JP2013169307A

JP2013169307A - 遊技機

Info

Publication number: JP2013169307A
Application number: JP2012034500A
Authority: JP
Inventors: Toshiaki Sonoda; 豪章薗田
Original assignee: Heiwa Corp
Current assignee: Heiwa Corp
Priority date: 2012-02-20
Filing date: 2012-02-20
Publication date: 2013-09-02
Anticipated expiration: 2032-02-20
Also published as: JP5975670B2

Abstract

【課題】遊技球の動向を光演出によって案内することで、遊技者に対して、期待感もたせる一方、不信感を軽減する。
【解決手段】遊技球ＰＢが１個流入し上位入賞のとき、下位Ｖ入賞確定センサ１３０Ｓでの検出を契機として、ＬＥＤ群２５２(a)〜(e)を所定時間毎に順次に点灯すると、最下位置から順次帯状の光が上方に増えていく光演出となる。その後、上位Ｖ入賞確定センサ１３１Ｓでの検出を契機として、既点灯のＬＥＤ群２５２(a)〜(e)に加え、ＬＥＤ群２５２(f)〜(j)を所定時間毎に順次点灯すると、周回路２０６から最上位置の選択路２１０にかけて順次帯状の光が上方に増えていく光演出となる。
【選択図】図５

Description

本発明は、遊技盤に送り込まれた遊技球の動向により、以後の遊技進行上の特典付与の有無、並びに特典を付与する際の遊技者の有利度合いが定まる遊技機に関するものである。

遊技機、特にパチンコ機の遊技仕様として、役物中央部に羽根部材を設け、通常遊技状態において、所定の条件が成立して羽根部材が開放することで、パチンコ球を役物内に受け入れ、当該受け入れたパチンコ球を、役物内に設けた入賞口（「特定領域」、「Ｖ入賞口」等という場合がある）に向けて案内し、入賞時には、特別遊技状態とすることがなされている。特別遊技状態とは、通常遊技状態での羽部材の開放状態に対して、開放時間を長くしたり、開放回数を増やすことで、多くの入賞を可能として、入賞に伴う賞球払い出しを受ける遊技状態である。なお、羽根部材とは別に遊技盤上に入賞口（「大入賞口」、「アタッカー」等という場合がある）を設け、特別遊技状態となったときだけ開放させるようにしてもよい。

上記遊技仕様を基礎として、様々なバリエーションを持った遊技機が提案されている（特許文献１〜３参照）。

特許文献１には、羽根部材の開放による受け入れから特定領域までのパチンコ球の通路として、入口が１つに対し、出口を２つ設け、それぞれの出口までの通路長を異ならせること構造が開示されている。

特許文献２には、特定領域（Ｖ入賞口）が異なる位置に２つある構成が開示されている。

特許文献３には、羽根部材の開放によるパチンコ球を受け入れから、役物内に設けられた回転体（振分部材）に到達するまでの樋部流動時間を計算してＶ入賞率を高めることが開示されている。

上記遊技仕様では、上記遊技仕様では、遊技盤（主として役物内）での遊技球の動向がＶ入賞遊技に至るまでの重要な要素となっている。このため、遊技者は、遊技球の行方を視線で追いながら遊技を楽しむことができる。

ここで、遊技者が遊技球の行方を失うと、特定領域に到達したのか外れたのかの結果が判別できず不信感に陥る場合がある。特に、役物装置内に複数の遊技球が流入した場合は何れの遊技球が有効であるのか判断がつきにくい場合がある。

また、遊技盤上では、複数の光源を用いて光演出を行っており、遊技の趣向性を高めている。

しかしながら、前記遊技盤上の遊技球の動向と、遊技盤での光演出とは相互に関連していない。強いて言えば、例えば、遊技球が特定領域に到達した時に、通常よりも派手な光演出に変更する程度である。

なお、参考として、遊技球の行方を報知する場合に、ＬＥＤの発光形態を異ならせることが提案されている（特許文献３参照）。この特許文献３では、遊技球貯留皿に貯留される遊技球量をＬＥＤの発光形態によって段階的に報知して、残球数を遊技者の注意を喚起することを目的としている。

２００３−３８８１７号公報２００７−２２２３１５号公報２００６−１４９６９４号公報

本発明は上記事実を考慮し、遊技球の動向を光演出によって案内することで、遊技者に対して、期待感もたせることができる一方、不信感を軽減することができる遊技機を得ることが目的である。

第１の発明は、遊技盤に送り込まれた遊技球の動向により、以後の遊技進行上の特典付与の有無、並びに特典を付与する際の遊技者の有利度合いが定まる役物装置を備えた遊技機であって、前記特典の付与が確定した後の遊技球を対象として当該遊技盤に沿って前記遊技球を案内すると共に、案内前半部には前記特典を付与するか否かの第１の案内路が設けられ、案内後半には前記特典の有利度合いが異なる複数の到達位置まで選択的に案内する第２の案内路が設けられた案内路と、少なくとも前記案内後半の案内路に沿って設けられた複数の光源と、前記案内後半の案内路での前記遊技球の動向に追従又は先導するように、前記光源を点灯制御する点灯制御手段と、を有している。

第１の発明によれば、案内路が、特典の付与が確定した後の遊技球を対象として当該遊技盤に沿って前記遊技球を案内する。このとき、案内前半部には前記特典を付与するか否かの第１の分岐路が設けられている。また、案内後半には前記特典の有利度合いが異なる複数の到達位置まで選択的に案内する第２の分岐路が設けられている。

複数の光源が、少なくとも案内後半の案内路に沿って設けられており、点灯制御手段では、当該案内後半の案内路での遊技球の動向に追従又は先導するように、光源を点灯制御する。

これにより、遊技者は、遊技球の動向を遊技球そのものだけでなく、点灯制御の点灯状態で認識することができる。この遊技球の動向の光演出は、遊技者に対して期待感もたせることができる。その一方で、遊技球の動向を見失うことがなく、不信感も軽減する。

第１の発明において、前記案内路の内、少なくとも前記案内後半では、上昇機構部によって前記遊技球を重力に逆らって上昇させることを特徴としている。

特典の付与が決定する案内後半の案内路では、遊技球を上昇機構部によって重力に逆らって上昇させる。この上昇が、特典付与への道程と重なり、遊技者の期待感を増大させることができる。また、特典が確定しているため、期待感と共に優越感に浸ることができる。

第２の発明は、縦壁状に立設されて配置される遊技盤面上に設けられ、遊技球の動向により、以後の遊技進行上の特典付与の有無、並びに特典を付与する際の遊技者の有利度合いが定まる役物装置を備えた遊技機であって、相対的に低位に位置し遊技球を受け取る受取口、前記受取口よりも相対的に高位に位置し遊技球を排出する第１の排出口、前記第１の排出口よりもさらに高位に位置し遊技球を排出する第２の排出口を備え、前記受取口から受け取った遊技球を、前記第１の排出口又は第２の排出口まで重力に逆らって前記遊技球を上昇させて排出する上昇機構部と、前記役物装置に流入した遊技球を、前記特典の付与が確定する前記受取口、或いは前記特典が付与されない外れ口へ選択的に案内する第１の案内路と、前記第１の排出口から排出された遊技球を、相対的に特典の度合いが低い第１の特定領域又は前記上昇機構部へ戻す返還路へ選択的に案内する第２の案内路と、前記第２の排出口から排出された遊技球を、前記第１の特定領域よりも相対的に特典の度合いが高い第２の特定領域へ案内する第３の案内路と、前記第１の案内路において、前記受取口に案内される遊技球を検出する第１の確定検出手段と、前記第２の案内路において、前記第１の特定領域に案内される遊技球を検出する第１の特定領域到達検出手段と、前記第２の案内路において、前記返還路に案内される遊技球を検出する第２の確定検出手段と、前記第３の案内路において、前記第２の特定領域に案内される遊技球を検出する第２の特定領域到達検出手段と、前記上昇機構部によって上昇する方向を複数に区画することで形成されたそれぞれの領域毎に配置された光源と、前記上昇機構部での遊技球の上昇軌跡に追従又は先導して、前記区画毎に設けられた光源を順次点灯する点灯制御手段と、を有している。

第２の発明によれば、上昇機構部、並びに遊技球の流動方向の上流側が順に、第１の案内路、第２の案内路、第３の案内路を備える。

上昇機構部は、相対的に低位に位置し遊技球を受け取る受取口、受取口よりも相対的に高位に位置し遊技球を排出する第１の排出口、第１の排出口よりもさらに高位に位置し遊技球を排出する第２の排出口を備え、受取口から受け取った遊技球を、第１の排出口又は第２の排出口まで重力に逆らって遊技球を上昇させて排出する。

第１の案内路は、役物装置に流入した遊技球を、特典の付与が確定する受取口、或いは特典が付与されない外れ口へ選択的に案内する。

第２の案内路は、第１の排出口から排出された遊技球を、相対的に特典の度合いが低い第１の特定領域又は上昇機構部へ戻す返還路へ選択的に案内する。

第３の案内路は、第２の排出口から排出された遊技球を、第１の特定領域よりも相対的に特典の度合いが高い第２の特定領域へ案内する。

ここで、光源群として、上昇機構部によって上昇する方向を複数に区画することで形成された、それぞれの領域毎に光源が配置されており、点灯制御手段では、上昇機構部での遊技球の上昇軌跡に追従又は先導して、区画毎に設けられた光源を順次点灯する。

第２の発明において、前記光源が、略水平方向にそれぞれ区画された帯状の領域毎に複数設けられ、前記点灯制御手段が、前記第１の確定検出手段で遊技球を検出した場合に、最下位の前記帯状の領域の光源から順次上方に向けて点灯する点灯制御を開始し、
前記第１の特定領域到達検出手段で遊技球を検出した場合は、前記第２の案内路の高さに相当する領域までの点灯で点灯制御を終了し、前記第２の確定検出手段で遊技球を検出した場合は、前記第３の案内路の高さに相当する領域まで点灯制御を継続することを特徴としている。

光源は、略水平方向にそれぞれ区画された帯状の領域毎に複数設けられている。

点灯制御手段では、まず、第１の確定検出手段で遊技球を検出した場合に、最下位の前記領域の帯状の発光群から順次上方に向けて点灯する点灯制御を開始し、
次に、第１の特定領域到達検出手段で遊技球を検出した場合は、第２の案内路の高さに相当する領域までの点灯で点灯制御を終了する。

一方、第２の確定検出手段で遊技球を検出した場合は、第３の案内の高さに相当する領域まで点灯制御を継続する。

すなわち、遊技球の動向によって点灯制御が異なるため、遊技者は常に遊技球の行方を追わなくても、点灯制御によってある程度の遊技球の動向を把握することができる。

第２の発明において、前記役物装置に流入した遊技球が複数個存在し、かつ第１の案内路において複数の遊技球が前記第１の確定手段で検出された場合に、
前記第２の確定検出手段で前記遊技球を検出した後に、前記第１の特定領域到達検出手段で別の前記遊技球を検出した場合は、その時点で、継続中の前記第３の案内路の高さに相当する領域までの点灯制御を終了することを特徴としている。

役物装置に複数の遊技球が流入し、かつその複数の遊技球が、第１の案内路において第１の確定手段で検出される場合がある。

この場合、複数の遊技球は、第２の案内路に送られることになる。

この場合、第２の確定検出手段で遊技球を検出した後に、第１の特定領域到達検出手段で別の前記遊技球を検出した場合は、その時点で、継続中の第３の案内路の高さに相当する領域までの点灯制御を終了する。言い換えれば、第１の特定領域到達検出手段による遊技球の検出で特典が確定し、先行していた遊技球の動向の結果は無効となり、無効となった遊技球の動向は、点灯制御では追従又は先導しない。これにより、遊技者は、点灯制御によって、有効又は無効の遊技球を見極めることができる。

以上説明した如く本発明では、遊技球の動向を光演出によって案内することで、遊技者に対して、期待感もたせることができる一方、不信感を軽減することができるという優れた効果を有する。

本実施の形態に係るパチンコ機の正面図である。本実施の形態に係る遊技盤の正面図である。本実施の形態に係るセンター役物の正面図である。本実施の形態に係る遊技の進行を制御する制御ブロック図である。図３に示すセンター役物内の機能を模式的に示した概略図である。本実施の形態に係るセンター役物内における、サブ部材から選択機構部へ至るルートを示す斜視図である。本実施の形態に係るセンター役物内における、選択機構部からスクリューコンベア機構部へ至るルートを示す斜視図である。本実施の形態に係るセンター役物内における、スクリューコンベア機構部の斜視図である。本実施の形態に係るセンター役物内における、スクリューコンベア機構部と高さ方向中間位置の周回路との間のルートを示す斜視図である。本実施の形態に係るセンター役物内における、スクリューコンベア機構部と高さ方向最上端位置の選択路との間のルートを示す斜視図である。本実施の形態に係るセンター役物内における、高さ方向最上端位置の選択路での振分ルートを示す斜視図である。本実施の形態に係るＬＥＤ点灯制御に適用されるＬＥＤの目標点灯位置を示す役物装置の正面図である。本実施の形態に係るＬＥＤ点灯制御部における、ＬＥＤ点灯制御を主体とした機能ブロック図である。本実施の形態に係るＬＥＤ点灯制御ルーチンを示すフローチャートである。実施例１に係るＬＥＤ点灯制御であり、条件として流入数１、上位入賞確定の場合を示すタイミングチャートである。実施例２に係るＬＥＤ点灯制御であり、条件として流入数１、下位入賞確定の場合を示すタイミングチャートである。実施例３に係るＬＥＤ点灯制御であり、条件として流入数２、上位入賞確定の場合を示すタイミングチャートである。実施例４に係るＬＥＤ点灯制御であり、条件として流入数２，下位入賞確定の場合を示すタイミングチャートである。実施例５に係るＬＥＤ点灯制御であり、条件として流入数１，上位入賞確定の場合を示すタイミングチャートである。

（パチンコ機の構成）
図１に示されるように、パチンコ機１０の前面下部には、化粧パネルとなる下飾り１２が取り付けられている。

また、パチンコ機１０の下飾り１２の上部には、互いに平行、かつ奥行き方向に所定の間隔をおいて配置された一対のガラス板１４を装着したガラス枠１６が配置されており、ガラス枠１６は左側端部が軸支されて開閉可能に取り付けられている。このガラス枠１６の奥側には、着脱交換可能な遊技盤１８がセットされており、遊技盤１８は、ガラス枠１６で閉塞された状態でガラス板１４に対向するようになっている。

ガラス枠１６の下部には、一体皿２４が配置されている。一体皿２４の図１の右端部には、鍵穴２７が設けられ、この鍵穴２７にキーを差し込み、左右の内、例えば、一方に回すとガラス枠１６が開放し、他方に回すとパチンコ機１０の本体が開放する。

一体皿２４には、上皿部２８と、下皿部３０とが設けられている。上皿部２８を形成する周縁壁部３２には、上皿球抜きレバー３４が設けられ、この上皿球抜きレバー３４を操作することで、上皿部２８に貯留された遊技球を下皿部３０へ送り出すことができるようになっている。また、下皿部３０には、下皿球抜きボタン３６が設けられ、この下皿球抜きボタン３６を操作することで、下皿部３０に貯留された遊技球ＰＢを外部（例えば、所謂「ドル箱」）へ排出することができるようになっている。

上皿部２８の周縁壁部３２における図１の右端部には、球貸ボタン４２と、返却ボタン４４が設けられている。

また、一体皿２４の右側下部には打球の発射力（飛距離）を調整するためのグリップユニット（発射ハンドル）２６が取り付けられ、左側下部には、灰皿４６が取り付けられている。

一体皿２４における下皿部３０の図１の右側には受け皿スピーカ６０Ｕが配置されている。

ここで、一体皿２４における上皿部２８の周縁壁部３２には、遊技者が操作可能な操作ボタン５０が設けられている。この操作ボタン５０は、遊技中において、操作有効期間中に操作することで、演出画像の変化や可動役物の動作等に対して介入することができるようになっており、それぞれの遊技仕様によって設定される。

ガラス枠１６におけるガラス板１４の周囲には、アーチ状に遊技の進行に応じて点灯、消灯、及び点滅し照明による視覚的効果や、音声等による聴覚的効果等の演出効果を生み出す上部演出部５２が配置されている。この上部演出部５２の下端部は、一体皿２４の周囲に略Ｕ字型に配置された下部演出部５４の上端部と連結されている。

この結果、上部演出部５２と下部演出部５４とで、遊技盤１８の周囲を取り囲むように、演出部５６が形成されている。

この演出部５６は、上部演出部５２及び下部演出部５４共に、照明部材（ＬＥＤ等）が取り付けられた基板（図示省略）と、この基板を覆うように、所定の意匠で形成されたレンズカバー５８が取り付けられている。

レンズカバー５８は、前記照明部材が点灯する領域を区画するよう凹凸状にカットされており、区画された領域（以下、必要に応じて「レンズ部５８」という）毎に照明部材の点灯制御がなされる。なお、照明部材は基本的にＲ（赤色）、Ｇ（緑色）、Ｂ（青色）の３色に点灯するＬＥＤが１組となっており、それぞれの点灯時の光量比により、様々な配色の点灯が可能となっている。また、ガラス枠の上部角部には、それぞれ三連表示部６２が設けられ、遊技状態の報知（エラー報知等を含む）に適用される。

また、前記上部演出部５２における、ガラス枠１６の上部円弧の約１／３に相当する領域の中央及び両端には、ガラス枠スピーカ６０Ｃ、６０Ｌ、６０Ｒが内蔵され、照明と同時に、音声を出力する。なお、以下では、前述した受け皿スピーカ６０Ｕと、このガラス枠スピーカ６０Ｃ、６０Ｌ、６０Ｒを総称して、「スピーカ６０」という場合がある。

また、スピーカ６０Ｌ、６０Ｒの周縁の一部には、ランプユニット６２が配設されている。このランプユニット６２は、遊技仕様上の演出にも適用されるが、例えば、エラーが発生した場合に、点灯状態（連続点灯、点滅等）、並びに点灯色等の組み合わせによって、エラー内容を報知する場合がある。

（遊技盤の構成）
図２に示される遊技盤１８は、基板となるベニヤ板に樹脂製シート状のセルが貼着されてそのセルの表面が盤面となっている。なお、遊技盤１８の最前面（釘が打ち込まれる面）となる部材として透明のアクリル板を適用し、当該アクリル板の裏面側に、セルの代替であるレンズ面が設けられた電飾装置（セット板）が配置される場合もある。

遊技盤１８は、その盤面の外周端部付近に、円弧状の外レール１０２及び内レール１０４が取り付けられている。これらの外レール１０２及び内レール１０４によって囲まれた円形状の領域は、発射装置１６５（図４参照）から発射されて打ち込まれた遊技球ＰＢが自重落下により移動可能とされ、この領域が遊技を行う遊技領域（「通常遊技領域」という場合がある）１８Ａとされている。

遊技盤１８の遊技領域には、釘１９（符号は、数カ所の釘に対して指標した）及び風車２１が点在して設けられている。また、遊技領域におけるほぼ中央には、センター役物１０５（役物装置）が配置されている（図３参照）。ここで、遊技盤１８において、センター役物１０５の周囲の遊技盤面が通常遊技領域１８Ａとされ、センター役物１０５の内側の領域は、この通常遊技領域とは区画された役物領域１０５Ａとなる。センター役物１０５には一部に入賞流入口１１０が形成され、開閉部材としての羽根部材１１２が取り付けられ、この羽根部材１１２が開放しているときにかぎり、通常遊技領域１８Ａにある遊技球ＰＢを役物領域１０５Ａへ入賞させることが可能となっている。なお、センター役物１０５の構造については、後述する。

センター役物１０５の左右には、それぞれ一般入賞口１１４が設けられている。センター役物１０５よりも下部には、その中央にセンター特定入賞口１１８Ｃが設けられ、その左右に一対のサイド特定入賞口１１８Ｌ、１１８Ｒが設けられている。なお、センター特定入賞口１１８Ｃ、サイド特定入賞口１１８Ｌ、１１８Ｒを総称する場合、単に、特定入賞口１１８という場合がある。また、サイド特定入賞口１１８Ｌ、１１８Ｒのさらに外側には、それぞれ一般入賞口１１４が設けられている。すなわち、遊技盤１８には、４個の一般入賞口１１４が存在する。

ここで、４個の一般入賞口１１４はそれぞれ入賞すると、所定数（例えば、１０〜１５球）の賞球払い出しが実行されるようになっている。

一方、特定入賞口１１８は、それぞれ入賞すると、所定数（例えば１〜５球）の賞球払い出しが実行されると共に（賞球払い出しがない場合もある）、前記羽根部材１１２を所定期間開放する契機となる。

また、遊技盤１８の通常遊技領域１８Ａの最下位置には、何れの入賞口にも入賞しない外れ球を遊技盤１８の裏側へ排出するアウト口１２０が設けられている。

（センター役物１０５）
図３に示される如く、本実施の形態に係るセンター役物１０５は、左右対称形状とされ、その左右には、それぞれ縦壁部１２２が形成され、前記遊技盤１８の通常遊技領域１８Ａ（図２参照）とは区画された役物領域１０５Ａが形成されている。また、センター役物１０５の天井部は、遊技機１８のテーマに即した形状の飾り部材１２４が取り付けられている。

一対の縦壁部１２２の上端部と、前記飾り部材１２４との間は開口しており、センター役物１０５内の役物領域１０５Ａへの一対の入賞流入口１１０とされ、羽根部材１１２が取り付けられている。

羽根部材１１２は、羽根部材ソレノイド１１２ＳＬ（図４参照）への励磁制御によって、回転軸を中心に回転される。例えば、羽根部材ソレノイド１１２ＳＬが非励磁の場合は縦位置となって入賞流入口１１０を閉鎖し、励磁の場合は横位置となって入賞流入口１１０を開放する。なお、一対の羽根部材１１２は、リンク機構によって単一の羽根部材ソレノイド１１２ＳＬの励磁制御によって、同期して開閉動作がなされるが、それぞれ独立した駆動源を持ち、左右の羽根部材を非同期に開閉してもよい。また、羽根部材ソレノイド１１２ＳＬの代わりにモータ等の他の駆動系を用いてもよい。

一対の羽根部材１１２は、前記特定入賞口１１８（図２参照）に遊技球ＰＢが入賞すると所定の条件が成立して開放するようになっている。一例として、遊技球ＰＢが、一対のサイド特定入賞口１１８Ｌ、１１８Ｒの何れかに入賞すると、これをサイド特定入賞口用検出センサ１１８ＬＳ、１１８ＲＳで検出して羽根部材１１２が１回、所定時間（約０．５秒〜１．０秒間）開放するように羽根部材ソレノイド１１２ＳＬを駆動制御する。また、遊技球ＰＢがセンター特定入賞口１１８Ｃに入賞すると、これをセンター特定入賞口用検出センサ１１８ＣＳで検出して羽根部材１１２が２回、所定時間（約０．５秒〜１．０秒間）開放するように羽根部材ソレノイド１１２ＳＬを駆動制御する。

図５は、前記図３に示すセンター役物１０５内の全体的な機能を模式的に示した概略図である。また、図６〜図１１は、センター役物１０５の各部における遊技球ＰＢの流れを示す正面図である。

図３及び図５に示される如く、羽根部材１１２の開放により、左右の何れかの入賞流入口１１０から入賞した遊技球ＰＢは、左右の何れかの球検出センサ１１２Ｓ（図５では１個のみ図示）を通過して、案内流路１２５を介して、センター役物１０５の最下部に設けられた回転体振分部１２６へ落下するようになっている。

案内流路１２５の途中には、ミニタワー状のサブ部材２００が設けられており（図６参照）、サブ部材モータ２００Ｍ（図４参照）の駆動力で回転する。サブ部材２００は、遊技球ＰＢが特定入賞口１１８に入賞して、羽根部材１１２が開放することを契機に回転を開始するようになっている。なお、遊技球ＰＢの入賞有無に関係なく、電源投入を契機に常時回転するようにしてもよい。

センター役物１０５内に入賞した遊技球ＰＢは、当該サブ部材２００の真下に到達するようになっており、このときのサブ部材２００の回転位置により、遊技球ＰＢは２つのルートＡ又はルートＢの何れかに選択的に案内されるようになっている。

ルートＡ及びルートＢは、それぞれ遊技球ＰＢを回転体振分部１２６へ案内するが、その案内位置が異なっている。

回転体振分部１２６は、回転体振分部モータ１２６Ｍ（図４参照）の駆動によって、常時回転するようになっている。なお、本実施の形態では、常時回転するようにしたが、例えば、羽根部材１１２の開放から所定時間だけ回転させてもよい。また、回転速度や回転方向を適宜変更してもよい。

回転体振分部１２６には、均等に振り分けられた３方向に向けて収容溝１２６Ａが形成されている。この収容溝１２６Ａは、順次、特定領域確定口（「Ｖ入賞口」という場合がある）に対向するようになっており、収容溝１２６Ａに収容されることで約１／３の確率で特定領域に入賞（「Ｖ入賞」という場合もある）する。Ｖ入賞は、第１の確定検出手段としての下位Ｖ入賞確定センサ１３０Ｓによって検出される。なお、この下位Ｖ入賞確定センサ１３０Ｓによる検出信号は、後述する特定領域（第１〜第３の特定領域の何れかであり、少なくとも特典度合いが最も下位の第１の特定領域）への案内がほぼ確定したことを報知する演出開始の契機として適用されるようになっている。

前記ルートＡは当該収容溝へ回転体振分部１２６の直上から回転中心軸に沿って直接案内するルートとなっている。

一方、ルートＢは回転体振分部１２６の周縁に案内するルートであり、遊技球ＰＢの到達時期と、回転体振分部１２６の回転位置とに基づく所定の確率で、収容溝に収容されるか否かの選択が実行されることになる。

すなわち、ルートＡとルートＢとは、特定領域へ入賞する難易度が異なるように構成され、回転体振分部１２６へ到達するまでの道程によっても、遊技者への期待感が異なるように設定されている。

ここで、Ｖ入賞した遊技球ＰＢと、Ｖ入賞しなかった遊技球ＰＢとは、それぞれ異なる方向（外れ流路１２８、当たり流路１３０）へ案内されるようになっている。前記下位Ｖ入賞確定センサ１３０Ｓは、当たり流路１３０の途中に設けられている。

回転体振分部１２６において、外れ流路１２８に案内された遊技球ＰＢは、センター役物１０５及び遊技盤１８から排出される。なお、外れ流路１２８の途中には外れ口用球検出センサ１２８Ｓが設けられている。

一方、図７に示される如く、回転体振分部１２６において、当たり流路１３０に案内された遊技球ＰＢは、下位Ｖ入賞確定センサ１３０Ｓで検出された後、センター役物１０５の図３に向かって右側の縦壁部１２２に沿って設けられ、遊技球ＰＢを第１〜第３の特定領域の何れかへ案内するためのスクリューコンベア機構１３２へ案内されるようになっている。

なお、当たり流路１３０の下流端末には、スクリューコンベア機構１３２が起動していないときに、図示しない開閉機構によって開閉する、遊技球ＰＢを遊技盤１８から排出する排出路が設けられている。例えば、大当たり処理中に当たり流路１３０を通過する遊技球ＰＢは、特定領域へ案内する必要がないので、この排出路から排出する場合がある。

（スクリューコンベアの構造）
図８に示される如く、スクリューコンベア機構１３２は、センター役物１０５内の役物領域１０５Ａにおいて、最下端部から最上端部まで延設された円筒部材１３２Ａを備える。

円筒部材１３２Ａの最下部には、前記当たり流路１３０が突き当てられており、遊技球ＰＢを受け入れる初期受入口２０４（受取口）が形成されている。

円筒部材１３２Ａの内部には、回転軸１３２Ｂの周囲に渦巻き状に案内ペラ１３２Ｃが取り付けられたスクリュー部１３２Ｄが収容されており、スクリュー部１３２Ｄは、スクリューモータ１３２Ｍ（図４参照）によって一方向に回転するようになっている。

また、円筒部材１３２Ａには、スクリュー部の回転を妨げないように、円筒部材１３２Ａの外方向に向けて突出した半円弧状の第１のストッパ部１３２Ｅが形成されている。第１のストッパ部１３２Ｅは、円筒部材１３２Ａの内方からみると、樋状に凹陥されており、このため、前記初期受入口２０４から受け入れられた遊技球ＰＢは、当該凹陥された第１のストッパ部１３２Ｅに一部が収容されることで、スクリュー部１３２Ｄの螺旋傾斜による落下転動が阻止されるようなっている。この結果、この第１のストッパ部１３２Ｅに収容され、かつ保持された遊技球ＰＢは、スクリュー部１３２Ｄの回転によって、徐々に上昇されるようになっている。

円筒部材１３２Ａには、その中間位置に第１の遊技球排出口１３３Ａ（第１の排出口）が設けられている。第１の遊技球排出口１３３Ａは、前記第１のストッパ部１３２Ｅの延長上に設けられている。なお、第１のストッパ部１３２Ｅは前記初期受入口２０４から上方に向けて前記スクリュー部１３２Ｄの軸線に沿って形成され、前記第１の遊技球排出口１３３Ａに至るまでに当該軸線周りにクランク状（図８の矢印Ｋ参照）に屈曲された後、最終的に軸線に沿うように形成されている。言い換えれば、遊技球ＰＢが第１の遊技球排出口１３３Ａまで上昇する過程において、軸線周りに約１０°〜１５°程度回転するようになっている。

また、円筒部材１３２Ａには、その高さ方向中間部（前記第１の遊技球排出口１３３Ａよりもスクリュー部１３２Ｄの回転による遊技球ＰＢの上昇高さにおいて約１回転〜２回転分低く、かつ軸線周りにずれた位置）に遊技球受入口１３３Ｂが設けられている。

遊技球受入口１３３Ｂを起点として、円筒部材１３２Ａの上方には、スクリュー部の回転を妨げないように、円筒部材１３２Ａの外方向に向けて突出した半円弧状の第２のストッパ部１３２Ｆが形成されている。第２のストッパ部１３２Ｆは、前記第１のストッパ部１３２Ｅとほぼ同一構造であり、円筒部材１３２Ａの内方からみると、樋状に凹陥されており、このため、前記遊技球受入口１３３Ｂから受け入れられた遊技球ＰＢは、当該凹陥された第２のストッパ部１３２Ｆに一部が収容されることで、スクリュー部１３２Ｄの螺旋傾斜による落下転動が阻止されるようなっている。この結果、この第２のストッパ部１３２Ｆに収容され、かつ保持された遊技球ＰＢは、スクリュー部１３２Ｄの回転によって、徐々に、遊技球受入口１３３Ｂよりもさらに上昇されるようになっている。

円筒部材１３２Ａにおける第２のストッパ部１３２Ｆの上端位置には、第２の遊技球排出口１３３Ｃ（第２の排出口）が設けられている。

すなわち、スクリューコンベア機構１３２では、前記センター役物１０５の下端部の初期受入口２０４から受け入れ、上昇していく遊技球ＰＢを、一旦中間位置の第１の遊技球排出口１３３Ａから排出し、後述する周回路２０６での動向に依存する所定の確率で戻ってくる遊技球ＰＢを遊技球受入口１３３Ｂから受け入れて再度上昇させ、上端位置の第２の遊技球排出口１３３Ｃから排出する。
（メイン部材）
図３及び図５に示される如く、前記回転体振分部１２６の周囲には、センター役物１０５のメイン部材１３４の脚部１３４Ａが固定されている。メイン部材１３４は、前記脚部１３４Ａからセンター役物１０５の役物領域１０５Ａの最上部まで延びるタワー形状であり、上部に行くに従い所謂「先細り」とされた円錐（或いは角錐、或いはこれらの組み合わせ）の立体構造とされている。なお、前述したサブ部材２００（ミニタワー）に比べてその高さ寸法が大きい。

図５、図９に示される如く、前記スクリューコンベア機構１３２の中間位置と、メイン部材１３４の高さ方向の中間位置との間には、遊技球ＰＢが前記スクリューコンベア機構１３２からメイン部材１３４に流れるように第１の連絡流路１３５が設けられている。この第１の連絡流路１３５の案内先には、メイン部材１３４の前記中間位置を周回する輪状の周回路２０６（第２の案内路）が設けられている。この周回路２０６は、メイン部材１３４がタワー形状とした場合に、中間展望台をイメージさせる構造となっている。

前記スクリューコンベア機構１３２の中間位置の第１の遊技球排出口１３３Ａから排出された遊技球ＰＢは、第１の連絡流路１３５により第１の特定領域を備えている周回路２０６に案内される。周回路２０６では、遊技球ＰＢが第１の特定領域に入賞せずにメイン部材１３４の回りをほぼ１周して、返還路２０８を介してスクリューコンベア機構１３２の遊技球受入口１３３Ｂに戻るルート（図５に示すルートＣ）に案内される場合がある。なお、返還路である返還路２０８の途中には、スクリューコンベア機構１３２に戻る遊技球ＰＢを検出する上位Ｖ入賞確定センサ１３１Ｓ（第２の確定検出手段）が設けられている。なお、この上位Ｖ入賞確定センサ１３１Ｓによる検出信号は、後述する特定領域（第２又は第３の特定領域の何れか）への案内が確定したことを報知する演出開始の契機として適用されるようになっている。但し、この場合の「確定」は、物理的に、遊技球ＰＢの第２又は第３の特定領域の何れかへの案内が確定したのであり、第２又は第３の特定領域の到達が遊技仕様上、確定するものではない。

一方、前記周回路は、周回している遊技球ＰＢの一部を第１の特定領域へ入賞させるルート（図５に示すルートＤ）に案内させることができるようになっている。このルートＤでは、遊技球ＰＢは、案内流路１３８を通過するようになっている。

第１の特定領域の入賞が確定（第１の到達検出センサ１３８Ｓ（第１の特定領域到達検出手段）による球検出）した場合は、羽根部材１１２の所定時間、かつ所定回数の開放を１ラウンドとしたときに、最少ラウンド（本実施の形態では、３ラウンド）の大当たり処理が実行される（第１の大役処理：第１の特別遊技状態）。

また、前記スクリューコンベア機構１３２の遊技球受入口１３３Ｂに戻るルートＣに案内された場合は、構造的には、必ず第２〜第３の特定領域へ行き着く状態であり、大当たりは確定しているが、前記第１の特定領域に設定した最少ラウンド（例えば３Ｒ）よりも多いラウンド数が設定された特定領域（第２の特定領域又は第３の特定領域）に移行するようになっている（スクリューコンベア機構１３２による再上昇）。

また、図５、図１０、図１１に示される如く、前記スクリューコンベア機構１３２の上端位置（遊技球排出口１３３Ｃ）と、メイン部材１３４の高さ方向の上端位置との間には、遊技球ＰＢが前記スクリューコンベア機構１３２からメイン部材１３４の上端位置に流れるように第２の連絡流路１３６が設けられている。この第２の連絡流路１３６の案内先には、メイン部材１３４の前記上端位置で遊技球ＰＢを収容する選択路２１０（第３の案内路）が設けられている。この選択路２１０は、メイン部材１３４がタワー形状とした場合、最上展望台をイメージさせる構造となっており、ドーナツ状に周回する周回路が形成されている。

前記スクリューコンベア機構１３２の上端位置の遊技球排出口１３３Ｃから排出された遊技球ＰＢは、第２の連絡流路１３６により選択路２１０に案内される。選択路２１０では、約１／２の確率で第２の特定領域（図５に示すルートＥ）又は第３の特定領域（図５に示すルートＦ）の何れかへ案内（振分）されるようになっている。

ルートＥでは、遊技球ＰＢは、案内流路１４０を通過（第２の到達検出センサ１４０Ｓ（第２の特定領域到達検出手段の一部）による球検出）するようになっている（第２の到達検出センサ１４０Ｓによる球検出）。また、ルートＦでは、遊技球ＰＢは、案内流路２１２を通過するようになっている（第３の到達検出センサ２１２Ｓ（第２の特定領域到達検出手段の一部）による球検出）。なお、本実施の形態では、選択路２１０によって２種類のルートＥ又はＦに振り分けているが、単一でもよいし、３ルート以上でもよく、本願発明では、全てのルートを総合して、第２の特定領域到達検出手段としている。

第２の特定領域（Ｖ入賞口）の入賞が確定した場合は、羽根部材１１２の所定時間、かつ所定回数の開放を１ラウンドとしたときに、最少ラウンドよりも多いが最多ラウンドよりも少ない中間ラウンド（本実施の形態では、７ラウンド）の大当たり処理が実行される（第２の大役処理：第２の特別遊技状態）。

第３の特定領域（Ｖ入賞口）の入賞が確定した場合は、羽根部材１１２の所定時間、かつ所定回数の開放を１ラウンドとしたときに、最多ラウンド（本実施の形態では、１６ラウンド）の大当たり処理が実行される（第３の大役処理：第３の特別遊技状態）。

なお、前記第１の特定領域〜第３の特定領域は、Ｖ入賞した遊技球ＰＢの最終の目的位置であり、第１の特定領域〜第３の特定領域の何れかを通過してセンター役物１０５及び遊技盤１８から排出される案内流路１３８、１４０、２１２には、それぞれ別々に到達検出センサ（第１の到達検出センサ１３８Ｓ、第２の到達検出センサ１４０Ｓ、第３の到達検出センサ２１２Ｓ）が設けられている（図５参照）。

（制御系の構成）
次に、図４を用いてパチンコ機１０の制御系について説明する。

本実施形態に係るパチンコ機１０の制御系は、図４に示されるように、主制御部１５０を中心として構成されており、この主制御部１５０には、演出制御部１５２と払出制御部１５４とが接続されている。主制御部１５０には、遊技に関する基本的なプログラムが記憶されており、この主制御部１５０からの命令信号に基づいて、各部の動作が制御されるようになっている。

主制御部１５０からは盤用外部端子１９０を介してホールコンピュータ（図示省略）へ遊技の進行状態を示す情報（始動入賞信号や大当たり信号）が送信される。

主制御部１５０には、通常遊技領域１８Ａにおける入力系として、一般入賞口１１４（本実施の形態では４箇所）に入賞する遊技球ＰＢを検出する一般入賞用の球検出センサ１１４Ｓ、センター特定入賞口１１８Ｃに入賞する遊技球を検出するセンター特定入賞口用のセンター球検出センサ１１８ＣＳ、サイド特定入賞口１１８Ｌ、１１８Ｒに入賞する遊技球ＰＢを検出するサイド特定入賞口用のサイド球検出センサ１１８ＬＳ、１１８ＲＳが接続されている。

なお、一般入賞用の球検出センサ１１４Ｓは、各入賞口毎でもよいし、２以上の入賞口を合流させて兼用してもよい。

また、サイド特定入賞口用の球検出センサ１１８ＬＳ、１１８ＲＳは、各特定入賞口毎でもよいし、２つのサイド特定入賞口１１８Ｌ、１１８Ｒを合流させて兼用してもよい。

また、主制御部１５０には、センター役物１０５の役物領域１０５Ａにおける入力系として、羽根部材１１２が開放したときに役物領域１０５Ａ内に入賞する遊技球ＰＢを検出する特定遊技部入賞用の２個の球検出センサ１１２Ｓ、当たり流路１３０を通過する遊技球ＰＢを検出する下位Ｖ入賞確定センサ１３０Ｓ、返還路２０８を通過する遊技球ＰＢを検出する上位Ｖ入賞確定センサ１３１Ｓ、第１の特定領域を通過する（Ｖ入賞する）遊技球ＰＢを検出する第１の到達検出センサ１３８Ｓ、第２の特定領域を通過する（Ｖ入賞する）遊技球ＰＢを検出する第２の到達検出センサ１４０Ｓ、第３の特定領域を通過する（Ｖ入賞する）遊技球ＰＢを検出する第３の到達検出センサ２１２Ｓ、回転体振分部１２６の外れ溝に収容され、その後センター役物１０５及び遊技盤１８から排出される遊技球ＰＢを検出する外れ口用球検出センサ１２８Ｓが接続されている。

なお、２個の球検出センサ１１２Ｓは、左右の球流入口毎としたが、左右の球流入口が合流した後に設けることで、単一の球検出センサ１１２Ｓとしてもよい。

また、主制御部１５０には、通常遊技領域１８における出力系として、ガイドランプユニット１０９が接続されている。ガイドランプユニット１０９は、遊技の進行を複数のランプ（ＬＥＤ）点灯、消灯、点滅、点灯時の色等によって識別するものであり、遊技者から認識できる位置に設けることが好ましい（本実施の形態の図２では図示省略）。

また、主制御部１５０には、センター役物１０５の役物領域１０５Ａにおける出力系として、羽根部材１１２を開閉するための羽根部材ソレノイド１１２ＳＬ、回転体振分部１２６を回転させる回転体振分部モータ１２６Ｍ、スクリューコンベア機構部１３２のスクリュー部１３２Ｄを回転させるスクリューモータ１３２Ｍ、サブ部材２００を回転させるサブ部材モータ２００Ｍが接続されている。

演出制御部１５２には、入力系として、前記操作ボタン５０が接続されている。また、演出制御部１５２には、出力系として、パチンコ機１０の各種遊技部品に設けられた照明演出用の発光素子１３７、スピーカ６０（６０Ｌ、６０Ｃ、６０Ｒ、６０Ｕ）が接続されている。なお、遊技盤１８面にＬＣＤ表示部やＬＥＤ表示部等の表示部材を設ける場合には、演出制御部１５２に接続すればよい。

払出制御部１５４には、払出装置１６０及び発射制御部１６４が接続され、発射制御部１６４には発射装置１６５が接続されている。この払出制御部１５４は、パチンコ機１０内に設けられた払出装置１６０を作動させて、賞球又は貸し球の払い出し及び停止動作と払出数を制御する。また、発射制御部１６４は、遊技者によるグリップユニット２６（図１参照）の操作により発射装置１６５を作動させて、遊技球ＰＢの発射開始、及び、グリップユニット２６の操作量に応じた発射力を制御する。

さらに、払出制御部１５４では、枠用外部端子１９１を介して払出情報をホールに設置されたホールコンピュータ（図示省略）へ送信するようになっている。

（ＬＥＤ群による点灯制御）
本実施の形態では、前記役物装置１０５内に流入し、かつ当たり流路１３０に案内されることで、第１の特定領域、第２の特定領域、第３の特定領域の何れかに入賞可能となった場合に、光による演出を行っている。このため、図４に示される如く、演出制御部１５２には、点灯制御部２５０が接続され、ＬＥＤ群２５２を制御している。

図１２に示される如く、役物装置１０５には、上下方向において、水平の帯状に１０ラインのＬＥＤ群２５２（ａ）、ＬＥＤ群２５２（ｂ）、ＬＥＤ群２５２（ｃ）、ＬＥＤ群２５２（ｄ）、ＬＥＤ群２５２（ｅ）、ＬＥＤ群２５２（ｆ）、ＬＥＤ群２５２（ｇ）、ＬＥＤ群２５２（ｈ）、ＬＥＤ群２５２（ｉ）、ＬＥＤ群２５２（ｊ）が設けられている（以下、総称する場合「ＬＥＤ群２５２」という）。なお、図１２において、「○」印は、役物装置１０５内における、各ＬＥＤ群２５２のＬＥＤ素子の配置位置、或いは照射スポット位置の目標となるものである。従って、全ての「○」印にＬＥＤ素子が配置されたりスポット照射されるものではない。また、役物装置１０５内の組み付けのスペースによっては、位置がずれてもよい。

上記ＬＥＤ群２５２は、前記点灯制御部２５０（図４参照）に接続され、それぞれ群毎に独立した点灯制御がなされるようになっている。

上記ＬＥＤ群２５２は、役物装置１０５のメイン部材１３４の高さ方向に略均等に分割されるように区画されており、各ＬＥＤ群毎に点灯制御が実行されるようになっている。点灯制御は、遊技球ＰＢの動向に即して行われる。

ここで、本実施の形態では、前記当たり流路１３０に案内された遊技球ＰＢの動向に応じて、ＬＥＤ群点灯制御が実行されるため、基本的に、最下ラインのＬＥＤ群２５２（ａ）から最上ラインのＬＥＤ群２５２（ｊ）に向かって順次点灯させるようにしている。

ところで、遊技球ＰＢが、第１の特定領域に入賞すると、当該遊技球ＰＢの動向は、メイン部材１３４の高さ方向中間位置までとなる。一方、遊技球ＰＢが、第２の特定領域又は第３の特定領域に入賞すると、当該遊技球ＰＢの動向は、メイン部材１３４の高さ方向最上位置までとなる。ＬＥＤ点灯制御では、このような遊技球ＰＢの異なる動向に合わせ、点灯するＬＥＤ群２５２を選択している。

すなわち、遊技球ＰＢが第１の特定領域に入賞する場合は、ＬＥＤ群２５２（ａ）〜（ｅ）まで順次点灯し、それより上のＬＥＤ群２５２（ｆ）〜（ｊ）の点灯制御は実行しない。一方、遊技球ＰＢが第２の特定領域又は第３の特定領域に入賞する場合は、ＬＥＤ群２５２（ａ）〜（ｊ）までの全てを順次点灯する。

図１３は、ＬＥＤ点灯制御部２５０における、ＬＥＤ点灯制御を主体とした機能ブロック図が示されている。なお、ＬＥＤ点灯制御部２５０を構成する各ブロックは、機能別に分類したものであり、ハード構成を限定するものではない。

点灯制御部２５０は、情報取得部２５４を備えている。情報取得部２５４は、取得する情報（情報１〜５）毎に、当たり流路通過情報取得部２５４Ａ、役物内流入数情報取得部２５４Ｂ、第１の特定領域確定情報取得部２５４Ｃ、返還路通過情報取得部２５４Ｄ、第２，第３の特定領域確定情報取得部２５４Ｅが設けられている。

情報１〜５は、前記主制御部１５０に接続された各種センサから演出制御部１５２を介して取得可能である。情報１〜５の詳細は以下のとおりである。

（情報１）下位Ｖ入賞確定センサ１３０Ｓによる、遊技球ＰＢが当たり流路１３０に案内されことを示す情報であり、この情報１は当たり流路通過情報取得部２５４Ａで取得する。

（情報２）球検出センサ１１２Ｓによる、役物装置１０５内に流入した遊技球ＰＢの数情報であり、この情報２は役物内流入数情報取得部２５４Ｂで取得する。

（情報３）第１の到達検出センサ１３８Ｓによる、遊技球ＰＢが第１の特定領域に到達したことを示す情報であり、この情報３は第１の特定領域確定情報取得部２５４Ｃで取得する。

（情報４）上位Ｖ入賞確定センサ１３１Ｓによる、遊技球ＰＢが返還路２０８に案内されることを示す情報であり、この情報４は返還路通過情報取得部２５４Ｄで取得する。

（情報５）第２の到達検出センサ１４０Ｓ又は第３の到達検出センサ２１２Ｓによる、遊技球ＰＢが第２の特定領域又は第３の特定領域に到達したことを示す情報であり、この情報５は第２，第３の特定領域確定情報取得部２５４Ｅで取得する。

図１３に示される如く、当たり流路通過情報取得部２５４Ａには、演出制御部１５２からＬＥＤ点灯制御による演出を開始を指示する演出開始コマンドが入力されるようになっている。当たり流路通過情報取得部２５４Ａは、ＬＥＤ群２５２（ａ）〜（ｅ）順次点灯制御部２５６に接続されており、前記演出開始コマンドが入力されると、当該ＬＥＤ群（ａ）〜（ｅ）順次点灯制御部２５６に対して、点灯制御の実行指示信号を出力する。ＬＥＤ群（ａ）〜（ｅ）順次点灯制御部２５６では、この実行指示信号の入力に基づいて、ＬＥＤ群２５２（ａ）〜（ｅ）を対象として点灯制御を実行する。

点灯制御の一例としては、まず、ＬＥＤ群２５２（ａ）を点灯し、１秒経過する毎に、ＬＥＤ群２５２（ｂ）〜（ｅ）を点灯する。この点灯制御により、役物装置１０５では、光のラインが最下から順に上昇するように点灯され、この点灯の動作は遊技球ＰＢがスクリューコンベア１３２で上昇するタイミングとほぼ一致する。また、ＬＥＤ群２５２（ｅ）は、メイン部材１３４の高さ方向中間位置にある周回路２０６と同等の高さに配置されているため、最終点灯されるＬＥＤ群２５２（ｅ）により、遊技球ＰＢが当該周回路２０６に到達したことを認識しやすくすることができる。

前記当たり流路通過情報取得部２５４Ａは、役物内流入数情報取得部２５４Ｂに接続されている。当たり流路通過情報取得部２５４Ａに演出開始コマンドが入力されると、役物内流入数情報取得部２５４Ｂに対して、役物装置１０５内への遊技球ＰＢの流入数情報の取得を指示する。

役物内流入数情報取得部２５４Ｂで取得した遊技球流入数情報は、有効球選択制御実行指示部２５８に送出される。有効球選択制御実行指示部２５８では、遊技球ＰＢの流入数が単一（１個）であった場合は特に何もせず、複数（２個以上）であった場合は、有効球特定部２６０に対して、複数の遊技球ＰＢの内の有効な遊技球ＰＢを特定するように指示する。

有効球特定部２６０には、第１の特定領域確定情報取得部２５４Ｃ及び返還路通過情報取得部２５４Ｄが接続されており、第１の特定領域確定情報取得部２５４Ｃから情報３が入力され、返還路通過情報取得部２５４Ｄから情報４が入力されるようになっている。

有効球特定部２６０では、最先に入力した情報を優先とし、有効球を選択する。すなわち、周回路２０６に複数の遊技球ＰＢが到達する場合があり、このとき、一方が第１の特定領域へ到達し、他方が返還路２０８へ案内される場合がある。返還路２０８に案内された遊技球ＰＢは、必ず第２の特定領域又は第３の特定領域に到達するため、複数の遊技球ＰＢが、異なる特定領域に到達することになる。

そこで、遊技仕様に基づき、何れかの遊技球ＰＢを有効として、それ以外の遊技球ＰＢを無効とすることで、遊技結果の単一化を図っている。本実施の形態では、まず、第１段階として、周回路２０６において、第１の特定領域に到達したことを検出する第１の到達検出センサ１３８Ｓと、返還路２０８に案内されたことを検出する上位Ｖ入賞確定センサ１３１Ｓの内、何れか先に検出した方を有効としている。なお、第１の到達検出センサ１３８Ｓが先に遊技球ＰＢを検出した場合は、ＬＥＤ群２５２（ａ）〜（ｅ）を対象とする点灯制御の権利が得られる。一方、上位Ｖ入賞確定センサ１３１Ｓが先に遊技球ＰＢを検出した場合は、ＬＥＤ群２５２（ａ）〜（ｅ）に加え、ＬＥＤ群２５２（ｆ）〜（ｊ）を対象とする点灯制御の権利が得られる。

前記有効球特定部２６０は、第１の点灯制御終了指示部２６２及びＬＥＤ群２５２（ｆ）〜（ｊ）順次点灯制御部２６４に接続されている。

この有効球特定部２６０において特定された有効球が、第１の特定領域に到達した遊技球ＰＢの場合は、第１の点灯制御終了指示部２６２に対して、起動信号を出力する。

第１の点灯制御終了指示部２６２では、前記ＬＥＤ群２５２（ａ）〜（ｅ）順次点灯制御部２５６によって点灯制御されているＬＥＤ群２５２（ａ）〜（ｅ）の点灯制御終了（消灯）を指示する。

また、有効球特定部２６０において特定された有効球が、返還路２０８に案内された遊技球ＰＢの場合は、ＬＥＤ群２５２（ａ）〜（ｅ）順次点灯制御部２６４に対して、起動信号を出力する。

ＬＥＤ群２５２（ｆ）〜（ｊ）順次点灯制御部２６４では、ＬＥＤ群２５２（ｆ）〜（ｊ）を対象として点灯制御を実行する。

点灯制御の一例としては、まず、ＬＥＤ群２５２（ｆ）を点灯し、１秒経過する毎に、ＬＥＤ群２５２（ｇ）〜（ｊ）を点灯する。このＬＥＤ群（ｆ）〜（ｊ）の点灯制御は、前記ＬＥＤ群２５２（ａ）〜（ｅ）に継続して実行される。

この点灯制御により、役物装置１０５では、光のラインがメイン部材１３４の周回路２０６の高さ位置から順に上昇するように点灯され、この点灯の動作は遊技球ＰＢがスクリューコンベア１３２で上昇するタイミングとほぼ一致する。また、ＬＥＤ群２５２（ｊ）は、メイン部材１３４の高さ方向最上位置にある選択路２１０と同等の高さに配置されているため、最終点灯されるＬＥＤ群２５２（ｊ）により、遊技球ＰＢが当該選択路２１０に到達したことを認識しやすくすることができる。

図１３に示される如く、情報取得部２５４において情報５を取得する第２，第３の特定領域確定情報取得部２５４Ｅは、第２の点灯制御終了指示部２６６に接続されている。

第２，第３の特定領域確定情報取得部２５４Ｅでは、取得した情報５によって、遊技球ＰＢが、第２の特定領域又は第３の特定領域に到達した場合、第１の点灯制御終了指示部２６６に対して、起動信号を出力する。

第２の点灯制御終了指示部２６６では、前記ＬＥＤ群２５２（ａ）〜（ｅ）順次点灯制御部２５６及びＬＥＤ群２５２（ｆ）〜（ｊ）順次点灯制御部２６４によって点灯制御されているＬＥＤ群２５２（ａ）〜（ｊ）の点灯制御終了（消灯）を指示する。

以下に本実施の形態の作用を説明する。

パチンコ機１０による遊技では、遊技者がグリップユニット２６を操作すると、一球ずつ発射装置１６５によって上方へ発射される。発射された遊技球ＰＢは、外レール１０２に沿って遊技盤１８の遊技領域に打ち込まれ、遊技釘や風車に当たり方向を変えながら遊技領域内を落下する。そして、入賞せずに遊技領域の下端部に至った遊技球ＰＢはアウト口１２０からパチンコ機１０内に回収される。

また、遊技球ＰＢが通常遊技領域１８Ａ内に設けたセンター特定入賞口１１８Ｃ又はサイド特定入賞口１１８Ｌ、１１８Ｒに入賞すると、センター役物１０５の羽根部材１１２が開閉動作され（約０．５秒〜１．０秒間の開放を１回又は２回実行）、遊技球ＰＢがセンター役物１０５内の役物領域１０５Ａへ入賞することが可能となる。また、一般入賞口１１４に入賞すると、予め定めた賞球（払い出し）が実行される。

（センター役物１０５における遊技仕様の概要）
以下に、羽根部材１１２の開放によって遊技球ＰＢがセンター役物１０５の役物領域１０５Ａに入賞した場合の遊技球ＰＢの動向について詳細に説明する。

通常遊技領域１８Ａに設けられたサイド特定入賞口１１８Ｌ、１１８Ｒに入賞すると、羽根部材１１２は、羽根部材ソレノイド１１２ＳＬの励磁制御によって、０．５秒〜１．０秒程度の開放を１回だけ実行する。また、センター特定入賞口１１８Ｃに入賞すると、羽根部材１１２は、羽根部材ソレノイド１１２ＳＬの励磁制御によって、０．５秒〜１．０秒程度の開放を２回だけ実行する。何れにしても、羽根部材１１２の開放中は、通常遊技領域１８Ａを落下している遊技球ＰＢが、センター役物１０５の役物領域１０５Ａへ入賞することが可能となる。

役物領域１０５Ａに入賞したか否かは、球検出センサ１１２Ｓによって検出される。

この検出は、センター役物１０５内への、ＩＮ（流入）／ＯＵＴ（流出）を監視することが目的であり、例えば、特定遊技部入賞用の球検出センサ１１２Ｓによって遊技球ＰＢが検出されると、その都度タイマが起動して、所定時間経過しても流出がない（第１の到達検出センサ１３８Ｓ、第２の到達検出センサ１４０Ｓ、第３の到達検出センサ２１２Ｓ、外れ口用球検出センサ１２８Ｓで検出しない）場合に、球噛み、球詰まりや、不正行為の発生を予測（判定）して、エラー報知を行う。

前記役物領域１０５Ａに入賞した遊技球ＰＢは、まず、サブ部材２００において、ルートＡ又はルートＢに振り分けられて、回転体振分部１２６へ至る。

回転体振分部１２６において、遊技球ＰＢはＶ入賞（ここでは、仮Ｖ入賞:疑似確定入賞）か否かが振り分けられる。この場合、収容溝１２６Ａに収容されるか否かによってＶ入賞の確率が異なる。

この回転体振分部１２６による振り分けで、外れとなった遊技球ＰＢ（仮Ｖ入賞しなかった遊技球ＰＢ）は、センター役物１０５及び遊技盤１８から排出され、以後の遊技の進行に変化はない。

一方、Ｖ入賞した遊技球ＰＢは、この時点で特別遊技状態が確定しているわけではないが、構造的には、実質的なＶ入賞が確定する第１〜第３の特定領域へ案内される。但し、振動等が発生した場合は、当然Ｖ入賞が確定されているわけではないので、一旦遊技が中止されて、構造的にＶ入賞が確定している遊技球ＰＢが滞留している状態で遊技が再開できたとしても、その遊技球のＶ入賞は無効となる場合がある。

なお、本実施の形態では、回転体振分部１２６により仮Ｖ入賞し（演出のためのセンサが設けられている場合がある）、その後、スクリューコンベア１３２による第１〜第３の特定領域への案内後にＶ入賞確定としたが、仮Ｖ入賞時を本Ｖ入賞とする遊技仕様してもよい。

前記演出のためのセンサが設けられている場合、当該センサによって遊技球ＰＢを検出すると、演出制御部１５２では、視覚及び／又は聴覚を通じて、特別遊技状態が確定したかのような確定先行演出を実行する。

Ｖ入賞した遊技球ＰＢは、スクリューコンベア機構１３２へと案内され、スクリュー部１３２Ｄの案内ペラ１３２Ｃの回転によって円筒部内を上昇する。

この上昇中、遊技球ＰＢは、必ず、一旦、中間位置の第１の遊技球排出口１３３Ａから排出され、メイン部材１３４の中間位置の周回路２０６を周回する。この周回中に、遊技球ＰＢは、第１の特定領域を通過する場合（ルートＤ）と、当該周回路２０６を周回して、返還路２０８を介して遊技球受入口１３３Ｂへ至る場合（ルートＣ）とがある。

遊技球ＰＢがルートＤに案内された場合は、第１の大役処理の実行が確定する。

また、遊技球ＰＢがルートＣに案内された場合は、特定領域が確定していない状態で、遊技球受入口１３３Ｂから、再びスクリューコンベア機構１３２の円筒部材１３２Ａ内に入り、さらに上昇する。

スクリューコンベア機構１３２の上端部には、第２の遊技球排出口１３３Ｃが設けられ、遊技球ＰＢは第２の遊技球排出口１３３Ｃから排出され、メイン部材１３４の上端部に位置する選択路２１０へ案内される。この選択路２１０では、第２の特定領域へ案内するルートＥと、第３の特定領域へ案内するルートＦとが設けられ、遊技球ＰＢは必ず第２の特定領域又は第３の特定領域の何れかを通過する（第２の大役処理又は第３の大役処理の実行確定）。

本実施の形態では、第１の特定領域を通過〜第３の特定領域を通過するとＶ入賞確定となり、羽根部材１１２を、通常遊技状態に比べて、その開放回数、開放時間が長い動作（１ラウンド）を複数ラウンド繰り返す、特別遊技状態となる。

本実施の形態では、第１の特定領域通過では特別遊技状態として実行されるラウンド数を３ラウンドとし、第２の特定領域通過では７ラウンド、第３の特定領域通過では１６ラウンドとしている。この特別遊技状態では、球検出センサ１１２Ｓで検出した遊技球の数に応じて賞球払い出しがなされるため、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態ということができ、ラウンド数が多ければ多いほど、その有利な遊技状態の度合いが高く（獲得できる賞球数が多く）なる。なお、ラウンドが更新される条件は、入賞した遊技球が再度Ｖ入賞したときとしてもよく、多くの入賞が期待できる特別遊技状態中では、振分回転部１２６からＶ入賞する確率は、ほぼ１００％に近くなるため、ラウンド更新はほぼ確実となる。

ここで、通常は遊技球ＰＢが遊技盤１８の最上部に発射され、その後、自重で遊技盤面に沿って落下していく過程において、遊技が進行する。その後、所定の確率で特定入賞口１１８に遊技球ＰＢが入賞し、センター役物１０５の役物領域１０５Ａに遊技球ＰＢが受け入れられると、最初は遊技球ＰＢの自重により落下していくが、最下端部からは、一部の遊技球ＰＢがスクリューコンベア機構１３２の動作で自重に逆らって上昇する構成とした。

このとき、遊技球ＰＢが上昇する時点で（スクリューコンベア機構に到達した時点）Ｖ入賞は確定し、かつ、上昇すればするほど、遊技者にとって有利度合いが高くなる構成とした（第１の特定領域到達時のラウンド数＜第２の特定領域到達時のラウンド数＜第３の特定領域到達時のラウンド数）。

すなわち、役物領域１０５Ａの最下端部において、Ｖ入賞か否かの振り分けが実行され、Ｖ入賞が確定すると、役物領域１０５Ａの中間位置まで上昇して、第１の特定領域か否かの振り分けが実行され、第１の特定領域ではない場合は、さらに役物領域１０５Ａの最上端位置まで上昇して、第２の特定領域又は第３の特定領域の振り分けを行う。このため、遊技球ＰＢが上昇すればするほど（遊技球の振分工程が進めば進むほど）、遊技者は期待感をもって遊技の進行を楽しむことができる。

また、本実施の形態では、遊技球ＰＢがスクリューコンベア機構１３２に到達（すなわち、Ｖ入賞確定）するまでの間にも振分機構（図５に示す、サブ部材２００によるルートＡ又はルートＢの選択、回転体振分部１２６による当たり/外れの選択）を設けているため、遊技全体として、変化に富んだ遊技球ＰＢの動向を楽しむことができ、さらに、その変化に富んだ遊技球ＰＢの動向の途中以降（遊技球ＰＢがスクリューコンベア機構１３２に到達後）は、遊技者は安心して当該遊技球ＰＢの動向を楽しむことができる。

上記のように、本実施の形態では、振分工程の移行の際に、軸線を天地方向に向けたスクリューコンベア機構１３２を適用したため、次工程が必ず前工程よりも遊技盤１８上の上側となる。これは、例えば、本実施の形態の遊技盤１８におけるテーマ（高層タワー構造）に即して、上に行けばいくほど、優越感を持つという、遊技者の感性に合わせることができる。

（ＬＥＤ点灯制御）
以下、図１４のフローチャートに従い、役物装置１０５内に流入し、かつ当たり流路１３０に案内されることで、第１の特定領域、第２の特定領域、第３の特定領域の何れかに入賞可能となった場合に、実行される点灯制御について説明する。

ステップ３００では、累積流入数をクリア（０）とし、次いでステップ３０２へ移行して遊技球ＰＢが役物装置１０５内に流入したか否かが判断される。

このステップ３０２で否定判定された場合は、ステップ３０６へ移行する。また、ステップ３０２で肯定判定された場合は、ステップ３０４へ移行して累積流入数を＋１（加算）してステップ３０６へ移行する。

ステップ３０６では、開閉部材１１２の開閉制御が終了し、かつ所定時間が経過したか否かが判断される。このステップ３０６で否定判定された場合はステップ３０２へ戻り、肯定判定された場合は、ステップ３０８へ移行する。

なお、前記ステップ３０６の所定時間は、流入口１１０から球検出セン１１２Ｓまでの遊技球ＰＢの移行時間に相当するものであり、開閉部材１１０の閉止直前に流入した遊技球ＰＢを確実に検出するために設定したものである。

ステップ３０８では、累積流入数が「０」か否かが判断され、肯定判定された場合は、ＬＥＤ点灯制御の対象となる遊技球ＰＢが存在しないため、このルーチンは終了する。また、ステップ３０８で否定判定（累積流入数が「０」ではない）された場合は、ステップ３１０へ移行する。

ステップ３１０では、下位Ｖ入賞確定センサ１３０Ｓで遊技球ＰＢを検出したか否かが判断される。このステップ３１０で否定判定されると、ステップ３１２へ移行して、外れ口用検出センサ１２８Ｓで遊技球ＰＢを検出したか否かが判断される。役物装置１０５内に流入した遊技球ＰＢは、球噛み等が発生しないかぎり、下位Ｖ入賞確定センサ１３０Ｓ又は外れ口用検出センサ１２８Ｓで検出されるため、いずれかで検出されるまでステップ３１０、ステップ３１２を繰り返す。

ここで、ステップ３１２で肯定判定されると、役物装置１０５内に流入した遊技球ＰＢは、「外れ」となり、ステップ３１４へ移行する。ステップ３１４では、役物装置１０５内での、遊技球ＰＢのＩＮ／ＯＵＴが一致したか否かが判断され、肯定判定されると、このルーチンは終了する。また、ステップ３１４で否定判定された場合は、役物装置１０５内に流入した遊技球ＰＢが複数個あると判断し、ステップ３１０へ戻る。

なお、このルーチンでの遊技球ＰＢのＩＮ／ＯＵＴの判断は、あくまでもＬＥＤ群点灯制御を実行するか否かの判断に用いるものであり、ＩＮ／ＯＵＴに基づくエラー処理は別途実行されるものとする。

一方、ステップ３１０で肯定判定されると、少なくとも１個の遊技球ＰＢが周回路２０６まで到達することになり、少なくとも第１の特定領域の当たりが確定となって、ステップ３１６へ移行する。

ステップ３１６では、ＬＥＤ群２５２（ａ）〜（ｅ）を対象とした順次点灯制御が実行される。

次のステップ３１８では、上位Ｖ入賞確定センサ１３１Ｓで遊技球ＰＢを検出したか否かが判断される。このステップ３１８で否定判定されると、ステップ３２０へ移行して、第１の到達検出センサ１３８Ｓで遊技球ＰＢを検出したか否かが判断される。メイン部材１３４の周回路２０６まで案内された遊技球ＰＢは、球噛み等が発生しないかぎり、上位Ｖ入賞確定センサ１３１Ｓ又は第１の到達検出センサ１３８Ｓで検出されるため、いずれかで検出されるまでステップ３１８、ステップ３２０を繰り返す。

ここで、ステップ３２０で肯定判定されると、周回路２０６に案内された遊技球ＰＢは、第１の特定領域への到達が確定し、ステップ３２６へ移行して、ＬＥＤ群（ａ）〜（ｅ）の点灯制御を終了し、ＬＥＤ群の消灯させた後、このルーチンは終了する。

一方、ステップ３１８で肯定判定されると、周回路２０６に案内された遊技球ＰＢは、返還路２０８を介して、スクリューコンベア１３２へ返還され、メイン部材１３４の最上位に位置する選択路２１０へ案内される。このため、当該遊技球ＰＢは、第２の特定領域又は第３の特定領域への到達が確定し、ステップ３２２へ移行する。

ステップ３２２では、ＬＥＤ群２５２（ｆ）〜（ｊ）を対象とした順次点灯制御が実行される。

次のステップ３２４では、第２の到達検出センサ１４０Ｓ又は第３の到達検出センサ２１２Ｓで遊技球ＰＢを検出したか否かが判断される。

このステップ３２４で否定判定されると、次のステップ３２５へ移行して、後発の遊技球ＰＢが残っている場合を考慮して、第１の到達検出センサ１３８Ｓで遊技球ＰＢを検出したか否かが判断される。このステップ３２５で肯定判定されると、当該第１の到達検出センサ１３８Ｓで検出された遊技球ＰＢが有効となるため、ステップ３２６へ移行して、点灯制御中であったＬＥＤ群（ａ）〜（ｊ）の何れであっても当該点灯制御を終了し、ＬＥＤ群の消灯させた後、このルーチンは終了する。

また、ステップ３２４で肯定判定されると、この時点で、ＬＥＤ群（ｊ）までの点灯制御が完了しており、ステップ３２６へ移行して、ＬＥＤ群（ａ）〜（ｊ）の点灯制御を終了し、ＬＥＤ群の消灯させた後、このルーチンは終了する。

以下に、図１２の点灯制御部２５０におけるＬＥＤ点灯制御の実施例（動作例）を示す。

（実施例１）
図１５は、実施例１に係り、遊技球ＰＢが１個流入し、上位（第２又は第３の特定領域）入賞するときのＬＥＤ点灯制御のタイミングチャートである。

球検出センサ１１２で検出された遊技球ＰＢが、当たり流路１３０へ案内されると、これを下位Ｖ入賞確定センサ１３０Ｓで検出する。この検出を契機として、ＬＥＤ群２５２（ａ）が点灯を開始し、その後所定時間毎（例えば、１秒毎）に、ＬＥＤ群２５２（ｂ）→ＬＥＤ群２５２（ｃ）→ＬＥＤ群２５２（ｄ）→ＬＥＤ群２５２（ｅ）の順に点灯していく。この様は、図１２のＬＥＤ群２５２の配置で見ると、役物装置１０５の最下位置から順次帯状の光が上方に増えていく光演出となる。

次に、遊技球ＰＢはスクリューコンベア１３２から周回路２０６へ送られ、かつ返還路２０８を介してスクリューコンベア１３２に戻される。この返還路２０８に案内されたことを、上位Ｖ入賞確定センサ１３１Ｓで検出する。この検出を契機として、既に点灯しているＬＥＤ群２５２（ａ）〜（ｅ）に加え、ＬＥＤ群２５２（ｆ）が点灯を開始し、その後所定時間毎（例えば、１秒毎）に、ＬＥＤ群２５２（ｇ）→ＬＥＤ群２５２（ｈ）→ＬＥＤ群２５２（ｉ）→ＬＥＤ群２５２（ｊ）の順に点灯していく。この様は、図１２のＬＥＤ群２５２の配置で見ると、役物装置１０５の高さ方向中央部の周回路２０６から最上位置の選択路２１０にかけて順次帯状の光が上方に増えていく光演出となる。

このように、上位Ｖ入賞（第２の特定領域又は第３の特定領域）が確定すると、ＬＥＤ群２５２（ａ）〜（ｊ）が全て順次点灯し、第２の到達検出センサ１４０Ｓ又は第３の到達検出センサ２１２Ｓで遊技球ＰＢを検出すると、ＬＥＤ群２５２が全て消灯し、光演出が終了する。なお、この後、大当たり処理（大役処理）において、ＬＥＤ群２５２を利用してもよい。

（実施例２）
図１６は、実施例２に係り、遊技球ＰＢが１個流入し、下位（第１の特定領域）入賞するときのＬＥＤ点灯制御のタイミングチャートである。

次に、遊技球ＰＢはスクリューコンベア１３２から周回路２０６へ送られ、かつ第１の到達検出センサ１３８Ｓで検出されると、現在点灯しているＬＥＤ群２５２（ａ）〜（ｅ）が消灯し、光演出が終了する。なお、この後、大当たり処理（大役処理）において、ＬＥＤ群２５２を利用してもよい。

（実施例３）
図１７は、実施例３に係り、遊技球ＰＢが２個流入し、有効球が下位（第１の特定領域）入賞するときのＬＥＤ点灯制御のタイミングチャートである。

次に、遊技球ＰＢはスクリューコンベア１３２から周回路２０６へ送られ、一方の遊技球ＰＢは返還路２０８を介してスクリューコンベア１３２に戻され、他方の遊技球ＰＢは第１の特定領域に到達する。

この場合、この返還路２０８に案内されたことを上位Ｖ入賞確定センサ１３１Ｓで検出する方が、第１の特定領域に到達したことを第１の到達検出センサ１３８Ｓで検出するよりもの早いため、上位Ｖ入賞確定センサ１３１Ｓでの検出を契機として、既に点灯しているＬＥＤ群２５２（ａ）〜（ｅ）に加え、ＬＥＤ群２５２（ｆ）が点灯を開始し、その後所定時間毎（例えば、１秒毎）に、ＬＥＤ群２５２（ｇ）→ＬＥＤ群２５２（ｈ）→ＬＥＤ群２５２（ｉ）→ＬＥＤ群２５２（ｊ）の順に点灯していく。この様は、図１２のＬＥＤ群２５２の配置で見ると、役物装置１０５の高さ方向中央部の周回路２０６から最上位置の選択路２１０にかけて順次帯状の光が上方に増えていく光演出となる。

しかしながら、上位Ｖ入賞（第２の特定領域又は第３の特定領域までの遊技球ＰＢの物理的な案内）が確定しても、当該先発の遊技球ＰＢが第２の特定領域又は第３の特定領域に到達する以前に、後発の遊技球ＰＢが第１の特定領域に到達する場合がある。遊技仕様上は、この第１の特定領域への到達が有効となるため、ＬＥＤ群２５２（ｅ）を過ぎ、ＬＥＤ群２５２（ｊ）まで順次点灯継続している途中であっても、ＬＥＤ群２５２が全て消灯し、光演出が終了する（図１７では、ＬＥＤ群２５２（ｆ）の点灯で光演出終了）。なお、この後、大当たり処理（大役処理）において、ＬＥＤ群２５２を利用してもよい。

（実施例４）
図１８は、実施例４に係り、遊技球ＰＢが２個流入し、有効球が下位（第１の特定領域）入賞するときのＬＥＤ点灯制御のタイミングチャートである。

次に、遊技球ＰＢはスクリューコンベア１３２から周回路２０６へ送られ、一方の遊技球ＰＢは第１の特定領域に到達し、他方の遊技球ＰＢは返還路２０８を介してスクリューコンベア１３２に戻される。

この場合、第１の特定領域に到達したことを第１の到達検出センサ１３８Ｓで検出する方が、返還路２０８に案内されたことを上位Ｖ入賞確定センサ１３１Ｓで検出するよりもの早いため、第１の到達検出センサ１３８Ｓでの検出を契機として、現在点灯しているＬＥＤ群２５２（ａ）〜（ｅ）が消灯し、光演出が終了する。

（実施例５）
図１９は、実施例５に係り、遊技球ＰＢが１個流入し、上位（第２又は第３の特定領域）入賞するときのＬＥＤ点灯制御において、予告演出、確定演出を絡めたときのタイミングチャートである。

次に、遊技球ＰＢはスクリューコンベア１３２から周回路２０６へ送られ、かつ返還路２０８を介してスクリューコンベア１３２に戻される。この返還路２０８に案内されたことを、上位Ｖ入賞確定センサ１３１Ｓで検出する。この検出を契機として、既に点灯しているＬＥＤ群２５２（ａ）〜（ｅ）に加え、ＬＥＤ群２５２（ｆ）〜（ｊ）を一瞬（約１秒程度）点灯し消灯する（フラッシュ光）。このフラッシュ光を遊技者が視覚を通じて確認すると、２個の遊技球ＰＢの内、有効球が上位入賞する可能性が高いと意識し、期待感を増大させることができる。

次に、上位Ｖ入賞（第２の特定領域又は第３の特定領域）が確定し、第２の到達検出センサ１４０Ｓ又は第３の到達検出センサ２１２Ｓで遊技球ＰＢを検出すると、ＬＥＤ群２５２（ａ）〜（ｅ）は消灯し、ＬＥＤ群（ｆ）〜（ｊ）を同時にフラッシュ光を２回点灯する光演出を行い、光演出を終了させる。

なお、仮に遊技球ＰＢが２個流入しており、最初のフラッシュ光の後、後発の遊技球ＰＢが第１の特定領域に到達した場合は、後の２回のフラッシュ光はキャンセルされる。

この実施例５によれば、単純に遊技球ＰＢの動向を光で案内するのみならず、当該光演出によって、上位入賞することを予告したり、期待させる演出が可能となる。

なお、本実施の形態では、各領域の光源群としてＬＥＤ群２５２を用いたが、通常のランプやネオン管等であってもよい。また、図１２に示すＬＥＤ群２５２の点灯位置は一例であり、本実施の形態のようにスクリューコンベア１３２で遊技球ＰＢを上昇させるばあいは、当該スクリューコンベア１３２の近傍にＬＥＤ群２５２を集中配置するようにしてもよい。また、ＬＥＤ群２５２等を直接配置せず、別の位置にＬＥＤ群２５２等を配置して、駆動源やレンズ等によって光の到達点（スポット光）を移動させるようにしてもよい。

ＰＢ遊技球
１０パチンコ機（遊技機）
１８遊技盤
１０５センター役物
１０５Ａ役物領域
１１０入賞流入口
１１２羽根部材
１１２ＳＬ羽根部材ソレノイド
１１２Ｓ球検出センサ
１１４一般入賞口
１１４Ｓ球検出センサ
１１８特定入賞口
１１８Ｃセンター特定入賞口
１１８ＣＳ球検出センサ
１１８Ｌ、１１８Ｒサイド特定入賞口
１１８ＬＳ、１１８ＲＳ球検出センサ
１２０アウト口
１２２縦壁部
１２４飾り部材
１２５案内流路
１２６回転体振分部（第１の案内路）
１２６Ｍ回転体振分部モータ
１２８外れ流路
１２８Ｓ外れ検出センサ
１３０当たり流路
１３０Ｓ下位Ｖ入賞確定センサ（第１の確定検出手段）
１３１Ｓ上位Ｖ入賞確定センサ（第２の特定領域到達検出手段）
１３２スクリューコンベア機構（上昇機構部）
１３２Ａ円筒部
１３２Ｂ回転軸
１３２Ｃ案内ペラ
１３２Ｄスクリュー部
１３２Ｅ第１のストッパ部
１３２Ｆ第２のストッパ部
１３２Ｍスクリューモータ
１３３Ａ遊技球排出口
１３３Ｂ遊技球受入口
１３３Ｃ遊技球排出口
１３４メイン部材
１３４Ａ脚部
１３５第１の連絡流路
１３６第２の連絡流路
１３８案内流路
１３８Ｓ第１の到達検出センサ（第１の特定領域到達検出手段）
１４０案内流路
１４０Ｓ第２の到達検出センサ
１５０主制御部
１５２演出制御部
１５４払出制御部
１６０払出装置
１６４発射制御部
１６５発射装置
２００サブ部材
２００Ｍサブ部材モータ
２０４初期受入口
２０６周回路（第２の案内路）
２０８返還路（第３の案内路）
２１０選択路（第３の案内路）
２１２案内流路
２１２Ｓ第３の到達検出センサ
２５０ＬＥＤ点灯制御部
２５２ＬＥＤ群（光源）
２５２情報取得部
２５４Ａ当たり流路通過情報取得部
２５４Ｂ役物内流入数情報取得部
２５４Ｃ第１の特定領域確定情報取得部
２５４Ｄ返還路通過情報取得部
２５４Ｅ第２，第３の特定領域確定情報取得部
２５６ＬＥＤ群２５２（ａ）〜（ｅ）順次点灯制御部（点灯制御手段）
２５８有効球選択制御実行指示部
２６０有効球特定部
２６２第１の点灯制御終了指示部
２６４ＬＥＤ群２５２（ｆ）〜（ｊ）順次点灯制御部（点灯制御手段）
２６６第１の点灯制御終了指示部

Claims

遊技盤に送り込まれた遊技球の動向により、以後の遊技進行上の特典付与の有無、並びに特典を付与する際の遊技者の有利度合いが定まる役物装置を備えた遊技機であって、
前記特典の付与が確定した後の遊技球を対象として当該遊技盤に沿って前記遊技球を案内すると共に、案内前半部には前記特典を付与するか否かの第１の案内路が設けられ、案内後半には前記特典の有利度合いが異なる複数の到達位置まで選択的に案内する第２の案内路が設けられた案内路と、
少なくとも前記案内後半の案内路に沿って設けられた複数の光源と、
前記案内後半の案内路での前記遊技球の動向に追従又は先導するように、前記光源を点灯制御する点灯制御手段と、
を有する遊技機。
前記案内路の内、少なくとも前記案内後半では、上昇機構部によって前記遊技球を重力に逆らって上昇させることを特徴とする請求項２記載の遊技機。
縦壁状に立設されて配置される遊技盤面上に設けられ、遊技球の動向により、以後の遊技進行上の特典付与の有無、並びに特典を付与する際の遊技者の有利度合いが定まる役物装置を備えた遊技機であって、
相対的に低位に位置し遊技球を受け取る受取口、前記受取口よりも相対的に高位に位置し遊技球を排出する第１の排出口、前記第１の排出口よりもさらに高位に位置し遊技球を排出する第２の排出口を備え、前記受取口から受け取った遊技球を、前記第１の排出口又は第２の排出口まで重力に逆らって前記遊技球を上昇させて排出する上昇機構部と、
前記役物装置に流入した遊技球を、前記特典の付与が確定する前記受取口、或いは前記特典が付与されない外れ口へ選択的に案内する第１の案内路と、
前記第１の排出口から排出された遊技球を、相対的に特典の度合いが低い第１の特定領域又は前記上昇機構部へ戻す返還路へ選択的に案内する第２の案内路と、
前記第２の排出口から排出された遊技球を、前記第１の特定領域よりも相対的に特典の度合いが高い第２の特定領域へ案内する第３の案内路と、
前記第１の案内路において、前記受取口に案内される遊技球を検出する第１の確定検出手段と、
前記第２の案内路において、前記第１の特定領域に案内される遊技球を検出する第１の特定領域到達検出手段と、
前記第２の案内路において、前記返還路に案内される遊技球を検出する第２の確定検出手段と、
前記第３の案内路において、前記第２の特定領域に案内される遊技球を検出する第２の特定領域到達検出手段と、
前記上昇機構部によって上昇する方向を複数に区画することで形成されたそれぞれの領域毎に配置された光源と、
前記上昇機構部での遊技球の上昇軌跡に追従又は先導して、前記区画毎に設けられた光源を順次点灯する点灯制御手段と、
を有する遊技機。
前記光源が、略水平方向にそれぞれ区画された帯状の領域毎に複数設けられ、
前記点灯制御手段が、
前記第１の確定検出手段で遊技球を検出した場合に、最下位の前記帯状の領域の光源から順次上方に向けて点灯する点灯制御を開始し、
前記第１の特定領域到達検出手段で遊技球を検出した場合は、前記第２の案内路の高さに相当する領域までの点灯で点灯制御を終了し、
前記第２の確定検出手段で遊技球を検出した場合は、前記第３の案内路の高さに相当する領域まで点灯制御を継続することを特徴とする請求項３記載の遊技機。
前記役物装置に流入した遊技球が複数個存在し、かつ第１の案内路において複数の遊技球が前記第１の確定手段で検出された場合に、
前記第２の確定検出手段で前記遊技球を検出した後に、前記第１の特定領域到達検出手段で別の前記遊技球を検出した場合は、その時点で、継続中の前記第３の案内路の高さに相当する領域までの点灯制御を終了することを特徴とする請求項４記載の遊技機。