JP2013176108A - マルチユーザベクトル化dsl転送におけるトーナルプリコーディング - Google Patents

マルチユーザベクトル化dsl転送におけるトーナルプリコーディング Download PDF

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Abstract

【課題】DMT VDSL片側または両側転送チャネルなどのマルチユーザダウンストリームベクトルチャネルを特徴付ける、RQ因数分解におけるR行列の、効率的な実施を提供する。
【解決手段】ベクトル化DSLシステムなどにおける、相互接続されたトランスミッタを用いる複数ユーザ間の干渉信号(特にクロストーク)を軽減または除去する。プリコーダ係数の組は、各ユーザによって使用される各トーンによって変化してもよく、また、各トーンについて選択される、ユーザのエンコーディング順序に依存してもよい。適応動作において、RおよびQ行列の係数は、転送環境に変化が発生した場合に更新されてもよい。可変モジュロ演算は、電力増強問題を軽減し、モジュロ演算の基数も、1つのトーン内の各ユーザによって変化してもよい。
【選択図】図3A

Description

本発明は、一般に、ディジタルデータ転送および/または通信システムを管理するための方法、システム、および装置に関する。
(関連出願の相互参照)
本出願は、米国特許法第119条第(e)項に基づいて、以下の優先権の利益を主張するものである。
2005年6月2日出願の「TONAL PRECODING」と題された米国仮特許出願第60/686,751号(代理人整理番号0101−p17p)の全開示内容は、あらゆる目的のために、その全体が、参照により本明細書に援用されるものとする。
2005年7月10日出願の「DSL SYSTEM」と題された米国仮特許出願第60/698,113号(代理人整理番号0101−p28p)の全開示内容は、あらゆる目的のために、その全体が、参照により本明細書に援用されるものとする。
ディジタル加入者回線(DSL)技術は、既存の電話加入者回線(ループおよび/または銅プラント(copper plant)とも呼ばれる)上でのディジタル通信のために、大きな帯域幅を提供することが可能であり、加入者回線の各端において(通常は、トランスミッタおよびレシーバの両方であるトランシーバによって)トレーニングおよび初期化の間に判定されたチャネル状態に合わせて調節可能な、複数のビットを各トーン(または、副搬送波)に割り当てる、ディスクリートマルチトーン(DMT)回線コードを使用することによって回線の特性に対応することが可能である。
DSL通信システムでは、当業者によく知られているように、ツイストペア線の間で発生するクロストークを低減することによって、大幅なパフォーマンスゲインを達成することが可能である。クロストークを低減するための1つのそのような技術は、回線のグループによって送信および/または受信される信号を合同で処理することによって遠端クロストークを抑止することであり、この技術は、「ベクトル化(vectoring)」と一般に呼ばれ、かつ記載される。共通の終端点を有さない回線のグループ間でのダウンストリーム転送方向におけるパフォーマンスを向上するためにベクトル化が適用される場合、合同の信号処理は、トランスミッタ側でのみ行われることが可能である。この合同の信号処理は、しばしば、プリコーディング(precoding)と記載される。
プリコーディングを改良するシステム、装置、方法、および技術は、当技術分野における大幅な進歩を表す。より具体的には、チャネルおよびノイズの変化に適応でき、電力制限に基づいた動的な減算を可能にし、モジュロ演算とディザ信号とを利用する実施である、そのようなプリコーディングを実施するためのシステム、装置、方法、および技術は、同様に、当技術分野における大幅な進歩を表す。
本発明の実施形態は、トランスミッタが相互接続された(すなわち、トランスミッタ間で共通クロックが共有された)複数のユーザ間の干渉信号(特にクロストーク)を軽減または除去する、プリコーダを利用する。そのようなプリコーディングと、そのようなプリコーディングを実施するプリコーダとは、特にADSLおよびVDSLなどの、通信システムにおける、ベクトルダウンストリーム(片側)状況において使用されてもよい。
U個のユーザのU個のトランスミッタ(ユーザ当たり1個のトランスミッタ)が相互接続されている場合、U個のトランスミッタからそれらのU個のレシーバへのチャネルは、行列チャネルHによってモデル化されてもよく、通常、そのサイズはU×Uである。チャネルHは、正方行列のよく知られたRQ因数分解を使用して、H=RQに分解されてもよい。当業者によく知られているように、Q行列は、線形フィルタとして使用されてもよく、一方、R行列は、クロストークを軽減または除去するためのフィードバックフィルタとして使用されてもよい。本発明の実施形態は、(DMT VDSL片側または両側転送チャネルなどの)マルチユーザダウンストリームベクトル通信チャネルを特徴付ける、RQ因数分解におけるR行列の効率的な実施を提供する。xDSLを例示的通信システムとして使用する例が提供されるが、本発明は、ベクトル化マルチユーザブロードキャストプリコーディングを使用可能な任意のシステムに適用される。
R=SGにおけるG行列(ここで、Sは、三角行列Gの対角要素がすべて1であるように強いる、対角スケーリング行列である)は、当技術分野でよく知られているように、U個のユーザについてのプリコーダ係数の組として解釈されてもよい。ユーザuのレシーバにおける、そのユーザのSNR(信号対雑音比)は、Sのu番目の対角要素におけるプリコーダ係数に比例する。これらのプリコーダ係数は、各ユーザにより使用される各トーンによって変化してもよく、また、各トーンについて選択されるユーザのエンコーディング順序に依存してもよい。実際のシステムでは、チャネルH(または最悪ケースノイズ等価チャネルH)は、可変である。本発明の実施形態は、そのような変動に適応するように、RおよびQ行列を更新する。さらに、そのような更新は、DSLユーザについてのビットスワッピング動作を補償するために、本発明を使用して適用されてもよく、または、ベクトル化システムのユーザのオンおよびオフによって適用されてもよい。
フィードバックフィルタ行列Gが適用された後は、U本の回線のうちの1本、数本、またはすべてにおいて転送電力が大幅に増加する可能性があり、したがって、転送電力制限に適合するようにスカラ電力低減が強制され、結果として、行列Gを用いたプリコーディングについての使用ペナルティが発生する可能性がある。これは、「電力増強(power−enhancement)」問題と呼ばれる場合がある。電力増強問題を軽減するためにモジュロ演算が使用されてもよく、そして、適用されるモジュラ演算の基数(base)も、1つのトーンについての、1つのプリコーダ内の各ユーザによって変化してもよい。モジュロ演算の使用は、当技術分野において知られているが、本発明の実施形態による可変モジュロ演算は、新規であり、かつ自明ではない。
マルチユーザ状況は、各ユーザについて使用されるモジュロ演算が異なる可能性があり、したがって、より大きな電力の増加を課すという点で、プリコーディングのための普通ではない状況をもたらす。電力の増加を相殺する、および/または、シェーピングを許可するという、シングルユーザのための従来のアプローチは、データ転送および/または通信回線(例えば、DSL回線)が異なる物理的位置で終端する場合には不可能な、レシーバ内の構造を必要とするため、使用できない。さらに、ディジタル二重化または同期化されたDMTシステムは、各トーンについてプリコーダを別個に実施することが可能である。ユーザのプリコーディング順序は、各トーン上で同じである必要はなく、モジュラ演算の進行も、したがって、各トーン上で異なっていてもよい。さらに、プリコーディングプロセスは、最大U個のユーザを処理した後で、各DMTシンボルを終了させる。プリコーディングプロセスを円滑にするために、また、対象のユーザ信号から減算される前の、フィードバックフィルタ行列Gを出たフィードバック信号内のいかなる異常な変動にもかかわらず、転送されるコンステレーションサイズおよび特性の逸脱に整合性があることを保証するために、トランスミッタおよびレシーバの両方に知られた任意選択のディザ信号が、送信側において追加され、レシーバ側で除去されてもよい。
本発明の一部の実施形態は、既存の通信標準と互換性があり、ディザもモジュロ演算も使用しない(すなわち、それらは「減算単独」モードを利用する)。さらに、受信中のDSLモデムは、プリコーダが存在していることを知る必要はない。その他の実施形態は、ディザ信号および/またはモジュロ演算を使用する。ディザが使用される場合、そのようなディザは、協働しているレシーバに知られていなければならない。モジュロ演算が使用される場合、協働しているレシーバは同じモジュロ演算を実行する必要があるが、本発明の実施形態は、トランスミッタとレシーバとの両方による同一のコンステレーションの使用を必要としない。モジュロ演算が使用される場合、本発明の実施形態は、奇数ビットコンステレーションについて、プリコーディングのパフォーマンスを0.5dB向上する、新規であり、かつ自明ではない設計を提供する。
本発明の一部の実施形態は、(差分的にのみ結合された項を有し、ファントムモード信号を有さない)行優位(row−dominant)ダウンストリームクロストーク行列Hを活用する。行優位行列Hは、対角要素が、それらの同じ各行内の、その他のいかなる要素よりもはるかに大きい行列である。そのような行優位H行列は、RQ因数分解において、行優位R行列をもたらす。行優位は、別の回線から対象の回線内へのFEXT転送が、対象の回線の挿入損失よりもはるかに小さい場合に発生する。列優位行列Hは、対角要素が、それらの同じ各列内の、その他のいかなる要素よりもはるかに大きい行列である。そのような行列は、同様に列優位の、QR因数分解におけるRを有する。列優位は、対象の回線から別の回線内へのFEXT転送が、対象の回線の挿入損失よりもはるかに小さい場合に発生する。
他の実施形態は、H行列が行優位でもU×Uでもないことを仮定し、ファントムモード信号の使用またはその他の効果が、行優位性を解消する状況に適合する。行優位性が適用されないことが多い特定の状況は、ダウンストリームベクトルブロードキャストチャネルについて、最悪ケースノイズが想定される場合である。この最悪ケースノイズの想定は、実際には、最高のパフォーマンスを特徴付け、かつ可能とするので、捕捉することは魅力的である。したがって、最悪ケースノイズ効果の包含は、多くの場合、非対角R行列をもたらし、そして、プリコーダのそのような使用は、以前のDSL技術者および設計者が達成できなかった結果である、より高いパフォーマンスをもたらす。最悪ケースノイズの包含のため、プリコーディングからの潜在的な改良を認識することができなかったことは、ベクトル化DSLバインダにおけるプリコーダの研究と使用とを妨げてきた。さらに、(最悪ケースノイズあり、またはなしでの)ファントム信号とそれらの使用とは、同様に、行優位でないH行列をもたらし、これもまた、本発明におけるプリコーダの使用から利益を得る。
本発明のさらなる詳細および利点は、以下の詳細な説明および関連する図面において示される。
本発明は、以下の詳細な説明を、添付の図面と組み合わせることによって容易に理解さ
れるであろう。図面において、同様の参照番号は、同様の構造要素を示す。
ADSL、VDSLなどに適用可能な、G.997.1標準による参照モデルシステムであり、この中で本発明の実施形態が使用されてもよい。 一般的な、例示的DSL配備を示す概略図である。 本発明の1つ以上の実施形態とともに使用可能な、および/または、それらを実施する、トランスミッタである。 本発明の1つ以上の実施形態とともに使用可能な、および/または、それらを実施する、レシーバである。 入力データ信号の実数部および虚数部に対する、別個のmod演算機能をプリコーディング内で実施するトランスミッタである。 入力データ信号の実数部および虚数部に対する、合同のmod演算機能をプリコーディング内で実施するトランスミッタである。 b=3についてのラジアルコンステレーションである。 図4Aのタイプの形状によるコンステレーションのタイル張り(tessellation)を示す、原点に中心があるテンプレートである。 b=4についての標準的な4×4コンステレーションである。 図5Aに基づく、b=3チェッカーボードコンステレーションである。 図5Bのタイプの形状によるコンステレーションのタイル張りを示す、原点に中心があるテンプレートである。 b=3についてのチェッカーボードコンステレーション、およびその理想的な決定領域である。 図7のタイプの形状によるコンステレーションのタイル張りを示す、原点に中心があるテンプレートである。 原点にテンプレートの中心がある、b=7チェッカーボードコンステレーションである。 図4Aのタイプの形状によるコンステレーションのタイル張りを示す、原点に中心があるテンプレートである。 図4Aのラジアルコンステレーションによって完全なコンステレーションをタイル張りするために同様に使用されてもよい、原点に中心がある転送テンプレートである。このテンプレートは、転送電力を最小化する。 本発明の一実施形態による適合制御ユニットを含むコントローラである。 本発明の一実施形態のDSLオプティマイザである。 本発明のプリコーダの、方法またはソフトウェア実装として実施可能な、流れ図である。 本発明によって使用される可変サイズコンステレーションおよびテンプレートの、方法またはソフトウェア実装として実施可能な、流れ図である。 本発明の1つ以上の実施形態による適応プリコーディングを実施する方法またはソフトウェアとして実施可能な、流れ図である。 本発明の実施形態の実施に適した、一般的なコンピュータシステムまたは集積回路システムのブロック図である。
本発明の以下の詳細な説明では、本発明の1つ以上の実施形態に言及するが、本発明はそのような実施形態に限定されない。むしろ、詳細な説明は、あくまで例示のためのものである。図面に関連して本明細書に示す詳細な説明は、本発明がこれらの限定された実施形態を超えて拡張される際の、説明の目的のために提供されることを、当業者は容易に理解するであろう。
本発明の実施形態は、データ転送および/または通信システム内で転送される信号の、プリコーディングを可能にする方法および装置を実施する。さらに、本発明の方法および装置は、DSLシステムなどの通信システムを強化してもよいその他の特徴の実施を可能にする。本開示を読んだ後で当業者によって理解されるように、本発明の実施形態が使用されてもよいシステムには、ADSL回線、VDSL回線、ならびに/あるいは、本発明を実際的なものにする、その他の任意のデータ転送および/または通信システムの、構成要素および/または回線が含まれてもよい。本明細書で使用する場合、「データ転送システム」および「通信システム」という用語は、本発明が実施および/または使用されてもよいあらゆるシステムに及ぶことが意図されており、また、一般に、交換可能であることが意図されている。
以下でより詳細に説明するように、本発明の1つ以上の実施形態によるプリコーディングおよびプリコーダの実施は、通信装置(例えば、コントローラ、DSLオプティマイザ、DSLAM、LT装置、RT装置、DSLモデムなど)の一部であってもよい。当業者によって理解されるように、そのような実施は、(再び、例えばモデムなどの)ローカル装置内の、ならびに/あるいは、(例えば、DSLオプティマイザ、動的スペクトルマネージャ、またはスペクトル管理センタの中の、あるいはそれらとしての)コントローラなどの、リモート装置内の、ならびに/あるいは、さまざまな位置に配置されてもよい装置の組み合わせ内の、プリコーディング制御ユニットによって制御および/または支援されてもよい。プリコーディング制御ユニットは、任意の場所に配置されてもよい。一部の実施形態では、プリコーディング制御ユニットを有するコントローラは、DSL CO内に存在し、一方、その他の場合には、COの外部に配置されたサードパーティによって動作させられてもよい。本発明の実施形態に関連して使用可能なコントローラおよび/またはプリコーディング制御ユニットの、構造、プログラミング、およびその他の特有の特徴は、本開示を検討した後、当業者にとって明白になるであろう。
DSLオプティマイザ、動的スペクトル管理センタ(DSMセンタ)、「スマート」モデム、および/またはコンピュータシステムなどの、コントローラは、本発明のさまざまな実施形態に関連して説明する、動作データおよび/またはパフォーマンスパラメータ値を収集および解析するために使用されてもよい。コントローラおよび/またはその他の構成要素は、コンピュータによって実施される装置、または装置の組み合わせであってもよい。一部の実施形態では、コントローラは、通信回線に結合されたモデムまたはその他の通信装置から、遠く離れた場所にある。その他の場合、コントローラは、モデム、DSLAM、LT装置、またはその他の通信システム装置に直接接続され、それにより「スマート」モデムを作成する装置として、一方または両方の「ローカル」装置(すなわち、通信回線に直接結合された装置、またはそのようなローカル装置の一部)と一緒に置かれてもよい。「結合され(coupled to)」および「接続され(connected to)」などの語句は、本明細書では、2つの要素および/または構成要素の間の接続を記述するために使用され、直接結合されること、あるいは、例えば、必要に応じて、1つまたは複数の介在する要素を経由して、または無線接続を経由して、間接的に結合されることを意味することが意図されている。
本発明の実施形態の、以下の例のいくつかは、例示的通信システムとしてのベクトル化ADSLおよび/またはVDSLシステムに関連して使用される。これらのDSLシステム内では、例示的DSLシステムの動作、ならびに、システム上のカスタマ(「ユーザ」とも呼ばれる)および/または装置から入手可能な、情報および/またはデータを記述するための、特定の規約、規則、プロトコルなどが使用されてもよい。ただし、当業者によって理解されるように、本発明の実施形態はさまざまな通信システムに適用されてもよく、本発明はいかなる特定のシステムにも限定されない。
さまざまなネットワーク管理要素が、ADSLおよびVDSL物理層リソースの管理のために使用され、ここで、要素とは、ADSLまたはVDSLモデムペアの全体内の、あるいは個々の端における、パラメータまたは関数を意味する。ネットワーク管理フレームワークは、1つ以上の管理対象ノードからなり、各管理対象ノードはエージェントを含む。管理対象ノードは、ルータ、ブリッジ、スイッチ、モデム、またはその他であってもよい。少なくとも1つのNMS(ネットワーク管理システム)(しばしばマネージャとも呼ばれる)が、管理対象ノードを監視および制御し、NMSは、通常、一般的なPCまたはその他のコンピュータをベースにしている。場合によっては、NMSは、要素管理システム(EMS)とも呼ばれる。ネットワーク管理プロトコルが、マネージャおよびエージェントによって、管理情報およびデータの交換のために使用される。管理情報の単位は、オブジェクトである。関連するオブジェクトの集合は、管理情報ベース(MIB)として定義される。
図1は、さまざまなADSLおよびVDSLシステムに適用される、G.997.1標準(G.ploam)による参照モデルシステムを示す。この参照モデルシステムは、当業者によく知られており、この中で本発明の実施形態が実施されてもよい。このモデルは、ADSL1(G.992.1)、ADSL−Lite(G.992.2)、ADSL2(G.992.3)、ADSL2−Lite(G.992.4)、ADSL2+(G.992.5)、VDSL1(G.993.1)、およびその他の出現しつつあるG.993.x VDSL標準、ならびに、G.991.1およびG.991.2 SHDSL標準など(すべて、ボンディングあり、またはボンディングなし)の、スプリッタを含む、または含まない、さまざまな標準を満たしているADSLおよびVDSLシステムに適用される。これらの標準、それに対する変形、およびG.997.1標準に関連したそれらの使用は、すべて、当業者によく知られている。
G.997.1標準は、G.997.1で定義されたクリア・エンベッディド・オペレーション・チャネル(clear embedded operation channel(EOC))に基づく、ADSLおよびVDSL転送システムのための物理層管理と、G.99x標準で定義されたインジケータビットおよびEOCメッセージの使用とを規定する。さらに、G.997.1は、構成、障害、およびパフォーマンス管理のための、ネットワーク管理要素の内容も規定する。これらの機能の実行において、システムは、アクセスノード(AN)において入手可能な、およびアクセスノード(AN)から収集可能な、さまざまな動作データを利用する。DSL ForumのTR69レポートには、さらに、MIBと、それがどのようにアクセスされてもよいかが示されている。図1で、カスタマの端末装置110は、ホームネットワーク112に結合されており、ホームネットワーク112は、さらに、ネットワーク終端ユニット(NT)120に結合されている。ADSLシステムの場合、NT 120は、ATU−R 122(例えば、ADSLおよび/またはVDSL標準のうちのいずれかによって定義される、場合によってはトランシーバとも呼ばれる、モデム)、あるいは、その他の任意の適切なネットワーク終端モデム、トランシーバ、またはその他の通信ユニットを含む。VDSLシステム内のリモート装置は、VTU−Rである。当業者によって理解されるように、そして、本明細書に記載するように、各モデムは、接続先の通信システムと相互作用を行い、また、通信システム内でのモデムのパフォーマンスの結果としての、動作データを生成してもよい。
NT 120は、さらに、管理エンティティ(ME)124を含む。ME 124は、任意の適用可能な標準および/またはその他の基準によって要求されるとおりに実行可能な、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、あるいは、ファームウェアまたはハードウェア内の回路状態機械などの、任意の適切なハードウェア装置であってもよい。ME 124は、パフォーマンスデータを収集して、そのMIB内に記憶する。MIBは、各MEによって維持される、情報のデータベースであり、また、MIBは、ネットワーク装置から情報を収集して管理者コンソール/プログラムに提供するために使用される管理プロトコルであるSNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)などの、ネットワーク管理プロトコルを介してアクセスされてもよく、あるいは、電気通信ネットワーク要素間での応答とコマンドとをプログラムするために使用される伝統的なコマンド言語である、TL1コマンドを介してアクセスされてもよい。
システム内の各ATU−Rは、CO内またはその他のアップストリームかつ/または中央の位置内の、ATU−Cに結合される。VDSLシステムにおいては、システム内の各VTU−Rは、CO内またはその他のアップストリームかつ/または中央の位置(例えば、ONU/LT、DSLAM、RTなどの、任意の回線終端装置)内の、VTU−Oに結合される。図1では、ATU−C 142は、CO 146内のアクセスノード(AN)140に位置している。当業者によって理解されるように、AN 140は、DSLAM、ONU/LT、RTなどの、DSLシステム構成要素であってもよい。ME 144は、同様に、ATU−C 142に関するパフォーマンスデータのMIBを維持する。当業者によって理解されるように、AN 140は、ブロードバンドネットワーク170、またはその他のネットワークに結合されてもよい。ATU−R 122とATU−C 142とはループ130によって結合され、ループ130は、ADSL(およびVDSL)の場合は、一般に、その他の通信サービスも搬送する電話ツイストペア線である。
図1に示すインタフェースのうちのいくつかは、動作および/またはパフォーマンスデータの決定と収集とのために使用されてもよい。図1内のインタフェースが、別のADSLおよび/またはVDSLシステムインタフェース方式と違わない範囲内までは、システムは当業者によく知られており、また、差異は、当業者にとって既知であり明白である。Qインタフェース155は、オペレータのNMS 150と、AN 140内のME 144との間のインタフェースを提供する。G.997.1標準で規定されたすべてのパラメータは、Qインタフェース155において適用される。ME 144内でサポートされる近端パラメータは、ATU−C 142から得られ、一方、ATU−R 122からの遠端パラメータは、Uインタフェース上の2つのインタフェースのうちのいずれかによって得られてもよい。埋め込みチャネル132を使用して送信され、PMD層において提供される、インジケータビットとEOCメッセージとは、必要なATU−R 122パラメータをME 144内で生成するために使用されてもよい。あるいは、ME 144によって要求された場合にATU−R 122からパラメータを取得するために、OAM(オペレーション、アドミニストレーション、およびマネジメント)チャネルと、適切なプロトコルとが使用されてもよい。同様に、ATU−C 142からの遠端パラメータは、Uインタフェース上の2つのインタフェースのうちのいずれかによって得られてもよい。PMD層において提供される、インジケータビットとEOCメッセージとは、必要なATU−C 142パラメータをNT 120のME 124内で生成するために使用されてもよい。あるいは、ME 124によって要求された場合にATU−C 142からパラメータを取得するために、OAMチャネルと、適切なプロトコルとが使用されてもよい。
(本質的にループ130である)Uインタフェースにおいては、2つの管理インタフェースが、1つはATU−C 142(U−Cインタフェース157)において、1つはATU−R 122(U−Rインタフェース158)において存在する。インタフェース 157は、ATU−C近端パラメータを、ATU−R 122がUインタフェース130を越えて取得するために提供する。同様に、インタフェース158は、ATU−R近端パラメータを、ATU−C 142がUインタフェース130を越えて取得するために提供する。該当するパラメータは、使用されているトランシーバ標準(例えば、G.992.1またはG.992.2)に依存してもよい。G.997.1標準は、Uインタフェースを横切る任意選択のOAM通信チャネルを規定する。このチャネルが実装されている場合、ATU−CとATU−Rとのペアは、物理層OAMメッセージを伝送するためにこのチャネルを使用してもよい。したがって、そのようなシステムのトランシーバ122、142は、それらのそれぞれのMIB内に維持されているさまざまな動作およびパフォーマンスデータを共有する。
ADSL NMSに関するさらなる情報は、「ADSL Network Element Management」と題されたDSL Forum Technical Report TR−005(ADSL Forum、1998年3月)に見出すことができる。さらに、「CPE WAN Management Protocol」と題されたDSL Forum Technical Report TR−069(2004年5月)にも見出すことができる。最後に、「LAN−Side DSL CPE Configuration Specification」と題されたDSL Forum Working Text TR−064(2004年5月)にも見出すことができる。これらの文献は、CPE側管理のためのさまざまな状況を扱い、その中の情報は当業者によく知られている。VDSLに関するさらなる情報は、ITU標準G.993.1(「VDSL1」と呼ばれることもある)、および出現しつつあるITU標準G.993.2(「VDSL2」と呼ばれることもある)、ならびに、進行中のいくつかのDSL Forum作業テキストに見出すことができ、これらはすべて当業者に知られている。例えば、追加情報は、「VDSL Network Element Management」と題されたDSL ForumのTechnical Report TR−057(2003年2月)(旧WT−068v5)、および「FS−VDSL EMS to NMS Interface Functional Requirements」と題されたTechnical Report TR−065(2004年3月)、ならびに、VDSL1およびVDSL2 MIB要素のためのITU標準G.997.1の出現しつつある改訂版、またはATIS North American Draft Dynamic Spectrum Management Report(NIPP−NAI−2005−031)で入手可能である。
同じバインダ(binder)を共有する回線が、同じ回線カード上で終端することは、ADSLにおけるよりも、VDSLにおいて、より一般的である。ただし、同一バインダ回線の共通終端は同様に行われてもよいため、xDSLシステムの以下の説明は、ADSLに拡張されてもよい(特に、ADSLおよびVDSLの両方を処理する、より新しいDSLAMにおいて)。複数のトランシーバペアが動作中および/または利用可能である、DSLプラントの一般的なトポロジにおいては、マルチペアバインダ(またはバンドル)内で、各加入者ループの一部が、他のユーザのループと一緒に置かれる。ペデスタルの後、カスタマ構内設備(CPE)の非常に近くで、ループは引き込み線の形態を取り、バンドルを出る。したがって、加入者ループは、2つの異なる環境を横切る。ループの一部はバインダの内部に配置されてもよく、そこでは、ループは外部の電磁インタフェースからは遮蔽される場合があるが、クロストークが発生しやすい。ペデスタルの後、このペアが引き込み線のほとんどにわたって他のペアから遠く離れている場合、引き込み線はクロストークには影響されないことが多いが、引き込み線は遮蔽されていないため、転送は電磁妨害によって、同様により大きく損なわれる可能性がある。多くの引き込み線は、それらの中に2〜8のツイストペア線を有し、家庭への複数のサービス、またはそれらの回線のボンディング(1つのサービスの多重化および逆多重化)の状況においては、引き込み線セグメント内で、それらの回線間に、追加のかなりのクロストークが発生する可能性がある。
一般的な、例示的DSL配備シナリオを、図2に示す。合計(L+M)個のユーザ291、292のすべての加入者ループは、少なくとも1つの共通バインダを通過する。各ユーザは、専用の回線を介して中央局(CO)210、220に接続される。ただし、各加入者ループは、異なる環境および媒体を通過してもよい。図2では、L個のカスタマまたはユーザ291が、光ファイバ213と銅ツイストペア線217との組み合わせを使用して、CO 210に接続されており、これは一般に、ファイバ・ツー・ザ・キャビネット(FTTCab)またはファイバ・ツー・ザ・カーブと呼ばれる。CO 210内のトランシーバ211からの信号は、CO 210および光ネットワークユニット(optical network unit(ONU))218内の、光回線終端装置(optical line terminal)212および光ネットワーク終端装置(optical network terminal)215によって変換される。ONU 218内のモデム216は、ONU 218とユーザ291との間の信号のためのトランシーバとしての役割を果たす。
CO 210、218、およびONU 220(ならびに、その他)などの位置で共通終端するユーザの回線は、ベクトル化などの、連係したやり方で動作させられてもよい。ベクトル化された通信システム(ベクトル化ADSLおよび/またはVDSLシステムなど)においては、信号および処理の連係が達成されてもよい。ダウンストリームベクトル化は、DSLAMまたはLTからの、複数回線の転送信号が、共通のクロックおよびプロセッサを用いて共同生成される場合に発生する。そのような共通クロックを有するVDSLシステムにおいては、ユーザ間のクロストークは、各トーンについて別々に発生する。したがって、多くのユーザについてのダウンストリームトーンのそれぞれは、共通ベクトルトランスミッタによって別個に生成されてもよい。同様に、アップストリームベクトル化は、複数回線の信号を共同受信するために、共通のクロックおよびプロセッサが使用される場合に発生する。そのような共通クロックを有するVDSLシステムにおいては、ユーザ間のクロストークは、各トーンについて別々に発生する。したがって、多くのユーザについてのアップストリームトーンのそれぞれは、共通ベクトルレシーバによって別個に処理されてもよい。
残りのM個のユーザ292のループ227は、銅ツイストペア線のみであり、このシナリオは、ファイバ・ツー・ザ・エクスチェンジ(FTTEx)と呼ばれる。可能であり、かつ経済的に実現可能である限り、FTTCabの方がFTTExよりも好ましく、その理由は、それにより、加入者ループの銅部分の長さが減少し、したがって、達成可能な速度が増加するからである。FTTCabループの存在は、FTTExループに問題を引き起こす可能性がある。さらに、FTTCabは、将来、ますます普及したトポロジとなることが期待される。このタイプのトポロジは、かなりのクロストーク干渉をもたらす可能性があり、また、さまざまなユーザの回線が、それらが動作する特定の環境のため、異なるデータ搬送およびパフォーマンス能力を有することを意味する可能性がある。トポロジは、ファイバ供給の「キャビネット」回線と交換回線とが、同じバインダ内で混合されることが可能であるようなものであってもよい。
図2からわかるように、CO 220からユーザ292への回線は、CO 210とユーザ291との間の回線によって使用されていない、バインダ222を共有する。さらに、別のバインダ240が、CO 210およびCO 220と、それらのそれぞれのユーザ291、292との間のすべての回線に共通している。図2では、遠端クロストーク(FEXT)282と近端クロストーク(NEXT)281とが、CO 220において一緒に置かれた回線227のうちの少なくとも2本に影響するものとして示されている。
当業者によって理解されるように、これらの文献に記載された動作データおよび/またはパラメータのうちの少なくとも一部は、本発明の実施形態に関連して使用されてもよい。さらに、システムの説明のうちの少なくとも一部は、同様に、本発明の実施形態に適用可能である。DSL NMSから入手可能な、さまざまなタイプの動作データおよび/または情報は、その中に見出されてもよく、その他は、当業者に知られている可能性がある。
ベクトル化DMTチャネル(アップストリームおよびダウンストリームの両方)は、同期化され、ディジタル的に二重化されたDSLシステム内で、単純な行列方程式によって特徴付けられる。
Y=HX+N 式(1)
上式で、Hは、1つのトーン上の挿入損失およびクロストークを記述し、使用される入力および出力の数に依存する、複素行列であり、ファントムモード信号チャネルなどの特殊なチャネルが使用される場合の非正方バージョンのHを含む。Hは、通常、差分のみのベクトル化についてはサイズU×U(ファントムモード信号を用いる完全な両側ベクトル化では(2U−1)×(2U−1))の正方行列である。Hは、各トーンについて異なる行列であってもよく、通常は、アップストリーム方向とダウンストリーム方向とで同じではない。Hは、QR因数分解を使用して、H=QRあるいはH=RQに因数分解されてもよく、ここで、Rは下三角行列であり、Qはユニタリ行列であり、そのため、QQ=QQ=Iである。当業者は、因数分解における行列Qが、当技術分野で場合によっては行われることがあるように、Qによって同等に表されてもよいということを、そしてさらに、本明細書全体を通して、本発明は、Qの代わりにQを用いて同等に記載されてもよいということを、そしてさらに、同様に、Qの代わりにQを用いて同等に記載されてもよいということを、理解するであろう。ダウンストリーム受信については、Rnn −1/2で示される、ノイズ空間相関行列の逆平方根を、Hに左から掛けることにより、等価の理論的なHeqが計算される。ノイズ空間相関行列Rnnが、チャネルについての最悪ケースのノイズを表すように選択された場合、等価の理論的なHeqは、しばしば、最悪ケースノイズ等価チャネル行列と呼ばれる。最悪ケースノイズ等価チャネル行列は、最悪ケースノイズについてのQおよびR行列をもたらすために、QR因数分解を使用して因数分解されてもよい。
本発明の実施形態は、(DMT VDSL片側または両側転送などの)マルチユーザダウンストリームベクトル化通信を特徴付ける、RQ因数分解におけるR行列とQ行列とを含む。R=SGにおけるG行列(ここで、Sは、三角行列Gの対角要素がすべて1であるように強いる、対角スケーリング行列である)は、その行のそれぞれにおけるプリコーダ係数(gu,j)の組として認識される。これらのプリコーダ係数は、各ユーザによって使用される各トーンによって変化してもよく、また、各トーンについて選択されるユーザの順序に依存してもよい。
転送におけるプリコーダには、トムリンソン・ハラシマ(Tomlinson Harashima(TH))プリコーダと、フレキシブルプリコーダという、2つの従来のアプローチがある。両方とも、非DSL適用例において用途を見出してきたが、ベクトル化DMT DSLのシステム構成に従う特別な特性を組み込む、本発明の実施形態と同等であるとして混同されるべきではない。V.34、V.90、およびV.92音声帯域モデム標準のフレキシブルプリコーダは、時間的プリコーダ(すなわち、時間的に適用される)であり、トランスミッタとレシーバとの両方において、隣接時間決定の使用を必要とする。ダウンストリームDSLレシーバにおける、他の「ユーザ」次元への適用は、不可能であり、その理由は、必要とされる「隣接決定」は物理的に離れた位置にあり、1つのレシーバ内ではアクセス不可能なためである。したがって、フレキシブルプリコーディングは、DSLにおける片側ベクトル化DMTのための実施可能な選択肢ではない。
チャネルによって追加される正確な干渉(例えば、ベクトル化DMT VDSLなどのxDSLシステムにおけるクロストーク)が、レシーバによってではなく、トランスミッタによって、あらかじめ知られている場合、プリコーダは効果的である。ベクトル化DMT VDSLのダウンストリーム転送については、最大のクロストークは、通常、同じバインダ内の他のユーザから生じる。一般的なバインダ内のダウンストリーム転送信号は、バインダ内のすべての回線が同じ装置(例えば、回線終端装置(LT)またはDSLAM)から発する場合、既知である。THプリコーダは、トランスミッタ側のみにおける「隣接」決定(ベクトル化DMTシステム内でトランスミッタ側において入手可能なものなど)を必要とする。ただし、THプリコーダは、その出力が特定の領域にわたって均一に分布し、かつ時間的に独立した値を有しているなどの、特定の特性をもたらす定常仮定を有する。これらの同じ特性は、ベクトル化DMTについての「ユーザ次元」においても望ましいが、THにおいて仮定された時間領域に代わる、空間的非定常ユーザ領域については必ずしも保証されない。さらに、よく知られている従来のTHは、各トーンのひとつひとつのDMTシンボルについて、絶えずリセットおよび始動される場合、効率が失われる。
マルチユーザプリコーダは、モニック三角G行列の行を、各ユーザについての、以前にエンコーディングされたユーザのシンボルに関する係数の組として使用する。これらの行は、ユーザによって変化する。DMTシステムでは、各トーンについて独立したGが存在する。さらに、任意の特定のトーンについての、各ユーザ上のコンステレーションサイズは、異なってもよい。したがって、本発明の一部の実施形態では、処理の発生時に、プリコーディングされるコンステレーションサイズに適合するように、モジュロ演算(「mod」と略記)を変更する。
DSLシステムなどの通信システムは、転送環境の時間変化を経験する。そのような時間変化は、例えば、温度変化、部品の変化、機械的ストレス、およびその他の理由による、マルチ回線チャネルの変化を含んでもよい。時間変化は、さらに、他の回線からのクロストーク、または高周波トランスミッタ(例えば、AMトランスミッタ、およびアマチュア無線従事者)からの干渉などの、ノイズ源の変化による、受信ノイズの変化を含む。クロストークノイズは、さらに、クロストーク結合の変化により、または、クロストーク源がオンおよびオフにされることにより変化する場合がある。最後に、時間変化は、ベクトル化DSLシステム内で活動を増加するユーザ、および転送を停止するか、さもなければ活動を低減する、ベクトル化DSLシステムのユーザを含む。
本発明の実施形態では、DMT変調を用いるベクトル化DSLシステム内で「調節可能な」プリコーディングを使用する。調節可能なプリコーディングを使用する本発明の実施形態は、改善されたDSLシステム動作を提供する2つの特徴を含んでもよい(ただし、必ずしもそれらに限定されない)。第1に、「適応」プリコーディングは、時間変化のためパフォーマンスに影響する、チャネルおよび/またはノイズ状態などの変化に適応するという意味での、プリコーディング(例えば、Rおよび/またはQ行列、プリコーディング係数など)の調節を可能にする。さらに、本発明の実施形態は、電力制限および規則などに対応するように、プリコーディング中に、減算、mod、およびディザ(またはこれらの機能のサブコンビネーション)が、選択的および/または適切に、使用/適用されるという意味での、「動的」プリコーディングも提供する。
適応システムにおいては、チャネル、およびノイズの時間変化に対応するために、行列Rまたは行列Qのいずれか、あるいは両方は、必要なだけ頻繁に、(DSLオプティマイザなどの)コントローラによって更新されてもよい。そのような更新は、(例えば、チャネル行列Hへの、またはノイズ空間相関Rnnへの変更によって)直接的に、あるいは、(例えば、ベクトル化DSLシステムのユーザのビットテーブルへの、またはゲインテーブルへの変更によって、あるいは、ベクトル化DSLシステムのユーザについての、(トーン内での)プリコーディング順序の変更によって)間接的にトリガされてもよい。
プリコーダは、DMTシンボルごとに再初期化され、また、モジュロ演算だけでなくコンステレーションも変化するため、本発明の実施形態は、ユーザおよびコンステレーションによって変化するディザ信号を追加してもよい。この追加されるディザは、プリコーダ出力ユーザ値が、相互に独立していることを、そして、入力エネルギー以上の(そして、通常は、ほんの少し高い)エネルギーの領域にわたる分布において均一であることを保証するために、現在のユーザ転送についての転送領域にわたって均一である。ディザは、以前には、漸近定理を証明するための理論的抽象化としてのみ使用されていたが、ベクトル化DMT DSLプリコーディング状況に伴う可能性がある不均一性の解決のために提案されたことはない。本発明の実施形態は、さらに、プリコーディングのエネルギー効率を向上するための、奇数のビットを有するコンステレーションについての、正方形からチェッカーボードへのマッピングも含む。
ディザおよび正方形マッピングは、より高いパフォーマンスのプリコーダをレシーバが理解していることを必要とする、VDSL1およびVDSL2標準からの逸脱を引き起こす。しかし、他の実施形態では、レシーバにおいてmod演算がサポートされている限り、非協調的な、しかし標準準拠のレシーバのために、わずかなエネルギー損失で両方が取り除かれてもよい。最後に、レシーバがmod演算もサポートしていない場合、トランスミッタは、modを使用せずに「減算」を実行してもよい。そのような単純な減算器は、場合によっては、特に、レシーバにおけるクロストーク電力が、除去されることができないバックグラウンドノイズよりもかなり大きく、しかし、レシーバにおける信号電力よりもかなり小さい場合には、大きなゲインを提供してもよい。不当な電力ペナルティを避けるために、mod演算をサポートしない、レシーバ内での単純な減算の使用は選択的であってもよく、減算機能の使用が望ましくない電力環境では、減算機能はオフにされてもよい。
この場合、modを使用しない減算は、レシーバにおける大きな信号対雑音比(SNR)ゲインを提供し(クロストークが完全に除去されるため)、一方、転送エネルギーはわずかに増加するのみである(減算されるいかなる信号の大きさも、所望の信号の大きさよりもはるかに小さいため)。そのような条件(すなわち、信号電力>>クロストーク電力>>バックグラウンドノイズ電力)が満足されない場合、減算は、負のゲインをもたらす可能性がある。したがって、信号、クロストーク、およびノイズ電力レベルに依存した、減算の動的利用が使用されてもよい。以前のシステムは、減算の使用を明白に回避していたが、その理由は、場合により、潜在的に大きな転送電力の増加のため、または、Hが行優位であるため、そのような減算は不要という仮定のためである。しかし、「信号電力>>クロストーク電力>>バックグラウンドノイズ電力」という条件は、ベクトル化DMT VDSLではしばしば発生し、したがって、減算は、動的に使用される場合、ゲインをもたらす可能性がある。この条件は、満足された場合、無視できないクロストーク干渉の事前減算を可能にする。言い換えると、信号電力>>クロストーク電力>>バックグラウンドノイズ電力、という条件は、電力比しきい値を超過する、信号電力とクロストーク電力の比として特徴付けることが可能である(例えば、当業者によって理解されるように、10:1の信号電力とクロストーク電力の比が、場合によっては適切であってもよいが、条件および状況によっては、その他の比が使用されてもよい)。
図3Aは、ベクトル化DSLトランスミッタ300(例えば、DSLAMまたはその他のアップストリーム端装置において見出されるタイプ)に関連する、本発明の一実施形態を示す。U本の回線のペイロードデータ310は、フレーマ320に提供され、フレーマ320は、当業者によって理解されるように、U本の回線のためのスクランブリングおよびFECコーディング325、ならびにその他の処理を含んでもよい。データは、回線内でインタリーバ330に送られてもよく、そこではインパルスノイズが問題である。各ユーザのデータは、エンコーダ340においてエンコーディングされ、エンコーダ340は複素数のデータストリームをU個出力する(ここで、Xは回線uのエンコーダからのものである)。以下でより詳細に説明するマルチユーザプリコーダ350は、プリコーダの入力351に送られる各Xに、ユーザ1からのデータから開始して、順次、対処する。プリコーダ出力353からのデータには、行列Q 358が乗算され、結果として、348における転送に先立って、逆高速フーリエ変換(IFFT)ユニット345に送られる。当業者によって理解されるように、IFFTユニット345は、各ユーザのデータを蓄積し、それにより、所与のユーザからの十分なデータがプリコーディングされてユニット345に送られた場合に、適切なフーリエ変換が実行されることを可能にする。
マルチユーザプリコーダ350は、例えばユーザuについてのフィードバック減算項gu,u−1・X’u−1+gu,u−2・X’u−2+...+gu,1・X’を使用することによって、既知のダウンストリーム干渉を除去する、ユーザ可変フィードバックフィルタ352を含む。図3Aに示す例示的実施形態においては、X’値はプリコーダ出力353から、G行列値はコントローラから得られる。一部の実施形態では、フィルタ352は、コントローラ355によって制御されてもよい。例えば、トランスミッタが減算のみを使用している場合(すなわち、レシーバがディザ機能もmod機能も有さない場合)、コントローラ355は、電力条件が減算単独には不適切な場合は、フィルタ352に、オフにするための指示を提供する。プリコーダ350は、さらに、単独で適応的に動作を変更するように、プログラムされ、かつ/または装備されていてもよい。
一部の実施形態では、コントローラ355は、必要に応じて、または適宜、プリコーダ350(例えば、ユニット352内のG行列、ユニット358内のQ行列、ユニット356内のモジュロ演算、および/または、ユニット354内のディザ)を更新してもよい。そのような更新は、DSLシステムについての関連情報(例えば、チャネルHに関する更新された情報、および/または、最悪ケースのノイズ空間相関行列Rnn)をコントローラ355が取得した後で発生してもよい。そのような更新された情報は、新しいチャネル情報および/または新しい最悪ケースノイズを考慮に入れるために、G行列および/またはQ行列の更新をトリガしてもよい。あるいは、コントローラは、G行列および/またはQ行列の更新された係数値、モジュロ演算のための新しい設定値、ディザリング信号のための新しい設定値などを、1つ以上のレシーバモジュールから直接取得してもよい。さらに、コントローラは、ベクトル化DSLトランスミッタのビットテーブルおよびゲインテーブルの新しい設定値を、1つ以上のレシーバが要求した後で、プリコーダ350を更新してもよい。最後に、コントローラは、ベクトル化DSLシステムの1個以上のユーザがオフにされた後で、または、ベクトル化DSLシステムに1個以上のユーザが追加された後で、プリコーダ350を更新してもよい。これらの適応および/または動的機能のうちの1つ、いくつか、またはすべてを実行可能な、適応マルチユーザプリコーダの使用は、以前に提案されたことはない。
(以下でより詳細に説明する、mod Δを使用した)356におけるモジュロ演算の適用の前に、任意選択のディザ信号Dが354において提供されてもよい。ディザが使用されない場合は、本出願を通して、D=0であることを、当業者は同様に理解するであろう。
ディザは任意選択であるが、モジュロ演算プリコーダを使用した、レシーバモジュロ演算は必須である。トランスミッタ300内のプリコーダ350によって使用される、どのように特殊な信号調整も、各レシーバはサポートしなければならない。上記のように、プリコーダは、DSLオプティマイザ(例えば、コンピュータ、コンピュータシステム、プロセッサ、コンピュータプログラムプロダクト、ICなど)などの、コントローラによって動的に有効または無効にされてもよい。図3Aに示す、トランスミッタ内のIFFTと標準的なDSLエンコーダとの間で、プリコーダは、一般に、エンコーディングされた信号Xの各(実数または虚数)次元に対して独立に動作してもよく、その一例を図3Cに示す。以下でより詳細に説明するように、本発明の実施形態は、さらに、Xの実数および虚数次元に対して合同で動作するプリコーダも含み、その一例を図3Dに示す。
図3Cにおいて、信号Xの実数成分は、フィルタ351−Rによって取り除かれ、一方、信号Xの虚数成分は、フィルタ351−Iによって取り除かれる。実数成分は、実数成分プリコーダ350C−Rに供給され、そこでは、ユーザ可変フィードバックフィルタ352C−Rが、ユーザuについてのフィードバック項Re{gu,u−1・X’u−1+gu,u−2・X’u−2+...+gu,1・X’}を使用することによってG行列を適用し、それがXについての入力データ値から減算される。ディザ354C−Rおよびmod演算356C−Rが、使用中の場合は、適用されてもよい。プリコーダ350C−Rから出る値は、したがって、X’の実数成分、すなわち、Re{X’}である。
同様に、信号Xの虚数成分は、虚数成分プリコーダ350C−Iに供給され、そこでは、ユーザ可変フィードバックフィルタ352C−Iが、フィードバック項Im{gu,u−1・X’u−1+gu,u−2・X’u−2+...+gu,1・X’}を使用することによってG行列を適用し、それがXについての入力データ値から減算される。ディザ354C−Iおよびmod演算356C−Iが、使用中の場合は、適用されてもよい。プリコーダ350C−Iから出る値は、したがって、X’の虚数成分、すなわち、Im{X’}である。プリコーダ350C−R、350C−Iの出力における2つの項は、次に、359における複素演算実装内のjによる乗算を使用して組み合わされて、X’が生成される。図3Aのプリコーダ350と同様に、図3Cのプリコーダ350C−R、350C−Iは、任意選択で、コントローラ355によって制御されてもよい。
図3Dのプリコーディング方式は、図3Cのものに類似しているが、図3Dでは、モジュロ演算356Dは、実数および虚数次元の両方を入力として受け取り、X’の実数および虚数次元を合同で出力するという点が異なる。その他の点では、図3Dの2つのプリコーダ350D−R、350D−Iの動作は、図3Cのプリコーダ350C−R、350C−Iの動作とほぼ同じである。
各次元について、エネルギーEを有する信号(減算の前)からエネルギーE’を有する信号(減算の後)に進むにつれての、エンコーダを使用したわずかなエネルギーの拡大が存在する。そのようなエネルギーの増加は、プリコーディング後の、隣接するコンステレーション点の間の最小距離を維持するために必要である。システム(例えば、DSLシステム)がほぼ最大のエネルギーを使用して動作している場合、エネルギーの増加は許容されない可能性があり、プリコーダ350への入力信号のエネルギーは適切に縮小されなければならない可能性がある。そのような要求されるエネルギー低減は、一般に、エネルギー損失(energy loss)と呼ばれる。プリコーディングエネルギー損失は、ガウスコードがキャパシティに接近するとともに0になるが、そのような無損失プリコーディングは無限の遅延を必要とし、ここでは、その代わりに、遅延は有限であり、したがって、いくらかのエネルギー損失は不可避である。
量Δは、使用されるモジュロ演算(基本的には、最低の負要素−Δ/2と、最大の正要素Δ/2−ΔMINとを有する、2の補数演算であって、ここで、ΔMINは、信号の表現において使用される最小ステップサイズ)の基数(サークルサイズ)である。演算の、このモジュラスΔは、ユーザに依存し、特に、特定のトーン上でのそのユーザのエネルギーに依存する。したがって、プリコーダの各サイクル上でモジュラスが変化することが可能である。
フィードバックセクション352は、通常、ユーザuについて、gu,u−1・X’u−1+gu,u−2・X’u−2+...+gu,1・X’である。第1サイクル上では(すなわち、回線/ユーザ1については)、フィードバックセクション352は、0(無)の出力を有する。そのトーンの最後のユーザについてのU−1項まで、各サイクルで、項の数は徐々に増加し、転送される値のエンコーディングと、続いて、プリコーディングとを行う。これらの項は、ラベル上の二重添え字gi,i−jによって示される、やはりユーザとともに変化する係数を有する。第1の添え字iは、G内の行番号であり、一方、第2の添え字i−jは、G内の列番号である。添え字jは、三角行列G内の対角要素gi,iから、gi,i−jがどれだけ遠いかを表す。巡回演算のモジュラスは、各サイクルにおいて、コンステレーションのエネルギー、および、そのトーン上で転送されるビット数とともに変化する(これは、さらには、ビットスワッピングが任意のユーザのビット分布に変化を引き起こす場合は、時間とともに変化してもよい)。ユーザの順序付けは、DMTシンボルからDMTシンボルへの間で、そしてトーンからトーンへの間で、変化してもよく、したがって、モジュラスの変化は多大であってもよい。この観察は、本発明の実施形態の適切な実施のために重要である。
さらに、フィードバックセクションは、三角行列Gの特性を活用してもよい技術を用いてもよい。G行列は、0に等しい、または0に十分に近いいくつかの要素を有することが観察された場合、「疎」行列として表されてもよい。その場合、当業者によってよく知られている、疎行列−密ベクトル乗算技術(sparse matrix−dense vector multiplication techniques)を用いることによって、計算の節約が実現されてもよい。
図3Bは、図3Aのトーナルプリコーダ350と互換性のある、シングルユーザレシーバを(例えば、CPE位置において)実施する、DSLレシーバ360を示す。受信データ348は、高速フーリエ変換(FFT)ユニット370に送られ、その後、データは、データ処理ユニット380に送られる。データは、次に、デコーダ390に送られ、そこから、任意の必要とされる、デインタリーバ392、FECデコーディングおよびデスクランブリング394、ならびにデフレーミング396に送られ、その後、ペイロードデータ398として提供される。
最初に、382において、スカラS −1が適用される。一部の実施形態では、S −1行列の内容および適用は、コントローラ355によって制御されてもよい。トランスミッタにおいて適用された任意のディザ信号Dは、384において除去され、各データ点は、プリコーダ内の356において適用された任意のモジュロ演算を使用して、386において処理される。
ユーザuについて、所与のトーン上で搬送されるビット数,bが、偶数の場合は、次のようになる。
Figure 2013176108
偶数のビットを有するコンステレーションについては、プリコーダは、わずかなエネルギー損失2bu/(2bu−1)を伴って、図3Cに示すように実数次元および虚数次元に適用されることが可能であり、プリコーディングが使用される場合は、そのサブチャネル上でビットを転送するために、いかなるローディングアルゴリズムコスト内にも、わずかなエネルギー増加2bu/(2bu−1)が反映されるべきである。
奇数のビットを有するコンステレーションについては、モジュロ演算が各次元に対して別個に作用する場合、mod演算のために、すべてのコンステレーション点を含む最小の正方形が使用されてもよい。例えば、ADSLおよびVDSLにおけるb=3に対応する、データ点410を有するラジアルコンステレーション400が使用される場合、図4Aに示す正方形420が、mod演算の境界(「テンプレート」と呼ばれることもある)として使用されてもよい。プリコーディングされた信号が、正方形420の内部で均一に分布していると仮定すると、次元当たりの新しい平均転送電力(E’)は、計算されることが可能である。この方法は、小さなコンステレーションについては、大きな損失をもたらす可能性があるが、大きなコンステレーションについては、うまく働く。次の表1は、最小サイズのプリコーダについての、(増加した転送電力によって引き起こされる)結果として生じる損失を、DSLのクロスコンステレーション(ならびに、b=3およびb=1の場合の、それぞれ、ラジアルおよびアンチポーダルコンステレーション)に関して示す。
Figure 2013176108
b=3についての大きな損失は、プリコーダ損失と、それに加えて、b=3についてのDSLにおいてよく知られている、コンステレーションの貧弱な選択肢とを反映している。ディザシーケンスDは、実施の詳細に依存する追加のパフォーマンス損失を場合により伴って、0に設定されてもよい。
図3Dのプリコーディング方式におけるように、テンプレート(mod領域)が2−D(2次元)形状を用いて設計された場合、損失は低減され得る(1−D設計が最適であるb=1を除く)。従来のコンステレーションの実施は、Lee−Fang Wei著「Generalized Square and Hexagonal Constellations for Intersymbol−Interference Channels with Generalized Tomlinson−Harashima Precoders」(IEEE Transactions on Communications、Vol.42、No.9、1994年9月)で開示された、「一般化された正方形および六角形コンステレーション」がシンボル間干渉チャネルのために考慮された実施を含む。しかし、これらの従来の実施は、シングルユーザチャネル、および2−Dテンプレートのみを、その中で開示された一般化された正方形および六角形について考慮する。本発明は、この概念を複数ユーザ次元に拡張するものであり、さまざまなコンステレーションについての、本発明による新しいテンプレートを、本明細書に記載する。
b=3について使用される、ラジアルコンステレーションを考慮する。図4Aは、b=3について、ADSLおよびVDSL標準で使用される、点410のラジアルコンステレーション400を示し、この中で、x軸は、ユーザ信号Xの実数部を表し、y軸は虚数部を表す。通常のmod演算は、x(実数)およびy(虚数)成分/次元について別個に定義され、したがって、プリコーディングされたコンステレーション点は、図4Aの正方形420の内部のどこに位置してもよい。プリコーディングされた信号が、正方形420の内部に均一に位置すると仮定すると、次元当たりの平均信号電力は、3から64/12に増加し、2.5dBの損失がもたらされる。レシーバにおいては、示されている8つの点410のみが復調のために使用され、したがって、プリコーディングの後もdminはやはり同じであるということがわかる(プリコーディングはmod演算を含む)。図4Bに示すように、dminを低減することなしに、mod演算のために新しい境界が定義されてもよい(第1層の隣接のみが示されているが、第2、第3、第4などの層についてテンプレートは繰り返される)。すべての点は、図4Bに太線で輪郭が描かれた領域450にラップバックされ(wrapped back)、2−Dテンプレート設計を用いた場合の損失はわずか0.46dBである。
レシーバがmod演算のために同じ領域を採用する限り、デコーディングのパフォーマンスは、やはり同じ最小距離dminによって決定される(最小距離dminは、BER(ビット誤り率)に直接結び付く)。この場合、次元当たりの平均転送電力は10/3に減少し、したがって、損失は0.46dBに減少する。正方形境界を使用した2.5dBの損失と比較すると、したがって、2.04dBの改善が存在する。以下で説明するような、転送テンプレート最適化が使用される場合、損失はさらに−0.51dBに減少してもよい(つまり、0.51dBのゲイン)。
表1における損失が許容可能な場合(2−Dテンプレート設計はb=3にのみ適用)、プリコーダは、示されているΔの値とともに使用されてもよい。受信モデムは、標準準拠であってもよく、必要なmod演算を実行することを除き、プリコーダが存在していることを知る必要はない。任意選択のディザシーケンスは、トタンスミッタおよびレシーバの両方に知られているランダムシーケンスであり、−Δ/2からΔ/2−ΔMINまでの間隔にわたって均一であるように選択される。
ただし、表1に示された損失よりも小さな損失が望ましい場合は、本発明の実施形態による、奇数−正方形コンステレーション(odd−square constellation)が、b≧3について、代わりに使用されてもよい。奇数−正方形コンステレーションは、1つおきの点が、2倍の点を有する偶数ビット数の正方形から選択/有効化されるものである(チェッカーボードに類似した配置を生成し、したがって、チェッカーボードコンステレーションとも呼ばれる)。これらのコンステレーションは、現在の標準では使用されておらず、また、一般にそれ以外にも使用されておらず、したがって、そのようなコンステレーションが使用されてもよいトランシーバについては、適切な変更が必要である。b=3についての例を以下に示すが、b≧3の任意の奇数に、同じ方法が適用されてもよい。
図5Aは、アクティブなコンステレーション点530を有する、b=4についての、16正方形コンステレーションを示し、ここで、dmin=1である。図5Bは、アクティブなコンステレーション点530と、除去された(非アクティブにされた)コンステレーション点535とを有する、b=3についての、図5Aから導かれるチェッカーボードコンステレーションであり、ここで、破線による点535は考慮から除外されている。元の16正方形についての、レシーバの決定領域は、点線の直線520によって定義される。導かれたチェッカーボードコンステレーションについてのmodが、16正方形におけるのと同じであるとして定義される場合、すべての信号点が、図6の太線で区切られた正方形領域600の内部にラップされる(図6は、チェッカーボードコンステレーションについての1つのmod演算を示す)。受信信号点が、図6に示すX 610である場合、正方形600内の8つの候補点のうち最も近いコンステレーション点は、640である。しかし、受信信号610は、次に、modのテンプレート領域の設計のため、X 620にラップされ、ラップされた点620に最も近いコンステレーション点は630であるため、最終的に、点630としてデコーディングされる。したがって、正方形mod領域を使用する場合、dmin=2である(正方形600のサイズは8×8であると仮定されている)。
実際には、dminは増加されてもよい。破線720で示すように、図7は、図5Bのチェッカーボードコンステレーションについての理想的な決定領域を示し、ここで、dminは2√2である。同じ最適なdminを維持するために、2−D modテンプレートは、図8に示すように設計されてもよい。X 810(その位置は、データ点840から1をわずかに超えて遠い)は、今度は、点840としてデコーディングされることに留意されたい。
最大のdminを達成するために、レシーバは、図8に示す奇数−正方形コンステレーションについて、太線で示す新しい2−D mod領域860を採用してもよい。ただし、トランスミッタは、dminを減少させることなしに、modのための正方形領域850(図8の点線の正方形850として示す)を依然として使用してもよい(領域860内の各点が新しい領域への1対1マッピングを有する限り、トランスミッタは、任意のmodマッピング領域を選択してもよいことに留意されたい)。正方形領域850の平均転送電力は、均一な分布を仮定した場合、領域860の平均転送電力よりも小さいため、最適なトランスミッタは、modを実行するために正方形領域850を選択する。しかし、レシーバは、最大のdminを維持するために、領域860を使用してもよい。
b=3についての例は、任意の奇数bに一般化されてもよく、b=7を図9に描画する。太線内の領域910は、レシーバの2−D modによって使用されるテンプレートを表し、一方、点線内の領域920は、トランスミッタのmodによって使用されるテンプレートを表す。さらに、奇数−正方形コンステレーションについてのプリコーディングの損失、およびDSL標準で使用されるクロスコンステレーションと比較した全体的な損失を、表2に示す。
Figure 2013176108
奇数−正方形コンステレーションは、クロスコンステレーションに比較して、約0.14dBを一般に失い(奇数−正方形がDSLのラジアルコンステレーションよりも良好な、b=3を除く)、また、プリコーディングからは、小さな追加の損失を受けるのみである。チェッカーボードコンステレーションの使用は、b=1を除くすべてのコンステレーションについて、表1に比較して、少なくとも0.51dBのゲインを一般に発生させる。1ビットコンステレーションは、状況に関係なく、プリコーディングに伴い1.3dBを失う。既存の標準準拠エンコーダへの最も単純な調節のために、次の規則が、独自モードでのそれらの使用を可能にする。
ビットの数bが奇数の場合は、2番目に大きな偶数整数b+1のためのエンコーダが使用される。b個の最上位ビットが使用され、最下位ビットは、最下位の隣のビットの補数として設定される。
同様に、適切なデコーダは、トレリスコーディングされた状況における各コセット内の最近接点に対する、デコーディング規則の適用においては、2つの最下位ビットの補数を有する点のみを考慮し、トレリスコーディングなしの規則の順守においては、直接的なデコーディングを行う。上記の動作モードにより、(ベクトル化に通常関連する実質的なゲインに加えて)、一般に、約1/2dB節約される。
上述のように、元の転送テンプレート領域内の各点が、新しいテンプレート領域への1対1マッピングを一般に有する限り、トランスミッタテンプレートは、dminを低減することなしに、最小エネルギーを転送するために、常に最適化されることが(または、少なくとも改善されることが)可能である。例として、図4Bで使用したテンプレートを、図10Aにおいて再び採り上げる。レシーバにおけるmodのために元のテンプレートが使用される限り、レシーバ側におけるいかなる差異も発生させることなく、図10Aにおいて、トランスミッタは、「中央」領域1010Cではなく、「代替」領域1010Aのいずれを転送してもよい。しかし、1010C(またはその他の任意の領域1010A)の代わりに、領域1010Mを転送することによって、転送電力は減少する(かつ、実際には最小化される)。その他の3つの類似したコーナー領域についても、同じことが行われてもよく、結果としてもたらされる転送領域は、図10Bに示すようなダイヤモンド型1012になる。図10Bの転送領域を使用する場合、転送電力はさらに減少し、実際には、プリコーディング前の元のエネルギーよりも低くなる。全体として、新しい転送領域を使用する場合のエネルギーペナルティは−0.51dBである(つまり、0.51dbのゲイン)。
数学的には、上記の結果は、転送のために使用される中央テンプレートを0として指定し、その他のテンプレートを1、2、3などとして指定することによって説明されてもよい。テンプレートnの原点は(x,y)である。固定された(a,b)について、(x,y)+(a,b)として表されてもよいすべての点は(ここで、aおよびbは、(x,y)+(a,b)をテンプレートn内に維持するのに十分なほど小さい)、modの後、テンプレート0内の同じ点にマッピングされ、その点は(x,y)+(a,b)である。次に、(x,y)+(a,b)を転送する代わりに、(x,y)+(a,b)を転送し、ここで、(x,y)+(a,b)のエネルギーは(x,y)+(a,b)のエネルギーよりも小さい。一般に、任意の(a,b)について、最良のテンプレートインデックスmが見出されてもよく、転送領域は、そのような最小エネルギー点の組であるように選択されてもよい。図10Aにおけるb=3については、結果としてもたらされる転送領域1012を図10Bに示す。図9におけるb=7については、破線で輪郭が描かれた正方形領域920が、転送電力を最小化するための転送領域として使用されてもよく、一方、領域910が、dminを最大化するためのレシーバmod領域として使用されてもよい。
次のテンプレート最適化規則は、テンプレートが最適形状を有さない場合に転送電力を最小化するための方法を要約する。
転送テンプレート最適化規則:任意のnについて|(x,y)+(a,b)|≦|(x,y)+(a,b)|であるように、元の転送領域内の各点(a,b)について、適切なmを選択することによって、転送領域は、最小転送電力を有するように最適化されてもよい。
この転送テンプレート最適化規則は、modの任意の2−D設計に適用されてもよく、また、さらに、以前の一般化された正方形コンステレーションの転送電力を低減するためにも使用されてもよい。
カスタマモデムが、レシーバにおけるmod演算をサポートできない場合、減算のみを用いるプリコーディング(すなわち、トランスミッタにおけるmodなし)が使用されてもよい。そのような場合、プリコーディングの順序付けは、以下の順序でモデムをロードする必要がある。
1−減算単独のプリコーディング(subtraction−only precoding)も、modが有効化されたプリコーディング(mod−enabled precoding)も使用しないモデムの組、
2−減算単独のプリコーディングを使用するモデムの組、
3−modが有効化されたプリコーディングを使用するモデムの組。
減算のゲインによっては、組1および2内のユーザの順序付けは混合されてもよい。
要約すると、本発明の実施形態は、通常はクロストークによる、既知の干渉信号を事前減算する、1つ以上のトーナル減算単独プリコーダ(tonal subtraction−only precoder)を実施してもよい。そのような減算単独プリコーダのそれぞれは、減算単独プリコーダの電力効果(例えば、ゲインまたは損失)に依存して、動的にオンまたはオフにされてもよい。
トーナルmod有効化プリコーダ(tonal mod−enabled precoder)は、各次元に対して別個に(1−D)、2−Dに対して合同で、またはn−D(n>2)に対して合同で作用するモジュロ演算を、ユーザ可変モジュロ演算を用いて、ユーザ可変係数とともに使用してもよく、この場合も、プリコーダは、電力特性(例えば、プリコーダのゲインまたは損失)に依存して動的にオンまたはオフにされてもよい。場合によっては、各減算単独プリコーダおよび/またはmod有効化プリコーダは、さらに、各シンボル期間に終了および再始動する。
上述したように、本発明の一部の実施形態による適応プリコーダは、時間とともに変化する影響を補償するため、かつ/または、考慮に入れるために、コントローラによって更新されてもよい。そのような更新は、マルチ回線チャネルが変化した場合、または、最悪ケースノイズの仮定が変化した場合に要求されてもよい。さらに、そのような更新は、ベクトル化DSLシステムにユーザが出入りする際に、必要とされてもよい。
本発明の一部の実施形態によるプリコーダは、ベクトルチャネルのG行列が、無視できない非対角要素を有してもよいという意味で、対角でなくてもよい。これは、当技術分野において多くの人によって受け入れられてきたものとは対照的である。望ましい場合は、これらのシステムは、トランスミッタとレシーバとにおいて異なるテンプレート形状を用いる、2つのモジュロオペレータを使用してもよく、その場合は、上に示した例におけるように、トランスミッタでの転送電力を最小化するために、転送テンプレートの再形成が行われてもよい。同様に、転送のために使用されたテンプレート形状に関係なく、dminを最大化するために、レシーバテンプレートが再形成されてもよい。奇数−正方形コンステレーションとともに使用するための、さまざまな新しいテンプレートが、本明細書に開示された。そのような奇数−正方形(チェッカーボード)コンステレーションが使用される場合、0.5dBのさらなる節約が可能である。
ビットスワッピングに対応するための変更が行われてもよい。すなわち、ビット数の変化と、ビットスワッピングとともに変化する、結果としてもたらされるコンステレーションとに応じて、モジュロ演算が更新されてもよい。最後に、本発明は、一部のレシーバではモジュロが有効化され、その他のレシーバでは有効化されていない、混合レシーバの順序付けのための技術を含む。
本発明によるさまざまな装置は、上述の方法および/または技術のうちの1つ以上を実施してもよい。図11Aに示す、本発明の一実施形態によれば、プリコーディング制御ユニット1100は、1つ以上のトランシーバにおけるプリコーディングの実施を含む、システムの運用において、および、場合により、システムの使用の最適化において、ユーザ、および/または、1つ以上のシステムオペレータまたはプロバイダを支援している、コントローラ1110(例えば、DSLオプティマイザ、DSMサーバ、DSMセンタ、または動的スペクトルマネージャとして、またはそれらとともに機能している装置)などのDSLシステムに結合された、独立したエンティティの部分であってもよい。(DSLオプティマイザは、動的スペクトルマネージャ、動的スペクトル管理センタ、DSMセンタ、システムメンテナンスセンタまたはSMCとも呼ばれてもよい。)一部の実施形態では、コントローラ1110は、(ATU−CまたはVTU−Oなどの)トランシーバの内部に存在してもよく、COまたはその他の位置から複数のDSL回線を操作しているILECまたはCLECであってもよく、あるいは、所与のシステム内で動作している完全に独立したエンティティであってもよい。図11Aの破線1146からわかるように、コントローラ1110は、CO 146内に存在してもよく、あるいは、CO 146およびそれとともにシステム内で動作しているあらゆるエンティティの外部に、独立して存在してもよい。さらに、コントローラ1110は、複数のCO内のDSLおよび/またはその他の通信回線に、結合されていてもよく、それらと通信を行っていてもよく、かつ/または、それらを制御していてもよい。本発明の一部の実施形態では、コントローラ1110は、特定のバインダ内のベクトル化DSLシステムを制御し、かつ/または、それらと通信を行う。バインダ内のDSL回線は、ADSL、VDSL、および/または、その他の通信回線のさまざまな組み合わせであってもよい。プリコーディング制御ユニット1100は、対象のバインダ内のさまざまな回線に関する情報および/またはデータに(直接的または間接的に)アクセスでき、そして、それらの回線の動作の特定の側面を制御することが可能であってもよい。
プリコーディング制御ユニット1100は、収集手段として識別されるデータ収集ユニット1120と、解析手段として識別される解析ユニット1140とを含む。図11Aに示すように、収集手段1120は、NMS 150、AN 140におけるME 144、および/または、ME 144によって維持されるMIB 148に結合されてもよく、それらのいずれかまたはすべては、例えば、ADSLおよび/またはVDSLシステムの一部であってもよい。収集手段1120は、さらに、1つ以上のATU−C/VTU−Oユニット142に直接結合されてもよい。データは、さらに、ブロードバンドネットワーク170を介して(例えば、所与のDSLシステム内の通常の内部データ通信の外側で、TCP/IPプロトコルあるいはその他のプロトコルまたは手段を経由して)収集されてもよい。これらの接続のうちの1つ以上は、プリコーディング制御ユニットが、システム内で動作しているモデムおよびその他の構成要素からの動作データを含む、動作データをシステムから収集することを可能にする。データは、一度に、または、ある期間にわたって収集されてもよい。場合によっては、収集手段1120は、周期的に収集を行うが、さらに、要求に応じて、またはその他の任意の非周期的なやり方で(例えば、DSLAMまたはその他の構成要素がプリコーディング制御ユニットにデータを送信した場合に)データを収集してもよく、それにより、プリコーディング制御ユニット1100は、必要な場合に、その情報、動作などを更新することが可能になる。収集手段1120によるデータ収集は、チャネルの周波数、および/または、ノイズの変動に依存してもよく、ベクトル化DSLシステム内でユーザがオンおよびオフになる頻度に依存してもよい。したがって、データ収集は、余分なデータおよび/または情報を生成することなしに、タイムリーな情報を提供するために、これらの要因の1つ以上に合わせて「チューニング」されてもよい。
図11Aの例示的システムにおいて、解析手段1140は、コントローラ1110の内部または外部の、DSLAM、モデム、および/または、システム動作信号生成手段1150に結合される。この信号発生器1150は、モデム、および/または、通信システムのその他の構成要素(例えば、ADSLおよび/またはVDSLトランシーバ、および/または、システム内のその他の装置、構成要素など)への指示信号を、生成および送信するように構成される。これらの指示は、トランスミッタ内のプリコーディングおよび/または減算を動的にオンおよびオフにするコマンド、チャネルクロストークおよび挿入損失の情報とマトリクスとを提供するコマンド、モジュロ機能を制御するコマンド、さまざまな電力およびmodテンプレートを変更および/または調節するコマンド、ビット分布およびビットスワッピングの変化に対応するために動作を調節するコマンド、関連する通信回線の順序付けおよび/またはその他の任意の動作特性に関する指示を含んでもよい。
本発明の実施形態は、収集されたデータ、ベクトル化DSLシステムの過去の動作、およびその他の任意の関連する回線と装置とに関する、データベース、ライブラリ、またはその他のデータの集合を利用してもよい。この参照データの集合は、例えば、図11Aのコントローラ1110内のライブラリ1148として記憶されてもよく、そして、解析手段1140および/または収集手段1120によって使用されてもよい。
本発明のさまざまな実施形態において、プリコーディング制御ユニット1100は、PC、ワークステーションなどの1つ以上のコンピュータ内で実施されてもよい。収集手段1120および解析手段1140は、当業者によって理解されるように、ソフトウェアモジュール、ハードウェアモジュール、または両方の組み合わせであってもよい。多数のモデムを処理する場合は、収集された大量のデータを管理するために、データベースが導入されて使用されてもよい。
本発明の別の実施形態を、図11Bに示す。DSLオプティマイザ1165は、DSLAM 1185またはその他のDSLシステム構成要素上で、および/または、それらに関連して動作し、それらのいずれかまたは両方は、電気通信会社(「telco」)の構内1195にあってもよい。DSLオプティマイザ1165は、動作データの収集、組み立て、調整、操作、および供給を、DSLオプティマイザ1165のために、およびDSLオプティマイザ1165に対して行ってもよい、データモジュール1180を含む。モジュール1180は、1つ以上の、PCなどのコンピュータ内で実施されてもよい。モジュール1180からのデータは、解析(例えば、プリコーディング動作の問題の評価、システムへの適応変化の決定など)のために、DSMサーバモジュール1170に供給される。情報は、さらに、telcoに関係していてもよく、またはtelcoとは無関係であってもよい、ライブラリまたはデータベース1175から入手可能であってもよい。
転送電力、搬送波マスク(carrier masks)などを含む、さまざまな動作パラメータの実施をはじめとする、DSLおよび/またはその他の通信動作の実施、修正、および/または停止のために、動作セレクタ1190が使用されてもよい。その上、本発明の実施形態を実施する場合、セレクタ1190は、プリコーディング動作に関する指示と、そのような動作をサポートするためのデータおよび/または情報とを送信してもよい。当業者によって理解されるように、決定は、DSMサーバ1170によって、または、その他の任意の適切な方法で行われてもよい。セレクタ1190によって選択される動作モードおよび/またはパラメータは、DSLAM 1185および/またはその他の任意の適切なDSLシステム構成装置内で実施される。そのような装置は、カスタマ構内装置1181および1182などの、DSL装置に結合されてもよい。図11Bのシステムは、当業者によって理解されるように、図11Aのシステムに類似した方法で動作可能であるが、本発明の実施形態をやはり実施しながら、差異を実現することが可能である。
本発明の一部の実施形態による方法1200を、図12に示す。図12からわかるように、1210において、マルチユーザデータがプリコーダ1205に提供されてもよい。図12の破線で示されるように、プリコーダは、コントローラ1280を含んでもよく、または、遠隔地にあるコントローラ1280に結合されてもよい。マルチユーザデータは、ユーザ可変フィードバックフィルタに供給され、そこでは、1220において、例えばG行列を使用して、1つ以上の他のユーザからのクロストークが減算されて、フィルタリングされたデータが生成される。1230において、フィルタリングされたデータが、任意の電力ペナルティ規則などに適合するかどうかについての決定が行われる。フィルタリングされたデータは、許容可能な場合、さらなる処理のために通過させられてもよい。フィルタリングされたデータが許容可能でなく、かつ、プリコーダ1205が減算単独のプリコーディングを使用する場合、方法1200は、例えば、Q行列を用いた乗算などの、トランスミッタ内の次の点に、フィルタリングされていないデータを、プリコーディングされたデータとして動的に送信する。
実施の際に、フィルタリングされたデータにディザ信号が、1240において、ランダム化されたデータを生成するために適用されてもよく、さらにmod演算が、1250において、ラップされたデータを生成するために実行されてもよい。ディザ信号が利用できない場合、または、1240の出力が入力と等しくなるように、1240において効果的に0に設定されない場合でも、mod演算は、やはり、フィルタリングされたデータに適用されてもよい。1260において、方法1200は、プリコーディングされるべき追加のユーザデータがあるかどうかを判定してもよい。ある場合、方法1200は、所与のトーンについての次のユーザのデータに関する減算のために、1220に戻ってもよい。処理されたばかりのデータは、1265における行列Q乗算に送られ、これは1270におけるプリコーディングされたデータを、おそらくIFFTによる蓄積および変換のためにもたらす。プリコーダ1205によって処理されているトーンについての、さらなるユーザデータがない場合、次のマルチユーザデータが1210において提供される(例えば、次のトーン)。当業者によって理解されるように、プリコーダ1205によって生成される「プリコーディングされたデータ」は、フィルタリングされたデータまたはラップされたデータ(ディザ信号からのランダム化を伴う、または伴わない)、あるいは、フィルタリングされていないデータ(減算単独のプリコーディングが使用される場合に、フィルタリングされたデータが、例えば電力ペナルティ規則に違反するであろう場合)であってもよい。コントローラ1280は、方法1200内で、ディザが適用されるべきかどうか(すなわち、0に設定されるべきかどうか)、mod演算が適用されるべきかどうか(すなわち、0に設定されるべきかどうか)、1230において電力レベルが検査されるべきかどうかなどについての指示を提供してもよく、かつ/または、許容可能な電力レベルのためのしきい値、ディザ信号を生成するために必要な情報、またはディザ信号自体などを供給してもよい。
図13に示す方法1300も、本発明の1つ以上の方法を実施する。1310において、ユーザデータがエンコーディングのために提供される。チャネルのSNRに従って、1320において、コンステレーションが選択され、プリコーディング電力損失が計算または通知され(例えば、DSLオプティマイザなどのコントローラから)、そして、ユーザデータが適切にエンコーディング/プリコーディングされる。奇数ビットの場合、本明細書に記載および説明したチェッカーボード形状のコンステレーションと、転送テンプレート最適化規則に従って最適化された転送テンプレートとが使用されてもよい。エンコーディング/プリコーディングされた信号は、次に、1330において転送される。信号はレシーバによって受信され、レシーバは、1340において転送信号をデコーディングする。ここでは、mod演算のために選択される受信テンプレートが、上記の1つ以上の方法および/または技術に従ってdminを最大化するために、(例えば、本明細書に記載および説明したレシーバテンプレートのうちの1つ以上を使用して)選択されてもよい。当業者によって理解されるように、受信信号のさらなる処理も、レシーバ内で行われてもよい。
本発明の1つ以上の実施形態による別の方法1400を、図14に示す。適応DSLプリコーダ(あるいは、例えば、プリコーディングソフトウェアなど)が、1410において、初期または現在設定を使用して設定される。動作1420の後、1430において、コントローラなどが、新しい情報(例えば、チャネル変化、ノイズ変化など)を収集する。この新たに収集された情報は、1440において、動作設定を更新するため、および新しい設定があれば適応プリコーダに適用するために使用され、その後、システムは、1420において、それらの設定を使用して動作する。この場合も、上述したように、情報収集および設定更新の頻度は、当業者によって理解されるように、システムおよびその特性に依存する。したがって、適応プリコーダを更新するための任意の適切なタイミング方式が使用されてもよい。
一般に、本発明の実施形態は、1つのコンピュータ、複数のコンピュータ、および/または、コンピュータの組み合わせ(これらのすべては、本明細書では、「コンピュータ」および/または「コンピュータシステム」と、区別せずに呼ばれてもよい)であってもよい、1つ以上のコンピュータシステム内に記憶された、またはそれらのコンピュータシステムを通して転送される、データが関与する、さまざまなプロセスを用いる。本発明の実施形態は、さらに、これらの動作を実行するためのハードウェア装置またはその他の装置に関する。この装置は、必要な目的のために特別に構築されてもよく、あるいは、コンピュータ内に記憶されたコンピュータプログラムおよび/またはデータ構造によって選択的にアクティブにされる、または再構成される、汎用のコンピュータおよび/またはコンピュータシステムであってもよい。本明細書に記載したプロセスは、いかなる特定のコンピュータまたはその他の装置にも、本質的には関連しない。特に、さまざまな汎用のマシンが、本明細書に記載した教示に従って書かれたプログラムとともに使用されてもよく、あるいは、必要な方法ステップを実行するためのより特殊化された装置を構築することが、より好都合な場合がある。さまざまなこれらのマシンのための、特定の構造は、以下に示す説明に基づくことにより、当業者にとって明らかになるであろう。
上記のような、本発明の実施形態は、コンピュータシステム内に記憶されたデータが関与する、さまざまなプロセスステップを用いる。これらのステップは、物理量の物理的操作を必要とするものである。必ずしもではないが、通常、これらの量は、記憶、転送、組み合わせ、比較、およびその他の操作をされることが可能な、電気的または磁気的信号の形態を取る。主に一般的使用の理由で、これらの信号を、ビット、ビットストリーム、データ信号、制御信号、値、要素、変数、文字、データ構造などと呼ぶことが、場合によっては好都合である。ただし、これらおよび類似した用語のすべては、適切な物理量に関連付けられるものであり、これらの量に適用される単なる好都合なラベルにすぎないということに留意すべきである。
さらに、実行される操作は、しばしば、識別する(identifying)、適合させる(fitting)、または比較する(comparing)などの用語で呼ばれる。本発明の部分を形成する、本明細書に記載するいかなる動作においても、それらの動作はマシン動作である。本発明の実施形態の動作を実行するための有用なマシンは、汎用ディジタルコンピュータ、またはその他の類似した装置を含む。すべての場合に、コンピュータを動作させることにおける動作の方法と、計算自体の方法との間の区別に留意すべきである。本発明の実施形態は、電気的またはその他の物理的信号を、その他の望ましい物理的信号を生成するために処理することにおいて、コンピュータを動作させるための、方法ステップに関する。
本発明の実施形態は、さらに、これらの動作を実行するための装置に関する。この装置は、必要な目的のために特別に構築されてもよく、あるいは、コンピュータ内に記憶されたコンピュータプログラムによって選択的にアクティブにされる、または再構成される、汎用コンピュータであってもよい。本明細書に記載したプロセスは、いかなる特定のコンピュータまたはその他の装置にも、本質的には関連しない。特に、さまざまな汎用のマシンが、本明細書に記載した教示に従って書かれたプログラムとともに使用されてもよく、あるいは、必要な方法ステップを実行するためのより特殊化された装置を構築することが、より好都合な場合がある。さまざまなこれらのマシンのために必要とされる構造は、上に示した説明から明らかになるであろう。
その上、本発明の実施形態は、コンピュータによって実施されるさまざまな動作を実行するためのプログラム命令を含む、コンピュータ読み取り可能な媒体に、さらに関する。媒体およびプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計および構築されたものであってもよく、あるいは、それらは、コンピュータソフトウェア技術における当業者によく知られた、そのような当業者が入手可能な種類のものであってもよい。コンピュータ読み取り可能な媒体の例としては、以下に限定されるものではないが、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、および磁気テープなどの磁気媒体、CD−ROMディスクなどの光媒体、フロプティカルディスクなどの光磁気媒体、ならびに、読み出し専用メモリ装置(ROM)およびランダムアクセスメモリ(RAM)などの、プログラム命令を記憶および実行するために特別に構成されたハードウェア装置などがある。プログラム命令の例には、コンパイラによって生成されるような、マシンコードと、インタープリタを使用してコンピュータによって実行されてもよい、より高水準なコードを含むファイルとの、両方が含まれる。
図15は、本発明の1つ以上の実施形態に従って、ユーザおよび/またはコントローラによって使用されてもよい、一般的なコンピュータシステムを示す。コンピュータシステム1500は、一次記憶装置1506(一般に、ランダムアクセスメモリ、またはRAM)、一次記憶装置1504(一般に、読み出し専用メモリ、またはROM)を含む、記憶装置に結合された、任意の数のプロセッサ1502(中央処理ユニット、またはCPUとも呼ばれる)を含む。当技術分野でよく知られているように、一次記憶装置1504は、データおよび命令を、CPUへの一方向で転送するように働き、一次記憶装置1506は、一般に、双方向の方法でデータおよび命令を転送するために使用される。これらの一次記憶装置の両方は、上記の、コンピュータ読み取り可能な媒体のうちの、任意の適切なものを含んでもよい。大容量記憶装置1508は、CPU 1502に双方向でさらに結合されて、追加のデータ記憶容量を提供するもので、上記のコンピュータ読み取り可能な媒体のうちのいずれを含んでもよい。大容量記憶装置1508は、プログラム、データなどを記憶するために使用されてもよく、一般に、一次記憶装置よりも低速な、ハードディスクなどの二次記憶媒体である。大容量記憶装置1508内に保持される情報は、適切な場合には、仮想メモリとして、一次記憶装置1506の一部として標準的な方法で組み込まれてもよいということが理解されるであろう。CD−ROM 1514などの特定の大容量記憶装置も、CPUに一方向でデータを渡してもよい。
CPU 1502は、さらに、ビデオモニタ、トラックボール、マウス、キーボード、マイクロフォン、タッチセンシティブディスプレイ、トランスデューサカードリーダ、磁気または紙テープリーダ、タブレット、スタイラス、音声または手書き文字認識装置、あるいは、当然ながら、他のコンピュータなどの、その他のよく知られた入力装置といった、1つ以上の入出力装置を含む、インタフェース1510に結合される。最後に、CPU 1502は、任意選択で、1512において一般的に示されているようなネットワーク接続を使用して、コンピュータまたは電気通信ネットワークに結合されてもよい。そのようなネットワーク接続を用いて、CPUは、上記の方法ステップの実行中に、ネットワークから情報を受信してもよく、または、ネットワークに情報を出力してもよいということが考えられる。上記の装置および事項は、コンピュータハードウェアおよびソフトウェア技術における当業者によく知られている。上記のハードウェア要素は、本発明の動作を実行するための複数のソフトウェアモジュールを規定してもよい。例えば、コードワード合成コントローラ(codeword composition controller)を実行するための命令は、大容量記憶装置1508または1514上に記憶され、一次メモリ1506と連携してCPU 1502上で実行されてもよい。好ましい実施形態では、コントローラは、ソフトウェアサブモジュールに分割される。
本発明の多くの特徴および利点は、記載した説明から明らかであり、したがって、添付の特許請求の範囲は、本発明のそのような特徴および利点をすべて包含することを意図したものである。さらに、多くの変形および変更は、当業者により容易に想到されるため、本発明は、説明および記載されたとおりの構成および動作には限定されない。したがって、記載された実施形態は、限定的ではなく例示的なものと解釈されるべきであり、また、本発明は、本明細書に記載された詳細に限定されるべきではなく、特許請求の範囲と、現在または将来において予測できる、または予測できない、それらの全範囲の均等物とによって規定されるべきである。

Claims (88)

  1. DMT変調を使用するマルチユーザベクトル化DSLシステム内での転送のために、データをプリコーディングする方法であって、
    エンコーディングされたデータをプリコーダ入力に提供するステップと、
    プリコーディングされたデータを生成するために、前記エンコーディングされたデータをプリコーディングするステップであって、前記プリコーディングするステップは調節可能であるステップと、
    前記プリコーディングされたデータをプリコーダ出力において提供するステップとを含む方法。
  2. 前記エンコーディングされたデータをプリコーディングするステップは、前記エンコーディングされたデータを適応的にプリコーディングするステップを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記エンコーディングされたデータを適応的にプリコーディングするステップは、前記プリコーディングされたデータを生成するために、前記エンコーディングされたデータに行列フィルタを適用するステップを含み、
    さらに、前記行列フィルタは、前記DSLシステム内の変化を考慮に入れるために更新される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記エンコーディングされたデータを適応的にプリコーディングするステップは、
    フィルタリングされたデータを生成するために、前記エンコーディングされたデータにユーザ可変フィードバックフィルタを適用するステップと、
    プリコーディングされたデータを生成するために、前記フィルタリングされたデータに行列フィルタを適用するステップとを含み、
    前記ユーザ可変フィードバックフィルタ、または前記行列フィルタのうちの少なくとも1つは、前記DSLシステム内の変化を考慮に入れるために更新される、請求項2に記載の方法。
  5. 前記エンコーディングされたデータを適応的にプリコーディングするステップは、
    フィルタリングされたデータを生成するために、前記エンコーディングされたデータにユーザ可変フィードバックフィルタを適用するステップと、
    ラップされたデータを生成するために、前記フィルタリングされたデータに対してモジュロ演算を実行するステップと、
    前記プリコーディングされたデータを生成するために、前記ラップされたデータに行列フィルタを適用するステップとを含み、
    前記ユーザ可変フィルタ、前記行列フィルタ、または前記モジュロ演算のうちの少なくとも1つは、前記DSLシステム内の変化を考慮に入れるために更新される、請求項2に記載の方法。
  6. 前記エンコーディングされたデータを適応的にプリコーディングするステップは、
    フィルタリングされたデータを生成するために、前記エンコーディングされたデータにユーザ可変フィードバックフィルタを適用するステップと、
    ランダム化されたデータを生成するために、前記フィルタリングされたデータにディザ信号を適用するステップと、
    ラップされたデータを生成するために、前記ランダム化されたデータに対してモジュロ演算を実行するステップと、
    プリコーディングされたデータを生成するために、前記ラップされたデータに行列フィルタを適用するステップとを含み、
    前記ユーザ可変フィルタ、前記行列フィルタ、前記モジュロ演算、前記ディザ信号のうちの少なくとも1つは、前記DSLシステム内の変化を考慮に入れるために更新される、請求項2に記載の方法。
  7. 前記エンコーディングされたデータを調節可能にプリコーディングするステップは、前記エンコーディングされたデータを動的にプリコーディングするステップを含み、
    さらに、前記エンコーディングされたデータを動的にプリコーディングするステップは、前記プリコーディングされたデータを生成するために、前記エンコーディングされたデータにユーザ可変フィードバックフィルタを適用するステップを、前記プリコーディングされたデータが電力制限に違反するであろう場合にのみ含む、請求項2に記載の方法。
  8. 前記電力制限は、最大転送電力、または平均転送電力のうちの1つである、請求項7に記載の方法。
  9. 前記モジュロ演算は、前記プリコーディングされたデータの転送電力の低減、または前記プリコーディングされたデータの転送電力の最小化のうちの少なくとも1つに基づいて適用される、請求項5に記載の方法。
  10. 前記ベクトル化DSLシステム内の複数の回線上のデータを、それらがプリコーディングされるであろう順序について、順序付けするステップをさらに含み、前記順序付けするステップは、
    最初に、減算単独のプリコーディングも、modが有効化されたプリコーディングも使用しないレシーバ行きのデータをプリコーディングするステップと、
    次に、減算単独のプリコーディングを使用するレシーバ行きのデータをプリコーディングするステップと、
    次に、modが有効化されたプリコーディングを使用するレシーバ行きのデータをプリコーディングするステップとが行われるように選択される、請求項6に記載の方法。
  11. マルチユーザトランスミッタとシングルユーザレシーバとを含むマルチユーザベクトル化DSLシステムにおいてデータを転送する方法であって、
    エンコーディングされたデータを、前記トランスミッタ内のプリコーダ入力に提供するステップと、
    プリコーディングされたデータを生成するために、前記エンコーディングされたデータをプリコーディングするステップであって、前記エンコーディングされたデータをプリコーディングするステップは調節可能であるステップと、
    前記プリコーディングされたデータをプリコーダ出力において提供するステップと、
    前記プリコーディングされたデータを前記レシーバに、チャネルを経由して転送するステップであって、前記プリコーディングされたデータは、前記レシーバによって受信データとして受信されるステップと、
    前記受信データをデコーディングするステップとを含む、方法。
  12. プリコーディングされたデータを生成するために、前記エンコーディングされたデータをプリコーディングするステップは、
    フィルタリングされたデータを生成するために、前記エンコーディングされたデータにユーザ可変フィードバックフィルタを適用するステップと、
    ラップされたデータを生成するために、前記フィルタリングされたデータに対してトランスミッタモジュロ演算を実行するステップと、
    処理されたデータを生成するために、前記ラップされたデータに行列フィルタを適用するステップとを含み、
    さらに、前記ユーザ可変フィードバックフィルタ、前記行列フィルタ、または前記モジュロ演算のうちの少なくとも1つは、前記DSLシステム内の変化を考慮に入れるために更新される、請求項11に記載の方法。
  13. プリコーディングされたデータを生成するために、前記エンコーディングされたデータをプリコーディングするステップは、フィルタリングされたデータを生成するために、前記エンコーディングされたデータにユーザ可変フィードバックフィルタを適用するステップを含み、
    さらに、前記ユーザ可変フィードバックフィルタは、信号電力対クロストーク電力の比が、電力比しきい値を超過する場合のみ適用される、請求項11に記載の方法。
  14. 前記トランスミッタモジュロ演算は、前記プリコーディングされたデータの転送電力の低減または最小化に基づいたテンプレートを使用し、
    さらに、レシーバモジュロ演算は、前記レシーバ内での検出中の、検出コンステレーションdminの最大化に基づいたテンプレートを使用する、請求項12に記載の方法。
  15. プリコーディングされたデータを生成するために、前記エンコーディングされたデータをプリコーディングするステップは、前記トランスミッタモジュロ演算を実行する前にディザ信号を追加するステップをさらに含み、
    さらに、前記ディザ信号は、前記レシーバ内で、レシーバモジュロ演算を実行する前に除去される、請求項12に記載の方法。
  16. DMT変調を使用するマルチユーザベクトル化DSLシステムのための、調節可能トーナルプリコーダであって、
    入力と出力とを有する乗算ユニットを含み、
    前記乗算ユニットは、前記乗算ユニット入力において提供されたデータ信号にマルチユーザ行列フィルタを適用して、前記乗算ユニット出力において、プリコーディングされたデータ信号を生成するように構成され、
    前記プリコーダは、プリコーディングされたデータに関する電力制限、または、プリコーディングされたデータに影響するチャネルおよびノイズ特性の変化のうちの少なくとも1つを考慮に入れるために調節可能であるトーナルプリコーダ。
  17. 前記調節可能プリコーダに結合されたコントローラが、前記マルチユーザ行列フィルタを更新する、請求項16に記載のトーナルプリコーダ。
  18. 前記乗算ユニット入力に結合された出力を有する、減算ユニットをさらに含み、
    前記減算ユニットは、前記減算ユニットの入力におけるエンコーディングされたデータ信号にマルチユーザ可変フィードバックフィルタを適用して、前記減算ユニット出力において、フィルタリングされたデータ信号を生成するように構成され、
    前記調節可能プリコーダに結合されたコントローラが、前記マルチユーザ可変フィードバックフィルタを更新する、請求項16に記載のトーナルプリコーダ。
  19. 前記エンコーディングされたデータ信号への前記マルチユーザ可変フィードバックフィルタの適用によって電力条件が違反される場合、前記コントローラは前記減算ユニットを無効にする、請求項18に記載のトーナルプリコーダ。
  20. 前記減算ユニットに結合された入力を有するmodオペレータをさらに含み、前記modオペレータは、転送電力を低減するため、およびラップされたデータ信号をmodオペレータ出力において生成するために、前記フィルタリングされたデータ信号にモジュロ演算を適用するように構成される、請求項18に記載のトーナルプリコーダ。
  21. 前記減算ユニットと前記modオペレータとの間に結合されたディザ信号発生器をさらに含み、前記ディザ信号発生器は、前記modオペレータによるモジュロ演算の適用の前に、前記フィルタリングされたデータ信号内にディザ信号を挿入するように構成される、請求項20に記載のトーナルプリコーダ。
  22. 前記ユーザ可変フィードバックフィルタは、信号電力対クロストーク電力の比が、電力比しきい値を超過する場合のみ適用される、請求項4に記載の方法。
  23. 前記プリコーディングされたデータの前記転送電力の最小化は、任意のnについて|(x,y)+(a,b)|≦|(x,y)+(a,b)|となるように、元の転送領域内の各点(a,b)について適切なmを選択することによって、最小転送電力を有するように最適化されることが可能な、転送領域の指定を含む、請求項9に記載の方法。
  24. 前記エンコーディングされたデータを適応的にプリコーディングするステップは、ユーザの順序付けと、前記順序付けを使用したプリコーディングの実行とによって実行される、請求項4に記載の方法。
  25. 前記順序付けするステップは、前記プリコーディングするステップの利益を最適化するように選択される、請求項10に記載の方法。
  26. 前記トランスミッタモジュロ演算テンプレートは、前記レシーバモジュロ演算テンプレートとは異なる、請求項14に記載の方法。
  27. DSLレシーバ内でデータを検出する方法であって、
    前記データを受信するステップと、
    minが最大化されるテンプレートを使用して前記データを検出するステップとを含む方法。
  28. データ点コンステレーションは、奇数ビットコンステレーションである、請求項27に記載の方法。
  29. データ点コンステレーションは、チェッカーボード形状コンステレーションである、請求項27に記載の方法。
  30. DSLシステム内での転送のために、データをプリコーディングする方法であって、
    エンコーディングされたデータを生成するために、ユーザデータをエンコーディングするステップと、
    プリコーディングされたデータを生成するために、前記エンコーディングされたデータをプリコーディングするステップとを含み、前記エンコーディングされたデータをプリコーディングするステップは、
    前記エンコーディングされたデータからクロストークを除去して、フィルタリングされたデータを生成するために、ユーザ可変フィードバックフィルタを適用するステップと、
    ラップされたデータを生成するために、前記フィルタリングされたデータにmod演算を適用するステップと、
    前記プリコーディングされたデータを生成するために、前記ラップされたデータにディザ信号を適用するステップとを含む方法。
  31. mod演算を適用するステップは、前記プリコーディングされたデータの転送電力を低減または最小化する転送テンプレートを使用するステップを含む、請求項30に記載の方法。
  32. 前記コントローラは、前記プリコーダと一緒に置かれる、請求項17に記載のトーナルプリコーダ。
  33. 前記コントローラは、前記プリコーダから遠く離れて配置される、請求項17に記載のトーナルプリコーダ。
  34. 前記コントローラは、DSLオプティマイザである、請求項17に記載のトーナルプリコーダ。
  35. 前記コントローラは、電気通信会社内に配置される、請求項17に記載のトーナルプリコーダ。
  36. 前記電力条件は、最大転送電力、または平均転送電力のうちの1つである、請求項19に記載のトーナルプリコーダ。
  37. マルチユーザベクトル化DSLシステムのためのトーナルプリコーダであって、
    転送電力を有する転送信号を生成するために、入力データ信号にマルチユーザ可変フィードバックフィルタを適用するように構成された、減算ユニットと、
    前記減算ユニットに結合された、modオペレータとを含み、前記modオペレータは、前記転送電力を低減するために前記転送信号にモジュロ演算を適用するように構成されるトーナルプリコーダ。
  38. 前記減算ユニットと前記modオペレータとを適応的に有効化および無効化するためのコントローラをさらに含み、
    前記コントローラは、前記データ信号への前記マルチユーザ可変フィードバックフィルタの適用によって、または前記転送信号へのモジュロ演算の適用によって、電力条件が違反されるであろう場合に、前記減算ユニットと前記modオペレータとを無効にするように構成される、請求項37に記載のトーナルプリコーダ。
  39. 前記減算ユニットと前記modオペレータとの間に結合されたディザ信号発生器をさらに含み、前記ディザ信号発生器は、前記modオペレータによるモジュロ演算の適用の前に、前記転送信号内にディザ信号を挿入するように構成される、請求項37に記載のトーナルプリコーダ。
  40. 前記modオペレータは、前記転送信号の前記転送電力を低減または最小化する形状を有する複数の転送modテンプレートを実施する、請求項37に記載のトーナルプリコーダ。
  41. 前記modオペレータは、複数の転送modテンプレートを実施し、3以上の奇数のビットのための前記転送modテンプレートは、転送テンプレート最適化規則を使用した正方形形状最適転送テンプレートとともに使用されてもよい、チェッカーボード形状コンステレーションを使用する、請求項37に記載のトーナルプリコーダ。
  42. 前記転送テンプレート最適化規則は、正方形形状転送テンプレートを生成するために適用され、さらに、mod演算は、信号の実数部と虚数部とに別個に適用される、請求項41に記載のトーナルプリコーダ。
  43. 前記転送テンプレート最適化規則は、正方形形状転送テンプレートを生成するために適用され、さらに、mod演算は、信号の実数部と虚数部とに合同で適用される、請求項41に記載のトーナルプリコーダ。
  44. マルチユーザベクトル化DSLシステムのためのトーナルプリコーダであって、
    転送電力を有する転送信号に、前記転送電力を低減するためにモジュロ演算を適用するように構成された、modオペレータを含み、
    前記modオペレータは、前記転送信号の前記転送電力を低減または最小化する形状を有する、複数の転送modテンプレートを実施するプリコーダ。
  45. マルチユーザベクトル化DSLシステムのためのトーナルプリコーダであって、
    転送電力を有する転送信号に、前記転送電力を低減するためにモジュロ演算を適用するように構成された、modオペレータを含み、
    前記modオペレータは、複数の転送modテンプレートを実施し、
    3以上の奇数のビットのための前記転送modテンプレートは、チェッカーボード形状テンプレート、または正方形テンプレートのうちの1つを使用するプリコーダ。
  46. マルチユーザベクトル化DSLシステムのためのトーナルプリコーダであって、
    転送電力を有する転送信号に、前記転送電力を低減するためにモジュロ演算を適用するように構成された、modオペレータを含み、
    前記modオペレータは、2次元mod演算を、エンコーディングされたユーザデータの実数および虚数成分に対して別個に実施するプリコーダ。
  47. マルチユーザベクトル化DSLシステムのためのトーナルプリコーダであって、
    転送電力を有する転送信号に、前記転送電力を低減するためにモジュロ演算を適用するように構成された、modオペレータを含み、
    前記modオペレータは、2次元mod演算を、エンコーディングされたユーザデータの実数および虚数成分に対して合同で実施するプリコーダ。
  48. 通信システム内で使用するためのレシーバであって、
    mod演算オペレータと、
    デコーダとを含み、
    前記mod演算オペレータは、データを受信し、検出中にdminを最大化するテンプレートを使用してmod演算を適用するレシーバ。
  49. 前記レシーバは、シングルユーザレシーバである、請求項48に記載のレシーバ。
  50. 1よりも大きな奇数のビットのためのコンステレーションは、チェッカーボード形状コンステレーションである、請求項48に記載のレシーバ。
  51. レシーバに結合されたトランスミッタを含むマルチユーザベクトル化DSLシステムであって、
    前記トランスミッタ内のプリコーダと、
    前記レシーバ内のmodオペレータとを含み、
    前記トランスミッタ内の前記プリコーダは、
    転送電力を有する転送信号を生成するために、入力データ信号にマルチユーザ可変フィードバックフィルタを適用するように構成された、減算ユニットと、
    前記減算ユニットに結合されたmodオペレータとを含み、前記modオペレータは、前記転送電力を低減するために前記転送信号にモジュロ演算を適用するように構成され、
    前記レシーバ内の前記modオペレータは、受信信号にモジュロ演算を適用することによって、前記転送信号を検出するように構成されるシステム。
  52. DSLシステム内のユーザデータを適応的にプリコーディングする方法であって、
    前記ユーザデータをプリコーダ入力に提供するステップと、
    プリコーディングされたデータを生成するために、前記ユーザデータを適応的にプリコーディングするステップと、
    前記プリコーディングされたデータを、プリコーダ出力において提供するステップとを含む方法。
  53. 前記ユーザデータは、シングルユーザデータであり、さらに、前記プリコーディングするステップは、シンボル間干渉の影響を低減するために実行される、請求項52に記載の方法。
  54. 前記ユーザデータは、マルチユーザデータであり、さらに、前記プリコーディングするステップは、クロストーク干渉の影響を低減するために実行される、請求項52に記載の方法。
  55. 前記ユーザデータを適応的にプリコーディングするステップは、少なくとも1つの電力制限への適合に基づく、請求項52に記載の方法。
  56. 前記ユーザデータをプリコーディングするステップは、前記プリコーディングされたデータが電力ペナルティ制限に違反するであろう場合は実行されない、請求項55に記載の方法。
  57. プリコーディングするステップは、信号電力>>クロストーク電力の場合のみ実行される、請求項52に記載の方法。
  58. プリコーディングするステップは、行優位性が存在しない場合のみ実行される、請求項52に記載の方法。
  59. 前記ユーザデータを適応的にプリコーディングするステップは、前記ユーザデータに対してmod演算を実行するステップを含む、請求項52に記載の方法。
  60. 前記ユーザデータに対してmod演算を実行するステップは、可変モジュロ演算を使用するステップを含み、前記モジュロ演算は各トーンに、各ユーザについて特異に、かつ個別に適用される、請求項59に記載の方法。
  61. 前記ユーザデータを適応的にプリコーディングするステップは、前記ユーザデータにディザ信号を適用するステップを含む、請求項52に記載の方法。
  62. DSLシステム内のユーザデータを適応的にプリコーディングする方法であって、
    ユーザデータをプリコーダ入力に提供するステップと、
    プリコーディングされたデータを生成するために、前記ユーザデータをプリコーディングするステップと、
    前記プリコーディングされたデータを、プリコーダ出力において提供するステップとを含み、
    前記ユーザデータをプリコーディングするステップは、前記ユーザデータにディザ信号を適用するステップを含む方法。
  63. 前記ユーザデータをプリコーディングするステップは、前記ユーザデータに対してmod演算を実行するステップを含む、請求項62に記載の方法。
  64. 前記ユーザデータに対してmod演算を実行するステップは、可変モジュロ演算を使用するステップを含み、前記モジュロ演算は各トーンに、各ユーザについて特異に、かつ個別に適用される、請求項63に記載の方法。
  65. 前記ユーザデータは、シングルユーザデータであり、さらに、前記プリコーディングするステップは、シンボル間干渉の影響を低減するために実行される、請求項62に記載の方法。
  66. 前記データは、マルチユーザデータであり、さらに、前記プリコーディングするステップは、クロストーク干渉の影響を低減するために実行される、請求項62に記載の方法。
  67. データを転送する方法であって、
    トランスミッタ内で前記データをエンコーディングするステップであって、前記データをエンコーディングするステップは、転送される際の前記データの転送電力を低減または最小化するエンコーディングコンステレーションテンプレートを使用するステップを含むステップと、
    レシーバ内で前記データをデコーディングするステップであって、前記データをデコーディングするステップは、dminを最大化するデコーディングコンステレーションテンプレートを使用するステップを含むステップとを含む方法。
  68. 前記データは、シングルユーザデータであり、さらに、前記エンコーディングするステップは、シンボル間干渉の影響を低減するために実行される、請求項67に記載の方法。
  69. 前記データは、マルチユーザデータであり、さらに、前記エンコーディングするステップは、クロストーク干渉の影響を低減するために実行される、請求項67に記載の方法。
  70. 前記エンコーディングコンステレーションテンプレートは、2次元テンプレートである、請求項67に記載の方法。
  71. DSLシステム内のマルチユーザデータをプリコーディングする方法であって、
    前記マルチユーザデータをプリコーダ入力に提供するステップであって、前記マルチユーザデータは、複数の個別のユーザ信号を含むステップと、
    プリコーディングされたデータを生成するために、前記マルチユーザデータをプリコーディングするステップであって、前記マルチユーザデータをプリコーディングするステップは、各ユーザ信号について、2次元プリコーディングコンステレーションテンプレートを使用するステップを含むステップと、
    前記プリコーディングされたデータを、プリコーダ出力において提供するステップとを含む方法。
  72. DSLシステム内のマルチユーザデータをプリコーディングする方法であって、
    前記マルチユーザデータをプリコーダ入力に提供するステップであって、前記マルチユーザデータは、複数の個別のユーザ信号を含むステップと、
    プリコーディングされたデータを生成するために、前記マルチユーザデータをプリコーディングするステップであって、前記マルチユーザデータをプリコーディングするステップは、各ユーザ信号に可変モジュロ演算を適用するステップを含むステップと、
    前記プリコーディングされたデータを、プリコーダ出力において提供するステップとを含む
    方法。
  73. マシン読み取り可能な媒体と、
    前記マシン読み取り可能な媒体内に含まれるプログラム命令とを含むコンピュータプログラムプロダクトであって、
    前記プログラム命令は、マルチユーザベクトル化DSLシステム内での転送のために、エンコーディングされたデータをプリコーディングする方法を指定し、前記方法は、
    プリコーディングされたデータを生成するために、前記エンコーディングされたデータをプリコーディングするステップを含み、前記エンコーディングされたデータをプリコーディングするステップは、フィルタリングされたデータを生成するために、プリコーダ入力における前記エンコーディングされたデータに、ユーザ可変フィードバックフィルタを適用するステップを含むコンピュータプログラムプロダクト。
  74. 前記エンコーディングされたデータをプリコーディングするステップは、適応的に実行される、請求項73に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
  75. 前記エンコーディングされたデータをプリコーディングするステップは、前記プリコーディングされたデータが電力ペナルティ制限に違反するであろう場合は実行されない、請求項74に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
  76. 前記エンコーディングされたデータをプリコーディングするステップは、ラップされたデータを生成するために、前記フィルタリングされたデータに対してモジュロ演算を実行するステップをさらに含み、前記ラップされたデータは、前記プリコーディングされたデータである、請求項73に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
  77. 前記エンコーディングされたデータをプリコーディングするステップは、
    ランダム化されたデータを生成するために、前記フィルタリングされたデータにディザ信号を適用するステップと、
    ラップされたデータを生成するために、前記ランダム化されたデータに対してモジュロ演算を実行するステップとをさらに含み、
    前記ラップされたデータは、プリコーダ出力における前記プリコーディングされたデータである、請求項73に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
  78. 前記モジュロ演算は、前記プリコーディングされたデータの転送電力の低減または最小化に基づいて適用される、請求項76に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
  79. 前記エンコーディングされたデータをプリコーディングするステップは、前記ユーザを順序付けするステップと、前記順序付けを使用してプリコーディングを実行するステップとを含む、請求項73に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
  80. 前記順序付けするステップは、前記プリコーディングするステップの利益を最適化するように選択される、請求項79に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
  81. マシン読み取り可能な媒体と、
    前記マシン読み取り可能な媒体内に含まれるプログラム命令とを含むコンピュータプログラムプロダクトであって、
    前記プログラム命令は、DSLシステム内のユーザデータをプリコーディングする方法を指定し、前記方法は、プリコーディングされたデータを生成するために、前記ユーザデータを適応的にプリコーディングするステップを含むコンピュータプログラムプロダクト。
  82. 前記ユーザデータを適応的にプリコーディングするステップは、前記ユーザデータに対してmod演算を実行するステップを含み、さらに、前記ユーザデータに対してmod演算を実行するステップは、可変モジュロ演算を使用するステップを含み、前記モジュロ演算は各トーンに、各ユーザについて特異に、かつ個別に適用される、請求項81に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
  83. 前記ユーザデータを適応的にプリコーディングするステップは、前記ユーザデータにディザ信号を適用するステップを含む、請求項81に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
  84. マシン読み取り可能な媒体と、
    前記マシン読み取り可能な媒体内に含まれるプログラム命令とを含むコンピュータプログラムプロダクトであって、
    前記プログラム命令は、マルチユーザトランスミッタとシングルユーザレシーバとを含むマルチユーザベクトル化DSLシステム内でデータを転送する方法を指定し、前記方法は、
    プリコーディングされたデータを生成するために、エンコーディングされたデータをプリコーディングするステップを含み、前記エンコーディングされたデータをプリコーディングするステップは、
    フィルタリングされたデータを生成するために、プリコーダ入力における前記エンコーディングされたデータに、ユーザ可変フィードバックフィルタを適用するステップと、
    ラップされたデータを生成するために、前記フィルタリングされたデータに対してトランスミッタモジュロ演算を実行するステップとを含み、前記ラップされたデータは、プリコーダ出力における前記プリコーディングされたデータであるコンピュータプログラムプロダクト。
  85. 前記トランスミッタモジュロ演算は、前記プリコーディングされたデータの転送電力の最小化に基づいたテンプレートを使用する、請求項84に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
  86. マシン読み取り可能な媒体と、
    前記マシン読み取り可能な媒体内に含まれるプログラム命令とを含むコンピュータプログラムプロダクトであって、
    前記プログラム命令は、DSLレシーバ内で受信データを検出する方法を指定し、前記方法は、dminが最大化されるテンプレートを使用して前記受信データを検出するステップを含むコンピュータプログラムプロダクト。
  87. 前記方法は、アンラップされた受信データを生成するために、前記受信データに対してレシーバモジュロ演算を実行するステップをさらに含み、前記モジュロ演算は、dminが最大化されるテンプレートを使用する、請求項86に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
  88. 前記方法は、前記レシーバモジュロ演算を実行する前に、前記受信データからディザ信号を除去するステップをさらに含む、請求項87に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
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