JP2013175783A - 光電変換装置及びそれを用いた撮像システム - Google Patents

光電変換装置及びそれを用いた撮像システム Download PDF

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Abstract

【課題】 光電変換素子とドレイン領域との電気的な接続の制御が容易で、光電変換素子からの電荷の転送効率が向上した光電変換装置を提供する。
【解決手段】 光電変換装置は、光電変換素子の一部を構成する第1導電型の第1の半導体領域と、第1の半導体領域よりも浅くに配された光電変換素子の一部を構成する第2導電型の第2の半導体領域と、第1導電型の第3の半導体領域と、第1の半導体領域の不純物濃度よりも、高い不純物濃度を有し、浅くに配され、第1の半導体領域と電気的に接続された第1導電型の第4の半導体領域と、を有する。更に、第3の半導体領域上の第1のゲート電極と、第3の半導体領域と第4の半導体領域との導通を制御するための第2のゲート電極と、を有する。
【選択図】 図2

Description

本件は光電変換装置に関し、特に光電変換素子からの信号電荷の転送構造に関する。
従来、光電変換素子の電荷を転送MOSトランジスタによりフローティングディフュージョン領域へ転送し、電圧に変換して読み出す光電変換装置が知られている。
このような光電変換装置に関して、特許文献1には低電圧で信号電荷の読み出しを行い、かつ信号電荷の取り残しをなくする構成の開示がある。具体的には、フォトダイオード領域の一端と略隣接する第1のゲート電極と、第1のゲート電極に隣接した第2のゲート電極と、第2のゲート電極の一端に略隣接したドレイン領域とを有する光電変換装置である。
特開2004−063498号公報
しかし、特許文献1に記載の構成においては、第1のゲート電極の下部の深くまでフォトダイオードが形成されているため、画素を微細化していた場合に、フォトダイオードとドレイン領域とが近接し、バルクパンチスルーによって導通してしまう可能性がある。
本発明は、光電変換素子とドレイン領域との導通の制御が容易で、光電変換素子からの電荷の転送効率が向上した光電変換装置を提供することを目的とする。
本発明の光電変換装置は、主表面を有する半導体基板と、光電変換素子の一部を構成する第1導電型の第1の半導体領域と、前記第1の半導体領域に積層され、前記光電変換素子の一部を構成する、前記第1導電型と反対導電型の第2導電型の第2の半導体領域と、
前記光電変換素子の信号電荷が転送される第1導電型の第3の半導体領域と、前記第1の半導体領域の不純物濃度よりも高い不純物濃度を有し、前記第1の半導体領域及び前記第2の半導体領域と前記第3の半導体領域との間であって前記第1の半導体領域よりも前記主表面側に配され、前記第1の半導体領域と電気的に接続された第1導電型の第4の半導体領域と、前記第4の半導体領域の上部に絶縁膜を介して配された、第1のゲート電極と、前記第3の半導体領域と前記第4の半導体領域との間であって前記主表面の上部に絶縁膜を介して配された第2のゲート電極と、を有することを特徴とする。
本発明の光電変換装置によって、光電変換素子とドレイン領域との導通の制御が容易で、信号電荷の転送効率を向上させることが可能となる。
第1の実施形態を説明する平面模式図 第1の実施形態を説明する断面模式図 第1の実施形態を説明する動作タイミング図 第1の実施形態を説明するポテンシャル図 第2の実施形態を説明する動作タイミング図 第2の実施形態を説明するポテンシャル図 第3の実施形態を説明する動作タイミング図 第4の実施形態を説明する平面模式図 第4の実施形態を説明する断面模式図 第4の実施形態を説明する動作タイミング図 第4の実施形態を説明するポテンシャル図 撮像システムを説明するブロック図
本発明の光電変換装置は、第1導電型の第1の半導体領域と、第2導電型の第2の半導体領域とを含む光電変換素子と、第2の半導体領域と電気的に接続された第2導電型の第4の半導体領域を有する。この第4の半導体領域は、第2の半導体領域の不純物濃度よりも高い不純物濃度を有し、第2の半導体領域よりも前記主表面側に配されている。そして、第4の半導体領域を覆う第1のゲート電極と、第4の半導体領域と第3の半導体領域との導通を制御するための第2のゲート電極とを有する。このような構成によって、光電変換素子とドレイン領域との分離を容易にしつつ、信号電荷の転送効率が向上させることが可能となる。
また、少なくとも光電変換素子に信号電荷が蓄積されている期間中は、第1のゲート電極の下部には信号電荷と逆極性を有する電荷が蓄積している。このような構成によって、半導体基板の界面の欠陥による暗電流の混入を低減することが可能となる。
なお、半導体領域の外縁は次のように判断することが可能である。例えば、周囲の半導体領域が自身の導電型と反対導電型の場合には、それぞれのnet不純物濃度が略ゼロとなる点を外縁とする。この外縁は走査型容量顕微鏡(SCM)等にて測定することによって確認することが可能である。net不純物濃度とは、N型不純物とP型不純物の濃度の差である。ここで、半導体領域の深さはその不純物濃度のピーク値の深さを持って考える物とする。また、受光面を含む半導体基板の主表面から半導体基板に向かった方向を下方向あるいは深い方向とする。
以下、図面を用いて実施形態について説明を行う。各実施形態の構成は適宜組み合わせ可能である。なお、実施形態では信号電荷を電子とし、MOSトランジスタはN型としているが、もちろん、信号電荷を正孔とし、導電型を反対にしてもよい。
(第1の実施形態)
まず、本発明が適用されうる画素について、図1を用いて説明する。図1は素子をブロックとして示した平面模式図である。100は画素であり、101は光電変換素子、102は電荷保持部、103は浮遊拡散部、104は電荷転送部である。その他の素子については、簡単に105としてまとめて示す。その他の素子とは、例えば増幅用のMOSトランジスタやリセット用のMOSトランジスタなどであり、詳細な構成は任意である。また、素子分離領域については無視している。画素とは少なくとも光電変換素子を1つ含む最小の繰り返し単位であり、この画素100が1次元もしくは2次元状に配列して撮像領域を構成する。図1では3つの画素100の配列を示している。このような画素100のAB線の断面図を図2に示す。
図2は図1のAB線の断面模式図である。201はウエル、202は第1導電型の第1の半導体領域、203は第2導電型の第2の半導体領域、204は第1のゲート電極、205は第1導電型の第4の半導体領域である。206は第2のゲート電極、207は第1導電型の第3の半導体領域、208はコンタクトを構成する導電体、209は素子を覆う絶縁膜である。210はゲート絶縁膜、211はSTIなどの素子分離領域である。200は光電変換素子が配される半導体基板であり、212は光電変換素子101の受光面を含む半導体基板の主表面である。点線は主表面212を含む面の位置を示している。ここで、主表面212から半導体基板200に向かってを下方向あるいは深い方向とする。201は第1導電型でも第2導電型であってもよく、半導体基板200であってもよい。
第1の半導体領域202と第2の半導体領域203は、積層しており、PN接合界面を有し光電変換素子101の一部を構成する。第3の半導体領域207は、浮遊拡散部として機能し、第1の半導体領域202の信号電荷が第4の半導体領域205から第2のゲート電極206によって転送される。ここで、第4の半導体領域205は、第1の半導体領域202よりも不純物濃度が高く、また第1の半導体領域202よりも主表面212側に配置され、第1の半導体領域202と電気的に接続している。第4の半導体領域205と第1の半導体領域202とは一体、または半導体領域が連続して配されているとも言える。その上部を第1のゲート電極204が覆っている。このような構成によって、第4の半導体領域205の深さ方向の厚みを薄くすることが可能になり、ゲートでコントロールできない深さにおける空乏層の近接を防ぐことができる。つまり、画素微細化によって第4の半導体領域205と第3の半導体領域207とのの間隔が狭くなった場合においても、お互いの分離を可能とし、導通の制御が容易となる。また、第1の半導体領域202の信号電荷を効率よく第3の半導体領域207へと転送することが可能となる。更には、不純物濃度の高い第4の半導体領域を第2の半導体領域よりも主表面212近くに配置することで、比較的低い空乏化電圧で、n+領域に数多くの電荷を貯めることができるため、飽和電荷数の向上が期待できる。
次に、このような光電変換装置の駆動を、図3の動作タイミング図を用いて説明する。
φ204は第1のゲート電極204を制御する制御信号であり、第1のゲート電極204に供給される電圧を示す。φ206は第2のゲート電極206を制御する制御信号であり、第2のゲート電極206に供給される電圧を示す。本実施形態では、制御信号φ204と制御信号φ207が取りうるローレベルを−1V、ハイレベルを5Vとする。電圧(207)は、第3の半導体領域207の電圧変化を模式的に示したものである。状態(207)は第3の半導体領域にて行われる動作を示しており、状態(101)とは光電変換素子101の状態を示しており、ここでは蓄積の期間を示すものである。t1からt9はタイミングを示している。以下、駆動について説明する。
t1では、光電変換素子101では信号電荷の蓄積動作がなされている。第3の半導体領域207は所望の電圧(リセット電圧)が供給され5Vとなっている。第3の半導体領域207に所望の電圧を供給することをリセット動作とし、所望の電圧を5Vとする。次にt2において、リセット後の第3の半導体領域207の電位を読み出す。このリセット後の第3の半導体領域207からの信号は、リセット時のノイズ成分を含むノイズ信号として用いることができる。信号電荷に基づく信号にはノイズ信号が重畳している。そこで、信号電荷に基づく信号とノイズ信号との差をとることで、ノイズ成分を除去することが可能となる。制御信号φ204と制御信号φ206はt1からローレベルとなっている。
蓄積動作時に制御信号φ204がローレベルであることによって、第1のゲート電極204の下部に信号電荷と反対極性の電荷(正孔)が蓄積され、第4の半導体領域205における主表面、即ち半導体基板からの暗電流を低減することが可能となる。本実施形態においては、制御信号φ204は常にローレベルに設定されており、常に暗電流を低減することが可能である。また、制御信号φ206がローレベルであることによって、第4の半導体領域205と第3の半導体領域207とを十分に分離し、かつ第二のゲート電極下の半導体基板の表面から生成される暗電流も抑制している。
次にt3からt4において、制御信号φ206がハイレベルとなり、第4の半導体領域205と第3の半導体領域207とが電気的に接続し、光電変換素子101にて生じた信号電荷が第3の半導体領域207へ転送される。そして制御信号φ206がローレベルに戻ることで光電変換素子101から第3の半導体領域207への信号電荷の転送が止まる。つまり光電変換素子101はt4にて1つの蓄積期間を終え、次の蓄積期間に入る。
この制御信号φ206がハイレベルである間、第3の半導体領域207の電圧は光電変換素子101から転送された信号電荷の電圧ΔVsigだけ電圧が下がる。そして、t4からt5までの間において、この電圧ΔVsigに基づく信号が画像信号として出力される。具体的には、第3の半導体領域207が増幅用MOSトランジスタのゲート電極に接続されている場合、電圧ΔVsigを含む第3の半導体領域207の電位に基づく信号が増幅用MOSトランジスタのソース電位として出力される。そして、t5にて第3の半導体領域207がリセットされ、t1の状態に戻る。t6以降も同様の駆動となる。
次に、このような駆動における半導体領域のポテンシャル状態を、図4を用いて説明する。図4(a)から図4(d)は、あるタイミングにおける各半導体領域の信号電荷に対するポテンシャルを模式的に示したものである。202は第1の半導体領域202、204は第1のゲート電極204の下部の第4の半導体領域205、206は第2のゲート電極206の下部のウエル、207は第3の半導体領域207に対応するポテンシャルであることを示す。図4(a)は初期状態であり、光電変換素子101にて信号電荷が生じていない状態である。図4(b)は図3のt1からt3に相当する状態を示し、図4(c)は図3のt3からt4の間の状態を示し、図4(d)は図3のt4からt5の状態を示す。ハッチングにて信号電荷を示す。L41からL48は各状態における各半導体領域のポテンシャルを示している。
図4(a)において、第4の半導体領域205は、第1の半導体領域202よりも不純物濃度が高いため、第1の半導体領域202のポテンシャルL42よりも低いポテンシャルL43を有する。ここで、第2のゲート電極下のポテンシャルはL41となっているが、より高いポテンシャルを有していてもよい。図4(b)において、光電変換素子101にて生じた信号電荷が蓄積される。第4の半導体領域205は第1の半導体領域よりも不純物濃度が高いため、同じ不純物濃度であった場合よりもL42にて保持する信号電荷とL43にて保持する信号電荷との差分だけ多く保持することが可能となる。図4(c)において第2のゲート電極206にハイレベルの電圧が供給され、第2のゲート電極206の下のウエルのポテンシャルはL47まで下がる。ここで、第1の半導体領域202から第3の半導体領域207までの間に階段状のポテンシャルが形成され、信号電荷はスムーズに第3の半導体領域207へ転送される。図4(d)において第2のゲート電極206にローレベルの電圧が供給されるため、第2のゲート電極206の下部のウエルのポテンシャルがL41となり、信号電荷の転送が終了する。そして、光電変換素子101での信号電荷の蓄積が再度始まる。この図4(c)から図4(d)の間で、第4の半導体領域205のポテンシャルが第2のゲート電極206の下部のウエルのポテンシャルよりも高くなっている。このようなポテンシャル関係によって、第4の半導体領域205に信号電荷が残ることを低減することが可能となる。
以上、本実施形態のような構成によって、光電変換素子を構成する第2の半導体領域と第3の半導体領域とが望まない期間に導通してしまうことを抑制しつつ、転送効率を向上することが可能となる。第4の半導体領域が主表面に近く、即ち浅く形成できるので、信号電荷の転送時に第2のゲート電極下にできる電荷の通り道と容易に接続される。つまり転送効率が高いため、本構成を適用していない構成に比べて低い電圧で駆動することが可能となる。
また、第1のゲート電極204を第1のゲート電極204の下部の第4の半導体領域に正孔が蓄積されるような電位に設定していることで、主表面からの暗電流を低減することが可能となる。
また、本実施形態においては、第1のゲート電極を常に一定の電位に設定しており、第1のゲート電極は全画素において共通の駆動を行うことが可能である。従って、全画素のゲート電極を同一の制御線に接続させることが可能であり、制御線の数や制御回路が削減可能である。また、第1のゲート電極を複数の画素に渡って連続して設けることも可能となる。このような構成よって、画素の微細化を行うことが可能となる。
(第2の実施形態)
本実施形態は、第1の実施形態とは制御信号φ204が異なる。また、第1の実施形態の構成において、第1の半導体領域と第4の半導体領域とのポテンシャル関係が異なる。
図5は動作タイミング図を、図6は図5の駆動を行った場合の各半導体領域の信号電荷に対するポテンシャルを模式的に示したものである。図5は図3に、図6は図4に対応し、同様の機能の場合には同一の符号を付し、説明を省略する。
まず、図5において、制御信号φ204は常にローレベルではなくt3(及びt7)においてハイレベルになる。光電変換素子101から信号電荷を転送する際に制御信号φ204がハイレベルになることで、電荷転送時に障壁となるようなポテンシャルの形成を抑制し、転送効率を向上させることが可能となる。その他の図3と同様な駆動については説明を省略する。
次に、図6を用いてこの転送動作について詳細に説明を行う。図4と同様な状態については説明を省略する。図6(a)は初期状態であり、光電変換素子101にて信号電荷が生じていない状態である。図6(b)は図5のt1からt3に相当する状態を示し、図6(c)は図5のt3からt11の間の状態を示し、図6(d)は図5のt4からt5の状態を示す。ハッチングにて信号電荷を示す。L61からL69は各状態における各半導体領域のポテンシャルを示している。
図6(a)において、第4の半導体領域205のポテンシャルはL62となり、第1の半導体領域202のポテンシャルL63よりも高い。第1のゲート電極204の電圧と、第4の半導体領域205の不純物濃度とその深さによって、このようなポテンシャル関係になる場合がある。もちろん、第1の実施形態のようなポテンシャル関係であっても良い。図6(b)において、信号電荷が蓄積される。本実施形態のポテンシャル関係の場合には、第1の実施形態よりも保持できる信号電荷の量が減少する。図6(c)において、制御信号φ206がハイレベルであるため、第2のゲート電極206の下部のウエルのポテンシャルはL61からL68へと変化する。制御信号φ204もハイレベルとなり、第4の半導体領域205のポテンシャルがL62からL63よりも低いL66となる。このような動作によって、第1の半導体領域202から第3の半導体領域207までが階段状のポテンシャルとなり、効率よく信号電荷を転送することが可能となる。図6(d)にて制御信号φ206がローレベルとなり、信号電荷の転送が終了する。
ここで、図6(c)から図6(d)の間の動作、つまり図5のt3からt4の間のt11について説明する。図5のt3において制御信号φ204と制御信号φ206とは共にハイレベルである。そして、図5のt11において制御信号φ204がローレベルとなり、その後、制御信号φ206がローレベルとなる。つまり、第4の半導体領域205のポテンシャルをL66からポテンシャルL62に戻した後に第2のゲート電極206の下部のウエルのポテンシャルをL68からL61にする。このような動作によって、信号電荷が第4の半導体領域205に残ることなく、第3の半導体領域207へ転送することが可能となる。なお、制御信号φ204よりも先に制御信号φ206をローレベルにすると、第4の半導体領域205のポテンシャルL66と第3の半導体領域207との間に障壁となるポテンシャルL61ができてしまう場合がある。このような場合は、信号電荷が第4の半導体領域に残り易くなってしまうため、望ましくない。
以上、信号電荷転送時に制御信号φ204をハイレベルとすることで、第1の実施形態に比べてより転送効率を向上させることが可能となる。もちろん、図4(a)のような第1の半導体領域202と第4の半導体領域205のポテンシャル関係を有する構成に対しても、本実施形態の駆動方法を適用することは可能である。
(第3の実施形態)
本実施形態は、制御信号φ204と制御信号φ206とのローレベルが異なる点が、第2の実施形態と異なる。本実施形態では、制御信号φ204のローレベルを−3Vとし、制御信号φ206のローレベルを−1Vとした。つまり、第1のゲート電極に供給される電圧のローレベルより第2のゲート電極に供給される電圧のローレベルが高い。このような電圧関係にすることで、第2のゲート電極206と第3の半導体領域207との間の耐圧を向上させることが可能となる。それは、次のような理由による。第3の半導体領域207にはリセット時に高い電位に設定される。この時、第1のゲート電極204と第2のゲート電極206にローレベルの電圧が供給されると、隣接する第2のゲート電極206と第3の半導体領域207との電界が大きくなる場合がある。そこで、第1のゲート電極204よりも第2のゲート電極206のローレベルの電圧を高くすることで、隣接する第2のゲート電極206と第3の半導体領域207との電圧を小さくすることができる。よって、絶縁耐圧を保ちつつ暗電流の混入を低減することが可能となる。
次に、図7の動作タイミング図を用いて詳細に説明をする。光電変換素子での蓄積期間において、制御信号φ204と制御信号φ206とはローレベルとなっている。この時の制御信号φ204の値は制御信号φ207の値よりも低い電圧(負側に大きい)である。
言い換えると、第2のゲート電極に供給されるローレベルの制御信号の値は、第1のゲート電極に供給されるローレベルの制御信号の値と第2のゲート電極に供給されるハイレベルの制御信号の値との間を取る。このような電圧を供給することにより、暗電流の混入を低減し、第2のゲート電極の耐圧を維持することが可能となる。もちろん、図4(a)のような第1の半導体領域202と第4の半導体領域205のポテンシャル関係を有する構成に対しても、本実施形態の駆動方法を適用することは可能である。
(第4の実施形態)
本実施形態では、第1の実施形態とは画素の構成が異なる。図8は素子をブロックとして示した平面模式図である。801、804、813、816は光電変換素子、802、805、812、815は電荷保持部、803、806、812、815は電荷転送部、807は浮遊拡散部である。その他の素子は808としてまとめて示す。その他の素子とは、例えば増幅用のMOSトランジスタやリセット用のMOSトランジスタなどであり、詳細な構成は任意である。800は画素ユニットであり、4つの光電変換素子801、804、813、816を含み、読み出し回路808を4つの光電変換素子で共有化している。つまり、画素ユニット800は4つの画素を含むと言える。各画素は、光電変換素子と電荷保持部と電荷転送部とを有する。例えば、第1の画素は光電変換素子801と電荷保持部802と電荷転送部803とを有する。第2の画素は光電変換素子804と電荷保持部805と電荷転送部806とを有する。第3の画素は光電変換素子813と電荷保持部812と電荷転送部811とを有する。第4の画素は光電変換素子816と電荷保持部815と電荷転送部814とを有する。画素ユニット800は光電変換素子801と804との組と光電変換素子813、816との組に分けることが可能である。そして、電荷転送部806、811及び電荷保持部805、812はそれぞれ2つの光電変換素子に共有化されている。このような画素ユニット800のAB線の断面図、すなわち1つの組の断面図を図9に示す。
図9は図8のAB線の断面模式図である。901はウエル、902は第1導電型の第1の半導体領域、903は第2導電型の第2の半導体領域、904は第1のゲート電極、905は第1導電型の第4の半導体領域、906は第2のゲート電極、910は第3の半導体領域である。更に、907は第3のゲート電極、908は第1導電型の第5の半導体領域、909は第4のゲート電極である。911はコンタクトを構成する導電体、912は素子を覆う絶縁膜である。213はゲート絶縁膜、214はSTIなどの素子分離領域である。ここでは図示されていないが、光電変換素子804の第1導電型の半導体領域も第1の半導体領域902と同様である。900は光電変換素子が配される半導体基板であり、915は光電変換素子801の受光面を含む半導体基板の主表面である。点線は主表面915を含む面の位置を示している。この主表面915から半導体基板900に向かってを下方向あるいは深い方向とする。
第1の半導体領域902と第2の半導体領域903は、PN接合界面を有し光電変換素子101の一部を構成する。第3の半導体領域910は浮遊拡散部として機能する。第4の半導体領域905と第3の半導体領域910との間に第5の半導体領域908が配されている。そして、第1の半導体領域902の信号電荷は第4の半導体領域905から第2のゲート電極906によって第5の半導体領域908に転送され、更に第4のゲート電極909によって第3の半導体領域910へ転送される。ここで、第4の半導体領域905と第5の半導体領域908とは第1の半導体領域902よりも不純物濃度が高く、また第1の半導体領域902よりも主表面212側に配置される。第4の半導体領域905及び第5の半導体領域908と、光電変換素子804の第1導電型の半導体領域との配置関係も同様である。そして、第1の半導体領域902と第4の半導体領域905とは電気的に接続し、第5の半導体領域908と光電変換素子804の第1導電型の半導体領域とは電気的に接続している。言い換えると、一体となっている、または連続して配されている。
第4の半導体領域905の上部を第1のゲート電極904が、第5の半導体領域の上部を第3のゲート電極907が覆っている。このような構成によって、第1の実施形態の構成に比べて1つの光電変換素子あたりの素子の数を削減することが可能となる。また、不純物濃度の高い第4の半導体領域905と第5の半導体領域908とを第2の半導体領域902よりも主表面915近くに配置している。このような構成によって、第5の半導体領域908と第3の半導体領域910との間の導通及び非導通の制御を容易にしつつ、信号電荷を効率よく転送することが可能となる。また、比較的低い空乏化電圧で、n+領域に数多くの信号電荷を貯めることができるため、飽和電荷数の向上が期待できる。また、浮遊拡散部と同一ノードの部分の総面積は実施形態1の場合と同等にすることが可能となる。例えば、増幅用のMOSトランジスタの入力部となる場合には、信号電荷1つあたりの電圧感度も従来通りに保つことができる。
次に、このような光電変換装置の駆動の一例を、図10の動作タイミング図を用いて説明する。φ904は第1のゲート電極904を制御する制御信号であり、第1のゲート電極904に供給される電圧を示す。φ906は第2のゲート電極906を制御する制御信号であり、第2のゲート電極906に供給される電圧を示す。φ907は第3のゲート電極907を制御する制御信号であり、第3のゲート電極907に供給される電圧を示す。
φ909は第4のゲート電極909を制御する制御信号であり、第4のゲート電極909に供給される電圧を示す。本実施形態では、制御信号φ904と制御信号φ907のローレベルを−3V、ハイレベルを5Vとし、制御信号φ906と制御信号φ909のローレベルを−1V、ハイレベルを5Vとする。電圧(910)は、第3の半導体領域910の電圧の変化を模式的に示したものである。状態(910)は第3の半導体領域にて行われる動作を示しており、状態(シャッター)とは撮像システムのメカニカルシャッターの状態を示しており、露光や遮光を示すものである。t1からt14はタイミングを示している。以下、駆動を説明する。第1の実施形態と同様の動作については、説明を省略する。
まずt1では、光電変換素子801及び光電変換素子804にて信号電荷の蓄積がなされた状態である。第3の半導体領域910は所望の電圧(リセット電圧)が供給され5Vとなっている。次にt2において、メカニカルシャッターが閉じて遮光される。t3において、リセット後の第3の半導体領域910の電位を読み出す。この読み出された信号は、光電変換素子804からの信号におけるノイズ信号として用いることが可能である。ここで、t1からt3の期間中は、制御信号φ904、制御信号φ906、制御信号φ907、制御信号φ907はローレベルである。制御信号φ904がローレベルであることによって、第1のゲート電極904の下部に信号電荷と反対極性の電荷(正孔)が蓄積され、第4の半導体領域905における主表面からの暗電流を低減することが可能となる。また、制御信号φ907とがローレベルであることによって、第3のゲート電極907の下部に信号電荷と反対極性の電荷(正孔)が蓄積され、第5の半導体領域908における主表面からの暗電流を低減することが可能となる。本実施形態においては、制御信号φ904は常にローレベルに設定されており、常に暗電流を低減することが可能である。また、制御信号φ906と制御信号φ909とをローレベルにすることによって、第4の半導体領域905と第5の半導体領域908と、第5の半導体領域908と第3の半導体領域910とを十分に分離している。t4において、制御信号φ907と制御信号φ909とがハイレベルとなる。ここで、光電変換素子804からの信号電荷が第3の半導体領域910へと転送され、第3の半導体領域910の電圧が電圧ΔVsigだけ変化する。t6にて、光電変換素子804の信号電荷の転送が終了し、第3の半導体領域910から光電変換素子804の信号電荷ΔVsigを含む信号が読み出される。t5及びt6において、制御信号φ907と制御信号φ909とがこの順にローレベルとなることで、信号電荷の転送残りを低減することができる。
次に、t7にて第3の半導体領域910がリセットされ、第3の半導体領域910の電圧が5Vとなる。そして、光電変換素子801の信号電荷の読み出しが始まる。t8にて、制御信号φ906がハイレベルとなり第1の半導体領域902と第4の半導体領域905から信号電荷が第5の半導体領域908へと転送される。t1からt7までの期間、制御信号φ904は暗電流を低減するようなローレベルであるため、信号電荷への暗電流の影響は小さい。また、第4の半導体領域905を有することで、転送効率が向上し、制御信号φ906のハイレベルとして供給する電圧を低くすることが可能となる。t9において、リセット後の第3の半導体領域910の電位を読み出す。この読み出された信号は、光電変換素子801からの信号におけるノイズ信号として用いることが可能である。また、制御信号φ907がハイレベルとなり、信号電荷が第5の半導体領域908へと転送されて保持される。光電変換素子804と電荷保持部805との間にはポテンシャル障壁が存在しないため、信号電荷の保持の際に光電変換素子804も併せて電荷保持に用いることができる。信号電荷が多い場合においても、十分に信号電荷を保持することが可能である。t10において、制御信号φ909がハイレベルとなり、第5の半導体領域908から第3の半導体領域910へと信号電荷が転送される。ここで、制御信号φ906、制御信号φ907、制御信号φ909がハイレベル状態であることで、第2の半導体領域から第3の半導体領域までが導通し、階段状のポテンシャル関係となるため、信号電荷を効率よく転送することが可能となる。t11からt13において、制御信号φ906、制御信号φ907、制御信号φ909が順次ローレベルとなることで、信号電荷の転送残りを低減し、第3の半導体領域910への転送効率を向上することが可能となる。もちろん、制御信号φ906、制御信号φ907、制御信号φ909が同時にローレベルになってもよい。ここで、第3の半導体領域910の電圧は、第3の半導体領域910への信号電荷の転送が始まるt10からt13までの間に、電圧ΔVsig2だけ変化する。t13にて、第3の半導体領域910の電位に基づく信号が出力され、電圧ΔVsig2を含む信号が読み出される。t14にて、第3の半導体領域910がリセットされ、露光前の状態に戻り、メカニカルシャッターが開くことで(露光)t1の状態となる。ここで、t10において制御信号φ907と制御信号φ909とが同時にハイレベルになっても転送可能である。また、ノイズ信号の読み出し期間に重複しなければ、t8以降の制御信号φ906、制御信号φ907、制御信号φ909とが同時にハイレベルになってもよい。
次に、このような駆動における半導体領域のポテンシャル状態を、図11を用いて説明する。図11(a)から図11(f)は、あるタイミングにおける各半導体領域の信号電荷に対するポテンシャルを模式的に示したものである。902は第1の半導体領域902、904は第1のゲート電極904の下部の第4の半導体領域905、906は第2のゲート電極906の下部のウエルに対応したポテンシャルであることを示す。907で第3のゲート電極907の下部の第5の半導体領域908、909で第4のゲート電極909の下部のウエル、910で第3の半導体領域910に対応するポテンシャルであることを示す。図11(a)は初期状態であり、光電変換素子801及び光電変換素子804にて信号電荷が生じていない状態である。図11(b)は図10のt1からt3に相当する状態を示し、図11(c)は図10のt6の状態を示し、図11(d)は図10のt9の状態を示す。図11(e)は図10のt12の状態を示し、図11(f)はt13の状態を示す。ハッチングにて信号電荷を示す。L101からL112は各状態における各半導体領域のポテンシャルを示している。
図11(a)において、第4の半導体領域905と第5の半導体領域908は、第1の半導体領域902よりも不純物濃度が高いため、第1の半導体領域902のポテンシャルL102よりも低いポテンシャルL103を有する。ここで、第2のゲート電極906と第4のゲート電極907の下のポテンシャルはL101となっているが、より高いポテンシャルを有していてもよい。ここで、各ゲート電極にはローレベルの電圧が供給されている。図11(b)において、光電変換素子801にて生じた信号電荷が第2の半導体領域902と第4の半導体領域905とに蓄積される。同時に、光電変換素子804にて生じた信号電荷が第5の半導体領域908と光電変換素子804を構成する第1導電型の半導体領域(不図示)に蓄積される。ここで簡単のため、光電変換素子801と光電変換素子804とで信号電荷は同じ量L105であるとする。この後、光電変換素子804からの信号電荷の読み出し動作がなされる。図11(b)と図11(c)の間で、第4のゲート電極909にハイレベルの電圧が供給され、第4のゲート電極909の下のウエルのポテンシャルが下がり、第5の半導体領域908から第3の半導体領域910へと信号電荷が転送される。図11(c)では、第4のゲート電極909にローレベルの電圧が供給された状態を示している。第5の半導体領域908に保持されていた光電変換素子804の信号電荷が第4の半導体領域に保持される。ここで、第5の半導体領域908に保持されていた信号電荷は完全に第3の半導体領域910へ転送することも可能である。以降、光電変換素子801の信号電荷を読み出す動作が始まる。
図11(d)では、第2のゲート電極906と第3のゲート電極907にハイレベルの電圧が供給されている。そして、第2のゲート電極906の下部のウエルのポテンシャルはL101からL107に、第5の半導体領域908のポテンシャルはL103からL109に変わっている。この時、第4の半導体領域905から第5の半導体領域908までのポテンシャルが階段状となっており、第2の半導体領域902及び第4の半導体領域905に保持されていた光電変換素子801の信号電荷が第5の半導体領域905へ効率よく転送される。図11(e)にて、第4のゲート電極909にハイレベルの電圧が供給され、第4のゲート電極909の下部のウエルのポテンシャルがL101からL111へと下がる。ここで、第5の半導体領域908から第3の半導体領域910へ階段状のポテンシャルが形成されるため、第5の半導体領域908から第3の半導体領域910へと信号電荷が効率よく転送される。図11(f)において第4のゲート電極909にローレベルの電圧が供給され、第4のゲート電極909の下部のウエルのポテンシャルがL101となり、信号電荷の転送が終了する。
以上、本実施形態の構成によって、第1の実施形態の構成に比べて素子の数を削減することが可能となる。更には、不純物濃度の高い第4の半導体領域905を第2の半導体領域902よりも主表面915近くに配置した。この構成によって、第4の半導体領域905と第5の半導体領域908との間の導通及び非導通の制御を容易にしつつ、信号電荷を効率よく転送することが可能となる。また、不純物濃度の高い第5の半導体領域908を光電変換素子804を構成する第1導電型の半導体領域(不図示)よりも主表面915近くに配置した。この構成によって、第5の半導体領域908と第3の半導体領域910との間の導通及び非導通の制御を容易にしつつ、信号電荷を効率よく転送することが可能となる。従って、第1の半導体領域902から第3の半導体領域910までの信号電荷の転送効率を向上させることが可能となる。また、比較的低い空乏化電圧で、n+領域に数多くの信号電荷を貯めることができるため、飽和電荷数の向上が期待できる。
また、第1のゲート電極904と第3のゲート電極907とをそれぞれのゲート電極の下部に正孔が蓄積されるような電位に設定していることで、第4の半導体領域905と第5の半導体領域908とにおける主表面からの暗電流を低減することが可能となる。ここで、第1のゲート電極904については、常に一定の電位に設定すればよいため、全画素に対して共通に接続されたゲート電極を用いることが可能となる。全画素において共通でよいため、制御線の数や制御回路が削減可能であり、またゲート電極を共通に設けることも可能となるため、画素の微細化を行うことが可能となる。もちろん、第1のゲート電極904にて第2の実施形態のような駆動を行ってもよい。
ここで、本実施形態においては、メカニカルシャッターを用いた場合の駆動を説明した。メカニカルシャッターがあることで、図10の駆動における光電変換素子801の信号電荷を読み出す場合に、光電変換素子804にて生じる信号電荷の影響を無くすることができる。しかし、メカニカルシャッターの使用は任意である。
また、本実施形態においては、画素ユニットが4つの光電変換素子を含む構成について説明を行ったが、光電変換素子801と光電変換素子804の2つとその他の回路808とを有するような構成であってもよい。画素ユニットが含む光電変換素子の数は任意である。
(撮像システムへの応用)
本実施形態では、第1の実施形態から第4の実施形態までで説明してきた光電変換装置を撮像システムに適用した場合について、図12を用いて説明する。撮像システムとは、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラや携帯電話用デジタルカメラである。
図12はデジタルスチルカメラの構成図である。被写体の光学像は、レンズ1202等を含む光学系によって光電変換装置1204の撮像面に結像される。レンズ1202の外側には、レンズ1202のプロテクト機能とメインスイッチを兼ねるバリア1201が設けられうる。レンズ1202には、それから出射される光の光量を調節するための絞り1203が設けられうる。光電変換装置1204から複数チャンネルで出力される撮像信号は、撮像信号処理回路1205によって、各種の補正、クランプ等の処理が施される。撮像信号処理回路1205から複数チャンネルで出力される撮像信号は、A/D変換器1206でアナログ−ディジタル変換される。A/D変換器1206から出力される画像データは、信号処理部(画像処理部)1207によって各種の補正、データ圧縮などがなされる。光電変換装置1204、撮像信号処理回路1205、A/D変換器1206及び信号処理部1207は、タイミング発生部1208が発生するタイミング信号にしたがって動作する。各ブロックは、全体制御・演算部1209によって制御される。その他、画像データを一時的に記憶するためのメモリ部1210、記録媒体への画像の記録又は読み出しのための記録媒体制御インターフェース部1211を備える。記録媒体1212は、半導体メモリ等を含んで構成され、着脱が可能である。さらに、外部コンピュータ等と通信するための外部インターフェース(I/F)部1213を備えてもよい。ここで、1205から1208は、光電変換装置1204と同一チップ上に形成されてもよい。
次に、図9の動作について説明する。バリア1201のオープンに応じて、メイン電源、コントロール系の電源、A/D変換器1206等の撮像系回路の電源が順にオンする。
その後、露光量を制御するために、全体制御・演算部1209が絞り1203を開放にする。光電変換装置1204から出力された信号は、撮像信号処理回路1205をスルーしてA/D変換器1206へ提供される。A/D変換器1206は、その信号をA/D変換して信号処理部1207に出力する。信号処理部1207は、そのデータを処理して全体制御・演算部1209に提供し、全体制御・演算部1209において露出量を決定する演算を行う。全体制御・演算部1209は、決定した露出量に基づいて絞りを制御する。
次に、全体制御・演算部1209は、光電変換装置1204から出力され信号処理部1207で処理された信号にから高周波成分を取り出して、高周波成分に基づいて被写体までの距離を演算する。その後、レンズ1202を駆動して、合焦か否かを判断する。合焦していないと判断したときは、再びレンズ1202を駆動し、距離を演算する。
そして、合焦が確認された後に本露光が始まる。露光が終了すると、光電変換装置1204から出力された撮像信号は、撮像信号処理回路1205において補正等がされ、A/D変換器1206でA/D変換され、信号処理部1207で処理される。信号処理部1207で処理された画像データは、全体制御・演算部1209によりメモリ部1210に蓄積される。その後、メモリ部1210に蓄積された画像データは、全体制御・演算部1209の制御により記録媒体制御I/F部を介して記録媒体1212に記録される。また、画像データは、外部I/F部1213を通してコンピュータ等に提供されて処理される。
このようにして、本発明の光電変換装置は撮像システムに適用される。本発明の光電変換装置を用いることによって、低電圧での駆動が可能となるため、撮像システムでの消費電力を低減することが可能となる。また、信号電荷の転送効率が向上するため、良好な画像信号を得ることが可能となる。
本発明によって、第1のゲート電極204下の大部分に高濃度の第1導電型の第4の半導体領域205を、光電変換素子101を構成する第2の半導体領域202よりも主表面212に近い深さに配することにより転送効率を向上させることが可能となる。また、光電変換素子101表面の第2導電型の第2の半導体領域203の代わりに第1のゲート電極204の電圧値を制御することにより暗電流を抑制する。また、転送効率が高いため、電荷転送時に第2のゲート電極に与える、電荷転送のための電圧が小さくてもすむことから、第4の半導体領域205の濃度を濃くしても、駆動電圧をCMOSプロセスで用いる電圧範囲内で治めることができる。結果として、飽和電荷数を増やすことも可能となる。
以下、本発明に関して具体的な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではない。発明の要旨を逸脱しない限り、適宜変更、組み合わせは可能である。例えば実施形態においては、信号電荷を電子として説明したが、ホールとすることも可能である。この場合には各半導体領域の導電型が逆導電型となり、供給する電圧の極性が逆になるのみである。更には、第1のゲート電極や第2のゲート電極に供給する電圧スのローレベルを負電圧としたが、これを正電圧にすればよい。
また、制御信号φ204のローレベルは−1Vに限定するものでなく、第1のゲート電極204の下部に正孔が蓄積されればよい。制御信号φ204と制御信号φ206のローレベルは、光電変換素子101と第3の半導体領域207とを電気的に分離(非導通状態に)できればよいが、−1Vなどに設定することで十分に分離を行うことが可能となる。
また、第1の半導体領域及び第2の半導体領域は第1のゲート電極204の下部(領域102)に配されていてもよい。
200 半導体基板
201 第2導電型のウエル
202 第1導電型の第1の半導体領域
203 第2導電型の第2の半導体領域
204 第1のゲート電極
205 第1導電型の第4の半導体領域
206 第2のゲート電極
207 第1導電型の第3の半導体領域
212 主表面

Claims (8)

  1. 主表面を有する半導体基板と、
    光電変換素子の一部を構成する第1導電型の第1の半導体領域と、
    前記第1の半導体領域に積層され、前記光電変換素子の一部を構成する、前記第1導電型と反対導電型の第2導電型の第2の半導体領域と、
    前記光電変換素子の信号電荷が転送される第1導電型の第3の半導体領域と、
    前記第1の半導体領域の不純物濃度よりも高い不純物濃度を有し、前記第1の半導体領域及び前記第2の半導体領域と前記第3の半導体領域との間であって前記第1の半導体領域よりも前記主表面側に配され、前記第1の半導体領域と電気的に接続された第1導電型の第4の半導体領域と、
    前記第4の半導体領域の上部に絶縁膜を介して配された、第1のゲート電極と、
    前記第3の半導体領域と前記第4の半導体領域との間であって前記主表面の上部に絶縁膜を介して配された第2のゲート電極と、を有することを特徴とする光電変換装置。
  2. それぞれ前記第1の半導体領域と前記第2の半導体領域とを含む、複数の前記光電変換素子が配され、
    前記複数の光電変換素子それぞれに前記第1のゲート電極が配され、
    前記複数の第1のゲート電極に共通の制御線を有することを特徴とする請求項1に記載の光電変換装置。
  3. それぞれ前記第1の半導体領域と前記第2の半導体領域とを含む、複数の前記光電変換素子が配され、
    前記複数の光電変換素子に前記第1のゲート電極が連続して配されていることを特徴とする請求項1に記載の光電変換装置。
  4. 前記第1の半導体領域と、前記第2の半導体領域と、前記第4の半導体領域と、前記第1のゲート電極と、前記第2のゲート電極とをそれそれ1つずつ有する第1の画素と第2の画素とを有し、
    前記第1の画素の第4の半導体領域と前記第3の半導体領域との間に、前記第2の画素の第4の半導体領域が配され、
    複数の前記画素は前記第3の半導体領域を共有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  5. 前記第1の画素の信号電荷は前記第2の画素の第4の半導体領域を介して前記第3の半導体領域へ転送されることを特徴とする請求項4に記載の光電変換装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光電変換装置と、
    前記光電変換装置から出力される信号を処理する信号処理回路とを有する撮像システム。
  7. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光電変換装置の駆動方法であって、少なくとも前記光電変換素子に信号電荷を蓄積する期間中は、前記第1のゲート電極に、前記第4の半導体領域に前記信号電荷と反対の極性を有する電荷が蓄積するような電圧を供給することを特徴とする光電変換装置の駆動方法。
  8. 前記第2のゲート電極に供給される前記第3の半導体領域と前記第4の半導体領域とを非導通状態にするための電圧は、前記第1のゲート電極に供給される前記第4の半導体領域に前記信号電荷と反対の極性を有する電荷を蓄積させるための電圧と、前記第2のゲート電極に供給される前記第3の半導体領域と前記第4の半導体領域とを導通状態にするための電圧との間の値であることを特徴とする請求項7に記載の光電変換装置の駆動方法。
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