JP2013166683A - 紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラス - Google Patents

紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラス Download PDF

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Abstract

【課題】紫外線吸収率を上げ,高効率で安定した消色効果を得ることができ,可視域において高い光線透過率を維持し,容器の形態とした場合,内容物を鮮明に見せることができると同時に,内容物の紫外線による着色,変色,褪色や,香味の劣化等も防止でき,かつ通常の無色透明ガラスのカレットとして再利用することのできる,紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラス,及び該ガラスを成形してなるガラス容器を提供すること。
【解決手段】酸化バナジウム,酸化マンガン,及び酸化アンチモンを含有し,酸化バナジウムの含有量がV換算で0.02〜0.06重量%,酸化マンガンの含有量がMnO換算で0.03〜0.20重量%,及び酸化アンチモンの含有量がSb換算で0.005〜0.06重量%であることを特徴とする,紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラス。
【選択図】なし

Description

本発明は,紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラス,及び該ガラスを成形してなるガラス容器に関する。更に詳しくは,本発明は,ガラス容器内に充填される清涼飲料,アルコール飲料等の内容物の紫外線による着色,変色,褪色や,香味の劣化等を防止し,ガラスが緑色を全く有することなく,内容物の飲料等の色が鮮明に見える紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラス,及び該ガラスを成形してなるガラス容器に関する。
従来,光による飲料等の内容物の着色,変色,褪色や,香味の劣化等を抑制するために,清酒用やビール用には,褐色びん,緑色びん,青色びん等のガラス容器が広く用いられている。それらのガラス容器は,いずれも濃色の着色ガラスびんであり,内容物の色を見せようとする商品には使用することができなかった。ガラス容器の内容物の色が外部から見えることは,商品価値を高め,消費者の購買意欲と密接に係わるため,内容物が鮮明に見えるように,明度の高い透明で無色のガラス容器が求められている。しかし,明度が高く透明で無色のガラス容器は,同時に紫外線の透過率が高いものが多い。紫外線がガラス容器を透過すると,ガラス容器の内容物の着色,変色,褪色が起こりやすく,特に内容物が青色系,赤色系又は黄色系の色素を含む場合は,色素の光分解による褪色が問題となる。内容物は褪色が進むとついには無色に近い色となり,商品価値が著しく損なわれてしまう。
また,建築用や車両用板ガラスの分野では,日焼け防止等の目的で紫外線を吸収するガラスが製造されているが,それらの紫外線吸収ガラスは着色しており,そのために視界がやや暗くなる等の問題がある。
上記の問題を解決する方法として,本発明者らは,特開平11−116270号公報(特許文献1)において,VとSeを含有する紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラスを提案した。VとSeを特定の比率で含有させることにより得られる同文献に記載されたソーダライムシリカ系ガラスは,上記の問題を解決することができるが,このガラスをリサイクルして通常の無色透明ガラスのカレットとして用いると,Seの還元発色によりピンク色に着色するために,カレットガラスのリサイクルの観点からは問題が残されていた。SeをMnに変更したガラスとしては,特開昭52−47811号公報(特許文献2)に開示されているVとMnOを含有する紫外線吸収無色ソーダ石灰ガラスがある。しかし,このガラスは,Vの量に対してMnOの量が極めて少なく,Vによる着色をMnOで完全に消色することは困難である。また,特開2002−249338号公報(特許文献3)には,Vの着色をMnOを加えることによって消色し,無色透明の紫外線吸収性ガラスとすることが開示されている。しかし,このガラスは高価なVの含有量が高く,製造コストがかかる。このために,Vの含有量が少なく,安価で生産でき,しかも可視域においては透過率が高く,店頭において内容物が鮮明に見え,流通過程や店頭においては内容物への紫外線の露光を避けることができ,更に通常の無色透明ガラスのカレットとして再利用できる無色透明の紫外線吸収性ガラス容器が求められていた。
特開平11−116270号公報 特開昭52−47811号公報 特開2002−249338号公報
本発明は,実際の産業規模でのガラス製造工程における燃焼還元雰囲気下(酸素濃度約2%以下の低酸素雰囲気下)において,紫外線吸収率を上げ,高効率で安定した消色効果を得ることができ,可視域において高い光線透過率を維持し,容器の形態とした場合,内容物を鮮明に見せることができると同時に,内容物の紫外線による着色,変色,褪色や,香味の劣化等も防止でき,かつ通常の無色透明ガラスのカレットとして再利用することのできる,紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラス,及び該ガラスを成形してなるガラス容器を提供することを目的とする。
本発明者らは,上記の課題を解決すべく研究を重ねた結果,ソーダライムシリカ系ガラスの通常の基本構成原料において,芒硝,カーボンの含有量をコントロールして酸化還元性を制御し,かつこれに,金型にガラスを供給するための領域であるフィーダーにおいて,酸化バナジウム,酸化マンガン,酸化アンチモン,酸化コバルト含有着色フリット又は酸化バナジウム,酸化マンガン,酸化アンチモン含有着色フリットと必要に応じて酸化コバルト含有フリットを混合したものを添加することにより,紫外線吸収率が大きく,かつ可視光線透過率が大きい,リサイクルに適した紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラスを安定して製造し得ることを見出し,この知見に基づいて本発明を完成するに至った。即ち,本発明は,以下を提供するものである。
1.酸化バナジウム,酸化マンガン,及び酸化アンチモンを含有し,酸化バナジウムの含有量がV換算で0.02〜0.06重量%,酸化マンガンの含有量がMnO換算で0.03〜0.20重量%,及び酸化アンチモンの含有量がSb換算で0.005〜0.06重量%であることを特徴とする,紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラス。
2.酸化バナジウムと酸化マンガンの重量比が,V/MnO換算で0.1以上0.6未満である上記1の紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラス。
3.酸化バナジウムと酸化マンガンの重量比が,V/MnO換算で0.6以上0.9未満である上記1の紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラス。
4.酸化コバルトの含有量が,CoO換算で0.0004重量%以下である上記1〜3の何れかの紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラス。
5.SOの含有量が,0.15〜0.30重量%である上記1〜4の何れかの紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラス。
6.試料の厚み3.5mmで測定した透過率曲線において,波長330nmにおける透過率が20%以下であり,かつ波長430〜780nmの可視域において特定波長域の吸収がなく80%以上の透過率を有する,上記1〜5の何れかの紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラス。
7.試料の厚み3.5mmで測定した透過率曲線において,波長330nmにおける透過率が10%以下であり,かつ波長430〜780nmの可視域において特定波長域の吸収がなく80%以上の透過率を有する,上記1〜5の何れかの紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラス。
8.上記1〜7の何れかの紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラスを成形してなるガラス容器。
本発明によれば,実際の産業規模でのガラス製造工程における燃焼還元雰囲気下(酸素濃度約2%以下の低酸素雰囲気下)において,酸化バナジウム中のV5+イオンを増加させることができ,それによって紫外線吸収率を上げ,酸化マンガン中のMn3+イオンも効率的に増加させ,その結果,高効率で安定した消色効果を達成でき,可視域において高い光線透過率を維持した,紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラスを得ることができる。本発明の当該ガラスは,容器の形態とした場合,内容物を鮮明に見せることができると同時に,内容物の紫外線による着色,変色,褪色や,香味の劣化等も防止できる。また,本発明の当該ガラスは,通常の無色透明ガラスのカレットとして再利用することができる。
図1は,比較例2,比較例3及び実施例1〜4のガラスの主波長を比較したグラフである。
本明細書において,「酸化バナジウム」は,V,VO及びVのいずれをもいうが,ガラス中のその含有量についての重量%表示は,含有される全ての酸化バナジウムをVに置き換えたとしたときの値で表したものである。また,「酸化マンガン」は,MnO及びMnのいずれをもいうが,ガラス中のその含有量についての重量%表示は,含有される全ての酸化マンガンをMnOに置き換えたとしたときの値で表したものである。また,「酸化アンチモン」は,Sb及びSbのいずれをもいうが,ガラス中のその含有量についての重量%表示は,含有される全ての酸化アンチモンをSbに置き換えたとしたときの値で表したものである。更にまた,「酸化コバルト」についても同様に,ガラス中のその含有量についての重量%表示は,含有される全ての酸化コバルトをCoOに置き換えたとしたときの値で表したものである。
ガラス容器に詰められる飲料等の内容物に含まれる青色系,赤色系及び黄色系の色素である食用着色料(例えば,食用赤色104号,食用赤色105号,食用赤色106号,食用黄色4号,食用黄色5号,食用青色1号,食用青色2号,β−カロチン,ハイビスカス色素,ブドウ果皮色素等が知られている。)の特性を調べたところ,これらの色素の分解には,色素の可視部の吸光係数が最大になる波長の光ばかりでなく,吸光係数は小さいが近紫外乃至可視部の短波長領域のエネルギーの高い光,即ち450nm以下,特に300〜400nmの波長の光も大きく影響していることが解明されており,またその結果は,各種清涼飲料,ビール以外の多くのアルコール飲料の劣化と,その原因となる光の波長との関係の研究結果とも一致することが確認されている。即ち,ガラス容器が,近紫外領域から可視短波長域の吸収に優れしかも肉眼では明度が高くほぼ無色であるガラスで作られていれば,容器の内容物の色が鮮明に見える一方,容器の内容物の光劣化は抑制できることが知られている(特許文献3)。
本発明の紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラスは,そのような特性を備えたものであり,酸化バナジウムの含有量が,V換算で0.02〜0.06重量%,酸化マンガンの含有量が,MnO換算で0.03〜0.20重量%,酸化アンチモンの含有量が,Sb換算で0.005〜0.06重量%含有することを特徴とする。ここに,好ましくは,酸化バナジウムと酸化マンガンの重量比は,V/MnO換算で,好ましくは0.1以上であり,例えば0.2以上としてもよく,また,好ましくは0.9未満であり,例えば0.6未満としてもよい。
酸化バナジウムは,紫外線吸収剤としての作用を有し,本発明のガラス中に主としてVの形態で含有されるが,V,VOの存在を妨げるものではない。Vに対するV及びVOの含有比は,SOの含有量によっても変化し明らかではないが,V及びVOが増加するとガラスが緑色に着色し,マンガンによる消色が困難となるので,これらは存在しないことが好ましい。酸化バナジウムの含有量がV換算で0.02重量%未満であると,紫外線吸収効果が不十分になるおそれがある。また,0.06重量%を超えると,生産コストが高価となり,消色が困難になり,また緑色に着色するおそれがある。ガラスの紫外線吸収効果,消色,コスト等を考慮すると,酸化バナジウムの含有量は,V2O5換算で0.03〜0.05重量%であることがより好ましい。
酸化マンガンは,紫外線吸収剤として含有される酸化バナジウム及び通常原料から不可避的に導入されるFeによる,ガラスの黄緑色着色を消色するために必須の成分であり,SO,酸化バナジウム,酸化鉄の含有量に応じて,MnO換算で0.03〜0.20重量%を含有させる。酸化マンガンは,MnO及びMnとしてガラス中に存在し,その比率は明らかではないが,消色効果を有するのはMn3+イオンである。酸化マンガンの含有量がMnO換算で0.03重量%未満であると,消色の効果が不十分になるおそれがある。また,0.20重量%を超えると,過剰のMn3+イオンの赤紫色の着色が,これを消色するための後述の酸化コバルトを含有させても十分に消色できないか,あるいは,消色できてもガラスの明度を減少させ,透明感を損なうおそれがある。消色効果等を考慮すると,酸化マンガンの含有量は,MnO換算で0.05重量%以上であることがより好ましく,例えば0.08重量%以上としてもよい。また,0.16重量%以下であることが好ましく,例えば0.14重量%以下,或いは0.12重量%以下としてもよい。
酸化アンチモンは,紫外線吸収効果に有効的な酸化バナジウム中のV5+イオンを増加させ,紫外線吸収率を上げるという効果を有する。酸化アンチモンはまた,酸化マンガンのMn3+イオンを増加させ赤紫色の着色により,ガラスの主波長(λd)を長波長側にシフトさせ,消色効果を増大させるという効果も有する。酸化アンチモンの含有量はSb換算で0.005〜0.06重量%を含有させる。酸化アンチモンの含有量が0.005重量%未満であると,消色の効果が不十分となるおそれがあり,0.06重量%を超えると過剰の酸化によりMn3+イオンの赤紫色の着色が濃色となり,これを消色するための後述の酸化コバルトを含有させても十分に消色できないか,あるいは,消色できてもガラスの明度を減少させ,透明感を損なうおそれがある。酸化アンチモンは硝酸イオンを組み合わせることで更に消色効果を発揮する。その場合,硝酸イオンの含有率は硝酸ナトリウム換算で6%以下であり,4〜6重量%含有させるのがより好ましい。
本発明の紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラスは,更に,酸化バナジウムと酸化マンガンを,V/MnO換算で,0.1以上0.9未満の重量比,例えば0.1以上0.6未満の重量比或いは0.6以上0.9未満等の重量比で含有することが好ましい。V/MnOが0.1未満であると,ガラスの主波長(λd)が長波長側にシフトし,ガラスが淡ピンク色に着色するおそれがある。そのようなおそれは,V/MnOを0.1以上にすることにより,更には例えば0.2以上とすることによって一層確実に,取り除かれる。逆に,V/MnOが大き過ぎると主波長(λd)が短波長側にシフトし,ガラスが淡黄緑色に着色するおそれがあるが,V/MnOが0.9未満であればそのようなおそれは解消できる。従って,V/MnOを0.9未満に設定することができ,例えば0.6未満に設定してもよい。ガラスの無色感をより一層確実に得るためには,V/MnOを,0.30以上0.80未満に,例えば,0.30以上0.40未満或いは0.40以上0.8未満等としてもよい。
酸化コバルトは,Mn3+イオンによる赤紫色の着色を消色する効果を有する。酸化コバルトの含有は必須ではないが,酸化コバルトを含有させることによって刺激純度(Pe)を下げる効果がある。刺激純度が下がるとガラスの透明感が増し,ガラス容器に入れられた内容物がよりクリアに見える。同時に主波長が短波長側にシフトするが,刺激純度が下がるため,ガラスに青味が生じない。酸化コバルトの含有量はCoO換算で0.0004重量%以下の量で含有させることができる。酸化コバルトの量が0.0004重量%を超えると,明度が低下し,ガラスの透明感が損なわれるおそれがある。ガラスの透明感等を考慮すると,酸化コバルトの含有量は,CoO換算で0.00035重量%以下であることがより好ましい。
本発明の紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラスには,SOを含有させてもよい。SOを含有させる場合,0.15〜0.30重量%含有することが好ましい。SOは,芒硝とカーボンの組合せで原料バッチに添加された清澄剤のガラス中の残留分であってよく,その量が0.15〜0.30重量%となるように,芒硝,カーボン及びその他の原料バッチ,フリットの酸化還元性を支配する酸化剤,還元剤の量を決定することができ,また連続溶融炉等の炉の雰囲気を調整することができる。ガラス中のSO含有量が0.15重量%未満であると,ガラスが還元性側に偏り,Vに対するV,VOの比率及びFeに対するFeOの比率が高くなると共に,MnOに対するMnの比率が低くなるために,ガラスに緑色乃至青味を生じるおそれがある。逆に,ガラス中のSO含有量が0.30重量%を超えると,ガラス中に泡が残るおそれがある。ガラスの淡緑色乃至淡青色着色の防止,ガラス中のシード等を考慮すると,ガラス中のSO含有量は,0.20〜0.28重量%に制御されることがより好ましい。
着色フリットは,その製造用原料混合物100重量部中硝酸ナトリウム換算で6重量部以下の硝酸イオン(NO3−)を含有するバッチ組成物から製造されたものであることが好ましい。但し,着色フリットの製造用原料混合物100重量部中の硝酸イオン含有量が硝酸ナトリウム換算で1.5重量部未満であると,得られたガラス中のMnOに対するMnの比率が低くなり,十分な消色効果が得られないおそれがある。Mn3+イオンによる消色効果を考慮すると,着色フリットの製造用原料混合物100重量部中の硝酸イオン含有量は硝酸ナトリウム換算で4.0〜6.0重量部であることがより好ましく,ガラスが必要以上に酸化性にならない程度の量の硝酸イオンを含有させることができる。
本発明の紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラスの組成は,優れた化学的耐久性があり,失透するおそれがないこと,及び溶融の適度の容易性等を考慮すると,SiO含有量65〜75重量%,Al含有量0〜5重量%,CaO含有量6〜15重量%,MgO含有量0〜4重量%,NaO含有量10〜17重量%,KO含有量0〜4重量%,Fe含有量0〜0.08重量%,FeO含有量0〜0.01重量%,SO0.15〜0.30重量%,酸化バナジウム(V換算)0.02〜0.06重量%,酸化マンガン含有量(MnO換算)0.03〜0.20重量%,酸化アンチモン含有量(Sb換算)0.005〜0.06重量%及び酸化コバルト含有量(CoO換算)0〜0.0004重量%であることが好ましい。SiOはガラス形成酸化物であり,65〜75重量%含有させることが好ましい。SiOの含有量が65重量%未満であると,ガラスの化学的耐久性が低下するおそれがあり,逆に75重量%を超えると,失透し易くなる傾向が生じるためである。ガラスの化学的耐久性,失透性等を考慮すると,SiOは68〜74重量%含有させることがより好ましい。
Alはガラス中間酸化物であり,ガラスの化学的耐久性を向上させる効果を有する。Alの含有は必須ではないが,含有させる場合は5重量%以下であることが好ましい。Alの含有量が5重量%を超えると,溶融が困難になるおそれがある。ガラスの化学的耐久性,溶融性等を考慮すると,Alは1〜4重量%含有させることがより好ましい。CaOはガラス修飾酸化物であり,ガラスの化学的耐久性を向上させる効果を有すると共に,溶融性を改善する。CaOは,6〜15重量%含有させることが好ましい。CaOの含有量が6重量%未満であると,化学的耐久性が不十分となるおそれがあり,逆に15重量%を超えると,失透し易くなる傾向がある。ガラスの化学的耐久性,溶融性,失透性等を考慮すると,CaOは8〜13重量%含有させることがより好ましい。MgOはガラス修飾酸化物であり,CaOと同様に,ガラスの化学的耐久性を向上させる効果を有すると共に,溶融性を改善する。MgOの含有は必須ではないが,含有させる場合は4重量%以下であることが好ましい。MgOの含有量が4重量%を超えると,失透し易くなる傾向があるためである。ガラスの化学的耐久性,溶融性,失透性等を考慮すると,MgOは0.1〜3重量%含有させることがより好ましい。NaOはガラス修飾酸化物であり,原料の溶解を促進する効果を有する。NaOは,10〜17重量%含有させることが好ましい。NaOの含有量が10重量%未満であると,ガラスの溶融が困難になり,逆に17重量%を超えると,ガラスの化学的耐久性が低下するおそれがあるためである。ガラスの溶融性,化学的耐久性等を考慮すると,NaOは11〜15重量%含有させることがより好ましい。
Oはガラス修飾酸化物であり,NaOと同様に,原料の溶解を促進する効果を有する。KOの含有は必須ではないが,含有させる場合は4重量%以下であることが好ましい。KOの含有量が4重量%を超えると,失透し易くなる傾向がある。ガラスの溶融性,失透性等を考慮すると,KOは0.1〜3重量%含有させることがより好ましい。Feは,ガラスの原料バッチの珪砂に不純物として含まれる鉄から不可避的に生成する成分である。本発明の紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラス中には含有される必要はなく,全く含有されないことが好ましい。Feの含有量は,ガラス原料用として販売されている珪砂を用いると,通常は0.08重量%以下となる。Feの含有量が0.08重量%を超えると,Fe3+イオンによる黄緑色の着色をMn3+イオンで消色することが困難になる。ガラスの着色防止等を考慮すると,Feは0.06重量%以下であることがより好ましく,0.04重量%以下であることが更に好ましい。FeOは,ガラスの原料バッチの珪砂に不純物として含まれる鉄から,ガラス溶融過程で不可避的に生成する成分である。本発明の紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラスを得るには不必要な成分であり,その含有量は0.01重量%以下であることが好ましい。FeOの含有量が0.01重量%を超えると,ガラスに青味が生じるおそれがある。ガラスを確実に無色透明とするためには,FeOの含有量は0.006重量%以下であることがより好ましく,0.004重量%以下であることが更に好ましい。
上記の組成範囲とすることにより,試料の厚み3.5mmで測定した透過率曲線において,波長330nmにおける透過率が好ましくは20%以下,より好ましくは10%以下であり,かつ波長430〜780nmの可視域において特定波長域の吸収がなく80%以上,より好ましくは83%以上,更に好ましくは86%以上,特に好ましくは88%以上の透過率を有する,紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラスを得ることができる。波長330nmにおける透過率が20%以下,特に10%以下であると,ガラス容器として用いた場合,容器内の飲料等の内容物へ影響を与える紫外線の侵入を実質的に遮断することができ,内容物の紫外線による着色,変色や,色素の分解による褪色,香味の劣化等を防止することができる。波長330nmにおける透過率は,7%以下であることが更に好ましく,5%以下であることがなお一層好ましい。また,波長430〜780nmの可視域において特定波長域の吸収がなく透過率が80%以上であると,ガラス容器として用いた場合,内容物を鮮明に見せることができる。波長430〜780nmの可視域において透過率が80%未満の領域があると,ガラス容器の透明感が損なわれたり,薄く着色する場合がある。更に,本発明のガラスを建築用,車両用板ガラスとして使用した場合,日焼け防止等の紫外線遮蔽効果を十分に発揮することができる。また,本発明の紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラスは,厚み9〜11mmの試料を測定して得られるデータに基づき試料の厚みが10mmの場合について下記の方法により換算により算出される値として,明度(Y)80%以上,主波長(λd)540〜585nm,刺激純度(Pe)2.2%以下であることが好ましい。可視域に特定波長の吸収を有しないこの種のガラスにおいては,主波長(λd)が540nm未満であるとガラスに青味が生じ,逆に585nmを超えるとガラスに赤味を生じるおそれがある。更に,ガラス中の酸化バナジウム,酸化マンガン,酸化アンチモンの含有量及び含有比,酸化コバルトの含有量を制御することにより,試料の厚み9〜11mmで得たデータから厚み10mmにおける値に換算した値として,明度(Y)82%以上,主波長(λd)540〜575nm,刺激純度(Pe)2.0%以下の一層無色感の強い紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラスを得ることができる。
上記において,基準厚み(10mm)での各波長における明度(Y)(物体色の三刺激値のうちY),主波長(λd),及び刺激純度(Pe)は,厚み9〜11mm(t1)の試料を測定して得られるデータから,次式,
Figure 2013166683
により換算される基準厚み(10mm)での各波長における換算後透過率から,JIS Z8701−1995(the CIE 1931 standard colorimetric system 及び
the CIE 1964 supplementary standard colorimetric systemに準ずる)に基づいて求められる。
本発明の紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラス及びガラス容器の製造は,例えば次のようにして行うことができる。即ち,珪砂100重量部に対して,ソーダ灰25〜36重量部,石灰石23〜33重量部,カーボン(純度100重量%として)0.026〜0.13重量部,芒硝1.0〜3.0重量部の比率で各原料が含まれるバッチ組成物を1400〜1500℃で溶融し,作業室で1200〜1350℃に調整し,これに,1270〜1330℃のフィーダーにおいて酸化バナジウム,酸化マンガン,酸化アンチモンを含有する着色フリットに,必要に応じてコバルトを含有する着色フリットを添加するか又は酸化バナジウム,酸化マンガン,酸化アンチモン,酸化コバルトを含有する着色フリットを添加して攪拌した後,ゴブを成形機に入れ,700〜1000℃の間で容器形状に成形する。成形されたガラス容器を,500〜600℃で歪を取り除くために徐冷炉に導入し,30分〜2時間で常温まで冷却して製品とする。本発明のガラスから板ガラスを成形する場合には,キャスティング−プレス法,フロート法,ダウンドロー法,引上法等の常法を用いることができる。なお,上記のバッチ組成物中のカーボンの比率は,カーボン純度100重量%の場合の数値であり,使用するカーボンの純度が異なる場合には,それに応じて比率を変更する。また,珪砂100重量部に対するカーボン(純度100重量%)及び芒硝の量は,それぞれ0.03〜0.07重量部,1.2〜2.0重量部であることがより好ましい。ソーダライムシリカ系ガラスには,通常数重量%程度のAl成分が含まれているが,珪砂中に不純物として含有されているAl成分が少ない場合には,上記の原料の他に,更にアルミナ,水酸化アルミニウム,長石類等の原料を加えて組成を調整することができる。カレットを使用する場合には,カレット中のSO,酸化バナジウム,酸化マンガン,酸化アンチモン,酸化鉄,酸化コバルト等の含有量に応じて,バッチの調合比及び着色フリットの添加量を調整することができる。また,バッチに酸化コバルトが含有される場合は,コバルトを含有する着色フリットの添加量を調整することができる。
上記の方法において着色フリットとして,酸化バナジウム,酸化マンガン,及び酸化アンチモンを含有する着色フリットと,これらを含有せず酸化コバルトを含有するフリットとの2種類を組み合わせて用いてもよく,また,酸化バナジウム,酸化マンガン,酸化アンチモン,及び酸化コバルトを全て含有する1種類のフリットのみを用いてもよい。フィーダーにおいて溶融ガラスに添加する着色フリットとしては,それぞれの着色成分を含有する硼珪酸塩系等の低融点ガラスからなるものを使用することができる。
着色フリット未添加の溶融ガラスにフィーダーにおいて添加する着色フリットは,それが酸化コバルトを含有するものであるか否かを問わず,酸化バナジウム濃度がV換算で1.5〜5重量%,酸化マンガン濃度がMnO換算で3〜11重量%(例えば,6〜11重量%),及び酸化アンチモン濃度がSb換算で0.25〜6重量%(例えば,0.25〜5重量%)であることが好ましく,これら3種の成分の合計濃度(又は,酸化コバルトを更に含有する場合はこれも加えた4種の成分の合計濃度)が6〜15重量%(例えば,11〜15重量%)であることが好ましい。合計濃度が6重量%未満の着色フリットであると,溶融ガラスへの添加量を過度に増やさなければならなくなり,溶融ガラスの温度が下がって泡切れが悪くなる傾向が生じる。合計濃度が6重量%以上であればそのような傾向が生じるのを防止でき,11重量%以上であると特に確実に防止できる。逆に,合計濃度が15重量%を超える着色フリットは,その製造自体が困難であると共に,溶融ガラスへの添加量をその分少なくしなければならず,溶融ガラス中の着色フリットの分散が均一になりにくい。
酸化バナジウム,酸化マンガン,及び酸化アンチモンを含有する着色フリットを,着色フリット未添加の溶融ガラス100重量部に添加して本発明の紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラスを得ようとするときの着色フリットの添加量範囲は,次のようにして簡単に求められる。すなわち,目的とするガラスについて,設定した酸化バナジウム含有量の範囲をVmin〜Vmax(重量%),酸化マンガンのそれをMnmin〜Mnmax(重量%),酸化アンチモンのそれをSbmin〜Sbmax(重量%)とし,用いる着色フリットについて測定された酸化バナジウム濃度がa重量%,酸化マンガン濃度がb重量%,酸化アンチモン濃度がc重量%である場合,着色フリットの添加量をW(重量部),とするとき,添加後のガラス中において,
(a)酸化バナジウムの含有量が上記範囲に入るには次式(1)が,
Vmin/100≦(a/100)×W/(100+W)≦Vmax/100・・・・(1)
(b)酸化マンガンの含有量が上記範囲に入るには次式(2)が,
Mnmin/100≦(b/100)×W/(100+W)≦Mnmax/100・・・・(2)
(c)酸化アンチモンの含有量が上記範囲に入るには次式(3)が,
Sbmin/100≦(c/100)×W/(100+W)≦Sbmax/100・・・・(3)
それぞれ満たされる必要がある。
式(1)〜(3)を変形すると,次式(1’)〜(3’)が,それぞれ得られる。
100/{(a/Vmin)-1}≦W≦100/{(a/Vmax)-1} ・・・・(1’)
100/{(b/Mnmin)-1}≦W≦100/{(b/Mnmax)-1} ・・・・(2’)
100/{(c/Sbmin)-1}≦W≦100/{(c/Sbmax)-1} ・・・・(3’)
従って,用いる着色フリットにおけるa,b,cの値を測定して,式(1’)〜(3’)に代入すれば,Wの範囲が式毎に求まるから,それら全てが重複する領域として,着色フリットの添加量Wの範囲が求まる。
なお,フィーダーにおいて,酸化バナジウム,酸化マンガン,及び酸化アンチモンの何れも含有せず酸化コバルトを含有する別個の着色フリットを用いて溶融ガラスに酸化コバルトを添加する場合,当該着色フリット中の酸化コバルト濃度はCoO換算で0.1〜1重量%であることが好ましく,着色フリット未添加の溶融ガラス100重量部への当該着色フリットの添加量は,好ましくは0.4重量部以下,より好ましくは0.35重量部以下である。
また,フィーダーにおいて,酸化バナジウム,酸化マンガン,及び酸化アンチモンと共に酸化コバルトをも含有する着色フリットを用いて溶融ガラスに酸化コバルトを添加する場合,当該着色フリット中の酸化コバルト濃度が,CoO換算で例えば0.025重量%である場合,着色フリット未添加の溶融ガラス100重量部への当該着色フリットの添加量は,酸化コバルトの量のみでみる限り,好ましくは1.6重量部以下,より好ましくは1.4重量部以下である。また例えば,当該着色フリット中の酸化コバルト濃度が,CoO換算で0.02重量%である場合,着色フリット未添加の溶融ガラス100重量部への当該着色フリットの添加量は,酸化コバルトの量のみでみる限り,好ましくは2.0重量部以下,より好ましくは1.75重量部以下である。
以下に,実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが,本発明がそれらの実施例により限定されることは意図しない。実施例及び比較例において,明度(Y),主波長(λd),刺激純度(Pe)については,9〜11mm厚に鏡面研磨したサンプルを分光光度計[(株)日立製作所,U−3010]で測定して得た透過率曲線から,JIS Z 8701−1995に記載のCIE法に基づいて計算し,10mmにおける値に換算した。なお,屈折率nは,1.5とした。また,330nm及び430〜780nmの可視域における透過率は,3.5mm厚に鏡面研磨したサンプルを同分光光度計で測定して得た透過率曲線から得た。ガラス組成の分析は,蛍光X線分析装置[(株)リガク,RIX3100]を用いて行った。
〔実施例1〕 ガラス溶融実験
試料として下記の標準組成のソーダーライムシリカ系ガラスを電気炉内で常温から1450℃まで昇温して溶融し,1450℃到達後30分間保持した。その後,1280℃まで降温し,20分間保持した。この溶融ガラス100重量部に対し,3.001重量%(V換算)の酸化バナジウム,9.002重量%(MnO換算)の酸化マンガン,0.6重量%(Sb換算)の酸化アンチモンを含有する着色フリット1.333重量部を電気炉上部投入口から溶融ガラスに投入し,15分保持した。その後,炉内ガラス攪拌装置にて30分間,均一に攪拌し,攪拌終了後,1280℃,30分保持した後,炉内から取出し成形,徐冷した。尚,電気炉内は窒素ガスを充填し,燃焼排ガス分析計[ホダカ(株),HT−1600N]にて常時測定を行い,酸素濃度を2%に保持した。得られたガラスから測定用サンプルを切り出して研磨し,分光光度計で透過率曲線を求めた。このガラスは,試料厚さ10mm換算で,明度(Y)が87.1%,主波長(λd)が565.3nm,刺激純度(Pe)が1.87%であった。また330nmにおいて,透過率は6.0%であった。430〜780nmの可視域において,透過率は88%以上であり,特定波長域の吸収は認められなかった。
<標準組成>
SiO 73重量%
Al 1.9重量%
CaO 11.1重量%
MgO 0.16重量%
Na 12.5重量%
O 1.2重量%
SO 0.25重量%
Fe 0.035重量%
〔比較例1a〕 酸化雰囲気条件下でのガラス製造
電気炉内溶融雰囲気を酸化雰囲気条件(酸素濃度20.9%)とし,着色フリットとして表2の該当欄に示す成分を含有するものを用いた以外は,実施例1と同様の条件で実験し,物性測定を行った。
〔比較例1b〕 還元雰囲気条件下でのガラス製造
電気炉内溶融雰囲気を還元雰囲気条件(酸素濃度2.0%)とし,着色フリットとして表2の該当欄に示す成分を含有するものを用いた以外は,実施例1と同様の条件で実験し,物性測定を行った。
〔実施例2〜13,比較例2〜3〕
着色フリットの種類を下記の表1,2の該当欄に示すとおりに変更した以外は,実施例1と同様の条件で実験し,物性測定を行った。
〔比較例4〕
上記の標準組成のソーダーライムシリカ系ガラスについて,物性測定を行った。
〔結果〕
着色酸化物の組成,結果を次の表1及び2にまとめて示す。
Figure 2013166683
Figure 2013166683
(1)比較例1a及び1bの結果
還元雰囲気条件で溶融して製造した比較例1bのガラスは,酸化条件でこれを行った比較例1aのガラスより主波長(λd)が短波長側に6.6nmシフトした。これは還元雰囲気下では酸化マンガン中のMn3+イオンが減少し,消色効果が減少したことによるものである。このことは,フィーダ内の様な還元雰囲気下では酸化マンガンの消色効果が減少するため,溶融実験も,実際の生産条件に近い還元雰囲気(酸素濃度2%)で実施したものでなければ,得られるデータに信頼性が無いことを示している。
比較例2及び3の結果
比較例2のガラスに対し,酸化剤として硝酸ソーダ添加して製造したフリットを添加した比較例3のガラスでは,主波長(λd)が長波長側に1.5nmシフトした。これは硝酸ソーダの酸化力がガラス中のMn3+イオンを増大させ,消色効果が増大していることを意味し,硝酸ソーダが酸化マンガンの着色に寄与していると考えられる。
(2)実施例1〜4の結果
実施例1〜4のガラスには酸化剤として酸化アンチモンが添加されている。図1に纏めて示すように,還元条件で製造されたにも拘わらず,比較例1b,比較例2及び比較例3のガラスに対して,実施例1〜4のガラスは全て何れも主波長(λd)が長波長側にシフトし,かつ,酸化アンチモンの含有率が高くなる程,それだけ長波長側にシフトし,酸化マンガンの消色効果が増大している。また,330nmの透過率も低くなっており,紫外線吸収効果も増大している。
(3)実施例5の結果
実施例5のガラスでは,製造に用いた着色フリット中に酸化コバルトを0.025%含有させてあり,その他の着色フリット組成は実施例4の場合と同じである。実施例5のガラス中の酸化コバルトは,CoO換算で0.00033%である。実施例4と比較して,実施例5のガラスは,明度(Y)が2.2%低く,主波長(λd)が25.3nm低く,刺激純度(Pe)が1.36%低くなっている。ここで注目すべき項目は刺激純度が大幅に下がっていることにある。刺激純度が大幅に下がった効果で,ガラスの透明感が増し,よりクリア感が増している。なお,主波長が大きく低下しているが,青みは無い。
以下に示す実施例6〜28において,着色フリットの種類を表3〜8の該当箇所に示すとおりに変更した以外は,実施例1と同様の条件で実験し物性測定を行った。なお,これらのうち実施例14及び23〜25においては,着色フリットを2種併用した。以下に各実施例における方法と結果を示す。
〔実施例6〕
ガラス組成(重量%)中の酸化アンチモン(Sb換算)を実施例4の0.039重量%に対して0.06重量%に増やしたが,色調値及び透過率は同等の結果となった。ガラスの色は無色透明である。酸化バナジウム(V換算)及び酸化マンガン(MnO換算)のガラス組成(重量%)が同じである比較例2に比べて,主波長(λd)が5.5nm長波長側にシフトし,酸化マンガンの消色効果が増大しており,無色透明感も増大している。
〔実施例7,8〕
実施例6に対して実施例7及び実施例8はガラス組成(重量%)中の酸化マンガン含有量を下げた。その結果,透過率(Y)が上昇,刺激純度(Pe)が下がり,ガラスの無色透明感がより増した。ガラスの無色透明感は実施例7よりも酸化マンガン含有率の少ない実施例8の方で更に増している。また,330nmの紫外線吸収効果も実施例6と同等である。
〔実施例9〕
実施例8に比べて,ガラス組成(重量%)中の酸化マンガン(MnO換算)を0.065重量%及び酸化アンチモン(Sb換算)を0.040重量%に減らした。その結果,実施例8よりも主波長(λd)が2.5nm短波長側にシフトしたが,ガラスの無色透明感は同等である。酸化バナジウムの緑着色が残っている比較例1bと比較すると,実施例9では,主波長(λd)が4.3nm長波長側にシフトし,ガラスは無色透明となった。この結果,酸化剤である硝酸ソーダだけを使用するよりも,酸化アンチモンの組合せで使用する方が消色効果の増大に有利であることが分かる。
〔実施例10〜13〕
ガラス組成(重量%)中の酸化バナジウム(V換算)0.03重量%,酸化マンガン(MnO換算)0.100重量%を同じとし,酸化アンチモンの重量%を変化させた。酸化アンチモンの含有量増と共にλdは長波長側へシフトし,330nmの紫外線透過率は減少方向となった。色は実施例10〜13のガラスは全て無色透明である。
〔実施例14〕
実施例14のガラスでは,酸化コバルトを含有する着色フリットと実施例13で使用した着色フリットを混合した。ガラス組成(重量%)中の酸化コバルトはCoO換算で0.00025重量%である。実施例13と比較して,実施例14のガラスは,明度(Y)が2.0%低く,主波長(λd)が15.4nm低く,刺激純度(Pe)が1.13%低くなっている。実施例5のガラスと同様,刺激純度が大幅に下がった効果で,ガラスの透明感が増し,よりクリア感が増している。なお,主波長が大きく低下しているが,青みは無い。
〔実施例15〕
実施例13のガラスに対して,ガラス組成(重量%)中の酸化マンガン(MnO換算)のみを0.08重量%に減らした。実施例13と比較して,実施例15のガラスは,明度(Y)が0.8%高く,主波長(λd)が3.5nm低く,刺激純度(Pe)が0.2%低くなっている。明度(Y)が高くなり,刺激純度(Pe)が低くなったため,実施例13のガラスよりも透明感が増した。主波長(λd)が低くなっているが,酸化マンガンの消色効果は十分であり,ガラスも無色透明である。
〔実施例16〕
実施例15のガラスに対して,ガラス組成(重量%)中の酸化マンガン(MnO換算)のみを0.065重量%に減らした。実施例15と比較して,実施例16のガラスは,明度(Y)が0.2%高く,主波長(λd)が0.4nm高く,刺激純度(Pe)が0.08%低くなっている。明度(Y)が高くなり,刺激純度(Pe)が低くなったため,実施例15のガラスよりも透明感が増した。主波長(λd)も同等であり,酸化マンガンの消色効果は十分であり,ガラスも無色透明である。
〔実施例17〕
実施例16のガラスに対して,ガラス組成(重量%)中の酸化マンガン(MnO換算)のみを0.055重量%に減らした。実施例16と比較して,実施例17のガラスは,明度(Y)が0.2%高く,主波長(λd)が3.0nm低く,刺激純度(Pe)が0.05%低くなっている。明度(Y)が高くなり,刺激純度(Pe)が低くなったため,実施例16のガラスよりも透明感が増した。主波長(λd)が低くなっているが,酸化マンガンの消色効果はまだ十分にあり,ガラスも無色透明である。ガラス組成(重量%)中の酸化マンガン(MnO換算)を0.055重量%まで減らしてもガラスの透明感アップ及び消色効果を維持できているのは,酸化アンチモンと酸化剤である硝酸ソーダーとの組合せによる何らかの相乗効果によるものではないかと考えられる。
〔実施例18〕
実施例17のガラスに対して,ガラス組成(重量%)中の酸化アンチモン(Sb換算)のみを0.040重量%に減らした。実施例17と比較して,実施例18のガラスは,明度(Y)が0.1%高く,主波長(λd)が1.0nm低く,刺激純度(Pe)が0.01%低くなっている。明度(Y)及び刺激純度(Pe)は実施例17と同等であり,透明感も同等である。主波長(λd)が低くなっているが,酸化マンガンの消色効果はまだ十分にあり,ガラスも無色透明であり,紫外線透過率効果も十分にある。
〔実施例19,20〕
実施例19,実施例20はガラス組成(重量%)中の酸化バナジウム(V換算)が0.02%であり,酸化マンガン(MnO換算)は0.03重量%である。ガラス組成(重量%)中の酸化アンチモンのみを変化させた。酸化アンチモン(Sb換算)0.04重量%の実施例20の方がλdで1.3nm高く,酸化マンガンの消色効果が高くなった。330nmの紫外線透過率においても実施例20の方が2.6%吸収効果が増大している。尚,実施例19,実施例20共に,色調は無色透明であり,紫外線透過率は20%以下である。酸化マンガンの消色効果はまだ十分にあり,ガラスも無色透明である。酸化マンガン(MnO換算)を0.03重量%まで減らしてもガラスの透明感アップ及び消色効果を維持できているのは,酸化アンチモンと酸化剤である硝酸ソーダーとの組合せによる何らかの相乗効果によるものではないかと考えられる。
〔実施例21〕
ガラス組成(重量%)中の酸化バナジウム(V換算)を0.025重量%にし,V/MnO比を0.73にした。ガラスは無色透明であり,330nmの紫外線透過率は14.2%となった。ガラス組成(重量%)中の酸化マンガン(MnO換算)を0.035%に下げても消色効果は維持された。
〔実施例22〕
実施例21に対し,ガラス組成(重量%)中の酸化マンガン,酸化アンチモンを増やした。ガラスは無色透明であり,330nmの紫外線透過率は12.5%となった。実施例21と比べて330nmの紫外線透過率は1.7%減少した。紫外線透過率の減少は酸化アンチモン増の効果によるものである。
〔実施例23,24〕
実施例23及び実施例24のガラスは酸化バナジウム,酸化マンガン及び酸化アンチモンを含有するフリットと酸化コバルトを含有するフリットを混合して得られたガラスである。実施例23のガラスは,ガラス組成(重量%)中の酸化アンチモン(Sb換算)は0.005%であり,実施例24のガラスは0.06%である。その他の点では,両者のガラス組成は同じである。実施例23のガラスと実施例24のガラスの色調値はほぼ同等である。これにはガラス組成(重量%)中の酸化コバルト(0.0003重量%)が大きく影響しているものと思われる。330nmの紫外線透過率も約2%であり,ほぼ同等である。しかし,実施例23のガラス及び実施例24のガラスは無色透明であり,ガラスのクリア感もある。330nmにおける紫外線透過率は,実施例23,実施例24ともに2%以下と非常に低い。
〔実施例25〕
実施例24のガラスに対して,ガラス組成(重量%)中の酸化マンガン(MnO換算)のみを0.16重量%に増やした。実施例24と比較して,実施例25のガラスは,明度(Y)が1.5%低く,主波長(λd)が8.5nm高く,刺激純度(Pe)が0.37%高くなっているが,無色透明である。330nmにおける紫外線透過率は1.8%と非常に低い。
〔実施例26〕
ガラス組成(重量%)中の酸化バナジウム(V換算)0.06重量%,酸化マンガン(MnO換算)0.085重量%とし,V/MnO比を0.71とした。酸化アンチモン(Sb換算)は0.04重量%とした。無色透明であり,330nmにおける紫外線透過率は1.9%と非常に低い。
〔実施例27〕
実施例26のガラスに対して,ガラス組成(重量%)中の酸化マンガン(MnO換算)のみを0.075重量%に減らし,V/MnO比を0.80とした。実施例26と比較して,実施例27のガラスは,明度(Y)が0.3%高く,主波長(λd)が0.9nm低く,刺激純度(Pe)が0.11%低くなっている。実施例27のガラスは実施例26のガラスよりも更にクリア感の高い無色透明ガラスとなった。330nmにおける紫外線透過率は1.9%と非常に低い。
〔実施例28〕
実施例27のガラスに対して,ガラス組成(重量%)中の酸化アンチモン(Sb換算)のみを0.020重量%に減らした。実施例27のガラスと比較して,実施例28のガラスは,明度(Y)が0.3%高く,主波長(λd)が2.4nm低く,刺激純度(Pe)が0.13%低くなっており,実施例27のガラスより更にクリア感の高い無色透明ガラスとなった。
実施例6〜28の条件及び結果を以下の表3〜8に纏めて示す。
Figure 2013166683
Figure 2013166683
Figure 2013166683
Figure 2013166683
Figure 2013166683
Figure 2013166683
本発明によれば,産業規模でのガラス製造工程において,高効率で安定した消色効果を達成でき,可視域において高い光線透過率を維持した,紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラスを得るために利用することができる。本発明の当該ガラスは,容器の形態とした場合内容物を鮮明に見せることができると同時に,内容物の紫外線による着色,変色,褪色や,香味の劣化等も防止できる点において,有用性が高い。また,本発明の当該ガラスは,通常の無色透明ガラスのカレットとして再利用することができるという利点も有する。

Claims (8)

  1. 酸化バナジウム,酸化マンガン,及び酸化アンチモンを含有し,酸化バナジウムの含有量がV換算で0.02〜0.06重量%,酸化マンガンの含有量がMnO換算で0.03〜0.20重量%,及び酸化アンチモンの含有量がSb換算で0.005〜0.06重量%であることを特徴とする,紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラス。
  2. 酸化バナジウムと酸化マンガンの重量比が,V/MnO換算で0.1以上0.6未満である請求項1の紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラス。
  3. 酸化バナジウムと酸化マンガンの重量比が,V/MnO換算で0.6以上0.9未満である請求項1の紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラス。
  4. 酸化コバルトの含有量が,CoO換算で0.0004重量%以下である請求項1〜3の何れかの紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラス。
  5. SOの含有量が,0.15〜0.30重量%である請求項1〜4の何れかの紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラス。
  6. 試料の厚み3.5mmで測定した透過率曲線において,波長330nmにおける透過率が20%以下であり,かつ波長430〜780nmの可視域において特定波長域の吸収がなく80%以上の透過率を有する,請求項1〜5の何れかの紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラス。
  7. 試料の厚み3.5mmで測定した透過率曲線において,波長330nmにおける透過率が10%以下であり,かつ波長430〜780nmの可視域において特定波長域の吸収がなく80%以上の透過率を有する,請求項1〜5の何れかの紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラス。
  8. 請求項1〜7の何れかの紫外線吸収無色透明ソーダライムシリカ系ガラスを成形してなるガラス容器。
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