JP2013171178A - オートフォーカス装置、オートフォーカス制御方法、及び、撮像装置 - Google Patents

オートフォーカス装置、オートフォーカス制御方法、及び、撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】同一のゲインでの再蓄積動作を行う際のトータルの蓄積時間の短縮化を可能にしたオートフォーカス装置、オートフォーカス制御方法、及び、撮像装置を提供する。
【解決手段】撮像レンズを経た光束に基づいて当該撮像レンズの焦点のずれ方向及びずれ量を表わす位相差検出信号を得る少なくとも一対のセンサと、一対のセンサに対する蓄積動作の制御を行う制御部とを備えるオートフォーカス装置において、一対のセンサに対して再蓄積動作を行うとき、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力に今回設定の蓄積時間でのセンサ出力を加算するようにする。
【選択図】 図9

Description

本開示は、オートフォーカス装置、オートフォーカス制御方法、及び、撮像装置に関する。
撮像装置において、自動的に焦点(ピント)が合った状態、即ち、自動的に合焦状態にするオートフォーカス(Auto Focus:AF)方式には、大別すると、コントラスト検出方式と位相差検出方式とがある。位相差検出方式は、コントラスト検出方式に比べて高速AF動作が可能である点で優れており、一般的に、デジタル一眼レフカメラなどの撮像装置で採用されている。
デジタル一眼レフカメラなどで使われる位相差検出方式のオートフォーカスには、オートフォーカス専用のセンサ(以下、「AFセンサ」と記述する)が用いられる(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−181437号公報
AFセンサを用いるオートフォーカス制御において、AFセンサの画素の出力レベルが最適値でない場合、画素の出力レベルを一度リセットし、同一のゲインでの再蓄積動作を1回以上繰り返すことがある。このように、AFセンサの再蓄積動作を行うと、再蓄積動作を繰り返した分だけAFセンサのトータルの蓄積時間(蓄積動作に要する時間)が長くなる。
そして、AFセンサのトータルの蓄積時間が長くなると、オートフォーカス制御の時間が長くなるため、狙ったシャッタタイミングでシャッタを切ることができない、あるいは、カメラの連射スピードが落ちるなどの不具合が発生しやすくなる。ゲインを上げて再蓄積動作を行うようにすれば、1回あたりの蓄積時間を短縮することができるが、画素出力のS/Nが悪化するため、ピントずれが発生する可能性が高くなる。
そこで、本開示は、同一のゲインでの再蓄積動作を行う際のトータルの蓄積時間の短縮化を可能にしたオートフォーカス装置、オートフォーカス制御方法、及び、撮像装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本開示のオートフォーカス装置は、
撮像レンズを経た光束に基づいて当該撮像レンズの焦点のずれ方向及びずれ量を表わす位相差検出信号を得る少なくとも一対のセンサと、
前記一対のセンサに対する蓄積動作の制御を行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記一対のセンサに対して再蓄積動作を行うとき、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力に今回設定の蓄積時間でのセンサ出力を加算する制御を行う。
本開示のオートフォーカス装置は、オートフォーカス方式、特に、位相差検出方式を採用する、デジタル一眼レフカメラなどの撮像装置において、そのフォーカス制御に用いて好適なオートフォーカス装置である。
また、上記の目的を達成するための本開示のオートフォーカス制御方法は、
撮像レンズを経た光束に基づいて当該撮像レンズの焦点のずれ方向及びずれ量を表わす位相差検出信号を得る少なくとも一対のセンサを有し、前記一対のセンサに対する蓄積動作の制御を行うオートフォーカス装置の制御に当たって、
前記一対のセンサに対して再蓄積動作を行うとき、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力に今回設定の蓄積時間でのセンサ出力を加算する。
上記のオートフォーカス装置またはオートフォーカス制御方法において、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力に今回設定の蓄積時間でのセンサ出力を加算するということは、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力をリセットせず、これに今回設定の蓄積時間でのセンサ出力を加算するということである。従って、ゲインを変えずに再蓄積動作を行うに当たって、今回設定する蓄積時間は、前回のセンサ出力の不足分に対応する蓄積時間でよいために、前回のセンサ出力をリセットする場合に比べて短くて済む。
本開示によれば、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力をリセットする場合に比べて、今回設定の蓄積時間を短く設定できるため、同一のゲインでの再蓄積動作を行う際のトータルの蓄積時間を短縮できる。
図1は、本開示の実施形態に係る撮像装置のシステム構成の概略を示すブロック図である。 図2は、十字形に配置された2組の一対のAFセンサから成るAFセンサ部の構成を示す概略平面図である。 図3は、合焦状態のときの位相差検出方式によるオートフォーカスの原理についての説明図である。 図4は、前ピン状態のときの位相差検出方式によるオートフォーカスの原理についての説明図である。 図5は、後ピン状態のときの位相差検出方式によるオートフォーカスの原理についての説明図である。 図6は、画素の回路構成の一例を示す回路図である。 図7は、信号処理部の構成の一例を示すブロック図である。 図8は、参考例に係るAFセンサの蓄積時間の制御についての説明図である。 図9は、実施例1に係るAFセンサの蓄積時間の制御についての説明図である。 図10は、実施例2に係るAFセンサの蓄積時間の制御についての説明図である。
以下、本開示の技術を実施するための形態(以下、「実施形態」と記述する)について図面を用いて詳細に説明する。本開示は実施形態に限定されるものではなく、実施形態における種々の数値などは例示である。以下の説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。尚、説明は以下の順序で行う。
1.本開示のオートフォーカス装置、オートフォーカス制御方法、及び、撮像装置、全般に関する説明
2.実施形態
2−1.システム構成
2−2.位相差検出方式によるオートフォーカスの原理
2−3.一対のAFセンサの画素構成
2−4.AFセンサに対する蓄積動作の制御
3.本開示の構成
<1.本開示のオートフォーカス装置、オートフォーカス制御方法、及び、撮像装置、全般に関する説明>
本開示のオートフォーカス装置及びオートフォーカス制御方法は、撮像レンズを経た光束に基づいて当該撮像レンズの焦点のずれ方向及びずれ量を表わす位相差検出信号を得る少なくとも一対のセンサを用いる位相差検出方式を採用する。
この位相差検出方式のオートフォーカスを用いる撮像装置として、デジタル一眼レフカメラなどを例示することができる。
本開示のオートフォーカス装置、オートフォーカス制御方法、及び、撮像装置は、一対のセンサに対する蓄積動作の制御を行う制御部が、一対のセンサに対して再蓄積動作を行うとき、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力に今回設定の蓄積時間でのセンサ出力を加算する制御を行う構成とすることができる。
そして、上述した好ましい構成を含む、本開示のオートフォーカス装置、オートフォーカス制御方法、及び、撮像装置にあっては、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力が最適値でない場合に、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力に今回設定の蓄積時間でのセンサ出力を加算する制御を行う構成とすることができる。
また、上述した好ましい構成を含む、本開示のオートフォーカス装置、オートフォーカス制御方法、及び、撮像装置にあっては、最適値を一対のセンサのダイナミックレンジの最大値あるいはその近傍の値とすることができる。そして、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力と前記最適値との差分に対応する蓄積時間を今回設定の蓄積時間とすることができる。
また、上述した好ましい構成を含む、本開示のオートフォーカス装置、オートフォーカス制御方法、及び、撮像装置にあっては、一対のセンサを、光電変換部を含む画素が直線状に多数配置されて成るラインセンサとすることができる。その際、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力と今回設定の蓄積時間でのセンサ出力との加算を、一対のセンサと同じチップ(半導体基板)に搭載されたメモリ部で行うようにすることができる。また、このラインセンサの各画素構成を、CMOSセンサから成る構成とすることができる。
また、上述した好ましい構成を含む、本開示のオートフォーカス装置、オートフォーカス制御方法、及び、撮像装置にあっては、一対のセンサの各画素から読み出されるアナログの画素信号をデジタルの画素信号に変換するアナログ−デジタル変換回路を有する構成とすることができる。
アナログ−デジタル変換回路にあっては、画素から読み出される信号レベルの大きさに応じた時間だけカウント動作を行うカウンタ部を有する構成とすることができる。このカウンタ部については、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力に対応するカウント値を保持し、当該カウント値に対して今回設定の蓄積時間でのセンサ出力に対応するカウント動作を行う構成とすることができる。このカウント動作により、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力に今回設定の蓄積時間でのセンサ出力を加算することができる。
あるいは又、本開示のオートフォーカス装置、オートフォーカス制御方法、及び、撮像装置は、一対のセンサに対する蓄積動作の制御を行う制御部が、一対のセンサに対して再蓄積動作を行うとき、最初に設定した蓄積時間でのセンサ出力のピーク値に基づいて再蓄積動作の蓄積時間を設定する構成とすることができる。
そして、上述した好ましい構成を含む、本開示のオートフォーカス装置、オートフォーカス制御方法、及び、撮像装置にあっては、一対のセンサを、光電変換部を含む画素が直線状に多数配置されて成るラインセンサとすることができる。また、このラインセンサの各画素構成を、CMOSセンサから成る構成とすることができる。
<2.実施形態>
次に、本開示のオートフォーカス装置を備える撮像装置、即ち、本開示の撮像装置の具体的な実施形態について説明する。撮像装置としては、例えば、デジタル一眼レフカメラを例示することができる。
[2−1.システム構成]
図1は、本開示の実施形態に係る撮像装置のシステム構成の概略を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る撮像装置10は、光学系20、ミラー系30、撮像素子40、ファインダ系50、信号処理部60、及び、本開示のオートフォーカス装置であるオートフォーカス部70を備える構成となっている。
光学系20は、撮像レンズ21や絞り(図示せず)などによって構成されている。尚、ここでは、撮像レンズ21について、1つのレンズとして図示しているが、これに限られるものではない。すなわち、撮像レンズ21は、1つのレンズによって構成される場合もあるし、複数のレンズによって構成される場合もある。
ミラー系30は、メインミラー31及びサブミラー32を有する構成となっている。メインミラー31及びサブミラー32は、光学系20を通して入射する光束の光路中に位置した状態と、当該光路から退避した状態とをとり得るように、図示せぬミラー駆動機構によって駆動されるようになっている。図1には、メインミラー31及びサブミラー32が光路中に位置した状態を示している。
メインミラー31は、ハーフミラーによって構成されており、レリーズボタン(図示せず)の所謂半押し状態において、光学系20を通して入射する光束の一部をファインダ系50側に反射し、残りの一部を透過する。サブミラー32は、メインミラー31を透過した光束をオートフォーカス部70側に反射する。メインミラー31及びサブミラー32が光路から退避した、上記レリーズボタンの全押し状態では、光学系20を通して入射する光束はそのまま撮像素子40の受光面(撮像面)に入射する。
撮像素子40は、撮像レンズ21によって撮像面上に結像される入射光束の光量を画素単位で電気信号に変換して画素信号として出力する。この撮像素子40としては、CCDイメージセンサに代表される電荷転送型固体撮像装置や、CMOSイメージセンサに代表される増幅型固体撮像装置を用いることができる。
ファインダ系50は、ペンタプリズム51及びファインダ窓52を有する構成となっている。ペンタプリズム51は、メインミラー31で反射された光束を、その内面にて反射を繰り返すことによってファインダ窓52の方向に導く。ファインダ窓52は、通常、カメラ本体の背面側の中央上部に配され、撮影者がペンタプリズム51によって導かれる光束を基に被写体像を視認して構図を決定するのに利用される。
信号処理部60は、DSP(Digital Signal Processor)回路61、フレームメモリ62、表示部63、記録部64、及び、操作系65などを有する構成となっている。そして、DSP回路61、フレームメモリ62、表示部63、記録部64、及び、操作系65が、バスライン66を介して相互に通信可能に接続されている。
DSP回路61は、撮像素子40から供給される撮像信号に対して、必要に応じてフレームメモリ62を利用しつつ周知の種々の信号処理を施す。表示部63は、液晶表示装置や有機EL(electro luminescence)表示装置などのパネル型表示装置から成り、撮像素子40で撮像された動画または静止画を表示する。記録部64は、撮像素子40で撮像された動画または静止画を、メモリカードやビデオテープやDVD(Digital Versatile Disk)等の記録媒体に記録する。
操作系65は、撮影者による操作の下に、本撮像装置10が持つ様々な機能について操作指令を発する。尚、図示を省略するが、信号処理部60には電源系も設けられており、当該電源系は、DSP回路61、フレームメモリ62、表示部63、記録部64、及び、操作系65の動作電源となる各種の電源を、これら供給対象に対して適宜供給する。
オートフォーカス部70は、本開示のオートフォーカス装置であり、ミラー71、AFモジュール72、制御部73、及び、レンズ駆動部74を有する構成となっている。ミラー71は、ミラー系30のサブミラー32で反射された光束をAFセンサ部72に向けて反射する。
AFモジュール72は、撮像レンズ21を経た光束に基づいて当該撮像レンズ21の焦点のずれ方向及びずれ量を表わす位相差検出信号を得る少なくとも一対のAFセンサ、一例として、十字形に配置された2組の一対のAFセンサを有する構成となっている。具体的には、図2に示すように、AFモジュール72は、縦方向に並んで配置された一対のAFセンサ721A1,721B1と、横方向に並んで配置された一対のAFセンサ721A2,721B2とが中心部でクロスする構成となっている。
このように、2組の一対のAFセンサがクロスして配置されて成るAFモジュール72によれば、被写体の中の縦模様にも横模様にも対応できるので、どのような角度の境目でもAF検知できる利点がある。但し、AFモジュール72については、2組の一対のAFセンサがクロスして配置されて成る構成のものに限られるものではなく、一対のAFセンサの組数やレイアウトなどは任意である。
制御部73は、マイクロコンピュータなどによって構成され、AFモジュール72から出力される位相差検出信号に基づいて、撮像レンズ21の焦点のずれ方向及びずれ量を算出する演算処理などを行う。そして、制御部73は、焦点のずれ方向及びずれ量の演算結果を基に、レンズ駆動部74を介して撮像レンズ21をその光軸方向に移動させることによって焦点(ピント)が合った状態にするフォーカス制御を行う。
制御部73は更に、AFモジュール72のAFセンサに対する蓄積動作の制御を行う。制御部73については、AFセンサと同一チップ(半導体基板)に搭載する構成とすることができる。この制御部73による制御の下で実行されるAFセンサに対する蓄積動作の制御に関しては、本開示の特徴とする部分であり、その詳細については後述する。
[2−2.位相差検出方式によるオートフォーカスの原理]
ここで、位相差検出方式によるオートフォーカス(AF)の原理について、図3乃至図5を用いて説明する。
図3は、撮像レンズ21が合焦状態にあるときの位相差検出方式によるオートフォーカスの原理についての説明図である。図4は、撮像レンズの焦点位置が合焦位置よりも被写体側にずれた、所謂、前ピン状態にあるときの位相差検出方式によるオートフォーカスの原理についての説明図である。図5は、撮像レンズの焦点位置が合焦位置よりも撮像素子40側にずれた、所謂、後ピン状態にあるときの位相差検出方式によるオートフォーカスの原理についての説明図である。
図3乃至図5に示すように、AFモジュール72は、一対のAFセンサ721A,721Bに加えて、コンデンサレンズ722、絞りマスク723、及び、セパレータレンズ724を有している。ここでは、図2に示す一対のAFセンサ721A1,721B1及び一対のAFセンサ721A2,721B2について、一対のAFセンサ721A,721Bとして示している。以下においても同様である。
先ず、図3を用いて、合焦状態のときのオートフォーカスの原理について説明する。撮像レンズ21が合焦状態にあるときは、被写体上のある点P1からの光は、撮像レンズ21を通過した後、光軸O上の位置(点)FPaに結像する。具体的には、撮像レンズ21の光軸Oの下側を通過した光束LDと、撮像レンズ21の光軸Oの上側を通過した光束LUとはいずれも点FPaに到達する。
位置FPaに到達した光束LDは、コンデンサレンズ722、絞りマスク723、及び、セパレータレンズ724を通過することで、AFセンサ721A上の位置QA1に集光される。また、位置FPaに到達した光束LUは、コンデンサレンズ722、絞りマスク723、及び、セパレータレンズ724を通過することで、AFセンサ721B上の位置QB1に集光される。このとき、位置QA1と位置QB1との間の距離D1は、合焦状態に対応して予め定められた距離D0となる。
次に、図4を用いて、前ピン状態のときのオートフォーカスの原理について説明する。撮像レンズ21が前ピン状態にあるときは、被写体上の点P1からの光は、撮像レンズ21を通過した後、位置FPaよりも被写体側の位置FPbに結像する。そして、撮像レンズ21の光軸Oの下側を通過した光束LDは、位置FPbに結像した後、コンデンサレンズ722、絞りマスク723、及び、セパレータレンズ724を通過することで、AFセンサ721A上の位置QA2に集光される。
また、撮像レンズ21の光軸Oの上側を通過した光束LUは、位置FPbに結像した後、コンデンサレンズ722、絞りマスク723、及び、セパレータレンズ724を通過することで、AFセンサ721B上の位置QB2に集光される。このとき、位置QA2と位置QB2との間の距離D2は、予め定められた距離D0よりも小さくなる。
次に、図5を用いて、後ピン状態のときのオートフォーカスの原理について説明する。撮像レンズ21が後ピン状態にあるときは、被写体上の点P1からの光は、撮像レンズ21を通過した後、位置FPaよりも被写体と反対側、即ち、撮像素子40側の位置FPcに結像する。そして、撮像レンズ21の光軸Oの下側を通過した光束LDは、位置FPcに結像した後、コンデンサレンズ722、絞りマスク723、及び、セパレータレンズ724を通過することで、AFセンサ721A上の位置QA3に集光される。
また、撮像レンズ21の光軸Oの上側を通過した光束LUは、位置FPcに結像した後、コンデンサレンズ722、絞りマスク723、及び、セパレータレンズ724を通過することで、AFセンサ721B上の位置QB3に集光される。このとき、位置QA3と位置QB3との間の距離D3は、予め定められた距離D0よりも大きくなる。
このようにして、一対のAFセンサ721A,721Bで受光された被写体像の相対的な位置関係を検出することにより、撮像レンズ21の現在位置に関するデフォーカス量、即ち、現在の焦点位置の合焦位置に対するずれ量及びずれ方向を検出することができる。換言すれば、一対のAFセンサ721A,721Bは、距離D0に対する距離D2/距離D3の情報を、撮像レンズ21の現在位置に関するデフォーカス量を示す位相差検出信号として検出することになる。
制御部73は、AFモジュール72の一対のAFセンサ721A,721Bで得られる位相差検出信号を基に、撮像レンズ21の現在位置に関するデフォーカス量を演算し、その演算結果を基にレンズ駆動部74を介して撮像レンズ21をその光軸方向に移動させるフォーカス制御を行うことになる。
[2−3.一対のAFセンサの画素構成]
次に、一対のAFセンサの画素構成について説明する。図2に示すように、一対のAFセンサ721A1,721B1及び一対のAFセンサ721A2,721B2は、光電変換部を含む画素75が直線状に多数(例えば、100画素など)配置されて成る、所謂、ラインセンサの構成となっている。画素75としては、CCDセンサを用いることもできるが、本実施形態では、CMOSセンサを用いるものとする。
(画素回路)
図6は、画素75の回路構成の一例を示す回路図である。図6に示すように、本回路例に係る画素75は、光電変換部として、例えばS/Nのよい周知の埋め込み型画素構造のフォトダイオード81を用いる。画素75は、フォトダイオード81に加えて、例えば、転送トランジスタ(読出しゲート部)82、リセットトランジスタ83、増幅トランジスタ84、及び、選択トランジスタ85の4つのトランジスタを有している。
ここでは、4つのトランジスタ82〜85として、例えばNチャネルのMOSトランジスタを用いている。ただし、ここで例示した転送トランジスタ82、リセットトランジスタ83、増幅トランジスタ84、及び、選択トランジスタ85の導電型の組み合わせは一例に過ぎず、これらの組み合わせに限られるものではない。
この画素75に対して、画素駆動線87として、例えば、転送線871、リセット線872、及び、選択線873の3本の駆動配線が各画素に対して共通に配線されている。これら転送線871、リセット線872および選択線873には、図示せぬ駆動部から、画素75を駆動する駆動信号である転送パルスφTRF、リセットパルスφRST、及び、選択パルスφSELが与えられる。
フォトダイオード81は、アノード電極が負側電源(例えば、グランド)に接続されており、受光した光(入射光)をその光量に応じた電荷量の光電荷(ここでは、光電子)に光電変換してその光電荷を蓄積する。フォトダイオード81のカソード電極は、転送トランジスタ82を介して増幅トランジスタ84のゲート電極と電気的に接続されている。増幅トランジスタ84のゲート電極と電気的に繋がったノード86をFD(フローティングディフュージョン/浮遊拡散領域)部と呼ぶ。
転送トランジスタ82は、フォトダイオード81のカソード電極とFD部86との間に接続されている。転送トランジスタ82のゲート電極には、高レベル(例えば、Vddレベル)がアクティブ(以下、「Highアクティブ」と記述する)の転送パルスφTRFが転送線871を介して与えられる。これにより、転送トランジスタ82は導通状態となり、フォトダイオード81で光電変換された光電荷をFD部86に転送する。
リセットトランジスタ83は、ドレイン電極が画素電源Vddに、ソース電極がFD部86にそれぞれ接続されている。リセットトランジスタ83のゲート電極には、HighアクティブのリセットパルスφRSTがリセット線872を介して与えられる。これにより、リセットトランジスタ83は導通状態となり、FD部86の電荷を画素電源Vddに捨てることによって当該FD部86をリセットする。
増幅トランジスタ84は、ゲート電極がFD部86に、ドレイン電極が画素電源Vddにそれぞれ接続されている。そして、増幅トランジスタ84は、リセットトランジスタ83によってリセットした後のFD部86の電位をリセット信号(リセットレベル)Vresetとして出力する。増幅トランジスタ84はさらに、転送トランジスタ82によって信号電荷を転送した後のFD部86の電位を光蓄積信号(信号レベル)Vsigとして出力する。
選択トランジスタ85は、例えば、ドレイン電極が増幅トランジスタ84のソース電極に、ソース電極が信号線88にそれぞれ接続されている。選択トランジスタ85のゲート電極には、Highアクティブの選択パルスφSELが選択線873を介して与えられる。これにより、選択トランジスタ85は導通状態となり、画素75を選択状態として増幅トランジスタ84から出力される信号を信号線88に出力する。
ここでは、選択トランジスタ85について、増幅トランジスタ84のソース電極と信号線88との間に接続する回路構成としたが、画素電源Vddと増幅トランジスタ84のドレイン電極との間に接続する回路構成を採ることも可能である。
また、画素75としては、上記構成の4つのトランジスタからなる画素構成のものに限られるものではない。例えば、増幅トランジスタ84と選択トランジスタ85とを兼用した3つのトランジスタからなる画素構成のものなどであってもよく、その画素回路の構成は問わない。
上述した構成の画素75においては、リセットトランジスタ83によるリセット動作時に、FD部86の電位がリセット成分として出力される。このとき画素75から出力されるリセット成分は、画素固有の固定パターンノイズを含む成分となる。リセット動作後、転送トランジスタ82によってフォトダイオード81の信号電荷がFD部86に転送される。
このとき、リセット成分に加えて、フォトダイオード81への入射光量に応じた信号成分が画素75から出力される。すなわち、信号成分には、画素固有の固定パターンノイズに相当するリセット成分も含まれている。そして、後述する信号処理部におけるCDS(Correlated Double Sampling:相関二重サンプリング)動作によって固定パターンノイズを除去する処理が行われる。
(信号処理部)
上記の構成の画素75が直線状に多数配置されて成るAFセンサ(ラインセンサ)から画素単位で出力される画素信号は、信号処理部(信号読出回路部)によって並列的に処理されつつ読み出される。この信号処理部の構成の一例を図7に示す。
本例に係る信号処理部90は、n個の画素751〜75nから出力されるアナログの画素信号をデジタルの画素信号に変換するアナログ−デジタル変換回路から成る構成となっている。尚、信号線88には、電流源部91が接続されている。電流源部91は、信号線881〜88nの各々と基準ノード(例えば、グランド)との間に接続された電流源911(9111〜911n)から成る。
信号処理部90は、ラインセンサの各画素751〜75n毎、即ち、信号線881〜88n毎に設けられたADC(アナログ−デジタル変換)回路92(921〜92n)と、参照電圧生成部93とを有する。ADC回路92(921〜92n)は、画素アレイ部11の各画素751〜75nから出力されるアナログ信号(画素信号)をデジタル信号に変換する。
参照電圧生成部93は、時間が経過するにつれてレベル(電圧値)が階段状に漸次変化する、所謂、ランプ(RAMP)波形(傾斜状の波形)の参照電圧Vrefを生成する。参照電圧生成部93については、例えば、DAC(デジタル−アナログ変換)回路を用いて構成することができる。但し、参照電圧生成部93としては、DAC回路を用いた構成のものに限られるものではない。参照電圧生成部93は、生成した参照電圧VrefをADC回路921〜92nに対して共通に供給する。
ADC回路921〜92nは全て同じ構成となっている。ここでは、n個目の画素75nに対応するAD変換回路92nを例に挙げて説明するものとする。AD変換回路92nは、比較器94、カウンタ部である例えばアップ/ダウンカウンタ(図中、「U/DCNT」と記している)95、及び、スイッチ96を有する構成となっている。
比較器94は、n個目の画素75nから出力される画素信号に応じた信号線88nの信号電圧Voutを比較入力とし、参照電圧生成部93から供給されるランプ波の参照電圧Vrefを基準入力とし、両入力を比較する。そして、比較器94は、例えば、参照電圧Vrefが信号電圧Voutよりも大なるときに出力が第1の状態(例えば、高レベル)になり、参照電圧Vrefが信号電圧Vout以下のときに出力が第2の状態(例えば、低レベル)になる。
アップ/ダウンカウンタ95には、参照電圧生成部93から参照電圧Vrefが出力されるタイミングと同じタイミングで、図示せぬタイミング発生部からクロックCKが与えられる。アップ/ダウンカウンタ95は、クロックCKに同期してダウン(DOWN)カウント、または、アップ(UP)カウントを行うことで、比較器94での比較動作の開始から比較動作の終了までの比較時間(比較期間)を計測する。
スイッチ96は、図示せぬ走査部による走査の下に、順にオン(閉)状態となることにより、アップ/ダウンカウンタ95のカウント値を、画素75nから出力されるアナログの画素信号に対応したデジタルデータとして読み出す。
上述したADC回路構成の信号処理部90においては、画素75から順に出力されるリセット成分及び信号成分に対応して2回の読み出し動作が行われる。1回目の読み出し動作では、リセット成分に対する比較器94での比較時間について、アップ/ダウンカウンタ95で例えばダウンカウント動作が行われる。
2回目の読み出し動作では、信号成分に対する比較器94での比較時間について、アップ/ダウンカウンタ95で1回目と逆のアップカウント動作が行われる。これにより、アップ/ダウンカウンタ95には、比較器94での(2回目の比較時間)−(1回目の比較時間)の減算処理の結果に応じたカウント値が保持される。
この2回の読み出し動作と、アップ/ダウンカウンタ95で減算処理により、画素75のリセット成分(リセットレベル)と信号成分(信号レベル)とをそれぞれ独立にAD変換し、ノイズ除去のためのCDS処理がデジタル領域で行われる。この一連のAD変換動作のアップ/ダウンカウンタ95のカウント値は、AD変換されたデジタル値としてスイッチ96を介して読み出される。
[2−4.AFセンサに対する蓄積動作の制御]
続いて、AFモジュール72において、制御部73による制御の下で実行される、一対のAFセンサ721A,721Bに対する蓄積動作の制御について説明する。
AFモジュール72は、一対のAFセンサ721A,721Bでの電荷の蓄積時間(蓄積動作に要する時間)を制御部73が計算して求め、その蓄積時間を一対のAFセンサ721A,721Bに対して設定する。そして、制御部73が設定した蓄積時間内に各画素に蓄積される電荷量を基にオートフォーカス制御が行われる。
このオートフォーカス制御において、AFセンサ721A,721Bの各画素75の出力レベルが最適値でない場合、画素75の出力レベルを一度リセットし、同一のゲインでの再蓄積動作を1回以上繰り返すことがある。ここで、「最適値」とは、AFセンサ721A,721Bのダイナミックレンジの最大値もしくはその近傍の値をいう。具体的には、一例として、AFセンサ721A,721Bのダイナミックレンジを1[V]としたとき、画素75の出力レベルが1[V]もしくはその近傍の値であれば、当該出力レベルが最適値であるということになる。
(参考例)
AFセンサ721A,721Bの蓄積時間の制御に関して、従来の制御例を参考例として図8を用いて説明する。
一例として、最初に50[ms]の蓄積時間を制御部73が設定した仮定とする。そして、このときの画素75の出力レベルが500[mV]だったと仮定する。AFセンサ721A,721Bのダイナミックレンジが例えば1[V]だと仮定すると、500[mV]の出力レベルでは、1[V]の出力振幅のダイナミックレンジに対して小さいため、S/Nの悪いAF出力を得ることになる。すなわち、500[mV]の出力レベルは最適値でないということになる。
この場合、従来は、制御部73が蓄積時間を計算し直して倍の100[ms]の蓄積時間を設定することによって再度蓄積制御を行う。蓄積時間を倍の100[ms]に設定することにより、1000[mV]の出力レベル、即ち、ダイナミックレンジの最大値もしくはその近傍の出力レベルを得ることができるため、S/NのよいAF出力を得ることができる。
以上の2回の蓄積動作(蓄積制御)に要したトータルの蓄積時間は、1回目の50[ms]と2回目の100[ms]とで合計約150[ms]となる。ここで、トータルの蓄積時間が長くなると、前にも述べたように、オートフォーカス制御の時間が長くなるために、狙ったシャッタタイミングでシャッタを切ることができない、あるいは、カメラの連射スピードが落ちるなどの不具合が発生しやすくなる。ゲインを上げて再蓄積動作を行うようにすれば、1回あたりの蓄積時間を短縮することができるが、画素出力のS/Nが悪化するため、ピントずれが発生する可能性が高くなる。
一方、フォトダイオードの出力を直接読み出す方式や、埋め込み型画素構造でもFD部を一時的なメモリ部として使用するなどの方式を採るAFセンサでは、画素出力を非破壊で読み出すことができる。従って、1回目の読み出し時の出力レベルが最適値よりも小さい場合は、最適値が得られる時間で再読み出しを行うことができるため、再蓄積動作の頻度を減らすことができる。しかし、これらの方式を採った場合、動作時の暗電流が大きいこと、先述したCDSなどの画素のリセットノイズを減らす処理を行うことができなくなることなどから、画素出力のS/Nが悪くなってしまう。
また、埋め込み型画素構造のフォトダイオードの出力をこまめに読み出し、その出力を随時加算するようにする方式を採る場合には、再蓄積動作の回数とS/N悪化の回避が期待できる。しかしながら、当該方式を採った場合には、別途、加算回路やメモリを追加する必要があるために、AFセンサのチップ面積の増加もしくは外部部品のコスト増加の要因となる。
そこで、本実施形態に係るAFモジュール72においては、制御部73による制御の下に、一対のセンサ721A,721Bに対して再蓄積動作を行うとき、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力に今回設定の蓄積時間でのセンサ出力を加算するようにする。以下に、具体的な実施例について説明する。
(実施例1)
図9は、実施例1に係るAFセンサの蓄積時間の制御についての説明図である。ここでも、一例として、AFセンサ721A,721Bのダイナミックレンジが1[V]であるものと仮定して説明する。
参考例に係る制御の場合と同様に、最初に50[ms]の蓄積時間を制御部73が設定したと仮定する。そして、このときの画素75の出力レベルが500[mV]だったと仮定する。この出力レベルは、AFセンサ721A,721Bの1[V]のダイナミックレンジダイナミックレンジに対して最適値ではないため、制御部73による制御の下に、当該出力レベルに対応するアップ/ダウンカウンタ95(図7参照)のカウント値をリセットせず、当該カウンタ95にそのまま保持(メモリ)する。
続いて、再蓄積動作に移行する訳であるが、このとき、制御部73は、1回目の500[mV]の出力レベルを基に、倍の100[ms]の蓄積時間ではなく、1回目の出力レベルに2回目の出力レベルを加算することによって最適値(本例では、1000[mV])になるように50[ms]の蓄積時間を設定する。すなわち、制御部73は、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力と最適値との差分に対応する蓄積時間を今回設定の蓄積時間として設定する。
この50[ms]の蓄積時間での再蓄積動作を行い、アップ/ダウンカウンタ95において、50[ms]の蓄積時間で得られる2回目の出力レベル、即ち、500[mV]に対応するアップカウント動作を行うようにする。これにより、アップ/ダウンカウンタ95において、1回目の500[mV]の出力レベルと2回目の500[mV]の出力レベルとが加算され、1000[mV]の出力レベルを得ることができる。すなわち、ダイナミックレンジの最大値もしくはその近傍の出力レベルを得ることができるため、S/NのよいAF出力を得ることができる。
上述した実施例1に係る制御の場合には、2回の蓄積動作(蓄積制御)に要したトータルの蓄積時間は、1回目の50[ms]と2回目の50[ms]とで合計約100[ms]となり、参考例に係る制御の場合に比べて2/3の時間になる。これにより、参考例に係る制御の場合に比べて、狙ったシャッタタイミングでシャッタを切ることができる、あるいは、カメラの連射スピードが落ちないなどの効果を得ることができる。その結果、特に、一眼レフカメラの暗所におけるAF動作のスピードアップや精度の向上を図ることができる。
また、画素75がCMOSセンサであり、信号処理部90がADC回路構成となっている。従って、デジタルでの加算処理を行うことができる。より具体的には、信号処理部90がカウンタ部(本例では、アップ/ダウンカウンタ95)を有するADC回路構成であり、専用の加算回路を別途設けなくても、当該カウンタ部で加算処理を行うことができる。これにより、再蓄積動作を行うとき、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力に今回設定の蓄積時間でのセンサ出力を加算する制御方式を採ってもAFセンサのチップ面積が増大することがない。
一方、画素75がCCDセンサの場合は、レジスタや画素内でのアナログでの加算処理を行うことになるため、暗電流の影響を受けることになる。従って、実施例1に係る制御の場合には、デジタルでの加算処理を行うことができることにより、CCDセンサの場合のようなアナログでの加算で起きる暗電流の影響も受けないという利点もある。
尚、本実施例1では、再蓄積動作を1回、計2回の蓄積動作を行う場合を例に挙げて説明したが、これに限られるものではない。すなわち、3回以上の蓄積動作で同様の加算処理の動作を行うようにすることもでき、これによって出力精度をより向上できる。
また、本実施例1では、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力と今回設定の蓄積時間でのセンサ出力との加算処理を、信号処理部90のカウンタ部(アップ/ダウンカウンタ95)で行う場合を例に挙げたが、これは一例である。他の例としては、例えば、AFセンサと同じチップ(半導体基板)にメモリ部を搭載し、当該メモリ部で上記の加算処理を行う構成とすることもできる。
因みに、画素が行列状に2次元配置されて成るエリアセンサの場合、画素数が百万個単位と非常に多いためにチップ内にメモリ部を搭載することは難しい。これに対して、AFセンサの場合ラインセンサであり、画素数がエリアセンサに比べて非常に少ないため、AFセンサと同じチップにメモリ部を搭載することが容易である。また、メモリ部での加算処理の方が、信号処理部90のカウンタ部で加算処理を行う場合に比べて設計が簡単であるという利点もある。
(実施例2)
図10は、実施例2に係るAFセンサの蓄積時間の制御についての説明図である。ここでも、一例として、AFセンサ721A,721Bのダイナミックレンジが1[V]であるものと仮定して説明する。
最初の50[ms]の蓄積時間での画素75の出力のピーク値を検出すれば、欲しい出力振幅を狙って2回目の蓄積時間、即ち、再蓄積動作の蓄積時間を設定し、所望の出力振幅を得ることができる。そこで、本実施例2に係る制御部73は、AFセンサ721A,721Bに対して再蓄積動作を行うとき、最初に設定した蓄積時間でのセンサ出力のピーク値を検出し、当該ピーク値に基づいて再蓄積動作の蓄積時間を設定する制御を行う。
この制御部73の作用により、モニタセンサを用いなくても、AFセンサ721A,721Bの画素出力を基に、自動的に蓄積動作を終了する機能(以下、「自動蓄積終了機能」と記述する)を実現できる。ここで、「モニタセンサ」とは、従来のCCDセンサから成るAFセンサにおいて、当該AFセンサに近傍に配置され、数十画素分の光量の平均値を検出するセンサのことである。
すなわち、従来のCCDセンサから成るAFセンサにあっては、自動蓄積終了機能を実現するには、モニタセンサがAFセンサとは別に必要であった。これに対し、最初に設定した蓄積時間でのセンサ出力のピーク値に基づいて再蓄積動作の蓄積時間を設定する構成を採ることにより、モニタセンサを用いなくても、自動蓄積終了機能を実現できる。これにより、外部からのAFセンサの制御動作を簡略化できる。しかも、モニタセンサを用いる場合のような、AFセンサとの空間的な位置関係が異なることによる被写体の像光の光量の検出間違いが起きなく、AFセンサの出力最適値への合わせ込みがしやすいという利点がある。
<3.本開示の構成>
尚、本開示は以下のような構成を採ることができる。
(1)撮像レンズを経た光束に基づいて当該撮像レンズの焦点のずれ方向及びずれ量を表わす位相差検出信号を得る少なくとも一対のセンサと、
前記一対のセンサに対する蓄積動作の制御を行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記一対のセンサに対して再蓄積動作を行うとき、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力に今回設定の蓄積時間でのセンサ出力を加算する制御を行うオートフォーカス装置。
(2)前記制御部は、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力が最適値でない場合に、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力に今回設定の蓄積時間でのセンサ出力を加算する制御を行う上記(1)に記載のオートフォーカス装置。
(3)前記最適値は、前記一対のセンサのダイナミックレンジの最大値あるいはその近傍の値である上記(2)に記載のオートフォーカス装置。
(4)前記制御部は、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力と前記最適値との差分に対応する蓄積時間を今回設定の蓄積時間とする上記(2)または上記(3)に記載のオートフォーカス装置。
(5)前記一対のセンサは、光電変換部を含む画素が直線状に配置されて成るラインセンサである上記(1)から上記(4)のいずれかに記載のオートフォーカス装置。
(6)前記制御部は、前記一対のセンサと同じチップに搭載されたメモリ部にて前回設定の蓄積時間でのセンサ出力に今回設定の蓄積時間でのセンサ出力を加算する上記(5)に記載のオートフォーカス装置。
(7)前記画素は、CMOSセンサから成る上記(5)に記載のオートフォーカス装置。
(8)前記一対のセンサは、前記画素から読み出されるアナログの画素信号をデジタルの画素信号に変換するアナログ−デジタル変換回路を有する上記(7)に記載のオートフォーカス装置。
(9)前記アナログ−デジタル変換回路は、前記画素から読み出される信号レベルの大きさに応じた時間だけカウント動作を行うカウンタ部を有し、
前記カウンタ部は、前記制御部による制御の下に、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力に対応するカウント値を保持し、当該カウント値に対して今回設定の蓄積時間でのセンサ出力に対応するカウント動作を行う上記(8)に記載のオートフォーカス装置。
(10)撮像レンズを経た光束に基づいて当該撮像レンズの焦点のずれ方向及びずれ量を表わす位相差検出信号を得る少なくとも一対のセンサと、
前記一対のセンサに対する蓄積動作の制御を行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記一対のセンサに対して再蓄積動作を行うとき、最初に設定した蓄積時間でのセンサ出力のピーク値に基づいて再蓄積動作の蓄積時間を設定するオートフォーカス装置。
(11)前記一対のセンサは、光電変換部を含む画素が直線状に配置されて成るラインセンサである上記(10)に記載のオートフォーカス装置。
(12)前記画素は、CMOSセンサから成る上記(11)に記載のオートフォーカス装置。
(13)撮像レンズを経た光束に基づいて当該撮像レンズの焦点のずれ方向及びずれ量を表わす位相差検出信号を得る少なくとも一対のセンサを有し、前記一対のセンサに対する蓄積動作の制御を行うオートフォーカス装置の制御に当たって、
前記一対のセンサに対して再蓄積動作を行うとき、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力に今回設定の蓄積時間でのセンサ出力を加算するオートフォーカス制御方法。
(14)撮像レンズを経た光束に基づいて当該撮像レンズの焦点のずれ方向及びずれ量を表わす位相差検出信号を得る少なくとも一対のセンサを有し、前記一対のセンサに対する蓄積動作の制御を行うオートフォーカス装置の制御に当たって、
前記一対のセンサに対して再蓄積動作を行うとき、最初に設定した蓄積時間でのセンサ出力のピーク値に基づいて再蓄積動作の蓄積時間を設定するオートフォーカス制御方法。
(15)撮像レンズを経た光束に基づいて当該撮像レンズの焦点のずれ方向及びずれ量を表わす位相差検出信号を得る少なくとも一対のセンサと、
前記一対のセンサに対する蓄積動作の制御を行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記一対のセンサに対して再蓄積動作を行うとき、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力に今回設定の蓄積時間でのセンサ出力を加算する制御を行うオートフォーカス装置を有する撮像装置。
(16)撮像レンズを経た光束に基づいて当該撮像レンズの焦点のずれ方向及びずれ量を表わす位相差検出信号を得る少なくとも一対のセンサと、
前記一対のセンサに対する蓄積動作の制御を行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記一対のセンサに対して再蓄積動作を行うとき、最初に設定した蓄積時間でのセンサ出力のピーク値に基づいて再蓄積動作の蓄積時間を設定するオートフォーカス装置を有する撮像装置。
10・・・撮像装置、20・・・光学系、21・・・撮像レンズ、30・・・ミラー系、40・・・撮像素子、50・・・ファインダ系、60・・・信号処理部、70…オートフォーカス部、71・・・ミラー、72・・・AFモジュール、73…制御部、74…レンズ駆動部、75・・・画素、81・・・フォトダイオード、82・・・転送トランジスタ(読出しゲート部)、83・・・リセットトランジスタ、84・・・増幅トランジスタ、85…選択トランジスタ、86・・・FD部、90…信号処理部、92(921〜92n)・・・ADC(アナログ−デジタル変換)回路、721A,721B(721A1,721B1,721A2,721B2)・・・一対のAFセンサ

Claims (16)

  1. 撮像レンズを経た光束に基づいて当該撮像レンズの焦点のずれ方向及びずれ量を表わす位相差検出信号を得る少なくとも一対のセンサと、
    前記一対のセンサに対する蓄積動作の制御を行う制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記一対のセンサに対して再蓄積動作を行うとき、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力に今回設定の蓄積時間でのセンサ出力を加算する制御を行うオートフォーカス装置。
  2. 前記制御部は、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力が最適値でない場合に、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力に今回設定の蓄積時間でのセンサ出力を加算する制御を行う請求項1に記載のオートフォーカス装置。
  3. 前記最適値は、前記一対のセンサのダイナミックレンジの最大値あるいはその近傍の値である請求項2に記載のオートフォーカス装置。
  4. 前記制御部は、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力と前記最適値との差分に対応する蓄積時間を今回設定の蓄積時間とする請求項2に記載のオートフォーカス装置。
  5. 前記一対のセンサは、光電変換部を含む画素が直線状に配置されて成るラインセンサである請求項1に記載のオートフォーカス装置。
  6. 前記制御部は、前記一対のセンサと同じチップに搭載されたメモリ部にて前回設定の蓄積時間でのセンサ出力に今回設定の蓄積時間でのセンサ出力を加算する請求項5に記載のオートフォーカス装置。
  7. 前記画素は、CMOSセンサから成る請求項5に記載のオートフォーカス装置。
  8. 前記一対のセンサは、前記画素から読み出されるアナログの画素信号をデジタルの画素信号に変換するアナログ−デジタル変換回路を有する請求項7に記載のオートフォーカス装置。
  9. 前記アナログ−デジタル変換回路は、前記画素から読み出される信号レベルの大きさに応じた時間だけカウント動作を行うカウンタ部を有し、
    前記カウンタ部は、前記制御部による制御の下に、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力に対応するカウント値を保持し、当該カウント値に対して今回設定の蓄積時間でのセンサ出力に対応するカウント動作を行う請求項8に記載のオートフォーカス装置。
  10. 撮像レンズを経た光束に基づいて当該撮像レンズの焦点のずれ方向及びずれ量を表わす位相差検出信号を得る少なくとも一対のセンサと、
    前記一対のセンサに対する蓄積動作の制御を行う制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記一対のセンサに対して再蓄積動作を行うとき、最初に設定した蓄積時間でのセンサ出力のピーク値に基づいて再蓄積動作の蓄積時間を設定するオートフォーカス装置。
  11. 前記一対のセンサは、光電変換部を含む画素が直線状に配置されて成るラインセンサである請求項10に記載のオートフォーカス装置。
  12. 前記画素は、CMOSセンサから成る請求項11に記載のオートフォーカス装置。
  13. 撮像レンズを経た光束に基づいて当該撮像レンズの焦点のずれ方向及びずれ量を表わす位相差検出信号を得る少なくとも一対のセンサを有し、前記一対のセンサに対する蓄積動作の制御を行うオートフォーカス装置の制御に当たって、
    前記一対のセンサに対して再蓄積動作を行うとき、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力に今回設定の蓄積時間でのセンサ出力を加算するオートフォーカス制御方法。
  14. 撮像レンズを経た光束に基づいて当該撮像レンズの焦点のずれ方向及びずれ量を表わす位相差検出信号を得る少なくとも一対のセンサを有し、前記一対のセンサに対する蓄積動作の制御を行うオートフォーカス装置の制御に当たって、
    前記一対のセンサに対して再蓄積動作を行うとき、最初に設定した蓄積時間でのセンサ出力のピーク値に基づいて再蓄積動作の蓄積時間を設定するオートフォーカス制御方法。
  15. 撮像レンズを経た光束に基づいて当該撮像レンズの焦点のずれ方向及びずれ量を表わす位相差検出信号を得る少なくとも一対のセンサと、
    前記一対のセンサに対する蓄積動作の制御を行う制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記一対のセンサに対して再蓄積動作を行うとき、前回設定の蓄積時間でのセンサ出力に今回設定の蓄積時間でのセンサ出力を加算する制御を行うオートフォーカス装置を有する撮像装置。
  16. 撮像レンズを経た光束に基づいて当該撮像レンズの焦点のずれ方向及びずれ量を表わす位相差検出信号を得る少なくとも一対のセンサと、
    前記一対のセンサに対する蓄積動作の制御を行う制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記一対のセンサに対して再蓄積動作を行うとき、最初に設定した蓄積時間でのセンサ出力のピーク値に基づいて再蓄積動作の蓄積時間を設定するオートフォーカス装置を有する撮像装置。
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