JP2013171858A - 樹脂製筐体 - Google Patents
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Abstract
【課題】ケース本体に衝撃荷重が加わった場合であれ、蓋部材の取り付け強度を確保することができる樹脂製筐体を提供する。
【解決手段】この樹脂製筐体は、一側面が開口された箱状のケース本体1と、このケース本体1の開口部1aを閉塞する蓋部材2とを備える。ここでは、ケース本体1の底壁部13及び蓋部材2に一体に形成されてそれらを連結するとともに、ケース本体1及び蓋部材2の連結方向に湾曲した形状を有するヒンジ部3a,3bを設ける。そして、ケース本体1の底壁部13において蓋部材2とヒンジ部3a,3bの幅方向に対向する部分に、傾斜面16a,16bを形成する。また、蓋部材2においてケース本体1の底壁部13とヒンジ部3a,3bの幅方向に対向する部分に、傾斜面23a,23bを形成する。
【選択図】図1
【解決手段】この樹脂製筐体は、一側面が開口された箱状のケース本体1と、このケース本体1の開口部1aを閉塞する蓋部材2とを備える。ここでは、ケース本体1の底壁部13及び蓋部材2に一体に形成されてそれらを連結するとともに、ケース本体1及び蓋部材2の連結方向に湾曲した形状を有するヒンジ部3a,3bを設ける。そして、ケース本体1の底壁部13において蓋部材2とヒンジ部3a,3bの幅方向に対向する部分に、傾斜面16a,16bを形成する。また、蓋部材2においてケース本体1の底壁部13とヒンジ部3a,3bの幅方向に対向する部分に、傾斜面23a,23bを形成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、樹脂製筐体に関し、特に電子制御装置のプリント基板を収容するのに有益な樹脂製筐体に関する。
従来、この種の樹脂製筐体としては、例えば特許文献1に記載の筐体が知られている。この特許文献1に記載の樹脂製筐体は、一側面に開口部を有する箱状のケース本体と、同ケース本体の開口部を閉塞する蓋部材とから構成されている。そして、この樹脂製筐体では、プリント基板をケース本体の開口部から挿入した後、同開口部を蓋部材により閉塞することにより、ケースの内部にプリント基板が収容される。このような樹脂製筐体によれば、プリント基板を外部環境から保護することが可能となる。
ところで、こうした樹脂製筐体では、特許文献1に見られるようにケース本体及び蓋部材をそれぞれ別体とする構造の他、それらを一体に形成する構造も考えられる。図6に、このような構造を採用した樹脂製筐体の一例を示す。
図6に示すように、この樹脂製筐体は、一側面に開口部1aを有する箱状のケース本体1と、同ケース本体1の開口部1aを閉塞する板状の蓋部材2とが2つのヒンジ部(蝶番部)3a,3bを介して一体に連結された構造を有している。ケース本体1、蓋部材2、及びヒンジ部3a,3bは一体成型されている。
このうち、ケース本体1の外壁は、上壁部10、左側壁部11、右側壁部12、及び底壁部13からなる。上壁部10、左側壁部11、及び右側壁部12のそれぞれの開口端は、底壁部13の開口端よりも若干長めに形成されている。これにより、底壁部13の開口端と側壁部11,12のそれぞれの内面と間に隙間Gが形成されている。また、ケース本体1の底壁部13には、ヒンジ部3a,3bの一端がそれぞれ取り付けられている。さらに、ケース本体1の上壁部10には、その外面から内面に貫通する2つの嵌合孔17a,17bが形成されている。
また、蓋部材2は、その外縁に直角に折り曲げ加工された周壁20を有している。この周壁20の一部を構成する底壁部20aの外面には、ヒンジ部3a,3bのそれぞれの一端部が取り付けられている。また、周壁20において底壁部20aと反対側に位置する上壁部20bの外面には、ケース本体1の嵌合孔17a,17bに嵌合される2つの台形状の突出部21a,21bが形成されている。なお、蓋部材2の中央部には、開口部22が形成されている。
一方、ヒンジ部3a,3bは、ケース本体1及び蓋部材2の連結方向、すなわち図中の矢印y1,y2で示す方向にU字状に湾曲した形状を有する薄板状の部材からなるものである。ヒンジ部3a,3bは、自身の柔軟性によりU字の開口部が開いたり閉じたりすることで、図中の矢印y1,y2で示す方向に伸縮可能となっている。なお、図中では、ヒンジ部3a,3bにおいてU字状をなす断面に直交する方向(幅方向)を矢印x1,x2で示す方向として示している。
この樹脂製筐体では、プリント基板を収容する際にはまず、図6に示すように、ケース本体1を開口させた状態で、ケース本体1の開口部1aから図示しないプリント基板を挿入した後、ヒンジ部3a,3bを中心に蓋部材2を図中の矢印aで示す方向に回転させる。そして、図7(a),(b)に示すように、蓋部材2全体をケース本体1の内側に挿入しつつ、蓋部材2の突出部21a,21bをケース本体1の嵌合孔17a,17bに嵌合させる。これにより、蓋部材2がケース本体1に固定されて、ケース本体1の開口部1aが蓋部材2により閉塞される。なおこのとき、蓋部材2の底壁部20aは、先の図6に例示したケース本体1の底壁部13の開口端面と側壁部11,12のそれぞれの内面との間に形成された隙間Gに挿入される。また、プリント基板に設けられたコネクタ部は蓋部材2の開口部22から外部に露出する。このような樹脂製筐体によれば、蓋部材2を回転させるだけでケース本体1に蓋部材2を組み付けることができるため、特許文献1に記載の筐体のようにケース本体及び蓋部材をそれぞれ別体とする構造と比較すると、組み付けに際しての作業効率が向上するようになる。
ところで、このような樹脂製筐体について落下試験を行ったところ、例えばケース本体1の左側壁部11が地面に衝突したような場合、図7(a),(b)に示すように、左側壁部11の開口部1a付近の角部に矢印x2で示す方向の衝撃荷重Fが加わることが確認された。そして、この衝撃荷重Fによりケース本体1の左側壁部11が図7(b)に二点鎖線で示すように折り曲げられた場合、同左側壁部11が蓋部材2に接触する。これにより、蓋部材2の側面においてケース本体1の左側壁部11が接触する部分、すなわち図7(a),(b)に黒丸で示す衝撃点に外力が付与される。このため、図7(b)のB−B線に沿った断面構造を図8に示すように、蓋部材2には矢印x2で示す方向の力fが作用する。このように、矢印x2で示す方向の力fが蓋部材2に作用すると、ヒンジ部3a,3bにその伸縮方向に直交する方向の力、すなわちせん断力が作用するため、ヒンジ部3a,3bに亀裂が発生するおそれがある。そして、ヒンジ部3a,3bに亀裂が生じた場合、ケース本体1に対する蓋部材2の取り付け強度が低下するおそれがある。
なお、このような課題は、電子制御装置のプリント基板を収容する樹脂製筐体に限らず、ケース本体と蓋部材とから構成される各種の樹脂製筐体に共通する課題である。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ケース本体に衝撃荷重が加わった場合であれ、蓋部材の取り付け強度を確保することができる樹脂製筐体を提供することにある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ケース本体に衝撃荷重が加わった場合であれ、蓋部材の取り付け強度を確保することができる樹脂製筐体を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、一側面が開口された箱状のケース本体と、同ケース本体の開口部を閉塞する蓋部材とを有する樹脂製筐体において、前記ケース本体の外壁及び前記蓋部材に一体に形成されてそれらを連結するとともに、前記ケース本体及び前記蓋部材の連結方向に湾曲した形状を有するヒンジ部を備え、前記ケース本体の外壁は、前記連結方向に直交する方向を幅方向とするとき、前記開口部が前記蓋部材により閉塞されている状態で前記蓋部材と前記幅方向に対向する部分を有し、前記ケース本体において前記蓋部材と前記幅方向に対向する部分、及び前記蓋部材において前記ケース本体と前記幅方向に対向する部分の少なくとも一方に、前記連結方向に対して所定角度をなす傾斜面が形成されてなることを要旨とする。
同構成によれば、ケース本体においてヒンジ部が連結される外壁と直角の関係にある外壁に加わる衝撃荷重により同外壁が変形して蓋部材に接触したとすると、ケース本体の外壁と蓋部材とが傾斜面を介して接触するため、蓋部材に付与される外力は、ヒンジ部の幅方向の成分の力と連結方向の成分の力とに分解される。このため、ヒンジ部に対してその幅方向に働く力が小さくなるため、ヒンジ部に作用するせん断力を小さくすることができる。また、ヒンジ部に対してその連結方向に働く力は、湾曲したヒンジ部が伸びることにより吸収される。これにより、ヒンジ部に亀裂が発生することを抑制することができるため、ケース本体に対する蓋部材の取り付け強度を確保することが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の樹脂製筐体において、前記ケース本体において前記蓋部材と前記幅方向に対向する部分、及び前記蓋部材において前記ケース本体と前記幅方向に対向する部分の双方に、互いに対向するようにして傾斜面が形成されてなることを要旨とする。
同構成によれば、ケース本体の外壁が蓋部材に接触したとき、ケース本体の外壁と蓋部材とがそれぞれの傾斜面を介して面接触するため、接触部分での力の集中を回避することができる。よって、ケース本体や蓋部材の破損を抑制することが可能となる。
本発明にかかる樹脂製筐体によれば、ケース本体に衝撃荷重が加わった場合であれ、蓋部材の取り付け強度を確保することができるようになる。
以下、本発明の樹脂製筐体の一実施形態について図1〜図3を参照して説明する。なお、この図1〜図3に示す樹脂製筐体も、電子制御装置のプリント基板を収容するための構造は、基本的には先の図6〜図8に例示した筐体と同様である。すなわち、この図1〜図3に示す樹脂製筐体も、一側面に開口部1aを有する箱状のケース本体1と、同ケース本体1の開口部1aを閉塞する板状の蓋部材2とが2つのヒンジ部3a,3bを介して一体的に連結された構造を有している。ケース本体1の外壁は、上壁部10、左側壁部11、右側壁部12、及び底壁部13からなる。ヒンジ部3a,3bはケース本体1及び蓋部材2の連結方向(図中の矢印y1,y2で示す方向)にU字状に湾曲した形状を有している。また、ケース本体1、蓋部材2、及びヒンジ部3a,3bは一体成型されている。なお、図1〜図3において先の図6〜図8に示した要素と同一の機能を有する要素には各々同一の符号を付しており、それらの要素についての重複する説明は割愛する。また、ヒンジ部3a,3bにおいてU字状をなす断面に直交する方向(幅方向)を矢印x1,x2で示す方向として示している。
図1及び図2(a),(b)に示すように、本実施形態のケース本体1の左側壁部11には、その外周面から外側に向けてT字状に突出する緩衝部14が設けられている。図1に拡大して示すように、緩衝部14においてT字の縦辺にあたる部分14aは、T字の横辺にあたる部分14bと比較すると薄肉化されており、所定の可撓性を有している。また、緩衝部14は、ケース本体1の開口部1aから矢印y1で示す方向に延設されている。なお、ケース本体1の右側壁部12にも、緩衝部14と同様のT字状の緩衝部15が設けられている。
また、ケース本体1の開口部1aが蓋部材2により閉塞されると、図3に示すように、ケース本体1の底壁部13が蓋部材2の底壁部20aと矢印x1,x2で示す方向に対向する。蓋部材2の底壁部20aにおいてケース本体1の底壁部13と矢印x1で示す方向に対向する部分には、ヒンジ部3a,3bの連結方向と45°の角度をなす傾斜面23aが形成されている。また、ケース本体1の底壁部13において蓋部材2の底壁部20aと矢印x2で示す方向に対向する部分にも、ヒンジ部3a,3bの連結方向と45°の角度をなす傾斜面16aが形成されている。
なお、図1に示すように、蓋部材2の底壁部20aにおいてケース本体1の底壁部13と矢印x2で示す方向に対向する部分にも、同様に傾斜面23bが形成されている。また、ケース本体1の底壁部13において蓋部材2の底壁部20aと矢印x1で示す方向に対向する部分にも、同様に傾斜面16bが形成されている。
次に、図2及び図3を参照して、本実施形態の樹脂製筐体の作用について説明する。
図2に示すように、本実施形態の樹脂製筐体では、落下によりケース本体1の左側壁部11の側から地面に衝突したとすると、緩衝部14が地面に衝突する。このとき、緩衝部14のT字の横辺にあたる部分14bが地面に接触しつつ、T字の縦辺にあたる部分14aに対して衝撃荷重が加わるため、T字の縦辺にあたる部分14aが撓む。そして、このT字の縦辺にあたる部分14aの撓みにより衝撃荷重が吸収されるため、ケース本体1に加わる衝撃荷重が軽減される。
図2に示すように、本実施形態の樹脂製筐体では、落下によりケース本体1の左側壁部11の側から地面に衝突したとすると、緩衝部14が地面に衝突する。このとき、緩衝部14のT字の横辺にあたる部分14bが地面に接触しつつ、T字の縦辺にあたる部分14aに対して衝撃荷重が加わるため、T字の縦辺にあたる部分14aが撓む。そして、このT字の縦辺にあたる部分14aの撓みにより衝撃荷重が吸収されるため、ケース本体1に加わる衝撃荷重が軽減される。
一方、緩衝部14により吸収することのできなかった衝撃荷重はケース本体1の左側壁部11に加わることとなるが、この衝撃荷重によりケース本体1の左側壁部11が折り曲げられた場合、ケース本体1の底壁部13が蓋部材2に接触する。このとき、図3に示すように、蓋部材2に作用する外力faは、ケース本体1の傾斜面16a及び蓋部材2の傾斜面23aにより、矢印x2で示す方向の成分の力fa1と矢印y2で示す方向の成分の力fa2とに分解される。よって、先の図6〜図8に例示した樹脂製筐体と比較すると、ヒンジ部3a,3bに対して矢印x2で示す方向に働く力が小さくなるため、ヒンジ部3a,3bに作用するせん断力を小さくすることができる。また、ヒンジ部3a,3bに対して矢印y2で示す方向に作用する力は、ヒンジ部3a,3bのU字の開口部が開きつつ、ヒンジ部3a,3bが矢印y2で示す方向に伸びることにより吸収される。これにより、ヒンジ部3a,3bに亀裂が発生することを抑制することができるため、ケース本体1に対する蓋部材2の取り付け強度を確保することが可能となる。
また、ケース本体1の底壁部13が蓋部材2に接触するとき、ケース本体1及び蓋部材2はそれぞれの傾斜面16a,23aを介して互いに面接触するため、接触部分での力の集中を回避することができる。よって、ケース本体1や蓋部材2の破損を抑制することが可能となる。
なお、ケース本体1の右側壁部12の側から地面に衝突した場合でも、同様の作用が奏されることは言うまでもない。
以上説明したように、本実施形態にかかる樹脂製筐体によれば、以下のような効果が得られるようになる。
以上説明したように、本実施形態にかかる樹脂製筐体によれば、以下のような効果が得られるようになる。
(1)ケース本体1の底壁部13において蓋部材2と矢印x1,x2で示す方向に対向する部分に、ヒンジ部3a,3bの連結方向に対して45°の角度をなす傾斜面16a,16bを形成することとした。また、蓋部材2においてケース本体1の底壁部13と矢印x1,x2で示す方向に対向する部分にも、ヒンジ部3a,3bの連結方向に対して45°の角度をなす傾斜面23a,23bを形成することとした。これにより、樹脂製筐体の落下時にケース本体1の左側壁部11あるいは右側壁部12に衝撃荷重が加わったとき、ヒンジ部3a,3bに亀裂が発生することを抑制することができるため、ケース本体1に対する蓋部材2の取り付け強度を確保することが可能となる。また、ケース本体1の底壁部13と蓋部材2との接触部分の力の集中を回避することができるため、ケース本体1や蓋部材2の破損を抑制することも可能となる。
(2)ケース本体1においてヒンジ部3a,3bが連結される底壁部13と直角の関係にある左側壁部11及び右側壁部12のそれぞれの外周面には、緩衝部14,15を設けることとした。これにより、樹脂製筐体の落下時にケース本体1に加わる衝撃荷重を緩和することができるため、ヒンジ部3a,3bに作用するせん断力を軽減することができる。よって、ケース本体1に対する蓋部材2の取り付け強度をより的確に確保することが可能となる。
(3)緩衝部14,15を、ケース本体1の左側壁部11及び右側壁部12のそれぞれの外周面からT字状に突出するように形成することとした。これにより、緩衝部14,15のT字の縦辺にあたる部分14aの撓みにより衝撃荷重が吸収されるため、ケース本体1に加わる衝撃荷重を的確に軽減することが可能となる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・図3に対応する図を図4に示すように、ケース本体1の底壁部13にのみ、傾斜面16a,16bを形成してもよい。また、図5に示すように、蓋部材2にのみ、傾斜面23a,23bを形成してもよい。このような構造であっても、ケース本体1の底壁部13が蓋部材2に接触したとき、蓋部材2に作用する外力が矢印x2で示す方向の力と矢印y2で示す方向の力とに分解される。よって、ヒンジ部3a,3bに亀裂が発生することを抑制することができるため、ケース本体1に対する蓋部材2の取り付け強度を確保することが可能である。
・図3に対応する図を図4に示すように、ケース本体1の底壁部13にのみ、傾斜面16a,16bを形成してもよい。また、図5に示すように、蓋部材2にのみ、傾斜面23a,23bを形成してもよい。このような構造であっても、ケース本体1の底壁部13が蓋部材2に接触したとき、蓋部材2に作用する外力が矢印x2で示す方向の力と矢印y2で示す方向の力とに分解される。よって、ヒンジ部3a,3bに亀裂が発生することを抑制することができるため、ケース本体1に対する蓋部材2の取り付け強度を確保することが可能である。
・上記実施形態では、緩衝部14,15をT字状に形成することとしたが、例えばI字状に形成するなど、その形状を適宜変更してもよい。要は、緩衝部14,15については、その形状の如何に関わらず、ケース本体1の側壁部11,12の外周面に加わる衝撃荷重を緩和することができるものであればよい。
・上記実施形態では、ケース本体1の傾斜面16a,16b及び蓋部材2の傾斜面23a,23bをヒンジ部3a,3bの連結方向に対して45°の角度をなすように形成することとしたが、これらの傾斜面の傾斜角度は任意である。要は、ヒンジ部3a,3bの連結方向に対して所定角度をなすように形成されていればよい。
・上記実施形態では、ヒンジ部3a,3bをその連結方向にU字状に湾曲させることとしたが、このヒンジ部3a,3bの湾曲形状については適宜変更してもよい。また、ヒンジ部の数についてはこれを、例えば1つにしたり、あるいは3つ以上にするなど、適宜変更してもよい。
・上記実施形態では、本発明にかかる樹脂製筐体を、電子制御装置のプリント基板を収容するための樹脂製筐体に適用することとしたが、これに限らず、所要の樹脂製筐体に適用することができる。要は、一側面が開口された箱状のケース本体と、同ケース本体の開口部を閉塞する蓋部材とを有する樹脂製筐体であれば、本発明にかかる樹脂製筐体を適用することが可能である。
<付記>
次に、上記実施形態及びその変形例から把握できる技術的思想について追記する。
(イ)請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂製筐体において、前記ケース本体において前記ヒンジ部が連結される外壁と直角の関係にある外壁の外周面には、同外周面に加わる衝撃荷重を緩和する緩衝部が設けられてなることを特徴とする樹脂製筐体。同構成によれば、ケース本体においてヒンジ部が連結される外壁と直角の関係にある外壁が地面に衝突するとき、まず緩衝部が地面に接触するため、同緩衝部によりケース本体に作用する衝撃荷重が緩和される。これにより、ヒンジ部に作用するせん断力を軽減することができるため、ケース本体に対する蓋部材の取り付け強度をより的確に確保することが可能となる。
次に、上記実施形態及びその変形例から把握できる技術的思想について追記する。
(イ)請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂製筐体において、前記ケース本体において前記ヒンジ部が連結される外壁と直角の関係にある外壁の外周面には、同外周面に加わる衝撃荷重を緩和する緩衝部が設けられてなることを特徴とする樹脂製筐体。同構成によれば、ケース本体においてヒンジ部が連結される外壁と直角の関係にある外壁が地面に衝突するとき、まず緩衝部が地面に接触するため、同緩衝部によりケース本体に作用する衝撃荷重が緩和される。これにより、ヒンジ部に作用するせん断力を軽減することができるため、ケース本体に対する蓋部材の取り付け強度をより的確に確保することが可能となる。
G…隙間、1…ケース本体、1a…開口部、2…蓋部材、3a,3b…ヒンジ部、10…上壁部、11…左側壁部、12…右側壁部、13…底壁部、14…緩衝部、14a…T字の縦辺にあたる部分、14b…T字の横辺にあたる部分、15…緩衝部、16a,16b,23a,23b…傾斜面、17a,17b…嵌合孔、17b…嵌合孔、20…周壁、20a…底壁部、20b…上壁部、21a,21b…突出部、22…開口部。
Claims (2)
- 一側面が開口された箱状のケース本体と、同ケース本体の開口部を閉塞する蓋部材とを有する樹脂製筐体において、
前記ケース本体の外壁及び前記蓋部材に一体に形成されてそれらを連結するとともに、前記ケース本体及び前記蓋部材の連結方向に湾曲した形状を有するヒンジ部を備え、
前記ケース本体の外壁は、前記連結方向に直交する方向を幅方向とするとき、前記開口部が前記蓋部材により閉塞されている状態で前記蓋部材と前記幅方向に対向する部分を有し、 前記ケース本体において前記蓋部材と前記幅方向に対向する部分、及び前記蓋部材において前記ケース本体と前記幅方向に対向する部分の少なくとも一方に、前記連結方向に対して所定角度をなす傾斜面が形成されてなる
ことを特徴とする樹脂製筐体。 - 前記ケース本体において前記蓋部材と前記幅方向に対向する部分、及び前記蓋部材において前記ケース本体と前記幅方向に対向する部分の双方に、互いに対向するようにして傾斜面が形成されてなる
請求項1に記載の樹脂製筐体。
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JP2019024301A (ja) * | 2017-06-30 | 2019-02-14 | エテル・ソシエテ・アノニム | 電動機用のコイル装置およびコイル装置のためのケーシングモジュールセット |
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