JP2013167509A - 検体抽出容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】設計の自由度を高めることの可能な検体抽出容器を提供する。
【解決手段】検体を抽出する抽出液が収容される検体抽出容器であって、有底筒状をなす透明の容器本体10と、容器本体10の開口端筒部13に取付けられる抽出補助部材20とを備え、抽出補助部材20は、容器本体10の開口端筒部13から容器本体10の底側筒部11に向けて延びる板状をなす案内部22を有し、案内部22が、容器本体10の内側面と向かい合う側面である案内面22aを有し、案内面22aが、容器本体10の開口端筒部13側にて容器本体10の内側と容器本体10の外側とを通じる通路Sを構成し、且つ、段差部分を有する。
【選択図】図1

Description

本開示の技術は、検体採取棒から検体を抽出する抽出液が収容されて抽出液に抽出される検体を試験に供する検体抽出容器に関する。
検体採取棒から検体を抽出する検体抽出容器では、検体の抽出される確率を高めることが望まれている。特許文献1に記載される検体抽出容器の容器本体には、互いに平行な平板状部を有する扁平部が開口端部と底部との間に形成されて、平板状部の内側面には、検体採取棒の擦られる突状部が形成されている。そして、平板状部が互いに近づく方向に扁平部が指で押されて、検体採取棒の先端部が突状部に擦られると、検体採取棒に付着する検体が突状部に扱き取られる。これによれば、検体採取棒が単に抽出液に浸けられる態様と比べて、検体の抽出される確率が高められる。また、こうした検体抽出容器の試験方法の一例として、特許文献2では、容器本体の開口部が試験片を固定する蓋体により密封される検体抽出容器が用いられ、試験片の一方の端部が抽出液に浸漬されて試験片に生じる視覚的な変化に基づき判定が行われる。
特開2009−36732号公報 特許4399492号公報
ところで、上述の検体抽出容器では、検体が抽出された後の抽出液である検体液を試験するために所定の試験片が挿入され、検体液の中に所定の物質が含まれるか否かが、目視によって確認される。この際、検体液に対する試験片の挿入は、検体液に異物が混入することを抑えるために、通常は、抽出液が検体抽出容器に収容されている状態で行われる。そして、試験片における検体液の移動の速度や発色の度合いが、検体抽出容器を通じて目視によって確認される。それゆえに、上述の検体抽出容器には、上記抽出と上記試験とが実施されるうえで、少なくとも下記3つの機能が求められる。
まず、指の力で変形する程度の可撓性が、検体抽出容器の周壁部、特に平板状部には求められる。次いで、その平板状部の内側面に突状部が形成される程度の加工性や構造が、平板状部のみならず検体抽出容器の全体に求められる。そして、着色された部位が目視によって確認される程度の透明性が、検体抽出容器の周壁部には求められる。それゆえに、上述の検体抽出容器では、検体抽出容器を形成する材料あるいは検体抽出容器の構造の設計が、先の要請によって余儀なく制約されている。
本開示の技術は、設計の自由度を高めることの可能な検体抽出容器を提供することを目的とする。
本開示の技術における検体抽出容器の一態様は、検体を抽出する抽出液が収容される検体抽出容器であって、有底筒状をなす透明の容器本体と、前記容器本体の開口端筒部に取付けられる抽出補助部材とを備え、前記抽出補助部材は、前記容器本体の開口端筒部から前記容器本体の底部に向けて延びる案内面を有し、前記案内面が、前記容器本体の開口端筒部側にて前記容器本体の内側と前記容器本体の外側とを通じる通路を構成し、且つ、段差部分を有する。
本開示の技術における検体抽出容器の一態様によれば、検体が採取される検体採取棒は、容器本体の内側と容器本体の外側とを通じる通路にて容器本体の内部へ差込まれる。そして、容器本体の内部に差込まれた検体採取棒は、案内面の段差部分に擦れながら抽出液に浸かる。この際、容器本体の内部にて、検体採取棒の差し込まれる空間は、容器本体の内側と容器本体の外側とを通じる通路に制約される。結果として、容器本体の周壁が指によって変形されなくとも、容器本体の内部に検体採取棒が差し込まれる際には、案内面における段差部分と検体採取棒との接触が容易に実現される。それゆえに、容器本体に求められる可撓性の度合いを抑えることが可能となる。
また、容器本体と抽出補助部材とが各別の部材であるから、容器本体の内側面における構造あるいは容器本体を形成する材料に対して、検体採取棒と擦れるうえでの制約が軽減される。また、容器本体の透明性と同じ程度の透明性が抽出補助部材には求められないため、抽出補助部材における構造や材料に対して、容器本体の内部が目視によって確認されるうえでの制約が軽減される。したがって、検体抽出容器における設計の自由度を高めることが可能となる。
本開示の技術における検体抽出容器の他の態様は、前記容器本体の開口端筒部から前記容器本体の底部を見て、前記案内面が、前記容器本体の内側に張り出される弧状をなし、前記容器本体の内側面のうち前記案内面と向かい合う部分と前記通路を構成する。
検体採取棒にて検体が採取される部位は、綿等から形成される楕円体状をなすことが少なくない。本開示の技術における検体抽出容器の他の態様によれば、案内面における断面の形状が、容器本体の内側に張り出される弧状であるから、上述の検体採取棒における外周面と案内面とが接触する確率を高めることが可能となる。結果として、検体採取棒に採取される検体が抽出液に抽出される確率を高めることが可能となる。
本開示の技術における検体抽出容器の他の態様は、前記抽出補助部材が、前記段差部分を有する部位に前記抽出補助部材を貫通する孔である拡散孔を有する。
本開示の技術における検体抽出容器の他の態様によれば、検体採取棒から検体が抽出される部位である段差部分では、抽出補助部材を貫通する拡散孔を通じて、抽出液が流通する。それゆえに、容器本体の内側面と案内面との隙間にて検体が抽出されるとはいえ、こうして抽出される検体は、抽出補助部材における案内面とは反対側の側面にも拡散孔を通じて拡散する。結果として、抽出液の内部にて検体の偏りが抑えられるから、特に検体採取棒に付着した検体が微量である場合にも、試験の信頼性が高まることとなる。
本開示の技術における検体抽出容器の他の態様によれば、前記容器本体の開口端筒部が、前記底部の内径よりも大きい内径を有し、前記抽出補助部材が、前記開口端筒部に嵌め込まれる有蓋の筒体状をなす取付け部を有し、前記取付け部の蓋部が、当該蓋部を貫通する孔である支持孔を有する。
本開示の技術における検体抽出容器の他の態様によれば、検体の試験に供される試験片が、抽出補助部材の蓋部に形成される支持孔を通じて、容器本体の内部に差込まれる。こうして差込まれた試験片は、取付け部の蓋部によって支持されて、容器本体の内部における位置や容器本体の内側面との距離を安定させる。結果として、試験片の位置のばらつきや容器本体の内側面と試験片との距離のばらつきが抑えられるから、特に抽出液の移動する速度が試験片で試験される場合には、その試験の信頼性が高められることとなる。
本開示の技術における検体抽出容器の他の態様は、前記容器本体の底部が、前記容器本体の底面を有する第1筒部と、前記第1筒部の内径よりも大きい内径を有して前記第1筒部の上端部から前記開口端筒部に向けて延びる第2筒部と、前記容器本体の底面における略中央に形成されて前記開口端筒部に向けて延びる突起とを有する。
本開示の技術における検体抽出容器の他の態様によれば、第1筒部における内部の空間が、中央部分と中央部分以外とに突起によって区画される。そして、容器本体の開口端筒部から底面に向けて差込まれる試験片は、底部の内側面によって底面の中央に案内されて、底部の内側面と突起の外側面との間に到達する。この際、第2筒部における内径が、第1筒部における内径よりも大きいため、第2筒部における内側面と試験片との距離も、第1筒部における内側面と試験片との距離よりも大きくなる。結果として、第2筒部における内側面と試験片との接触が抑えられるから、特に抽出液の移動する速度が試験片で試験される場合には、試験の信頼性が高められることとなる。
本開示の技術における検体抽出容器の他の態様は、前記通路の幅を案内幅とすると、前記開口端筒部における案内幅が、前記底部における案内幅よりも大きい。
本開示の技術における検体抽出容器によれば、容器本体の開口端筒部から差込まれる検体採取棒は、まず、通路の幅が相対的に大きい部分を通過する。そして、容器本体の底部に向かう検体採取棒は、通路の幅が相対的に小さい部分に到達する。それゆえに、検体採取棒が開口端筒部における通路の内側面に擦れることを抑えて、開口端筒部における通路の内側面に検体が付着することを抑えることが可能となる。また、検体採取棒が案内面の段差部分と擦れることを促して、検体が抽出液に抽出されることを促すことが可能となる。
本開示の技術における検体抽出容器は、前記案内幅が、前記開口端筒部の内部から前記段差部分まで徐々に減少する。
本開示の技術における検体抽出容器によれば、容器本体の開口端筒部から差込まれる検体採取棒は、通路の幅が徐々に減少する方向に差込まれて段差に到達する。結果として、検体採取棒の先端が案内面から外れることが抑えられて、検体採取棒の先端が段差に到達する確率が高められる。
本開示の技術における検体抽出容器の一実施形態の全体の断面構造を示す断面図である。 一実施形態における抽出補助部材の平面構造を示す平面図である。 一実施形態における抽出補助部材の側面構造を示す側面図である。 一実施形態における検体抽出容器にて検体が抽出される際の検体抽出容器の初期の状態を示す図である。 一実施形態における検体抽出容器に検体採取棒が差込まれる際の差込みの態様を示す図である。 一実施形態における検体抽出容器に試薬片が差込まれる際の差込みの態様を示す図である。 変形例における検体抽出容器の容器本体に抽出補助部材が取付けられる際の装着の態様を示す図である。 変形例における検体抽出容器の全体の断面構造を示す断面図である。 変形例における検体抽出容器の全体の断面構造を示す断面図である。
本開示の技術における検体抽出容器の一実施形態について図1から図6を参照して説明する。まず、検体抽出容器の構成について図1から図3を参照して説明する。
図1に示されるように、検体抽出容器を構成する容器本体10は、透明性を有して一体的に成形される有底の筒体であり、容器本体10の内部には、検体抽出容器を構成する抽出補助部材20が収容されている。
容器本体10は、断面視略円形の形状であって、同一の軸心を有する3つの筒部が積み重なる3段の円筒形状をなしているが、勿論、断面視矩形でも楕円でも構わない。容器本体10における3つの筒部は、容器本体10の底面から順に、底側筒部11と、中間筒部12と、開口端筒部13とによって構成されている。こうした容器本体10を形成する材料には、無機ガラスや、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、リニアーローデンシティーポリエチレン(LLDPE)、ポリスチレン(PS)、スチレンアクリロニトリルコポリマー(AS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アクリル、ポリカーボネート(PC)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)などの樹脂が用いられるが、成形性や取扱いの容易性からは、樹脂を使用することが好ましい。なお、本実施形態の容器本体10では、底側筒部11によって第1筒部が構成されて、中間筒部12によって第2筒部が構成されて、底側筒部11と中間筒部12とによって容器本体10の底部が構成されており、後述するように、少なくとも中間筒部12が、試験の結果を目視によって確認することができる領域とされている。また、本実施形態では、底側筒部11と中間筒部12と開口端筒部13とがそれぞれ段差面を介して連結されているが、容器本体10は、開口端筒部13から底側筒部11に向かって段差面がなく連続して縮径した構造である、いわゆる先細り構造であってもよい。したがって、この場合には、底側筒部11と中間筒部12との境界、並びに、中間筒部12と開口端筒部13との境界は外観上なくなるが、容器本体10の全体の中で軸方向における略中間部分を、試験の結果を目視によって確認することができる領域とすればよい。
底側筒部11は、容器本体10の底面を有する筒部である。底側筒部11における底面の略中央には、開口端筒部13に向けて延びる突起11aが突出している。突起11aは、開口端筒部13に向けて細くなる形状をなしている。突起11aの先端と容器本体10の底面との距離である高さHは、底側筒部11における軸方向の長さと同じであって、容器本体に差込まれた状態の試験片32のガタつきを防止する高さであることが好ましく、例えば、2mm〜5mmである。底側筒部11の底面にて、突起11aの外周面と底側筒部11の内側面との距離である支持幅Rは、突起11aの高さHよりも小さく、且つ検体の試験に供される試験片の肉厚よりも大きく、試験片32のガタつきを防止する距離であることが好ましく、例えば、1mm〜1.5mmである。
なお、試験片32に限られず、抽出補助部材20の先端部も突起11aによって保持される構成とすることでもよいが、抽出補助部材20の剛性により抽出効率を高める場合には、抽出補助部材20の先端部は、突起11aよりも上方に配置させることが好ましい。また、容器本体10が射出成形により一体成形される場合には、この突起11aが樹脂ゲートとされることが好ましい。突起11aに相当する部分を樹脂ゲートとして樹脂を射出すれば、樹脂の流動性が良好となるから、容器本体10を容易に一体成形することができる。
中間筒部12は、底側筒部11の上端部に一体的に積み重なる筒部である。中間筒部12の内径は、底側筒部11の内径よりも大きく、中間筒部12の肉厚は、容器本体10の内部に配置される試験片にて、中間筒部12の周壁を通じて発色部位が確認される程度である。例えば、中間筒部12の透明性は、JISK7105に準じて肉厚が1mmで50%以上の全光線透過率を有し、中間筒部12の機械的な強度が確保される観点から、好ましくは0.5〜1.5mmである。透明性と機械的強度の確保の点からは、容器本体10の材質は、無機ガラスや、PP、LLDPE、PCなどが特に好ましい。具体的には、機械的強度、取扱いの容易さ、コストなどの観点から、PP又はLLDPEを用いる射出成形で容器本体10を一体成形する場合には、容器本体10の肉厚を約0.6mmとすると70%以上の透過率が得られる。こうした透過率とともに、さらに試験片32と容器本体10との距離を1mm〜2mm程度と近い位置に配置することで、試験片32に対する十分な視認性が確保できる。なお、容器本体10の軸方向にて、中間筒部12の長さは、底側筒部11の長さよりも長い。
開口端筒部13は、中間筒部12に一体的に積み重なる筒部であって、容器本体10のうち抽出補助部材20と嵌合する部分である。開口端筒部13の内径は、中間筒部12の内径よりも大きい。開口端筒部13の肉厚は、中間筒部12の肉厚よりも大きく、これによって開口端筒部13の強度が確保されるとともに、開口端筒部13と抽出補助部材20との嵌合力が確実なものとなっている。容器本体10の軸方向にて、開口端筒部13の長さは、底側筒部11の長さよりも長く、且つ中間筒部12の長さよりも短いが、特にこれに限定されるものではない。開口端筒部13の長さは、先細り構造を有する容器本体10と抽出補助部材20との嵌合構造が確保され、試験片32の目視による観察のための中間筒部(中間部分)の領域が確保される程度に、適宜設定されるものである。
容器本体10の内側面にて、中間筒部12と開口端筒部13とが連結される部分には、抽出補助部材20が必要以上に容器本体10内に侵入するのを防止するための係止面13aが形成されている。本実施形態では、係止面13aは、中間筒部12の内径と開口端筒部13の内径との差である段差からなる段差面であって、容器本体10の周方向の全体に形成されており、抽出補助部材20を容器本体10内に挿入していく際に、抽出補助部材20の取付け部21の下端面と当接し、必要以上に侵入するのを防止する(図1参照)。こうした容器本体10と抽出補助部材20とは、開口端筒部13の内側面と、抽出補助部材20の取付け部21の外側面の一部とで嵌合している。
開口端筒部13の外周面にて、中間筒部12とは反対側の部位には、開口端筒部13の径方向の外側に延びるフランジ部13bが形成されている。また、フランジ部13bの上面には、フランジ部13bの全体を覆うシート部材15が取り付けられている。このシート部材15としては、樹脂製フィルムや樹脂製シートやアルミニウム箔を使用することができ、接着や溶着などで取り付けることができる。
容器本体10の内部には、検体抽出容器を構成する抽出補助部材20が収容されている。抽出補助部材20は、一体的に成形される有蓋の部材であって、容器本体10の開口端筒部13の内側面と嵌合する円筒体状をなす取付け部21と、取付け部21における周壁の一部が底側筒部11に向けて延びる板状をなす案内部22とから構成されている。こうした抽出補助部材20を形成する材料には、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、スチレンアクリロニトリルコポリマー(AS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アクリル、ポリカーボネート(PC)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)などの樹脂を用いることができるが、抽出効率を高めるための剛性や耐薬品性、不純物の溶出を低減するなどの観点からは、PPやASが好ましい。
取付け部21を構成する周壁のうち、案内部22以外の部分は、開口端筒部13の内側面に倣う外周面を有している。また、取付け部21を構成する周壁のうち、案内部22以外の部分は、開口端筒部13の軸方向にて、開口端筒部13よりも若干短い。そして、開口端筒部13の内部に取付け部21が嵌め込まれると、取付け部21における中間筒部12側の面と係止面13aとが当接して、抽出補助部材20の中間筒部12側への移動が規制される。
案内部22の側面のうち、開口端筒部13の内側面と向い合う部分と中間筒部12の内側面と向い合う部分には、共通する1つの側面である案内面22aが形成されている。案内面22aは、容器本体10の軸方向に対して傾く半円筒面形状をなして、その長手方向の縁は、開口端筒部13の内側面と中間筒部12の内側面とに接している。これに対して、案内面22aにおける縁以外の部分は、開口端筒部13の内側面との間に隙間を有して、中間筒部12の内側面との間にも隙間を有している。そして、開口端筒部13の内側面のうち案内面22aと向い合う部分と、中間筒部12の内側面のうち案内面22aと向い合う部分と、案内面22aとによって、通路Sが構成されている。
案内面22aのうち中間筒部12と向い合う部分には、段差部分23が形成されている。この段差部分23は、検体採取棒31の採取部31aを擦りながら又はしごきながら検体を採取するためのものであり、案内面22aの全面に設けてもよいが、検体が不要な案内面22aに付着することを低減するとともに効率的に抽出する観点からは、抽出液10Lの近傍に設けることが好ましい。したがって、段差部分23を容器本体10の全長に対して約1/2よりも下方側に設けるようにすることが好ましい。段差部分23の形状としては、ノコギリ歯状や階段状のような形状であってもよいが、検体抽出時における採取部31aとの摺動性を確保する上では、図1に示すような凹凸状とすることが好ましい。本実施形態では、例えば5つの凹凸状の段差部分23とされており、5つの段差部分23の各々は、中間筒部12の内側面に向けて突出する部分であり、容器本体10の軸方向にて等しい間隔を空けている。また、案内部22のうち段差部分23が形成される部分には、3つの拡散孔24が形成されている。3つの拡散孔24の各々は、中間筒部12の径方向に案内部22を貫通する孔であり、これもまた容器本体10の軸方向にて等しい間隔を空けている。また、3つの拡散孔24の各々は、5つの段差部分23が形成される範囲のうち、中間筒部12の内側面から相対的に離れた部分に配置されている。
ここで、容器本体10の内側面と案内面22aとによって囲まれる通路Sにて、開口端筒部13の径方向における通路Sの幅を案内幅Gとする。この案内幅Gは、開口端筒部13にて中間筒部12よりも大きく、開口端筒部13の内部から段差部分23まで徐々に減少している。そして、案内幅Gは、中間筒部12の内部では、5つの段差部分23が形成される範囲にて、段差に応じて同じ程度の増加と減少とを繰り返す。
図2に示されるように、取付け部21の上面である蓋面21aの縁は、開口端筒部13の内径と同じ長さの外径Dからなる円弧部分C1と、蓋面21aの内側に張り出される弧状をなす案内縁C2とから構成されている。この蓋面21aの内部には、矩形孔である支持孔21Hが形成されている。支持孔21Hは、円弧部分C1から所定の距離Lを空けて、取付け部21の蓋部を貫通している。また、支持孔21Hは、底側筒部11における開口縁11cの直上に形成される孔であって、蓋面21aにおける支持孔21Hの外接円は、底側筒部11の内側面が容器本体10の軸方向に投影された円である。
案内面22aは、検体の抽出効率の向上と抽出補助部材20の剛性や強度を確保する観点から、容器本体10の内側に張り出される弧状をなす曲面であって、上述の案内縁C2に倣う弧が蓋面21aの下方に向けて連続する形状をなしている。こうした案内面22aと容器本体10の内側面とによって囲まれる通路Sは、楕円筒面形状の周面によって容器本体10の内部に区画されている。この通路Sの断面積は、開口端筒部13の内部では、底側筒部11に近い部位ほど小さい。そして、通路Sの断面積は、中間筒部12の内部では、5つの段差部分23が形成される範囲にて、段差に応じて同じ程度の増加と減少とを繰り返す。
図3に示されるように、案内面22aの長手方向と直行する方向を幅方向とすると、5つの段差部分23の各々は、案内面22aにて幅方向の全体に連続する部分であり、案内面22aの幅方向の全体に等しい段差を有している。なお、案内面22aにおける幅方向の長さである差込み幅Wは、取付け部21側から底側筒部11側に向けて徐々に小さくなる。差込み幅Wがこうした傾向を有することによって、半円筒面形状をなす案内面22aの縁は、容器本体10の軸方向に対して傾いた状態で、容器本体10の内側面と接触することになる。
上述の検体抽出容器の作用を図4から図6を参照して以下に説明する。
図4に示されるように、まず、容器本体10の内部に抽出補助部材20と抽出液10Lとが収容される状態で、フランジ部13bからシート部材15が剥がされる。これによって、開口端筒部13の開口から通路Sと支持孔21Hとが露出して、容器本体10の内側面と案内面22aと抽出液10Lとが外気に曝される。次いで、図5に示されるように、検体が採取された後の検体採取棒31が、採取部31aから順に通路Sの内部に差込まれる。
この際、検体が採取された後の採取部31aは、開口端筒部13の内側面と案内面22aとの隙間から容器本体10の内部へ差込まれる。そして、容器本体10の内部に差込まれた採取部31aは、案内面22aの段差部分23に擦れながら中間筒部12の中心に向けて案内部22の底側の端部を撓ませて、抽出液10Lに浸かる。それゆえに、検体採取棒31が単に抽出液10Lに浸けられる態様と比べて、検体の抽出される確率が高められる。
しかも、容器本体10の開口端筒部13から差込まれる検体採取棒31は、まず、案内幅Gが相対的に大きい部分を通過する。そして、容器本体10の底側筒部11に向かう検体採取棒31は、二点鎖線で示されるように、案内幅Gが相対的に小さい部分に到達する。この間、検体採取棒31の採取部31aは、案内幅Gが単調に減少する側に向けて差込まれる。それゆえに、採取部31aが開口端筒部13に擦れることを抑えて、検体が開口端筒部13に付着することを抑えることが可能となる。また、採取部31aが案内面22aから外れることが抑えられて、採取部31aが段差部分23に到達する確率が高められる。そして、採取部31aが案内面22aの段差部分23と擦れることを促して、検体が抽出液に抽出されることを促すことが可能となる。
また、検体採取棒31にて検体が採取される部位である採取部31aは、綿等から形成される楕円体状をなしている。この点、案内面22aにおける断面の形状が、容器本体10の内側に張り出される弧状であるから、上述の採取部31aにおける外周面と案内面22aとの接触する確率は、案内面22aが平坦面である場合と比べて高くなる。結果として、検体採取棒31に採取される検体が抽出液10Lに抽出される確率を高めることが可能となる。
また、検体採取棒31から検体が抽出される部位である段差部分23では、案内部22を貫通する拡散孔24を通じて、抽出液10Lが流通する。これによれば、容器本体10の内側面と案内面22aとの隙間にて検体が抽出されるとはいえ、こうして抽出される検体は、案内面22aに対して通路Sとは反対側にも拡散孔24を通じて拡散する。結果として、抽出液10Lの内部にて検体の偏りが抑えられるから、特に検体採取棒に付着した検体が微量である場合にも、試験の信頼性が高まることとなる。
採取部31aが抽出液10Lに浸けられると、図6に示されるように、検体の試験に供される試験片32が、取付け部21の蓋部に形成される支持孔21Hを通じて、容器本体10の内部に差込まれる。こうして差込まれた試験片32は、取付け部21の蓋部によって支持されて、容器本体10の内部における位置や容器本体10の内側面との距離を安定させる。結果として、試験片32の位置のばらつきや容器本体10の内側面と試験片32との距離のばらつきが抑えられるから、特に抽出液10Lの移動する速度が試験片32で試験される場合には、その試験の信頼性が高められることとなる。
この際、底側筒部11における内部の空間が、中央部分と中央部分以外とに突起11aによって区画されている。そして、取付け部21の支持孔21Hから底面に向けて差込まれる試験片32の先端部32aは、中間筒部12の内側面と底側筒部11の内側面とによって底面の中央に案内されて、底側筒部11の内側面と突起11aの外側面との間に到達する。なお、底側筒部11における開口縁11cの直上に支持孔21Hが形成されるため、支持孔21Hが開口縁11cの直上に形成されない構成と比べて、試験片32の先端部32aによるこうした差込みは容易となる。
そして、試験片32の先端部32aが容器本体10の底面に到達すると、抽出液10Lに抽出された検体中の所定の物質が、試験片32を開口端筒部13側に向けて移動して、判定部32bにて発色する。これによって、検体の中に所定の物質が含まれるか否かが、目視によって確認される。
ここで、上述の通路Sや案内面22aによれば、容器本体10の周壁が指によって変形されなくとも、案内面22aにおける段差部分23と検体採取棒31との接触が容易に実現される。また、容器本体10と抽出補助部材20とが各別の部材であるから、容器本体10の内側面における構造や容器本体10を形成する材料に対して、検体採取棒31と擦れるうえでの制約が軽減される。それゆえに、容器本体10の構造や容器本体10を形成する材料に関して、透明性に特化した構成を選択することが可能となる。結果として、試験片32における試験の結果を目視によって確認することが容易にもなる。
また、中間筒部12における内径が、底側筒部11における内径よりも大きいため、中間筒部12における内側面と試験片32との距離も、底側筒部11における内側面と試験片32との距離よりも大きくなる。したがって、中間筒部12における内側面と試験片32との接触が抑えられ、さらに、試験片32と容器本体10の内側面との距離が取付け部21における支持孔21Hの長手方向の端部によって規制されることにより、中間筒部12における内側面と試験片32との間での毛細管現象が抑えられる。それゆえに、特に抽出液10Lの移動する速度が試験片32で試験される場合には、試験の信頼性が高められることとなる。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下に列挙する効果が得られる。
(1)容器本体10の周壁が指によって変形されなくとも、案内面22aにおける段差部分23と検体採取棒31との接触が容易に実現されるため、容器本体10に求められる可撓性の度合いを抑えることが可能となる。
(2)容器本体10と抽出補助部材20とが各別の部材であるから、容器本体10の内側面における構造や容器本体10を形成する材料に対して、検体採取棒31と擦れるうえでの制約が軽減される。
(3)容器本体10の透明性と同じ程度の透明性が抽出補助部材20には求められないため、抽出補助部材20における構造や材料に対して、容器本体10の内部が目視によって確認されるうえでの制約が軽減される。
したがって、検体抽出容器における設計の自由度を高めることが可能となる。
(4)案内面22aにおける断面の形状が、容器本体10の内側に張り出される弧状であるから、採取部31aの外周面と案内面22aとが接触する確率を高めることが可能となる。結果として、検体採取棒31に採取される検体が抽出液10Lに抽出される確率を高めることが可能となる。
(5)容器本体10の内側面と案内面22aとの隙間にて検体が抽出されるとはいえ、こうして抽出される検体は、案内面22aに対して通路Sとは反対側にも、拡散孔24を通じて拡散する。結果として、抽出液10Lの内部にて検体の偏りが抑えられるから、特に検体採取棒31に付着した検体が微量である場合にも、試験の信頼性が高まることとなる。
(6)3つの拡散孔24の各々は、5つの段差部分23が形成される範囲のうち、中間筒部12の内側面から相対的に離れた部分に配置されている。それゆえに、段差を有しない拡散孔24が案内面22aに形成されるとはいえ、5つの段差部分23の全体で機能が概ね維持される。
(7)検体の試験に供される試験片32は、取付け部21の蓋部によって支持されて、容器本体10の内部における位置や容器本体の内側面との距離を安定させる。結果として、試験片32の位置のばらつきや容器本体10の内側面と試験片との距離のばらつきが抑えられるから、特に抽出液の移動する速度が試験片32で試験される場合には、その試験の信頼性が高められることとなる。また、試験の結果が視認できる程度に、試験片32と容器本体10の内側面とを近くすることが可能であるから、試験の結果を視認することが容易にもなる。さらに、試験片32が略垂直に静置されるから、試験片32に対する抽出液の展開が試験片32ごとに均一になり、試験の再現性が高められもする。
(8)中間筒部12における内径が、底側筒部11における内径よりも大きいため、中間筒部12における内側面と試験片32との距離も、底側筒部11における内側面と試験片32との距離よりも大きくなる。結果として、中間筒部12における内側面と試験片32との接触が抑えられるから、特に抽出液10Lの移動する速度が試験片32で試験される場合には、試験の信頼性が高められることとなる。
(9)開口端筒部13から差込まれる検体採取棒31は、まず、容器本体10の内側面と案内面22aとの距離が相対的に大きい部分を通過して、次いで、容器本体10の内側面と案内面22aとの距離が相対的に小さい部分に到達する。それゆえに、検体採取棒31が容器本体10の開口端筒部13に擦れることを抑えて、検体が開口端筒部13に付着することを抑えることが可能となる。また、検体採取棒31が案内面22aの段差部分23と擦れることを促して、検体が抽出液10Lに抽出されることを促すことが可能となる。
(10)開口端筒部13から差込まれる検体採取棒31は、容器本体10の内側面と案内面22aとの距離が単調に減少する隙間に向けて差込まれて段差部分23に到達する。結果として、採取部31aが案内面22aから外れることが抑えられて、採取部31aが段差部分23に到達する確率が高められる。
(11)検体の抽出と試験と試験結果の判定とが、1組の容器本体10と抽出補助部材20とで行われ、且つ、これらの動作が1つの容器本体10の内部で完結するから、検体が抽出された後の抽出液の漏れや飛散が、より高い確率で抑えられる。
上記実施形態は、以下のように変更して実施することもできる。
・開口端筒部13の開口を封止する部材は、フランジ部13bに溶着されるシート部材15に限らず、開口端筒部13の内部に圧入される蓋体や開口端筒部13にねじ止めされる蓋体であってもよい。こうした構成であっても、上述の(1)から(11)に準じた効果を得ることは可能である。
・容器本体10の内部に抽出液10Lのみが収容されて、検体採取棒31に対して抽出が行われる際に、抽出補助部材20が容器本体10に取付けられてもよい。この際、フランジ部13bからシート部材15が剥がされて、容器本体10の内部に抽出補助部材20が差込まれてもよい。あるいは、図7に示されるように、フランジ部13bにシート部材15が溶着された状態で案内部22によってシート部材15が破られて、容器本体10の内部に抽出補助部材20が差込まれてもよい。こうした取付けの態様によれば、抽出補助部材20における案内部22以外の各部に抽出液10Lが付着することが抑えられる。結果として、検体が抽出される際に、抽出液10Lの液面の位置を安定させることが可能となる。
・通路Sでは、開口端筒部13の内部から段差部分23までの範囲にて、案内幅Gが、増加してもよく、あるいは、増加と減少とが繰り返されてもよい。こうした構成であっても、上述の(1)から(8)に準じた効果を得ることは可能である。
・底側筒部11の内径は、中間筒部12の内径と同じであってもよく、あるいは中間筒部12の内径よりも大きくてもよい。こうした構成であっても、上述の(1)から(7)、(9)から(11)に準じた効果を得ることは可能である。
・突起11aの高さHは、底側筒部11の深さよりも大きくてもよく、突起11aの配置は、底面の中央以外であってもよい。また、突起11aの数量は、1以上であってもよい。要は、突起11aの高さHや突起11aの配置は、案内部22の撓みを阻害せずに試験片32の先端部32aを位置決めするものであればよい。なお、突起11aそのものが底側筒部11から割愛されてもよい。こうした構成であっても、上述の(1)から(6)、(8)から(11)に準じた効果を得ることは可能である。
・取付け部21は、開口端筒部13の内部に嵌め込まれる構造に限らず、例えば、開口端筒部13の外径よりも大きい内径を有する筒体形状をなして、開口端筒部13のフランジ部13bや開口端筒部13の外周面に取付けられる構造であってもよい。こうした構成であっても、上述の(1)から(11)に準じた効果を得ることは可能である。
・抽出補助部材20は、取付け部21から支持孔21Hが割愛される構成であってもよい。こうした構成であっても、上述の(1)から(6)、(8)から(11)に準じた効果を得ることは可能である。なお、この際、開口端筒部13の内部に対して、取付け部21の取付けと取り外シート部材が可能な構成が好ましい。あるいは、取付け部21そのものが抽出補助部材20から割愛されて、抽出補助部材20が開口端筒部13の内部に嵌め込まれる板状をなす構成が好ましい。
・拡散孔24は、5つの段差部分23が形成される範囲のうち、中間筒部12の内側面から相対的に近い部分に配置されてもよい。こうした構成であっても、拡散孔24の周囲には段差が形成されることから、上述の(1)から(5)、(7)から(11)に準じた効果を得ることは可能である。なお、拡散孔24そのものが案内部22から割愛されてもよい。こうした構成であっても、拡散孔24の周囲には段差が形成されることから、上述の(1)から(4)、(7)から(11)に準じた効果を得ることは可能である。
・案内面22aは、その全体に段差を有してもよい。なお、案内面22aに形成される段差は、案内面22aにおける長手方向に一カ所だけ形成されてもよく、あるいは、案内面22aにおける幅方向の一部分に形成されてもよい。例えば、案内面22aに形成される段差部分23は、案内面22aの一部分に形成される突起であってもよく、案内面22aの長手方向に延びる突条であってもよい。
・案内部22における長手方向の縁は、開口端筒部13の内側面や中間筒部12の内側面から離れていてもよい。要は、案内面22aは、開口端筒部13の内側面や中間筒部12の内側面と向い合う側面であって、開口端筒部13の内側面との間に隙間を有して、中間筒部12の内側面との間に隙間を形成することの可能な側面であればよい。
・案内面22aは、平坦面であってもよく、あるいは、案内面22aの断面の形状は、容器本体10の外側に張り出される弧状であってもよい。こうした構成であっても、上述の(1)から(3)、(5)から(11)に準じた効果を得ることは可能である。
・図8に示されるように、抽出補助部材20は、容器本体10の開口端筒部13から容器本体10の底部に向けて延びる案内面22aを2つ有し、互いに向かい合う2つの案内面22aの隙間によって1つの通路Sが構成されてもよい。この際、2つの案内面22aの隙間である案内幅に関して、容器本体10の開口端筒部13における案内幅が容器本体10の底部における案内幅よりも大きいことが好ましい。さらには、2つの案内面22aの隙間である案内幅が、容器本体10の開口端筒部13の内部から段差部分23まで徐々に減少することがより好ましい。この形態の抽出補助部材20でも、射出成形により一体に成形することができる。
・図9に示されるように、抽出補助部材20は、容器本体10の開口端筒部13から容器本体10の底部に向けて延びる筒部を通路Sとして有して、この筒部の内周面が案内面22aであってもよい。この際、通路Sの内径である案内幅に関して、容器本体10の開口端筒部13における案内幅が容器本体10の底部における案内幅よりも大きいことが好ましい。さらには、2つの案内面22aの隙間である案内幅が、容器本体10の開口端筒部13の内部から段差部分23まで徐々に減少することがより好ましい。なお、こうした通路Sは、円筒形状や楕円筒形状の他に矩形筒形状にも具体化することが可能である。この形態の抽出補助部材20でも、金型をいわゆる「ムリ抜き」構造とすることで、射出成形により一体に成形することができる。
・容器本体10を形成する材料と抽出補助部材20を形成する材料とは、同じ材料であってもよく、あるいは、互いに異なる材料であってもよい。このような構成であっても、上述の(1)に記載されるように、容器本体10の周壁が指によって変形されなくなる以上、例えば、容器本体10の肉厚を厚くして機械的な強度を高める設計の要請に応えることが可能にもなる。また、上述の(2)に記載されるように、容器本体10と抽出補助部材20とが各別の部材であるから、例えば、容器本体10の内側面を平坦面として加工性を高める設計の要請に応えることが可能にもなる。
D…外径、G…案内幅、H…高さ、L…距離、R…支持幅、S…通路、W…差込み幅、C1…円弧部分、C2…案内縁、10…容器本体、10L…抽出液、11…底側筒部、11a…突起、11c…開口縁、12…中間筒部、13…開口端筒部、13a…係止面、13b…フランジ部、15…シート部材、20…抽出補助部材、21…取付け部、21a…蓋面、21H…支持孔、22…案内部、22a…案内面、23…段差部分、24…拡散孔、31…検体採取棒、31a…採取部、32…試験片、32a…先端部、32b…判定部。

Claims (7)

  1. 検体を抽出する抽出液が収容される検体抽出容器であって、
    有底筒状をなす透明の容器本体と、
    前記容器本体の開口端筒部に取付けられる抽出補助部材とを備え、
    前記抽出補助部材は、前記容器本体の開口端筒部から前記容器本体の底部に向けて延びる案内面を有し、
    前記案内面が、前記容器本体の開口端筒部側にて前記容器本体の内側と前記容器本体の外側とを通じる通路を構成し、且つ、段差部分を有する
    ことを特徴とする検体抽出容器。
  2. 前記容器本体の開口端筒部から前記容器本体の底部を見て、
    前記案内面が、前記容器本体の内側に張り出される弧状をなし、前記容器本体の内側面のうち前記案内面と向かい合う部分と前記通路を構成する
    請求項1に記載の検体抽出容器。
  3. 前記抽出補助部材が、
    前記段差部分を有する部位に前記抽出補助部材を貫通する孔である拡散孔を有する
    請求項1又は2に記載の検体抽出容器。
  4. 前記容器本体の開口端筒部が、
    前記底部の内径よりも大きい内径を有し、
    前記抽出補助部材が、
    前記開口端筒部に嵌め込まれる有蓋の筒体状をなす取付け部を有し、
    前記取付け部の蓋部が、当該蓋部を貫通する孔である支持孔を有する
    請求項1から3のいずれか1つに記載の検体抽出容器。
  5. 前記容器本体の底部が、
    前記容器本体の底面を有する第1筒部と、
    前記第1筒部の内径よりも大きい内径を有して前記第1筒部の上端部から前記開口端筒部に向けて延びる第2筒部と、
    前記容器本体の底面における略中央に形成されて前記開口端筒部に向けて延びる突起と
    を有する
    請求項1から4のいずれか1つに記載の検体抽出容器。
  6. 前記通路の幅を案内幅とすると、
    前記開口端筒部における案内幅が、前記底部における案内幅よりも大きい
    請求項1から5のいずれか1つに記載の検体抽出容器。
  7. 前記案内幅が、前記開口端筒部の内部から前記段差部分まで徐々に減少する
    請求項6に記載の検体抽出容器。
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