JP2013167824A - 偏光素子、偏光素子の製造方法 - Google Patents

偏光素子、偏光素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】所望の偏光特性が得られ、透過率も良好な偏光素子を提供する。
【解決手段】使用帯域の光に対して透明な基板と、上記基板表面に、該基板の面内一方向に連続する凸部が使用帯域の光の波長よりも小さいピッチで複数形成された、透光性材料からなるグリッドパターンとを有し、上記凸部は、断面矩形状の基部と、上記基部の先端に形成されるテーパ面部とからなり、該テーパ面部の少なくとも一面には、無機材料からなる微粒子層が積層され、上記微粒子層は上記基部の側面よりはみださない。
【選択図】図1

Description

本発明は、偏光板や偏光フィルタ等に代表される偏光素子、及び偏光素子の製造方法に関する。
液晶表示装置、特に透過型液晶表示装置では、その画像形成原理から液晶パネル表面に偏光板を配置することが必要不可欠である。近年、液晶表示装置は、高輝度・小型化が進められており、これに伴って偏光板にも高い耐熱性・耐光性が求められている。例えば、透過型液晶プロジェクターのような光量の大きな光源を使用する液晶表示装置の場合には、偏光板は強い輻射線を受ける。よって、これらに使用される偏光板には優れた耐熱性が必要となる。
従来の有機フィルムを用いた偏光板は、耐熱性・耐光性が不十分で、高輝度光源からの強い輻射熱に対し偏光特性の著しい劣化が確認されている。これに対し、金属の微細グリッドからなるワイヤグリッド型の偏光板が提案されている。ワイヤグリッド型の偏光板は、基板上に複数の金属細線を格子状に形成したもので、金属細線と平行する偏光成分を吸収または反射し、金属細線と直交する偏光成分を透過させることで所定の偏光特性を出現させる。
金属の微細グリッドは、基板上にアルミニウムなどの金属膜をスパッタ法や蒸着法などで成膜し、この金属膜上に干渉露光法などのフォトリソグラフィ技術によって高密度微細レジストパターンを形成する。しかし、高密度微細レジストパターンの露光時において、金属膜表面からの反射干渉光が生じることにより、レジストパターン形状は単純な矩形ではなく、高さ方向に対し幅が局所的にくびれたものとなる。この対策として、レジスト層の下に反射防止膜(BARC)を塗布することでくびれは低減される。しかし、完全にくびれを抑えることはできない。
このレジストパターンにくびれが生じると、レジストパターンが倒れやすくなり、パターンが倒れてしまうと解像したことにならず、よってパターン倒れは解像性を劣化させることにも繋がる。すなわち、レジストパターンでは、倒れてしまうと全く加工マスクとはなりえず、所望の偏光特性を得ることができなくなる。
また、レジストパターンのくびれの影響は、パターン倒れの問題だけでなく、レジストパターンをドライエッチング時のマスクとして用いる場合には、エッチングレートの変動などプロセス不安定性の要因となり、生産性が悪く、製造コストも高くなる。
特開2007−148344号公報
このような課題に対し、可視光に対し透明な基板上にSiO等の可視光に対して透明な材料でパターン形成層を設け、格子状の凹凸部を形成した後、基板表面に対して斜め方向から当該凹凸部の頂部またはその少なくとも一側面部にアルミニウム系材料又は半導体材料からなる無機微粒子層を設けた偏光素子が提案されている(特許文献1参照)。この偏光板によれば、研磨シートによるラッピング、ラビングあるいは金型転写技術等によってテクスチャ構造の凹凸部を形成するため、パターンエッチングを行うことなく所望の微細形状を有する無機微粒子層を形成することができる。
しかし、凹凸部の形状によっては、図8に示すように、基板50の表面に対して斜め方向から金属微粒子51を付着させると、凸部52と凸部52の間53に金属微粒子51が迫り出してしまい、光Lの透過率が下がってしまう。この傾向は、格子パターンが微細化するにしたがって顕著となる。偏光素子において透過率は、コントラストとともに特性評価の上で重要な要素であることから、所望の格子パターンを形成するとともに、透過率を損なうことのない偏光素子が望まれる。
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、可視光域において所望の偏光特性が得られ、かつ光の透過率も良好な偏光素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係る偏光素子は、使用帯域の光に対して透明な基板と、上記基板表面に、該基板の面内一方向に連続する凸部が使用帯域の光の波長よりも小さいピッチで複数形成された、透光性材料からなるグリッドパターンとを有し、上記凸部は、断面矩形状の基部と、上記基部の先端に形成されるテーパ面部とからなり、該テーパ面部の少なくとも一面には、無機材料からなる微粒子層が積層され、上記微粒子層は上記基部の側面よりはみださないものである。
また、本発明に係る偏光素子の製造方法は、透光性基板に、上記透光性基板の面内一方向に連続し、断面矩形状の基部及び上記基部の先端に形成されるテーパ面部とからなる凸部が使用帯域の光の波長よりも小さいピッチで複数形成されたグリッドパターンを形成する工程と、上記テーパ面部に無機微粒子を斜め方向から積層させて、上記基部の側面よりはみださない微粒子層を形成する工程とを有する。
本発明によれば、偏光素子は、グリッドパターンを構成する凸部に積層された微粒子層がテーパ面部に堆積され基部の側面よりはみ出すことがない。すなわち、グリッドパターンは、凸部間に微粒子層がはみ出すことがないことから、凸部間を透過する光を遮ることがなく、基板の透過率を高く維持することができる。
また、偏光素子は、基板に金属膜を設けることなく、直接グリッドパターンを設けているため、干渉露光法などのフォトリソグラフィ技術によってレジストパターンを形成しても、パターン倒れやくびれの発生もないことから、エッチングにより高精度に微細なグリッドパターンを形成することができる。
さらに、偏光素子は、等方性エッチングと異方性エッチングを切り替えることにより、基部と、基部の上面に設けられたテーパ面部を有する凸部を形成する。この凸部は、基部を設けることにより、所定の高さを備える。したがって、偏光素子は、高いコントラストを有するグリッドパターンを形成することができる。
本発明が適用された偏光素子を示す図であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。 グリッドパターン3の凸部を示す断面図であり、(a)は微粒子層の積層前、(b)は微粒子層の積層後を示す図である。 本発明が適用された偏光素子の製造工程を示す図である。 微粒子層の積層方法を示す図である。 グリッドパターンの凸部の高さT及び下部幅Wと、偏光素子の530〜580nm帯域の光の平均透過率との関係を示すグラフである。 偏光素子の530〜580nm帯域の光の平均透過率と、凸部の下部幅W/凸部のピッチPとの関係を示すグラフである。 偏光素子の530〜580nm帯域の光の平均透過率と、凸部10のテーパ面部10bの角度Aとの関係を示すグラフである。 グリッドパターンを示すSEM画像である。 従来の凹凸部に微粒子層を形成したグリッドパターンを示す断面図である。
以下、本発明が適用された偏光素子、及び偏光素子の製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。また、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることがある。具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
[偏光素子1の構成]
本発明が適用された偏光素子1は、図1(a)及び図1(b)に示すように、使用帯域の光に対して透明な基板2と、基板2の表面に透光性材料で形成されたグリッドパターン3と、グリッドパターン3の凸部10上面に形成された無機材料からなる微粒子層4とを有する。偏光素子1は、基板2上に形成された島状の無機微粒子の面内軸方向での光学異方性による光吸収率の違いを利用して所期の偏光特性を出現させる共鳴吸収型の無機偏光素子である。
基板2は、使用帯域、例えば可視光に対して透明な無機材料、有機材料のいずれも用いることができるが、ガラスやセラミック材料等で構成することにより耐熱性が高まることから好適である。また、水晶やサファイアなど熱伝導率の高い材料を用いることにより、放熱性を高め、耐熱性を向上させることができる。本実施形態では、基板2として、ガラス、特に水晶が好適に用いられる。
グリッドパターン3は、基板2の表面にエッチング処理等の微細加工を施すことにより、所定の格子状に形成される。このグリッドパターン3は、微粒子層4の下地層を形成するもので、グリッドパターン3の加工サイズやパターン形状によって微粒子層4の形状に依存する偏光素子1の光学特性が決定される。グリッドパターン3は、格子状に形成されることで、その凸部10の上面に形成される微粒子層4に形状異方性を付与している。
グリッドパターン3は、基板2の面内一方向、図1(B)中では矢印Y方向に連続する凸部10が使用帯域の光の波長よりも小さいピッチで、図1(B)中矢印X方向に亘って複数形成されることにより構成される。図2に示すように、凸部10は、図1(B)中矢印X方向の断面視で、略矩形状の基部10aと、基部10aの先端に形成され、凸部10の両側から頂部に向かうテーパ面部10bとからなり、テーパ面部10bの少なくとも一面に無機材料からなる微粒子層4が積層されている。
偏光素子1は、凸部10のテーパ面部10bに微粒子層4を形成することで、基板2の表面に無機微粒子が島状に分布される。この微粒子層4は、例えばアルミニウム微粒子からなり、後述するように、基板2の表面に対して斜め方向から成膜するイオンビームスパッタ法で形成される。これにより、微粒子層4は、凸部10のテーパ面部10bの少なくとも一面にアルミニウム微粒子が積層される。
このとき、凸部10は、微粒子層4がテーパ面部10bに堆積され基部10aの側面よりはみ出すことがない。すなわち、グリッドパターン3は、凸部10の上部ライン幅/下部ライン幅が1.0未満となり、凸部10間に微粒子層4がはみ出すことがないことから、凸部10間を透過する光を遮ることがなく、基板2の透過率を高く維持することができる。また、凸部10は、基部10aを設けることにより、所定の高さを備える。したがって、グリッドパターン3は、高いコントラストを有する。
グリッドパターン3は、所期の偏光特性(消光比)や対象とする可視光波長領域に応じて加工サイズ、パターン形状が適宜設定される。具体的に、グリッドパターン3は、
凸部10のピッチP:100nm〜250nm
凸部10の下部幅W:50nm〜200nm
凸部10の下部幅W/凸部10のピッチP:0.55以上
凸部10の高さT:20nm〜200nm
テーパ面部10bのテーパ角度A:30°〜75°
凸部10の上部及び微粒子層4からなる上部幅W/凸部10の下部幅W:1.0未満
である。また、微粒子層4の膜厚は例えば100nm以下である。
[偏光素子1の製造方法]
次いで、偏光素子の製造方法について説明する。先ず、図3(a)に示すように、水晶等の透光性の基板2を用意する。次いで、図3(b)に示すように、基板2の表面にグリッドパターン3を形成する。グリッドパターン3の形成方法としては、例えば、グリッドパターン3に応じたレジストマスクを貼着し、露光、現像した後、エッチングを行う。このとき、異方等方性エッチングを行った後、等方性エッチングを行うことにより、断面略矩形状の基部10aと、基部10aの上部に一対のテーパが所定の角度Aで形成されたテーパ面部10bが形成される。
テーパ面部10bの角度付けは、エッチングガスのガス圧を制御することにより行う。後述するように、テーパ面部10bは、35°〜70°の角度範囲とすることが好ましい。角度付けとガス圧の制御は、基板2の材料やエッチングガスの種類等に応じて、真空度やガス流量等の最適条件を実験的に求めることができる。
エッチング条件の一例を示すと、フッ素系ガスとしてCFを用いて、ガス流量:25sccm、power:120W、Bias:60W、エッチング時間120secである。また、これにより形成される凸部10の高さTは15〜30nmである。
次いで、図3(c)に示すように、テーパ面部10bに微粒子層4を形成する。微粒子層4は、図4に示すように、斜め方向からのイオンビームスパッタによって形成される。図4において、21は基板2が載置されるステージ、22はターゲット、23はビームソース(イオン源)を示す。
ステージ21は、基板2がグリッドパターン3の格子方向(長手方向)がAl等の無機微粒子の入射方向に対して直交する向きに配置される。またステージ21は、ターゲット22の法線方向に対して所定角度傾斜させることにより、グリッドパターン3に対する無機微粒子の入射角度(基板2の法線と無機微粒子の入射方向Lとのなす角)θは、基部10aの高さやテーパ面部10bの角度に応じてテーパ面部10bのみに微粒子層4が形成されるように設定され、例えば87°〜60°とされている。これより入射角度が小さすぎるとテーパ面部10bだけでなく、基部10aの裾野部分にも多くの無機微粒子が付着され、透過率特性が低下する。
ビームソース23から引き出されたイオンは、ターゲット22へ照射される。イオンビームの照射によりターゲット22から叩き出された無機微粒子は、基板2の表面に斜め方向から所定の入射角度θで入射してテーパ面部10bに付着する。
このように、基板2をターゲット22に対して傾斜させ無機微粒子の入射方向を規定することにより、無機微粒子からなる微粒子層4を凸部10のテーパ面部10b上に選択的に形成することができる。その結果、形状異方性を有する微粒子層4を所望の微細形状で基板2の表面に島状に分布させることができる。また、このとき微粒子層4は、基部10aの高さやテーパ面部10bの角度に応じて入射角度θ、例えば87°〜60°に設定することにより、凸部10のテーパ面部10bに形成され、かつ基部10aよりも側方にはみ出ることなく形成される。
微粒子層4は、イオンビームスパッタ法の他、例えば斜め蒸着法によって形成してもよい。しかし、イオンビームスパッタ法によって形成することにより、蒸着法に比べて入射粒子のエネルギーが高く、デバイスの信頼性の確保の上で重要となる金属微粒子の基板2に対する付着強度を向上させることができる。また、蒸着できる物質はその蒸気圧などの物質の特性により大きく制限されるが、スパッタ法はそのような制限がないので、物質の選択の幅が広がるという点でもイオンビームスパッタ法が有利である。
なお、基板2には、グリッドパターン3が形成された面と反対側の面に、入射光に対する反射成分を抑制する図示しない反射防止膜を設けてもよい。反射防止膜としては、単層もしくは多層の蒸着による一般的な反射防止膜材料で構わない。
また、偏光素子1は、微粒子層4上に保護層を形成してもよい。保護層は、SiO、Al、MgFなどの一般的な材料を用いることができる。これらは、スパッタ、気相成長法、蒸着法などの一般的な真空成膜やゾル状の物質を基板2上にコートし熱硬化させることで薄膜化が可能である。
[偏光素子の効果]
このような偏光素子1は、基板2の表面に形成された無機材料からなる微粒子層4が、図1(b)に示すように面内X、Y方向に関して異方的な形状を有して分布している。これらの微粒子層4は、その長軸方向(Y方向)に電磁進行方向を持つ偏光成分を吸収し、短軸方向(X方向)に電磁進行方向をもつ偏光成分を透過させる。
また、偏光素子1は、グリッドパターン3を構成する凸部10の微粒子層4がテーパ面部10bに堆積され基部10aの側面よりはみ出すことがない。すなわち、グリッドパターン3は、凸部10間に微粒子層4がはみ出すことがないことから、凸部10間を透過する光を遮ることがなく、基板2の透過率を高く維持することができる。
また、偏光素子1は、基板2に金属膜を設けることなく、直接グリッドパターン3を設けているため、干渉露光法などのフォトリソグラフィ技術によってレジストパターンを形成しても、パターン倒れやくびれの発生もないことから、エッチングにより高精度に微細なグリッドパターン3を形成することができる。
さらに、偏光素子1は、異方性エッチングと等方性エッチングを切り替えることにより、基部10aと、基部10aの上面に設けられたテーパ面部10bを有する凸部10を形成する。この凸部10は、基部10aを設けることにより、所定の高さを備える。したがって、偏光素子1は、高いコントラストを有するグリッドパターン3を形成することができる。
ここで、図5にグリッドパターン3の凸部10の高さT及び下部幅Wと、偏光素子1のGREEN帯域(530〜580nm)の光の平均透過率との関係を示す。図5に示すように、凸部10の下部幅Wを95nm以上とし、また、凸部10の高さTを45nm以上とすることにより、偏光素子1の平均透過率を約96%に上げることができる。なお、図5に示す平均透過率の測定に係る偏光素子1は、グリッドピッチPが148nm、凸部10のテーパ面部10bの角度が60°、無機微粒子層4の厚さが20nm、保護層(SiO)が20nmである。
偏光素子1は、凸部10が設けられる一面において照射された光の約4%をロスすることから、凸部10と反対側の他面に反射防止膜を形成しロスを0%としても、透過率は最大96%となる。したがって、凸部10の下部幅Wを95nm以上とし、また、凸部10の高さTを45nm以上とすることにより、偏光素子1の平均透過率を最大限に高めることができる。
図6に、偏光素子1のGREEN帯域(530〜580nm)の光の平均透過率と、凸部10の下部幅W/凸部10のピッチPとの関係を示す。凸部10の下部幅W/凸部10のピッチPを0.55以上とすることにより、平均透過率特性を94%以上とすることができる。
図7に、偏光素子1のGREEN帯域(530〜580nm)の光の平均透過率と、凸部10のテーパ面部10bの角度Aとの関係を示す。図7に示すように、図1に示す偏光素子1におけるテーパ面部10bの角度Aを、35°〜70°とすることにより、波長530〜580nmのGREEN帯域における平均透過率を95%以上とすることができる。
なお、先端にテーパ面部10bを設けずに断面矩形状の凸部を設けた場合、同条件では平均透過率が93%に留まった。これは、グリッドパターン3を構成する凸部10の微粒子層4が断面矩形状の凸部に堆積された結果、凸部側面より凸部間に微粒子層がはみ出し、凸部10間を透過する光を遮ることによる。
[モスアイ]
また、偏光素子1は、凸部10の基部10aを形成した際に、基板2の表面に凸部10間に凸部10よりも低背の突条部11が形成される。突条部11は、基板2に基部10aを形成した際に、基部10aの両側が削られることにより、凸部10間が凸部10に沿って形成されるものである。図8にグリッドパターン3のSEM画像を示す。
この突条部11が形成されることにより、偏光素子1のグリッドパターン3は、凸部10と突条部11からなる突起配列が規則的に形成され、これによりモスアイ構造を構成する。したがって、偏光素子1は、厚み方向の屈折率が連続的に変化するため、基板2にあたる光を反射させることがほとんどなく、透過率を高く維持することができる。
1 偏光素子、2 基板、3 グリッドパターン、4 微粒子層、10 凸部、10a 基部、10b テーパ面部、11 突条部

Claims (12)

  1. 使用帯域の光に対して透明な基板と、
    上記基板表面に、該基板の面内一方向に連続する凸部が使用帯域の光の波長よりも小さいピッチで複数形成された、透光性材料からなるグリッドパターンとを有し、
    上記凸部は、断面矩形状の基部と、上記基部の先端に形成されるテーパ面部とからなり、該テーパ面部の少なくとも一面には、無機材料からなる微粒子層が積層され、
    上記微粒子層は上記基部の側面よりはみださない偏光素子。
  2. 上記グリッドパターンは、上記凸部間に、上記凸部と並行に連続する上記凸部よりも低背の突条部を有し、モスアイ構造が形成されている請求項1記載の偏光素子。
  3. 上記透光性基板及び上記グリッドパターンは、無機材料によって形成される請求項1又は請求項2に記載の偏光素子。
  4. 上記透光性基板及び上記グリッドパターンは、水晶又はサファイアによって形成される請求項3記載の偏光素子。
  5. 上記凸部のピッチに対する上記凸部の幅の比が0.55以上である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の偏光素子。
  6. 上記テーパ面部の角度が、30度〜75度である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の偏光素子。
  7. 上記凸部の幅50nm〜200nm、上記凸部の高さ20nmから200nm、上記テーパ面部の角度30度〜75度、上記凸部のピッチ100nmから250nmである請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の偏光素子。
  8. 上記基板は、上記グリッドパターンが形成された面と反対側の面に、入射光に対する反射成分を抑制する反射防止膜が設けられている請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の偏光素子。
  9. 透光性基板に、上記透光性基板の面内一方向に連続し、断面矩形状の基部及び上記基部の先端に形成されるテーパ面部とからなる凸部が使用帯域の光の波長よりも小さいピッチで複数形成されたグリッドパターンを形成する工程と、
    上記テーパ面部に無機微粒子を斜め方向から積層させて、上記基部の側面よりはみださない微粒子層を形成する工程とを有する偏光素子の製造方法。
  10. 上記基部の高さ及び上記テーパ面部の角度に応じて、上記テーパ面部のみに上記微粒子層が形成されるように上記無機微粒子の入射角度が設定される請求項9記載の偏光素子の製造方法。
  11. 上記グリッドパターンは、上記凸部間に、上記凸部と並行に連続する上記凸部よりも低背の突条部を有し、モスアイ構造が形成される請求項9記載の偏光素子の製造方法。
  12. 異方性エッチングと等方性エッチングとを段階的に用いることにより上記凸部及び上記突条部を形成する請求項9記載の偏光素子の製造方法。
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