JP2013168766A - 車載用受信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】妨害波対策処理を効率的に行うことができる車載用受信装置を比較的簡単な構成で得る。
【解決手段】CPU13は動作開始時に受信系統R1を選択受信系統として指示する受信系統制御信号S13を出力し、受信不成立で受信に影響与える妨害波が存在すると判定した場合のみ、受信系統R2を選択受信系統として指示する受信系統制御信号S13を出力する。この際、妨害波の有無は検出信号S11及びS12に基づき判定する。すなわち、CPU13は、復調信号S10に基づき正常受信の有無を判定し、正常受信されていない受信不成立の判定時において、検出信号S11が“H”(信号強度大)で、かつ、検出信号S12が“H”パルス(信号強度遷移パルス)を出力しない場合にのみ、妨害波の影響により受信不成立となったと判定し、受信系統R2を選択受信系統として指示する受信系統制御信号S13を出力する受信系統切替制御を行う。
【選択図】図1
【解決手段】CPU13は動作開始時に受信系統R1を選択受信系統として指示する受信系統制御信号S13を出力し、受信不成立で受信に影響与える妨害波が存在すると判定した場合のみ、受信系統R2を選択受信系統として指示する受信系統制御信号S13を出力する。この際、妨害波の有無は検出信号S11及びS12に基づき判定する。すなわち、CPU13は、復調信号S10に基づき正常受信の有無を判定し、正常受信されていない受信不成立の判定時において、検出信号S11が“H”(信号強度大)で、かつ、検出信号S12が“H”パルス(信号強度遷移パルス)を出力しない場合にのみ、妨害波の影響により受信不成立となったと判定し、受信系統R2を選択受信系統として指示する受信系統制御信号S13を出力する受信系統切替制御を行う。
【選択図】図1
Description
この発明は、車載用受信装置に関し、特に妨害波対策処理が実行可能な車載用受信装置に関する。
従来の車載用受信装置は、受信信号の受信レベル測定機能(RSSI(Receiver Signal Strength Indicator)測定機能)を有しており、測定値であるRSSI出力がRSSI機能の設定した閾値より大きいレベルの信号強度の受信を確認した場合に「妨害波有り」と判定し、所定の妨害波対策処理を行っていた。このようなRSSI機能を利用して妨害波対策処理を行う従来の車載用受信装置として、例えば特許文献1に開示された無線受信装置がある。
RSSI機能を利用して妨害波対策処理を行う従来の車載用受信装置は以上のように構成されており、本来のRF信号(315MHz帯)の受信期間以外の区間におけるRSSI出力と閾値との比較結果によって妨害波の有無を判定していた。
しかしながら、RSSI出力と閾値との単純な比較では妨害波の有無を正確に判定できないという問題点があった。なぜなら、妨害波の存在以外に受信装置内容で発生するノイズの影響、受信装置を構成する回路部分の性能のバラツキの影響によって、RSSI出力の変動量は大きいため、RSSI出力と閾値との比較結果によって妨害波の有無を正確に判定することは極めて困難であるからである。また、RSSI出力処理は受信レベル強度による判定のため単純にこの出力だけでは希望波か妨害波かの判定まではできない。
このように、RSSI機能を利用した妨害波対策処理を行う従来の車載用受信装置は、妨害波の有無を正確に判定できないため、妨害波対策処理を行う必要がないケースにおいても妨害波対策処理を行ってしまう可能性が高く妨害波対策処理を効率的に行うことができない、あるいは本来のRF信号受信期間以外の区間におけるRSSI出力により妨害波の有無を判断するため応答性が悪いという問題点があった。
この発明は上記問題点を解決するためになされたもので、妨害波対策処理を効率的に行うことができる車載用受信装置を比較的簡単な構成で得ることを目的とする。
この発明に係る請求項1記載の車載用受信装置は、受信信号を受信するアンテナと、前記アンテナより得た前記受信信号に対する第1の信号処理が可能な第1の受信系統と、前記アンテナより得た前記受信信号に対する前記第1の信号処理と異なる第2の信号処理が可能な第2の受信系統と、受信系統制御信号に基づき、前記第1及び第2の受信系統のうち一方の受信系統を選択受信系統として有効にする受信系統切替手段と、前記選択受信系統を経由して得られた復調前中間信号を復調して復調信号を得る復調部と、前記復調前中間信号の信号強度が所定の強度以上有するか否かを検出して信号強度の大/小を指示する第1の検出信号を出力する第1の信号強度検出部と、前記復調前中間信号の信号強度がゼロレベルから第2のレベルへの遷移の有無を検出し、遷移検出時に信号強度遷移を指示する信号強度遷移パルスを出力する第2の信号強度検出部と、初期段階として前記第1の受信系統を前記選択受信系統として指示する前記受信系統制御信号を出力し、前記復調信号に基づき受信不成立と判定した際、前記第1の検出信号が信号強度大を指示し、かつ、前記第2の検出信号が前記信号強度遷移パルスを出力していない場合にのみ、受信に影響を与える妨害波が存在すると判定し、前記第2の受信系統を前記選択受信系統として指示する受信系統切替処理を実行する受信系統切替制御部とを備える。
請求項2の発明は、請求項1記載の車載用受信装置であって、前記第1の受信系統は第1の増幅部を含み、前記第2の受信系統はバンドバスフィルタ(BPF)及び第2の増幅器の直列接続経路を含む。
請求項3の発明は、請求項1あるいは請求項2記載の車載用受信装置であって、間欠的に動作用の電源供給を行う電源供給部をさらに備える。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のうち、いずれか1項に記載の車載用受信装置であって、前記受信信号は車両操作用の携帯端末より送信されるUHF帯の信号を含む。
この発明における請求項1記載の車載用受信装置における受信系統切替制御部は、受信不成立と判定した際、第1の検出信号が信号強度大を指示し、かつ、第2の検出信号が信号強度遷移パルスを出力していない場合にのみ、受信に影響を与える妨害波が有ると判定している。
このため、受信系統切替制御部は、妨害波の有無を正確に判定した後に、上記信号系統切替処理による妨害波対策処理を実行することができるため、妨害波対策処理を効率的に行い、その有効性を高めることができる効果を奏する。
加えて、上記効果を得るために実質的に必要なハードウェア構成は第2の信号強度検出部のみであるため、比較的簡単な構成で本願発明の車載用受信装置を実現することができる。
請求項2記載の本願発明においては、受信不成立が生じるまでは、BPFを有さない第1の受信系統を用いて高感度な受信を行うことができる。
請求項3記載の本願発明において、間欠的に動作用の電源供給を行う電源供給部をさらに備えることにより、低消費電力化を図った受信処理を行うことができる。
請求項4記載の本願発明は、携帯端末からのUHF帯の送信信号に対する妨害波対策処理を行うことができる。
<構成>
図1はこの発明の実施の形態1である車載用受信装置の構成を示すブロック図である。
図1はこの発明の実施の形態1である車載用受信装置の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、アンテナ1は受信信号SRを受信する。アンテナ1にて受信された受信信号SRに対し2つの(第1の)受信系統R1及び(第2の)受信系統R2が設けられる。
受信系統R1は高周波増幅器であるアンプ4より構成され、受信系統R2は、BPF(バンドパスフィルタ)15及びアンプ14の直列接続経路により構成される。受信系統R1及び受信系統R2は切替スイッチ2a,2b間に並列に設けられる。
受信系統R1は高周波信号である受信信号SRをアンプ4によって増幅して高周波増幅信号を得る。一方、受信系統R2は、BPF15によって受信信号SR中の必要な周波数成分を抽出した後に、アンプ14によって増幅されることにより高周波増幅信号を得る。
したがって、受信系統R1はBPFを有さない分、高感度となるため、受信感度優先の受信系統となる。一方、受信系統R2はBPF15を有する分、受信感度は低下するものの耐妨害波性能が高くなるため、妨害波の影響を受ける可能性を低くした耐妨害波性能優先の受信系統となる。
切替スイッチ2a及び2bはCPU13より受信系統制御信号S13を受け、受信系統R1及びR2のうち、受信系統制御信号S13の指示する受信系統を選択受信系統として有効にする切替動作を行う。なお、CPU13及び受信系統制御信号S13については後に詳述する。
具体的には、切替スイッチ2a及び2bは、受信系統制御信号S13が受信系統R1を指示するとき選択受信系統として受信系統R1を有効にし、受信信号SRが受信系統R1を経由して得られる高周波増幅信号をミキサー6以降の後段の回路に伝達する。一方、受信系統制御信号S13が受信系統R2を指示するとき、切替スイッチ2a及び2bは、選択受信系統として受信系統R2を有効にし、受信信号SRが受信系統R2を経由して得られる高周波増幅信号を上記後段の回路に伝達する。
ミキサー6及び(局部)発振器7よりなる周波数変換手段は上述した選択受信系統(受信系統R1及びR2のうちの一方)を経由しアンプ4あるいはアンプ14の出力として得られる高周波増幅信号に対し、発振器7より得られる局部周波数の発振信号に基づき周波数変換処理を行い中間周波信号を得る。
中間周波信号はBPF8を介することにより必要な周波数成分のみ抽出され、アンプ9によって増幅された中間周波増幅信号S9が復調前中間信号として得られる。この中間周波増幅信号S9が復調部10、第1RSSI出力処理部11(第1の信号強度検出部)及び第2RSSI出力処理部12(第2の信号強度検出部)にそれぞれ付与される。
復調部10は中間周波増幅信号S9を復調して復調信号S10を受信系統切替制御部であるCPU13に出力する。
第1RSSI出力処理部11は中間周波増幅信号S9と予め設定された第1の閾値と比較して、中間周波増幅信号S9が定常以上の信号強度を有するか否かを判定し、中間周波増幅信号S9の信号レベルが第1の閾値以上の場合は“H”(信号強度大)を指示し、第1の閾値未満であれば“L”(信号強度小)を指示する検出信号S11を出力する。第1の閾値は例えば中間周波増幅信号S9が復調可能レベルと判断される信号強度レベルに設定される。
第2RSSI出力処理部12は予め設定された第2の閾値を利用して、中間周波増幅信号S9が“0”レベルから、第2の閾値以上の信号強度への遷移(信号強度遷移)の有無を検出し、信号強度遷移を検出した場合にその検出時からパルス幅Δtの“H”信号パルス(信号強度遷移パルス)を検出信号S12として出力する。なお、第2RSSI出力処理部12は上記“H”パルス発生する以外の期間は“L”の検出信号S12を出力する。第2の閾値は例えば第1の閾値と同じ値もしくは第1の閾値より小さい値に設定される。
CPU13は動作開始時の初期段階において受信系統R1を選択受信系統として指示する受信系統制御信号S13を出力し、受信不成立で妨害波有りと判定した場合のみ、受信系統R2を選択受信系統として指示する受信系統制御信号S13を出力する。この際、妨害波の有無は検出信号S11及びS12に基づき判定する。
すなわち、CPU13は、復調信号S10に基づき正常受信の有無を判定し、正常受信されていない受信不成立の判定時において、検出信号S11が“H”(信号強度大)で、かつ、検出信号S12が“H”パルス(信号強度遷移パルス)を発生しなかった場合にのみ、妨害波の影響により受信不成立となったと判定し、受信系統R2を選択受信系統として指示する受信系統制御信号S13を出力する受信系統切替制御を行う。
また、電源供給部20による電源供給である電源電圧Vdの供給を間欠的に行う。したがって、本実施の形態の車載用受信装置は間欠的に動作状態となり受信処理を間欠的に行う。
<原理>
(比較用の従来構成)
図5は本実施の形態の車載用受信装置と対応する従来の車載用受信装置である比較用車載用受信装置の構成を示すブロック図である。
(比較用の従来構成)
図5は本実施の形態の車載用受信装置と対応する従来の車載用受信装置である比較用車載用受信装置の構成を示すブロック図である。
RSSI出力処理部61は中間周波増幅信号S9と予め設定した第3の閾値と比較して、妨害波の有無を判定し、中間周波増幅信号S9の信号レベルが第3の閾値以上の場合は“H”(妨害波有り)を指示し、第3の閾値未満であれば“L”(妨害波度無し)を指示する検出信号S61を出力する。第3の閾値は例えば中間周波増幅信号S9が妨害波を含んでいると判断される信号強度を有するレベルに設定される。
CPU63は検出信号S61が“L”(妨害波無しを指示)の場合は感度が高い受信系統R1を選択受信系統として指示する受信系統制御信号S63を出力し、検出信号S61が“H”(妨害波有りを指示)の場合は耐妨害波性能が高い受信系統R2を選択受信系統として指示する受信系統制御信号S63を出力する。
すなわち、CPU63は、復調信号S10に基づき正常受信の有無を判定し、正常受信されていない受信不成立の判定時において、検出信号S61が“H”(妨害波有り)の場合においてのみ、受信系統R2を選択受信系統として指示する受信系統制御信号S63を出力する。
切替スイッチ2a及び2bは、受信系統制御信号S63が受信系統R1を指示するとき選択受信系統として受信系統R1を有効にし、受信信号SRが受信系統R1を経由して得られる高周波増幅信号を後段の回路に伝達する。一方、受信系統制御信号S63が受信系統R2を指示するとき選択受信系統として受信系統R2を有効にし、受信信号SRが受信系統R2を経由して得られる高周波増幅信号を後段の回路に伝達する。
なお、他の構成は図1で示した実施の形態1の構成と同様であるため同一符号を付して説明を適宜省略する。
(妨害波の有無の判定)
図2及び図3は妨害波が無い場合及び妨害波が有る場合における本実施の形態の第1及び第2RSSI出力処理部11及び12の振る舞いを示す波形図である。図6及び図7は妨害波が無い場合及び妨害波が有る場合における図5で示した比較用車載用受信装置のRSSI出力処理部61の振る舞いを示す波形図である。
図2及び図3は妨害波が無い場合及び妨害波が有る場合における本実施の形態の第1及び第2RSSI出力処理部11及び12の振る舞いを示す波形図である。図6及び図7は妨害波が無い場合及び妨害波が有る場合における図5で示した比較用車載用受信装置のRSSI出力処理部61の振る舞いを示す波形図である。
図6に示すように、比較用車載用受信装置は、妨害波WOBが発生していない場合においても、RSSI出力処理部61は、受信信号SRの受信期間TRにおいて中間周波増幅信号S9が第3の閾値以上ある場合、検出信号S61が“H”(妨害波有りを指示)となる。
一方、図7に示すように、比較用車載用受信装置は、妨害波WOBが発生している場合においては、RSSI出力処理部61は、受信信号SRの受信期間TRにおいて中間周波増幅信号S9が第3の閾値以上あるため、検出信号S61が“H”(妨害波有りを指示)となる。
このように、RSSI出力処理部は受信レベル強度のみで判定しているため、この出力だけでは希望波か妨害波かの判別まではできない。つまり、比較用車載用受信装置は、図6で示す妨害波WOBが発生していない場合と図7で示す妨害波WOBが発生している場合のいずれにおいても、受信期間TRにおいて受信に影響を与える妨害波が存在することを指示する“H”の検出信号S61が出力される可能性が高いため、比較用車載用受信装置は、妨害波WOBの有無の判定精度は低い。
一方、図2に示すように、本実施の形態の車載用受信装置は、妨害波WOBが発生していない場合において、第1RSSI出力処理部11は、受信期間TRにおいて中間周波増幅信号S9が第1の閾値以上有る場合は、検出信号S11が“H”(信号強度大)となる。また、第2の閾値以上の信号がバースト的に入力された場合、受信期間TRにおいて検出信号S12から必ず“H”パルスが出力される。このため、CPU13は検出信号S11及びS12に基づき希望波が受信された(妨害波WOBは発生していない)と正確に判定することができる。
また、図3に示すように、本実施の形態の車載用受信装置は、妨害波WOBが発生している場合、一般的に妨害波WOBは長期間に渡って発生し続ける傾向が高いことから、受信期間TRにおいて中間周波増幅信号S9の信号強度遷移は検出さることはなく、検出信号S12は“H”パルスを発生することなく“L”を維持する。
このように、本実施の形態の車載用受信装置は、検出信号S11が“H”となり信号強度大を指示し、かつ、検出信号S12が“H”パルス(信号強度遷移パルス)を出力していない場合にのみ、受信に影響を与える妨害波WOBが発生していると判定することにより、受信不成立時における妨害波WOBの判定精度を高めることができる。
<動作>
(PKE動作)
図4は本実施の形態の車載用受信装置を用いたPKE(Passive Keyless Entry)動作を示す波形図である。
(PKE動作)
図4は本実施の形態の車載用受信装置を用いたPKE(Passive Keyless Entry)動作を示す波形図である。
PKE動作とは、ユーザが携帯端末である携帯リモコンを保有した状態で、車両に設けたドアロック・アンロックリクエストSWやエンジンSWを押圧することにより、車内の送受信装置と携帯理リモコン間で双方向通信を行い、ID情報等の照合が取れた場合、ドアロック・アンロックやエンジン始動の許可を出すまでの一連の動作を意味する。
図4で示すPKE動作は、ドアロック・アンロック用の車内のトリガSWをONにすることにより携帯リモコンと車内の送受信装置(受信装置は本実施の形態)との双方向通信を開始し、ロック・アンロック状態を切り替える(アンロックからロック状態に切り替える)までの処理を示している。
また、車載用送信装置から携帯リモコンへの送信はLF帯(125KHz周辺)の信号によるLF通信で行われ、携帯リモコンから車載用受信装置への送信はUHF帯(315MHz周辺)の信号によるUHF通信で行われる。
また、図4で示すPKE動作時において、妨害波WOBは、受信系統R1を選択受信系統とした場合、受信信号SRの正常受信を妨げ、受信系統R2を選択受信系統とした場合は、受信信号SRの正常受信を妨げない妨害波を想定している。また、受信信号SRの正常受信時及び妨害波WOBの影響を受ける場合、中間周波増幅信号S9は第1の閾値及び第2の閾値を上回るものとする。
時刻t1以前の初期状態において、本実施の形態の車載用受信装置におけるCPU13は受信系統R1を選択受信系統として指示する受信系統制御信号S13が出力されるように初期設定されている。
時刻t1にユーザが車内のトリガSWをONにして、携帯リモコン〜車内の送受信装置との双方向通信を開始する。トリガSWとしては例えばドアノブ等に設けられたリクエストSW等が考えられる。すると、車載用送信装置からLF通信によりLFデータが携帯リモコンに向けて送信される。
その後、携帯リモコン側でLFデータが正常受信されると、時刻t2において、携帯リモコンからUHF通信により送信信号STが送信される。
一方、時刻t2より少し前の時刻t12に電源供給部20がON状態にされ電源電圧Vdの供給が開始されるため、本実施の形態の車載用受信装置は動作状態(待ち受け状態)となる。したがって、時刻t2において、携帯リモコンからの送信信号STは、受信信号SRとして本実施の形態の車載用受信装置のアンテナ1に受信される。この際、受信系統制御信号S13の制御下で切替スイッチ2a及び2bは選択受信系統として受信系統R1を選択している。
時刻t12以前から妨害波WOBは発生しており、中間周波増幅信号S9の信号強度は第1の閾値を上回るため、第1RSSI出力処理部11は、動作状態となる時刻t12以降、検出信号S11は“H”(信号強度大を指示)となる。
一方、第2RSSI出力処理部12Hは、時刻t12の時点では既に中間周波増幅信号S9は第2の閾値を上回っており、時刻t12以降に中間周波増幅信号S9の“0”レベルからの第2の閾値以上となる信号強度遷移を検出することはないため、検出信号S12は“L”を維持する。
そして、時刻t2〜時刻t3の受信信号SRの受信期間(電源電圧Vdの供給期間)内において、CPU13によって復調信号S10に基づき受信信号SRの受信不成立が判定される。この際、検出信号S11が“H”であり、検出信号S12は“H”パルスを発生していないため、CPU13は妨害波が確実に存在し、妨害波の影響で受信信号SRの受信不成立になったと判定し、次回の受信時には受信系統R2を選択受信系統として指示する受信系統制御信号S13を出力することを決定する。なお、この決定内容は例えば不揮発性メモリ等に保存しておくことにより、次の電源電圧Vdの供給時における受信系統制御信号S13の指示内容として保持することができる。
その後、受信不成立となったため、車載用送信装置はLF通信によりLFデータ(再送要求)を再度、携帯リモコンに向けて送信する。
携帯リモコン側でLFデータが再び正常受信されると、時刻t4において、携帯リモコンからUHF通信により送信信号STが再送信される。
一方、時刻t4より少し前の時刻t34に電源供給部20がON状態にされ電源電圧Vdの供給が再開されるため、本実施の形態の車載用受信装置は動作状態(待ち受け状態)となる。したがって、時刻t4において、携帯リモコンからの送信信号STは、受信信号SRとして本実施の形態の車載用受信装置のアンテナ1に再受信される。この際、受信系統制御信号S13の制御下で切替スイッチ2a及び2bは選択受信系統として受信系統R2を選択している。受信系統R2に変更することにより、受信系統R1に比べ受信感度は悪化するが耐妨害波性能は向上する。
そして、時刻t4〜時刻t5の受信信号SRの再受信期間(電源電圧Vdの供給期間)内において、復調信号S10に基づき受信信号SRの正常受信が判定される。すなわち、選択受信系統である受信系統R2は妨害波WOBの影響を受けない。
一方、時刻t34において、受信信号SRの受信前であるため、第1RSSI出力処理部11及び第2RSSI出力処理部12の検出信号S11及び検出信号S12は共に“L”となる。
そして、第1RSSI出力処理部11は、時刻t4に受信信号SRを受信しているため、中間周波増幅信号S9が第1の閾値を上回り、検出信号S11は“H”(信号強度大を指示)となる。
一方、第2RSSI出力処理部12Hは、時刻t34の時点では中間周波増幅信号S9は“0”レベルであり、その後の時刻4に中間周波増幅信号S9が第2の閾値以上となり、信号強度遷移を検出するため、時刻t4からパルス幅Δtの“H”パルスを発生する。
すなわち、検出信号S11が“H”を指示しているが、検出信号S12が“H”パルスを発生しているため、受信系統R2に影響を与える妨害波WOBがないことが判定される。したがって、仮に時刻t4〜時刻t5の受信信号SRに受信不成立が生じた場合でも、当該受信不成立は妨害波の影響では無いことを正確に判定することができる。
時刻t4〜時刻t5間で、受信信号SRの正常受信が判定されると、復調信号S10の内容に基づき、その後の時刻t6でアンロック状態からロック状態への切替動作が実行される。
(効果等)
このように、本実施の形態の車載用受信装置における受信系統切替制御部であるCPU13は、受信不成立と判定した際、検出信号S11が“H”となり信号強度大を指示し、かつ、検出信号S12が“H”パルス(信号強度遷移パルス)を出力していない場合にのみ、受信に影響を与える妨害波が存在すると判定している。
このように、本実施の形態の車載用受信装置における受信系統切替制御部であるCPU13は、受信不成立と判定した際、検出信号S11が“H”となり信号強度大を指示し、かつ、検出信号S12が“H”パルス(信号強度遷移パルス)を出力していない場合にのみ、受信に影響を与える妨害波が存在すると判定している。
このため、CPU13は、妨害波の有無を正確に判定した後に、選択受信系統を受信系統R1から受信系統R2に切り替える指示内容の受信系統制御信号S13を出力する信号系統切替処理によって妨害波対策処理を実行することができるため、上記妨害波対策処理を効率的に行ってその有効性を高めることができる効果を奏する。すなわち、妨害波が発生していないのにも拘わらず、無駄な妨害波対策処理が行われることはない。
加えて、図5で示した比較用車載用受信装置との比較から明らかなように、上記効果を得るために実質的に必要なハードウェア構成は第2RSSI出力処理部12の追加のみであるため、比較的簡単な構成で本実施の形態の車載用受信装置を実現することができる。
さらに、本実施の形態の車載用受信装置は、受信不成立が生じるまでは、BPFを有さない受信系統R1用いて高感度な受信を行うことができる。
加えて、本実施の形態の車載用受信装置は、間欠的に動作用の電源電圧Vdの供給を行う電源供給部20をさらに備えることにより、低消費電力化を図った受信処理を行うことができる。
そして、本実施の形態車載用受信装置は、携帯端末である携帯リモコンからのUHF帯の送信信号に対する妨害波対策処理を行うことができる。
(他の態様)
上述した実施の形態では、受信不成立、かつ妨害波存在時における妨害波対策処理を、BPFを有さない受信系統R1からBPF15を有する受信系統R2に切り替えることにより行っている。
上述した実施の形態では、受信不成立、かつ妨害波存在時における妨害波対策処理を、BPFを有さない受信系統R1からBPF15を有する受信系統R2に切り替えることにより行っている。
妨害波対策処理の他の処理内容として発振器7による局部発振周波数を変更する処理が第1の態様として考えられる。この場合、切替スイッチ2a及び2b並びに受信系統R2が不要となり(受信系統R2に代えて受信系統R1を不要にする態様も可能)、CPU13から受信系統制御信号S13相当の信号を発振器7に出力して、発振器7からの発振信号における局部発振周波数を変更(第1の周波数から第2周波数に変更)することになる。
したがって、第1の態様では、発振器7の局部発振周波数が第1の周波数の場合が第1の受信系統、発振器7の局部発振周波数が第2の周波数の場合が第2の受信系統となる。
第1の態様を採用する場合、局部発振周波数に併せて携帯リモコン側も送信信号STの送信周波数を変更する必要がある。図4で示したPKE動作時においては再送を促すLF通信時に送信信号STの送信周波数変更命令を含めることにより実現できる。
妨害波対策処理のさらに他の処理内容としてBPF15内のフィルタ周波数(中心周波数)を変更する処理が第2の態様として考えられる。この場合、切替スイッチ2a及び2b並びに受信系統R1が不要となり、CPU13から受信系統制御信号S13相当の信号をBPF15及びBPF8に出力して、BPF15及びBPF8のフィルタ周波数を変更することになる。なお、受信系統R1に代えて受信系統R2を不要とする場合は、CPU13から受信系統制御信号S13相当の信号をBPF8にのみ出力することになる。
第2の態様では、例えば、BPF15及びBPF8のフィルタ周波数を第1及び第2のフィルタ周波数から第3及び第4のフィルタ周波数に変更する場合、BPF15及びBPF8が第1及び第2のフィルタ周波数の場合が第1の受信系統、BPF15及びBPF8が第3及び第4のフィルタ周波数の場合は第2の受信系統となる。
以上ではPKE動作での適用例を示したが、RKE(Remote Keyless Entry)動作に適用することも可能である。RKE動作とは、携帯リモコンによるロック・アンロックボタンの押圧処理をトリガとして、携帯リモコンから車内の受信装置(本実施の形態の車載用受信装置)への片方向通信を行い、ID情報等の照合が取れた場合、ドアロック・アンロック等の許可を出すまでの一連の動作を意味する。RKE動作の場合、車載用受信装置は消費電流低減のため間欠的に電源電圧Vdの供給を受けるが、電源ONの区間内で携帯リモコンからの送信信号がバースト的に入力されるようなしくみにしておくことで、PKE動作と同じように的確に妨害波の存在を判定することができる。また、上述した第1の態様をRKE動作において適用する場合は、RKE動作は基本的に携帯リモコンから車載用受信装置への片方向通信であるため、双方向通信で、かつ再送する仕様に変更して、PKE動作時と同様、送信信号STの送信周波数変更命令を含めることにより実現できる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 アンテナ
2a,2b 切替スイッチ
4,9,14 アンプ
6 ミキサー
7 発振器
8,15 BPF
10 復調部
11 第1RSSI出力処理部
12 第2RSSI出力処理部
13 CPU
20 電源供給部
R1,R2 受信系統
2a,2b 切替スイッチ
4,9,14 アンプ
6 ミキサー
7 発振器
8,15 BPF
10 復調部
11 第1RSSI出力処理部
12 第2RSSI出力処理部
13 CPU
20 電源供給部
R1,R2 受信系統
Claims (4)
- 受信信号を受信するアンテナと、
前記アンテナより得た前記受信信号に対する第1の信号処理が可能な第1の受信系統と、
前記アンテナより得た前記受信信号に対する前記第1の信号処理と異なる第2の信号処理が可能な第2の受信系統と、
受信系統制御信号に基づき、前記第1及び第2の受信系統のうち一方の受信系統を選択受信系統として有効にする受信系統切替手段と、
前記選択受信系統を経由して得られた復調前中間信号を復調して復調信号を得る復調部と、
前記復調前中間信号の信号強度が所定の強度以上有するか否かを検出して信号強度の大/小を指示する第1の検出信号を出力する第1の信号強度検出部と、
前記復調前中間信号の信号強度がゼロレベルから第2のレベルへの遷移の有無を検出し、遷移検出時に信号強度遷移を指示する信号強度遷移パルスを出力する第2の信号強度検出部と、
初期段階として前記第1の受信系統を前記選択受信系統として指示する前記受信系統制御信号を出力し、前記復調信号に基づき受信不成立と判定した際、前記第1の検出信号が信号強度大を指示し、かつ、前記第2の検出信号が前記信号強度遷移パルスを出力していない場合にのみ、受信に影響を与える妨害波が存在すると判定し、前記第2の受信系統を前記選択受信系統として指示する受信系統切替処理を実行する受信系統切替制御部とを備える、
車載用受信装置。 - 請求項1記載の車載用受信装置であって、
前記第1の受信系統は第1の増幅部を含み、
前記第2の受信系統はバンドバスフィルタ(BPF)及び第2の増幅器の直列接続経路を含む、
車載用受信装置。 - 請求項1あるいは請求項2記載の車載用受信装置であって、
間欠的に動作用の電源供給を行う電源供給部をさらに備える、
車載用受信装置。 - 請求項1ないし請求項3のうち、いずれか1項に記載の車載用受信装置であって、
前記受信信号は車両操作用の携帯端末より送信されるUHF帯の信号を含む、
車載用受信装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012030328A JP2013168766A (ja) | 2012-02-15 | 2012-02-15 | 車載用受信装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012030328A JP2013168766A (ja) | 2012-02-15 | 2012-02-15 | 車載用受信装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013168766A true JP2013168766A (ja) | 2013-08-29 |
Family
ID=49178864
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2012030328A Pending JP2013168766A (ja) | 2012-02-15 | 2012-02-15 | 車載用受信装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013168766A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016188534A (ja) * | 2015-03-30 | 2016-11-04 | 大和ハウス工業株式会社 | 屋根の遮熱構造 |
-
2012
- 2012-02-15 JP JP2012030328A patent/JP2013168766A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016188534A (ja) * | 2015-03-30 | 2016-11-04 | 大和ハウス工業株式会社 | 屋根の遮熱構造 |
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