JP2013165658A - バーチャルセットプランター - Google Patents

Abstract

【課題】灌水や施肥などの手入れを必要とせず、常に新鮮な色合いを長く保持するので、新鮮な夢となる仮想世界が自在に演出でき、いつまでも鑑賞により深く堪能して心のなごみとなり得るバーチャルセットプランターを提供する。
【解決手段】幅広い凹底を有するプランターに、その凹底に敷き詰めた砂などの床の上に、バーチャルセットとして少なくとも草花や樹木が生えたようにその細工を配置して仮想的な小世界の風景又は情景等を具現し、その草花や樹木が現実の草花や樹木の一部を切り取った素材にプリザーブド加工を施して現実の草花や樹木に似せて作られている。
【選択図】 図１

Description

この発明は、仮想の風景や景色、情景等を小物細工のセットで演出するバーチャルセットプランターに関する。

従来、この種のバーチャルセットプランターとしては、ガーディニング用のコンテナ（プランター）にミニチュアサイズの小物として、家、レンガ、砂利、柵、苔等を配して箱庭風に表現したミニチュアガーデンキッドの提案（特許文献１）があるほか、海底の風景、サファリの風景、少女の理想的な室内生活の情景等を表すことのできるバーチャルセットの提案（特許文献２）があり、さらには、ミニチュア模型を台座上に配列して、電気機器を備えて室内の情景を具現させるジオラマ玩具の提案（特許文献３）がなされている。

特開２００２−５２２６７号公報 実用新案登録第３１１５１４４号公報 実用新案登録第３０９５３２３号公報

従来の提案によれば、模型、キット等と称するセットによって、バーチャルな風景や情景等を表し、あるいは表すようにしたものであるが、それらの模型やキット等は木の彫刻や、粘土細工であったり、プラスチック製品であったりしたので、見た感じにおいて現実味に欠け、また、自然の情景に草花や樹木を用いると、管理が大変であるほか、従来の造花，人工樹木などではその保存のために乾燥されるので、この点でも現実性に乏しく、しかも退色しやすいという問題があった。

この発明は、上記のような実情に鑑みて、灌水や施肥などの手入れを必要とせず、常に新鮮な色合いを長く保持するので、新鮮な夢となる仮想世界が自在に演出でき、いつまでも鑑賞により深く堪能して心のなごみとなり得るバーチャルセットプランターを提供することを課題とした。

上記の課題を解決するために、この発明は、幅広い凹底を有するプランターに、その凹底に敷き詰めた砂などの床の上に、バーチャルセットとして少なくとも草花や樹木が生えたようにその細工を配置して仮想的な小世界の風景又は情景等を具現し、その草花や樹木が現実の草花や樹木の一部を切り取った素材にプリザーブド加工を施して現実の草花や樹木に似せて作られていることを特徴とするバーチャルセットプランターを提供する。

バーチャルセットプランターを上記のように構成したから、セットの草花や樹木には植物が素材として使用され、これに着色により色合いが出されているため、自由に色合いが出されるとともにその色合いが長く持続する。

以上説明したように、この発明のバーチャルセットプランターによれば、セットを構成する細工、特に草花や樹木の着色により常に新鮮な色合いを保持するので、退色するようなことに制約されることなく、新鮮な夢となる仮想世界が自在に演出でき、その自由な演出により観る者に深くいつまでも堪能させ心のやすらぎとなるという優れた効果がある。

この発明の第１実施例を示すバーチャルセットプランターの斜視図である。 同実施例のバーチャルセットプランターを横から見た断面図である。 第２実施例を示すバーチャルセットプランターの斜視図である。 第３実施例を示すバーチャルセットプランターの斜視図である。 第４実施例を示すバーチャルセットプランターの斜視図である。

この発明においてプランター１は、バーチャルセット（虚像の実質上の仮想的な情景、景色）の設定に必須であって、そのための凹底が奥行があり幅広く掘ったように有するもので、そのようなものとして、鉢やガラス瓶はもちろん、実施例１，２に示すような循環する無端の枠体が有効に使用でき、また、このバーチャルセットをジオラマ（遠近法を用いた小型のセット透視画）風に仕上げることもできる。

バーチャルセットは、少なくも草花や樹木が現実に生えているように表現されるもので、この細工にはプリザーブド加工の手法が用いられる。ちなみに、プリザーブド加工とは、草花の保存技術の一つであって、草花を有機溶剤で脱水，脱色する工程と、保存液としての不揮発性溶液で水分と置換する工程と、染料を用いて着色する工程と、乾燥させる工程等からなるものである。これにより、花や樹木の一部を切り取った素材にプリザーブド加工で現実の草花や樹木に似せると、着色が色鮮やかに表現され、枯れることも退色することもなくその状態が安定して保持される。

図１および図２は、一実施例を示したもので、そのバーチャルセットプランターＰは、プランター本体としての矩形の枠体１の中にアフリカの草原地帯に有する植物の茂みを仮想し、木３や草５、動物７、岩９などの細工や小片を配置してその情景が演出される。

枠体１は、前面および背面が抜けた短筒形であって、矩形の各隅角が丸く角が取られた形状であり白色のプラスチックで成形されている。循環する無端の形状であって、無限の宇宙を象形しているとも言える。また、内部の底面に広く浅く植物等を配置する凹底１１を設け、前端部には上壁にスリット１３を設け、スリット１３に前面を封じる窓ガラス１２が差し込まれている。また、後ろ面に固定して裏ガラス１３が嵌め込まれる。

凹底１１には、薄く砂床１６を敷き詰め、その上に樹木３、草５、岩７、動物９などを配置した。このプランター１が前後に抜ける枠体または額縁形状であるので、観る者の視覚が中の情景に集約され、印象づける集中効果が得られることはもとより、観る者の移動に伴い枠に対してセットの移動が視覚される結果、仮想の小世界に現実味が顕著に現れ，見る者をして草花５や樹木３の茂る世界に来たかと引き付けられることになる。

樹木３については、異なる他の植物を素材とし、枝の細い先端部を選んで採取する。草５でも同じ考えであるが、細かな雑草類については苔を採取し、これにプリザーブド加工を施した。そして、採取した素材について有機溶剤を用いて脱水、脱色し、次いで、不揮発性溶液を用いて水分と置換して染料を用いて着色させて乾燥して使用した。

岩７は、自然石で形の良いものを選び、動物９は、この例では、皮革の縫いぐるみに作って着色し、あるいは、木片を削り、粘土でこねて形作った。

図３は、前記実施例と類似した他の実施例を示したもので、プランター１は、これも同じように循環型であるが、四角い箱型であって、前後両面が抜けているが、プラスチックフイルムのシュリンク包装により被覆し、透明フイルム１５で透明体１４が設けられている。なお、前記実施例のバーチャルセットプランターＰにおいても、ガラスの代わりに透明フイルムで透明体を構成してもよい(図２参照)。

プランター１の内側には凹底１１が設けられ、樹木３や草５については、前記と同じようにプリザーブド加工により作られて砂床１６に定着されている。

図４は、プランター１に椀型の鉢を用い、そのなかに仮想的に釣り場を具現したものである。したがって、殊に釣り愛好家にとっては、これが傍にあることにより心がめぐり、心が癒される。ちなみに、セットの情景については、岩９，９の間に釣り人の人形１９が水辺２１に竿を垂れている。背景には樹木３や草５が生えている。陸であるか島であるかは想像に委ねられこれにも心がめぐる。

プランター１に、透明なガラス瓶が使用され、コルクの蓋２３がついている。瓶はボール型であって、内部に砂（カラーサンド）を床１６としてその上に草５を敷き、樹木３、岩９、動物７が配置される。この場合も、透明なボール型において小宇宙の天空が仮想されるといえる。

なお、上記実施例群は完成品について説明したが、本発明は、例えばキット等として製造販売され、本発明に係る完成品に至る場合も技術的範囲に含まれるものである。

１ プランター
３ 樹木
５ 草（草花）
７ 動物
８ スリット
９ 岩
１１ 凹底
１５ 窓ガラス
１６ 床

Claims (3)

1. 幅広い凹底を有するプランターに、その凹底に敷き詰めた砂などの床の上に、バーチャルセットとして少なくとも草花や樹木が生えたようにその細工を配置して仮想的な小世界の風景又は情景等を具現し、その草花や樹木が現実の草花や樹木の一部を切り取った素材にプリザーブド加工を施して現実の草花や樹木に似せて作られていることを特徴とするバーチャルセットプランター。
2. プランターは前後面が抜けた縦横に循環する短筒形の枠体であって、前記の幅広い凹底が内部の下端底面に形成され、前後両面が透明体により封じられ、透明体を通して草花や樹木等を視覚できるようにしたことを特徴とする請求項１記載のバーチャルセットプランター。
3. プランターの前端に透明体としての窓ガラスを差し込むスリットを形成し、該透明体をスリットに通して着脱可能に装着されていることを特徴とする請求項２記載のバーチャルセットプランター。
   
   
   
   
   

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