JP2013174463A - 放射線計測装置、電子機器および携帯電話端末 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る放射線計測装置1は、放射線検出部2と、放射線量計算部3とを備え、放射線検出部2は、放射線の入射に応じて電気信号を出力する放射線センサ4a・4bと、放射線センサ4bの出力信号から放射線センサ4aの出力信号を減算した信号に対応する値が、所定の範囲内でない場合に、パルスを出力するパルス出力回路部5とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明の第1の実施形態について図1〜図3に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
図1は、本実施形態に係る放射線計測装置1の一例を示すブロック図である。放射線計測装置1は、放射線検出部2および放射線量計算部3を備えている。
図2は、放射線検出部2の構成を示すブロック図である。前述のように、放射線検出部2は、2組の放射線センサ4a・4bおよびパルス出力回路部5を備えている。パルス出力回路部5は、引き算器6、2組のコンパレータ7a・7bおよびORゲート8を備えている。
通常、放射線は、時間的・空間的に離散して発生するので、放射線センサ4aと放射線センサ4bとは、放射線に起因する電気信号を出力するタイミングが異なる。
これに対し、機械振動や外部からの電磁波により発生する電気ノイズは、通常、放射線センサ4a・4bに同時に発生する。
以上のように、本実施形態に係る放射線計測装置1は、放射線を検出してパルスを出力する放射線検出部2と、上記パルスに基づいて放射線量を計算する放射線量計算部3とを備える放射線計測装置であって、放射線検出部2は、放射線の入射に応じて電気信号を出力する放射線センサ4a・4bと、放射線センサ4bの出力信号から放射線センサ4aの出力信号を減算した信号に対応する電圧値が、Vthと−Vthとの間の範囲内でない場合に、上記パルスを出力するパルス出力回路部5とを備える構成である。
本発明の第2の実施形態について図4に基づいて説明すれば、以下のとおりである。本実施形態では、放射線検出部の他の構成例について説明する。
図4は、本実施形態に係る放射線検出部12の構成を示すブロック図である。放射線検出部12は、2組の放射線センサ4a・4bおよびパルス出力回路部15を備えている。パルス出力回路部15は、引き算器6、2組のコンパレータ7a・7bおよびORゲート8および2組のアンプ9a・9bを備えている。
以上の構成において、放射線センサ4a・4bに放射線が入射すると、放射線センサ4a・4bは、電気信号(電流パルス)を出力する。アンプ9aは、放射線センサ4aの出力を増幅して引き算器6の負入力端子に出力する。アンプ9bは、放射線センサ4bの出力を増幅して引き算器6の正入力端子に出力する。引き算器6は、アンプ9bの出力電圧からアンプ9aの出力電圧を減算した信号を出力する。
本発明の第3の実施形態について図5に基づいて説明すれば、以下のとおりである。本実施形態では、放射線検出部のさらに他の構成例について説明する。
図5は、本実施形態に係る放射線検出部22の構成を示すブロック図である。放射線検出部22は、2組の放射線センサ4a・4bおよびパルス出力回路部25を備えている。パルス出力回路部25は、差動アンプ26、2組のコンパレータ7a・7bおよびORゲート8および2組のアンプ9a・9bを備えている。
以上の構成において、放射線センサ4a・4bに放射線が入射すると、放射線センサ4a・4bは、電気信号(電流パルス)を出力する。差動アンプ26は、放射線センサ4bの出力信号から放射線センサ4aの出力信号を減算した差分を増幅して出力する。
本発明の第4の実施形態について図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。本実施形態では、放射線計測装置の部品配置について説明する。
本発明の第5の実施形態について図7〜図11に基づいて説明すれば、以下のとおりである。前記の各実施形態では、電気的ノイズが発生した場合に、放射線検出部の引き算器または差動アンプにおいて、電気的ノイズをキャンセルすることにより、ノイズの影響を排除する構成について説明した。しかしながら、実際には、全ての電気的ノイズが放射線検出部でキャンセルできるわけではなく、ごく稀に、放射線検出部から電気的ノイズに起因するパルス(以下、「ノイズパルス」と記載)が出力される場合がある。
図8は、本実施形態に係る放射線計測装置11の構成を示すブロック図である。放射線計測装置11は、放射線検出部22および放射線計算部13を備えている。
また、前述のように、放射線検出部22は、放射線パルス以外にノイズパルスを出力することがある。
以上の処理を実現するための計数アルゴリズムについて、図11を参照して説明する。図11は、放射線計数部30の構成例を示すブロック図である。放射線計数部30は、Nsカウンタ31、デマルチプレクサ32、2ビットのカウンタ33(0)・33(1)・33(2)、判定回路部34およびNcカウンタ35を備えている。
[カウンタ33(Ns mod 3)の計数値=1] ∧[カウンタ33(Ns−1 mod 3)の計数値≦1] ∧[カウンタ33(Ns+1 mod 3)の計数値≦1]
が成立した場合のみ、Ncカウンタ35にハイレベルのパルス信号を出力する。これにより、Ncカウンタ35は、計算部40に出力するパルスカウント数を1増やす。
本発明の第6の実施形態について説明すれば、以下の通りである。前述の第5の実施形態における処理では、本来計数すべき放射線パルスも計数から一定の確率で除外されてしまうことになる。そこで、第6の実施形態では、漏れの確率(放射線パルスがパルスカウント数に含まれない確率)を推定して、当該確率に基づいて放射線量を補正することで、より正確な計測を可能としている。
μ=P(X=1)×{P(X=0)+P(X=1)}2
で算出される値となる。これは、計数対象スロットのパルス観測値が1で、かつ前後のスロットのパルス観測値が0または1となる確率である。異なる値のλに対しμを計算し、第5の実施形態による処理により、本来計数されるべき放射線パルスが除去されたことによるロス率の期待値(1−μ/λ)を求めると表2のようになる。
λ=1−μ/λ
であり、μ<0.25の条件のもと、これをλについて解くと、
本発明の第7の実施形態について図12〜図14に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記の各実施形態において説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図12は、本実施形態に係る放射線計測装置11aの一例を示すブロック図である。放射線計測装置11aは、放射線検出部22および放射線量計算部13aを備えており、放射線量計算部13aは、放射線計数部30aおよび計算部40aを備えている。放射線計数部30aは、処理スロット数およびパルスカウント数に加え、除去スロット数をさらに出力するように構成されている。除去スロット数は、実際の計測時にパルスが発生したにもかかわらず当該パルスが計測から除外されたスロットの数を意味する。
図13は、放射線計数部30aの構成例を示すブロック図である。放射線計数部30aは、Nsカウンタ31、デマルチプレクサ32、2ビットのカウンタ33(0)・33(1)・33(2)、判定回路部34、Ncカウンタ35、判定回路部36およびNdカウンタ37を備えている。すなわち、放射線計数部30aは、図11に示す放射線計数部30において、判定回路部36およびNdカウンタ37をさらに備えた構成である。
[2≦カウンタ33(Ns mod 3)の計数値] ∨[(1≦カウンタ33(Ns mod 3)の計数値)∧{(2≦カウンタ33(Ns−1 mod 3)の計数値)∨(2≦カウンタ33(Ns+1 mod 3)の計数値)}]
が成立した場合のみ、Ndカウンタ37にハイレベルのパルス信号を出力する。これにより、Ndカウンタ37は、計算部40aに出力する除去スロット数Ndを1増やす。
図14に示すように、ノイズ除去のために除去されるスロットに、本来カウントされるべき放射線パルスが含まれた場合、カウント数が実際の放射線パルスの数よりも少なくなる(ロスする)。まず、ノイズパルスが無かった場合に、パルスが発生したスロットが無視される割合(第2の割合)D(λ)を求めると、
D(λ)=P(X>1)+P(X=1){2P(X>1)−P(X>1)2}
となる。さらに、異なる値のλに対してD(λ)を求めると表3のようになる。
本発明の第8の実施形態について説明すれば、以下のとおりである。本実施形態では、第7の実施形態において得られた割合Qを用いて放射線量を補正する。すなわち、本来計数すべき放射線パルスが計数から漏れた確率を予測することで、より精度の高い放射線計測値を求めることができる。
本発明の第9の実施形態について図15に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
本発明の第10の実施形態について図16〜図17に基づいて説明すれば、以下のとおりである。本実施形態では、放射線センサに好適に用いられる半導体センサの例について説明する。
本発明の第11の実施形態について図18に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1a 放射線計測装置
2 放射線検出部
3 放射線量計算部
4a 放射線センサ(第1の放射線センサ)
4b 放射線センサ(第2の放射線センサ)
5 パルス出力回路部
6 引き算器
7a コンパレータ(第1のコンパレータ)
7b コンパレータ(第2のコンパレータ)
8 ORゲート
9a アンプ(第1のアンプ)
9b アンプ(第2のアンプ)
10a フロントエンド部
10b フロントエンド部
11 放射線計測装置
11a 放射線計測装置
11b 放射線計測装置
12 放射線検出部
13 放射線計算部
13a 放射線量計算部
13b 放射線量計算部
14a PINフォトダイオード
14b PINフォトダイオード
15 パルス出力回路部
20 回路基板
22 放射線検出部
24 放射線センサ
24a シンチレータ
24b フォトダイオード
25 パルス出力回路部
26 差動アンプ
28 ロジック回路
30 放射線計数部
30a 放射線計数部
31 Nsカウンタ
32 デマルチプレクサ
33 カウンタ
34 判定回路部
35 Ncカウンタ
36 判定回路部
37 Ndカウンタ
40 計算部
40a 計算部
40b 計算部
41 携帯電話端末
42 通信装置
43 表示装置
44 放射線計測装置
Claims (17)
- 放射線を検出してパルスを出力する放射線検出部と、
上記パルスに基づいて放射線量を計算する放射線量計算部とを備える放射線計測装置であって、
上記放射線検出部は、
放射線の入射に応じて電気信号を出力する第1および第2の放射線センサと、
第2の放射線センサの出力信号から第1の放射線センサの出力信号を減算した信号に対応する値が、0より大きい第1の値と0より小さい第2の値との間の範囲内でない場合に、上記パルスを出力するパルス出力回路部とを備えることを特徴とする放射線計測装置。 - 請求項1に記載の放射線計測装置であって、
上記パルス出力回路部は、
第2の放射線センサの出力から第1の放射線センサの出力を減算した信号に対応する電気信号を出力する引き算器と、
上記引き算器の出力電圧が第1の値以上である場合に、ハイレベルのパルス信号を出力する第1のコンパレータと、
上記引き算器の出力電圧が第2の値以下である場合に、ハイレベルのパルス信号を出力する第2のコンパレータと、
第1のコンパレータの出力と第2のコンパレータの出力との論理和を上記パルスとして出力するORゲート回路とを備えることを特徴とする放射線計測装置。 - 請求項1に記載の放射線計測装置であって、
上記パルス出力回路部は、
第1の放射線センサの出力を増幅する第1のアンプと、
第2の放射線センサの出力を増幅する第2のアンプと、
第2のアンプの出力電圧から第1のアンプの出力電圧を減算した信号を出力する引き算器と、
上記引き算器の出力電圧が、第1の値に第2のアンプのゲインを乗じた値以上である場合に、ハイレベルのパルス信号を出力する第1のコンパレータと、
上記引き算器の出力電圧が、第2の値に第1のアンプのゲインを乗じた値以下である場合に、ハイレベルのパルス信号を出力する第2のコンパレータと、
第1のコンパレータの出力と第2のコンパレータの出力との論理和を上記パルスとして出力するORゲート回路とを備えることを特徴とする放射線計測装置。 - 請求項1に記載の放射線計測装置であって、
上記パルス出力回路部は、
第2の放射線センサの出力信号から第1の放射線センサの出力信号を減算した差分を増幅して出力する差動アンプと、
上記差動アンプの出力電圧が、第1の値に上記差動アンプのゲインを乗じた値以上である場合に、ハイレベルのパルス信号を出力する第1のコンパレータと、
上記差動アンプの出力電圧が、第2の値に上記差動アンプのゲインを乗じた値以下である場合に、ハイレベルのパルス信号を出力する第2のコンパレータと、
第1のコンパレータの出力と第2のコンパレータの出力との論理和を上記パルスとして出力するORゲート回路とを備えることを特徴とする放射線計測装置。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の放射線計測装置であって、
第1の値と第2の値の絶対値とが等しいことを特徴とする放射線計測装置。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の放射線計測装置であって、
第1の放射線センサと第2の放射線センサとは、上記放射線計測装置内において対称的に配置されることを特徴とする放射線計測装置。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載の放射線計測装置であって、
上記放射線量計算部は、
上記パルスを計数して、計測時間内に計数したパルスの総数を出力する放射線計数部と、
上記総数に基づいて放射線量を計算する計算部とを備え、
上記放射線計数部は、一定の時間幅を持つタイムスロットごとに上記パルスの計数を行い、所定数以上のパルスが計数されたタイムスロットが存在する場合、当該タイムスロットおよびその前後のタイムスロットにおいて計数されたパルスの数を、上記総数に含めないことを特徴とする放射線計測装置。 - 請求項7に記載の放射線計測装置であって、
想定される最大量の放射線を上記放射線検出部が検出した場合に、ポアソン分布から推定された、放射線に起因したパルスである放射線パルスが1つのタイムスロットに上記所定数以上存在する確率が所定確率以下となるように、上記時間幅が設定されることを特徴とする放射線計測装置。 - 請求項8に記載の放射線計測装置であって、
上記計算部は、上記放射線パルスが上記総数に含まれない確率をポアソン分布から推定して、当該確率に基づいて上記放射線量を補正することを特徴とする放射線計測装置。 - 請求項7〜9のいずれか1項に記載の放射線計測装置であって、
上記計算部は、上記パルスが放射線に起因したパルスである放射線パルスのみであると仮定した場合における、当該タイムスロットにおいて計数されたパルスの数が上記総数に含まれないタイムスロットの数の、上記計測時間内におけるタイムスロットの総数に対する第1の割合と、
当該タイムスロットにおいて計数されたパルスの数が上記総数に含まれないタイムスロットの数の、上記計測時間内におけるタイムスロットの総数に対する第2の割合とを計算し、
第1の割合から第2の割合を減じた第3の割合が所定値より大きい場合、計算した放射線量を無効とすることを特徴とする放射線計測装置。 - 請求項7〜10のいずれか1項に記載の放射線計測装置であって、
上記計算部は、上記パルスが放射線に起因したパルスである放射線パルスのみであると仮定した場合における、当該タイムスロットにおいて計数されたパルスの数が上記総数に含まれないタイムスロットの数の、上記計測時間内におけるタイムスロットの総数に対する第1の割合と、
当該タイムスロットにおいて計数されたパルスの数が上記総数に含まれないタイムスロットの数の、上記計測時間内におけるタイムスロットの総数に対する第2の割合とを計算し、
第1の割合から第2の割合を減じた第3の割合に基づいて、上記放射線量を補正することを特徴とする放射線計測装置。 - 請求項7〜11のいずれか1項に記載の放射線計測装置であって、
上記放射線検出部および上記放射線計数部を、それぞれ複数ずつ備えることを特徴とする放射線計測装置。 - 請求項1〜12のいずれか1項に記載の放射線計測装置であって、
上記放射線センサは、半導体センサであることを特徴とする放射線計測装置。 - 請求項13に記載の放射線計測装置であって、
上記半導体センサは、PINフォトダイオードであることを特徴とする放射線計測装置。 - 請求項13に記載の放射線計測装置であって、
上記半導体センサは、シンチレータとフォトダイオードとを備えていることを特徴とする放射線計測装置。 - 請求項1〜15のいずれか1項に記載の放射線計測装置を搭載した電子機器。
- 請求項1〜15のいずれか1項に記載の放射線計測装置を搭載した携帯電話端末。
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JP2003057354A (ja) * | 2001-08-13 | 2003-02-26 | Mitsubishi Electric Corp | 放射線モニタ |
JP2006300551A (ja) * | 2005-04-15 | 2006-11-02 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | 放射線検出回路、放射線検出器および放射線検査装置 |
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- 2012-02-23 JP JP2012037785A patent/JP5972601B2/ja active Active
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KR101635500B1 (ko) | 2014-11-03 | 2016-07-01 | 주식회사 에프티랩 | 음용수용 방사능 검사장치 |
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