JP2013173996A - 可塑性を有する原料の成形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】金型内に可塑性を有する原料を供給する際に、効率よく、かつ空気が残留しないように行うことができ、成形不良の発生を抑える。
【解決手段】下部ダイス30および下部ダイス30側の下パンチ32,60の上端面と、上部ダイス20および上部ダイス20側の上パンチ50の上端面とを揃え、金型内にキャビティが形成されない状態とし、この状態から、上パンチ50を駆動して上部ダイス20内のゲート28を開き、さらに、下パンチ32,60を下降させてキャビティ11を形成しながら、上部ダイス20内の原料貯留部26の原料Pをプランジャ40によってキャビティ11内に充填していく。キャビティ11内が負圧になることで原料Pを円滑、かつ速やかに充填することができるとともに、キャビティ11内に空気を残留させない。
【選択図】図2

Description

本発明は、可塑性を有する原料の成形方法に関する。
近年、デジタル家電製品や先端医療機器、あるいはIT機器等の生産分野においては、デバイスの小型化・高機能化に伴い、構成部品に対する小型化・薄肉化の要求が益々高まってきており、元来が小型・薄肉のいわゆる微小部品にあっても、さらなる小型化・薄肉化が要求されてきている。このような微小部品を製造する方法として、粉末にバインダを混入した可塑性を有する原料を金型内に充填してパンチで圧縮することにより目的形状に近似した成形体を成形し、得られた成形体を焼結するといった方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2006−344581号公報
上記特許文献1に記載される成形体の成形方法によれば、薄肉の部分にも原料が十分に充填され、形状および寸法精度を高いレベルで得られるといった利点がある。ところが、この成形方法で用いられる原料は粉体と異なり可塑性を有しているため取り扱いが難しく、所定量を金型内に直接供給するような操作が求められ、この点が製造する上で煩雑であった。また、金型内への原料の充填を1回の成形のたびに行うことは粉末を圧縮成形する一般的な金型成形と同様ではあるが、微小部品の場合には1回の成形に要する原料の使用量がきわめて少ないため、非効率的であるとともに、金型内に空気が僅かに残留するだけで金型内への原料の充填が良好に行われず、成形不良となるおそれがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、金型内に、効率よく、かつ空気を残留させることなく原料を充填することができ、成形不良の発生を抑えることができる可塑性を有する原料の成形方法を提供することにある。
本発明の可塑性を有する原料の成形方法は、型孔を有する下部ダイスと、下端面が前記下部ダイスの上端面と当接可能で、パンチ孔を有する上部ダイスと、前記下部ダイスの前記型孔に摺動自在に嵌合する下パンチと、前記上部ダイスの前記パンチ孔に摺動自在に嵌合する上パンチと、金属粉末に熱可塑性樹脂とワックスからなるバインダを30〜60体積%添加して、加熱混練した可塑性を有する原料を貯留する原料貯留部と前記原料貯留部に摺動自在に挿入され、該原料貯留部に貯留されている可塑性を有する原料を前記パンチ孔を経て前記下部ダイス、前記上部ダイスおよび前記下パンチから形成されるキャビティに注入するプランジャとを備え、前記上パンチが、前記プランジャ内に、該プランジャの摺動方向に沿って摺動自在に貫通され、往復摺動することにより、前記原料貯留部と前記パンチ孔との間に形成されるゲートを開閉し、前記キャビティ方向に摺動した時に、該ゲートを閉じるとともにキャビティ内の可塑性を有する原料を成形体に圧縮するよう設けられた成形金型装置を用い、前記下部ダイスの上端面と、前記上部ダイスの下端面と、前記上パンチの下端面と、前記下パンチの上端面とを揃えた状態で、前記上パンチを駆動して前記ゲートを開くとともに、前記プランジャを駆動して可塑性を有する原料を前記ゲートから前記パンチ孔に注入し、次いで、前記上パンチおよび前記下パンチの少なくとも一方を駆動してキャビティを形成しながら、さらに前記プランジャを駆動して、可塑性を有する原料を前記ゲートを経て前記キャビティ内に充填する充填工程と、前記キャビティへの可塑性を有する原料の充填が完了した後、前記上パンチを駆動して前記ゲートを閉じるとともに可塑性を有する原料を押圧して、キャビティ内の可塑性を有する原料を成形体に圧縮する成形工程と、前記成形体を前記型孔から抜き出す抜き出し工程とを有することを特徴とする。
本発明によれば、原料貯留部に貯留した原料をプランジャでキャビティに注入し、キャビティ内の原料をパンチで圧縮して型開きすることにより成形体が得られ、この動作を繰り返すことにより、成形体を連続的に得ることができる。プランジャの操作で少量の原料をキャビティ内に容易に供給することができ、パンチを抜く手間がかからず成形体を効率的に製造することができる。
また、本発明の充填工程は、はじめに、成形金型装置の、下部ダイスの上端面と、上部ダイスの下端面と、上パンチの下端面と、下パンチの上端面とを揃えた状態としており、金型内にはキャビティは形成されていない。この状態から上パンチを駆動してゲートを開くと、プランジャにより原料が注入されるパンチ孔内は負圧状態となる。このためパンチ孔には円滑、かつ速やかに原料が注入されていく。次に、上パンチおよび下パンチの少なくとも一方を駆動して形成されるキャビティ内も負圧状態である。このため、プランジャによってそのキャビティ内に原料を充填する際においては、キャビティ内には円滑、かつ速やかに原料が充填されていき、充填工程の効率化が図られる。また、負圧状態のキャビティ内に原料が充填されるので、原料充填後のキャビティ内に空気が残留することを防ぐことができ、その結果、成形不良の発生を抑えることができ、薄肉の部分にも原料が十分に充填され、形状および寸法の精度を向上させることができる。
本発明では、前記成形工程において、前記上パンチとともに前記下パンチを駆動して前記キャビティ内の可塑性を有する原料を成形体に圧縮する形態を含む。
また、 本発明では、前記上パンチおよび前記下パンチの少なくとも一方が複数のパンチで構成され、前記充填工程において、全てのパンチの端面を揃えた状態から充填工程を開始する形態を含む。
本発明によれば、金型内に、効率よく、かつ空気を残留させることなく原料を充填することができ、成形不良の発生を抑えることができる可塑性を有する原料の成形方法が提供されるといった効果を奏する。
本発明の第1実施形態および第2実施形態に係る成形方法で成形される成形体から得られる微小歯車を示す斜視図である。 第1実施形態の成形方法の充填工程から成形工程を示す断面図である。 第1実施形態の成形方法の抜き出し工程を示す断面図である。 第1実施形態で用いる成形金型装置の下ダイスの一部断面図である。 第1実施形態の成形方法における充填工程の変形例を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る成形方法の充填工程から成形工程を示す断面図である。 第2実施形態の成形方法の抜き出し工程を示す断面図である。 第2実施形態で用いる成形金型装置の上ダイスの一部断面図である。 本発明の第3実施形態および第4実施形態に係る成形方法で成形される成形体から得られる微小歯車を示す斜視図である。 第3実施形態の成形方法の充填工程から成形工程を示す断面図である。 第3実施形態の成形方法の抜き出し工程を示す断面図である。 第3実施形態で用いる成形金型装置の上下のダイスの一部断面図である。 本発明の第4実施形態に係る成形方法の充填工程から成形工程を示す断面図である。 第4実施形態の成形方法の抜き出し工程を示す断面図である。 第4実施形態で用いる成形金型装置の上下のダイスの一部断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
[1]第1実施形態
図1は、第1実施形態の成形方法によって成形した成形体を焼結して得られる微小部品である微小歯車を示している。この歯車1は、外周面に多数の歯2からなる歯列3が形成された平歯車部4の中心から両側に同じ長さの円柱状の軸部5,6が直交して延びている形状を有するものである。この歯車1は、例えば平歯車部4の外径D1が数百μm〜数mm、軸部5,6の直径D2が数十〜数百μmといった寸法例が挙げられる。
(1−1)用いる成形金型装置の構成
図2(a)〜(e)、図3(a)〜(d)は、第1実施形態の成形方法によって上記歯車1の成形体を成形する工程を示している。まず、図2により第1実施形態の成形方法を好適に実施する成形金型装置101の構成を説明する。同図で符号10は押し型であり、この押し型10は、上部ダイス20と下部ダイス30とから構成されている。これらダイス20,30は、いずれも上下方向に移動可能に設けられ、上下方向に互いに離接可能に配設されている。
上部ダイス20の内部には、上下方向に延び、上方に開口する原料貯留部26が形成されている。原料貯留部26は円筒状の内周面を有しており、その下端部は、下方に向かうにしたがって先細りとなる円錐状のテーパ部26aに形成されている。そして上部ダイス20の内部には、テーパ部26aの下端から下方に延び、上部ダイス20の水平な下端面20aに開口する上パンチ孔27が形成されている。上パンチ孔27は原料貯留部26と同心状で、この上パンチ孔27と原料貯留部26との間が、ゲート28として形成されている。上パンチ孔27の内径は、歯車1の軸部5,6の直径と同等に設定されている。
原料貯留部26には、上方の開口から、可塑性を有する原料Pが投入されて貯留される。原料Pは、例えば、鉄粉等の金属粉末に、熱可塑性樹脂とワックスからなるバインダを30〜60体積%程度の比率で添加し混練したもの等が用いられる。
原料貯留部26には、上方の開口からプランジャ40が摺動自在に挿入される。プランジャ40の軸心には、水平な下端面50aを有する円柱状の上パンチ50が、プランジャ40の摺動方向である上下方向に沿って摺動自在に貫通されている。上パンチ50は、下降すると下端部が上パンチ孔27に摺動しながら挿入され、この時、ゲート28は上パンチ50で閉じられる。また、ゲート28が閉じた状態から上パンチ50を上昇させると、図2(b)に示すように上パンチ50は上パンチ孔27から抜けてゲート28が開くようになっている。
下部ダイス30は、上部ダイス20の下端面20aが当接する水平な上端面30aを有している。下部ダイス30には、上下に開口する円筒状の歯車部型孔31が形成されており、この歯車部型孔31に、水平な上端面32aを有する外側下パンチ32が上下方向に摺動自在に挿入されている。図4(a)に示すように、歯車部型孔31の内周面には、歯車1の平歯車部4の歯列3を造形する内歯列31aが形成されている。一方、外側下パンチ32の外周面には、歯車部型孔31の内周面の内歯列31aに摺動自在に嵌合する外歯列32bが形成されている。また、外側下パンチ32の中心には、歯車1の軸部5,6の直径と同等の内径の軸部型孔33が形成されており、この軸部型孔33には、水平な上端面60aを有する内側下パンチ60が摺動自在に挿入されている。外側下パンチ32および内側下パンチ60は、上部ダイス20側のプランジャ40および上パンチ50と同軸的に配設されている。なお、図4(b)に示すように、歯車1の平歯車部4の歯列3を造形する内歯列31aは歯車部型孔31の上端部のみに形成されていてもよく、この場合、内歯列31aより下方の歯車部型孔31の内周面は単なる円筒状であり、外側下パンチ32は歯車部型孔31の円筒状内周面に摺動自在に挿入される円柱状のものとされる。
(1−2)成形方法
次に、図2および図3により、上記成形金型装置101を用いて歯車1の成形体を成形する方法を説明する。はじめに、図2(a)に示すように、上部ダイス20側の下端面と下部ダイス30側の上端面を一定の高さに揃え、押し型10の内部にキャビティが形成されない状態とする。すなわち、上部ダイス20の下端面20aと下部ダイス30の上端面30aとを当接させるとともに、外側下パンチ32の上端面32aを上部ダイス20の下端面20aに当接させ、上パンチ50の下端面50aと内側下パンチ60の上端面60aとを、上下のダイス20,30の当接面と同じ高さで当接させる。上部ダイス20内のゲート28は、上パンチ50が上パンチ孔27に挿入されるため閉じられる。そして、上部ダイス20内の原料貯留部26に原料Pをほぼ充満させて、プランジャ40の先端を原料貯留部26に挿入する。
次いで、図2(b)に示すように、上パンチ50を上方に駆動して上パンチ孔27から抜いてゲート28を開き、原料貯留部26と上パンチ孔27とを連通させる。上パンチ孔27はキャビティ11の一部を構成し、続いてプランジャ40を下方に駆動して、原料貯留部26内の原料Pをゲート28から上パンチ孔27に注入していく。
次いで、図2(c)に示すように、外側下パンチ32と内側下パンチ60を下方に駆動してキャビティ11を形成しながら、さらにプランジャ40を下降させ、原料Pを、ゲート28を経て歯車1の形状に対応するキャビティ11内に充填する。
キャビティ11は、図4(a)に示すように、外側下パンチ32を、歯車部型孔31の内歯列31aの上端部が平歯車部4の厚さに対応する深さ露出するまで下降させ、内側下パンチ60を外側下パンチ32よりも下降させて、歯車1の平歯車部4と軸部6に対応する部分が、下部ダイス30側に形成される。また、歯車1の軸部5に対応する部分が、上部ダイス20側に形成される。このキャビティ11内に、プランジャ40を原料貯留部26に押し込むことにより原料Pを充填する。ここまでが充填工程であり、キャビティ11内への必要量の原料Pの充填が完了したら、成形工程に移る。
成形工程は、まず、図2(d)に示すように上パンチ50を下方に駆動してゲート28を閉じ、さらに上パンチ50を押し込むことにより、図2(e)に示すようにキャビティ11内の原料Pを押圧して圧縮する。これにより、キャビティ11の下部ダイス30側に平歯車部4と軸部6が造形され、キャビティ11の上部ダイス20側(上パンチ孔27の一部)に軸部5が造形されて、歯車1の成形体1Aが成形される。
このようにして成形体1Aが押し型10内に成形されたら、押し型10を型開きして成形体1Aを抜き出す抜き出し工程に移る。抜き出し工程は、図3(a)に示すように、上部ダイス20を、下端面20aが上パンチ50の下端面50aと同じ高さになるまで上昇させて上側の軸部5を露出させてから、図3(b)に示すように上部ダイス20側の全体を上昇させる。次いで、下部ダイス30側において、図3(c)に示すように下部ダイス30を下降させて平歯車部4を露出させ、続いて図3(d)に示すように下部ダイス30と外側下パンチ32を下降させるとともに内側下パンチ60を上昇させ、下側の軸部6を軸部型孔33から上方に抜き出し、成形体1Aを得る。
以上が第1実施形態の成形方法の1サイクルであり、この後は、上部ダイス20側および下部ダイス30側の各パンチ50,32,60をそのままの状態(上パンチ50の下端面50aが上部ダイス20の下端面20aに揃い、外側下パンチ32および内側下パンチ60の各上端面32a,60aが下部ダイス30の上端面30aに揃っている状態)として、各ダイス20,30を近づけ、再び図2(a)の状態として上記工程を繰り返すことにより、複数の成形体1Aを連続的に得ることができる。原料貯留部26の原料Pが消費されて不足になれば、原料Pを原料貯留部26に補充する。
(1−3)作用効果
上記第1実施形態の成形方法によれば、上パンチ50を上昇させてゲート28を開けた状態で、原料貯留部26に貯留した原料Pをプランジャ40でキャビティ11に注入し、次いで上パンチ50を押し込んでゲート28を閉じ、引き続き上パンチ50でキャビティ11内の原料Pを圧縮してから型開きすることにより、成形体1Aが得られる。そしてこの動作を繰り返すことにより、成形体1Aを連続的に得ることができる。上パンチ50を抜き出すことなくプランジャ40の押し込み操作で少量の原料Pをキャビティ11内に容易に供給することができるため、1回の成形に要する原料Pの量が少なくても成形体1Aを効率的に製造することができる。
また、充填工程においては、はじめに、上部ダイス20側の下端面と下部ダイス30側の上端面を一定の高さに揃え、押し型10の内部にキャビティが形成されない状態としている。したがってこの状態から上パンチ50を上方に駆動してゲート28を開いて上パンチ孔27に原料Pを注入する際、上パンチ孔27内は負圧状態となっており、このため、上パンチ孔27内には円滑、かつ速やかに原料が注入されていく。
次に、下部ダイス30側の各パンチ32,60を下方に駆動して形成するキャビティ11も負圧状態となり、このため、プランジャ40を押し込んでそのキャビティ11内に原料Pを充填する際においても、キャビティ11内には円滑、かつ速やかに原料Pが充填されていき、充填工程の効率化が図られる。また、負圧状態のキャビティ11内に原料Pが充填されるので、原料充填後のキャビティ11内に空気が残留することを防ぐことができる。その結果、成形不良の発生を抑えることができるとともに、薄肉の部分にも原料が十分に充填され、形状および寸法の精度が向上する。
なお、原料貯留部26を有する上部ダイス20に原料Pを加熱する加熱手段を設け、この加熱手段で原料Pを加熱した状態としておくと、原料Pの流動性が高まるので好ましい。その場合の加熱温度は、原料Pのバインダに添加される熱可塑性樹脂の軟化点程度に設定される。なお、加熱手段は、上部ダイス20とともに下部ダイス30に設けてもよい。
(1−4)成形工程の変形例
図5は、上記第1実施形態の充填工程の変形例を示している。ここでは、図5(c)〜(d)に示す下部ダイス30側のキャビティ11を、図2の場合よりも外側下パンチ32をさらに下降させることにより平歯車部4の成形部分を厚く形成しておき、図5(e)に示す圧縮成形の段階で、外側下パンチ32を上昇させ、平歯車部4を軸方向に直接圧縮している。この形態によれば、平歯車部4をより高い圧力で圧縮成形することができる。
次に、本発明の第2〜第4実施形態を説明する。これら実施形態で参照する図面においては、既出の実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付しており、その構成要素の説明を省略あるいは簡略化する場合がある。
[2]第2実施形態
第2実施形態は、上記第1実施形態で示した上記歯車1の成形体を得る別の成形方法である。
(2−1)用いる成形金型装置の構成
図6(a)〜(e)、図7(a)〜(d)は、第2実施形態の成形方法によって上記歯車1の成形体を成形する工程を示している。まず、図6により第2実施形態の成形方法を好適に実施する成形金型装置102の構成を説明する。
上部ダイス20には、上下に開口する円筒状の歯車部パンチ孔22が形成されており、この歯車部パンチ孔22に、水平な下端面25aを有する外側上パンチ25が上下方向に摺動自在に挿入されている。図8に示すように、歯車部パンチ孔22の内周面には、歯車1の平歯車部4の歯列3を造形する内歯列22aが形成されている。そして、外側上パンチ25の外周面には、歯車部パンチ孔22の内周面の内歯列22aに摺動自在に嵌合する外歯列25dが形成されている。
外側上パンチ25の内部には、円筒状の内周面を有する原料貯留部26が形成されている。原料貯留部26の下端部は、下方に向かうにしたがって先細りとなる円錐状のテーパ部26aに形成されている。外側上パンチ25の下端部には、テーパ部26aの下端から下方に延び、下端面25aに開口する軸部パンチ孔29が形成されている。軸部パンチ孔29は原料貯留部26と同心状で、この軸部パンチ孔29と原料貯留部26との間が、ゲート28として形成されている。軸部パンチ孔29の内径は、歯車1の軸部5,6の直径と同等に設定されている。
外側上パンチ25内には、上方の開口からプランジャ40が摺動自在に挿入され、プランジャ40の軸心には、内側上パンチ50が上下方向に沿って摺動自在に貫通されている。内側上パンチ50は、下降すると下端部が軸部パンチ孔29に摺動しながら挿入され、ゲート28は内側上パンチ50の下端部で開閉される。原料貯留部26には、外側上パンチ25の上方の開口から、可塑性を有する原料Pが投入されて貯留される。
下部ダイス30には、上下方向に延びる軸部型孔33が、外側上パンチ25の軸部パンチ孔29と同軸的に貫通形成されている。軸部型孔33は、軸部パンチ孔29と同径、すなわち歯車1の軸部5,6の直径と同等の内径を有している。この軸部型孔33には、下パンチ60が摺動自在に挿入されている。
(2−2)成形方法
次に、図6および図7により、上記成形金型装置102を用いて歯車1の成形体を成形する方法を説明する。はじめに、図6(a)に示すように、上部ダイス20側の下端面と下部ダイス30側の上端面を一定の高さに揃え、押し型10の内部にキャビティが形成されない状態とする。すなわち、上部ダイス20の下端面20aと下部ダイス30の上端面30aとを当接させるとともに、外側上パンチ25の下端面25aを下部ダイス30の上端面30aに当接させ、内側上パンチ50の下端面50aと下パンチ60の上端面60aとを、上下のダイス20,30の当接面と同じ高さで当接させる。上部ダイス20内のゲート28は、内側上パンチ50が軸部パンチ孔29に挿入されるため閉じられる。そして、外側上パンチ25内の原料貯留部26に原料Pをほぼ充満させて、プランジャ40の先端を原料貯留部26に挿入する。
次いで、図6(b)に示すように、内側上パンチ50を上方に駆動してゲート28を開き、原料貯留部26と軸部パンチ孔29とを連通させる。軸部パンチ孔29はキャビティ11の一部を構成し、続いてプランジャ40を下方に駆動して、原料貯留部26内の原料Pをゲート28から軸部パンチ孔29に注入していく。
次いで、図6(c)に示すように、外側上パンチ25を上方に駆動し、かつ下パンチ60を下方に駆動してキャビティ11を形成しながら、さらにプランジャ40を下降させ、原料Pを、ゲート28を経て歯車1の形状に対応するキャビティ11内に充填する。
キャビティ11は、外側上パンチ25を上昇させて歯車部パンチ孔22の下端部の内歯列22aを平歯車部4の厚さに対応する高さまで露出させることにより、歯車1の平歯車部4と軸部5に対応する部分が上部ダイス20側に形成され、下パンチ60を下降させることにより歯車1の軸部6に対応する部分が下部ダイス30側に形成される。このキャビティ11内に、プランジャ40を原料貯留部26に押し込んで原料Pを充填する。
以上で充填工程が完了し、次いで、図6(d)に示すように上パンチ50を下方に駆動してゲート28を閉じ、さらに図6(e)に示すように上パンチ50を押し込んでキャビティ11内の原料Pを押圧して圧縮成形する(成形工程)。これにより、外側上パンチ25と下部ダイス30間に平歯車部4が造形され、軸部パンチ孔29と軸部型孔33にそれぞれ軸部5,6が造形されて、歯車1の成形体1Aが成形される。
このようにして成形体1Aが押し型10内に成形されたら、図7に示す抜き出し工程を実施して押し型10を型開きし、成形体1Aを抜き出す。すなわち、図7(a)に示すように上部ダイス20を上昇させて平歯車部4を露出させ、次いで図7(b)に示すように内側上パンチ50で成形体1Aを押さえながら上部ダイス20と外側上パンチ25を上昇させて上側の軸部5を露出させる。この後、図7(c)に示すように上部ダイス20側の全体を上昇させてから、図7(d)に示すように下パンチ60を上昇させて下側の軸部6を軸部型孔33から上方に抜き出し、成形体1Aを得る。
(2−3)作用効果
上記第2実施形態の成形方法によっても第1実施形態と同様に押し型10内に形成されるキャビティ11内への原料Pの供給が容易となって効率的に成形体を得ることができるとともに、原料充填後のキャビティ11内に空気が残留することに起因する成形不良の発生を抑えることができるといった作用効果を得ることができる。
また、第2実施形態では、プランジャ40と内側上パンチ50が挿入される外側上パンチ25を1つのセットとし、このセットを複数用意して1セットを上部ダイス20に挿入して稼働させる方式を採ることができる。この方式によれば、他のセットのプランジャ40と内側上パンチ50が挿入される外側上パンチ25のメンテナンスを、当該装置102の稼働中において並行して行うことができる。また、原料Pの補給をセットごと行うことができ、原料Pの補給のために稼働が停滞することを防ぐことができ、生産効率がより向上するという利点もある。
[3]第3実施形態
図9は、第3実施形態の成形方法によって成形した成形体を焼結して得られる微小部品である微小歯車を示している。この歯車7は、大径側の平歯車部4の片側(図9で上側)に、外周面に多数の歯2からなる歯列3が形成された小径側の平歯車部8が積層された2段歯車であり、小径の平歯車部8から軸部5が突出し、大径の平歯車部4から軸部6が突出している。この歯車7は、例えば大径側の平歯車部4の外径D1が数百μm〜数mm、軸部5,6の直径D2が数十〜数百μmといった寸法例が挙げられる。
(3−1)用いる成形金型装置の構成
図10(a)〜(e)、図11(a)〜(d)は、第3実施形態の成形方法によって上記歯車7の成形体を成形する工程を示している。図10に示すように、第3実施形態の成形方法で用いる成形金型装置103は、押し型10の上部ダイス20側は同様の構成、すなわち、上部ダイス20、内部に原料貯留部26を有する外側上パンチ25、内側上パンチ50およびプランジャ40から構成されている。図12に示すように、上部ダイス20の歯車部パンチ孔22の下端部の内周面には、歯車7の大径側の平歯車部4の歯列3を造形する内歯列22aが形成されている。そして、外側上パンチ25の外周面には、歯車部パンチ孔22の内周面の内歯列22aに摺動自在に嵌合する外歯列25dが形成されている。
一方、下部ダイス30側は第1実施形態と同様に外側と内側の2つの下パンチ32,60を有しており、下部ダイス30の歯車部型孔31に外側下パンチ32が摺動自在に挿入され、外側下パンチ32の軸部型孔33に内側下パンチ60が摺動自在に挿入された構成となっている。図12に示すように、下部ダイス30の歯車部型孔31の上端部の内周面には、歯車7の小径側の平歯車部8の歯列3を造形する内歯列31aが形成されており、外側下パンチ32の外周面には、歯車部型孔31の内周面の内歯列31aに摺動自在に嵌合する外歯列32bが形成されている。
(3−2)成形方法
次に、図10および図11により第3実施形態の成形方法を説明する。はじめに、図10(a)に示すように、上部ダイス20側の下端面と下部ダイス30側の上端面を一定の高さに揃え、押し型10の内部にキャビティが形成されない状態とする。すなわち、上部ダイス20の下端面20aと下部ダイス30の上端面30aとを当接させるとともに、外側上パンチ25の下端面25aを下部ダイス30の上端面30aに当接させ、外側下パンチ32の上端面32aを外側上パンチ25の下端面25aに当接させ、内側上パンチ50の下端面50aと内側下パンチ60の上端面60aとを、上下のダイス20,30の当接面と同じ高さで当接させる。上部ダイス20内のゲート28は、内側上パンチ50が軸部パンチ孔29に挿入されるため閉じられる。そして、外側上パンチ25内の原料貯留部26に原料Pをほぼ充満させて、プランジャ40の先端を原料貯留部26に挿入する。
次いで、図10(b)に示すように内側上パンチ50を上方に駆動してゲート28を開き、原料貯留部26と軸部パンチ孔29とを連通させる。軸部パンチ孔29はキャビティ11の一部を構成し、続いてプランジャ40を下方に駆動して、原料貯留部26内の原料Pをゲート28から軸部パンチ孔29に注入していく。
次いで、図10(c)に示すように、外側上パンチ25を上方に駆動し、かつ外側下パンチ32と内側下パンチ60を下方に駆動してキャビティ11を形成しながら、さらにプランジャ40を下降させ、原料Pを、ゲート28を経て歯車7の形状に対応するキャビティ11内に充填する。
キャビティ11は、外側上パンチ25を上昇させて歯車部パンチ孔22の下端部の内歯列22aを露出させることにより、歯車7の大径側の平歯車部4と軸部6に対応する部分が上部ダイス20側に形成され、外側下パンチ32を下降させて歯車部型孔31の上端の内歯列31aを露出させ、かつ内側下パンチ32を下降させることにより、歯車7の小径側の平歯車部8と軸部5に対応する部分が下部ダイス30側に形成される。このキャビティ11内に、プランジャ40を原料貯留部26に押し込んで原料Pを充填する。
以上で充填工程が完了し、次いで、図10(d)〜(e)に示すように上パンチ50を下方に駆動してキャビティ11内の原料Pを押圧して圧縮成形する(成形工程)。これにより、上部ダイス20側に大径側の平歯車部4と軸部6が造形され、下部ダイス30側に小径側の平歯車部8と軸部5が造形されて、歯車7の成形体7Aが成形される。
このようにして成形体7Aが押し型10内に成形されたら、上記第2実施形態と同様にして成形体7Aの抜き出し工程に移る。すなわち、図11(a)〜(d)に示すように、上部ダイス20を上昇させて平歯車部4を露出させ、内側上パンチ50で成形体7Aを押さえながら上部ダイス20と外側上パンチ25を上昇させて上側の軸部6を露出させ、上部ダイス20側の全体を上昇させてから内側下パンチ60を上昇させて下側の軸部5を軸部型孔33から上方に抜き出し、成形体7Aを得る。
[4]第4実施形態
第4実施形態は、第3実施形態で示した上記歯車7の成形体を得る別の成形方法である。
(4−1)用いる成形金型装置の構成
図13(a)〜(e)、図14(a)〜(d)は、第4実施形態の成形方法によって上記歯車7の成形体を成形する工程を示している。図13に示すように、第4実施形態の成形方法で用いる成形金型装置104は、上記第3実施形態の成形金型装置103と同様に、上部ダイス20側と下部ダイス30側にそれぞれ2組のパンチ(外側と内側の上パンチ25,50、外側と内側の下パンチ32,60)が挿入され、外側上パンチ25内に原料貯留部26が形成されているとともにプランジャ40が挿入される構成であるが、次の点で異なっている。
上部ダイス20の歯車部パンチ孔22の下端部は、テーパ部22bを介して縮径し小径部22cに形成されている。そしてこれに対応して、歯車部パンチ孔22に摺動自在に挿入される外側上パンチ25の下端部の外径はテーパ部25bを介して先細りに縮径し、小径部25cが形成されており、この小径部25cが歯車部パンチ孔22の小径部22cに摺動自在に挿入されるようになっている。図15に示すように、上部ダイス20側の上記小径部22cの内周面には、歯車7の小径側の平歯車部8の歯列3を造形する内歯列22dが形成されている。そして、外側上パンチ25の小径部25cの外周面には、上部ダイス20の内歯列22dに摺動自在に嵌合する外歯列25dが形成されている。
下部ダイス30には、歯車7の大径側の平歯車部4の外径に対応する内径の歯車部型孔31が形成されており、この歯車部型孔31に、外側下パンチ32が摺動自在に挿入されている。図15に示すように、歯車部型孔31の上端部の内周面には、平歯車部4の歯列3を造形する内歯列31aが形成されており、外側下パンチ32の外周面には、歯車部型孔31の内歯列31aに摺動自在に嵌合する外歯列32bが形成されている。
(4−2)成形方法
次に、図13および図14により第4実施形態の成形方法を説明する。はじめに、図13(a)に示すように、上部ダイス20側の下端面と下部ダイス30側の上端面を一定の高さに揃え、押し型10の内部にキャビティが形成されない状態とする。すなわち、上部ダイス20の下端面20aと下部ダイス30の上端面30aとを当接させるとともに、外側下パンチ32の上端面32aを上部ダイス20の下端面20aに当接させ、外側上パンチ25の上端面25aを外側下パンチ32の上端面32aに当接させ、内側上パンチ50の下端面50aと内側下パンチ60の上端面60aとを、上下のダイス20,30の当接面と同じ高さで当接させる。上部ダイス20内のゲート28は、内側上パンチ50が軸部パンチ孔29に挿入されるため閉じられる。そして、外側上パンチ25内の原料貯留部26に原料Pをほぼ充満させて、プランジャ40の先端を原料貯留部26に挿入する。
次いで、図13(b)に示すように内側上パンチ50を上方に駆動してゲート28を開き、原料貯留部26と軸部パンチ孔29とを連通させる。軸部パンチ孔29はキャビティの一部を構成し、続いてプランジャ40を下方に駆動して、原料貯留部26内の原料Pをゲート28から軸部パンチ孔29に注入していく。
次いで、図13(c)に示すように、外側上パンチ25を上方に駆動し、かつ外側下パンチ32と内側下パンチ60を下方に駆動してキャビティ11を形成しながら、さらにプランジャ40を下降させ、原料Pを、ゲート28を経て歯車7の形状に対応するキャビティ11内に充填する。
キャビティ11は、外側上パンチ25を上昇させて歯車部パンチ孔22の下端部の内歯列22aを露出させることにより、歯車7の小径側の平歯車部8と軸部5に対応する部分が上部ダイス20側に形成され、外側下パンチ32を下降させて歯車部型孔31の上端の内歯列31aを露出させ、かつ内側下パンチ32を下降させることにより、歯車7の大径側の平歯車部4と軸部6に対応する部分が下部ダイス30側に形成される。このキャビティ11内に、プランジャ40を原料貯留部26に押し込んで原料Pを充填する。
以上で充填工程が完了し、次いで、図13(d)〜(e)に示すように上パンチ50を下方に駆動してキャビティ11内の原料Pを押圧して圧縮成形する(成形工程)。これにより、上部ダイス20側に小径側の平歯車部8と軸部5が造形され、下部ダイス30側に大径側の平歯車部4と軸部6が造形されて、歯車7の成形体7Aが成形される。
このようにして成形体7Aが押し型10内に成形されたら、抜き出し工程に移る。すなわち、図14(a)〜(d)に示すように、上部ダイス20を上昇させて平歯車部4を露出させ、内側上パンチ50で成形体7Aを押さえながら上部ダイス20と外側上パンチ25を上昇させて上側の軸部5を露出させ、上部ダイス20側の全体を上昇させてから内側下パンチ60を上昇させて下側の軸部6を軸部型孔33から上方に抜き出し、成形体7Aを得る。
[5]第3実施形態と第4実施形態について
上記第3実施形態および第4実施形態によれば、大径と小径の平歯車部4,8を同軸的に有する2段構成の軸付き歯車7の成形体7Aを得ることができる。そしてこれら実施形態でも、第2実施形態と同様に、押し型10内への原料Pの供給を容易として効率的に成形体を得られることや、原料充填後のキャビティ11内に空気が残留することに起因する成形不良の発生の抑制、ならびにプランジャ40と内側上パンチ50が挿入される外側上パンチ25を複数セット用意することによるメンテナンスおよび原料Pの補給の効率化といった効果を、同様に得ることができる。
1A,7A…成形体、11…キャビティ、20…上部ダイス、20a…上部ダイスの下端面、22…歯車部パンチ孔、25…外側上パンチ、26…原料貯留部、27…上パンチ孔、28…ゲート、29…軸部パンチ孔、30…下部ダイス、30a…下部ダイスの上端面、31…歯車部型孔、32…外側下パンチ、33…軸部型孔、40…プランジャ、50…上パンチ、内側上パンチ、60…下パンチ、内側下パンチ、101,102,103,104…成形金型装置、P…原料。

Claims (3)

  1. 型孔を有する下部ダイスと、
    下端面が前記下部ダイスの上端面と当接可能で、パンチ孔を有する上部ダイスと、
    前記下部ダイスの前記型孔に摺動自在に嵌合する下パンチと、
    前記上部ダイスの前記パンチ孔に摺動自在に嵌合する上パンチと、
    金属粉末に熱可塑性樹脂とワックスからなるバインダを30〜60体積%添加して、加熱混練した可塑性を有する原料を貯留する原料貯留部と
    前記原料貯留部に摺動自在に挿入され、該原料貯留部に貯留されている可塑性を有する原料を前記パンチ孔を経て前記下部ダイス、前記上部ダイスおよび前記下パンチから形成されるキャビティに注入するプランジャと、を備え、
    前記上パンチが、前記プランジャ内に、該プランジャの摺動方向に沿って摺動自在に貫通され、往復摺動することにより、前記原料貯留部と前記パンチ孔との間に形成されるゲートを開閉し、前記キャビティ方向に摺動した時に、該ゲートを閉じるとともにキャビティ内の可塑性を有する原料を成形体に圧縮するよう設けられた成形金型装置を用い、
    前記下部ダイスの上端面と、前記上部ダイスの下端面と、前記上パンチの下端面と、前記下パンチの上端面とを揃えた状態で、
    前記上パンチを駆動して前記ゲートを開くとともに、前記プランジャを駆動して可塑性を有する原料を前記ゲートから前記パンチ孔に注入し、次いで、前記上パンチおよび前記下パンチの少なくとも一方を駆動してキャビティを形成しながら、さらに前記プランジャを駆動して、可塑性を有する原料を前記ゲートを経て前記キャビティ内に充填する充填工程と、
    前記キャビティへの可塑性を有する原料の充填が完了した後、前記上パンチを駆動して前記ゲートを閉じるとともに可塑性を有する原料を押圧して、キャビティ内の可塑性を有する原料を成形体に圧縮する成形工程と、
    前記成形体を前記型孔から抜き出す抜き出し工程と、
    を有することを特徴とする可塑性を有する原料の成形方法。
  2. 前記成形工程において、前記上パンチとともに前記下パンチを駆動して前記キャビティ内の可塑性を有する原料を成形体に圧縮することを特徴とする請求項1に記載の可塑性を有する原料の成形方法。
  3. 前記上パンチおよび前記下パンチの少なくとも一方が複数のパンチで構成され、前記充填工程において、全てのパンチの端面を揃えた状態から充填工程を開始することを特徴とする請求項1または2に記載の可塑性を有する原料の成形方法。
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