JP2013170526A - エンジンの排気還流装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】EGR通路に直列に設けられた第1EGR弁及び第2EGR弁を使用して小流量域のEGR流量を精密に調節すること。
【解決手段】EGR装置は、EGR通路17と、EGR通路17におけるEGR流量を調節するためにEGR通路17に直列に設けられた第1EGR弁18及び第2EGR弁19とを備える。第1EGR弁18はポペット弁により構成され、全開から全閉までの間で開度可変に構成される。第2EGR弁19はバタフライ弁により構成され、所定の最大開度から全閉までの間で開度可変に構成される。電子制御装置(ECU)61は、第2EGR弁19をEGRの要求流量に応じた所定の目標絞り開度に固定させると共に、第1EGR弁18を要求流量に応じた開度に制御する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、エンジンから排気通路へ排出される排気の一部を吸気通路へ流してエンジンへ還流させるエンジンの排気還流装置に関する。
従来、この種の技術が、例えば、自動車用エンジンにおいて採用されている。排気還流装置(Exhaust Gas Recirculation(EGR)装置)は、エンジンの燃焼室から排気通路へ排出される燃焼後の排気の一部をEGR通路を介して吸気通路へ導き、吸気通路を流れる吸気と混合させて燃焼室へ還流させるようになっている。EGR通路を流れるEGRガスは、EGR通路に設けられるEGR弁により調節されるようになっている。このEGRによって、主として排気中の窒素酸化物(NOx)を低減させることができ、エンジンの部分負荷時における燃費向上を図ることができる。
エンジンの排気は、酸素が含まれていないか酸素が希薄な状態にある。従って、EGRにより排気の一部を吸気と混ぜることで、吸気中の酸素濃度が低下する。このため、燃焼室では、酸素濃度が低い状態で燃料が燃焼することから、燃焼時のピーク温度が低下し、NOxの発生を抑制することができる。ガソリンエンジンでは、EGRにより吸気中の酸素含有量を増加させることなく、スロットルバルブをある程度閉じた状態においても、エンジンのポンピングロスを低減することができる。
ここで、近時は、エンジンの更なる燃費向上を図るために、エンジンの全運転領域でEGRを行うことが考えられ、大量EGRを実現することが求められている。大量EGRを実現するためには、従前の技術に対し、EGR通路の内径を拡大したり、EGR弁の弁体や弁座の流路開口面積を大きくしたりする必要がある。
また、下記の特許文献1〜3には、EGRの制御性を向上させるために、EGR通路に2つのEGR弁を直列に設けたEGR装置が開示されている。例えば、特許文献1に記載のEGR装置は、EGR通路に直列に設けられた2つのEGR弁の一方がポペット弁により構成され、他方がバタフライ弁により構成され、バタフライ弁がポペット弁よりも下流側に配置される。また、EGR通路を流れるEGRの要求流量に基づいてポペット弁とバタフライ弁とを制御するための制御手段を備え、制御手段は、EGRの要求流量が所定流量より少ない場合、ポペット弁を所定の開弁位置で固定させ、バタフライ弁を要求流量に応じた開度に作動させるようになっている。この構成により、ポペット弁により全閉時の密閉性を確保し、バタフライ弁により微量な要求流量に適した開度を実現してEGR流量を適切に調節するようにしている。
特開2006−329039号公報 特開2000−345923号公報 特開昭63−198766号公報
ここで、特許文献1に記載のEGR装置を大量EGRに対応させることが考えられ、EGR通路の流路径を拡げたり、EGR弁の弁体や弁座を大型化したりすることが考えられる。ところが、特許文献1に記載のEGR装置では、EGRの要求流量が所定流量より少ない小流量域となる場合に、ポペット弁を所定の開弁位置で固定させ、バタフライ弁を要求流量に応じた開度に作動させるが、実際にバタフライ弁により微量のEGR流量を調節することが難しかった。図10に、バタフライ弁及びポペット弁につき開度とEGR流量との関係を比較してグラフにより示す。図10に示すように、バタフライ弁には、全閉(0%)のときに微小の漏れがあるので、ポペット弁を所定の開度(B1以上)に開弁すると、微小の漏れによってEGRがスキップ的に流れてしまう。これは、バタフライ弁の全閉固着を防止するために、全閉時にバタフライ弁とボアとの間に隙間ができるからである。このため、バタフライ弁により微量なEGR流量を調節することは、むしろポペット弁よりも劣ることになる。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、排気還流通路に直列に設けられた第1排気還流弁及び第2排気還流弁を使用して小流量域の排気還流の流量を精密に調節することを可能としたエンジンの排気還流装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、エンジンの燃焼室から排気通路へ排出される排気の一部を吸気通路へ流して燃焼室へ還流させる排気還流通路と、排気還流通路における排気流量を調節するために排気還流通路に直列に設けられた第1排気還流弁及び第2排気還流弁とを備えたエンジンの排気還流装置において、第1排気還流弁がポペット弁により構成されると共に、全開から全閉までの間で開度可変に構成されることと、第2排気還流弁が所定の最大開度から全閉までの間で開度可変に構成されることと、第2排気還流弁を排気還流の要求流量に応じた所定の絞り開度に固定させると共に、第1排気還流弁を要求流量に応じた開度に制御するための制御手段とを備えたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、排気還流通路における排気流量を調節するために、制御手段により第1排気還流弁と第2排気還流弁の双方が制御される。すなわち、所定の最大開度から全閉までの間で開度可変に構成される第2排気還流弁が排気還流の要求流量に応じた所定の絞り開度に固定される。また、ポペット弁により構成されると共に全開から全閉までの間で開度可変に構成される第1排気還流弁が要求流量に応じた開度に制御される。従って、排気還流通路における排気還流は、第2排気還流弁が要求流量に応じた所定の絞り開度に固定されることで要求流量の小流量域では比較的小流量に絞られるので、第1排気還流弁の単位開度当たりの流量変化が小さくなる。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、第1排気還流弁が電動弁により構成されると共に、第2排気還流弁が電動弁により構成されたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1に記載の発明の作用に加え、第1排気還流弁と第2排気還流弁のそれぞれに電動弁による制御性が反映される。例えば、第1排気還流弁及び第2排気還流弁を電動弁により構成することで、それらの開度を連続的に可変とすることができる。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、第2排気還流弁がバタフライ弁により構成されたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1又は2に記載の発明の作用に加えて、第2排気還流弁にバタフライ弁の流量特性が反映される。例えば、バタフライ弁は、ポペット弁に比べて調節可能な最大流量が大きく、全開から全閉への応答速度も速い。
上記目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、第2排気還流弁がポペット弁により構成されたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1又は2に記載の発明の作用に加えて、第2排気還流弁にポペット弁の流量特性が反映される。例えば、ポペット弁は、バタフライ弁に比べて流量特性が開度に対して徐々に変化する。
上記目的を達成するために、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の発明において、排気還流通路において第1排気還流弁が第2排気還流弁よりも下流に配置されたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1乃至4の何れかに記載の発明の作用に加え、上流側の第2排気還流弁が全閉となった後は、下流側の第1排気還流弁が排気の影響を受けにくい。
上記目的を達成するために、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の発明において、排気還流通路において第1排気還流弁が第2排気還流弁よりも上流に配置されたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1乃至4の何れかに記載の発明の作用に加え、上流側の第1排気還流弁が全閉となった後は、下流側の第2排気還流弁が排気の影響を受けにくい。
上記目的を達成するために、請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6の何れかに記載の発明において、吸気通路と排気通路に過給機が設けられ、過給機より下流の吸気通路にスロットルバルブが設けられ、排気還流通路は、その入口が過給機より上流の排気通路に接続され、その出口がスロットルバルブより下流の吸気通路に接続されたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1乃至6の何れかに記載の発明の作用に加え、過給機の非作動時に第1排気還流弁及び第2排気還流弁が共に開いているときは、スロットルバルブより下流の吸気通路で発生する負圧が排気還流通路の出口に作用し、排気通路の排気の一部が排気還流通路を通じて吸気通路へ引き込まれる。一方、過給機の作動時に第1排気還流弁及び第2排気還流弁が共に開いているときは、排気通路における過給排気圧が排気還流通路の入口に作用し、排気通路の排気の一部が排気還流通路を通じて吸気通路へ押し込まれる。
上記目的を達成するために、請求項8に記載の発明は、請求項1乃至6の何れかに記載の発明において、吸気通路と排気通路に過給機が設けられ、過給機より下流の吸気通路にスロットルバルブが設けられ、過給機より下流の排気通路に排気触媒が設けられ、排気還流通路は、その入口が排気触媒より下流の排気通路に接続され、その出口が過給機より上流の吸気通路に接続されたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1乃至6の何れかに記載の発明の作用に加え、過給機の作動時に第1排気還流弁及び第2排気還流弁が共に開いているときは、過給吸気圧による負圧が、過給機より上流の吸気通路にて排気還流通路の出口に作用し、排気触媒より下流の排気通路を流れる排気の一部が排気還流通路を通じて吸気通路へ引き込まれる。排気触媒で浄化される排気ガスの一部が排気還流通路に導入される。
請求項1に記載の発明によれば、排気還流通路に直列に設けられた第1排気還流弁及び第2排気還流弁を使用して小流量域の排気還流の流量を精密に調節することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、排気還流通路における排気還流の流量をより精密に制御することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、第2排気還流弁を最大開度から全閉へ制御することにより、排気還流通路における排気還流を速やかに遮断することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、第2排気還流弁による排気還流の流量調節をより精密に行うことができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至4の何れかに記載の発明の効果に加え、排気還流の停止中には、第1排気還流弁を排気から保護することができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1乃至4の何れかに記載の発明の効果に加え、排気還流の停止中には、第2排気還流弁を排気から保護することができる。
請求項7に記載の発明によれば、請求項1乃至6の何れかに記載の発明の効果に加え、過給機の作動時と非作動時の双方で排気還流通路を通じて適量の排気を吸気通路へ流して燃焼室へ還流させることがきる。
請求項8に記載の発明によれば、請求項1乃至6の何れかに記載の発明の効果に加え、高過給域まで排気還流通路に過給吸気圧による負圧を作用させて排気還流を行うことができ、排気還流通路から排気触媒を省略することができる。
第1実施形態に係り、エンジンの排気還流装置(EGR装置)を含む過給機付エンジンシステムを示す概略構成図。 同実施形態に係り、EGR通路の一部であって第1EGR弁と第2EGR弁が設けられる部分を拡大して示す断面図。 同実施形態に係り、EGR制御の処理内容の一例を示すフローチャート。 同実施形態に係り、第1EGR弁の開度・ストロークとEGR流量との関係を示すグラフ。 同実施形態に係り、第1EGR弁の開度・ストローク及び第2EGR弁の開度・ストロークとEGR流量との関係を示すグラフ。 同実施形態に係り、同じく第1EGR弁の開度・ストローク及び第2EGR弁の開度・ストロークとEGR流量との関係を示すグラフ。 第2実施形態に係り、EGR通路の一部であって第1EGR弁と第2EGR弁が設けられる部分を拡大して示す断面図。 第3実施形態に係り、エンジンの排気還流装置(EGR装置)を含む過給機付エンジンシステムを示す概略構成図。 別の実施形態に係り、EGR通路の一部であって第1EGR弁と第2EGR弁が設けられる部分を拡大して示す断面図。 従来例に係り、バタフライ弁及びポペット弁につき開度とEGR流量との関係を比較して示すグラフ。
<第1実施形態>
以下、本発明におけるエンジンの排気還流装置を具体化した第1実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図1に、この実施形態におけるエンジンの排気還流装置(EGR装置)を含む過給機付エンジンシステムを概略構成図により示す。このエンジンシステムは、レシプロタイプのエンジン1を備える。エンジン1の吸気ポート2には、吸気通路3が接続され、排気ポート4には、排気通路5が接続される。吸気通路3の入口には、エアクリーナ6が設けられる。エアクリーナ6より下流の吸気通路3には、排気通路5との間に吸気通路3における吸気を昇圧させるための過給機7が設けられる。
過給機7は、吸気通路3に配置されたコンプレッサ8と、排気通路5に配置されたタービン9と、コンプレッサ8とタービン9を一体回転可能に連結する回転軸10とを含む。過給機7は、排気通路5を流れる排気によりタービン9を回転させて回転軸10を介してコンプレッサ8を一体的に回転させることにより、吸気通路3における吸気を昇圧させる、すなわち過給を行うようになっている。
過給機7に隣接して排気通路5には、タービン9を迂回する排気バイパス通路11が設けられる。この排気バイパス通路11には、ウェイストゲートバルブ12が設けられる。ウェイストゲートバルブ12により排気バイパス通路11を流れる排気が調節されることにより、タービン9に供給される排気流量が調節され、タービン9及びコンプレッサ8の回転速度が調節され、過給機7による過給圧が調節されるようになっている。
吸気通路3において、過給機7のコンプレッサ8とエンジン1との間には、インタークーラ13が設けられる。このインタークーラ13は、コンプレッサ8により昇圧されて高温となった吸気を適温に冷却するためのものである。インタークーラ13とエンジン1との間の吸気通路3には、サージタンク3aが設けられる。また、インタークーラ13の下流側であってサージタンク3aの上流側には、スロットルバルブ14が設けられる。このスロットルバルブ14は、運転者によるアクセルペダル(図示略)の操作に応じて開度が調節されるように構成される。また、タービン9の下流側の排気通路5には、排気を浄化するための排気触媒としての触媒コンバータ15が設けられる。
この実施形態において、大量EGRを実現するためのEGR装置は、エンジン1の燃焼室16から排気通路5へ排出される排気の一部を吸気通路3へ流して燃焼室16へ還流させる排気還流通路(EGR通路)17と、EGR通路17における排気流量(EGR流量)を調節するためにEGR通路17に直列に設けられた第1排気還流弁(第1EGR弁)18及び第2排気還流弁(第2EGR弁)19とを備える。EGR通路17は、タービン9の上流側の排気通路5と、サージタンク3aとの間に設けられる。すなわち、排気通路5を流れる排気の一部をEGRガスとしてEGR通路17を通じて吸気通路3へ流して燃焼室16へ還流させるために、EGR通路17の出口17aが、スロットルバルブ14の下流側にてサージタンク3aに接続される。また、EGR通路17の入口17bは、タービン9の上流側における排気通路5に接続される。
EGR通路17の入口17bの近傍には、EGRガスを浄化するためのEGR用触媒コンバータ20が設けられる。また、EGR用触媒コンバータ20より下流のEGR通路17には、同通路17を流れるEGRガスを冷却するためのEGRクーラ21が設けられる。この実施形態で、第1EGR弁18と第2EGR弁18は、EGRクーラ21より下流のEGR通路17に配置される。この実施形態では、EGR通路17において、第1EGR弁18が第2EGR弁19よりも下流に配置される。
図2に、EGR通路17の一部であって第1EGR弁18と第2EGR弁19が設けられる部分を拡大して断面図により示す。図1、図2に示すように、第1EGR弁18は、ポペット弁により、かつ、電動弁により構成される。すなわち、第1EGR弁18は、ステップモータ31により駆動される弁体32を備える。弁体32は、略円錐形状をなし、EGR通路17に設けられた弁座33に着座可能に設けられる。ステップモータ31は直進的に往復運動(ストローク運動)可能に構成された出力軸34を備え、その出力軸34の先端に弁体32が固定される。出力軸34は軸受35を介してEGR通路17に支持される。そして、ステップモータ31の出力軸34をストローク運動させることにより、弁座33に対する弁体32の開度が調節されるようになっている。第1EGR弁18の出力軸34は、弁体32が弁座33に着座する全閉状態から、弁体32が軸受35に当接する全開状態までの間で所定のストロークL1だけストローク運動可能に設けられる。この実施形態では、大量EGRを実現するために、従前の技術に比べて弁座33の開口面積が拡大されている。それに合わせて、弁体32が大型化されている。
図1、図2に示すように、第2EGR弁19は、バタフライ弁により構成されると共に、電動弁により構成される。すなわち、第2EGR弁19は、EGR通路17を貫通して回動可能に設けられた弁軸42と、EGR通路17の中にて弁軸42上に固定された円板状の弁体43と、弁体43を駆動させるための駆動機構を構成するステップモータ51とを備える。図2に示すように、直進的にストローク運動可能に構成されたステップモータ51の出力軸52は、リンク53を介して弁軸42に連結される。そして、ステップモータ51の出力軸52をストローク運動させることにより、弁体43の開度が調節されるようになっている。
この実施形態では、図2に示すように、ステップモータ51の出力軸52が最下端位置まで押し出された状態では、第2EGR弁19の弁体43がリンク53及び弁軸42を介して全閉位置に配置される。この出力軸52が最上端位置まで引き戻されることにより、第2EGR弁19の弁体43は全開位置に配置されることになる。しかし、この実施形態では、出力軸52上の所定の位置にストッパ54が設けられ、そのストッパ54がステップモータ51のハウジング下端に係合可能に設けられる。このストッパ54、第2EGR弁19の弁体43の最大開度を、図2に2点鎖線で示すように、全開よりも小さい所定の小開度A1(例えば、全開に対する30%の開度)に規制するように構成される。このように、第2EGR弁19は、所定の小開度A1を最大開度として、その小開度A1から全閉までの間で開度可変に構成される。また、この実施形態では、ステップモータ51を制御して出力軸52のストローク運動を制御することにより、第2EGR弁19の弁体43の開度を所定の小開度A1から全閉までの間で連続的に可変に構成される。この実施形態では、第2EGR弁19の所定の小開度A1により第1EGR弁18による最大EGR流量を確保できるように、第2EGR弁19の弁体43とEGR通路17の寸法が設定される。
この実施形態では、過給機7を備えたエンジン1の全運転領域にてEGRを実行可能とするために、第1EGR弁18による最大EGR流量が比較的大流量となるように設定される。そのために、第1EGR弁18の全開時における弁体32の開口ストロークが、図2に2点鎖線で示すように比較的大きく設定される。そのため、第1EGR弁18が全開から全閉へ制御されるときには、多少時間がかかることになる。すなわち、第1EGR弁18は、全開からの全閉時に僅かに閉弁遅れの傾向にある。
ここで、ポペット弁である第1EGR弁18とバタフライ弁である第2EGR弁19の特性を比較する。全開時の最大EGR流量については、第2EGR弁19の方が多い。全開から全閉への応答速度については、第2EGR弁19の方が速い。EGR流量の制御性について、低流量域では第1EGR弁18の方が良く、高流量域では第2EGR弁19の方が良い。そこで、第1EGR弁18と第2EGR弁19の双方を制御することにより、低流量域ではEGR流量を徐々に変化させ、高流量域ではEGR流量を急激に変化させるように設定することができる。流量特性については、第1EGR弁18の開弁時の面積特性は、開度に対して曲線的に大きくなり、第2EGR弁19の開弁時の面積特性は、開度に対して直線的に大きくなる。
この実施形態では、エンジン1の運転状態に応じて第1EGR弁18と第2EGR弁19の双方を制御するために、第1EGR弁18のステップモータ31と第2EGR弁19のステップモータ51のそれぞれが電子制御装置(ECU)61により制御されるようになっている。ECU61は、中央処理装置(CPU)と、所定の制御プログラム等を予め記憶したり、CPUの演算結果等を一時的に記憶したりする各種メモリと、これら各部と接続される外部入力回路及び外部出力回路とを備え、本発明の小流量制御手段及び大流量制御手段に相当する。外部出力回路には各ステップモータ31,51が接続される。外部入力回路には、エンジン1の運転状態を検出するための各種センサ(図示略)が接続され、各種エンジン信号が入力されるようになっている。ここで、エンジン1の運転状態を示す各種エンジン信号として、エンジン回転速度NE、エンジン負荷KL、スロットル開度TA及びエンジン冷却水温度THW等に係る各種センサの検出信号が含まれる。
次に、上記のように構成したEGR装置につき、ECU61が実行するEGR制御の処理内容について説明する。図3に、EGR制御の処理内容の一例をフローチャートにより示す。
処理がこのルーチンへ移行すると、先ず、ステップ100で、ECU61は、エンジン1の運転状態を示す各種エンジン信号を取り込む。
次に、ステップ110で、ECU61は、EGRオン条件が成立したか否かを判断する。すなわち、エンジン1の運転状態がEGRを行うべき状態であるか否かを判断する。この判断結果が否定である場合、EGRを行わないために、ECU61は、処理をステップ190へ移行する。
そして、ECU61は、ステップ190で、ステップモータ51を制御することにより、第2EGR弁19を全閉に制御すると共に、ステップ200で、ステップモータ31を制御することにより、第1EGR弁18を全閉に制御する。
一方、ステップ110の判断結果が肯定である場合、EGRを行うために、ECU61は、処理をステップ120へ移行する。
そして、ステップ120で、ECU61は、エンジン回転速度NE及びエンジン負荷KLを取り込む。
次に、ステップ130で、ECU61は、エンジン回転速度NE及びエンジン負荷KLに応じたEGRの要求流量Qegrを求める。すなわち、ECU61は、エンジン1の運転状態に応じた要求流量Qegrを求める。ECU61は、この処理を、予め設定された関数データである要求流量マップ(図示略)を参照して行う。
次に、ステップ140で、ECU61は、EGRの要求流量Qegrに応じた第2EGR弁19の目標絞り開度TDegr2を求める。この目標絞り開度TDegr2は、第2EGR弁19の最大開度である上記した小開度A1(30%)と、それよりも小さい開度とを含む。ECU61は、この処理を、予め設定された関数データである開度マップ(図示略)を参照して行う。ここで、第2EGR弁19の目標絞り開度TDegr2は、要求流量Qegrが小さくなるに連れて、段階的に小さくなるように設定される。この目標絞り開度TDegr2として、例えば「30%、15%、10%、5%」の開度を当てはめることができる。
次に、ステップ150で、ECU61は、第2EGR弁19の目標絞り開度TDegr2に応じた第1EGR弁18の目標開度Tegr1を求める。ECU61は、この処理を、予め設定された関数データである開度マップ(図示略)を参照して行う。
次に、ステップ160で、ECU61は、ステップモータ51を制御することにより、第2EGR弁19を目標絞り開度TDegr2に固定する。
次に、ステップ170で、ECU61は、ステップモータ31を制御することにより、第1EGR弁18を目標開度Tegr1に制御する。
次に、ステップ180で、ECU61は、エンジン1の運転状態が第1EGR弁18の大開度域からのエンジン急減速であるか否かを判断する。「大開度域」として、例えば「全開を100%とする60%以上の開度」を当てはめることができる。この判断結果が否定である場合、ECU61は、ステップ100の処理へ戻る。この判断結果が肯定である場合、EGRを直ちに停止するために、ECU61は処理をステップ190へ移行し、上記したステップ190及びステップ200の処理を実行する。
以上説明したこの実施形態におけるEGR装置によれば、エンジン1の運転時であって過給機7の非作動時に、第1EGR弁18と第2EGR弁19が共に開いているときは、スロットルバルブ14より下流のサージタンク3aで発生する負圧がEGR通路17の出口17aに作用し、排気通路5を流れる排気の一部がEGRガスとして、EGR用触媒コンバータ20、EGR通路17及びEGRクーラ21を通じてサージタンク3aへ引き込まれる。このため、過給機7の非作動時に、EGR通路17を通じて適量のEGRガスを吸気通路3へ流して燃焼室16へ還流させることがきる。このとき、EGR通路17におけるEGR流量は、第1EGR弁18と第2EGR弁19の開度を適宜制御することで任意に調節することができる。
一方、エンジン1の運転時であって過給機7の作動時に、第1EGR弁18と第2EGR弁19が共に開いているときは、排気通路5における過給排気圧がEGR通路17の入口17bに作用し、排気通路5を流れる排気の一部が、EGRガスとして、EGR用触媒コンバータ20、EGR通路17及びEGRクーラ21を通じてサージタンク3aへ押し込まれる。このため、過給機7の作動時に、EGR通路17を通じて適量のEGRガスを吸気通路3へ流して燃焼室16へ還流させることがきる。このとき、EGR通路17におけるEGR流量は、第1EGR弁18と第2EGR弁19の開度を適宜制御することで任意に調節することができる。
この実施形態によれば、第1EGR弁18がポペット弁により構成されるので、その開閉によるEGR流量の特性は、一般的には、開度に対して徐々に変化する。このため、第2EGR弁19が開いているときに、第1EGR弁18の開度を制御することにより、EGR通路17におけるEGR流量を徐々に変化させて調節することができる。一方、第2EGR弁19がバタフライ弁により構成されるので、調節可能なEGR流量はポペット弁に比べて大きく、全開から全閉への応答速度も速い。このため、第2EGR弁19を最大開度から全閉へ制御することにより、EGR通路17におけるEGRの流れを速やかに遮断することができる。これにより、第1EGR弁18と第2EGR弁19の双方を制御することで、吸気の小流量域では、EGR流量を徐々に変化させて調節し、吸気の大流量域では、EGR流量を急激に変化させて調節するようにしている。
この実施形態によれば、第1EGR弁18が全開から全閉までの間で開度可変に構成され、第2EGR弁19の最大開度が全開よりも小さい所定の小開度A1に規制される。従って、第1EGR弁18が大開度(例えば、全開)から、第2EGR弁19が最大開度である所定の小開度A1から、エンジン1が急減速となって、それぞれ全閉へ向けて制御されるときには、第1EGR弁18よりも第2EGR弁19の方が速くに全閉となり得る。
この実施形態によれば、EGRの要求流量Qegrが所定流量Q1より少ない小流量となる場合に、EGR通路17におけるEGR流量を調節するために、ECU61により第1EGR弁18と第2EGR弁19の双方が制御される。すなわち、バタフライ弁により構成されると共に所定の最大開度(小開度A1)から全閉までの間で開度可変に構成される第2EGR弁19が、EGRの要求流量Qegrに応じた、最大開度(小開度A1)と、それよりも小さい所定の目標絞り開度TDegr2に固定される。また、ポペット弁により構成されると共に全開から全閉までの間で開度可変に構成される第1EGR弁18が、要求流量Qegrに応じた(目標絞り開度TDegr2にも応じた。)目標開度Tegr1に制御される。従って、EGR通路17におけるEGRは、第2EGR弁19が最大開度(小開度A1)と、それよりも小さい所定の目標絞り開度TDegr2に固定されることで要求流量Qegrの小流量域では比較的小流量に絞られるので、第1EGR弁18の単位開度当たりの流量変化が小さくなる。このため、EGRの要求流量Qegrが少ない小流量となる領域において、EGR流量を精密に調節することができる。また、第1EGR弁18が密閉性のあるポペット弁であることから、第2EGR弁19を目標絞り開度TDegr2に固定した状態において、第1EGR弁18を全閉にすることでEGRの流れを漏れなく遮断することができる。
図4に、第1EGR弁18の開度・ストロークとEGR流量との関係をグラフにより示す。図4には、第2EGR弁19なしの場合と、第2EGR弁19の目標絞り開度TDegr2が最大開度(小開度A1)よりも小さい第1の開度A2(例えば、全開に対する15%の開度)の場合と、目標絞り開度TDegr2が第1の開度A2よりも小さい第2の開度A3(例えば、全開に対する5%の開度)の場合とを、目標流量特性と比較して示す。図4から分かるように、第2EGR弁19なしの場合には、第1EGR弁18によるEGR流量特性は、目標流量特性からかけ離れている。これに対し、目標絞り開度TDegr2を第1の開度A2、第2の開度A3にすることにより、30%未満の小開度域では、第1EGR弁18によるEGR流量特性が目標流量特性に近付くことが分かる。このグラフから、第2EGR弁19を最大開度(小開度A1)よりも小さい所定の目標絞り開度TDegr2に固定させることで、小流量域におけるEGR流量を、第1EGR弁18により目標流量特性に近付けて精密に調節できることが分かる。
また、この実施形態によれば、EGRの要求流量Qegrが多い大流量となる領域においても、EGR流量を好適に調節することができる。よって、この実施形態では、小流量域から大流量域までのEGRの要求流量Qegrに応じたEGR流量を応答性よく好適に調節することができる。
また、第1EGR弁18が大流量の要求流量Qegrに応じた開度から、第2EGR弁19が目標絞り開度TDegr2よりも大きい開度から、それぞれ全閉へ向けて制御されるときには、第1EGR弁18よりも第2EGR弁19の方が早くに全閉となり得る。すなわち、第1EGR弁18が全開から全閉へ向けて制御されるときには、第2EGR弁19が、その最大開度である所定の小開度A1(例えば、30%)から全閉へ向けて制御されることになる。また、第1EGR弁18が全開よりも小さい開度(例えば、75%)から全閉へ向けて制御されるときには、第2EGR弁19が最大開度である小開度A1(例えば、30%)よりも所定値αだけ小さい開度A1−αから全閉へ向けて制御されることになる。これにより、第1EGR弁18の開度に応じて、第1EGR弁18よりも第2EGR弁19の方が確実に早く全閉となり得る。また、第1EGR弁18の開度が全開よりも小さくなるに連れて、第2EGR弁19が開弁状態から全閉となるまでの時間を徐々に短くすることができる。
ここで、図5、図6に、第1EGR弁18の開度・ストローク及び第2EGR弁19の開度・ストロークとEGR流量との関係をグラフにより示す。図5に示すように、第1EGR弁18が全開(100%)で、第2EGR弁19が最大開度である所定の小開度A1(例えば、30%)のときに、エンジン1の急減速により、各EGR弁18,19が全閉(0%)に制御される。ここで、第1EGR弁18のEGR流量特性は、小流量域/小開度域で流量変化が比較的大きく、大流量域/大開度域で流量変化が比較的小さい。そのため、第1EGR弁18が全開のときに、エンジン1の急減速に応じて第1EGR弁18が全閉へ向けて制御されても、第1EGR弁18に閉じ遅れが生じる。これに対し、第2EGR弁19は、全開からではなく最大開度である所定の小開度A1から全閉に制御され、しかも第1EGR弁18よりも開閉応答性が速いので、第1EGR弁18よりも速やかに全閉となる。すなわち、図5において、第1EGR弁18が全閉へ向かう途中で約60%の開度となるときに、第2EGR弁19が全閉となる。この結果、EGR通路17が、第2EGR弁19によって速やかに閉鎖され、EGRの流れが速やかに遮断される。
一方、図6に示すように、第1EGR弁18が、全開(100%)よりも小さい開度(例えば、75%)のときに、エンジン1の急減速により、全閉に制御されたとする。このとき、第2EGR弁19は、最大開度である所定の小開度A1(例えば、30%)よりも所定値αだけ小さい所定の小開度A1−αから全閉に制御されることとなる。このとき、第1EGR弁18に閉じ遅れが生じても、第2EGR弁19は、最大開度である所定の小開度A1よりも小さい小開度A1−αから全閉に制御され、しかも第1EGR弁18よりも開閉応答性が速いので、第1EGR弁18よりも速やかに全閉となる。すなわち、図6において、第1EGR弁18が全開から全閉へ向けて約40%の開度となっているときに、第2EGR弁19が全閉(0%)となる。この結果、EGR通路17が、第2EGR弁19によりより速やかに全閉となり、EGRがより速やかに遮断される。
上記したようにこの実施形態では、EGR通路17に直列に設けられた第1EGR弁18及び第2EGR弁19を使用してEGR通路17における大量のEGR流量を精度良く調節することができると共に、エンジン1の急減速時には、大量EGRを速やかに遮断することができる。このため、大量EGRの停止遅れによるエンジン1の減速失火を回避することができる。加えて、第2EGR弁19を速やかに全閉とするために、その駆動機構として従来使用されてきたステップモータ51を使用しているだけなので、その駆動機構の大型化や駆動力の増強を抑制することができる。
この実施形態では、第2EGR弁19を所定の小開度A1とし、第1EGR弁18を全開とすることにより、第1EGR弁18による最大EGR流量がEGR通路17における最大EGR流量として確保される。このため、第1EGR弁18が有する流量特性を最大限に発揮させて大量EGRを制御することができる。
この実施形態では、第1EGR弁18及び第2EGR弁19がそれぞれ電動弁により構成されるので、第1EGR弁18及び第2EGR弁19には、電動弁による制御性が反映される。すなわち、第1EGR弁18と第2EGR弁19の双方の開度を連続的に可変とすることができる。このため、EGR通路17におけるEGR流量をより精密に制御することができる。また、第2EGR弁19の開閉応答性を高めることができる。更に、第1EGR弁18と第2EGR弁19の双方を制御することで、主として第1EGR弁18により大量のEGR流量を徐々に変化させて調節することができると共に、主として第2EGR弁19によりEGRの開始と停止を速やかに行うことができる。
この実施形態では、EGR通路17において第1EGR弁18が第2EGR弁19よりも下流に配置されるので、上流側の第2EGR弁19が全閉となった後は、下流側の第1EGR弁18が排気の影響を受け難くなる。このため、EGRの停止中には、第1EGR弁18を排気から保護することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明におけるエンジンの排気還流装置を具体化した第2実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下に説明する各実施形態において前記第1実施形態と同等の構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、異なった点を中心に説明する。
図7に、EGR通路17の一部であって第1EGR弁18と第2EGR弁19が設けられる部分を拡大して断面図により示す。図7に示すように、この実施形態では、第2EGR弁19がポペット弁により構成される点で第1実施形態と異なる。第2EGR弁19のステップモータ51の出力軸52は、軸受57を介してEGR通路17に支持される。出力軸52の下端には平板状の弁体58が固定され、その弁体58がEGR通路17に設けられた弁座59に着座可能に設けられる。
この実施形態では、第1EGR弁18の出力軸34が、全閉状態から全開状態までの間で所定のストロークL1だけストローク運動可能に設けられる。これに対し、第2EGR弁19は、その最大開度が全開よりも小さい所定の小開度A1(例えば、30%)により設定される。すなわち、ステップモータ51の出力軸52は、弁体58が弁座59に着座する全閉状態から、弁体58が軸受57に当接する所定の小開度A1までの間で所定のストロークL2だけストローク運動可能に設けられる。ステップモータ51が本来有する出力軸52の運動可能なストロークは、ストロークL2よりも大きいのであるが、この実施形態では、弁体58の最大開度を所定の小開度A1に設定するために、軸受57を軸方向に長くし、その下端に弁体58が早めに当接することで出力軸52のストローク運動を最大量よりも小さいストロークL2に規制するようにしている。また、この実施形態では、第1EGR弁18による最大EGR流量を確保するために、第2EGR弁19の弁座59の開口面積が比較的大きく形成されると共に、弁体58が比較的大面積に形成される。この実施形態では、第1EGR弁18の出力軸34に係るストロークL1よりも第2EGR弁19の出力軸52に係るストロークL2の方が明らかに小さくなるように設定される。その他の構成は、第1実施形態と同じである。
従って、この実施形態のEGR装置によれば、第2EGR弁19がポペット弁により構成されるので、第1実施形態で弁体43と出力軸52との間に設けられたリンク53を省略することができる。また、ポペット弁は、バタフライ弁に比べて流量特性が開度に対して徐々に変化するので、第2EGR弁19によるEGR流量の調節をより精密に行うことができる。
<第3実施形態>
次に、本発明におけるエンジンの排気還流装置を具体化した第3実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図8に、この実施形態におけるEGR装置を含む過給機付エンジンシステムを概略構成図により示す。図8に示すように、この実施形態では、EGR装置の配置の点で第1実施形態と構成が異なる。すなわち、この実施形態で、EGR通路17は、その入口17bが触媒コンバータ15より下流の排気通路5に接続され、その出口17aが過給機7のコンプレッサ8より上流の吸気通路3に接続される。その他の構成については、第1実施形態のそれと同じである。
従って、この実施形態によれば、エンジン1の運転時であって、過給機7の作動時に第1EGR弁18と第2EGR弁19が共に開いているときは、過給吸気圧による負圧が、コンプレッサ8より上流の吸気通路3にてEGR通路17の出口17aに作用し、触媒コンバータ15より下流の排気通路5に流れる排気の一部がEGR通路17、EGRクーラ21、第2EGR弁19及び第1EGR弁18を介して吸気通路3へ引き込まれる。ここで、高過給域であっても触媒コンバータ15の下流側では、触媒コンバータ15が抵抗となって排気圧力がある程度低減される。このため、高過給域までEGR通路17に過給吸気圧による負圧を作用させてEGRを行うことができる。また、触媒コンバータ15で浄化される排気ガスの一部がEGR通路17に導入されるので、第1実施形態と比較して、EGR通路17からEGR用触媒コンバータ20を省略することができる。
なお、この発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更して実施することができる。
(1)前記各実施形態では、EGR通路17において第1EGR弁18を第2EGR弁19よりも下流に配置したが、図9に示すように、EGR通路17において第1EGR弁18を第2EGR弁19よりも上流に配置することもできる。この場合、上流側の第1EGR弁18が全閉となった後は、下流側の第2EGR弁19が排気の影響を受け難くなる。このため、EGRの停止中には、第2EGR弁19を排気から保護することができる。
(2)前記各実施形態では、本発明のEGR装置を過給機7を備えたエンジン1に具体化したが、本発明のEGR装置を過給機を備えていないエンジンに具体化することもできる。
(3)前記第2実施形態では、弁体58の最大開度を所定の小開度A1に設定するために、軸受57を軸方向に長くし、その下端に弁体58が早めに当接することでステップモータ51の出力軸52のストローク運動をストロークL2に規制するようにした。これに対し、ステップモータ51の出力軸52の移動を、図2に示すようなストッパ54を設けて規制することにより、出力軸52のストローク運動をストロークL2に規制するように構成することもできる。
この発明は、例えば、ガソリンエンジン又はディーゼルエンジンにかかわらず車両用エンジンに利用することができる。
1 エンジン
3 吸気通路
3a サージタンク
5 排気通路
7 過給機
8 コンプレッサ
9 タービン
10 回転軸
14 スロットルバルブ
15 触媒コンバータ(排気触媒)
16 燃焼室
17 EGR通路(排気還流通路)
17a 出口
17b 入口
18 第1EGR弁(第1排気還流弁)
19 第2EGR弁(第2排気還流弁)
31 ステップモータ
32 弁体
43 弁体
51 ステップモータ
61 ECU(小流量制御手段、大流量制御手段)
TDegr2 目標絞り開度
Qegr 要求流量

Claims (8)

  1. エンジンの燃焼室から排気通路へ排出される排気の一部を吸気通路へ流して前記燃焼室へ還流させる排気還流通路と、前記排気還流通路における排気流量を調節するために前記排気還流通路に直列に設けられた第1排気還流弁及び第2排気還流弁とを備えたエンジンの排気還流装置において、
    前記第1排気還流弁がポペット弁により構成されると共に、全開から全閉までの間で開度可変に構成されることと、
    前記第2排気還流弁が所定の最大開度から全閉までの間で開度可変に構成されることと、
    前記第2排気還流弁を前記排気還流の要求流量に応じた所定の絞り開度に固定させると共に、前記第1排気還流弁を前記要求流量に応じた開度に制御するための制御手段と
    を備えたことを特徴とするエンジンの排気還流装置。
  2. 前記第1排気還流弁が電動弁により構成されると共に、前記第2排気還流弁が電動弁により構成されたことを特徴とする請求項1に記載のエンジンの排気還流装置。
  3. 前記第2排気還流弁がバタフライ弁により構成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンの排気還流装置。
  4. 前記第2排気還流弁がポペット弁により構成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンの排気還流装置。
  5. 前記排気還流通路において前記第1排気還流弁が前記第2排気還流弁よりも下流に配置されたことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のエンジンの排気還流装置。
  6. 前記排気還流通路において前記第1排気還流弁が前記第2排気還流弁よりも上流に配置されたことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のエンジンの排気還流装置。
  7. 前記吸気通路と前記排気通路に過給機が設けられ、前記過給機より下流の前記吸気通路にスロットルバルブが設けられ、前記排気還流通路は、その入口が前記過給機より上流の前記排気通路に接続され、その出口が前記スロットルバルブより下流の前記吸気通路に接続されたことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のエンジンの排気還流装置。
  8. 前記吸気通路と前記排気通路に過給機が設けられ、前記過給機より下流の前記吸気通路にスロットルバルブが設けられ、前記過給機より下流の前記排気通路に排気触媒が設けられ、前記排気還流通路は、その入口が前記排気触媒より下流の前記排気通路に接続され、その出口が前記過給機より上流の前記吸気通路に接続されたことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のエンジンの排気還流装置。
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