JP2013170771A - 冷媒量推定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】配管に充填されるべき冷媒量を正確かつ容易に推定することが可能な冷媒量推定装置を提供する。
【解決手段】冷媒量推定装置100は、配管102の総延長を推定する総延長推定部112と、配管102の各端部に接続される室外機103及び室内機104機器の種類を特定することができる機種情報を含む構成情報を取得する構成情報取得部114と、機器の種類ごとに接続される配管の径を示す機器情報118を予め記憶している機器情報記憶部111と、主制御部116とを備える。主制御部116は、機器情報118を参照することによって、機種情報118が示す各機器に接続される配管の径を特定する配管径特定部146と、総延長推定部112によって推定された配管102の総延長と、配管径特定部146によって特定された配管102の径とに基づいて、配管102に充填されるべき冷媒量を算出する適正冷媒量算出部149とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、配管に充填されるべき冷媒量を推定するための技術に関する。
ビルなどの建物に設置された空気調和システムを新しいものに取り替える場合、配管についてはそのまま使用されることが多い。空気調和システムには適正量の冷媒が充填される必要があり、充填されるべき冷媒量は配管の長さなどに応じて定まる。
例えば特許文献1には、配管に充填されるべき冷媒量を推定するために、配管長を測定する技術が開示されている。同文献に記載の技術では、配管に振動を与える送信部及び配管の振動を検知する複数の受信部がそれぞれ配管の端部に配置される。そして、送信部から振動が発振されてから、各受信部に振動が受信されるまでの各時間に基づいて配管の各区間の長さが、送信部から受信部までの距離に係る長さとして算出される。
特開2007−85892号公報
しかしながら、配管に充填されるべき冷媒量は一般に、配管長だけでなく、配管の径、空調機の能力などによっても変わる。そのため、特許文献1に記載の技術では、配管に充填されるべき冷媒量を正確に見積もることはできない。
また、同文献に記載の技術では、敷設された配管の長さを測定するには、送信部と複数の受信部とのそれぞれを測定対象となる配管の各端部に取り付ける必要がある。例えば空気調和システムにおいて配管の端部の一部が、天井に設置された室内機に接続されている場合、室内機に接続されている配管の端部に送信部又は受信部を取り付けるときや取り外すときに、高所かつ狭い空間内での作業が強いられることがある。
さらに、例えば空気調和システムにおいて送信部と複数の受信部とのそれぞれを測定対象となる配管の各端部に取り付けるためには、同一の配管に接続されている室外機と室内機の関連を把握するため事前の調査が必要になることや、送信部と受信部との取り付け時にそれらを付け忘れないように注意する必要になることがある。
このように、特許文献1に記載の技術では、送信部や受信部を取り付け取り外し、事前の調査など計測のために煩雑な作業が発生することがある。
本発明は、上述の事情を鑑みてなされたもので、配管に充填されるべき冷媒量を正確かつ容易に推定することが可能な冷媒量推定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の冷媒量推定装置は、
予め定められた範囲の周波数の信号を配管の一端に出力し、当該配管の一端における信号を計測し、当該計測した結果に基づいて前記配管の総延長を推定する総延長推定手段と、
前記配管の各端部に接続される各機器の種類を特定することができる機種情報を取得する構成情報取得手段と、
前記機器の種類ごとに接続される配管の径を示す機器情報を予め記憶している機器情報記憶手段と、
前記機器情報と前記機種情報とを参照することによって、前記各機器に接続される前記配管の径を特定する配管径特定手段と、
前記総延長推定手段によって推定された前記配管の総延長と、前記配管径特定手段によって特定された前記配管の径とに基づいて、前記配管に充填されるべき冷媒量を算出する適正冷媒量算出手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、配管の長さだけでなく配管の径をも考慮して配管に充填されるべき冷媒量を算出する。そのため、配管に充填されるべき冷媒量を正確に算出することができる。
また、信号は配管の一端に出力され、そこで計測した結果に基づいて配管に充填されるべき冷媒量を算出することができる。そのため、配管に充填されるべき冷媒量を推定するための作業の負担を軽減することができる。
したがって、配管に充填されるべき冷媒量を正確かつ容易に推定することが可能になる。
実施の形態1に係る冷媒量推定装置の構成の例を示す図である。 総延長推定部の構成の一例を示す図である。 第一分岐推定部の構成の一例を示す図である。 測定系特性蓄積処理の流れの一例を示すフローチャートである。 発信部から出力される信号の波形の一例を示す図である。 発信部から出力される信号に含まれる各周波数成分の一例を示す図である。 抵抗素子にて発生する電圧の計測結果に基づいて得られる周波数と電圧値との関係の一例を示す図である。 冷媒量推定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 総延長推定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 配管についての周波数特性情報が示す周波数と電圧値との関係の一例を示す図である。 測定結果に基づく周波数−インピーダンス特性と測定系固有の周波数−インピーダンス特性とに基づいて算出される配管の周波数−インピーダンス特性を示す図である。 Y字分岐の配管の構成例を示す図である。 式9を解くために同式の左辺の値を示す図である。 2つの分岐を有する配管の構成例を示す図である。 第一分岐推定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 ステップ波出力部から出力されるステップ状の信号と第一分岐でのその反射波とのそれぞれの例を示す図である。 ステップ波出力部から出力される端部において観測される合成波の一例を示す図である。 配管構成推定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 配管の構成が垂直方向に延びて分岐する場合の一例を示す図である。 配管の構成が水平方向に延びて分岐する場合の一例を示す図である。 実施の形態2に係る冷媒量推定装置の構成の例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。全図を通じて同一の要素には同一の符号を付す。また、同一の要素に関して重複する説明は省略する。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1に係る冷媒量推定装置は、配管に充填されるべき冷媒量を推定する装置である。実施の形態1に係る冷媒量推定装置100は、図1に示すように、例えばビルなどの設備に設置される空気調和システム101における配管102に充填されるべき冷媒量を推定する。
なお、配管102は、充填されるべき冷媒量を冷媒量推定装置100によって推定する配管の一例である。推定対象は、電圧信号が伝達する例えば金属製の長尺の配管であって冷媒が流れるものであればよく、例えば冷凍機器が備える配管などであってもよい。
空気調和システム101は、ビルの一室、共用エリアなど対象エリアの空気の温度、湿度などを調整するためのシステムであって、同図に示すように、室外機103と複数の室内機104と配管102と制御線105とを備える。
室外機103は、例えば圧縮機と凝縮器を内蔵しており、室外に設置される。室内機104の各々は、例えば蒸発機を内蔵しており、屋内に設置され、設置された周囲の空間へ冷風、温風などを送り出す。
配管102は、例えば銅合金製の管であって、液管102aとガス管102bとの対で構成される。液管102aの内部には液状の冷媒が流通し、ガス管102bの内部にはガス状の冷媒が流通する。液管102aは通常、ガス管102bより径(内径)が細い。液管102a及びガス管102bの各々は、発泡ウレタンなど比誘電率がほぼ1の断熱材で覆われている。
液管102aの一端は、液状の冷媒が漏れ出さないように(液密に)シーリングされて室外機103に接続されている。液管102aの他端の各々は、液密にシーリングされて室内機104の各々に一対一に対応付けて接続されている。液管102aの途中は室内機104の数に応じて適宜分岐している。
本実施の形態では、同図に示すように室内機104が3台である。そのため、液管102aは2箇所(第一分岐,第二分岐)で分岐している。以下、室外機103から最も近くに位置する分岐を「第一分岐」という。また、第一分岐よりも室外機103から離れた所に位置する分岐、すなわち室外機103から最も遠くに位置する分岐を「第二分岐」という。
ガス管102bは液管102aと並行に敷設されており、ガス管102bの一端は室外機103に気密に接続され、ガス管102bの他端は室内機に一対一に対応付けて気密に接続されている。
室外機103、液管102a、各室内機104、及びガス管102bで構成される冷媒回路には、空気調和システム101の能力、構成などに応じた適正な量の冷媒が充填されている。空気調和システム101の稼働中、適正な量の冷媒が冷媒回路を循環することによって、空気調和システム101は設計時に想定された能力を発揮することができる。そのため、例えば室外機103又は各室内機104を取り替える際には、取り替え後の空気調和システム101に応じた適正な冷媒量にするために、液状の冷媒が液管102aに補充され又は液管102aから抜き取られる。
制御線105は、室外機103と各室内機104とに接続される。制御線105を介して、室外機103と各室内機104との各々は空気調和機能を発揮するために必要な情報を相互に授受する。この情報は、例えば室外機103と各室内機104との個々を特定するためのアドレス情報、室外機103と各室内機104との機種を特定するための機種情報と、空気調和システム101を構成する室内機104の台数とを特定するための台数情報などを含む。なお、台数情報は、室外機103の台数を特定するための情報を含んでもよい。
冷媒量推定装置100は、配管102の敷設状況を推定し、さらにその推定結果に基づいて配管102に充填されるべき冷媒量を推定する。ここで、敷設状況は、配管102の総延長、室外機103に接続される配管102の一端から第一分岐までの長さlbr、敷設されている配管102の構成、配管102の径、配管102が形成する冷媒回路の容積(配管102の容積)などを含む。
冷媒量推定装置100は機能的に、同図に示すように、機器情報記憶部111と、総延長推定部112と、第一分岐推定部113と、構成情報取得部114と、主表示部115と、主制御部116とを備える。
機器情報記憶部111は、室外機103及び各室内機104に関する機器情報118を記憶しており、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)などにより構成される。
機器情報118は例えば、本実施の形態に係る空気調和システム101も含めた種々の空気調和システムを構成する室外機103及び室内機104のそれぞれの機種と各機種に応じて接続される液管102a及びガス管102bの径とを対応付けた情報(機種−配管径情報)、室外機103の機種と能力(例えば、出力)とを対応付けた情報(能力情報)などを含む。機器情報118は例えばユーザなどによって、機器情報記憶部111に予め格納される。
総延長推定部112は、所定の周波数の電圧信号を配管102の一端に出力し、その一端における信号を計測することによって配管102の共振周波数を特定し、特定した共振周波数から配管102の総延長を推定する装置である。
総延長推定部112は例えば、図2に示すように、発振部121と、計測部122と、FFT部123と、総延長推定制御部124と、測定系特性記憶部125と、計測値特性記憶部126と、演算部127と、総延長表示部128とを備える。
発振部121は、予め定められた範囲0〜W[Hz]をΔf[Hz]刻みで所定の時間間隔で変化させた発振周波数f[Hz]の電圧信号を発信線129a,129bの各々を介して出力する。すなわち、発振周波数f[Hz]は、W[Hz]以下のΔf×i(iは0以上の整数)により表される周波数群である。発振部121は例えば、所定の内部インピーダンスを有するディジタル方式の周波数シンセサイザ(DDS;Direct Digital Synthesizer)などで構成される。
発振部121からの電圧信号を伝達する発信線129a,129bの各々は、室外機103に接続される配管102(図2に示す例では液管102a)の端部に取り付けられている。発信線129aは、同図に示すように、直列に接続された既知の抵抗値Rの抵抗素子130を有する。発信線129bには抵抗などが設けられていない。なお、「端部」又は「端」は、末端部又は末端だけでなく、その近傍(例えば、末端部又は末端から数十センチ程度離れた領域)をも含み、以下においても同様である。
なお、同図に示すように、室外機103の近傍の配管102a,102bのそれぞれには、発信周波数f[Hz]に対して十分に大きなインピーダンスをもたせて室外機103へ信号が流れ込むことを防ぐために、フェライトコア131が取り付けられてもよい。
計測部122は、発振部121から出力される電圧信号の発振周波数f[Hz]が予め定められた値PDfである場合に、2つのチャンネルのそれぞれで発信線129a,129bにおける電圧値を計測する。ここで、jは自然数であり、cを適宜定められる自然数とすると、PDfは0≦PDf=cΔf×j≦Wを満たすように定められるとよい。計測部122は例えば、デジタルオシロスコープなどから構成される。
チャンネル1では計測部122は発信線129bを介して、発振部121から出力される電圧信号の電圧値Vを計測する。チャンネル2では計測部122は発信線129aを介して、抵抗素子130に流れる電流により発生する電圧の値、すなわち抵抗素子130の両端(近傍)における電位差Vを計測する。
計測部122は、さらに、発振部121から出力される電圧信号と抵抗素子130の両端における電圧信号との位相差(以下、単に「位相差」という。)を計測する。
FFT(Fast Fourier Transform)部123は、計測部122によって各発振周波数PDfに対して計測された電圧値V,Vと位相差とを含む情報を計測部122から取得する。
変換手段としてのFFT部123は、取得した情報に含まれる各発振周波数PDfでの時系列の電圧値V,VにFFT処理を施すことによって、各発振周波数PDfでの周波数と電圧値V,Vとの関係を示す周波数特性情報を生成する。
そして、FFT部123は、発振周波数PDfごとに、生成した周波数特性情報に計測部122から取得した位相差を含めた情報を、詳細後述する測定系特性記憶部125又は計測値特性記憶部126に蓄積して記憶させる。このようなFFT部123は例えば、FFT回路などから構成される。
総延長推定制御部124は発振部121とFFT部123とを制御する。詳細には例えば、総延長推定制御部124は、発振部121については電圧信号の出力の開始及び終了、発振周波数f[Hz]などを制御する。総延長推定制御部124は、FFT部123については例えば、発振部121から出力されている発振周波数f[Hz]を含む情報(発振周波数情報)を出力してFFT処理の実行を制御する。
総延長推定制御部124は例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などから構成される。そして、例えばROMに記憶されているソフトウェアプログラムをCPUが実行することによって、総延長推定制御部124の上述の機能が発揮される。
測定系特性記憶部125は測定系特性情報を記憶している。測定系特性情報は、所定の抵抗値Rと短絡と開放との3態様の負荷を測定対象とした場合に、FFT部123により生成される周波数特性情報である。
計測値特性記憶部126は計測値特性情報を記憶している。計測値特性情報は、配管102を測定対象としてFFT部123により生成される周波数特性情報である。
演算部127は、測定系特性情報と計測値特性情報とに基づいて配管102の総延長を算出する。演算部127は例えば、所定のソフトウェアプログラムが組み込まれたプロセッサなどから構成される。
詳細には、演算部127は、各発振周波数PDfでの測定系特性情報に基づいて測定系固有の周波数とインピーダンスとの関係(周波数−インピーダンス特性)を算出する。演算部127は、各発振周波数PDfでの計測値特性情報に基づいて、計測値に基づく周波数−インピーダンス特性を算出する。
演算部127は、計測値に基づく周波数−インピーダンス特性から測定系固有の周波数−インピーダンス特性を対応する周波数ごとに差し引く。差し引くことによって得られる周波数−インピーダンス特性は、測定系固有の周波数−インピーダンス特性により補正された配管102の周波数−インピーダンス特性である。このようにして、演算部127は、配管102の周波数−インピーダンス特性を算出する。なお、ここで差し引かれる測定系固有の周波数−インピーダンス特性には例えば、上述の3態様のうちいずれかが適宜定められてよい。
演算部127は、配管102の周波数−インピーダンス特性においてインピーダンスが極値となる周波数を共振周波数Rfとして特定する。演算部127は、式(1)に共振周波数などを代入することによって、配管102の総延長ltotalを算出する。
Figure 2013170771
ただし、Rfは共振周波数(jは自然数)、pは配管102が有する分岐数、f=150W/πである。なお、配管102が有する分岐数pは例えば、詳細後述する構成情報取得部114によって取得される構成情報に含まれる台数情報に基づいて演算部127が分岐数p=台数N−1の演算をすることにより算出されてもよく、入力部(図示せず)を介してユーザにより入力されてもよい。
ここで説明した演算部127が実行する処理、及び式(1)が導かれる理由については後にさらに詳しく説明する。
総延長表示部128は、演算部127によって算出された配管102の総延長を示す情報を演算部127から取得すると、配管102の総延長ltotalを表示する。総延長表示部128は例えば、液晶ディスプレイなどから構成される。
図1に戻る。
第一分岐推定部113は、室外機103に接続される配管102の端にステップ状の電気信号を出力する。第一分岐推定部113は、室外機103に接続される配管102の端において配管102を流れる電気信号を観測することによって、ステップ状の電気信号が第一分岐にて反射した反射波を検出する。第一分岐推定部113は、ステップ状の電気信号を出力してから反射波を検出するまでの時間に基づいて、室外機103に接続される配管102の端から第一分岐までの長さlbrを推定する。
第一分岐推定部113は、図3に示すように、ステップ波出力部133と、観測部134と、反射波検出部135と、長さ算出部136とを備える。
ステップ波出力部133は、ステップ状の信号を生成し、ステップ波出力線137aを介して出力する回路などである。ステップ波出力線137aは、室外機103に接続される配管102の端部に取り付けられる。
観測部134は、観測線137bを介して配管102を流れる信号を観測し、観測した信号の波形を表す情報(観測波形情報)を出力する。観測部134は例えば、デジタルオシロスコープなどから構成される。観測線137bは、室外機103に接続される配管102の端部に取り付けられる。
反射波検出部135は、観測部134から観測波形情報を取得する。ステップ波出力部133から出力されたステップ状の電気信号は、配管102の第一分岐で特性インピーダンスが不連続であるために反射する。そのため、ステップ波出力部133からステップ状の電気信号が出力されてからある程度の時間が経過すると、観測波形情報が示す波形は、ステップ波出力部133から出力されたステップ状の信号と第一分岐で反射した反射波との合成波となる。反射波検出部135は、その合成波を、反射波検出部135から取得した観測波形情報が示す波形から検出し、検出した時刻(検出時刻)を特定する。合成波は例えば、予め用意された合成波の波形と観測波形情報が示す信号の波形とのパターンマッチングにより検出される。
反射波検出部135は例えば、所定のソフトウェアプログラムが組み込まれたプロセッサ、パターンマッチングのために用意される合成波の波形を示す情報を予め記憶しているフラッシュメモリ、時刻を計測する計時チップなどから構成される。
長さ算出部136は、例えばステップ波出力部133から信号を取得することによって、ステップ波出力部133が配管102に信号を出力した時刻(出力時刻)を特定し、その時刻を示す出力時刻情報を記憶する。長さ算出部136は、反射波検出部135によって特定された検出時刻を示す検出時刻情報を反射波検出部135から取得する。長さ算出部136は、出力時刻と検出時刻と配管102を伝達する信号の速度(ほぼ光速に等しい)とに基づいて、室外機103に接続される配管102の端から第一分岐までの距離を算出する。
図1を参照する。
構成情報取得部114は、制御線105に接続される通信線141を介して空気調和システム101の構成を示す情報(構成情報)を取得する。構成情報は例えば、空気調和システム101を構成する室外機103及び室内機104のそれぞれのアドレス情報及び機種情報と、台数情報とを含む。
詳細には、構成情報取得部114は、主制御部116の指示を受けて、構成情報を取得するためのコマンドを室外機103及び各室内機104へ送信することによって、構成情報を取得する。なお、構成情報取得部114は例えば、制御線105を流通する情報を常に監視することによって、構成情報を取得してもよい。このような構成情報取得部114は、例えば通信インタフェースなどから構成される。
主制御部116は、冷媒量推定装置100の全体の動作を制御する。さらに、主制御部116は機能的に、同図に示すように、配管構成推定部145と、配管径特定部146と、配管径推定部147と、配管容積算出部148と、適正冷媒量算出部149と、補充量算出部150とを備える。
配管構成推定部145は、総延長推定部112によって推定された配管102の総延長ltotalと、第一分岐推定部113によって推定された第一分岐までの長さlbrと、構成情報に含まれる台数情報に基づいて、敷設されている配管102の構成を推定する。
詳細には、配管構成推定部145は、台数情報が示す台数Nの室内機104を配管102に接続するために必要な分岐の数p(=N−1)を求める。配管構成推定部145は、分岐数pと総延長ltotalと第一分岐までの長さlbrとに基づいて、配管102の各分岐から延びる配管102の平均長さlavを算出する。なお、配管構成推定部145は、分岐数pを台数情報に基づいて算出する代わりに、配管102の総延長ltotalを算出するために用いられた分岐数pを、平均長さlavを算出するために用いてもよい。
本実施の形態において、各分岐から延びる配管102は、第一分岐と第二分岐に最も近い室内機104との間に敷設される配管102と、第二分岐と第二分岐から最も離れた室内機104との間に敷設される配管102とのそれぞれである。
配管構成推定部145は、算出した平均長さlavが第一分岐までの長さlbr以上である場合に、配管102は第一分岐から垂直方向に延びて等間隔で分岐する構成であると推定し、算出した平均長さlavが第一分岐までの長さlbr未満である場合に、配管102は第一分岐から水平方向に延びて分岐する構成であると推定する。
配管径特定部146は、構成情報に含まれる機種情報と機器情報記憶部111が記憶している機器情報118とに基づいて、空気調和システム101を構成する室外機103及び各室内機104のそれぞれに接続される配管102の径を特定する。
配管径推定部147は、配管構成推定部145によって推定された配管102の構成と配管径特定部146によって特定された配管102の径とに基づいて、室外機103及び各室内機104aに接続される配管102以外の配管102の径を推定する。
詳細には、配管径推定部147は、配管102の構成が垂直方向に延びて分岐するものであると推定された場合、室外機103に接続される配管102の端と第二分岐との間の配管102の径は、室外機103に接続される端における配管102の径と同じであると推定する。また、同場合に、配管径推定部147は、第二分岐と室外機103に接続される配管102の端から最も遠い配管102の端との間の配管102の径は、その最も遠い配管102の端における配管102の径と同じであると推定する。
配管径推定部147は、配管102の構成が水平方向に延びて分岐するものであると推定された場合、室外機103に接続される配管102の端と第一分岐との間の配管102の径は、室外機103に接続される端における配管102の径と同じであると推定する。また、同場合に、配管径推定部147は、室外機103に接続される配管102の端と第一分岐との間以外の配管102の径は、各室内機104が接続される各端における配管102の径と同じであると推定する。
配管容積算出部148は、配管102の敷設状況に基づいて配管102内の容積を算出する。ここで、配管102の敷設状況は、総延長推定部112によって推定された総延長ltotalと、第一分岐推定部113によって推定された第一分岐までの長さlbrと、配管構成推定部145によって推定された配管102の構成と、配管径特定部146によって特定された配管102の径と、配管径推定部147によって推定された配管102の径とを含む。
適正冷媒量算出部149は、構成情報取得部114によって取得された構成情報と機器情報記憶部111が記憶している機器情報118とに基づいて、空気調和システム101を構成する室外機103の能力を特定する。そして、適正冷媒量算出部149は、特定した室外機103の能力と算出された配管102の容積とに応じて予め定められる適正な冷媒量を算出する。
ここで、室外機103の能力とは例えば、冷房や暖房で運転している時の出力の大きさである。出力が大きいほど圧縮機の容量が大きく、配管102に充填されるべき冷媒量は、室外機103の能力に比例して増加するように算出されるとよい。
補充量算出部150は、適正冷媒量算出部149によって算出された適正な冷媒量と配管102に実際に充填されている冷媒量との差を算出することによって、配管102に補充すべき冷媒量を算出する。補充すべき冷媒量として正の量が補充量算出部150により算出された場合、ユーザは液管102aに冷媒を補充し、補充すべき冷媒量として負の量が補充量算出部150により算出された場合、ユーザは液管102aから冷媒を抜き取るとよい。
なお、充填されている冷媒量には、例えば室外機103又は各室内機104を取り替える場合には、取り替え前の空気調和システム101に応じた適切な冷媒量が採用されるとよい。そして、この冷媒量は、例えばユーザによって入力部(図示せず)から冷媒量推定装置100に予め入力されてもよく、ユーザによって入力部から入力された取り替え前の空気調和システム101を構成する室外機103の能力と配管102の敷設状況とに基づいて算出されてもよい。
なお、ユーザが入力部(図示せず)から室外機103が設置されている位置を入力した場合にはその位置も考慮して、補充量算出部150は補充すべき冷媒量を算出するとよい。
このような主制御部116は例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などから構成される。そして、例えばROMに記憶されているソフトウェアプログラムをCPUが実行することによって、総延長推定制御部124の上述の機能が発揮される。
主表示部115は、各種の情報を画面に表示し、例えば、液晶ディスプレイなどから構成される。主表示部115に表示される情報は例えば、総延長推定部112、第一分岐推定部113、配管構成推定部145、配管径特定部146、配管径推定部147、配管容積算出部148、適正冷媒量算出部149、補充量算出部150のそれぞれによって推定、特定、又は算出された値や構成であり、数字や図により画面に表示される。
これまで、実施の形態1に係る冷媒量推定装置100の構成について説明した。ここから、冷媒量推定装置100が実行する処理について説明する。
配管102の敷設状況を推定するための前提として、測定系特性情報を測定系特性記憶部125に蓄積するための測定系特性蓄積処理が実行される。測定系特性蓄積処理は、(1)所定の抵抗値Rの抵抗素子を発信線129a,129bの間に接続した態様、(2)発信線129a,129bを短絡させた態様、(3)発信線129a,129bを開放にした態様のそれぞれについて実行される。
例えばユーザが(1)所定の抵抗値Rの抵抗素子を発信線129a,129bの間に接続した後に、入力部(図示せず)を介して測定系特性蓄積処理を実行する指示を冷媒量推定装置100に与える。
測定系特性蓄積処理を実行する指示を受けると、発振部121は、例えば0[Hz]からW[Hz]に至るまで所定の時間間隔でΔf[Hz]ずつ周波数を上昇させながら電圧信号を出力する。発振部121が周波数帯域0〜W[Hz]の電圧信号を出力する間、図4に示すように、冷媒量推定装置100は、後述するステップS102〜S105における処理を繰り返し実行する(ステップS101)。
ここで、発振部121から出力される発振周波数f[Hz]の電圧信号の波形155の一例を図5に示す。同図に示す波形155の電圧信号には、図6に示すように、発振周波数f[Hz]の奇数倍などの高調波成分が含まれている。
図4に戻る。
計測部122は、同図に示すように、発振周波数fが所定値PDfであるか否かを判断し(ステップS102)、発振周波数fが所定値PDfでないと判断した場合(ステップS102;No)、この判断処理を繰り返す。
発振周波数fが所定値PDfであると判断した場合(ステップS102;Yes)、計測部122は、発振部121から出力される電圧信号の電圧値Vと抵抗素子130にて発生する電圧値Vrと位相差とを計測する(ステップS103)。
FFT部123は、総延長推定制御部124から命令を受けて、総延長推定制御部124から発振周波数情報を取得するとともに、計測部122によって計測された電圧値Vと電圧値Vrと位相差とを順次取得する。FFT部123は、計測部122から取得した時系列の電圧値Vと電圧値Vrとのそれぞれをフーリエ変換することによって周波数軸の電圧値Vと電圧値Vrとに変換し、それによって、周波数特性情報を生成する(ステップS104)。
ここで、図7に、抵抗素子130にて発生する電圧Vの計測結果に基づいて得られる周波数と電圧値との関係(周波数−電圧特性)156の一例を示す。発振部121が出力する電圧信号には上述のように高調波成分が含まれているが、所定値PDfの各発振周波数fにおける最大値を蓄積することによって、高調波成分を除いた配管102の周波数−電圧特性を得ることができる。
図4に戻る。
FFT部123は、同図に示すように、生成した周波数特性情報に計測部122から取得した位相差を示す情報を含めた測定系特性情報を生成して測定系特性記憶部125に記憶させる(ステップS105)。発振部121からの発振周波数fがW[Hz]になると、冷媒量推定装置100は測定系特性蓄積処理を終了する。これにより、(1)所定の抵抗値Rの抵抗素子を発信線129a,129bの間に接続した態様での測定系特性情報が測定系特性記憶部125に蓄積される。
(2)発信線129a,129bを短絡させた態様、(3)発信線129a,129bを開放にした態様について、順次、上述と同様の測定系特性蓄積処理が実行される。その結果、(1)〜(3)の3態様の負荷における測定系特性情報が測定系特性記憶部125に蓄積される。
このような測定系特性蓄積処理が実行されることによって測定系特性情報が蓄積されている場合に、冷媒量推定装置100は、配管102の敷設状況を推定するための冷媒量推定処理を実行することができる。図8は、本実施の形態に係る冷媒量推定装置100が実行する冷媒量推定処理の流れを示すフローチャートである。
例えばユーザが発信線129a,129bとステップ波出力線137aと観測線137bとを配管102に電気的に接続した後に、入力部(図示せず)を介して冷媒量推定処理を実行する指示を冷媒量推定装置100に与える。これにより、冷媒量推定装置100は冷媒量推定処理を開始する。
総延長推定部112は、冷媒量推定処理を実行する指示を受けると、配管102の総延長ltotalを推定するための総延長推定処理(ステップS111)を実行する。
図9に、総延長推定部112が実行する総延長推定処理(ステップS111)の流れを示す。
発振部121が周波数帯域0〜W[Hz]の間の周波数の電圧信号を出力する間(ステップS101)、配管102について、上述と同様の発振周波数fの判断処理(ステップS102)、計測処理(ステップS103)及び周波数特性情報生成処理(ステップS104)と、計測値特性情報の記憶処理(ステップS125)とが繰り返し実行される。
計測値特性情報の記憶処理(ステップS125)において、FFT部123は、周波数特性情報生成処理(ステップS104)にて生成した周波数特性情報に計測部122から取得した位相差を含めた計測値特性情報を生成して計測値特性記憶部126に記憶させる。これにより、配管102について、所定の発信周波数PDfでの計測値特性情報が計測値特性記憶部126に蓄積される。
ここで、図10に、配管102についての周波数特性情報が示す周波数と電圧値との関係の一例を示す。発振部121が出力する電気信号には上述のように高調波が含まれているが、所定値PDfの各発振周波数fにおける最大値を蓄積することによって、高調波成分を除いた配管102の周波数−電圧特性を得ることができる。
図9に戻る。
演算部127は、測定系特性記憶部125に蓄積されている測定系特性情報と、計測値特性記憶部126に蓄積された計測値特性情報とを取得する。演算部127は、測定系特性情報に基づいて、測定系固有の周波数−インピーダンス特性を算出する。演算部127は、計測値特性情報に基づいて、測定結果に基づく周波数−インピーダンス特性を算出する。そして、演算部127は、測定結果に基づく周波数−インピーダンス特性から測定系固有の周波数−インピーダンス特性を差し引くことによって、配管102の周波数−インピーダンス特性を算出する(ステップS126)。
ここで、配管102の周波数−インピーダンス特性の算出処理(ステップS126)について、詳細に説明する。
一般に、発振部121からの出力電圧をV、測定対象に流れる電流をI、測定対象のインピーダンスをZ、抵抗素子130の抵抗値をRとすると、抵抗素子130両端の電圧Vは式(2)により表される。
Vr = R0×I = R0×V0/(R0+Zt) ・・・式(2)
式(2)をZについて解くと、式(3)が導かれる。
Zt = R0×(V0 - Vr)/Vr ・・・式(3)
式(3)から分かるように、発振部121から出力される電圧信号の電圧値Vと抵抗素子130にて発生する電圧値Vとを計測することにより測定対象のインピーダンスZを算出することができる。
したがって、測定系特性情報に含まれる周波数軸の電圧値V,Vと抵抗素子130の抵抗値Rとを式(3)に代入することによって、測定系固有の周波数−インピーダンス特性を得ることができる。また、計測値特性情報に含まれる周波数軸の電圧値V,Vと抵抗素子130の抵抗値Rとを式(3)に代入することによって、測定結果に基づく周波数−インピーダンス特性を得ることができる。
そして、演算部127は、図11に示すように、測定結果に基づく周波数−インピーダンス特性157から測定系固有の周波数−インピーダンス特性158を差し引くことによって、配管102の周波数−インピーダンス特性159を算出する。これによって、配管102の測定結果に基づく周波数−インピーダンス特性157は測定系固有の周波数−インピーダンス特性158で補正されるので、配管102の正確な周波数−インピーダンス特性159を得ることが可能になる。
なお上記説明では、時間軸の電圧値にFFT処理をした後に、測定系特性記憶部125又は計測値特性記憶部126に蓄積していたが、時間軸の電圧値を示す情報を例えば測定系特性記憶部125又は計測値特性記憶部126に蓄積し、所定の周波数帯域0〜W[Hz]の周波数で電圧信号を出力した後にFFT処理をしながら周波数−インピーダンス特性を算出してもよい。また、式(3)を用いることによって時間軸の電圧値から時間軸のインピーダンスを算出し、算出した時間軸のインピーダンスにFFT処理を施すことによって周波数−インピーダンス特性を得てもよい。
図9に戻る。
演算部127は、同図に示すように、算出した配管102の周波数−インピーダンス特性に部分極小点処理を施すことなどによって、インピーダンスが極小となる点の周波数を配管102の共振周波数特定Rf(jは自然数)として特定する(ステップS127)。
演算部127は、特定した共振周波数特定Rfと、配管102の分岐数pと、発振部121から出力される周波数の範囲W[Hz]とを用いて、上述の式(1)の演算を行う。これによって、演算部127は、配管102の総延長ltotalを算出する(ステップS128)。総延長表示部128は、算出結果を示す情報を演算部127から取得し、総延長ltotalを表示する。これにより、総延長推定部112は、総延長推定処理を終了する。
ここで、演算部127が共振周波数Rfから総延長ltotalを算出することができる原理、すなわち式(1)が導かれる理由を説明する。
一般的に、長さlの無損失線路のインピーダンスZは、線路の特性インピーダンスをZ、負荷をZ、2π/λをβとして、理論式(4)により表される。
Z = Z0(Zr+j Z0tanβl)/( Z0+j Zr tanβl) ・・・式(4)
ここで、図12に示すようなY字分岐の配管160について考察する。同図に示すように、Y字分岐の配管160は、各線路の端部が一点で結合する第1配管161と第2配管162と第3配管163とから構成される。
第1配管161の長さをl、第2配管162の長さをl、第3配管163の長さをlとする。第2配管162と第3配管163との各々の端部は、例えば室内機104により短絡されているので、Z=0と考えられる。これらの条件を式(4)に代入すると、式(5)を導くことができる。
Z= jZ0×(tanβl2×tanβl3+tanβl1×tanβl2+tanβl1×tanβl3)
/(tanβl2+tanβl3-tanβl1×tanβl2×tanβl3) ・・・式(5)
共振周波数においてZは発散することから、分子=∞または分母=0がβの条件となる。分子=∞となる条件では分母も∞となるため、解にはならない。すなわち、以下の式(6)を満たすβとして共振点が現れる。
tanβl2×tanβl3+tanβl1×tanβl2+tanβl1×tanβl3 = 0 ・・・式(6)
式(6)は、順次、式(7)〜式(9)に展開することができる。
(1/ tanβl2)+(1/ tanβl3)-tanβl1 = 0 ・・・式(7)
-tan(βl2+π/2)-tan(βl3+π/2)- tanβl1 = 0 ・・・式(8)
tan(βl2+π/2)+tan(βl3+π/2)+tanβl1 = 0 ・・・式(9)
=7.4、l=3.3、l=5.76とした場合に式(9)の各項及び左辺により表されるグラフの例を図13に示す。tanの和で表される式(9)の左辺は、各項が発散するβの間で0となり、各項が発散するβは式(10)〜式(12)で表される。
βl2+π/2 = nπ+π/2 → β = nπ/ l2 = An ・・・式(10)
βl3+π/2 = nπ+π/2 → β = nπ/ l3 = Bn ・・・式(11)
βl1 = nπ+π/2 → β = nπ/l1+π/(2l2) = Cn ・・・式(12)
各発散点の間の中点に0点が存在すると仮定すると、A,B,Cが、順に、0,A,A,B,C,B,A,A・・・と並んでいる場合、解βは、(0+A)/2,(A+A)/2,(A+B)/2,・・・のようになる。このとき、解βの総和は、A,B,Cの並びによらず式(13)で表される。
Figure 2013170771
ここで、nの積算範囲を決定する、共振周波数の計測範囲について考える。βの計測範囲を0≦β≦Wと表すと、NはWl/π−1/2、NはWl/π,NはWl/πとなる。ここで、Nは整数であるため、NはWl/π−1となる。
等差数列の和の公式より次の式(14)が導かれ、求めたい総延長ltotalの推定式(15)が導かれる
Figure 2013170771
Figure 2013170771
共振周波数で結果を求めているため、fはβ=πf/150から求められる。よって、推定式(15)は次の式(16)に変換される。ただし、W=πf/150とする。
Figure 2013170771
次に、多分岐における推定式を漸化的に類推するために、2分岐連結の推定式を導出する。図14に示す2つの分岐を有する配管を想定する。同図に示す2分岐配管165は、長さlの第4配管166と、長さlの第5配管167と、長さlの第6配管168と、長さlの第7配管169と、長さlの第8配管170とから構成される。第4配管166の一端は開放しており、第4配管166の他端は第5配管167及び第6配管168の一端と連結している。第5配管167の他端は開放している。第6配管168の他端は第7配管169及び第8配管170一端と連結している。第7配管169及び第8配管170の他端はいずれも開放している。第5配管167、第7配管169及び第8配管170のそれぞれの開放した他端は例えば各室内機104に接続しているので、Z=0と考えられる。
Y字分岐の配管160の場合と同様に式を展開する。Z=jZA/Bとすると、Aは式(17)、Bは式(18)で表される。
Figure 2013170771
Figure 2013170771
式(17),(18)から分かるように、分子の項Aは∞−∞=0となり無限大とならない。したがって、分母B=0で共振が発生する。
2分岐の場合と同様に、tan2次の項からtan4次の項を減算する形になっていることから、tan3次での除算による解法が期待される。しかしながら、5種類のtanを含むため、2分岐の場合で用いたtanの加算形式への変換ができない。そのため、解析的に導出することは困難である。解析的な導出が困難なため、以下のようにして推察する。
第4配管166及び第5配管167のそれぞれが、第1配管161及び第2配管162に相当すると考えると、第3配管163に相当する構造が、図14の点線の楕円171で囲む部分、すなわち第6配管168、第7配管169及び第8配管170で構成されて、複雑化している。しかし、第6配管168、第7配管169及び第8配管170の構造は、周期が複雑化したtan、すなわち−∞〜+∞で繰り返し単調増加するものの、その繰り返しのパターンが不規則なものとみなることができる。したがって、第6配管168、第7配管169及び第8配管170の部分のβの和は、Y字分岐の配管160の場合の式(13)を入れ子にした式(19)により表されると推察される。
Figure 2013170771
p個の分岐を有する配管は、Y字分岐の配管160をp個連結したものと考えることができることから、p個の分岐を有する配管の場合、式(19)より次の式(20)を推察することができ、式(20)から式(21)が導かれる。
Figure 2013170771
Figure 2013170771
共振周波数で結果を求めているため、β=πf/150が成り立つ。よって、推定式(21)から上記の式(1)が導かれる。ただし、W=πf/150とする。
以上のように周波数範囲fに現れる共振周波数Rfを式(1)に基づいて演算部127が演算することによって、複数の分岐が含まれる計測対象であっても総延長ltotalを求めることができる。そのため、冷媒量推定装置100が上述の総延長推定処理(ステップS111)を実行することによって、配管102の総延長ltotalを配管の敷設状況として推定することが可能になる
総延長推定処理(ステップS111)では、発振部121が電圧信号を配管102に出力し、計測部122が配管102における電圧信号を計測するための発信線129a,129bは配管102の一端に取り付けられればよい。そのため、発信線129a,129bは配管102の複数の端部に取り付ける必要がない。また、発信線129a,129bを配管102に付け忘れることもなくなる。したがって、容易に配管102の総延長ltotalを推定することが可能になる。
一般に配管の少なくとも一部は取り付けが容易な場所に設置されることが多い。例えば空気調和システム101では配管102は多くの場合、室外機103の近傍では屋外など発信線129a,129bの取り付けが容易な場所に設置されている。したがって、発信線129a,129bが配管102の一端に取り付けられればよいことによって、上述のように取り付け箇所が少ないことだけでなく、作業し易い箇所に取り付けることができるという点においても、配管102の総延長ltotalを推定するための作業の負担を軽減する。したがって、配管102の総延長ltotalをきわめて容易に推定することが可能になる。
空気調和システム101には、配管102の総延長ltotalに応じて配管102に充填されるべき冷媒量が定まるものもあり、配管102の総延長ltotalが所定の長さより長い場合に冷媒の補充が必要なものもある。このような空気調和システム101では、冷媒量推定装置100が総延長推定処理(ステップS111)を実行することによって配管102の総延長ltotalをきわめて容易に推定することができる結果、配管102に充填されるべき冷媒量をきわめて容易に推定することが可能になる。
図8に戻る。
第一分岐推定部113は、室外機103が接続される配管102の端にステップ状の電気信号を出力し、その電気信号を出力してから第一分岐での反射波を観測するまでの時間に基づいて、室外機103が接続される配管102の端から第一分岐までの長さlbrを推定する(ステップS112)。
図15に、第一分岐推定部113が実行する第一分岐推定処理(ステップS112)の流れを示す。
同図に示すように、ステップ波出力部133は、ステップ波出力線137aを介してステップ状の信号を室外機103が接続される配管102の端へ出力する(ステップS131)。
長さ算出部136はステップ波出力部133からの通知を受けて、出力時刻を特定して出力時刻情報を記憶し(ステップS132)、観測部134は室外機103が接続される配管102の端における信号の観測を開始する(ステップS133)。
反射波検出部135は、観測部134により観測された信号を示す情報を取得し、予め記憶している波形パターンとのパターンマッチングにより、観測された信号に第一分岐での反射波が含まれているか否かを判断する(ステップS134)。
ここで一般に、図16に示すような2分岐の配管の場合、信号が出力される端部を有する配管の特性インピーダンスをZとすると、インピーダンスの不連続はその半分のZ/2となる。そのため、同図に示す波形175のステップ状の信号が配管の一端に出力された場合、分岐での反射波の波形176は出力波とは位相が反転したものとなる。すなわち、出力されたステップ状の信号は、それと逆位相の信号となって配管の一端へ戻ってくる。したがって、図17に示すように、配管の一端での合成波の波形177は、出力波の波形175と反射波の波形176との合成となり、振幅の落ち込みとして観測される。反射波検出部135は、パターンマッチングのために例えば図17に示す合成波の波形177を示す情報を、波形パターンを示す情報として予め記憶している。
図15に戻る。
反射波が含まれていないと判断した場合に(ステップS134;No)、反射波検出部135は、反射波が含まれているか否かの判断を継続する。
反射波が含まれていると判断した場合に(ステップS134;Yes)、すなわち反射波を検出した場合に、反射波検出部135は検出時刻を特定し(ステップS135)、検出時刻情報を長さ算出部136へ出力する。また、観測部134は反射波検出部135からの通知を受けて、信号の観測を終了する(ステップS136)。
長さ算出部136は、記憶している出力時刻情報が示す出力時刻と、取得した検出時刻情報が示す検出時刻とに基づいて、室外機103が接続される配管102の端から第一分岐までの長さlbrを算出する(ステップS137)。
詳細には、長さ算出部136は、検出時刻と出力時刻との差を求めることにより経過時間Tを算出する。長さ算出部136は、νT/2の演算をすることによって、室外機103が接続される配管102の端から第一分岐までの長さlbrを算出する。ここで、νは、電気信号の伝播速度であり、配管102の場合例えば光速を用いるとよい。具体例を挙げると、T=333.3[nS]の場合、第一分岐までの長さlbrは約50[m]と算出される。
これにより、第一分岐推定部113は第一分岐推定処理(ステップS112)を終了する。第一分岐推定処理(ステップS112)を実行することによって、第一分岐推定部113は、測定結果に基づいて室外機103に接続される配管102の端から第一分岐までの長さlbrを配管102の敷設状況として推定することができる。その結果、配管102に接続されている室外機103と室内機104の関連を把握するための事前の調査の手間を軽減して配管102の敷設状況を容易に推定することが可能になるとともに、事前の調査のみから配管102の敷設状況を推定するよりも推定の精度を向上させることが可能になる。そのため、配管102に充填されるべき冷媒量を容易にかつ精度よく推定することが可能になる。
図8に戻る。
構成情報取得部114は、例えば主制御部116の指示を受けて構成情報を問い合わせるコマンドを送信する。構成情報取得部114は、送信したコマンドの応答として空気調和システム101の構成情報を通信線141を介して室外機103及び室内機104から取得する(ステップS113)。ここで、取得する構成情報には、例えば室外機103及び室内機104のそれぞれのアドレス情報及び機種情報と、台数情報とが含まれる。
配管構成推定部145は、配管102の総延長ltotal、第一分岐までの長さlbr、及び構成情報に含まれる台数情報に基づいて、敷設されている配管102の構成を推定する(ステップS114)。
図18に、配管構成推定部145が実行する配管構成推定処理(ステップS114)の流れを示す。
詳細には例えば、配管構成推定部145は、総延長推定部112によって推定された総延長ltotal、を示す総延長情報を総延長推定部112から取得する(ステップS141)。
配管構成推定部145は、第一分岐推定部113によって推定された第一分岐までの長さlbrを示す第一分岐情報を第一分岐推定部113から取得する(ステップS142)。
配管構成推定部145は、配管構成推定部145によって取得された構成情報を配管構成推定部145から取得する(ステップS143)。
配管構成推定部145は、総延長情報と、第一分岐情報と、構成情報に含まれる台数情報とに基づいて各分岐から延びる配管102の平均長さlavを算出する(ステップS144)。
詳細には例えば、配管構成推定部145は、総延長ltotalから第一分岐までの長さlbrを引いた値(ltotal−lbr)を室内機104の台数N−1で割ることにより、平均長さlav(=(l+l)/2)を算出する。ここで、l,lは例えば、図19,20に示す各分岐から延びる配管102の長さの例である。
具体的には例えば、総延長ltotalが15mであり、第一分岐までの長さlbrが5mであり、空気調和システム101が備える室内機104の台数Nが3台であるとする(以下、この場合を「ケース1」という)。この場合、平均長さlavは、(15−5)/(3−1)=5[m]と算出される。
また例えば、総延長ltotalが15mであり、第一分岐までの長さlbrが9mであり、空気調和システム101が備える室内機104の台数Nが3台であるとする(以下、この場合を「ケース2」という)。この場合、平均長さlavは、(15−9)/(3−1)=3[m]と算出される。
配管構成推定部145は、平均長さlavが第一分岐までの長さlbr以上であるか否かを判断する(ステップS145)。
配管構成推定部145は、平均長さlavが第一分岐までの長さlbr以上であると判断した場合(ステップS145;Yes)、配管102は第一分岐から垂直方向に延びて分岐することにより複数のフロアに敷設されていると推定する(ステップS146)。
このような場合、室内機104は、例えばケース1のように平均長さlav(ケース1では5m)と第一分岐までの長さlbr(ケース1では5m)とがほぼ等しくなるように配置されていると推定することができる。そのため、配管102は図19に示すように垂直方向に伸び、複数のフロアの各々に1台ずつ設置された室内機104を接続するように分岐して敷設されていると、配管構成推定部145は推定する。
配管構成推定部145は、平均長さlavが第一分岐までの長さlbr以上でないと判断した場合(ステップS145;No)、配管102は1つのフロアにて第一分岐から水平方向に延びて分岐するように敷設されていると推定する(ステップS147)。
このような場合、室内機104は、例えばケース2のように平均長さlav(ケース2では3m)が第一分岐までの長さlbr(ケース2では9m)より短くなるように配置されている。したがって、配管102は図20に示すように、あるフロアまで分岐せず、そのフロアにおいて分岐していると推定することができる。そのため、配管102は同図に示すように1つのフロアに設置された複数の室内機104の各々を接続するように水平方向に延びて分岐するように敷設されていると、配管構成推定部145は推定する。
これにより、配管構成推定部145は配管構成推定処理(ステップS114)を終了する。配管構成推定部145が配管構成推定処理(ステップS114)を実行することによって、配管102の構成を配管102の敷設状況として推定することができる。その結果、配管102に接続されている室外機103と室内機104の関連を把握するための事前の調査の手間を軽減して配管102の敷設状況をさらに容易に推定することが可能になるとともに、事前の調査のみから配管102の敷設状況を推定するよりも推定の精度をさらに向上させることが可能になる。そのため、配管102に充填されるべき冷媒量を容易にかつ精度よく推定することが可能になる。
図8に再び戻る。
配管径特定部146は、機器情報記憶部111が記憶している機器情報118に含まれる機種−配管径情報を参照することによって、取得した構成情報に含まれる機種情報が示す室外機103及び室内機104の機種に対応付けられた配管102の径を特定する。これによって、配管径特定部146は、室外機103及び室内機104のそれぞれに接続される配管102の径を特定する(ステップS115)。
例えば、ここで特定される各配管102の径は、室外機103については9.52mmであり、室内機104の各々については6.35mmであるとする。
このように配管径特定部146が室外機103及び室内機104のそれぞれに接続される配管102の径を特定することによって、室外機103及び室内機104のそれぞれに接続される配管102の径を配管102の敷設状況として推定することができる。その結果、配管102に接続されている室外機103と室内機104の関連を把握するための事前の調査の手間を軽減して配管102の敷設状況をさらに容易に推定することが可能になるとともに、事前の調査のみから配管102の敷設状況を推定するよりも推定の精度をさらに向上させることが可能になる。そのため、配管102に充填されるべき冷媒量を容易にかつ精度よく推定することが可能になる。
配管径推定部147は、推定された構成と特定された配管径とに基づいて、室外機103及び各室内機104aに接続される配管102以外の配管102の径を推定する(ステップS116)。
詳細には例えば、配管102が図19に示すケース1のような構成であると推定された場合、配管102は各フロアごとにY分岐管などで分岐していると推定することができる。ここで、室外機103に接続されるものが9.52mm、各室内機104に接続されるものが6.35mmであるとする。この場合、第一分岐から第二分岐までの配管102の径は室外機103に接続される端における配管102の径と同じ9.52mmであると推定される。またこの場合、第二分岐以降の配管102の径は例えば各室内機104に接続される配管102の端における径と同じ6.35mmであると推定される。
例えば、配管102が図20に示すケース2のような構成であると推定された場合、配管102は第一分岐が設けられるフロアにて例えば分岐ヘッダなどにより、室外機103に接続される配管102の径は各室内機104に接続される配管102の径へと変換されていると推定することができる。
上述のように、配管102の径は、室外機103に接続されるものが9.52mm、各室内機104に接続されるものが6.35mmであるとする。この場合、第一分岐までの配管102の径は、室外機103に接続される配管102の端における径と同じ9.52mmであると推定される。第一分岐以降の配管102の径は、各室内機104に接続される配管102の端における径と同じ6.35mmであると推定される。
このように配管径推定部147が室外機103及び各室内機104aに接続される配管102以外の配管102の径を推定する。配管径特定部146が上述のように配管102の径を特定し、配管径推定部147が配管102の径を推定することによって、すべての配管102の径を配管102の敷設状況として推定することができる。その結果、配管102に接続されている室外機103と室内機104の関連を把握するための事前の調査の手間を軽減して配管102の敷設状況をさらに容易に推定することが可能になるとともに、事前の調査のみから配管102の敷設状況を推定するよりも推定の精度をさらに向上させることが可能になる。そのため、配管102に充填されるべき冷媒量を容易にかつ精度よく推定することが可能になる。
配管容積算出部148は、配管102の総延長ltotal、第一分岐までの長さlbr、配管102の構成、及び配管102の径に基づいて、配管102の容積を算出する(ステップS117)。
例えばケース1について上述のように径などが推定された場合、配管102の容積は、π×((9.52×10−3/2)^2×5+(9.52×10−3/2)^2×5+(6.35×10−3/2)^2×5)≒0.000870(m)と算出される。ここで、^2は2乗を表す。例えばケース2について上述のように径などが推定された場合、配管102の容積は、π×((9.52×10−3/2)^2×9+(6.35×10−3/2)^2×6)≒0.000830(m)と算出される。
このように算出される配管102の容積の差は、ケース1とケース2とで総延長ltotalが15mであるとしても、5%程度になる。一般に総延長ltotalは、長いものでは200m近くなることもある。したがって、配管102の構成及び径を正確に推定することが重要である。本実施の形態によれば、配管102の容積を正確に、かつ容易に見積もることが可能になる。その結果、配管102に充填されるべき冷媒量を正確にかつ容易に推定することが可能になる。
適正冷媒量算出部149は、配管容積算出部148によって算出された配管102の容積と機器情報118に含まれる能力情報とに基づいて、空気調和システム101に応じた適正な冷媒量を算出する(ステップS118)。
詳細には例えば、適正冷媒量算出部149は、室外機104の単位出力当たりに充填されるべき冷媒量、配管102の単位容積当たりに充填されるべき冷媒量などを定めた情報を予め記憶し、この情報をも参照することによって、空気調和システム101に応じた適正な冷媒量を算出する。なお、能力情報が、室外機103の機種とそれに応じた冷媒量とを対応付けた情報を含んでもよい。
なお、適正冷媒量算出部149が、径に応じて配管102の単位長さ当たりに充填されるべき冷媒量、室外機104の単位出力当たりに充填されるべき冷媒量などを定めた情報を予め記憶してもよい。この場合、配管102の容積を算出する必要はなく、これらの情報と推定した配管102の敷設状況と特定した室外機103の能力とに基づいて、空気調和システム101に応じた適正な冷媒量を算出することができる。
また、能力情報が室内機104の機種と能力とを対応付けた情報を含み、適正冷媒量算出部149が室外機104の単位出力当たりに充填されるべき冷媒量などを定めた情報を予め記憶してもよい。能力情報が、室内機104の機種とそれに応じた冷媒量とを対応付けた情報を含んでもよい。これによって、室内機104の能力に応じて充填されるべき冷媒量を考慮することもでき、配管102に充填されるべき冷媒量を推定する精度を向上させることが可能になる。
補充量算出部150は、適正な冷媒量と配管102に充填されている冷媒量との差を算出することによって、補充すべき冷媒量を算出する(ステップS119)。
主表示部115は、各情報に含まれる値、図などを表示する(ステップS120)。ここで、表示される値は、例えば推定された配管102の総延長ltotal、推定された第一分岐までの長さlbr、取得された室内機104の台数N、特定された配管102の径、推定された配管102の径、算出された配管102の容積、算出された適正な冷媒量、算出された冷媒の補充量などを含む。また、主表示部115は、推定された配管の構成を示す図を表示する。
なお、本実施の形態では、主表示部115には各値や図をまとめて最後に表示される例により説明したが、各値や図は、各値や配管102の構成が算出、取得、又は推定されるごとに順次表示されてもよい。
これらの表示された値、図などを表示することによって、ユーザは、これらを参照して補充すべき又は抜き取るべき冷媒量を正確に見積もることができる。したがって、ユーザが補充すべき又は抜き取るべき冷媒量を容易かつ正確に見積もることが可能になる。
これまで説明した本実施の形態によれば、配管102の総延長ltotal、第一分岐までの長さlbr、及び配管102の構成のそれぞれを容易に推定することが可能になる。また、室外機103及び各室内機104に接続される配管102の径を容易に特定することが可能になる。さらに、それ以外の配管102の径及び容積のそれぞれを容易に推定することが可能になる。
その結果、本実施の形態によれば、これらの推定又は特定された値及び配管102の構成に基づいて配管102に充填されるべき冷媒量を容易に推定し、さらに補充されるべき又は抜き取られるべき冷媒量を容易に推定することが可能になる。
一般に、配管102に充填されるべき冷媒量は、配管102の径や室外機103の能力などによっても変化する。本実施の形態によれば、配管102の総延長ltotalだけでなく、第一分岐までの長さlbr、配管102の構成、配管102の径、室外機103の能力をも考慮して、空気調和システム101に充填されるべき冷媒量を推定し、さらに補充されるべき又は抜き取られるべき冷媒量を推定する。したがって、配管102に充填されるべき冷媒量や補充されるべき又は抜き取られるべき冷媒量を精度よく推定することが可能になる。その結果、冷媒量の過不足に起因する空気調和システム101の能力低下を抑制することができ、効率のよい空気調和システム101の運転が可能になる。
実施の形態2.
実施の形態1では冷媒量推定装置100は、制御線105を介して空気調和システム101の構成情報を取得した。本実施の形態に係る空気調和システム201を構成する室外機203は、例えば冷媒量推定装置200の要求に応じて構成情報を出力するシリアルI/F(Interface)部を備える。冷媒量推定装置200の通信線141はそのシリアルI/F部に接続され、構成情報取得部214は、図21に示すように、シリアルI/F部と通信線141とを介して構成情報を取得する。
本実施の形態のように、室外機203がシリアルI/F部を備え、それを介して冷媒量推定装置200が構成情報を取得することによって、構成情報を取得するための通信線141を容易に空気調和システム201に接続することができる。したがって、本実施の形態では、実施の形態1に係る冷媒量推定装置200が奏する効果に加えて、さらに容易に冷媒量推定処理を冷媒量推定装置200に実行させることが可能になる。
以上、本発明の実施の形態及び変形例について説明したが、本発明は、実施の形態及び変形例に限定されるものではなく、例えば各実施の形態及び各変形例を適宜組み合わせた態様、またそれらと均等な技術的範囲をも含む。
本発明に係る冷媒量推定装置は、例えばビルなどの施設に設置された空気調和システム、冷凍機器を備える冷凍システムのような冷媒を用いるシステムなどの各種の配管に充填されるべき冷媒量の推定に適用することができる。
100,200 冷媒量推定装置
101,201 空気調和システム
102a 液管
102b ガス管
103,203 室外機
104 室内機
105 制御線
111 機器情報記憶部
112 総延長推定部
113 第一分岐推定部
114,214 構成情報取得部
115 主表示部
116 主制御部
121 発振部
122 計測部
123 FFT部
124 総延長推定制御部
125 測定系特性記憶部
126 計測値特性記憶部
127 演算部
128 総延長表示部
129a,129b 発振線
130 抵抗素子
133 ステップ波出力部
134 観測部
135 反射波検出部
136 長さ算出部
137a ステップ波出力線
137b 観測線
141 通信線
145 配管構成推定部
146 配管径特定部
147 配管径推定部
148 配管容積算出部
149 適正冷媒量算出部
150 補充量算出部

Claims (8)

  1. 予め定められた範囲の周波数の信号を配管の一端に出力し、当該配管の一端における信号を計測し、当該計測した結果に基づいて前記配管の総延長を推定する総延長推定手段と、
    前記配管の各端部に接続される各機器の種類を特定することができる機種情報を取得する構成情報取得手段と、
    前記機器の種類ごとに接続される配管の径を示す機器情報を予め記憶している機器情報記憶手段と、
    前記機器情報と前記機種情報とを参照することによって、前記各機器に接続される前記配管の径を特定する配管径特定手段と、
    前記総延長推定手段によって推定された前記配管の総延長と、前記配管径特定手段によって特定された前記配管の径とに基づいて、前記配管に充填されるべき冷媒量を算出する適正冷媒量算出手段とを備える
    ことを特徴とする冷媒量推定装置。
  2. ステップ状の信号を前記配管の一端に出力し、前記配管の一端において前記配管を流れる信号を観測することによって当該出力したステップ状の信号が前記配管の一端から最も近い分岐である第一分岐にて反射した反射波を検出し、前記ステップ状の信号を出力してから前記反射波を検出するまでの時間に基づいて前記配管の一端から前記第一分岐までの長さを推定する第一分岐推定手段をさらに備え、
    前記適正冷媒量算出手段は、前記総延長推定手段によって推定された前記配管の総延長と、前記配管径特定手段によって特定された前記配管の径と、前記第一分岐推定手段によって推定された前記第一分岐までの長さとに基づいて、前記配管に充填されるべき冷媒量を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の冷媒量推定装置。
  3. 前記構成情報取得手段は、さらに、前記配管の各端部に接続される所定の機器の台数を特定することができる台数情報を取得し、
    前記台数情報に基づいて特定される台数の機器に前記配管を接続するために必要な分岐の数と前記総延長推定手段によって推定された前記配管の総延長と前記第一分岐推定手段によって推定された前記第一分岐までの長さとに基づいて前記配管の各分岐から延びる配管の平均長さを算出し、当該算出した平均長さが前記第一分岐までの長さ以上である場合に、前記配管は垂直方向に延びて等間隔で分岐する構成であると推定し、当該算出した平均長さが前記第一分岐までの長さ未満である場合に、前記配管は水平方向に延びて分岐する構成であると推定する配管構成推定手段をさらに備え、
    前記適正冷媒量算出手段は、前記総延長推定手段によって推定された前記配管の総延長と、前記配管径特定手段によって特定された前記配管の径と、前記第一分岐推定手段によって推定された前記第一分岐までの長さと、前記配管構成推定手段によって推定された前記配管の構成とに基づいて、前記配管に充填されるべき冷媒量を算出する
    ことを特徴とする請求項2に記載の冷媒量推定装置。
  4. 前記配管構成推定手段によって推定された配管の構成が垂直方向に延びて分岐するものである場合、前記配管の一端と当該一端から最も遠い分岐との間の配管の径は当該一端における配管の径と同じであり、前記最も遠い分岐と前記一端から最も遠い前記配管の他端との間の配管の径は当該他端における配管の径と同じであると推定し、前記配管構成推定手段によって推定された配管の構成が水平方向に延びて分岐するものである場合、前記配管の一端と前記第一分岐との間の配管の径は当該一端における配管の径と同じであり、前記配管の一端と前記第一分岐との間以外の前記配管の径は前記一端以外の各端における配管の径と同じであると推定する配管径推定手段をさらに備え、
    前記適正冷媒量算出手段は、前記総延長推定手段によって推定された前記配管の総延長と、前記配管径特定手段によって特定された前記配管の径と、前記第一分岐推定手段によって推定された前記第一分岐までの長さと、前記配管構成推定手段によって推定された前記配管の構成と、前記配管径推定手段によって推定された前記配管の径とに基づいて、前記配管に充填されるべき冷媒量を算出する
    ことを特徴とする請求項3に記載の冷媒量推定装置。
  5. 前記適正冷媒量算出手段によって算出された冷媒量と前記配管に実際に充填されている冷媒量との差により前記配管に補充されるべき前記冷媒量を算出する補充量算出手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の冷媒量推定装置。
  6. 前記総延長推定手段は、
    予め定められた範囲の周波数の信号を配管の一端に出力する発振手段と、
    前記配管の一端における信号を計測する計測手段と、
    前記計測手段によって計測される時系列の信号を周波数軸の値に変換する変換手段と、
    前記変換手段の変換によって得られる値が極値となる周波数を前記配管の共振周波数として特定し、前記配管の共振周波数と前記配管の総延長との関係を表す予め定められた推定式に前記特定した共振周波数を適用することによって前記配管の総延長を算出する演算手段とを備える
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の冷媒量推定装置。
  7. 前記推定式は、前記共振周波数をRf[Hz](nは自然数)、前記配管が有する分岐数をp[個]、前記発振手段により出力される信号の周波数の範囲をW[Hz]、f=150W/πとした場合に、
    Figure 2013170771
    により表される
    ことを特徴とする請求項6に記載の冷媒量推定装置。
  8. 前記構成情報取得手段は、前記機器に設けられたシリアルインタフェースを介して前記構成情報を取得する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の冷媒量推定装置。
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