JP2013170969A - 検出装置および検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】蛍光を利用し、リアルタイムに、生物由来の粒子を、蛍光を発する埃から分離して検出することのできる検出装置を提供する。
【解決手段】検出装置100は、通気管2内の空気を加熱するための加熱部4と、通気管2の長手方向に、間に加熱部4を挟んで配置された、各々、発光素子および受光素子を含む第1検出部5A,第2検出部5Bと、検出部5A,5Bそれぞれに含まれる受光素子と接続される測定部72とを備える。発光素子は、通気管2の検出部5A,5Bそれぞれの設置された位置を通過する空気中の粒子を照射し、受光素子は、それぞれ、発光素子で照射されることで粒子より発せられる蛍光を受光し、その受光量を示す信号を測定部72に対して入力する。測定部72は、複数の受光素子での受光量のそれぞれより得られる蛍光強度に基づいて、通気管2内の空気中の生物由来の粒子を検出する。
【選択図】図1

Description

この発明は検出装置および検出方法に関し、特に、空気中の生物由来の粒子を検出するための検出装置および検出方法に関する。
空気中の微生物を検出する方法として、たとえば特表2008−508527号公報(以下、特許文献1)、特表2009−501907号公報(以下、特許文献2)および特表2010−513847号公報(以下、特許文献3)には、微粒子からの蛍光と粒子サイズとから、生物由来の粒子とそれ以外の粒子とを分離して検出する方法が開示されている。
特表2008−508527号公報 特表2009−501907号公報 特表2010−513847号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3に開示されている方法では、蛍光発光する埃と生物由来の粒子とが同じ粒子サイズであった場合、これらを正確に分離して検出できないという問題があった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、蛍光を利用し、リアルタイムに、生物由来の粒子を、蛍光を発する埃から分離して検出することのできる検出装置および検出方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、検出装置は空気中の生物由来の粒子を検出するための検出装置であって、空気を加熱するための加熱部と、各々、発光素子および受光素子を含む複数の検出部と、複数の検出部にそれぞれ含まれる受光素子と接続される測定部とを備える。受光素子はそれぞれ発光素子で照射されることで粒子より発せられる蛍光を受光し、測定部は受光素子それぞれでの受光量による蛍光強度に基づいて生物由来の粒子を検出する。
好ましくは、複数の検出部は、加熱部を挟んで配置されている。
好ましくは、加熱部は通気管内の前記空気を加熱し、複数の検出部は通気管の長手方向に配置され、発光素子は通気管の検出部の設置された位置を通過する空気中の粒子を照射し、受光素子は、それぞれ、発光素子で照射されることで粒子より発せられる蛍光を受光してその受光量を示す信号を測定部に対して入力し、測定部は複数の受光素子それぞれでの受光量による蛍光強度に基づいて通気管内の空気中の生物由来の粒子を検出する。
好ましくは、測定部は受光素子それぞれでの受光量による蛍光強度を比較することで空気中の粒子が生物由来の粒子であるか否かを判別する。
より好ましくは、測定部は、受光素子それぞれでの受光量による蛍光強度の差分が予め規定されたしきい値より大なる場合に、空気中の粒子が生物由来の粒子であるか否かを判別する。
好ましくは、測定部は、受光タイミングが所定の時間間隔の範囲である、受光素子それぞれでの受光量による蛍光強度に基づいて空気中の生物由来の粒子を検出する。
より好ましくは、上記所定の時間間隔は、複数の検出部の間隔と空気の流速とに基づいて特定される。
好ましくは、発光素子は、青色光または紫外光の波長の光を照射する。
好ましくは、検出装置は当該検出装置に規定速度で外気を取り込むための空気導入装置をさらに含む。
本発明の他の局面に従うと、検出方法は空気中の生物由来の粒子を検出する方法であって、空気を導入するステップと、導入された空気を加熱するステップと、各々発光素子および受光素子を含む複数の検出部で加熱前後の生物由来の粒子へ光を照射し、それぞれでの受光量による蛍光強度を取得するステップと、加熱前後の蛍光強度に基づいて、空気中の生物由来の粒子を検出するステップとを備える。
好ましくは、導入するステップでは通気管内に空気を導入し、加熱するステップでは、通気管内の空気を加熱し、検出するステップでは、加熱前後の蛍光強度に基づいて、通気管内の空気中の生物由来の粒子を検出する。
好ましくは、導入するステップでは、規定速度で空気を導入する。
好ましくは、検出するステップでは、加熱前後の蛍光強度を比較することで、空気中の粒子が生物由来の粒子であるか否かを判別する。
この発明によると、蛍光を利用して、リアルタイムに、生物由来の粒子を蛍光を発する埃から分離して、高精度で検出することができる。
実施の形態にかかる検出装置の装置構成の具体例を示すブロック図である。 検出装置の加熱部の構成の例を表わす概略図である。 検出装置の加熱部の構成の例を表わす概略図である。 検出装置の検出部の構成の具体例を表わした図である。 検出装置の冷却部の構成の一例を表わした図である。 加熱温度ごとの、加熱前の生物由来の粒子からの蛍光強度に対する加熱後の蛍光強度の比率を表わした図である。 検出装置の機能構成の具体例を示すブロック図である。 検出装置での動作の流れを表わすフローチャートである。 検出装置での動作の流れを表わすフローチャートである。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
<装置構成>
図1は、本実施の形態にかかる検出装置100の装置構成の具体例を示すブロック図である。
図1を参照して、検出装置100は、通気孔11A,11Bを有し、各装置が収められたシャーシ1と、上記各装置に接続された制御装置7とを含む。
シャーシ1の内部には、通気孔11A,11Bを両端とした通気管2が設けられている。通気管2を抜ける流路のいずれかの位置に、空気導入機構3が設けられている。空気導入機構3は、たとえばファンやポンプなどの上記流路で気流を発生させることで、通気管2内にシャーシ1外の空気を導入するために用いられる。
当該図1の例では、空気導入機構3はシャーシ1の外部であって、通気孔11B近傍に設けられる例が表わされている。空気導入機構3はシャーシ1内に設けられてもよい。
図1の例の場合、空気導入機構3は矢印Aで表わされる向きの気流を発生させる。これにより、通気管2に通気孔11Aから外部空気を導入し、通気孔11Bに向かう方向の流路を生じさせる。以降の説明では、通気管2内に図1に表わされた方向の気流が発生しているものとする。そして、以降の説明では、通気管2の通気孔11A側を上流側、通気孔11Bを下流側とも称する。また、通気管2の通気孔11Aから通気孔11Bへ向かう方向または通気孔11Bから通気孔11Aへ向かう方向は、通気管2の長手方向に相当する。
シャーシ1の形状は、一例として直方体が挙げられる。そのサイズとしては、各辺の長さが10mm〜500mm程度のものが挙げられる。もちろん、他の形状であってもよい。
通気管2の断面は、円形、長方形、正方形など、いかなる形状であってもよい。一例としてその断面が円形であるとすると、そのサイズとしては、直径が1mm〜50mm程度のものが挙げられる。
シャーシ1内には、通気管2内の空気を加熱するための機構である加熱部4が設けられる。その構成の具体例は後述する。
シャーシ1内には、さらに、加熱部4を挟んで上流側および下流側に、それぞれ、通気管2内の空気中の粒子から生物由来の粒子を検出するための機構である第1検出部5Aおよび第2検出部5Bが設けられる。その構成の具体例および検出原理については後述する。
なお、図1に表わされたように、加熱部4と、その下流側に設けられた第2検出部5Bとの間に、加熱部4で加熱された空気を冷却するための機構である冷却部6が設けられてもよい。
制御装置7は、その内部に、第1検出部5Aと電気的に接続されて、第1検出部5Aからの検出信号を処理するための第1信号処理部71Aと、第2検出部5Bと電気的に接続されて、第2検出部5Bからの検出信号を処理するための第2信号処理部71Bと、各検出信号に基づいて生物由来の粒子を検出する処理および各装置を制御する処理を行なうための測定部72とを含む。
また、検出結果などを出力するための表示パネル73と、操作指示を受け付けるためのスイッチ74と、記録媒体を装着したり、他の装置と通信したりするための通信部75とをさらに含む。表示パネル73に替えて、または加えて、音声出力用のスピーカやランプなどが設けられていてもよい。
(加熱部の構成)
加熱部4は、通気管2内の空気およびその空気中の粒子を加熱するための構成であればどのような構成であってもよい。図2は、加熱部4の構成の例を表わす概略図である。図2(A)および図2(B)は、いずれも、加熱部4を通気管2の断面を含む面で切断した状態を表わした図である。
図2(A)を参照して、第1の例として、加熱部4は、通気管2の周囲を覆うヒータ41と、ヒータ41の外周を覆う断熱材42と、ヒータ41と通気管2との間に設けられた、銅など熱伝導部材43とを含む。
図2(B)を参照して、第2の例として、加熱部4は、通気管2内に設置されたヒータ41と、通気管2の外周を覆う断熱材42とを含む。
なお、好ましくは、加熱部4において通気管2が、ヒータ41の面積を増加させるような構成であってよい。その一例として、加熱部4において、図3に表わされたように通気管2が蛇行した形状であってもよいし、他の例として螺旋形状等であってもよい。また、その断面が他の部位よりも大きい形状であってもよい。このような形状とすることで、ヒータ41での加熱効率を向上させることができる。
また、好ましくは、加熱部4は通気管2内に設置された温度センサをさらに含み、測定部72に含まれる後述する制御部で所定の温度範囲となるようヒータ41の加熱が制御されてもよい。
ヒータ41での加熱は、通気管2内の空気中の粒子が100℃〜350℃となるような熱量とする。好ましくは、150℃〜200℃となるよう加熱する。
(検出部の構成)
第1検出部5Aおよび第2検出部5Bは同じ構成であってよく、これらを代表させて検出部5とも称する。
図4は、検出部5の構成の具体例を表わした図である。
図4を参照して、検出部5は、半導体レーザや、LED(Light Emitting Diode)等で構成される発光素子51と、フォトディテクタ等の受光素子52と、発光素子51からの照射光を平行光また所定幅の光とするためのレンズ群53と、受光素子52に集光するためのレンズ群54と、発光素子51からの照射光が受光素子52に入り込むのを防ぐための光学フィルタ(または光学フィルタ群)55とを含む。
発光素子51は、その照射角度が通気管2に対して所定角度となるように設置され、レンズ群53が発光素子51と通気管2との間の、平行光または所定幅の光となった照射光が通気管2に達する位置に設置される。
受光素子52は、通気管2を挟んで発光素子51と反対側であって、少なくともその照射方向とは異なる位置に、通気管2との間にレンズ群54および光学フィルタ55を挟んで設置される。
発光素子51は、空気中の生物由来の粒子を励起して蛍光を発させる波長の光として、たとえば青色または紫外光を照射する。好ましくは、微生物中に含まれ、蛍光を発するトリプトファン、NaDH、リボフラビン等が効率よく励起される300nm〜450nmの光を照射する。
通気管2は、少なくとも検出部5の位置において透明またはそれに近い透過度の部材で構成されてもよい。これにより、発光素子51からの照射光の一部は通気管2の壁面で反射したり、通気管2を通過したりするものの、照射光の多くは通気管2内に達し、通気管2内の空気中の粒子に照射される。
他の例としては、通気管2の、発光素子51からの光が照射される部分を含む一部に、反射膜が設けられてもよい。この構成の場合、受光素子52およびレンズ群やフィルタを、発光素子51から照射されて反射膜により反射する光を取り込まず、かつ、空気中の粒子からの蛍光のうちの、通気管2の透明な部分を透過する蛍光および反射膜で反射した蛍光の両方を取り込む位置に配置することで、より多くの蛍光が受光できて、高い信号量が得られるという利点が生じる。
発光素子51からの青色または紫外の照射光が通気管2内で形成する照射領域に空気中の粒子が達すると、その粒子が花粉、ダニの死骸、細菌やカビ菌などの生物由来の粒子である場合には、緑色の蛍光を発光する。この蛍光は通気管2外に放出される。
受光素子52は、空気中の粒子から発せられ、通気管2外に放出された蛍光を受光する。その受光量に応じた検出信号は第1信号処理部71Aまたは第2信号処理部71Bに入力される。
光学フィルタ55は、この照射光の波長域の光を遮断して、当該波長より長波長側の光を透過させる。これにより、発光素子51からの照射光の一部が受光素子52に迷光として入り込むことが防がれる。
好ましくは、図4に表わされたように、通気管2の、発光素子51からの光が照射される部分は、その断面が他の部分の断面よりも小さく構成される。すなわち、断面が円形である場合には、その直径が他の部分の直径よりも小さく構成される。より好ましくは、照射領域に粒子が1個ずつ通過する程度の断面(直径)に構成される。また、この場合、そのように通過するような流量としてもよい。
(冷却部の構成)
先述のように、冷却部6は検出装置100に必須の構成でなく、必要に応じて設けられてよい。図5は、冷却部6の構成の一例を表わした図である。図5(A)は冷却部6を通気管2の断面を含む面で切断した状態を表わした図であり、図5(B)は冷却部6を通気管2内の気流方向に切断した状態を表わした図である。
図5(A)および図5(B)を参照して、冷却部6は、通気管2を包含する冷却管61を含み、冷却管61の一端が空気導入機構3に接続されている。
図5(B)を参照して、冷却管61には複数の通気孔61Aが設けられており、空気導入機構3によって図5(B)に矢印で表わされたように通気孔61Aから外気が冷却管61内に流入し、冷却管61内を流れる。これにより、加熱部4で熱せられた通気管2内の空気が冷却される。
なお、冷却部6は図5の構成に限定されず、通気管2内の空気を冷却できるものであれば、たとえば、ペルチェ素子など従来提案されている冷却技術を用いてもよい。
<検出原理>
検出装置100では、加熱前後の粒子からの蛍光強度を比較することで、当該粒子が生物由来の粒子であるか蛍光発光埃であるかを判別する。
図6は、加熱温度ごとの、加熱前の生物由来の粒子からの蛍光強度に対する加熱後の蛍光強度の比率を表わした図である。
図6を参照して、加熱温度を150℃とすると、加熱後の生物由来の粒子からの蛍光強度は加熱前の蛍光強度の約20倍となる。加熱温度を200℃とすると、加熱後の生物由来の粒子からの蛍光強度は加熱前の蛍光強度の約50倍となる。つまり、粒子が生物由来のものである場合、加熱温度を150℃から200℃に増加させることで、加熱後の蛍光強度の増加率が約20倍から50倍に増加する。
他方、蛍光埃ではこのような増加は生じない。
検出装置100ではこの現象を利用して、同一粒子について、加熱前の蛍光強度と加熱後の蛍光強度とを比較することで、当該粒子が生物由来のものか否かの判断を行なうことができる。具体的には、加熱前後の蛍光強度の差分が所定の値よりも大きい場合には当該粒子が生物由来の粒子と判別する。つまり、第1検出部5Aで検出された加熱前の蛍光強度と第2検出部5Bで検出された加熱前の蛍光強度との差分と上記所定の値とを用いて、検出された蛍光が生物由来の粒子からのものであるか否かを判断することで、対象の粒子が生物由来のものであるか否かを判別する。
実際の検出時での粒子と発光素子からの照射ビームとの相対位置のぶれ等から粒子からの蛍光強度のぶれが生じ、それが加熱前後の蛍光強度の差分のぶれ(平均値からの分布)になる。そのため、上記判別のための所定の値は、それらぶれ等から生じる分布を考慮して実験的に決められるものであるが、生物由来の粒子は加熱により20倍から50倍の蛍光強度の増加が生じるので、本発明では、上記の分布を考慮しても生物由来ではない粒子からの蛍光強度差と十分分離できるように、判断の基準となる所定の値を決めることができる。そのため、生物由来の粒子をより精度よく計測することができる。
なお、加熱前後での蛍光強度の比較は、同一の粒子で行なう必要がある。そこで、検出装置100は、一例として、第1検出部5Aで蛍光が検出された時刻から、当該粒子が第2検出部5Bに到達するまでの時間を用いるものがある。第1検出部5Aから第2検出部5Bまでの粒子の移動時間は、空気の流速と移動距離、つまり第1検出部5Aから第2検出部5Bまでの距離とから計算できる。
この方法を用いる場合、検出装置100では計時用のクロックを用いて各検出部での検出時刻を取得して、検出値と関連付けて記憶しておく。そして、粒子の移動時間、すなわち検出部5間の距離を空気の流速で除して得られる時間間隔を有した第1検出部5Aおよび第2検出部5Bそれぞれの検出値を対応するものとして特定し、これら検出値である蛍光強度の差分を用いて、生物由来の粒子から発せられた蛍光であるか否か、つまり、生物由来の粒子であるか否かを判別する。
なお、装置の設計によっては、通気管2の形状、加熱工程などで、粒子の移動時間が上記計算値からずれる可能性も考えられるため、他の例として、実験的に測定した値を粒子の移動時間として用いるようにしてもよい。
また、移動時間の変化の幅も実験的に得、第1検出部5Aおよび第2検出部5Bそれぞれの検出値の組み合わせを特定する際に、実験的に得られた移動時間およびその変化幅内の時間間隔を有した検出値の組み合わせを特定して用いるようにしてもよい。
検出装置100では、蛍光強度の差分が予め規定しておいた所定強度よりも大きいものであった場合に、生物由来の粒子からの蛍光が検出されたとして、生物由来の粒子が検出された旨を検出結果として出力するようにしてもよい。これは、たとえばランプを点灯させたり、電子音を発したりする出力が該当する。
他の例として、予め規定された時間、生物由来の粒子の検出数をカウントし、そのカウント値を検出結果として出力するようにしてもよい。これは、ディスプレイなどの表示装置を含んで、または表示装置に対して、検出された個数を表示させるなどの出力が該当する。
また、当該検出装置100に導入される空気量で除すことで生物由来の粒子の濃度を算出し、その結果を検出結果として出力するようにしてもよい。たとえばT秒間にN個の生物由来の粒子が検出された場合、通気管2を1秒当たりに流れる空気の流量をVm3とすると、T×Vm3当たりにN個の生物由来の粒子が検出されたことになり、空気中の生物由来の粒子濃度はN/(T×V)[個/m3]と計算される。
なお、加熱前後の蛍光強度の差分に基づいて生物由来の粒子からの蛍光であるか否かを判別するために基準値として用いられる上記所定の値は、実験的に得ることができる。一例として、検出対象とする生物由来の粒子を規定容量(たとえば1m3)のチャンバ内に所望の最小濃度だけ分散させて加熱前後の蛍光強度を測定することで得ることができる。
<機能構成>
図7は、上記原理を利用して空気中の生物由来の粒子を検出するための検出装置100の機能構成の具体例を示すブロック図である。図7では、第1信号処理部71Aおよび第2信号処理部71Bの機能が主に電気回路であるハードウェア構成で実現される例が示されている。しかしながら、これら機能のうちの少なくとも一部は、図示しないCPU(Central Processing Unit)を備え、該CPUが所定のプログラムを実行することによって実現される、ソフトウェア構成であってもよい。また、測定部72の構成がソフトウェア構成である例が示されている。しかしながら、これら機能のうちの少なくとも一部は、電気回路などのハードウェア構成で実現されてもよい。
なお、第1検出部5Aおよび第2検出部5Bの構成は同一の構成とすることができるため、図7においては第2検出部5Bの構成が省略されている。同様に、第2信号処理部71Bの構成も第1信号処理部71Aと同一の構成とすることができるため、図7において省略されている。
図7を参照して、第1信号処理部71Aは、第1検出部5Aの受光素子52に接続される電流−電圧変換回路11と、電流−電圧変換回路11に接続される増幅回路12とを含む。第2信号処理部71Bも、第2検出部5Bの受光素子に接続される同様の構成を含む。
測定部72は、制御部21、記憶部22、およびクロック発生部23を含む。さらに、測定部72は、スイッチ74の操作に伴ったスイッチ74からの入力信号を受け付けるための入力部24と、表示パネル73に検出結果等を表示させる処理を実行するための表示部25と、通信部75に接続された外部装置とのデータ等のやり取りに必要な処理を行なうための外部接続部26と、空気導入機構3および加熱部4を駆動させるための駆動部28とを含む。入力部24は入力信号を制御部21に対して出力する。
通気管2内の空気に対して発光素子51から照射されることで、照射領域にある生物由来の粒子からの蛍光が、受光素子52で受光される。受光素子52からの受光量に応じた電流信号は電流−電圧変換回路11に入力される。
電流−電圧変換回路11は、受光素子52から入力された電流信号より蛍光強度を表わすピーク電流値Hを検出し、電圧値Ehに変換する。電圧値Ehは増幅回路12で予め設定した増幅率に増幅され、測定部72に対して出力される。測定部72の制御部21は電圧値Ehの入力を受け付けて、順次、記憶部22に記憶させる。
クロック発生部23はクロック信号を発生させ、制御部21に対して出力する。制御部21は、電圧値Ehを記憶部22に記憶させる際に、蛍光強度が測定された時刻をクロック信号から得て、当該時刻と関連付けて記憶部22に記憶させる。
制御部21は発光素子51および受光素子52と電気的に接続され、それらのON/OFFを制御する。
制御部21は入力部24からの入力信号に基づいて検出動作を開始し、駆動部28に対して制御信号を出力する。駆動部28はこの制御信号に従って空気導入機構3を駆動させる。これにより、通気管2内に外気が導入される。
また、駆動部28はこの制御信号に従って加熱部4での加熱を開始させる。なお、加熱部4に上記温度センサが含まれる場合、温度センサは制御部21に電気的に接続されて、センサ信号が制御部21に入力される。制御部21は、加熱部4が所定温度となるまで加熱する。そして、所定温度に達すると発光素子51および受光素子52をONする。これにより、通気管2内の空気が所定温度に加熱されることになった時点で、その加熱前後の蛍光強度の測定が開始される。
制御部21は判別部211および計算部212を含む。判別部211は、記憶部22に記憶された電圧値Ehを用いて、ある時刻に検出部5を通過した粒子について生物由来のものであるか否かを判別する。また、計算部212は、その判別結果に基づいて所定時間の粒子量をカウントし、その濃度等の粒子量を算出する。
判別結果や算出された粒子量は、表示部25において表示パネル73で表示するための処理が行なわれる。また、外部接続部26で記録媒体や外部装置に送信するための処理がなされてもよい。
<動作フロー>
図8および図9は、検出装置100での動作の流れを表わすフローチャートである。図8および図9のフローチャートに表わされた動作は、スイッチ74に含まれる図示しない検出開始ボタンがONされ、その信号が制御部21に入力されることによって開始される。この動作は、測定部72の制御部21に含まれる図示しないCPUが図示しないメモリに記憶されるプログラムを読み出して実行し、図7に示される機能を発揮させることで実現される。
図8を参照して、検出動作が開始すると、ステップS101で制御部21は空気導入機構3の駆動を開始させる。これにより、通気管2内に外気の導入が開始される。
次に、ステップS103で制御部21は、加熱部4のヒータ41の動作を開始させ、加熱部4に温度センサが含まれる場合、ステップS105でさらにその作動を開始させる。これにより、通気管2内の空気への加熱が開始し、その温度が監視される。
加熱部4の温度が予め規定した所定温度に達したことが検出されると(ステップS107でYES)、ステップS109,S111で制御部21は第1検出部5Aおよび第2検出部5Bそれぞれの発光素子51および受光素子52をONする。これにより、加熱部4の温度が予め規定した所定温度に達した時点で、後述する蛍光強度の検出が開始される。
なお、加熱部4に温度センサが含まれていない場合には、制御部21は、上記ステップS105での加熱開始から予め規定した時間が経過した時点で発光素子51および受光素子52をONするようにしてよい。このようにすることでも、加熱部4の温度が規定された温度に達した時点で、後述する蛍光強度の検出を開始させることができる。
発光素子51および受光素子52がONされると、ステップS113で制御部21は第1検出部5Aでの蛍光検出値から蛍光強度を測定し、ステップS115でその測定値を検出時刻と関連付けて記憶する。
また、図9を参照して、ステップS117で制御部21は第2検出部5Bでの蛍光検出値からも蛍光強度を測定し、ステップS119でその測定値を検出時刻と関連付けて記憶する。
第2検出部5Bでの蛍光強度F2が測定されると、ステップS121で制御部21は、その検出時刻より第1検出部5Aから第2検出部5Bまでの粒子の移動時間分だけ以前の検出時刻の、第1検出部5Aの蛍光検出値から測定された蛍光強度F1を、記憶部22から読み出す。そして、これら蛍光強度F1,F2の差分△F(=F2−F1)を算出する。
この差分△Fが予め規定された基準値よりも大なる場合(ステップS123でYES)、ステップS125で制御部21は、これら蛍光を発した粒子が生物由来の粒子であると判別し、ステップS127で粒子数のカウントに1加算する。
一方、上記差分△Fが予め規定された基準値を超えない場合には(ステップS123でNO)、ステップS129で制御部21は、これら蛍光を発した粒子が生物由来の粒子ではないと判別する。この場合、上記カウントを加算しない。
制御部21は、予め規定された時間、またはスイッチ74で指定された時間、導入された空気からの蛍光強度の測定を継続する。そして、測定の開始から所定時間が経過したことが検出されると(ステップS131でYES)、ステップS133で制御部21は、上記ステップS127で得られたカウント数を上記所定時間に導入された空気量で除すことで生物由来の粒子の濃度を計算し、ステップS135でその結果を検出結果として表示パネル73に表示する。
なお、検出結果は生物由来の粒子の濃度でなく、上記ステップS125,S129での判別結果であってもよい。すなわち、この場合、上記ステップS131以降の動作を行なわず、上記ステップS125,S129の後に、その判別結果に応じた音を発する、または色のランプを点灯させる、などで検出結果を出力してもよい。
<実施の形態の効果>
検出装置100を用いることで、空気中の粒子をリアルタイムで生物由来の粒子か否かを判別することができ、蛍光を発する生物由来でない粒子から分離して検出することができる。
また、検出装置100では、加熱前後の蛍光強度の変化が基準値以上であるものを生物由来の粒子と判別するため、高精度で生物由来の粒子を検出することができる。
たとえば、バイオテロ対策や薬剤工場などで当該検出装置100を応用する場合、生物由来の粒子の濃度が所定の濃度を超えた場合に警報を出すようにしてもよい。検出装置100では、感度が高く、かつ、生物由来の粒子と蛍光埃とをリアルタイムで分離可能であるため、所定の濃度付近や多量の蛍光埃が生じた場合であっても誤動作を防止でき、このような環境においても好適に用いることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 シャーシ、2 通気管、3 空気導入機構、4 加熱部、5 検出部、5A 第1検出部、5B 第2検出部、6 冷却部、7 制御装置、11 電流−電圧変換回路、11A,11B,61A 通気孔、12 増幅回路、21 制御部、22 記憶部、23 クロック発生部、24 入力部、25 表示部、26 外部接続部、28 駆動部、41 ヒータ、42 断熱材、43 熱伝導部材、51 発光素子、52 受光素子、53,54 レンズ群、55 光学フィルタ、61 冷却管、71A 第1信号処理部、71B 第2信号処理部、72 測定部、73 表示パネル、74 スイッチ、75 通信部、100 検出装置、211 判別部、212 計算部。

Claims (13)

  1. 空気中の生物由来の粒子を検出するための検出装置であって、
    前記空気を加熱するための加熱部と、
    各々、発光素子および受光素子を含む複数の検出部と、
    前記複数の検出部にそれぞれ含まれる前記受光素子と接続される測定部とを備え、
    前記受光素子はそれぞれ前記発光素子で照射されることで前記粒子より発せられる蛍光を受光し、
    前記測定部は前記受光素子それぞれでの受光量による蛍光強度に基づいて前記生物由来の粒子を検出する、検出装置。
  2. 前記複数の検出部は、前記加熱部を挟んで配置されている、請求項1に記載の検出装置。
  3. 前記加熱部は、通気管内の前記空気を加熱し、
    前記複数の検出部は、前記通気管の長手方向に配置され、
    前記発光素子は、前記通気管の前記検出部の設置された位置を通過する空気中の粒子を照射し、
    前記受光素子は、それぞれ、前記発光素子で照射されることで前記粒子より発せられる蛍光を受光し、その受光量を示す信号を前記測定部に対して入力し、
    前記測定部は、複数の前記受光素子それぞれでの受光量による蛍光強度に基づいて、前記通気管内の空気中の生物由来の粒子を検出する、請求項1または2に記載の検出装置。
  4. 前記測定部は、前記受光素子それぞれでの受光量による蛍光強度を比較することで、前記空気中の粒子が生物由来の粒子であるか否かを判別する、請求項1〜3のいずれかに記載の検出装置。
  5. 前記測定部は、前記受光素子それぞれでの受光量による蛍光強度の差分が予め規定されたしきい値より大なる場合に、前記空気中の粒子が生物由来の粒子であるか否かを判別する、請求項4に記載の検出装置。
  6. 前記測定部は、受光タイミングが所定の時間間隔の範囲である、前記受光素子それぞれでの受光量による蛍光強度に基づいて、前記空気中の生物由来の粒子を検出する、請求項1〜5のいずれかに記載の検出装置。
  7. 前記所定の時間間隔は、前記複数の検出部の間隔と前記空気の流速とに基づいて特定される、請求項6に記載の検出装置。
  8. 前記発光素子は、青色光または紫外光の波長の光を照射する、請求項1〜7のいずれかに記載の検出装置。
  9. 当該検出装置に規定速度で外気を取り込むための空気導入装置をさらに含む、請求項1〜8のいずれかに記載の検出装置。
  10. 空気中の生物由来の粒子を検出する方法であって、
    前記空気を導入するステップと、
    前記導入された空気を加熱するステップと、
    各々発光素子および受光素子を含む複数の検出部で加熱前後の生物由来の粒子へ光を照射し、それぞれでの受光量による蛍光強度を取得するステップと、
    加熱前後の蛍光強度に基づいて、空気中の生物由来の粒子を検出するステップとを備える、検出方法。
  11. 前記導入するステップでは通気管内に前記空気を導入し、
    前記加熱するステップでは、前記通気管内の前記空気を加熱し、
    前記検出するステップでは、加熱前後の蛍光強度に基づいて、前記通気管内の空気中の生物由来の粒子を検出する、請求項10に記載の検出方法。
  12. 前記導入するステップでは、規定速度で前記空気を導入する、請求項10または11に記載の検出方法。
  13. 前記検出するステップでは、前記加熱前後の蛍光強度を比較することで、前記空気中の粒子が生物由来の粒子であるか否かを判別する、請求項10〜12のいずれかに記載の検出方法。
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