JP2013175588A - 車両用制御装置及び車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両用制御装置において、半導体積層ユニットと冷媒管との連結部の耐久性を高める技術を提供する。
【解決手段】車両用制御装置100は、半導体積層ユニット10と、半導体積層ユニット10を格納する筐体6と、シール部材と、冷媒管14を備える。半導体積層ユニット10は、複数の半導体モジュール3と複数の冷却プレート2が交互に積層した構造を有する。半導体積層ユニット10の一端の冷却プレート2の端面には冷媒用開口31が設けられている。筐体の内側面には一端の冷却プレート2を嵌める窪み32が設けられており、窪み32の底面には、冷媒用開口31に対向する位置に貫通孔が設けられている。冷媒管14は筐体6の外側面から貫通孔に固定される。半導体積層ユニット10は、一端の冷却プレート2を、シール部材を挟んで窪みに嵌合させた状態で他端の冷却プレート2の外側から弾性部材9で押圧されて筐体6に挟持支持される。
【選択図】図1
【解決手段】車両用制御装置100は、半導体積層ユニット10と、半導体積層ユニット10を格納する筐体6と、シール部材と、冷媒管14を備える。半導体積層ユニット10は、複数の半導体モジュール3と複数の冷却プレート2が交互に積層した構造を有する。半導体積層ユニット10の一端の冷却プレート2の端面には冷媒用開口31が設けられている。筐体の内側面には一端の冷却プレート2を嵌める窪み32が設けられており、窪み32の底面には、冷媒用開口31に対向する位置に貫通孔が設けられている。冷媒管14は筐体6の外側面から貫通孔に固定される。半導体積層ユニット10は、一端の冷却プレート2を、シール部材を挟んで窪みに嵌合させた状態で他端の冷却プレート2の外側から弾性部材9で押圧されて筐体6に挟持支持される。
【選択図】図1
Description
本明細書が開示する技術は、車輪駆動用モータを搭載した車両におけるインバータなどの制御装置に関する。本明細書では、車輪駆動用モータを搭載した車両を電気自動車と称する。本明細書における電気自動車には、モータとエンジンを共に備えるハイブリッド車、及び、燃料電池車も含まれる。
電気自動車において、車輪駆動用モータに電力を供給するインバータなどの制御装置では、IGBTなどの発熱量の大きい半導体素子を他の回路とは別に集積し、集中的に冷却する構造が採用されることがある。そのような集積構造の一つに、発熱量の大きい半導体素子を収めた平板型の半導体モジュールと平板型の冷却プレートを交互に積層した半導体積層ユニットが知られている。半導体積層ユニットはその積層方向に荷重され、半導体モジュールの両側に冷却プレートが密着することによって半導体素子が効率よく冷却される。特許文献1にそのような半導体積層ユニットの一例が開示されている。
特許文献1の半導体積層ユニットは、半導体モジュールを挟んで隣接する冷却プレート同士が、積層方向と交差する方向における半導体モジュール両側の2箇所で接続管によって接続されている。また、積層方向の一端の冷却プレートには、冷媒供給管と冷媒排出管が接続されている。インバータの外部から冷媒供給管を通じて供給された冷媒は、接続管を通して各冷却プレートに分かれる。各冷却プレートでは、冷媒は半導体モジュールに沿って流れ、反対側の接続管を通じ、さらには冷媒排出管を通じてインバータ外部へと戻される。冷媒を冷却して再び半導体積層ユニットへ送るデバイス(ラジエータやポンプなど)はインバータの外に配置されているため、冷媒供給管と冷媒排出管は半導体積層ユニットからインバータの筐体の外部へと延びている。
以下、説明を簡単にするために冷媒供給管と冷媒排出管を合わせて冷媒管と総称する。従来、冷媒管は半導体積層ユニットの一端の冷却プレートに接合されていた。その接合方法はロウ付けや溶接である。さらに半導体積層ユニットはインバータの筐体に固定され、そのインバータは車両のエンジンコンパートメント(モータコンパートメント)内に固定される。エンジンコンパートメント内は振動が激しく、上記のデバイスの振動、あるいは、インバータ自体の振動により、冷媒管と冷却プレートとの接合部の耐久性が低下する虞がある。ここで、冷媒管はインバータの筐体壁を貫通するため、冷媒管をインバータの筐体に固定することも考えられる。しかし、冷媒管を近接した2箇所(筐体壁と半導体積層ユニット)でリジッドに拘束することは、かえって冷媒管の付け根に過負荷が加わる虞がある。なお、一般に冷媒管は、ゴム製のグロメットを介して筐体を貫通している。ゴム製のグロメットは振動を抑制する効果があるが、冷却プレートはアルミ板などの薄板で作られることが多いため、冷却プレートと冷媒管の接合部は強度を確保し難く、ゴム製グロメットでは振動対策が十分とは言い難い。
本明細書は、上記の課題に鑑み、半導体積層ユニットと冷媒管の連結部の耐久性を高める技術を提供する。
前述したように、冷媒管を近接した2箇所、即ち、車両の制御装置(例えばインバータ)の筐体側壁、及び、筐体に固定された半導体積層ユニットの端部で固定するのは好ましくない。また、従来は、半導体積層ユニットの端部(冷却プレート)と冷媒管は接合されており、他方、筐体側壁には冷媒管を通す貫通孔が設けられており、冷媒管の外周面と筐体側壁の貫通孔内側面との間にはゴム製のグロメットが挿入されていた。本明細書が開示する技術は、発想を転換し、冷媒管を筐体側壁に固定し、冷媒管と半導体積層ユニットは接合せず圧接状態を保持するという構造を採用する。そのような構造により、冷却プレートと冷媒管の接合部の耐久性が確保される。
本明細書が開示する技術の一態様は、次の構成を有する車両用制御装置に具現化することができる。その車両の制御装置は、半導体素子を収めた複数の平板型の半導体モジュールと複数の平板型の冷却プレートが交互に積層しており、隣接する冷却プレートが接続管にて接続している半導体積層ユニットと、半導体積層ユニットを格納する筐体と、シール部材と、筐体に固定されている冷媒管(冷媒供給管や冷媒排出管)を備える。半導体積層ユニットの一端の冷却プレートの端面には、冷媒用開口が設けられている。制御装置の筐体の内側面には、一端の冷却プレートを嵌める窪みが設けられている。その窪みの底面であって、一端の冷却プレートの冷媒用開口に対向する位置には、筐体を貫通する貫通孔が設けられている。また、冷媒管は、筐体外側に突出するように筐体の貫通孔に固定されている。シール部材は、一端の冷却プレートの冷媒用開口と筐体の貫通孔との間に配置されている。半導体積層ユニットは、シール部材をはさんで一端の冷却プレートを筐体の窪みに嵌合させた状態で他端の冷却プレートの外側から弾性部材で押圧されて筐体に挟持支持されている。
本明細書が開示する制御装置では、半導体積層ユニットと冷媒管は接合しない。半導体積層ユニットは、一方の端面を筐体内側面に押し当てられ、他方の端面側から押圧支持される。従って半導体積層ユニットと冷媒管との接合部が脆くなることはない。また、冷媒管や制御装置そのものが振動しても、半導体積層ユニットと筐体の間にはシール部材が介在しているため、冷媒が漏れる可能性は小さい。
なお、前述したように、半導体積層ユニットは、半導体積層モジュールと冷却プレートとの密着度を高めるために元来両側から挟持保持される。本明細書が開示する技術は、半導体積層ユニットを挟持保持する荷重を利用して筐体内側の窪みに半導体積層ユニットを押し当てておくことができるので、従来の構造からの変更点が少ないという利点もある。なお、シール部材を介して半導体積層ユニットを筐体壁面に押圧保持するので、筐体貫通孔と半導体積層ユニット端部の冷媒用開口との間の密封も確保される。さらに、冷媒管を筐体に固定するので前述したゴム製グロメットも不要となる。本明細書が開示する技術の詳細、及び、さらなる改良は、発明の実施の形態、及び、実施例にて詳しく説明する。
実施例の特徴を最初に列記する。なお、以下の特徴は、それぞれ単独でも有用なものである。
(特徴1)本明細書が開示する車両の制御装置におけるシール部材は、窪み底面側の貫通孔の開口の外周に配置されている。また、冷媒管は筐体の開口まで達しており、シール部材は冷媒管先端の外周を囲むように配置されていてもよい。シール部材を上記のように配置することによって、筐体の窪み底面側の開口と冷媒用開口の間を確実に密封することができる。なお、シール部材は、典型的にはOリングでよい。
(特徴2)本明細書が開示する制御装置を有する車両は、エンジンコンパートメント内にドライブトレインを配置する。車両の制御装置は、その筐体に固定された冷媒管が車両前方を向くように、ドライブトレインの上部に固定されている。ドライブトレインには車輪駆動用のモータが収容されている。制御装置は、バッテリの直流電力を交流電力に変換して車輪駆動用のモータに供給する装置であるため、ドライブトレインの上部に配置することにより、電流供給用のケーブルを短くすることができ、効率的にモータに電力を供給できる。また、上部に設置することで、水平方向のスペースを有効に活用できる。また、冷媒管が車両前方を向くように配置することで、制御装置やモータを冷却するために構築される、ポンプ、ラジエータ、及びリザーブタンクなどから成る冷却システムを、適切に構成できる。また、冷媒管が半導体積層ユニットに接合している場合、車両が衝突すると接合部が破損し冷媒管が半導体積層ユニットから外れる虞がある。しかし上記の構造を採用することにより、車両が衝突し、冷媒管、あるいは、冷媒管に接続される中継管に荷重が加わっても、冷媒管が半導体積層ユニットから外れる可能性は小さい。
次に、実施例を説明する。図1は、車両用制御装置100の分解斜視図である。この車両用制御装置100は、電気自動車に搭載され、バッテリに蓄積された直流電力を車輪駆動用モータの駆動に適した交流電力に変換する。ここで、電気自動車には、車輪駆動用モータとエンジンを備えるハイブリッド車、及び燃料電池車も含まれる。制御装置100は、機能的には、バッテリの出力電圧をモータ駆動に適した電圧に変換する電圧コンバータと、直流電力を交流電力に変換するインバータを含む。制御装置100は、物理的なユニットとして、主に、半導体積層ユニット10と、リアクトル4と、複数の平滑化コンデンサ8と、スイッチング素子を制御するための回路7を搭載した基板1を備える。
半導体積層ユニット10は、電圧コンバータとインバータのスイッチング素子(IGBTと還流ダイオード)を内蔵した半導体モジュール3と冷却プレート2を交互に積層したものである。筐体6の中に、半導体積層ユニット10とリアクトル4と平滑化コンデンサ8が水平方向に並んで配置され、半導体積層ユニット10とリアクトル4の上に基板1が配置される。半導体積層ユニット10の上部には2本のバスバー(図示略)が露出しており、これらのバスバーは基板1の下部にて回路7に接続される。筐体6の中には、他に、板ばね9と、板ばね9を支える支柱11が配置される。半導体積層ユニット10は、筐体6の側壁6a(厳密には側壁6aに設けられた、後述する窪み32)と、支柱11に支えられた板ばね9の間に配置され、板ばね9によって押圧されて支持される。筐体6の側壁6aには、その内側面に窪み32が設けられている。窪み32の底面(別言すれば、筐体6の側壁6aと平行な面)には側壁6aを貫通する2つの貫通孔が設けられている。筐体6の側壁6aの外側から、冷媒供給管14a及び冷媒排出管14bが上記の2つの貫通孔にそれぞれ固定されている。以下では説明の都合上、冷媒供給管14aと冷媒排出管14bをまとめて冷媒管14と称することもある。上記の窪み、貫通孔、及び冷媒管14の固定方法については、後で詳しく説明する。
次に、半導体積層ユニット10について説明する。図2は、半導体積層ユニット10の斜視図である。半導体積層ユニット10は、複数の半導体モジュール3と複数の冷却プレート2を交互に積層した構造を有している。以下では、複数の冷却プレート2のうち、一方の端に位置する冷却プレート2を「最外冷却プレート2a」と称する場合がある。半導体モジュール3も冷却プレート2も共に平板型に形成されている。別言すれば、半導体積層ユニット10は、複数の冷却プレート2が平行に配置され、隣接する冷却プレート2の間に、半導体モジュール3が挟まれた構造を有している。本実施例の半導体積層ユニット10では、隣接する冷却プレート2の間に、2個の半導体モジュール3が挟まれる。なお、半導体モジュール3と冷却プレート2の間には、絶縁シート(図示略)が挿入される。また、各半導体モジュール3からは電極(図示略)が伸びており、他の回路と接続される。後で詳しく説明するが、半導体積層ユニット10は、最外冷却プレート2aが筐体6の側壁6aに設けられた窪み32に嵌められた状態で、他方の端に位置する冷却プレート2の外側から板ばね9により積層方向に圧縮荷重を受け、積層構造を維持する。
冷却プレート2の内部空間が流路に相当する。流路を冷媒が流れ、冷却プレート2に接する半導体モジュール3を冷却する。冷却プレート2の表面の長手方向の中央には、絶縁シートを介して半導体モジュール3が当接する当接領域が規定されている。各冷却プレート2には、半導体モジュール3の当接領域の両側に貫通孔が設けられており、隣接する冷却プレート2の貫通孔同士が接続管5で接続される。但し、積層方向の一方の端に位置する冷却プレート2a(最外冷却プレート2a)の外側面に位置する貫通孔開口31a、31bには接続管5は接続されない。最外冷却プレート2aの外側面の貫通孔の開口31a、31b(積層体の最外側面の貫通孔開口)は、「冷媒用開口」の一例である。以下では、貫通孔開口31a、31bを、「冷媒用開口31a」、「冷媒用開口31b」と称する。また、他方の端に位置する冷却プレート2の外側の貫通孔開口は塞がれる。全ての冷却プレート2の内部空間(流路)は接続管5によって相互に連通している。冷媒用開口31aから供給される冷媒は、一方の貫通孔と接続管5を通じて各冷却プレート2の流路に流入し、冷却プレート2の内部を横断し、他方の貫通孔と接続管5を通じて冷媒用開口31bへ至る。なお、冷媒は液体であり、例えばLLC(Long Life Coolant)である。
続いて、制御装置100の筐体6の側壁6aに設けられた窪み32について説明する。図3は、制御装置100の筐体6の側壁6aを、図1のIII方向から見た場合の斜視図を表す。側壁6aには、その内側面に窪み32が設けられている。窪み32の底面は、半導体積層ユニット10の最外冷却プレート2aの外側面と同じ形状である。即ち、窪み32は、最外冷却プレート2aが嵌合するように形成されている。窪み6bの底面には、筐体6の側壁6aを貫通する2つの貫通孔35a及び35bが設けられている。貫通孔35a及び35bは、最外冷却プレート2aが窪み32に嵌合した場合に、最外冷却プレート2aの冷媒用開口31a及び31bに対向する位置にそれぞれ設けられている。貫通孔35a及び35bの開口のうち、窪み32の底面側の開口の外周には溝が形成されており、その溝に沿うようにOリング16a及び16bがそれぞれ配置されている。また、貫通孔35a及び35bには、冷媒供給管14a及び冷媒排出管14bがそれぞれ固定されている。後で詳しく説明するが、冷媒供給管14aは、筐体6の外側面から、筐体6の窪み32の底面の開口に達するまで貫通孔35aに圧入されている。符号18aは、冷媒供給管14aの先端の厚みを表す。他方、冷媒排出管14bは、筐体6の外側面から貫通孔35bに圧入され、貫通孔35b内の途中の位置で固定される。符号18bは、冷媒排出管14bの先端の厚みを表す。冷媒管14の先端(開口部)の、貫通孔35a及び35b内における位置は、上記2通りのいずれでもよい。図3では説明の都合上、冷媒供給管14aと冷媒排出管14bの先端の貫通孔内における位置を異なるものとしたが、同じ位置であってもよい。
次いで、図4と図5を参照して、半導体積層ユニット10が、制御装置100の筐体6に組付けられる様子を説明する。図4と図5は、制御装置100を図1のIV−IV線に沿って見た断面図(図1のXY平面)を表す。但し、半導体積層ユニット10は断面図ではなく、上方から(図1のZ軸の負方向に向かって)見た模式図である。図4は半導体積層ユニット10を筐体6に組付ける前の様子を表し、図5は半導体積層ユニット10を筐体6に組付けた後の様子を表す。説明の都合上、図4、図5ともに、筐体6の厚みを誇張して描いている。上記したように、冷媒供給管14aは、筐体6の外側面から窪み32の底面側の開口に達するまで圧入されている。一方において、冷媒排出管14bは貫通孔35bに圧入されて、その先端が貫通孔35b内の途中に位置するように固定されている。
貫通孔35a、35bの窪み底面側の開口にはOリング16a、16bが配置されている。貫通孔35a、35bの窪み底面側の開口には開口を一巡する溝が設けられており、Oリング16a、16bはその溝に収められている。図4に示されるように、溝の深さは、Oリング16a及び16bを溝に配置した際に、Oリング16a及び16bが僅かに溝から突出する程度の深さである。冷媒供給管14aの先端は窪み底面側の開口に達しているので、Oリング16aは、冷媒供給管14aの先端の外周を囲んでいる。
図4の矢印で示されるように、半導体積層ユニット10を筐体6の側壁6aに向かって移動させると、最外冷却プレート2aは筐体6の窪み32に嵌合する。即ち、最外冷却プレート2aの冷媒用開口31a及び31bが、Oリング16a及び16bを挟んで筐体6の貫通孔35a及び35bの開口とそれぞれ当接する。この状態で、図5に示されるように半導体積層ユニット10の他方の端の冷却プレート2の外側から、支柱11に支えられた板ばね9によって、半導体積層ユニット10を積層方向に押圧することにより、交互に積層された冷却プレート2と半導体モジュール3の密着度が高まる。と同時に、冷媒用開口31a及び31bと、貫通孔35a及び35bの開口との当接部分は、Oリング16a、16bによって密封される。このようにして半導体積層ユニット10は筐体6と板ばね9によって挟持され支持される。
制御装置100は、電気自動車に搭載される。図6を参照して制御装置100を搭載した自動車90を説明する。自動車90は、エンジンEGとモータを搭載したハイブリッド車である。制御装置100は、モータを駆動するためのインバータである。制御装置100は、エンジンEG、ドライブトレイン50とともに、エンジンコンパートメントEC内に搭載される。エンジンEGとドライブトレイン50は、ラジエータRTの後方に配置される。エンジンEGとドライブトレイン50は、横方向に並んで配置される。ドライブトレイン50の側方には、バッテリBTが配置される。ドライブトレイン50は、2個のモータ(図示略)、及び、動力源(エンジンとモータ)の出力を車軸に伝達するトランスミッション(図示略)を内蔵している。トランスミッションには、エンジンEGの出力軸も係合している。2個のモータとトランスミッションの配置により、ドライブトレイン50は、車両前側(図中、X軸の正方向)が低く、車両後側(図中、X軸の負方向)が高くなっている傾斜上面を有する。その傾斜上面に制御装置100が固定されている。制御装置100は、半導体積層ユニット10が低い側(車両前側)に位置し、リアクトル4が高い側(車両後側)に位置するように傾斜上面に固定される。そのため、冷媒供給管14a及び冷媒排出管14bは車両前方を向く構成となる。冷媒供給管14aには中継管99aが接続されており、冷媒排出管14bには中継管99bが接続される。中継管99a及び99bはポンプ、ラジエータRT、及びリザーブタンクなどで構成される冷却システムに接続される。
この構成によると、ラジエータRTによって冷却された冷媒は、中継管99aから冷媒供給管14aを介して最外冷却プレート2aに流入する。最外冷却プレート2aに流入した冷媒は一方の貫通孔と接続管5を通じて各冷却プレート2に分かれて流れ込む。各冷却プレート2の流路を流れて半導体モジュール3の熱を吸収した冷媒は、他方の貫通孔と接続管5を通じて合流し、冷媒排出管14bから排出される。冷媒排出管14bから排出された冷媒は、中継管99bを通ってラジエータRTで冷却され、ポンプによって再び中継管99aから冷媒供給管14aを通って各冷却プレート2へと流れる。
実施例の制御装置100に関する利点を述べる。実施例の制御装置100では、半導体積層ユニット10の最外冷却プレート2aは、冷媒管14と接合しない。従って、走行中の振動や衝突時の衝撃によって半導体積層ユニット10と冷媒管14との接合部が脆くなることがなくなる。冷媒管を半導体積層ユニットの一方の端の冷却プレートに接合する従来の構成では、振動や衝撃により冷媒管と冷却プレートとの接合部に負荷がかかり、冷媒管が破損したり、冷却プレートから外れたりする虞があった。しかし、本明細書が開示する技術では、冷媒管14は最外冷却プレート2aと接合される代わりに、筐体6の貫通孔35a及び35bに圧入されて固定されており、半導体積層ユニットとは接合していないため、半導体積層ユニットと冷媒管との連結部の耐久性が従来よりも向上する。それと同時に、これまで筐体の貫通孔の内側面に施していたグロメット加工が不要になる。グロメット加工に付随する製造コストを抑えることができる。
また、制御装置100の筐体6の側壁6aに窪み32が設けられているため、半導体積層ユニット10を積層方向に押圧する際に、位置がずれることがない。半導体積層ユニット10は、最外冷却プレート2aが筐体6の窪み32に嵌合した状態で、板ばね9によって積層方向に押圧支持されるため、最外冷却プレート2aに設けられた冷媒用開口31a及び31bと、筐体6の窪み32に設けられた貫通孔35a及び35bの開口は、Oリング16a及び16bを介して確実に密封される。それゆえ、振動や衝撃により冷媒管14や制御装置100が振動しても、冷媒用開口31a及び31bと、貫通孔35a及び35bの開口との当接箇所から冷媒が漏れる可能性は低い。さらに、Oリング16a及び16bが振動や衝撃を吸収するため、振動や衝撃による冷媒管14の強度低下を抑制することができる。別言すれば、冷媒用開口31a及び31bと、貫通孔35a及び35bの開口との間にOリング16a及び16bを介在させることにより、冷媒管14の強度を向上できる。
半導体積層ユニットは、従来から板ばねなどによって筐体側壁に対して積層方向に押圧される構成であるため、本明細書が開示する技術は、従来の構成からの変更点が少ない。製造に際して変更にかかるコストを抑制できる。また、制御装置100は、バッテリの直流電力を交流電力に変換して、車輪駆動用のモータに供給する。従って、内部に車輪駆動用のモータを有するドライブトレイン50の上に制御装置100を固定することにより、制御装置100はモータに効率的に電力を供給できる。ドライブトレイン50の上部は振動が激しいが、制御装置100は上記の構造を有しているため、冷媒管が半導体積層ユニットから外れる、あるいは、冷媒管と半導体積層ユニットの連結部から冷媒が漏れる可能性を低減できる。
さらに、制御装置100をドライブトレイン50の上に設置することにより、水平方向に空間ができ、エンジンコンパートメントEC内のスペースを有効に活用できる。また、ラジエータRTなどの冷却システムを構成するデバイスは、ドライブトレイン50の前方に配置されるため、制御装置100を、冷媒管14が前方を向くように配置することにより、冷媒管14と冷却システムをつなぐ中継管99a及び99bを不要に長くせずに済む。冷媒の冷却効率を適切に維持できる。なお、冷媒供給管14aと冷媒排出管14bは逆の配置であってもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
1:基板
2:冷却プレート
2a:最外冷却プレート
3:半導体モジュール
4:リアクトル
5:接続管
6:筐体
6a:側壁
7:回路
8:平滑化コンデンサ
9:板ばね
10:半導体積層ユニット
11:支柱
14a:冷媒供給管
14b:冷媒排出管
16a、16b:Oリング
31a、31b:冷媒用開口
32:窪み
35a、35b:貫通孔
50:ドライブトレイン
90:自動車
99a、99b:中継管
100:制御装置
2:冷却プレート
2a:最外冷却プレート
3:半導体モジュール
4:リアクトル
5:接続管
6:筐体
6a:側壁
7:回路
8:平滑化コンデンサ
9:板ばね
10:半導体積層ユニット
11:支柱
14a:冷媒供給管
14b:冷媒排出管
16a、16b:Oリング
31a、31b:冷媒用開口
32:窪み
35a、35b:貫通孔
50:ドライブトレイン
90:自動車
99a、99b:中継管
100:制御装置
Claims (4)
- 半導体素子を収めた複数の平板型の半導体モジュールと複数の平板型の冷却プレートが交互に積層しており、隣接する冷却プレートが接続管にて接続している半導体積層ユニットと、
半導体積層ユニットを格納する筐体と、
シール部材と、
筐体に固定されている冷媒管と、
を備えている車両用の制御装置であり、
半導体積層ユニットの一端の冷却プレートの端面に冷媒用開口が設けられており、
筐体の内側面に、一端の冷却プレートを嵌める窪みが設けられているとともに、前記窪みの底面であって、一端の冷却プレートの冷媒用開口に対向する位置に筐体を貫通する貫通孔が設けられており、
冷媒管は、筐体の外側に突出するように筐体の貫通孔に固定されており、
半導体積層ユニットは、シール部材を挟んで一端の冷却プレートを前記窪みに嵌合させた状態で他端の冷却プレートの外側から弾性部材で押圧されて筐体に挟持支持されている、
ことを特徴とする車両用制御装置。 - 冷媒管は筐体の窪み底面側の開口まで達しており、シール部材は冷媒管先端の外周を囲むように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用制御装置。
- シール部材は、前記貫通孔の前記窪み底面側の開口の外周に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用制御装置。
- 請求項1から3のいずれか1項に記載の車両用制御装置を有する車両であり、
制御装置は、前記冷媒管が車両前方を向くように、エンジンコンパートメント内に配置されたドライブトレインの上部に固定されていることを特徴とする車両。
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JP2012038996A JP2013175588A (ja) | 2012-02-24 | 2012-02-24 | 車両用制御装置及び車両 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2012
- 2012-02-24 JP JP2012038996A patent/JP2013175588A/ja active Pending
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