JP2013176181A - ヘビ登はん防止具 - Google Patents

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勇人 天野
Masami Mitsumoto
昌美 光本
Kojiro Hirano
浩二郎 平野
Shinji Sugimoto
真志 杉本
Noboru Nakayama
昇 中山
Ryota Hiramatsu
良太 平松
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Abstract

【課題】簡易な構造でありながら送電鉄塔等へのヘビの登はんを確実に防止可能であるとともに、着脱容易なヘビ登はん防止具を提供する。
【解決手段】送電鉄塔の脚部に周設して,ヘビの登はんを防止するヘビ登はん防止具1であって、一対の縦枠部材3により形成される枠組体2と、この枠組体2を連結可能に一対の両縦枠部材3に備えられる蝶番8と、両縦枠部材3の間に並列に架設された回転軸5と、回転軸5を中心として回動する複数の回転体6と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、送電鉄塔の脚部に周設してヘビの登はんを防止するヘビ登はん防止具に係り、特に、枠組体の両縦枠部材に架設された軸体を中心として回動する複数の回転体を備えたヘビ登はん防止具に関する。
従来、送電鉄塔・電柱・鉄構等をしばしばヘビが登はんし、例えば電線に接触して鉄塔と電線が短絡することによって、地絡事故を引き起こすことがあった。また、作業員が塔上した際に、ヘビに驚いて墜落するおそれもあった。これは、わずかな凹凸があれば垂直面であっても登はんが可能というヘビの特性によるものである。これに対し、送電鉄塔等の周囲に表面が平滑な板状物を地面に設置する方法や、鉄骨構造物の鉄骨に突設された作業者の昇降用ステップに装着される昇蛇防止用ステップカバーを用いることで、ヘビの登はん防止が行われてきた。
しかし、平滑な板状物では時間の経過とともにホコリやゴミが付着し、効果が低下するといった課題や、蛇が昇降用ステップ以外を昇塔する場合に対しては、効果が期待できないといった課題があった。
そこで、このような課題を解決する目的で、近年、ヘビ登はん防止具に関する技術が開発されており、それに関して既にいくつかの発明が開示されている。
特許文献1には「鉄塔防蛇器具」という名称で、送電鉄塔の脚部から蛇が昇塔することを防止する鉄塔防蛇器具に関する発明が開示されている。
以下、特許文献1に開示された発明について説明する。特許文献1に開示された鉄塔防蛇器具に関する発明は、鉄塔の脚部に着脱自在に装着し、この鉄塔の脚部から蛇が昇塔することを防止する鉄塔防蛇器具であって、蛇の昇塔を阻止するように回動する複数本のローラと、複数本のローラを並列支持する枠体と、枠体を、鉄塔の脚部に着脱自在に装着するための取付具と、から構成されることを特徴とする。
このような特徴を備えた鉄塔防蛇器具においては、蛇がローラに接触すると、ローラが地表の方向に容易に回動して蛇が落下するという作用を有する。従って、蛇の昇塔を確実に防止することができる。また、鉄塔脚部の主柱材や斜材の大きさや角度に関係なく容易に装着することができることに加え、容易に運搬することが可能である。
次に、特許文献2には「蛇の昇塔防止パネル」という名称で、電力設備の鉄塔への人の昇塔を防止する昇塔防止装置に取り付けられる蛇の昇塔防止パネルに関する発明が開示されている。
特許文献2に開示された発明は、金網により形成され、電力設備の鉄塔への人の昇塔を防止する昇塔防止装置に取り付けられる蛇の昇塔防止パネルであって、昇塔防止装置は、鉄塔の塔脚に設けられ、塔脚に対して略直交方向に向かって放射状に延設される複数のロッドを有し、ロッドが形成する水平面を下方から覆うようにロッド間を跨いでロッドに固定されて、蛇の鉄塔への昇塔を防止することを特徴とする。
このような特徴を有する昇蛇防止具においては、金網を張った昇塔防止パネルが水平方向にある程度の径を有して張り出しているため、蛇が立ち上がっても昇塔が防止されるという作用を有する。従って、蛇の昇塔を効果的に防止することができる。また、昇塔防止パネルは人用の昇塔防止装置に取り付けられるため、パネル自体に人の荷重等の外力に耐え得るための構造等を備える必要がなく、耐急性を有しながら製造コストも低減されるという効果を有する。
特開2008−148634号公報 特開2005−307434号公報
しかしながら、特許文献1に開示された発明においては、蛇が鉄塔の脚部とローラとの間や枠体の連結部分といったローラの無い個所を登はんする可能性がある。また、ローラが長いため、回転軸が変形すると回転不良になり易く、また蛇が小さく軽い場合には、ローラと回転軸との摩擦力が勝りローラが回転しない可能性がある。さらに、鉄塔脚部や斜材の角度が水平から大きく傾斜している場合には、ヘビの荷重方向とローラの回転方向とが一致しなくなるため、回転し難くなるおそれがある。
次に、特許文献2に開示された発明においては、ロッドと昇塔防止パネルの金網が当接する多数の箇所でロッドと金網をリベットやUボルト等で締結して固定する必要があるので、設置が容易であるとは言えない。また、断面略L字状の塔脚における凹部の内側とロッドとにより隙間が形成されることから、この隙間から蛇が侵入する可能性がある。
本発明は、このような従来の事情に対処してなされたものであり、簡易な構造でありながら送電鉄塔等へのヘビの登はんを確実に防止可能であるとともに、着脱容易なヘビ登はん防止具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明に係るヘビ登はん防止具は、送電鉄塔の脚部に周設して,ヘビの登はんを防止するヘビ登はん防止具であって、一対の縦枠部材により形成される枠組体と、この枠組体を連結可能に一対の両縦枠部材に備えられる接続具と、両縦枠部材の間に並列に架設された軸体と、軸体を中心として回動する複数の回転体と、を備えることを特徴とする。
このような構成のヘビ登はん防止具において、「両縦枠部材の間に並列に架設された軸体」とは、軸体の両端部がそれぞれ両縦枠部材に嵌合されている構造、又は軸体の両端部がそれぞれ両縦枠部材を把持して両縦枠部材の長手方向に移動不能となっている構造をいう。また、軸体は両縦枠部材に固定されて回動不能な場合、或いは、両縦枠部材に回動可能に支持されている場合のいずれであっても良い。さらに、この軸体は横断面が円形状であって、その周面は平滑である。そして、「軸体を中心として回動する複数の回転体」とは、複数の回転体の中心部を軸体が貫通している構造をいい、回転体と軸体との接触面における摩擦が極めて小さいものをいう。さらに、複数の回転体は、それぞれ独立して回動する構造である。そのためには、回転体同士は互いの回動を阻害する程度に密着していないことが望ましく、軸体の長さ当たりの回転体の個数を調整すると良い。
上記構成のヘビ登はん防止具においては、ヘビが回転体の外周面に接触すると、これら同士の摩擦は回転体と軸体との接触面における摩擦よりも十分に大であることから、ヘビが接触している側に回転体が回動されるという作用を有する。よって、ヘビは回転体に接触したままの状態で留まることなく、下方に落下する。また、複数の回転体はそれぞれ独立して回動するため、例えばヘビが軸体に平行な方向に横たわろうとした場合でも、いずれかの回転体が必ず回動し、ヘビは態勢を崩すこととなる。従って、ヘビは回転体上に留まることがない。この他、回転体同士の間にヘビが挟まれるように垂れ下がった場合であっても、ヘビが動くことで接触している回転体のいずれかが回動することから、同様にヘビは回転体同士の間に留まることがない。
なお、枠組体のサイズは鉄塔の脚部等のサイズに適するよう決定されるものであり、このサイズに伴って軸体の本数及び長さが自在に調整される。また、回転体の直径はヘビの特性長に見合った程度であることが望ましい。さらに、回転体は中空又は中実のいずれでも良く、その重量は自重により回動困難とならない限度において、特に制限されない。ただし、縦方向において隣接する回転体の間隔は、ヘビが脚部等の表面に直接接触しないようにするために、回転体同士が接触しない限りできるだけ近接している方が望ましいことから、この状態となるように回転体の直径と軸体同士の間隔を調整すると良い。
次に、請求項2記載の発明に係るヘビ登はん防止具は、請求項1記載のヘビ登はん防止具において、枠組体は、接続具を介して連結され,脚部の周囲を円形状又は多角形状に取り囲んで脚部の周囲から着脱可能及び移動可能に周設されることを特徴とする。
このような構成のヘビ登はん防止具において、「円形状又は多角形状に取り囲んで」とは、円柱は例えば脚部が電柱等の場合、多角形状は例えば脚部の断面がL字形状のアングル材等の場合を想定したものである。また、「枠組体は、接続具を介して連結され,」とは、複数の枠組体がそれぞれの接続具同士を接続することで連結される他、1個の枠組体が脚部の全周を取り囲み、その枠組体に備えられた両端の接続具同士を接続して連結される場合を含んでいる。
上記構成のヘビ登はん防止具においては、請求項1記載の発明の作用に加えて、脚部の周囲を枠組体が取り囲むため、脚部の全周に亘ってヘビの登はんが防止されるという作用を有する。さらに、枠組体が接続具を介して連結され,脚部の周囲から着脱可能に周設されることから、接続具同士を接続すると枠組体は脚部に装着され、この接続を解除すると枠組体が取り外されるという作用を有する。この接続具としては、例えば筒状の蝶番や開閉構造を備えたリング等が考えられ、接続の補助具としてこれ以外の部材、例えば接続具を枠組体に固定する部材が同時に用いられても良い。また、接続具同士を接続すると、枠組体を脚部に直接固定しない状態において枠組体が脚部の周囲から移動可能に装着される。なお、この移動には、少なくとも脚部の長手方向に沿った移動が含まれている。このように、「脚部の周囲から着脱可能及び移動可能」であることは、接続具によってもたらされる作用である。
さらに、請求項3記載の発明に係るヘビ登はん防止具は、請求項1又は請求項2に記載のヘビ登はん防止具において、両縦枠部材の対向する内面同士が角度θ(0度<θ<180度)を成して形成されることを特徴とする。
このような構成のヘビ登はん防止具は、その横断面(水平断面)が略扇状であって要(かなめ)に相当する部分が角度θ(0度<θ<180度)を成すものである。そして、この角度θを成すように形成された両縦枠部材の間に軸体が並列に架設されている。なお、軸体は湾曲形状の他、直線形状であっても良く、さらに自在に屈曲可能又は一定形状に固定されていても良い。
上記構成のヘビ登はん防止具においては、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加え、接続具によって連結された縦枠部材同士が形成する間隙が上記と同様な横断面形状を形成する場合、間隙にこのヘビ登はん防止具を設置することで間隙からのヘビの侵入が防止される。また、この角度θは間隙の形状に合わせて適宜変更される。さらに、このような構成のヘビ登はん防止具のみを連結して脚部の周囲を取り囲んでも同様の作用を有する。
そして、請求項4記載の発明に係るヘビ登はん防止具は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のヘビ登はん防止具において、複数の回転体は、軸体の長手方向に沿った断面が多角形状又は円形状であることを特徴とする。
このような構成のヘビ登はん防止具において、軸体の長手方向に沿った断面が多角形状の場合には、ヘビと回転体との接触面積が最小となる部分を形成するため、半径方向に少なくとも1個の鋭角部を備えていることが望ましい。断面が円形状である場合においても、この接触面積が減少するような形状であることが望ましい。なお、本円形状は楕円形状も含む概念である。
上記構成のヘビ登はん防止具においては、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の発明の作用に加えて、ヘビと回転体との接触面積が減少する部分において、ヘビによる回転体への圧力が上昇する。よって、ヘビと回転体との摩擦が増大するため、回転体はより回動し易くなるという作用を有する。
また、小さい半径の回転体であるほど回転トルクが小さくなるため、より回転し易くなる。ただし、軸体の直径や製造容易性を考慮することが必要である。
そして、請求項5記載の発明に係るヘビ登はん防止具は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のヘビ登はん防止具において、枠組体と脚部との間に鉛直方向に形成される空間を閉鎖してヘビの侵入を防止する閉鎖部材が設置されたことを特徴とする。
このような構成のヘビ登はん防止具において、「枠組体と脚部との間に鉛直方向に形成される空間」とは、脚部の横断面が凹部を有する多角形状である場合に、この凹部と脚部周囲に周設された枠組体とで囲まれた空間をいう。このような例として、脚部の横断面がL字形状のアングル材から形成されている場合が相当する。また、閉鎖部材は、上記空間の横断面と略同等の形状を有する平板であって、設置後は下方からの力によりその面の傾斜や高さ方向の位置が変化しない、すなわち浮き上がらない構造であることが必要である。
上記構成のヘビ登はん防止具においては、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の発明の作用に加えて、設置後に閉鎖部材が浮き上がらない構造であるため、下面からヘビに押されても閉鎖部材と脚部間に隙間が生じることがなく、細いヘビの侵入が阻止される。従って、脚部の凹部を含む全周囲からヘビが侵入することが防止されるという作用を有する。
そして、請求項6記載の発明に係るヘビ登はん防止具は、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のヘビ登はん防止具において、枠組体は、一対の縦枠部材と,これに第1の固定具を介して枢設される一対の横枠部材との4本の枠部材により四角形状に形成され、軸体は、縦枠部材との間で形成される角度を可変に第2の固定具を介して枢設されることを特徴とする。
このような構成のヘビ登はん防止具においては、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の発明の作用に加えて、一対の横枠部材は第1の固定具を介して一対の縦枠部材に枢設されることから、横枠部材と縦枠部材の4箇所の角部は自在に回動するという作用を有する。このため、枠組体の形状は長方形から平行四辺形へと変化し、また逆に平行四辺形から長方形へと変化する。従って、縦枠部材が鉄塔の脚部の傾斜と平行となるように枠組体の形状を平行四辺形へ変化させれば、横枠部材は水平な状態となる。
さらに、軸体は、第2の固定具を介して縦枠部材に枢設されるため、軸体と縦枠部材との接続部もまた自在に回動するという作用を有する。従って、枠組体の形状を変化させようとすると、軸体と縦枠部材との接続部がこれに連動して回動することから、枠組体の形状の変化が阻害されない。ただし、軸体と縦枠部材との接続部の位置自体は縦枠部材上を移動しない構造のため、横枠部材と軸体とは枠組体の形状変化に関わらず互いに平行な状態が維持されている。従って、横枠部材が地面に対して水平な状態となれば、軸体も地面に対して水平となる。ここで、軸体が水平でない場合には、ヘビの荷重が回転体の回動方向と軸体に平行な方向との2成分に分散されるため、回転体を回動させる力はヘビの荷重よりも少なくなる。しかし、軸体が水平である場合には、ヘビの荷重方向が回転体の回動方向と一致するため、回転体を回動させる力はヘビの荷重そのものであってその大きさは最大となる。従って、縦枠部材の傾斜角度に関わらず軸体が水平となることで、常に回転体は最も回動し易い状態が維持されるという作用を有する。
本発明の請求項1記載のヘビ登はん防止具によれば、ヘビが回転体の外周面に接触すると、回転体が回動してヘビが下方に落下するため、登はんを防止可能である。また、複数の回転体はそれぞれ独立に回動することと、回転体と軸体との接触面における摩擦が極めて小さいことから、小さく荷重の少ないヘビが接触した場合でもいずれかの回転体が回動し、ヘビを落下させることができる。さらに、軸体の全長以上の長さを有するヘビであっても、複数の回転体のいずれかが必ず回動するため、両縦枠部材を結ぶように巻き付く以前に落下することとなる。このように、ヘビの大きさに関わらずこれを落下させることが可能であるため、全てのヘビに対して有効である。
また、請求項1記載のヘビ登はん防止具は、枠組体と、接続具と、軸体と、回転体と、から構成されており、非常に簡易な構造である。よって、製造容易となるため低コストで導入が可能である。さらに、枠組体のサイズや軸体の本数等が自在に調整されるので、あらゆるサイズの脚部等に装着可能である。また、回転体の直径等もこれらに適するよう調整可能であることから、請求項1記載のヘビ登はん防止具は利便性が高い。
本発明の請求項2記載のヘビ登はん防止具によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、脚部の全周に亘ってヘビの登はんが防止されることから、確実にヘビの登はんを防止することができる。しかも、円形状又は多角形状に脚部の周囲を取り囲むことから、実際の電柱や送電鉄塔の脚部に適応させることが可能であり、実効性が高い。
また、枠組体が接続具を介して連結されることから、接続具を簡易な構成とすれば容易な連結が可能となる。さらに、この接続具を介することで、枠組体が脚部の周囲から着脱可能に周設されることから、枠組体の装着のみならず取り外しも容易となり、作業の手間が省かれるとともにその後の運搬も容易となる。加えて、枠組体が脚部の周囲を取り囲むとともにこれを直接脚部に装着しないため、固定するための部材が不要でありながら枠組体を確実に脚部に装着することができる。
さらに、接続具により、枠組体が少なくとも脚部の長手方向に沿って移動可能であることから、例えば脚部の主柱材に斜材が連結されている部分(図2(a)参照)において、それぞれのヘビ登はん防止具が接触しないように互いの位置をずらすことができる。よって、傾斜角度の異なる脚部が集中している構造に対しても複数のヘビ登はん防止具をもれなく装着することができる。
本発明の請求項3記載のヘビ登はん防止具によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加えて、連結された縦枠部材同士が形成する間隙からのヘビの侵入が防止されるため、前述の特許文献1が有する課題を解決するものである。また、この角度θは間隙の形状に合わせて適宜変更されることから、角度θの異なる多種類のヘビ登はん防止具を上記間隙の形状に合わせて設置することが可能である。従って、脚部の横断面の形状に関わらずヘビの侵入防止効果を発揮できる。さらに、自在に屈曲可能な軸体であれば、1個のヘビ登はん防止具における角度θを変化させることができるため、間隙の形状に最適となるような調整が可能となる。
本発明の請求項4記載のヘビ登はん防止具によれば、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の発明の効果に加えて、ヘビと回転体との接触面積が減少することで回転体が回動し易い形状となっていることから、ヘビの登はん防止効果が高い。そして、回転体の半径を可能な限り小さくする工夫を組み合わせることで、この登はん防止効果をさらに向上させることができる。
本発明の請求項5記載のヘビ登はん防止具によれば、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の発明の効果に加えて、脚部の凹部を含む全周囲からヘビが侵入することが防止されることから、前述の特許文献2が有する課題を解決することが可能である。
本発明の請求項6記載のヘビ登はん防止具によれば、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の発明の効果に加えて、脚部の傾斜角度に関わらず軸体を水平とすることが可能である。しかも、これは、枠組体を変形させるという簡単な操作により可能となることから、この操作による大幅な作業の遅延がもたらされることはない。このように、軸体を地面に対して水平とすることで回転体は最も回動し易い状態が維持されることから、請求項6記載のヘビ登はん防止具は、ヘビの登はん防止効果を常に最大限発揮できるという効果を有する。
(a)は実施例1に係るヘビ登はん防止具の正面図であり、(b)はそのA−A線矢視断面図である。また、(c)は図1(a)のB−B線矢視断面図である。 (a)は実施例1に係るヘビ登はん防止具の使用状態図であり、(b)はそのC−C線矢視断面図である。 (a)は実施例1の第1の変形例に係るヘビ登はん防止具の使用状態図であり、(b)はそのD−D線矢視断面図である。 は、実施例1の第2の変形例に係るヘビ登はん防止具の横断面図である。 (a)は実施例1の第3の変形例にヘビ登はん防止具の使用状態における横断面図であり、(b)はそのE−E線矢視断面図である。 (a)は実施例2に係るヘビ登はん防止具の部分斜視図であり、(b)はその使用状態における横断面図である。 (a)及び(b)は、それぞれ実施例3に係るヘビ登はん防止具の正面図であり、(c)はその使用状態図である。
本発明の実施の形態に係る実施例1のヘビ登はん防止具について、図1乃至図5を用いて詳細に説明する(主に、請求項1、請求項2、請求項4及び請求項5に対応)。なお、図1で示した構成要素については、図2乃至図5においても同一の符号を付して、その説明を省略する。
図1(a)は実施例1に係るヘビ登はん防止具の正面図であり、図1(b)はそのA−A線矢視断面図である。また、図1(c)は図1(a)のB−B線矢視断面図である。
図1(a)乃至図1(c)に示すように、本実施例のヘビ登はん防止具1は、それぞれ一対の縦枠部材3,3及び横枠部材4,4が組み合わされて形成される枠組体2と、縦枠部材3,3の間に架設された4本の回転軸5と、それぞれの回転軸5を中心として回動する複数の回転体6と、縦枠部材3,3の上端・下端付近に備えられる蝶番8と、から構成される。縦枠部材3と横枠部材4の角部はそれぞれ直角を成して固着されているため、枠組体2は長方形状となっている。また蝶番8は中空の円筒形状を成しており、縦枠部材3の長手方向と蝶番8の長手方向とは一致している。
この縦枠部材3及び横枠部材4は表面が平滑なウレタン樹脂製の平板である。そして、回転軸5は長手方向に対して垂直な横断面が円形の周面が滑らかな直線状の鋼線である。この回転軸5は剛性を有して屈曲は困難である。あるいは、回転軸5は柔軟性を有して屈曲可能であっても良いが、複数の回転体6の荷重により歪まないことが必要である。さらに、回転体6は、内部に空間6aが形成された合成樹脂製であって、後述するスペーサー7との接触面は極めて滑らかとなっている。なお、枠組体2は装着する送電鉄塔の脚部等に適するようそのサイズを適宜変更され、回転軸5及び回転体6は、これに伴ってそのサイズや個数が変更される。
図1(a)に示すように、4本の回転軸5は一対の縦枠部材3,3の間に互いに並列して設けられ、その両端は縦枠部材3,3を貫通して固定されている。なお、具体的には、縦枠部材3,3の長さは1.0〜1.5mである。そして4本の回転軸5には、それぞれ5個の回転体6及び6個のスペーサー7が取り付けられている。これらの回転体6は、回転軸5に沿った断面がいずれも菱形状であって、全体としていわゆるそろばん玉形状を成している。スペーサー7は、回転軸5に沿った断面が長方形状であり、全体としては円柱形状である(図1(b),図1(c)参照)。また、スペーサー7の回転体6又は縦枠部材3と接触する面は、いずれも極めて滑らかとなっている。なお、回転軸5に取り付けられた回転体6同士が上下方向において接触することがないように、回転体6の径と回転軸5同士の距離が調整されている。
図1(b)に示すように、回転軸5は縦枠部材3の長手方向に沿って一列に設けられる。回転体6及びスペーサー7はその中心部において回転軸5が貫通している。そして、縦枠部材3の短手方向において回転軸5等が設けられている側の端部が縦枠前面3aであり、これとは反対側の端部が縦枠後面3bである。縦枠後面3b付近には蝶番8が一部突出して設けられている。なお、ヘビ登はん防止具1を鉄塔の脚部等に取り付ける際には、縦枠後面3bを脚部等に近接させる。従って、回転体6の径は、脚部との間で接触摩擦によって回動が阻害されないという目的のため、縦枠後面3bを超えてはみ出すことがないように調整されている。
図1(c)に示すように、蝶番8は縦枠部材3の外側面と縦枠後面3bで形成される頂点部分に設けられる。これは、隣接する枠組体2,2が蝶番8を介して回動するようにした場合に、枠組体2,2同士が構成する開角度の自由度を高く担保するためである。なお、蝶番は通常ヒンジ部を備えているが、本実施の形態では、縦枠部材3自体にヒンジ部を兼ねさせ、筒状体の蝶番8を縦枠部材3に溶接するなどして固定している。従って、ヒンジ部を備えた蝶番であっても、これを縦枠部材3に溶接あるいはボルト留めするなどして構成させてよい。
また、回転体6の径は、横枠部材4の横枠後面4bを超えてはみ出さない構造である。これに対し、横枠前面4aにおいては、回転体6の突出が特に制限されない。
なお、本実施例では、横枠部材4を設けて枠組体が長方形状となっているが、この横枠部材4を設けることなく、縦枠部材3と並列する回転軸5によって枠組体を構成してもよい。
次に、図2を参照しながら実施例1に係るヘビ登はん防止具の使用状態について説明する。図2(a)は実施例1に係るヘビ登はん防止具の使用状態図であり、図2(b)はそのC−C線矢視断面図である。
図2(a)に示すように、複数のヘビ登はん防止具1がそれぞれ3本の脚部9a〜9cに装着されている。このうち、脚部9aは基礎10によって支持され、脚部9b,9cは脚部9aに傾斜を持って取り付けられ、支持されている。3本の脚部9a〜9cは、いずれも横断面が略L字形状のアングル材であることから、1本の脚部につき3個のヘビ登はん防止具1を用いて、その周囲が取り囲まれている。
図2(b)に示すように、脚部9aの周囲には、2種類の幅のヘビ登はん防止具1が装着されている。これらのヘビ登はん防止具1は、それぞれ回転軸5の長さと回転体6の個数が異なっているのみであり、蝶番8を介して互いに接続されている。詳細には、隣接するヘビ登はん防止具1のそれぞれの蝶番8を直線状に並べ、これらの中空部に心棒(図示せず)を挿入することでヘビ登はん防止具1同士が接続される。逆に、心棒を引き抜くことでヘビ登はん防止具1同士が分離される。
さらに、図3を参照しながら、実施例1の第1の変形例について説明する。図3(a)は実施例1の第1の変形例に係るヘビ登はん防止具の使用状態図であり、図3(b)はそのD−D線矢視断面図である。
図3(a)に示すように、本実施例の第1の変形例に係る2個のヘビ登はん防止具1aが、電柱11の周囲に装着されている。このヘビ登はん防止具1aは、それぞれ一対の縦枠部材13,13及び横枠部材14,14が組み合わされて形成される枠組体12と、縦枠部材13,13の間に架設された回転軸15と、回転軸15に取り付けられる複数の回転体6と、蝶番8(図示せず、図3(b)参照)と、から構成される。
図3(b)に示すように、縦枠部材13,13は、半円状の横枠部材14の両端部にそれぞれ固着されている。回転軸15は半円状に湾曲した鋼線であって、その両端部は縦枠部材13,13を貫通して固定されている。また、蝶番8は隣接する縦枠部材13の外周端同士が密着する部分に設けられる。
この他の構成は、実施例1に係るヘビ登はん防止具1と同様である。
次に、図4を参照しながら、実施例1の第2の変形例について説明する。図4は、実施例1の第2の変形例に係るヘビ登はん防止具の横断面図である。
図4に示すように、本実施例の第2の変形例に係るヘビ登はん防止具1bは、ヘビ登はん防止具1における回転体6の代わりに、回転体16が設けられる。この回転体16は、回転軸5に沿った断面が楕円状である。
この他の構成は、実施例1に係るヘビ登はん防止具1と同様である。
さらに、図5を参照しながら、実施例1の第3の変形例について説明する。図5(a)は実施例1の第3の変形例にヘビ登はん防止具の使用状態における横断面図であり、図5(b)はそのE−E線矢視断面図である。
図5(a)に示すように、本実施例の第3の変形例に係るヘビ登はん防止具1cは、脚部9aの横断面における凹部が形成する空間17を閉鎖する閉鎖部材18が設けられている。閉鎖部材18は、空間17の横断面と略同等の面積を有する二等辺三角形状の平板であって、下方の横枠部材4に把持部材19を介して支持されている。なお、図2(a)に示したように、ヘビ登はん防止具1は必ずしも最下端が接地して装着されるとは限らないことから、このような閉鎖部材18が必要となる場合が多いのである。
図5(b)に示すように、把持部材19は略H字形状をしており、両端の開放部分にそれぞれ横枠部材4及び閉鎖部材18が挿入されている。なお、この挿入により横枠部材4及び閉鎖部材18は強固に固着されるものではない。ある程度の強度をもってヘビによる押し入りを抑制するものの、取り外し可能として利便性を高めているのである。
この他の構成は、実施例1に係るヘビ登はん防止具1と同様である。
本実施例のヘビ登はん防止具1によれば、回転軸5の円周面は滑らかであり、合成樹脂製の回転体6の内部には空間6aが形成され軽量である。このため、ヘビが回転体6の外周面に接触すると、ヘビと回転軸5との接触面における摩擦の方が回転軸5と回転体6との摩擦よりも十分に大であることから、ヘビが接触している側に回転体6が回動され、ヘビが下方に落下するという作用を有する。また、複数の回転体6はそれぞれ独立して回動するため、回転体6毎にヘビを落下させる力が働く。よって、ヘビの体の一部のみがわずかに動いた場合であっても、その部分の回転体6が回動する。従って、ヘビ登はん防止具1では、ヘビの動きによっていずれかの回転体6が必ず回動し、ヘビは回転体6に留まれずに下方へと落下する。
また、スペーサー7と回転体6との接触面及びスペーサー7と縦枠部材3との接触面は、いずれも平滑面同士が接触しているので、これらの面における摩擦は十分小さい。従って、回転体6同士の間にヘビが侵入した場合であっても、回転体6の回動とは無関係にスペーサー7が直ちに回動することから、同様にヘビが落下することとなる。なお、スペーサー7はヘビを落下させる他、その幅を調整することで回転軸5の全長に亘って回転体6を均等に配列させるという作用を有する。
次に、回転体6は、回転軸5の長手方向に沿った断面が菱形状であって、半径方向に1個の鋭角部を備えていることから、この鋭角部においてヘビによる圧力が上昇する。すなわち摩擦が増大して回転体6がより回動し易くなる。また、回転軸5に取り付けられた回転体6同士が上下方向において接触せず、かつ回転体6の径は縦枠前面3aを超えてはみ出すことがないため、ヘビ登はん防止具1を脚部に装着した場合に回転体6はその回動を阻害されない。
さらに、ヘビ登はん防止具1は、蝶番8を介して互いに接続されることから、複数のヘビ登はん防止具1を接続すると送電鉄塔の脚部の周囲を枠組体2がそれぞれ取り囲む。脚部9a〜9cにおいては、それぞれ3個のヘビ登はん防止具1がその周囲を取り囲んでいることから、各脚部のいずれの面においてもヘビの接触によって回転体6が回動するという作用を有する。このとき、蝶番8は各脚部に直接固定されないため、複数のヘビ登はん防止具1はそれぞれ脚部9a〜9cの最下方に設置されることとなる。さらに、枠組体2は脚部9a〜9cの周囲をその長手方向に沿って移動することから、回転体6同士が接触しないようその装着位置が調整される。
次に、本実施例の第1の変形例に係るヘビ登はん防止具1aの作用について説明する。
2個のヘビ登はん防止具1aがその周囲を取り囲んでいることから、電柱11の横断面の全周に亘って、ヘビの接触により回転体6が回動するという作用を有する。ヘビ登はん防止具1と同様に、蝶番8は電柱11に直接固定されないため、ヘビ登はん防止具1aは電柱11の最下方に設置される一方、枠組体12はその長手方向に移動するという作用を有する。
この他の作用は、実施例1に係るヘビ登はん防止具1と同様である。
さらに、本実施例の第2の変形例に係るヘビ登はん防止具1bの作用について説明する。
ヘビ登はん防止具1bの回転体16は、回転軸5に沿った断面が楕円状であることから、ヘビが接触した場合、その長軸の両端部がヘビによる圧力が最大となる箇所である。これ以外の周面は緩やかな曲面を形成していることから、ヘビとの接触面積はやはり小さいものとなる。すなわち、全周囲においてヘビとの摩擦が増大するため、回転体16が回動し易くなる。
この他の作用は、実施例1に係るヘビ登はん防止具1と同様である。
そして、本実施例の第3の変形例に係るヘビ登はん防止具1cの作用について説明する。
ヘビ登はん防止具1cにおいては、把持部材19の略H字形状の開放部分にそれぞれ閉鎖部材18及び横枠部材4が挿入されていることから、閉鎖部材18が横枠部材4と同一平面を形成して支持されるという作用を有する。従って、閉鎖部材18は、下方又は上方からの力が加えられた際に上下動をしない。加えて、閉鎖部材18は空間17と略同等の面積を有するため、脚部9aの周囲の他、空間17からのヘビの侵入が妨げられる。また、閉鎖部材18及び横枠部材4は把持部材19に固着されるものではないことから、横枠部材4から把持部材19を引き抜き、把持部材19から閉鎖部材18を引き抜くことにより、閉鎖部材18が横枠部材4から取り外されるという作用を有する。
この他の作用は、実施例1に係るヘビ登はん防止具1と同様である。
以上説明したように、本実施例のヘビ登はん防止具1によれば、ヘビが回転体6に接触するとヘビが下方に落下することから、ヘビの脚部9a〜9cへの登はんを防止可能である。従って、ヘビによる短絡・地絡事故の発生を防止することができるとともに、ヘビに驚いて作業員が墜落することを回避することができる。
また、それぞれの回転体6はヘビとの摩擦が増大する鋭角部を備え、回転軸5やスペーサー7との摩擦もわずかであることから、ヘビの接触に対し極めて回動し易いという効果を有している。従って、ヘビの体の一部が動いた場合であっても、いずれかの回転体6が必ず回動するため、ヘビを落下させることができる。これに対し、長尺のローラにヘビが接触した場合では、ローラとその回転軸との摩擦により、体の一部がわずかに動いたのみでは回動しない可能性があるため、このような先行技術と比較すればヘビの動きに対する反応性が良好であると言える。
また、縦枠部材3及び横枠部材4はウレタン樹脂製の平板であり、回転体6は、内部に空間6aが形成された合成樹脂製であることから、ヘビ登はん防止具1は全体的に軽量であって装着や取り外し、運搬が容易である。特に、ウレタン樹脂製の平板は切断可能であるので、サイズの変更等の加工を行いやすい。そして、回転軸5は剛性を有して屈曲は困難であることから、ヘビの荷重に対しても耐性を備えており、回転軸5の変形により回転体6の回動が困難となる可能性が小さい。さらに、枠組体2、回転軸5及び回転体6は、そのサイズや個数が適宜変更されることから、装着する脚部を選ばず利便性が高いと言える。
そして、ヘビ登はん防止具1は、枠組体2と、回転軸5と、複数の回転体6と、蝶番8と、から成り、簡易な構造であるため、容易に製造可能である。加えて、枠組体2はウレタン樹脂製の平板であり、回転体6は合成樹脂製であって、さらに回転体6は鋼線という一般的な材質によって構成されていることから、製造コストが低廉になるという利点を有している。
次に、3個のヘビ登はん防止具1を接続することにより、脚部9a〜9cのいずれの面においてもヘビの接触によって回転体6が回動するという作用を有することから、脚部9a〜9cの全周に亘ってヘビの登はんを防止することができる。しかもこの接続は、隣接するヘビ登はん防止具1のそれぞれの蝶番8に心棒を挿入するのみであるので、大変容易である。また、分離する際も心棒を引き抜くのみであるから、同様に容易である。なお、ヘビ登はん防止具1はそれぞれ脚部9a〜9cの最下方に設置されることとなるので、地上から這い上がってきたヘビを直ちに排除可能であり、またその装着位置を調整することができるため、複雑に組み合わされた脚部9a〜9cに対してももれなくこれを装着することが可能である。
次に、本実施例の第1の変形例に係るヘビ登はん防止具1aの効果について説明する。
電柱11の横断面の全周に亘って回転体6が設けられているため、電柱11へのヘビの登はんが確実に防止できるという効果を有する。このように、装着する対象が変化する場合であっても、これに関わらずヘビの登はん防止効果を発揮することができる。
この他の効果は、実施例1に係るヘビ登はん防止具1と同様である。
次に、本実施例の第2の変形例に係るヘビ登はん防止具1bの効果について説明する。
ヘビ登はん防止具1bは、回転体16がその全周囲において回動し易い形状であることから、実施例1に係るヘビ登はん防止具1と同様にヘビの登はん防止効果が高い。
次に、本実施例の第3の変形例に係るヘビ登はん防止具1cの効果について説明する。
ヘビ登はん防止具1cは、脚部9aの周囲の他、空間17からのヘビの侵入が妨げられることから、横断面が閉構造でない脚部においても効果的にヘビの登はんを阻止することができる。また、閉鎖部材18は横枠部材4に対して着脱可能であることから、運搬時や収納時にかさ張らず便利である。
この他の効果は、実施例1に係るヘビ登はん防止具1と同様である。
なお、本発明のヘビ登はん防止具の構造は本実施例に示すものに限定されない。例えば、枠組体2の材質はステンレス等の金属をはじめ、ウレタン樹脂以外であっても良い。また回転体6は、半径方向に複数箇所の鋭角部が設けられていても良い。さらに、蝶番8の代わりに開閉構造を備えたリングであっても良く、或いは閉構造のリング同士を結束バンド等で連結する構造であっても良い。また、スペーサー7は省略されても良い。この他、閉鎖部材18は、縦枠部材3に対して着脱可能に取り付けられても良い。
本発明の実施の形態に係る実施例2のヘビ登はん防止具について、図6を用いて詳細に説明する(主に、請求項3に対応)。なお、図1乃至図5で示した構成要素については同一の符号を付して、その説明を省略する。
図6(a)は実施例2に係るヘビ登はん防止具の部分斜視図であり、図6(b)はその使用状態における横断面図である。
図6(a)及び図6(b)に示すように、本実施例のヘビ登はん防止具は、間隙用ヘビ登はん防止具20,20aである。
図6(a)に示すように、間隙用ヘビ登はん防止具20は、一対の縦枠部材22,22のみから成る枠組体21と、両端が縦枠部材22,22を貫通して固定され,湾曲形状を有する3本の回転軸23と、それぞれの回転軸23に取り付けられる複数の回転体24及び複数のスペーサー7a(図6(b)参照)と、から構成される。縦枠部材22,22の対向する内面同士は角度θ(θ=90度)を成しており、3本の回転軸23はこれらの間に互いに並列して設けられている。なお、図では回転体24及びスペーサー7aが省略されている。また、縦枠部材22,22には蝶番8は設けられていないが、この代わりに上端に係止部25が設けられ、隣接する他の縦枠部材3,13の上端に係止可能な構造となっている。さらに、下端にはピン孔26が穿通されている。他の縦枠部材3,13に対してもこのピン孔26に符合する位置に孔を穿通し、ピン(図示せず)を挿入すれば縦枠部材22,22が他の縦枠部材3,13に密着・固定される構造である。
この他の構成は、実施例1に係るヘビ登はん防止具1と同様である。
図6(b)に示すように、3個の間隙用ヘビ登はん防止具が、ヘビ登はん防止具1の縦枠部材3,3の間にそれぞれ設置されている。これらは、角度θが90度を成す間隙用ヘビ登はん防止具20及び角度θが135度を成す間隙用ヘビ登はん防止具20aである。これらの回転軸23に取り付けられる回転体24及びスペーサー7aは、いずれも実施例1の回転体6及びスペーサー7よりもやや小型であり、間隙用ヘビ登はん防止具20,20aではそれらの個数が角度θの大小に応じて異なっている。
本実施例の間隙用ヘビ登はん防止具20,20aによれば、係止部25を隣接する縦枠部材3,13の上端に係止すると、縦枠部材22と縦枠部材3,13が密着する。さらに縦枠部材3,13がピン孔26に符合する位置に孔を有していれば、ピン(図示せず)を挿入することで、密着した縦枠部材22と縦枠部材3,13が固定される。従って、隣接する縦枠部材3,13の間隙に間隙用ヘビ登はん防止具20,20aが設置されるため、これに備えられた回転体24に接触したヘビが下方に落下する。
この他の作用は、実施例1に係るヘビ登はん防止具1と同様である。
以上説明したように、本実施例の間隙用ヘビ登はん防止具20,20aによれば、隣接する縦枠部材3,13の間隙からのヘビの侵入を防止できる。また、角度θは間隙の形状に合わせて適宜変更されることから、汎用性が高い。また、実施例1の第3の変形例に係る閉鎖部材18を同時に用いることで、完全にヘビの侵入を防止することが可能である。また、回転体24及びスペーサー7aはやや小型であるため、回転軸23の曲率が大の場合であっても多くの回転体24及びスペーサー7aを取り付け可能であり、ヘビ登はん防止効果が低下することがない。
さらに、係止部25及びピン孔26により、安定的に設置可能である。
この他の効果は、実施例1に係るヘビ登はん防止具1と同様である。
なお、本発明の間隙用ヘビ登はん防止具の構造は本実施例に示すものに限定されない。例えば、回転軸23は柔軟性を有して屈曲可能な材質であっても良く、この場合には縦枠部材3,13の間隙の形状に合わせて自在に湾曲形状を形成可能である。
本発明の実施の形態に係る実施例3のヘビ登はん防止具について、図7を用いて詳細に説明する(主に、請求項6に対応)。なお、図1乃至図6で示した構成要素については同一の符号を付して、その説明を省略する。
図7(a)及び図7(b)は、それぞれ実施例3に係るヘビ登はん防止具の正面図であり、図7(c)はその使用状態図である。
図7(a)及び図7(b)に示すように、本実施例のヘビ登はん防止具27は、それぞれ一対の縦枠部材29,29及び横枠部材30,30が、角部に設けられた枠組体固定ピン31を介して組み合わされ、枠組体28が形成される。縦枠部材29,29の間には、回転軸5が回転軸固定ピン32を接続部として、これを介して架設されている。縦枠部材29と横枠部材30の角部は枠組体固定ピン31を中心として可動性を有しており、この点における縦枠部材29と横枠部材30とが成す角度φ,φを90度以外に可変とする構造である。縦枠部材29と回転軸5の接続部においても回転軸固定ピン32を中心として可動性を有しており、この点における縦枠部材29と回転軸5とが成す角度φ,φを90度以外に可変とする構造である。従って、図中矢印X又はYの方向に押して角度φ〜φを90度から90度以外に変化させると、枠組体28は長方形状から平行四辺形状へと変形する。なお、角度φ=角度φであり、角度φ=角度φである。
この他の構成は、実施例1に係るヘビ登はん防止具1と同様である。
図7(c)に示すように、平行四辺形状へと変化したヘビ登はん防止具27が傾斜した脚部9aに装着されている。このとき、脚部9aの傾斜角度は角度φ,φと等しく、回転軸5は地面に対して水平の状態となっている。
本実施例のヘビ登はん防止具27によれば、傾斜した脚部9aに装着された場合であっても回転軸5は水平の状態となっていることから、ヘビの荷重と回転体6の回動方向が一致して、回転体6は最も回動し易い状態となる。また、枠組体28に加える力を加減することで、ヘビ登はん防止具27は脚部9aの傾斜角度に応じた形状に変形される。
この他の作用は、実施例1に係るヘビ登はん防止具1と同様である。
以上説明したように、本実施例のヘビ登はん防止具27によれば、回転体6は最も回動し易い状態となるため、ヘビの登はん防止効果を常に最大限発揮できるという効果を有する。また、枠組体28に加える力を加減するという簡便な操作によりこの効果が発揮されるため、作業者の負担増加につながらない。
この他の効果は、実施例1に係るヘビ登はん防止具1と同様である。
なお、本発明のヘビ登はん防止具の構造は本実施例に示すものに限定されない。例えば、枠組体固定ピン31又は回転軸固定ピン32の一部は、締付ネジであっても良い。
請求項1乃至請求項6に記載された発明は、送電鉄塔の脚部に周設して,ヘビの登はんを防止するヘビ登はん防止具として利用可能である他、送電鉄塔の外柵に設置することにより小動物の侵入防止具としても利用可能である。
1,1a,1b,1c,27…ヘビ登はん防止具 2,12,21,28…枠組体 3,13,22,29…縦枠部材 3a…縦枠前面 3b…縦枠後面 4,14,30…横枠部材 4a…横枠前面 4b…横枠後面 5,15,23…回転軸 6,16,24…回転体 6a,17…空間 7,7a…スペーサー 8…蝶番 9a〜9c…脚部 10…基礎 11…電柱 18…閉鎖部材 19…把持部材 20,20a…間隙用ヘビ登はん防止具 25…係止部 26…ピン孔 31…枠組体固定ピン 32…回転軸固定ピン

Claims (6)

  1. 送電鉄塔の脚部に周設して,ヘビの登はんを防止するヘビ登はん防止具であって、
    一対の縦枠部材により形成される枠組体と、この枠組体を連結可能に一対の両縦枠部材に備えられる接続具と、
    前記両縦枠部材の間に並列に架設された軸体と、
    前記軸体を中心として回動する複数の回転体と、を備えることを特徴とするヘビ登はん防止具。
  2. 前記枠組体は、前記接続具を介して連結され,前記脚部の周囲を円形状又は多角形状に取り囲んで前記脚部の周囲から着脱可能及び移動可能に周設されることを特徴とする請求項1記載のヘビ登はん防止具。
  3. 前記両縦枠部材の対向する内面同士が角度θ(0度<θ<180度)を成して形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のヘビ登はん防止具。
  4. 前記複数の回転体は、前記軸体の長手方向に沿った断面が多角形状又は円形状であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のヘビ登はん防止具。
  5. 前記枠組体と前記脚部との間に鉛直方向に形成される空間を閉鎖してヘビの侵入を防止する閉鎖部材が設置されたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のヘビ登はん防止具。
  6. 前記枠組体は、前記一対の縦枠部材と,これに第1の固定具を介して枢設される一対の横枠部材との4本の枠部材により四角形状に形成され、
    前記軸体は、前記縦枠部材との間で形成される角度を可変に第2の固定具を介して枢設されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のヘビ登はん防止具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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