JP2013170972A - 検出装置および検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】消費電力を抑えつつ、蛍光を利用し、リアルタイムに、生物由来の粒子を、蛍光を発する埃から分離して検出することのできる検出装置を提供する。
【解決手段】検出装置100は、通気管2内の空気を加熱するための加熱部4と、通気管2の長手方向に、間に加熱部4を挟んで配置され、各々、発光素子および受光素子を含む第1検出部5A,第2検出部5Bと、通気管に導入される空気中の粒子量を取得するための取得部と、検出部5A,5Bおよび取得部と接続される測定部72とを備える。測定部は、取得部で取得された通気管に導入される空気中の粒子量に基づいて、第1検出部および第2検出部を用いた第1の検出または第2検出部を用いた第2の検出のいずれを行なうかを判断する。
【選択図】図1

Description

この発明は検出装置および検出方法に関し、特に、空気中の生物由来の粒子を検出するための検出装置および検出方法に関する。
空気中の微生物を検出する方法として、たとえば特表2008−508527号公報(以下、特許文献1)、特表2009−501907号公報(以下、特許文献2)および特表2010−513847号公報(以下、特許文献3)には、微粒子からの蛍光と粒子サイズとから、生物由来の粒子とそれ以外の粒子とを分離して検出する方法が開示されている。
特表2008−508527号公報 特表2009−501907号公報 特表2010−513847号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3に開示されている方法では、蛍光発光する埃と生物由来の粒子とが同じ粒子サイズであった場合、これらを正確に分離して検出できないという問題があった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、蛍光を利用し、リアルタイムに、生物由来の粒子を、蛍光を発する埃から分離して検出することのできる検出装置および検出方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、検出装置は空気中の生物由来の粒子を検出するための検出装置であって、通気管内の空気を加熱するための加熱部と、加熱部を挟んで通気管の長手方向に配置された、各々、発光素子および受光素子を含む第1の検出部および第2の検出部と、通気管に導入される空気中の粒子量の測定結果を入力するための入力部と、第1の検出部、第2の検出部、および入力部と接続され、通気管内の空気中の生物由来の粒子を検出するための測定部とを備える。受光素子はそれぞれ発光素子で照射されることで通気管内の空気中の生物由来の粒子より発せられる蛍光を受光し、測定部は、受光素子での受光量より得られる蛍光強度に基づいて通気管内の空気中の生物由来の粒子を検出し、入力部で入力された通気管に導入される空気中の粒子量の測定結果に基づいて、第1の検出部および第2の検出部を用いた第1の検出または第2の検出部を用いた第2の検出のいずれを行なうかを判断する。
好ましくは、第1の検出は第1の検出部に含まれる受光素子での受光量に基づく蛍光強度と第2の検出部に含まれる受光素子での受光量に基づく蛍光強度とを比較することで空気中の粒子が生物由来の粒子であるか否かを判別して検出し、第2の検出は第2の検出部に含まれる受光素子での受光量に基づく蛍光強度と予め規定されたしきい値とを比較することで空気中の粒子が生物由来の粒子であるか否かを判別して検出する。
好ましくは、測定部は、第1の検出部および第2の検出部それぞれでの蛍光の検出タイミングを計時するための計時手段を含み、測定部は、第1の検出を行なうと判断した場合に計時手段を用い、第2の検出を行なうと判断した場合に計時手段を用いない。
より好ましくは、計時手段は高周波クロック発生手段を含む。
好ましくは、測定部は、通気管に導入される空気中の粒子量の測定結果が予め記憶している基準値よりも高い場合は第1の検出を行ない、基準値よりも低い場合には第2の検出を行なうと判断する。
好ましくは、入力部は、通気管に導入される空気中の粒子量をセンシングするためのセンサと通信することで、当該センサでの通気管に導入される空気中の粒子量の測定結果の入力を受け付ける。
好ましくは、検出装置は通気管に導入される空気中の粒子量をセンシングするためのセンサをさらに含み、入力部はセンサに接続されて、当該センサでの通気管に導入される空気中の粒子量の測定結果の入力を受け付ける。
好ましくは、発光素子は、青色光または紫外光の波長の光を照射する。
本発明の他の局面に従うと、検出方法は空気中の生物由来の粒子を検出する方法であって、空気中の粒子量を測定するステップと、空気中の粒子量の測定結果に基づいて、第1の検出と第2の検出とのいずれを行なうかを判断するステップとを備える。第1の検出は、空気中の粒子へ光を照射し発せられる蛍光を受光するステップと、空気中の粒子を加熱するステップと、加熱された空気中の粒子へ光を照射し発せられる蛍光を受光するステップと、加熱前の蛍光の強度および加熱後の蛍光の強度に基づいて空気中の生物由来の粒子を検出するステップとを含む。第2の検出は、空気中の粒子を加熱するステップと、加熱された空気中の粒子へ光を照射し発せられる蛍光を受光するステップと、加熱後の蛍光の強度に基づいて空気中の生物由来の粒子を検出するステップとを含む。
この発明によると、消費電力を抑えつつ、蛍光を利用して、リアルタイムに、生物由来の粒子を蛍光を発する埃から分離して、高精度で検出することができる。
実施の形態にかかる検出装置の装置構成の具体例を示すブロック図である。 検出装置の加熱部の構成の例を表わす概略図である。 検出装置の加熱部の構成の例を表わす概略図である。 検出装置の検出部の構成の具体例を表わした図である。 検出装置の冷却部の構成の一例を表わした図である。 埃センサの構成の構成の一例を表わした図である。 加熱温度ごとの、加熱前の生物由来の粒子からの蛍光強度に対する加熱後の蛍光強度の比率を表わした図である。 検出装置の機能構成の具体例を示すブロック図である。 検出装置の機能構成のうちの、制御部の詳細を示すブロック図である。 検出装置での動作の流れを表わすフローチャートである。 第1の検出動作の流れを表わすフローチャートである。 第2の検出動作の流れを表わすフローチャートである。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
<装置構成>
図1は、本実施の形態にかかる検出装置100の装置構成の具体例を示すブロック図である。
図1を参照して、検出装置100は、通気孔11A,11Bを有し、各装置が収められたシャーシ1と、上記各装置に接続された制御装置7とを含む。
シャーシ1の内部には、通気孔11A,11Bを両端とした通気管2が設けられている。通気管2を抜ける流路のいずれかの位置に、空気導入機構3が設けられている。空気導入機構3は、たとえばファンやポンプなどの上記流路で気流を発生させることで、通気管2内にシャーシ1外の空気を導入するために用いられる。
当該図1の例では、空気導入機構3はシャーシ1の外部であって、通気孔11B近傍に設けられる例が表わされている。空気導入機構3はシャーシ1内に設けられてもよい。
図1の例の場合、空気導入機構3は矢印Aで表わされる向きの気流を発生させる。これにより、通気管2に通気孔11Aから外部空気を導入し、通気孔11Bに向かう方向の流路を生じさせる。以降の説明では、通気管2内に図1に表わされた方向の気流が発生しているものとする。そして、以降の説明では、通気管2の通気孔11A側を上流側、通気孔11Bを下流側とも称する。また、通気管2の通気孔11Aから通気孔11Bへ向かう方向または通気孔11Bから通気孔11Aへ向かう方向は、通気管2の長手方向に相当する。
シャーシ1の形状は、一例として直方体が挙げられる。そのサイズとしては、各辺の長さが10mm〜500mm程度のものが挙げられる。もちろん、他の形状であってもよい。
通気管2の断面は、円形、長方形、正方形など、いかなる形状であってもよい。一例としてその断面が円形であるとすると、そのサイズとしては、直径が1mm〜50mm程度のものが挙げられる。
シャーシ1内には、通気管2内の空気を加熱するための機構である加熱部4が設けられる。その構成の具体例は後述する。
シャーシ1内には、さらに、加熱部4を挟んで上流側および下流側に、それぞれ、通気管2内の空気中の粒子から生物由来の粒子を検出するための機構である第1検出部5Aおよび第2検出部5Bが設けられる。その構成の具体例および検出原理については後述する。
シャーシ1内の第1検出部5Aよりもさらに上流側に、埃センサ8が設けられる。埃センサ8は通気管2内の空気中の埃や煙粒子などの粒子をセンシングする。その構成の具体例および検出原理については後述する。
なお、図1に表わされたように、加熱部4と、その下流側に設けられた第2検出部5Bとの間に、加熱部4で加熱された空気を冷却するための機構である冷却部6が設けられてもよい。
制御装置7は、その内部に、第1検出部5Aと電気的に接続されて、第1検出部5Aからの検出信号を処理するための第1信号処理部71Aと、第2検出部5Bと電気的に接続されて、第2検出部5Bからの検出信号を処理するための第2信号処理部71Bと、各検出信号に基づいて生物由来の粒子を検出する処理および各装置を制御する処理を行なうための測定部72とを含む。
また、検出結果などを出力するための表示パネル73と、操作指示を受け付けるためのスイッチ74と、記録媒体を装着したり、他の装置と通信したりするための通信部75とをさらに含む。表示パネル73に替えて、または加えて、音声出力用のスピーカやランプなどが設けられていてもよい。
(加熱部の構成)
加熱部4は、通気管2内の空気およびその空気中の粒子を加熱するための構成であればどのような構成であってもよい。図2は、加熱部4の構成の例を表わす概略図である。図2(A)および図2(B)は、いずれも、加熱部4を通気管2の断面を含む面で切断した状態を表わした図である。
図2(A)を参照して、第1の例として、加熱部4は、通気管2の周囲を覆うヒータ41と、ヒータ41の外周を覆う断熱材42と、ヒータ41と通気管2との間に設けられた、銅など熱伝導部材43とを含む。
図2(B)を参照して、第2の例として、加熱部4は、通気管2内に設置されたヒータ41と、通気管2の外周を覆う断熱材42とを含む。
なお、好ましくは、加熱部4において通気管2が、ヒータ41の面積を増加させるような構成であってよい。その一例として、加熱部4において、図3に表わされたように通気管2が蛇行した形状であってもよいし、他の例として螺旋形状等であってもよい。また、その断面が他の部位よりも大きい形状であってもよい。このような形状とすることで、ヒータ41での加熱効率を向上させることができる。
また、好ましくは、加熱部4は通気管2内に設置された温度センサをさらに含み、測定部72に含まれる後述する制御部で所定の温度範囲となるようヒータ41の加熱が制御されてもよい。
ヒータ41での加熱は、通気管2内の空気中の粒子が100℃〜350℃となるような熱量とする。好ましくは、150℃〜200℃となるよう加熱する。
(検出部の構成)
第1検出部5Aおよび第2検出部5Bは同じ構成であってよく、これらを代表させて検出部5とも称する。
図4は、検出部5の構成の具体例を表わした図である。
図4を参照して、検出部5は、半導体レーザ、やLED(Light Emitting Diode)等で構成される発光素子51と、フォトディテクタ等の受光素子52と、発光素子51からの照射光を平行光また所定幅の光とするためのレンズ群53と、受光素子52に集光するためのレンズ群54と、発光素子51からの照射光が受光素子52に入り込むのを防ぐための光学フィルタ(または光学フィルタ群)55とを含む。
発光素子51は、その照射角度が通気管2に対して所定角度となるように設置され、レンズ群53が発光素子51と通気管2との間の、平行光または所定幅の光となった照射光が通気管2に達する位置に設置される。
受光素子52は、通気管2を挟んで発光素子51と反対側であって、少なくともその照射方向とは異なる位置に、通気管2との間にレンズ群54および光学フィルタ55を挟んで設置される。
発光素子51は、空気中の生物由来の粒子を励起して蛍光を発させる波長の光として、たとえば青色または紫外光を照射する。好ましくは、微生物中に含まれ、蛍光を発するトリプトファン、NaDH、リボフラビン等が効率よく励起される300nm〜450nmの光を照射する。
通気管2は、少なくとも検出部5の位置において透明またはそれに近い透過度の部材で構成されてもよい。これにより、発光素子51からの照射光の一部は通気管2の壁面で反射したり、通気管2を通過したりするものの、照射光の多くは通気管2内に達し、通気管2内の空気中の粒子に照射される。
他の例としては、通気管2の、発光素子51からの光が照射される部分を含む一部に、反射膜が設けられてもよい。この構成の場合、受光素子52およびレンズ群やフィルタを、発光素子51から照射されて反射膜により反射する光を取り込まず、かつ、空気中の粒子からの蛍光のうちの、通気管2の透明な部分を透過する蛍光および反射膜で反射した蛍光の両方を取り込む位置に配置することで、より多くの蛍光が受光できて、高い信号量が得られるという利点が生じる。
発光素子51からの青色または紫外の照射光が通気管2内で形成する照射領域に空気中の粒子が達すると、その粒子が花粉、ダニの死骸、細菌やカビ菌などの生物由来の粒子である場合には、緑色の蛍光を発光する。この蛍光は通気管2外に放出される。
受光素子52は、空気中の粒子から発せられ、通気管2外に放出された蛍光を受光する。その受光量に応じた検出信号は第1信号処理部71Aまたは第2信号処理部71Bに入力される。
光学フィルタ55は、この照射光の波長域の光を遮断して、当該波長より長波長側の光を透過させる。これにより、発光素子51からの照射光の一部が受光素子52に迷光として入り込むことが防がれる。
好ましくは、図4に表わされたように、通気管2の、発光素子51からの光が照射される部分は、その断面が他の部分の断面よりも小さく構成される。すなわち、断面が円形である場合には、その直径が他の部分の直径よりも小さく構成される。より好ましくは、照射領域に粒子が1個ずつ通過する程度の断面(直径)に構成される。また、この場合、そのように通過するような流量としてもよい。
(冷却部の構成)
先述のように、冷却部6は検出装置100に必須の構成でなく、必要に応じて設けられてよい。図5は、冷却部6の構成の一例を表わした図である。図5(A)は冷却部6を通気管2の断面を含む面で切断した状態を表わした図であり、図5(B)は冷却部6を通気管2内の気流方向に切断した状態を表わした図である。
図5(A)および図5(B)を参照して、冷却部6は、通気管2を包含する冷却管61を含み、冷却管61の一端が空気導入機構3に接続されている。
図5(B)を参照して、冷却管61には複数の通気孔61Aが設けられており、空気導入機構3によって図5(B)に矢印で表わされたように通気孔61Aから外気が冷却管61内に流入し、冷却管61内を流れる。これにより、加熱部4で熱せられた通気管2内の空気が冷却される。
なお、冷却部6は図5の構成に限定されず、通気管2内の空気を冷却できるものであれば、たとえば、ペルチェ素子など従来提案されている冷却技術を用いてもよい。
(埃センサの構成)
埃センサ8の構成は、たとえば、特開平11−94741号公報や特開2000−356583号公報などに開示されている従来の構成を採用することができる。
図6は、埃センサ8の構成として、従来の埃センサを採用した場合の構成の具体例を表わした図である。
図6(A)を参照して、埃センサ8は通気孔が設けられた耐ノイズ性を高めるために導電性樹脂製のケース810を有して、その通気孔が上流側を向くように配置される。
図6(B)を参照して、埃センサ8のケース810内には発光素子811および受光素子813が含まれている。発光素子811の前面には、その出力パルス光のビーム径を絞るための集光レンズ821と、不要光を遮断するためのスリット822とが配置されている。また、受光素子813の前面にも同様に集光レンズ823とスリット824とが配置されている。発光素子811の駆動回路(不図示)に測定部72からパルス信号が供給され、これにより発光素子811がパルス周期T・パルス幅Pwのパルス光を出力し、その出力パルス光が検出領域Aに照射される。このパルス光の照射により、検出領域Aから発生する反射光つまり埃や煙粒子などの空気中の粒子で反射された反射パルス光が受光素子813で検出される。
受光素子813は図示しない処理部を介して測定部72に電気的に接続されて、受光素子813での受光量に応じた検出信号は測定部72に入力される。測定部72の後述する制御部21では、受光素子813からの検出信号を発光素子811での照射光のパルス周期Tと同期したタイミングで採り込み、その採取した信号のレベル(パルス波高値)と予め記憶している基準レベルとを比較することで被検出物である埃や煙などの空気中の粒子の有無を判定する。また、埃や煙が存在する場合、受光素子813からの検出信号に基づいて粒子の濃度を測定する。なお、濃度測定は、受光素子813の検出信号のレベルが埃や煙粒子の反射光量に比例し、それらの濃度が高いほど大きくなる点を利用する。
なお、図1ではシャーシ1内に埃センサ8が設けられる例が示されているが、埃センサ8を搭載した検出装置が当該検出装置100とは別に設けられて、その検出装置と当該検出装置100とが通信することで埃センサ8での検出結果として空気中の粒子の濃度が当該検出装置100に入力されるようにしてもよい。
また、図1のようにシャーシ1内に埃センサ8が設けられる場合、さらに、埃センサ8と第1検出部5Aとの間に、生物由来の粒子の種類を分別するための装置が設けられてもよい。この場合、たとえば、ダニの死骸や花粉から分離してそれらよりも粒子サイズの小さい微生物を検出したい場合には、粒子サイズにより分別する装置であるサイクロン、インパクタ、またはバーチャルインパクタなどを用いて、微生物よりも粒子サイズの大きな花粉やダニの死骸を除去することができる。
<検出原理>
検出装置100では、第1の検出として、加熱前後の粒子からの蛍光強度を比較することで、当該粒子が生物由来の粒子であるか蛍光発光埃であるかを判別し、生物由来の粒子と判別された粒子を検出する。また、第2の検出として、加熱後の粒子からの蛍光強度に基づいて、当該粒子が生物由来の粒子であるか蛍光発光埃であるかを判別し、生物由来の粒子と判別された粒子を検出する。
図7は、加熱温度ごとの、加熱前の生物由来の粒子からの蛍光強度に対する加熱後の蛍光強度の比率を表わした図である。
図7を参照して、加熱温度を150℃とすると、加熱後の生物由来の粒子からの蛍光強度は加熱前の蛍光強度の約20倍となる。加熱温度を200℃とすると、加熱後の生物由来の粒子からの蛍光強度は加熱前の蛍光強度の約50倍となる。つまり、粒子が生物由来のものである場合、加熱温度を150℃から200℃に増加させることで、加熱後の蛍光強度の増加率が約20倍から50倍に増加する。
他方、蛍光埃ではこのような増加は生じない。
検出装置100ではこの現象を利用して、第1の検出においては、同一粒子について、加熱前の蛍光強度と加熱後の蛍光強度とを比較し、この差分が所定の値であるしきい値よりも大きい場合には当該粒子が生物由来の粒子と判別する。つまり、第1検出部5Aで検出された加熱前の蛍光強度と第2検出部5Bで検出された加熱前の蛍光強度との差分と上記しきい値とを用いて、検出された蛍光が生物由来の粒子からのものであるか否かを判断することで、対象の粒子が生物由来のものであるか否かを判別する。
なお、加熱前後での蛍光強度の比較は、同一の粒子で行なう必要がある。そこで、検出装置100は、一例として、第1検出部5Aで蛍光が検出された時刻から、当該粒子が第2検出部5Bに到達するまでの時間を用いるものがある。第1検出部5Aから第2検出部5Bまでの粒子の移動時間は、空気の流速と移動距離、つまり第1検出部5Aから第2検出部5Bまでの距離とから計算できる。
この方法を用いる場合、検出装置100では計時用のクロックを用いて各検出部での検出時刻を取得して、検出値と関連付けて記憶しておく。そして、粒子の移動時間、すなわち検出部5間の距離を空気の流速で除して得られる時間間隔を有した第1検出部5Aおよび第2検出部5Bそれぞれの検出値を対応するものとして特定し、これら検出値である蛍光強度の差分を用いて、生物由来の粒子から発せられた蛍光であるか否か、つまり、生物由来の粒子であるか否かを判別する。
なお、装置の設計によっては、通気管2の形状、加熱工程などで、粒子の移動時間が上記計算値からずれる可能性も考えられるため、他の例として、実験的に測定した値を粒子の移動時間として用いるようにしてもよい。
また、移動時間の変化の幅も実験的に得、第1検出部5Aおよび第2検出部5Bそれぞれの検出値の組み合わせを特定する際に、実験的に得られた移動時間およびその変化幅内の時間間隔を有した検出値の組み合わせを特定して用いるようにしてもよい。
また、検出装置100で第2の検出においては、加熱後の粒子からの蛍光強度と予め規定しているしきい値とを比較し、しきい値よりも蛍光強度が大きいものを生物由来の粒子と判別する。これは、加熱することで当該粒子が生物由来の粒子である場合には蛍光強度が大幅に増加することに対して、蛍光埃にはこのような変化が生じないことから、その差異の顕著な蛍光強度をしきい値として用いることでこれらを判別可能としたものである。
検出装置100では、生物由来の粒子からの蛍光が検出されるとその旨を検出結果として出力するようにしてもよい。これは、たとえばランプを点灯させたり、電子音を発したりする出力が該当する。
他の例として、予め規定された時間、生物由来の粒子の検出数をカウントし、そのカウント値を検出結果として出力するようにしてもよい。これは、ディスプレイなどの表示装置を含んで、または表示装置に対して、検出された個数を表示させるなどの出力が該当する。
また、当該検出装置100に導入される空気量で除すことで生物由来の粒子の濃度を算出し、その結果を検出結果として出力するようにしてもよい。たとえばT秒間にN個の生物由来の粒子が検出された場合、通気管2を1秒当たりに流れる空気の流量をVm3とすると、T×Vm3当たりにN個の生物由来の粒子が検出されたことになり、空気中の生物由来の粒子濃度はN/(T×V)[個/m3]と計算される。
なお、第1の検出および第2の検出で生物由来の粒子からの蛍光であるか否かを判別するために基準値として用いられる上記しきい値は、実験的に得ることができる。一例として、検出対象とする生物由来の粒子を規定容量(たとえば1m3)のチャンバ内に所望の最小濃度だけ分散させて加熱前後または加熱後の蛍光強度を測定することで得ることができる。
<機能構成>
図8は、上記原理を利用して空気中の生物由来の粒子を検出するための検出装置100の機能構成の具体例を示すブロック図である。図8では、第1信号処理部71Aおよび第2信号処理部71Bの機能が主に電気回路であるハードウェア構成で実現される例が示されている。しかしながら、これら機能のうちの少なくとも一部は、図示しないCPU(Central Processing Unit)を備え、該CPUが所定のプログラムを実行することによって実現される、ソフトウェア構成であってもよい。また、測定部72の構成がソフトウェア構成である例が示されている。しかしながら、これら機能のうちの少なくとも一部は、電気回路などのハードウェア構成で実現されてもよい。
なお、第1検出部5Aおよび第2検出部5Bの構成は同一の構成とすることができるため、図8においては第2検出部5Bの構成が省略されている。同様に、第2信号処理部71Bの構成も第1信号処理部71Aと同一の構成とすることができるため、図8において省略されている。
図8を参照して、第1信号処理部71Aは、第1検出部5Aの受光素子52に接続される電流−電圧変換回路11と、電流−電圧変換回路11に接続される増幅回路12とを含む。第2信号処理部71Bも、第2検出部5Bの受光素子に接続される同様の構成を含む。
測定部72は、制御部21、記憶部22、およびクロック発生部23を含む。さらに、測定部72は、スイッチ74の操作に伴ったスイッチ74からの入力信号を受け付けるための入力部24と、表示パネル73に検出結果等を表示させる処理を実行するための表示部25と、通信部75に接続された外部装置とのデータ等のやり取りに必要な処理を行なうための外部接続部26と、空気導入機構3および加熱部4を駆動させるための駆動部28とを含む。入力部24は入力信号を制御部21に対して出力する。
通気管2内の空気に対して発光素子51から照射されることで、照射領域にある生物由来の粒子からの蛍光が、受光素子52で受光される。受光素子52からの受光量に応じた電流信号は電流−電圧変換回路11に入力される。
電流−電圧変換回路11は、受光素子52から入力された電流信号より蛍光強度を表わすピーク電流値Hを検出し、電圧値Ehに変換する。電圧値Ehは増幅回路12で予め設定した増幅率に増幅され、測定部72に対して出力される。測定部72の制御部21は電圧値Ehの入力を受け付けて、順次、記憶部22に記憶させる。
クロック発生部23は制御部21からの制御信号に従ってクロック信号を発生させ、制御部21に対して出力する。制御部21は、上記第1の検出の際には電圧値Ehを記憶部22に記憶させる際に、蛍光強度が測定された時刻をクロック信号から得て、当該時刻と関連付けて記憶部22に記憶させる。
制御部21は発光素子51および受光素子52と電気的に接続され、それらのON/OFFを制御する。また、クロック発生部23のON/OFFも制御する。
制御部21は入力部24からの入力信号に基づいて検出動作を開始し、駆動部28に対して制御信号を出力する。駆動部28はこの制御信号に従って空気導入機構3を駆動させる。これにより、通気管2内に外気が導入される。
また、駆動部28はこの制御信号に従って加熱部4での加熱を開始させる。なお、加熱部4に上記温度センサが含まれる場合、温度センサは制御部21に電気的に接続されて、センサ信号が制御部21に入力される。制御部21は、加熱部4が所定温度となるまで加熱する。そして、所定温度に達すると発光素子51および受光素子52をONする。これにより、通気管2内の空気が所定温度に加熱されることになった時点で、その加熱前後の蛍光強度の測定が開始される。
図9は、制御部21の構成の具体例を示すブロック図である。
図9を参照して、制御部21は、判別部211、計算部212、濃度算出部213、および判断部214を含む。
判別部211は、記憶部22に記憶された電圧値Ehを用いて検出部5を通過した粒子について生物由来のものであるか否かを判別する。また、計算部212は、その判別結果に基づいて所定時間の粒子量をカウントし、その濃度等の粒子量を算出する。
濃度算出部213は、埃センサ8からの検出信号を受け付ける。つまり、濃度算出部213は、埃センサ8からの検出信号の入力部として機能する。そして、濃度算出部213は、予め記憶している基準レベルと検出信号のレベルとを比較することで通気管2内の空気中の粒子の濃度を算出する。なお、埃センサ8が他の検出装置に備えられるものであって、当該他の検出装置と通信可能である場合には、制御部21には濃度算出部213に替えて、当該通信を行なって上記検出装置から空気中の粒子の濃度を検出結果として入力するための入力部が含まれる。
判断部214は、予め基準値を記憶しておき、濃度算出部213で算出された(または濃度算出部213に替わる取得部で取得された)通気管2内の空気中の粒子の濃度と当該基準値とを比較して、上記第1の検出を行なうか上記第2の検出を行なうかを判断して、それぞれの検出応じた制御信号を出力する。
すなわち、判断部214は、通気管2内の空気中の粒子の濃度が基準値よりも高い場合には上記第1の検出を行なうと判断し、加熱部4および空気導入機構3を駆動させるための制御信号を駆動部28に対して出力すると共に、クロック発生部23に高周波クロックの発生を開始させるための制御信号を出力する。また、加熱前の粒子からの蛍光を検出させるために、第1検出部5Aの発光素子51および受光素子52も第2検出部5Bのそれらと同様にONさせる。第1の検出では加熱前後で、同一の粒子からの蛍光値を比較する。そこで、第1検出部5Aから第2検出部5Bまでの粒子の移動時間を正確に測定するために、クロック発生部23に高周波のクロックを発生させてそれを利用する。
一方、判断部214は、通気管2内の空気中の粒子の濃度が基準値よりも高い場合には上記第21の検出を行なうと判断し、加熱部4および空気導入機構3を駆動させるための制御信号を駆動部28に対して出力するものの、クロック発生部23に高周波クロックの発生は開始させない。また、加熱前の粒子からの蛍光は検出させずに加熱後のみ検出させるために、第1検出部5Aの発光素子51および受光素子52はOFFさせ、第2検出部5BのそれらをONさせる。
判断部214での判断に用いられる上記基準値は、実験的に求められる。たとえば、予め第2の検出を応用して、通気管2内の生物由来の粒子だけでなく蛍光埃の量も測定しておき、蛍光埃の量と埃センサ8の検出信号から得られる濃度値との間の相関を調べ、埃濃度の基準値を定めるようにしてもよい。蛍光埃の量としては、通常の環境下での生物由来の粒子の濃度が1m3当たり1000個〜10000個であるので、たとえば1m3当たり100個として、それに対応した、それら蛍光埃を含む全埃濃度を基準値としてもよい。なお、判断部214での判断に用いられる上記基準値は検出対象とする生物由来の粒子の種類や通気管2に導入される空気(環境)にも依存するので、検出の都度、これらに応じて適切な方法で決定するようにしてもよい。
判別結果や算出された粒子量は、表示部25において表示パネル73で表示するための処理が行なわれる。また、外部接続部26で記録媒体や外部装置に送信するための処理がなされてもよい。
<動作フロー>
図10は、検出装置100での動作の流れを表わすフローチャートである。図10のフローチャートに表わされた動作は、スイッチ74に含まれる図示しない検出開始ボタンがONされ、その信号が制御部21に入力されることによって開始される。この動作は、測定部72の制御部21に含まれる図示しないCPUが図示しないメモリに記憶されるプログラムを読み出して実行し、図8および図9に示される機能を発揮させることで実現される。
図10を参照して、検出動作が開始すると、ステップS100で制御部21は埃センサ8の駆動を開始させる。そして、ステップS101で制御部21は空気導入機構3の駆動を開始させる。これにより、通気管2内に外気の導入が開始され、導入される空気中の埃等の濃度が検出される。
次に、ステップS103で制御部21は、加熱部4のヒータ41の動作を開始させ、加熱部4に温度センサが含まれる場合、ステップS105でさらにその作動を開始させる。これにより、通気管2内の空気への加熱が開始し、その温度が監視される。
加熱部4の温度が予め規定した所定温度に達したことが検出されると(ステップS107でYES)、ステップS109で制御部21は、埃センサ8からの検出信号に基づいて通気管2内の空気中の埃等の粒子の濃度を算出する。そして、その濃度を予め記憶している基準値と比較し(ステップS111)、以降、第1の検出動作(ステップS113)を行なうか第2の検出動作(ステップS115)を行なうかを判断する。
すなわち、通気管2内の空気中の埃等の粒子の濃度が予め記憶している基準値よりも高い場合には(ステップS111でYES)制御部21は第1の検出動作を実行し(ステップS113)、上記基準値よりも低い場合には(ステップS111でNO)第2の検出動作を実行する(ステップS115)。
なお、第1の検出動作を実行するか第2の検出動作を行なうかの判断は、加熱部4の温度が予め規定した所定温度に達するよりも以前になされてもよい。この場合、制御部21は、第1の検出動作または第2の検出動作を加熱部4の温度が予め規定した所定温度に達してから行なえばよい。また、加熱部4に温度センサが含まれていない場合には、制御部21は、上記ステップS105での加熱開始から予め規定した時間が経過した時点で第1の検出動作または第2の検出動作を開始するようにしてよい。
制御部21は、予め規定された時間、またはスイッチ74で指定された時間、導入された空気からの蛍光強度の測定を継続する。そして、測定の開始から所定時間が経過したことが検出されると(ステップS117でYES)、ステップS119で制御部21は、第1の検出動作または第2の検出動作で得られた後述する生物由来の粒子数を表わすカウント数を上記所定時間に導入された空気量で除すことで生物由来の粒子の濃度を計算し、ステップS121でその結果を検出結果として表示パネル73に表示する。
なお、検出結果は生物由来の粒子の濃度でなく、第1の検出動作または第2の検出動作での、生物由来の粒子であるか否かの判別結果であってもよい。すなわち、この場合、上記ステップS119以降の動作を行なわず、第1の検出動作または第2の検出動作での生物由来の粒子であるか否かの判別の後に、その判別結果に応じた音を発する、または色のランプを点灯させる、などで検出結果を出力してもよい。
図11は、上記ステップS113での第1の検出動作の具体的な流れを表わすフローチャートである。
図11を参照して、制御部21は第1の検出動作を実行すると判断すると、ステップS201でクロック発生部23に制御信号を出力して、高周波クロックの発生を開始させる。また、ステップS203,S205で制御部21は、第1検出部5Aおよび第2検出部5Bそれぞれの発光素子51および受光素子52をONする。これにより、加熱部4の温度が予め規定した所定温度に達した時点で、後述する蛍光強度の検出が開始される。
発光素子51および受光素子52がONされると、ステップS207で制御部21は第1検出部5Aでの蛍光検出値から蛍光強度を測定し、ステップS209でその測定値をクロック発生部23より得られる検出時刻(クロックマーカ)と関連付けて記憶する。
次に、ステップS211で制御部21は第2検出部5Bでの蛍光検出値からも蛍光強度を測定し、ステップS213でその測定値を検出時刻と関連付けて記憶する。
第2検出部5Bでの蛍光強度F2が測定されると、ステップS215で制御部21は、その検出時刻より第1検出部5Aから第2検出部5Bまでの粒子の移動時間分だけ以前の検出時刻の、第1検出部5Aの蛍光検出値から測定された蛍光強度F1を記憶部22から読み出す。そして、これら蛍光強度F1,F2の差分△F(=F2−F1)を算出する。
この差分△Fが予め規定された基準値(しきい値)よりも大なる場合(ステップS217でYES)、ステップS219で制御部21は、これら蛍光を発した粒子が生物由来の粒子であると判別し、ステップS221で粒子数のカウントに1加算する。
一方、上記差分△Fが予め規定された基準値を超えない場合には(ステップS217でNO)、ステップS223で制御部21は、これら蛍光を発した粒子が生物由来の粒子ではないと判別する。この場合、上記カウントを加算しない。
制御部21は以上で第1の検出動作を終了して、動作を図10のステップS117に戻す。
図12は、上記ステップS115での第2の検出動作の具体的な流れを表わすフローチャートである。
図12を参照して、制御部21は第2の検出動作を実行すると判断したときには、クロック発生部23で高周波クロックを発生させない。そのため、ここですでにクロック発生部23が高周波クロックを発生させていた場合には、ステップS301でクロック発生部23に制御信号を出力して、高周波クロックの発生を終了させる。
また、ステップS303,S305で制御部21は、第2検出部5Bの発光素子51および受光素子52をONする。ここでも、同様に、第1検出部5Aの発光素子51および受光素子52がすでにONしていた場合には、ここでこれらをOFFする。
第2検出部5Bの発光素子51および受光素子52がONされると、ステップS307で制御部21は第2検出部5Bでの蛍光検出値から蛍光強度F2を測定する。すなわち、加熱後の粒子からの蛍光強度F2を測定する。
そして制御部21は、上記ステップS307で測定された蛍光強度F2を、予め記憶している、生物由来の粒子からの蛍光強度であるかそうでない粒子からの蛍光強度であるかを判別するために用いられるしきい値と比較する。
なお、制御部21は、上記ステップS307で蛍光強度F2が測定されると、順次、記憶部22に記憶し、所定時間の後、測定値を記憶部22から読み出して以降の処理を行なうようにしてもよい。
このステップS307での蛍光強度F2が予め規定されたしきい値よりも大なる場合(ステップS309でYES)、ステップS311で制御部21は、この蛍光を発した粒子が生物由来の粒子であると判別し、ステップS313で粒子数のカウントに1加算する。
一方、蛍光強度F2が予め規定されたしきい値を超えない場合には(ステップS309でNO)、ステップS315で制御部21は、この蛍光を発した粒子が生物由来の粒子ではないと判別する。この場合、上記カウントを加算しない。
制御部21は以上で第2の検出動作を終了して、動作を図10のステップS117に戻す。
<実施の形態の効果>
検出装置100を用いることで、空気中の粒子をリアルタイムで生物由来の粒子か否かを判別することができ、蛍光を発する生物由来でない粒子から分離して検出することができる。
また、検出装置100では、加熱前後の蛍光強度の変化が基準値以上であるものを生物由来の粒子と判別するため、高精度で生物由来の粒子を検出することができる。
たとえば、バイオテロ対策や薬剤工場などで当該検出装置100を応用する場合、生物由来の粒子の濃度が所定の濃度を超えた場合に警報を出すようにしてもよい。検出装置100では、感度が高く、かつ、生物由来の粒子と蛍光埃とをリアルタイムで分離可能であるため、所定の濃度付近や多量の蛍光埃が生じた場合であっても誤動作を防止でき、このような環境においても好適に用いることができる。
さらに検出装置100では、埃センサ8での検出結果に応じて第1の検出動作と第2の検出動作とが切り替えられる。すなわち、埃センサ8で検出された空気中の粒子の濃度値が基準値よりも大きい場合は通気管2内の空気に蛍光埃が多く存在する可能性が高いので、加熱前後の蛍光量の差分としきい値とを比較してより正確に生物由来の粒子と蛍光発光埃との分離が行なわれる。この時、加熱前後で、同一の粒子からの蛍光強度を比較するために、高周波のクロックを利用して第1検出部5Aから第2検出部5Bまでの粒子の移動時間が正確に測定される。
一般的に、クロック用の信号はマイコンのクロックを分周して、低周波数にして用いられる。クロックを発生させるための消費電力は、一般的に、周波数が高くなるほど大きくなる。そのため、検出動作のたびに第1の検出動作が行なわれると、高周波クロック発生のための消費電力が高くなることになる。
そこで、検出装置100では、埃センサ8で検出された粒子の濃度値が基準値よりも小さい場合には高周波クロックを用いない第2の検出動作を行なう。これは、通気管2内の蛍光埃の量が少ない可能性が高いので、加熱後の蛍光値のみを測定するとしても検出精度を担保できるという思想に基づくものである。
このように検出動作を切り替えることで高周波クロックのON/OFFが切り替えられることになり、常に高周波クロックを用いる第1の検出動作のみを行なう場合に比べて消費電力を大幅に低減することができる。つまり、検出装置100では、検出精度を低下させることなく検出動作のための消費電力を抑えることが可能となる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 シャーシ、2 通気管、3 空気導入機構、4 加熱部、5 検出部、5A 第1検出部、5B 第2検出部、6 冷却部、7 制御装置、8 埃センサ、11 電流−電圧変換回路、11A,11B,61A 通気孔、12 増幅回路、21 制御部、22 記憶部、23 クロック発生部、24 入力部、25 表示部、26 外部接続部、28 駆動部、41 ヒータ、42 断熱材、43 熱伝導部材、51,811 発光素子、52,813 受光素子、53,54 レンズ群、55 光学フィルタ、61 冷却管、71A 第1信号処理部、71B 第2信号処理部、72 測定部、73 表示パネル、74 スイッチ、75 通信部、100 検出装置、211 判別部、212 計算部、213 濃度算出部、214 判断部、810 ケース、821,823 集光レンズ、822,824 スリット。

Claims (9)

  1. 空気中の生物由来の粒子を検出するための検出装置であって、
    通気管内の空気を加熱するための加熱部と、
    前記加熱部を挟んで前記通気管の長手方向に配置された、各々、発光素子および受光素子を含む第1の検出部および第2の検出部と、
    前記通気管に導入される空気中の粒子量の測定結果を入力するための入力部と、
    前記第1の検出部、前記第2の検出部、および前記入力部と接続され、前記通気管内の空気中の生物由来の粒子を検出するための測定部とを備え、
    前記受光素子はそれぞれ前記発光素子で照射されることで前記通気管内の空気中の生物由来の粒子より発せられる蛍光を受光し、
    前記測定部は、前記受光素子での受光量より得られる蛍光強度に基づいて前記通気管内の空気中の生物由来の粒子を検出し、前記入力部で入力された前記通気管に導入される空気中の粒子量の測定結果に基づいて、前記第1の検出部および前記第2の検出部を用いた第1の検出または前記第2の検出部を用いた第2の検出のいずれを行なうかを判断する、検出装置。
  2. 前記第1の検出は、前記第1の検出部に含まれる前記受光素子での受光量に基づく蛍光強度と前記第2の検出部に含まれる前記受光素子での受光量に基づく蛍光強度とを比較することで前記空気中の粒子が生物由来の粒子であるか否かを判別して検出し、
    前記第2の検出は、前記第2の検出部に含まれる前記受光素子での受光量に基づく蛍光強度と予め規定されたしきい値とを比較することで前記空気中の粒子が生物由来の粒子であるか否かを判別して検出する、請求項1に記載の検出装置。
  3. 前記測定部は、前記第1の検出部および前記第2の検出部それぞれでの蛍光の検出タイミングを計時するための計時手段を含み、
    前記測定部は、前記第1の検出を行なうと判断した場合に前記計時手段を用い、第2の検出を行なうと判断した場合に前記計時手段を用いない、請求項1または2に記載の検出装置。
  4. 前記計時手段は高周波クロック発生手段を含む、請求項3に記載の検出装置。
  5. 前記測定部は、前記通気管に導入される空気中の粒子量の測定結果が予め記憶している基準値よりも高い場合は前記第1の検出を行ない、前記基準値よりも低い場合には前記第2の検出を行なうと判断する、請求項1〜4のいずれかに記載の検出装置。
  6. 前記入力部は、前記通気管に導入される空気中の粒子量をセンシングするためのセンサと通信することで、前記センサでの前記通気管に導入される空気中の粒子量の測定結果の入力を受け付ける、請求項1〜5のいずれかに記載の検出装置。
  7. 前記通気管に導入される空気中の粒子量をセンシングするためのセンサをさらに含み、
    前記入力部は前記センサに接続されて、前記センサでの前記通気管に導入される空気中の粒子量の測定結果の入力を受け付ける、請求項1〜5のいずれかに記載の検出装置。
  8. 前記発光素子は、青色光または紫外光の波長の光を照射する、請求項1〜7のいずれかに記載の検出装置。
  9. 空気中の生物由来の粒子を検出する方法であって、
    空気中の粒子量を測定するステップと、
    前記空気中の粒子量の測定結果に基づいて、第1の検出と第2の検出とのいずれを行なうかを判断するステップと、を備え、
    前記第1の検出は、
    空気中の粒子へ光を照射し発せられる蛍光を受光するステップと、
    前記空気中の粒子を加熱するステップと、
    加熱された前記空気中の粒子へ光を照射し発せられる蛍光を受光するステップと、
    加熱前の蛍光の強度および加熱後の蛍光の強度に基づいて前記空気中の生物由来の粒子を検出するステップと、を含み、
    前記第2の検出は、
    空気中の粒子を加熱するステップと、
    加熱された前記空気中の粒子へ光を照射し発せられる蛍光を受光するステップと、
    加熱後の蛍光の強度に基づいて空気中の生物由来の粒子を検出するステップと、を含む、検出方法。
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