方、図5Bに示すように、第2の状態は液面位置PLがリブ45の高さHaよりも低く位置している場合に選択される。第2の状態においては第2オイルストレーナ51Bが機能して、第1の状態の場合よりも潤滑油濃度が低く、潤滑油と冷媒とが十分に混合した状態の複合液L3を複合モータ1に供給できる。従って、複合液の液面位置PLが低下しても潤滑が必要な部位に低粘度の複合液を供給できるから損失低減効果が向上する。
ECU54は上述した切り替えを実現するため図6の制御ルーチンを所定間隔で繰り返し実行する。図6に示したように、ステップS1においては複合液の液面位置PLを取得する。液面位置PLはオイルポンプ32の回転数(回転速度)、車速及び車両の傾斜に基づいて算出される。図1に示したように、オイルポンプ32の回転速度は回転速度センサ55の出力信号に、車速は車速センサ56の出力信号に、車両の傾斜は傾斜センサ57の出力信号にそれぞれ基づいて取得される。なお、液面位置PLは上記のように各種パラメータに基づいて演算してもよいが、ケース15の内部にレベルセンサを設けて液面位置PLを直接的に測定して取得することもできる。
ステップS2においては液面位置PLがリブ45の高さHaよりも高いか否かを判定する。液面位置PLがリブ45の高さHaよりも高い場合はステップS3に進み、三方弁53が位置a(図4及び図5A参照)に切り替えられるように三方弁53を制御する。一方、液面位置PLがリブ45の高さHaと同一又は高さHaよりも低い場合はステップS4に進み、三方弁53が位置b(図4及び図5B参照)に切り替えられるように三方弁53を制御する。
以上の制御によれば、複合モータ1に供給される複合液の潤滑油濃度が互いに異なる第1の状態と第2の状態とを複合液の液面位置PLに基づいて切り替えることができ、上述した効果を達成できる。ECU54が図6の制御を実行することにより、ECU54は本発明に係る切り替え制御手段として機能する。
本発明は上記形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内において種々の形態にて実施できる。本発明の潤滑装置は上記各形態の複合モータに限らず、単一のロータを備えたモータに適用することも可能である。また、支持部材にて回転支持されるロータと、その外周にステータを有する限りにおいては、本発明は発電機やモータ・ジェネレータ等の各種の回転電機に適用可能である。なお、単一のロータを備えたモータ又は発電機が上記各形態の複合モータ1の磁石ロータ12を省略したものであると想定して、各種部材と本発明の構成との対応を説明すると、入力軸10が本発明に係る支持部材に、入力軸10に形成された中央通路37の開口部37aが本発明に係る供給通路にそれぞれ相当する。
上記各形態は、壁部として突出方向に関して厚さが一定のリブ45を設けたが、壁部の具体的形状は適宜設定できる。例えば、壁部として、突出方向に関して厚さが変化する形状を採用してもよい。具体的には、ケースの底部に近づくに従って上記厚さが徐々に厚くなる形状を採用して壁部の機械的強度を高めることもできる。
1 複合モータ(回転電機)
11 巻線ロータ(ロータ)
12 磁石ロータ(ロータ)
13 ステータ
15 ケース
15a 底部
10 入力軸(支持部材)
18 エンドプレート(支持部材)
30 潤滑装置
32 オイルポンプ
35 外部通路(接続通路)
36 オイルストレーナ
37a 開口部(供給通路)
39 第1排出孔(供給通路)
45 リブ(壁部)
50 潤滑装置
51A 第1オイルストレーナ(オイルストレーナ)
51B 第2オイルストレーナ(他のオイルストレーナ)
52 合流通路
53 三方弁(切り替え手段)
54 ECU(切り替え制御手段)
Ax 回転軸線
Ha リブの高さ(壁部の高さ)
PL 液面位置
P1 開口位置
P2 設置位置

Claims (3)

  1. 支持部材にて支持されたロータの外周側にステータが配置された状態でケースに収められた回転電機に適用され、潤滑油と、前記潤滑油に非溶性で前記潤滑油より高密度かつ低粘度の冷媒とを混合した複合液を前記ロータの回転中心側から前記ケース内にオイルポンプにて供給し、前記ケースの底部に存在する前記複合液を、オイルストレーナを介して前記オイルポンプにて吸引することにより前記複合液を循環させる回転電機の潤滑装置であって、
    前記オイルストレーナと前記オイルポンプとを接続する接続通路と、前記支持部材に設けられ、前記回転中心側の前記複合液を前記ステータ側に供給するための供給通路と、前記ロータの回転軸線方向に関して前記供給通路の開口位置と前記オイルストレーナの設置位置との間に位置するように前記ケースの前記底部に設けられ、前記ロータの回転半径方向内側に突出し、かつ前記ケースの周方向に延びた壁部と、を備えることを特徴とする回転電機の潤滑装置。
  2. 前記ステータと前記壁部との間に設けられた他のオイルストレーナと、前記他のオイルストレーナが接続され、前記接続通路に合流する合流通路と、前記オイルストレーナと前記オイルポンプとの間が開通され、前記他のオイルストレーナと前記オイルポンプとの間が閉鎖される第1の状態と、前記他のオイルストレーナと前記オイルポンプとの間が開通され、前記オイルストレーナと前記オイルポンプとの間が閉鎖される第2の状態とを切り替える切り替え手段と、前記底部に存在する前記複合液の液面位置に基づいて前記第1の状態と前記第2の状態とが切り替えられるように、前記切り替え手段を制御する切り替え制御手段と、を更に備える請求項1に記載の潤滑装置。
  3. 前記切り替え制御手段は、前記複合液の液面位置が前記壁部の高さよりも高い場合は前記第1の状態に、前記複合液の液面位置が前記壁部の高さよりも低い場合は前記第2の状態にそれぞれ切り替えられるように、前記切り替え手段を制御する請求項2に記載の潤滑装置。
JP2012039920A 2012-02-27 2012-02-27 回転電機の潤滑装置 Pending JP2013176247A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012039920A JP2013176247A (ja) 2012-02-27 2012-02-27 回転電機の潤滑装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012039920A JP2013176247A (ja) 2012-02-27 2012-02-27 回転電機の潤滑装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013176247A true JP2013176247A (ja) 2013-09-05

Family

ID=49268647

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012039920A Pending JP2013176247A (ja) 2012-02-27 2012-02-27 回転電機の潤滑装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013176247A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016039694A (ja) * 2014-08-07 2016-03-22 株式会社デンソー ダブルステータ型回転電機
CN114838037A (zh) * 2022-04-20 2022-08-02 北京理工大学 一种轮毂电液复合驱动总成及控制方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016039694A (ja) * 2014-08-07 2016-03-22 株式会社デンソー ダブルステータ型回転電機
US10587175B2 (en) 2014-08-07 2020-03-10 Denso Corporation Double-stator rotating electric machine
CN114838037A (zh) * 2022-04-20 2022-08-02 北京理工大学 一种轮毂电液复合驱动总成及控制方法
CN114838037B (zh) * 2022-04-20 2022-10-25 北京理工大学 一种轮毂电液复合驱动总成及控制方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109790914B (zh) 车辆用驱动装置
JP6664302B2 (ja) 車両用駆動装置
JP5956203B2 (ja) 電動機
JP5188593B2 (ja) 発電電動機の冷却構造及び発電電動機
JP5188592B2 (ja) 発電電動機の冷却構造及び発電電動機
JP2014135817A (ja) 回転電機
WO2019208081A1 (ja) モータユニットおよび車両駆動装置
WO2019208083A1 (ja) モータユニット
KR101278825B1 (ko) 발전 전동기의 냉각 구조 및 발전 전동기
CN112533783B (zh) 马达单元
JP2018014857A (ja) 電動モータの冷却構造
WO2019208084A1 (ja) モータユニットおよびモータユニットの制御方法
JPWO2020066955A1 (ja) 駆動装置
JP2013176247A (ja) 回転電機の潤滑装置
JP2011259634A (ja) 回転電機冷却システム
KR101290840B1 (ko) 발전 전동기의 윤활 구조 및 발전 전동기
JP6364948B2 (ja) 回転電機の冷却構造
WO2015083637A1 (ja) 回転電機
WO2019208082A1 (ja) モータユニット
JP6871077B2 (ja) モータジェネレータ装置
JP2013126295A (ja) 回転電機
JP2014027837A (ja) 回転電機
JP2010119235A (ja) 回転電機の冷却装置
WO2020031999A1 (ja) モータ