JP2013171039A - タッチプローブ - Google Patents
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Abstract
【課題】光学画像センサ上の空間的強度分布が、フィーラの変位に従って変化するタッチプローブを提供する。
【解決手段】タッチプローブは、固定部材と、1又は複数の弾性エレメント400によって、固定部材に対して静止位置に保持され、偏差の力に応じて静止位置から移動することが可能であるフィーラ100と、固定部材に対するフィーラ100の変位によって駆動される光源68を含むシステムと、光源68によって発された光を受ける光学画像センサと、光源68と光学画像センサ61との間の光路上に介在する光学マスク65とを含む。
【選択図】図8
【解決手段】タッチプローブは、固定部材と、1又は複数の弾性エレメント400によって、固定部材に対して静止位置に保持され、偏差の力に応じて静止位置から移動することが可能であるフィーラ100と、固定部材に対するフィーラ100の変位によって駆動される光源68を含むシステムと、光源68によって発された光を受ける光学画像センサと、光源68と光学画像センサ61との間の光路上に介在する光学マスク65とを含む。
【選択図】図8
Description
本発明は、座標測定機のためのタッチプローブ又はコンタクトプローブに関し、特に、しかし限定的ではなく、トリガタイプのコンタクトプローブに関する。
タッチプローブ、及び機械的部分の表面の座標を測定するための測定機とともにそれらを使用することは、計測学の分野では周知である。典型的なケースでは、コンタクトプローブは、測定機の可動プラットフォーム上への組み立てのための機械的インターフェイスと、先端にルビー球を有し、測定される表面に接触するように設計されたスタイラスとを含む。スタイラスが当該部分に接触し、その静止位置から移動すると、プローブは、接触が生じたことを示す電気信号を発する。この信号は、機械の瞬間的な座標を記録して、当該部分への接触点の座標を計算する制御部に送信される。
アナログプローブは、スキャニングプローブとも呼ばれ、1又は複数の軸に沿ったスタイラスの偏差(deflection)を測定することが可能であることがさらに知られている。これらのプローブは、その名が示す通り、当該部分の表面をスキャニングして、軌道に沿った座標を測定することによって用いられる。
周知の変形では、たとえば欧州特許第0764827号、米国特許第4270275号又は米国特許第6760977号にあるように、スタイラスは、対称的に配置され、各々がプローブ本体と一体結合された2つの球体上に載置されている3本の放射状のピンを有する支持部上に固定される。この構成は、6つの独立した接触点での均衡的な接続を構成し、プローブ本体に対するスタイラスの相対位置は、それによって正確にかつ再現可能に定められる。トリガ信号は、ピンのうち1つが、通常時にはその上に載置されている2つの球面から持ち上がることによって、2つの球面間の電気的接触を遮断したときに生成される。これらの簡易な構造のプローブによって、信頼性と精度とが組み合わせられるが、いくつかの制限を受ける。特に、横向きの力に対するプローブの感度は一定ではなく、外力の向きに応じて変化し、3本のピンの方向に対応する3つのローブを示す。この感度の変化は、タッチトリガリングの繰り返し精度にとって、ひいては測定の質にとって有害である。ピンの配置を変更することは、たとえば欧州特許第1610087号又は独国特許第3713415号に記載されているように、この異方性を低減することができるが、それでもなお完全に取り除くことはない。
欧州特許出願第0360853号は、電気回路が、加えられた力に対して直接的に感度が高いひずみゲージに置き換えられているセンサを提案することによって、これらの課題を改善しようと試みている。
他の実施形態では、たとえば米国特許第5435072号及び欧州特許第0415579号の文献にプローブが記載されており、スタイラスと、測定される部分との間の接触が、振動センサによって、又は光学センサによって検出される。
国際特許出願公開第2012007561号は、固定された画像検出器及びアレイに対する光源の位置を判定するための測定装置を記載している。
本発明の1つの目的は、周知のタッチプローブの不利点がなく、とりわけ横力に対して一定の感度を示すタッチプローブを提案することである。
本発明の別の目的は、従来技術のプローブよりもさらに感度が高く正確なさらなるタッチプローブを提案することである。
これらの例は、添付の特許請求の範囲の特徴を有する装置によって実現される。
図1を参照すると、本発明のタッチプローブは、一実施形態において、支持部の3本のピン65(部分的に見られる)と、フィーラモジュール(感触器モジュール)と一体結合された6つのボール(図示せず)との間の、6つの接触点によって定められた静止位置に、ばね66によって弾性的に保持された支持部105の上に取り付けられたスタイラス100を有するフィーラモジュール60を含む。この構成は、スタイラスが外力の作用下で移動し、この外力が作用しなくなったときに静止位置にぴったりと戻ることを可能にする。システムが接触を検出した時に測定機の移動を止めるために、一定の間隙(オーバトラベル)が必要とされるため、スタイラスのこの弾性的な組み立ては、このタイムフレーム中に、接触力を制限することを可能にする。
スタイラス100がフィーラモジュール60内に取り付けられる方法は、本発明の本質的な特徴ではなく、本発明の分野から離れることなく、必要に応じて他の組み立てレイアウトを用いることができる。
フィーラモジュール60は、測定要求に応じてスタイラスを容易に交換することができるように、好ましくはプローブ35の本体に取り外し可能な方法で接続される。フィーラモジュール60及びプローブ本体は、好ましくは、測定機で現在用いられている自動ツール変更システムと互換性があるような方法で、自動的に接続及び分離されることができる。図示された例では、一方がプローブ本体に、他方がフィーラモジュールに設置された一対のマグネット52及び62を用いて接続が実現される。他の実施形態では、機械的コネクタ、たとえば出願人名による欧州特許第1577050号文献に記載された自動コネクタによって、接続が実現されることができる。モジュール性が必要とされない場合、フィーラモジュール及びプローブ本体は、永続的な方法で接続されることができる。
プローブ35の本体は、それを測定機の可動プラットフォームに固定するための接続装置32を備える。図示された例では、M8規格ねじ32によって接続が実現されるが、他の接続機構が可能である。軸方向の電気接点33は、以下でさらに分かるように、プローブ本体内部の電子機器が、外部電源によって電力供給されることを可能にする。必要であれば、単一接点33は、複数の接点によって置き換えられることができる。
フィーラモジュールは、マグネット52、62又は任意の他の好適な接続手段を介して、支持部55と一体結合され、支持部55は、弾性構造体45によってプローブ35本体の内側の位置に保持され、x軸、y軸、z軸に沿ったスタイラスの偏差(deflections)に所定の限度内で追従することができる。本発明のフレーム内では、弾性構造体は、異なる形状を有することができる。構造体45は、好ましくは3方向に向かって同じ弾性を示すような寸法を有する。
ロッド42は、その下側において支持部55に一体結合されるとともに、その上側に光源68、たとえば発光ダイオード(LED)を担持する。これにより、スタイラスの偏差の動き(deflection movements)は、光源68の比例した変位に変換される。
本発明の重要な態様では、プローブ本体は、光源68と並置されて、光源によって発された光を受ける画像センサ、たとえばCCDセンサ61又は任意の他の好適な光学画像センサをさらに含む。符号化光学マスク65は、光源68と画像センサ61との間の光路上に介在する。光学マスク65は、センサ上に、光源68の変位に従って動く不均一な光の強度の分布を投射する。処理回路は、好ましくは画像センサ61と同じシリコンチップ上に組み込まれ、センサの表面上の光強度の分布から、プローブ本体に対する3次元x、y、zに従ったスタイラスの偏差を判定する。
光源68、マスク65及び画像センサ61で構成されるトランスデューサの動作原理は、欧州特許出願公開1750099B1、欧州特許出願公開2169357A1及び国際特許出願公開2010112082A1の文献に記載されており、本明細書では詳細には分析されていない。図2で表された例では、光学マスク65は、規則的なタイルのアレイ125と、斜めのセグメントのアレイからなるコードとを含む2次元コードを持つ。図示された例では、たとえば、セグメント121に平行なセグメントは、2進値「1」を符号化し、一方でセグメント120に平行なセグメントは、2進値「0」を符号化する。
有利には、セグメントによって表現された2次元コードは、タイルのアレイ125の解像度による絶対的な位置決めを可能にし、一方で光分布の軸に沿った投射によって得られた信号131及び132の補間は、x及びyでの相対位置を正確に判定することを可能にする。しかし、他の構成が可能である。
読み取り及び処理速度を向上させるために、画素は、任意にはゾーン毎にグループ分けされ、各々のゾーンは特定の測定専用であり、事実上独立したセンサを構成している。図3Aに図示された例では、画像センサ61の画素は、4つの四半分141、142、143、144に配置される。対角線上に配置された四半分141及び143は、x方向の変位を判定するように配置され、一方、他の2つの四半分は、y方向の変位を判定するように設計される。図2に示された例を参照すると、処理回路は、四半分の各々において、測定を希望する変位の方向に沿って、2つの投射131、132の1つを計算するように限定されることができ、これによって操作の数を限定する。また、光学マスク65に記録された符号は、四半分に分割して、結果として簡略化することができる。2つの投射X及びYが位置を判定するために用いられる場合、2Dセンサは、各々がX又はYにおけるライン上の光強度を測定する2つの1Dセンサに簡略化されることができる。線形センサ(CCD)に接続された平行な光ファイバのアレイは、この機能を実現することができる。
図示されていない代替の実施形態では、光学マスクは存在せず、そこで不均一な光源、たとえば、画像センサ61の表面上に不均一な光強度の分布を生成する光源が用いられる。この目的のために、高度に異方性の放射プロファイルを有するLED、レーザダイオード、干渉縞を生成する光学系、又は他の任意の適切な不均一性光源を用いることが可能であり、これらの光源は、処理回路が、センサの表面上の光強度の分布から、3次元x、y、zに沿ったスタイラスの偏差を判定することを可能にする。
図示されていない別の変形では、光学マスクは、図3のように複数の透明及び不透明領域ではなく、異なる光学特性を有する適切な透明領域の配置を含み、センサの表面上に可変の光強度分布を生成する。レンズのアレイは、有利には光学マスクで用いられて、センサ上の光分布の強度及びコントラストを増大させることができる。
図3Aは、x軸に沿って光源68に変位がある状況を図示する。四半分141及び143は同じ変位を記録し、一方で他の2つの四半分は、変動を記録していない。反対に、図3Bに見られるように、y軸方向にのみ変位がある場合、2つの四半分142及び144は同一の変位を記録し、四半分141及び143によっては何も測定されない。
図3Cは、z軸に沿った変位の間に生じる状況を図示する。この場合、マスク65によって投射された、変化する画像の縮尺である。四半分141及び143、及び四半分142及び144でも、反対の変位を測定する。通常のケースでは、光源68の相対移動は、x、y、及びzにおける移動の重ね合わせに分解されることができる。
本発明のこの変形の実施形態は、4つの画像センサを含み、各々が、マスクによって投射された光分布の位置の座標を測定するように構成される。
記載された例では、光学画像センサ上に投射されたマスクの画像は、フィーラ100の移動に応じて変化するが、これは、光源68が、固定部材に対するフィーラの変位によって駆動されるためである。また、本発明の範囲内にとどまりつつ、同一の効果とともに、フィーラ、マスク、又は画像センサによって駆動することが考えられる。本発明は、変形の実施形態をさらに含み、その場合、光源、マスク及びセンサがプローブ本体に対して固定されたままであるが、光学軌道は、フィーラ100の変位に応じてセンサ上の画像を修正することが可能である別の可動光学エレメント、たとえば鏡、レンズ、プリズム又は任意の他の光学エレメント又はフィーラ100によって駆動される光学エレメントの組み合わせを含む。
光源68の変位は、接触スタイラス100の変位に比例する。そして、処理回路は、フィーラの変位が所定の閾値を超えた場合、接触信号をトリガすることができる。有利には、このトリガ閾値は、処理回路を適切にリプログラミングすることによって、測定条件に応じて動的に修正されることができる。たとえば、測定機が急速に動いたときには、振動によって、又はプローブの加速及び減速に応じて測定される誤った信号を回避するために、閾値を引き上げることができ、機械がゆっくりと動いたときには、最大限の精度を目指すために、閾値を引き下げることができる。また、トリガ閾値は、より長くかつより重く、振動に対してより感度が高いスタイラスが取り付けられた場合、より大きな閾値を選択することによって、用いられるスタイラスに応じて変調されることができる。
本発明の1つの態様では、処理回路はさらに、トリガ信号の検証を行うことができ、測定される部位とフィーラ100との本当の接触から発生する信号と、たとえば振動に起因する誤った信号とを識別することができる。この識別は、たとえば、偏差信号の継続時間に基づいて、又はその時間プロファイルに基づいて実現されることができる。
また、プローブは、処理回路が、光学センサによって測定された1又は複数の軸に沿ったスタイラスの偏差を示すスキャニングモードで用いることもできる。
図示されていない変形の実施形態では、光学センサは、たとえばルーフ又はピラミッドの形状の平坦ではない表面を有し、集光及び軸方向の変位に対する感度を向上させることができる。
図4は、本発明の1つの態様の、処理回路200の可能な構造を概略的に図示する。光学センサ61は、有利には処理回路と同じ集積回路に組み込まれる。回路200は、本例では、マイクロプロセッサ230及び配線論理ユニット235を含み、センサ61の画素に関する処理動作、たとえば投射、平均化及び/又は相関を行う。ユニット237は、数学関数又は三角関数の計算専用の演算モジュール、たとえばCORDIC(座標回転ディジタルコンピュータ)技術を用いたモジュールである。
回路200は、好ましくは環境センサ、たとえば加速度計及び/又は温度センサをさらに含む。加速度計を用いて、たとえばトリガ信号の動的閾値や、プローブが衝撃を受けたかを判定する。温度センサによって供給された信号を、回路200で用いて、温度誤差を補償する。
本発明の変形の実施形態では、プローブは複数の画像センサ61を含むことができ、単一の共通の処理回路を有するか、又は各々が独自の処理回路を備えるか、もしくは各々が数個の画像センサ群によって記録された画像を処理するように構成される数個の処理回路を有する。
プロセッサ230は、好ましくは、光学画像センサ61上の、又は光学画像センサ61群上の光強度の空間分布から、光源68の位置、そして結果としてフィーラ100の位置を判定して、フィーラ100の位置及び/又は偏差を表す位置信号又は数個の位置信号を生成するようにプログラムされるか又は設計される。
処理回路は、所定のフォーマットに従って、測定機に位置信号を送信するように設計された入出力ユニット220をさらに有する。タッチプローブがトリガプローブとして用いられる場合、位置信号は、2つのとりうる値を有する2値信号であることができ、一方が本質的にゼロの偏差を示し、他方が超過されている所定のトリガ力に対応する偏差を示す。
トリガ信号は、有利には、プローブによって吸収された電流の変動の形で送信されることができる。これにより、本発明のタッチプローブが、従来のトリガタッチプローブの代替として用いられることが可能になる。フィーラの偏差の値は、好ましくは処理回路230に対して3つの座標において利用可能であり、それによって後者は、フィーラに作用する接触力を、あらゆる作用方向について計算することができる。このように、本発明のプローブは、フィーラに作用する力に等方的に依存して、偏差信号を供給することができる。本発明の別の利点は、トリガプローブに適用された場合、トリガ閾値を容易にリプログラムすることができることである。
本発明の後者の変形は、トリガ測定に用いることができ、その場合測定機は、フィーラ100を、測定される部分の表面と時間通りに接触させるようにプログラムされ、タッチプローブは、接触時に、適切なソフトウェアを用いて、接触点の座標が計算されることを可能にするトリガ信号を送信する。
本発明の変形の実施形態では、プロセッサ230は、1つ、2つ又は好ましくは3つの測定軸X、Y、及びZにおけるフィーラ100の位置及び/又は偏差を、連続性を持って表す信号を生成するようにプログラム又は設計される。そして、タッチプローブは、フィーラ100の位置及び/又は偏差を、所定のディジタルフォーマットに符号化して、それをユニット220を通して測定機に送ることができる。
本発明の後者の変形の実施形態はスキャニング測定に用いることができ、その場合測定機によってフィーラ100は、測定される部分の表面と接触した状態で軌道を進み、タッチプローブは、適切なソフトウェアを用いて、測定機に、軌道に沿った接触点の座標を計算することが可能になる偏差の値を送信する。
既存の測定システムとの互換性を確保するために、1又は数個のディジタル・アナログフォーマット変換器(DAC)を用いて、決定された測定軸に沿ってフィーラ100の位置及び/または偏差を表すアナログ信号を生成することが可能である。これらの変換器は、プローブ内部に、又は外部ユニットに組み込まれることができる。
本発明の別の態様では、入出力ユニット220により、外部ユニット、たとえば測定機のコントローラ又はコンピュータ測定システムとの双方向通信が可能になる。そして、プローブは、ユニット220を通して、適切なフォーマットで、トリガ信号及び/又は偏差測定及び/又は検証信号を送ることができる。また、プローブは、ユニット220を通して、較正データ、トリガ閾値、又は他の任意の信号を受信することができる。
図5A、5Bは、本発明の範囲内で用いられることができる可撓性構造体45を概略的に図示する。これらの構造体は、3つの柱(315)、3つのプレート又は他の堅い垂直エレメントを有し、各々の2つの先端には、横方向へのより大きな可撓性を有する1つのエレメント(312)を有する。カラー(313)を有する放射状アームは、これらの構造体の軸方向へのたわみを確保する。垂直エレメントは、一体か又は別個であることができる。図6は、変形の実施形態を図示し、柱315によって横方向への可撓性が提供されている。しかし、他の構成が可能である。
ここで、図7、8、9A、9B及び10を参照して、本発明のタッチプローブの好ましい実施形態を説明する。本変形では、プローブは、先に述べたような弾性構造体を含み、その弾性構造体は、その下側先端で支持部55に接続し、反対の先端で光源68に接続する、一体の金属部分400からなる。
弾性構造体400は、図9A、9B及び10でよりはっきりと見ることができ、図9A及び9Bは、以下でさらに分かるように、上側の可撓性部分の2つの可能な変形実施形態を表している。これは本質的に円筒形状を有し、組み立て又は溶接シームのない単一の一体型の金属部から作られる。弾性構造体400は、好ましくは機械加工によって、すなわち適切な材料、たとえば鍛鋼の円筒を旋削及びフライス加工することによって実現される。しかし、本発明の範囲内で、他の製造技術、たとえば電食、レーザ切削又は材料を取り除くための任意の他の適切な方法を用いることもまた可能である。また、弾性構造体400を、鋳造によって、又は積層造形工程、たとえば選択的なレーザフリッタリング(laser frittering)、ステレオリソグラフィー、3Dインプレッション等によって作ることも可能である。
本発明の1つの態様では、弾性構造体400は、図10及び11に見られる、本質的に円筒型の中央本体420と、2つの溝510及び520によって円筒型本体から分離された、上側及び下側2つの端部とを含む。下側端部は、その上に、たとえばチェーシング(chasing)を介してフィーラモジュール55の支持部が固定されている中央突起436を含む。また、上側端部は、その上に、たとえば接着によって光源68が取り付けられている中央突起416を含む。光源は、好ましくは可撓性の導体又は可撓性のプリント回路によって処理回路に接続される。
また、2つの端部は、プローブ本体と一体結合された周囲リング435、415をそれぞれ含み、一方で円筒型本体420の横面は、他のコンポーネントとは接触せず、フィーラ100に作用する力の影響下で動くことができる。
図9A、9Bは、弾性エレメント400の上側端部の2つの可能な変形実施形態を図示する。2つの変形は、それらの端によって周囲リング415に固定された3つの正接のガーダー417a、417b、417cと、一方で対応する正接ビームに、他方で前記端部の中央に接続された3つの放射状アーム418a、418b、418cとを含む。切り欠き412a、412b、412cは、弾性ヒンジを形成し、アセンブリ全体の、特に軸方向及び横方向への可撓特性を向上させる。2つの変形の実施形態は、本質的にアーム418a−cの形状が異なり、第2のタイプではまっすぐであり、第1にはやや強調された角度を有し、その可撓性が増大されている。
弾性エレメント400の上側端部は、有利には、従来の機械加工作業によって実現されることができる。たとえば、上側を通してアーム418a−cをフライス加工し、3つのフライス加工されたまっすぐな溝417a−c(図10でより良く見られる)で、リング415から正接のガーダー417a−cを取り外すことが可能である。前記端部は、溝510によって円筒型本体420から分離される(図11)。
図10は、弾性エレメント400の下側端部について可能な構造を図示する。周囲リング435は、アセンブリ全体の可撓性を、特に軸方向に増大させる薄い中央羽根(sail)を有する3つのアーム438a−cによって、中央部436に接続される。上側端部と比較すると、下側端部は、軸力下で変形するように適合され、軸に対して直角の方向には比較的堅固である。上側部と同様に、弾性エレメント400の他方の端部は、従来の機械加工作業で作られることができる。
図11は、可撓性エレメントの断面と、端部の可撓性によって可能になる動きとを示す。すでに述べたように、周囲リング435及び415は、プローブ本体に固定され、一方で下方突起436は支持部55によってフィーラに接続され、上部突起416は光源を担持する。スタイラス100にかかる力は、端部にそれら各自の機械特性に従った異なる変形を引き起こす。
下側端部は、軸力に対しては著しい可撓性を呈し、一方で、軸に対して横方向に働く力に対しては堅固であるように設計されるが、これは、アーム438a−cの羽根を容易に曲げることはできるが、アーム438a−cの長さは本質的に不変のままであるためである。したがって、アーム438a−cの交点に位置する点「C」は、図11の軸「z」に沿って動くが、本質的には依然として弾性エレメント400の軸上にある。
同時に、アーム438a−cの独立した可撓性は、スタイラス100が横方向の力を受けた場合に、点(C)を中心とした、2つの横軸方向「x」及び「y」へのエレメント420の回転を可能にする。このように、下側端部によって導入される制約をモデル化することが可能であるが、これはスライドによって、中央「C」のボールジョイントと組み合わせられた中央「C」の軸方向の変位が可能になるためである。
放射状アームが正接のビームに接続されている構成のために、上側端部は、3つの軸「x」、「y」、「z」に沿った、点「L」における光源の変位を可能にする。当該アーム及びビームの可撓性は、3つの軸に沿った戻り力又は定量的な可撓性の値を決定する。典型的なケースでは、本発明のタッチプローブは、軸X、Y及びZでのスタイラスにかかる数グラムの力に従って、X、Y及びZにおいて数十nmの屈曲を示すことができる。これらの可撓性値は、良好な感度と、座標測定機(CMM)の通常の振動周波数を超えるきわめて高い自己振動周波数とを保証する。
アーム418a−c及び438a−cの対称的な構成は、本質的に力の横方向とは独立の高い等方性の可撓性を実現することを可能にする。しかし、本発明は、3本のアームを有する装置に限らず、状況に応じて、2本、4本、及びそれ以上のアームを有することができる。
ここで、図7及び8を参照して、プローブにおける弾性構造体400のアセンブリを説明する。本発明の好ましい実施形態では、弾性構造体400は、可撓性のある枝部757を有するフェルール450の内側に嵌め込まれる。フェルール450が管460の内側に挿入されると、枝部757は下側の周囲リング435を挟んで中央に位置決めする。軸方向では、フェルール450の下側は、ねじ付きリング452に載置され、その上側は上側周囲リング415を支持し、その上には第2のねじ付きリング451が螺合されている。このように、上側及び下側の2つの周囲リングを用いることによって、プローブの軸において、弾性構造体400の固定及び正確なセンタリングを実現することを可能にする。
スタイラスの動き及び弾性部400の変形は、フィーラモジュール55の支持部内の適切なハウジングに係合する3本のねじ550によって120°において制限される。しかし、他の制限手段が可能である。
図11は、本発明の光学画像センサの変形の実施形態を図示し、光学マスクは、移動可能なソース(源)からフォトセンサ612上に届く2次元的な光の分布を投射するミニレンズ195のアレイで構成され、各々が記録された画像の画素に対応する(図面を簡略にするために、フォトセンサの一部のみが表されている)。先に図示された変形の実施形態と比較すると、マイクロレンズによって、光学効率をより高くすることが可能になり、ひいては画素上の信号対ノイズの比率をより好ましいものにすることが可能になる。
ミニレンズによって投射された画像は、概ね明るいゾーンの2次元的な分布からなり、対象となる点が実質的にレンズの軸に位置するか、又は2つの隣接したレンズ間に位置するかに依存する。マイクロプロセッサは、この光分布を分析し、光源の位置を正確に判定することができる。アレイの対称性は、光分布の補間による位置の非常に正確な判定を可能にする。
マスク65の全面が、XYにおいて対称的である完全に規則的なアレイによって占められている場合、光分布もまた対称的であり、XYにおける位置の漸増的な判定のみを得ることができ、曖昧性はアレイの間隔に等しい。アレイ61は、好ましくは、完全な対称性から離れるために、特定かつ他とは異なる伝送特性を有するゾーン290を含み、これによってXYにおける位置が間違いなく判定されることが可能になる。図示された例では、ゾーン290は、アレイの中央にレンズがない中央ゾーンであるが、アレイの縁部に位置付けられた、異なる形状の特別のゾーン195を有するか、又はアレイの対称性を変える任意の構成を有することもまた考えられる。
図13Aは、2つの画像センサを含む構成を図示し、それら各々は、2次元における位置が判定されることを可能にし、空間内での3つの座標における光源の位置の測定値を得る手段を提供する。画像センサは、隣り合って配置されており、たとえば軸“X”に平行な距離“d”だけ離される。センサ200a及び200bは、距離“d”が正確に決定されるように、好ましくは共通のシリコンウェハ203上に作られる。
光源65が3つの軸に沿って変位している間(不可視)、画像センサは、以下の表に従って、値「X」及び「Y」を与える。
このように、ソースの3次元での移動は、距離“d”だけずれた2つのセンサ200a及び200bによって供給された2次元での位置を分析することによって判定できることが見られる。たとえば、座標“X”及び“Y”を、センサ200a及び200bによって得られた結果の平均に近似させて、200a及び200bによって供給された座標“X”間の差異によって座標“Z”を計算することが可能である。
図13Bの例では、2つのセンサ200a及び200bは、図13Aでの距離よりも離れた距離“d”に置かれる。結果として、可動光源から届く光線は、より高い角度でセンサに当たり、“Z”における移動に対する感度は、図13Aの例よりも高い。この変形の実施形態では、センサはそれぞれ個別のシリコンウェハ203a、203b上にあり、2つのウェハは、共通の基板205上に固定されている。
Claims (8)
- 固定部材と、
1又は複数の弾性エレメントによって、前記固定部材に対して静止位置に保持され、偏差の力に応じて前記静止位置から移動することが可能であるフィーラと、
光源を含む、フィーラの変位を検出するためのシステムと、
前記光源によって発された光を受ける光学画像センサとを含み、
前記光学画像センサ上の空間的強度分布が、前記フィーラの変位に従って変化するタッチプローブ。 - 光学画像センサによって記録された画像から、1、2又は3つの測定軸に沿って、フィーラの位置及び/又は偏差を判定し、前記位置及び/又は偏差を表す位置信号を測定機に送信するように構成された処理回路をさらに含む、請求項1記載のタッチプローブ。
- 処理回路が、フィーラにかかる力が所定の閾値を超えた場合に接触信号を生成するか、あるいは1、2又は3つの測定軸に沿ったフィーラの位置及び/又は偏差を継続的に表す偏差信号を生成するように設計される、請求項2に記載のタッチプローブ。
- 前記光源によって発された光を受ける複数の光学画像センサを含み、前記光学画像センサ上の強度の空間分布が、前記フィーラの変位に従って変化し、プローブが、光学画像センサによって記録された光分布から、3次元でのフィーラの変位を判定するように設計された処理回路をさらに含む、請求項1記載のタッチプローブ。
- 前記1又は複数の弾性エレメントが、2つのベースに対応する2つの端部エレメントを有する、本質的に円筒形状を有する一体の金属部からなり、前記フィーラが端部エレメントの中心と一体結合され、前記光源が、反対の端部エレメントの中心と一体結合され、各端部エレメントが、プローブ本体と一体結合された周囲リングを示し、複数の変形可能なエレメントが、3軸に沿った光源の変位を可能にする、請求項1記載のタッチプローブ。
- 光学マスク、又は前記光源と前記光学画像センサとの間の光路上に介在するレンズアレイを含む光学マスクを含む、請求項1記載のタッチプローブ。
- 前記光源が、前記固定部材に対するフィーラの変位によって駆動される、請求項1記載のタッチプローブ。
- フィーラが、磁気的又は機械的接続を用いて、検出システムに取り外し可能な方法で接続される、請求項1記載のタッチプローブ。
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