JP2013163988A - 電動ポンプ装置 - Google Patents
電動ポンプ装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013163988A JP2013163988A JP2012026486A JP2012026486A JP2013163988A JP 2013163988 A JP2013163988 A JP 2013163988A JP 2012026486 A JP2012026486 A JP 2012026486A JP 2012026486 A JP2012026486 A JP 2012026486A JP 2013163988 A JP2013163988 A JP 2013163988A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pump
- motor
- chamber
- housing
- electric pump
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Details And Applications Of Rotary Liquid Pumps (AREA)
- Details Of Reciprocating Pumps (AREA)
Abstract
【課題】モータ室の作動油量を調整することのできる電動ポンプ装置を提供する。
【解決手段】電動ポンプ装置1は、ポンプ室15を構成するポンプケース11と、ポンププレート12と、モータ室16を構成するモータケース13と、カバー14とからなるハウジング2を備え、作動油が吸入流路41の外部開口41aからモータ室16及び連通孔42を介してポンプ室15に吸入され、吐出流路43の外部開口43aから吐出されるようにした。また、ポンププレート12及びモータケース13にフランジ部53,54を形成し、フランジ部53,54にハウジング2をブラケット52に締結するための締結ボルト51が挿通される貫通孔55,56を形成した。そして、貫通孔55,56を締結ボルト51が挿通された状態で、鉛直方向と直交する中心軸線Lを中心としてハウジング2が回転することを許容する円弧形状とした。
【選択図】図1
【解決手段】電動ポンプ装置1は、ポンプ室15を構成するポンプケース11と、ポンププレート12と、モータ室16を構成するモータケース13と、カバー14とからなるハウジング2を備え、作動油が吸入流路41の外部開口41aからモータ室16及び連通孔42を介してポンプ室15に吸入され、吐出流路43の外部開口43aから吐出されるようにした。また、ポンププレート12及びモータケース13にフランジ部53,54を形成し、フランジ部53,54にハウジング2をブラケット52に締結するための締結ボルト51が挿通される貫通孔55,56を形成した。そして、貫通孔55,56を締結ボルト51が挿通された状態で、鉛直方向と直交する中心軸線Lを中心としてハウジング2が回転することを許容する円弧形状とした。
【選択図】図1
Description
本発明は、電動ポンプ装置に関する。
従来、ポンプをモータにより駆動して油圧を発生させる電動ポンプ装置として、ポンプとモータとを共通のハウジングに収容して一体化したものがある。こうした電動ポンプ装置は、例えば一時停車時にエンジンを自動停止する所謂アイドルストップ機能を備えた車両に搭載されており、アイドルストップ時におけるトランスミッション等への油圧供給を確保するようになっている。
また、こうした電動ポンプ装置には、ハウジング内におけるポンプが収容されるポンプ室とモータが収容されるモータ室とが連通孔を介して連通され、作動油がモータ室を介してポンプ室に供給されるもの(例えば、特許文献1)と、ポンプ室とモータ室とが気密に区画され、作動油がポンプ室に直接供給されるもの(例えば、特許文献2)とがある。そして、前者の電動ポンプ装置では、作動油によりモータを冷却することができるといった利点がある。
ところで、特許文献1のようにモータ室を作動油が流通する形式の電動ポンプ装置では、連通孔のモータ室内での相対的な鉛直方向位置に応じて、同モータ室内に貯留される作動油の量が決まる。そして、例えばモータ室内の作動油量を大きくすると、モータの冷却効率は高くなるが、モータのロータが回転する際の撹拌抵抗も大きくなることでロータを回転させるために必要なロータトルクが増大する。したがって、上記電動ポンプ装置では、作動油量がその用途や設置される周辺環境等に応じて最適な量となるように、連通孔の鉛直方向位置を設定することが好ましい。しかし、上記特許文献1には、連通孔(吸い込み通路)の鉛直方向位置を変更して作動油量を調整することに関しては何ら開示されていない。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、モータ室の作動油量を調整することのできる電動ポンプ装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、油圧を発生させるポンプと、前記ポンプを駆動するモータと、前記ポンプ及び前記モータを一体的に収容するとともに取付対象への取付部を有するハウジングとを備え、前記ハウジングには、前記モータが収容されるモータ室に開口する吸入口及び前記ポンプが収容されるポンプ室に開口する吐出口が形成されるとともに、前記モータ室と前記ポンプ室とを連通する連通孔が形成され、作動油は、前記吸入口から前記モータ室及び前記連通孔を介して前記ポンプ室に吸入され、前記吐出口から吐出される電動ポンプ装置において、前記取付部には、前記ハウジングを前記取付対象に締結するための締結部材が挿通される貫通孔が形成され、前記貫通孔は、該貫通孔に前記締結部材が挿通された状態で、鉛直方向と交差する基準線を中心として前記ハウジングが回転することを許容する形状とされたことを要旨とする。
上記構成によれば、基準線が鉛直方向と交差するため、ハウジングを該基準線周りに回転させることで連通孔のモータ室内での相対的な鉛直方向位置が変化することになる。したがって、ハウジングを回転させることで、モータ室の作動油量を様々な用途等に応じた最適な量に調整することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電動ポンプ装置において、前記吐出口は、前記基準線と同軸上に形成されたことを要旨とする。上記構成によれば、ハウジングを基準線周りに回転させても、吐出口の位置を一定に保つことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の電動ポンプ装置において、前記ハウジングには、前記取付対象に形成された凹部又は凸部に対して回転可能に嵌合する凸部又は凹部が前記基準線と同軸上に形成されたことを要旨とする。上記構成によれば、安定してハウジングを基準線周りに回転させることができる。
本発明によれば、モータ室の作動油量を調整することのできる電動ポンプ装置を提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示す電動ポンプ装置1は、例えばアイドルストップ機能を備えた車両に搭載され、アイドルストップ時におけるトランスミッション等への油圧供給を確保するために用いられる。同図に示すように、電動ポンプ装置1は、略円筒形状に形成されたハウジング2を備えている。ハウジング2内には、油圧を発生させるポンプ3、ポンプ3を駆動するモータ4、及びモータ4の作動を制御する制御基板5が一体的に収容されている。なお、図1及び図4では、説明の便宜上、作動油6に点ハッチングを付している。
図1に示す電動ポンプ装置1は、例えばアイドルストップ機能を備えた車両に搭載され、アイドルストップ時におけるトランスミッション等への油圧供給を確保するために用いられる。同図に示すように、電動ポンプ装置1は、略円筒形状に形成されたハウジング2を備えている。ハウジング2内には、油圧を発生させるポンプ3、ポンプ3を駆動するモータ4、及びモータ4の作動を制御する制御基板5が一体的に収容されている。なお、図1及び図4では、説明の便宜上、作動油6に点ハッチングを付している。
詳述すると、ハウジング2は、軸方向一端側(図1における右側)が開口する有底円筒状のポンプケース11と、ポンプケース11の軸方向一端側に配置されるポンププレート12と、ポンプケース11の軸方向他端側(図1における左側)に配置されるとともに軸方向一端側が開口する有底円筒状のモータケース13とを備えている。また、モータケース13には、その底部13aから軸方向他端側に延出される円筒状の延出部13bが形成されており、延出部13bの開口端は円板状のカバー14により閉塞されている。そして、ポンプケース11内がポンプ3を収容するポンプ室15として構成され、モータケース13の筒部13c内がモータ4を収容するモータ室16として構成され、延出部13b内が制御基板5を収容する制御室17として構成されている。なお、ポンプケース11及びポンププレート12は金属材料により構成され、モータケース13及びカバー14は樹脂材料により構成されている。また、モータケース13の筒部13cとポンププレート12との間は、Oリング等のシール部材18によりシールされている。
ポンプ3にはトロコイドポンプ(内接ギアポンプ)が採用されており、モータ4にはブラシレスモータが採用されている。具体的には、ポンプ3は、内周に歯部が形成されたアウタギア21と、外周に歯部が形成されたインナギア22とを備えている。アウタギア21は、ポンプ室15内に回転可能に配置され、インナギア22は、アウタギア21の内周側に配置されている。
モータ4は、モータ室16内に固定されるステータ23と、ステータ23の内周に回転可能に配置されるロータ24とを備えている。ステータ23は、円環状に形成されたステータコア25のティース26にコイル27が巻回されてなる。そして、コイル27の接続端部27aは、制御室17内に引き出されて制御基板5に接続されている。なお、ステータ23は、インサート成形によりモータケース13に一体に形成されており、その一部がモータケース13の筒部13c内に埋設されている。一方、ロータ24は、回転軸28に固定されるロータコア29と、ロータコア29に固定されるマグネット31とからなる。回転軸28は、ポンプケース11の底部11a及びモータケース13の底部13aに設けられた軸受32,33により回転可能に支持されるとともに、その一端部(図1における右端部)がポンプ室15内に突出している。そして、回転軸28の一端部には、ポンプ3のインナギア22が一体回転可能に連結されている。
モータケース13の筒部13cには、モータ室16と外部とを連通する吸入流路41が形成されており、吸入流路41における外部に開口する外部開口41aから作動油6がモータ室16内に吸入される。つまり、本実施形態では、外部開口41aが作動油6を吸入するための吸入口に相当する。また、ポンプケース11の底部11aには、軸方向に貫通してポンプ室15とモータ室16とを連通する連通孔42が形成されている。連通孔42は、ポンプ室15においてアウタギア21とインナギア22との間の隙間がモータ4の回転に伴って大きくなる位置に形成されている。そして、ポンププレート12には、ポンプ室15と外部とを連通する吐出流路43が形成されており、吐出流路43の外部に開口する外部開口43aからポンプ室15内の作動油6が吐出される。つまり、本実施形態では、外部開口43aがポンプ室15から作動油6を吐出するための吐出口に相当する。また、吐出流路43のポンプ室15に開口する内部開口43bは、ポンプ室15においてアウタギア21とインナギア22との間に形成される隙間がモータ4の回転に伴って小さくなる位置に形成されている。なお、モータ室16と制御室17とは気密に区画されている。
このように構成された電動ポンプ装置1では、制御基板5からモータ4に駆動電力が供給されてロータ24が回転することにより、インナギア22が回転する。これにより、図示しない油溜まりから作動油6が吸入流路41の外部開口41a(吸入口)を介してモータ室16内に吸入され、さらに連通孔42を介してポンプ室15内に吸入される。そして、ポンプ室15から吐出流路43の外部開口43a(吐出口)を介してトランスミッション等に作動油6が吐出される。このように電動ポンプ装置1では、作動油6がモータ室16を介してポンプ室15に吸入されるため、作動油6によってモータ4及び制御基板5が冷却されるようになっている。
なお、ポンプ停止時には、外部開口41a(吸入口)及び外部開口43a(吐出口)から徐々に作動油6が排出されることで、作動油6の液面の高さは下がる。そして、ポンプ3を長時間停止した状態から起動させる際には、ポンプ停止時における作動油6の液面の高さとポンプ作動時における作動油6の液面の高さとの差に応じた量の空気が、ポンプ室15から一時的に排出されるようになっており、排出される空気量は上記差が大きいほど多くなる。なお、図1及び図4における作動油6の液面の高さは、ポンプ作動時での位置を示している。
次に、本実施形態の電動ポンプ装置の取付構造について説明する。
電動ポンプ装置1は、締結部材としての締結ボルト51によって車両本体(図示略)に固定された取付対象としてのブラケット52に取り付けられている。なお、本実施形態の電動ポンプ装置1は、ハウジング2の中心軸線Lが鉛直方向(重力方向)と直交するように取り付けられている。そして、電動ポンプ装置1は基準線としての中心軸線L周りにハウジング2を回転させることにより、連通孔42の鉛直方向位置を変更可能に構成されている。
電動ポンプ装置1は、締結部材としての締結ボルト51によって車両本体(図示略)に固定された取付対象としてのブラケット52に取り付けられている。なお、本実施形態の電動ポンプ装置1は、ハウジング2の中心軸線Lが鉛直方向(重力方向)と直交するように取り付けられている。そして、電動ポンプ装置1は基準線としての中心軸線L周りにハウジング2を回転させることにより、連通孔42の鉛直方向位置を変更可能に構成されている。
詳述すると、ポンププレート12及びモータケース13の筒部13cの開口端には、径方向外側に延出される円環状のフランジ部53,54がそれぞれ形成されている。フランジ部53,54には、締結ボルト51が挿通される複数(本実施形態では、2つ)の貫通孔55,56が軸方向において対向する位置にそれぞれ形成されている。つまり、フランジ部53,54が取付部に相当する。そして、貫通孔55,56は、貫通孔55,56に締結ボルト51が挿通された状態で、中心軸線Lを中心としたハウジング2の回転を許容する形状とされている。
具体的には、図2に示すように、貫通孔55,56は、ハウジング2の中心軸線Lを中心とする円弧状にそれぞれ形成されている。そして、各貫通孔55は、ポンププレート12のフランジ部53に対して中心軸線Lを中心とした回転対称となる位置(周方向に等間隔となる位置)に形成され、各貫通孔56は、モータケース13のフランジ部54に対して中心軸線Lを中心とした回転対称となる位置に形成されている。
一方、図3に示すように、ブラケット52は、フランジ部53,54と略同一の外径を有する円板状に形成されている。ブラケット52には、複数(本実施形態では、2つ)のネジ孔57が軸方向において貫通孔55,56と対向する位置に形成されている。各ネジ孔57は、ブラケット52に対して中心軸線Lを中心とした回転対称となる位置に形成されている。そして、図1に示すように、電動ポンプ装置1は、締結ボルト51が貫通孔55,56を介してブラケット52のネジ孔57に螺着されることにより、ブラケット52に取り付けられている。なお、ポンププレート12とブラケット52との間は、Oリング等のシール部材58によりシールされている。
また、上記吐出流路43の外部開口43a(吐出口)は、ハウジング2の中心軸線Lと同軸上に形成されるとともに、外部開口43aの周囲には、ブラケット52側に突出する円筒状の凸部61が形成されている。一方、ブラケット52の中心(ハウジング2の中心軸線L上)には、吐出流路43の外部開口43aに接続される接続流路62が形成されるとともに、接続流路62の周囲にはハウジング2側に開口する丸穴状の凹部63が形成されている。そして、凹部63は、上記ポンププレート12の凸部61の外径と略同一の内径を有しており、凸部61が回転可能に嵌合している。さらに、ポンプケース11とポンププレート12とは、位置決めピン65により相対回転することが規制されており、モータケース13とポンププレート12とは、位置決めピン66により相対回転することが規制されている。
したがって、電動ポンプ装置1では、ハウジング2を貫通孔55,56の範囲内で中心軸線L周りに回転させることが可能になる。この中心軸線Lは、鉛直方向に対して直交するため、ハウジング2を中心軸線L周りに回転させることで、例えば図4(a),(b)に示すように、連通孔42のモータ室16内での相対的な鉛直方向位置が変化する。なお、ブラケット52は回転せず、ネジ孔57の位置は変化しない。そして、モータ室16内に貯留される作動油量は、連通孔42のモータ室16内での相対的な鉛直方向位置に応じて変化するため、電動ポンプ装置1では、連通孔42の鉛直方向位置の設定を通じてモータ室16内の作動油量を調整可能となっている。
次に、連通孔の鉛直方向位置(モータ室内の作動油量)の設定について説明する。
1つ目の連通孔42の鉛直方向位置を決める方法は、モータ室16内に占める作動油6の割合(オイル割合)を指標として、オイル割合とモータ温度及びロータトルクとの関係に基づいて決める。具体的には、図5に示すように、モータ室16内の作動油量が多いと、モータ4の冷却効率が高くなるため、オイル割合が大きくなるにつれて、モータ温度は低くなる。これに対し、モータ室16の作動油量が多いと、ロータ24が回転する際の撹拌抵抗も大きくなるため、オイル割合が大きくなるにつれてロータトルクは増大する。そこで、同図に示すように、オイル割合の適正範囲の下限値Olをモータ温度が制御基板5の回路素子等を十分に保護できる所定温度(例えば、130℃程度)Aとなる値に設定し、上限値Ouをロータトルクがモータ4の出力トルクに対して過大にならない所定トルク(例えば、最大出力トルクの13%程度)Bとなる値に設定することが好ましい。そして、モータ温度が所定温度A以下となり、且つロータトルクが所定トルクB以下となるオイル割合の適正範囲、及びオイル割合と連通孔42の鉛直方向位置との関係を予め実験等により求めておき、オイル割合が適正範囲となるように、ハウジング2(電動ポンプ装置1)を回転させて連通孔42の鉛直方向位置を設定する。
1つ目の連通孔42の鉛直方向位置を決める方法は、モータ室16内に占める作動油6の割合(オイル割合)を指標として、オイル割合とモータ温度及びロータトルクとの関係に基づいて決める。具体的には、図5に示すように、モータ室16内の作動油量が多いと、モータ4の冷却効率が高くなるため、オイル割合が大きくなるにつれて、モータ温度は低くなる。これに対し、モータ室16の作動油量が多いと、ロータ24が回転する際の撹拌抵抗も大きくなるため、オイル割合が大きくなるにつれてロータトルクは増大する。そこで、同図に示すように、オイル割合の適正範囲の下限値Olをモータ温度が制御基板5の回路素子等を十分に保護できる所定温度(例えば、130℃程度)Aとなる値に設定し、上限値Ouをロータトルクがモータ4の出力トルクに対して過大にならない所定トルク(例えば、最大出力トルクの13%程度)Bとなる値に設定することが好ましい。そして、モータ温度が所定温度A以下となり、且つロータトルクが所定トルクB以下となるオイル割合の適正範囲、及びオイル割合と連通孔42の鉛直方向位置との関係を予め実験等により求めておき、オイル割合が適正範囲となるように、ハウジング2(電動ポンプ装置1)を回転させて連通孔42の鉛直方向位置を設定する。
2つ目の連通孔42の鉛直方向位置を決める方法は、長時間停止した状態からモータ4を起動させた際にポンプ室15から排出される空気量(エア排出量)を指標として、エア排出量とモータ温度及び電動ポンプ装置1で所望の油圧を発生させるために必要な応答時間(応答性)との関係に基づいて決める。なお、エア排出量は、上記のようにポンプ停止時における作動油の液面の高さとポンプ作動時における作動油の液面の高さとの差が大きいほど多くなるため、作動油量が多いほど該エア排出量は多くなる。
具体的には、図6に示すように、モータ室16内の作動油量が多いと、モータ4の冷却効率が高くなるため、エア排出量が多くなるにつれて、モータ温度は低くなる。これに対し、エア排出量が多くなると、応答時間が長くなるため応答性は低くなる。そこで、エア排出量の適正範囲の下限値Elをモータ温度が所定温度Aとなる値に設定し、上限値Euを応答時間が電動ポンプ装置1の用途等に応じて許容できる所定時間(例えば、0.2sec程度)Cとなる値に設定することが好ましい。そして、モータ温度が所定温度A以下となり、且つ応答時間が所定時間C以下となるエア排出量の適正範囲、及びエア排出量と連通孔42の鉛直方向位置との関係は予め実験等により求めておき、エア排出量が適正範囲となるように、ハウジング2(電動ポンプ装置1)を回転させて連通孔42の鉛直方向位置を設定する。
3つ目の連通孔42の鉛直方向位置を決める方法は、1つ目の方法と2つ目の方法の双方を用いて決める。
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)フランジ部53,54に、ハウジング2をブラケット52に締結するための締結ボルト51が挿通される貫通孔55,56を形成し、貫通孔55,56を締結ボルト51が挿通された状態で、鉛直方向と直交する中心軸線Lを中心としてハウジング2が回転することを許容する円弧形状とした。そのため、ハウジング2を中心軸線L周りに回転させることで連通孔42の鉛直方向位置を変更でき、モータ室16内の作動油量を様々な用途等に応じた最適な量に調整することができる。
(2)吐出流路43の外部開口43a(吐出口)を中心軸線Lと同軸上に形成したため、ハウジング2を中心軸線L周りに回転させても、外部開口43aの位置を一定に保つことができる。
(3)ポンププレート12における中心軸線Lを同軸上に、ブラケット52に形成された凹部63に対して回転可能に嵌合する凸部61を形成したため、安定してハウジング2を中心軸線L周りに回転させることができる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・上記実施形態において、連通孔42の鉛直方向位置を作動油の割合とモータ温度及びロータトルクとの関係、及びエア排出量とモータ温度及びポンプの応答性との関係以外の関係に基づいて設定してもよい。
・上記実施形態において、連通孔42の鉛直方向位置を作動油の割合とモータ温度及びロータトルクとの関係、及びエア排出量とモータ温度及びポンプの応答性との関係以外の関係に基づいて設定してもよい。
・上記実施形態では、ポンプケース11とポンププレート12、モータケース13とポンププレート12とが相対回転することを位置決めピン65,66により規制したが、これに限らず、ボルト等の位置決め手段でこれらの相対回転を規制してもよい。また、位置決めピン65,66等の位置決め手段を設けなくてもよい。
・上記実施形態では、凸部61を円筒状に形成するとともに凹部63を丸穴状に形成したが、これに限らず、凸部61が凹部63に回転可能に嵌合すれば、例えば凸部61の外形形状を凹部63に内接する多角形状にしてもよい。また、ブラケット52に凸部を形成し、この凸部に回転可能に嵌合する凹部をポンププレート12に形成してもよい。なお、ポンププレート12及びブラケット52に凹部又は凸部を形成せず、これらの対向面を平坦な形状としてもよい。
・上記実施形態では、吐出流路43の外部開口43aを中心軸線Lと同軸上に形成したが、外部開口43aを中心軸線Lからずれた位置に形成してもよい。
・上記実施形態では、ブラケット52に接続流路62を形成したが、これに限らず、例えばブラケット52を円環状に形成し、吐出流路43の外部開口43aに配管を直接接続してもよい。
・上記実施形態では、ブラケット52に接続流路62を形成したが、これに限らず、例えばブラケット52を円環状に形成し、吐出流路43の外部開口43aに配管を直接接続してもよい。
・上記実施形態において、制御基板5をハウジング2内に一体的に収容せず、ハウジング2の外部に配置してもよい。
・上記実施形態では、中心軸線Lが鉛直方向に対して直交するようにハウジング2をブラケット52に取り付けたが、中心軸線Lが鉛直方向に対して斜交するように取り付けてもよい。
・上記実施形態では、中心軸線Lが鉛直方向に対して直交するようにハウジング2をブラケット52に取り付けたが、中心軸線Lが鉛直方向に対して斜交するように取り付けてもよい。
・上記実施形態では、貫通孔55,56を中心軸線Lを中心とする円弧状としたが、これに限らず、ハウジング2を中心軸線L周りで回転させることが可能であれば、例えば締結ボルト51の軸部を貫通孔55,56の幅に比べて細く形成し、貫通孔55,56を長方形状等の他の形状にしてもよい。
・上記実施形態では、ハウジング2の中心軸線Lを基準線とし、この中心軸線L周りにハウジング2が回転可能となるように貫通孔55,56を形成したが、これに限らず、鉛直方向と交差する直線であれば、他の直線を基準線としてもよい。
・上記実施形態において、ポンプ3にベーンポンプ等の他のポンプを採用してもよく、またモータ4にブラシレスモータ以外の他のモータを採用してもよい。
・上記実施形態では、本発明をアイドルストップ時におけるトランスミッション等への油圧供給を確保するための電動ポンプ装置1に適用したが、これに限らず、例えば油圧パワーステアリングに油圧供給するもの等に適用してもよい。
・上記実施形態では、本発明をアイドルストップ時におけるトランスミッション等への油圧供給を確保するための電動ポンプ装置1に適用したが、これに限らず、例えば油圧パワーステアリングに油圧供給するもの等に適用してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)請求項1〜3のいずれか一項に記載の電動ポンプ装置において、前記連通孔の鉛直方向位置を該モータ室内に占める作動油の割合とモータ温度及びロータを回転させるために必要なロータトルクとの関係に基づいて調整することを特徴とする電動ポンプ装置。
(イ)請求項1〜3のいずれか一項に記載の電動ポンプ装置において、前記連通孔の鉛直方向位置を該モータ室内に占める作動油の割合とモータ温度及びロータを回転させるために必要なロータトルクとの関係に基づいて調整することを特徴とする電動ポンプ装置。
(ロ)請求項1〜3のいずれか一項に記載の電動ポンプ装置において、前記連通孔の鉛直方向位置をモータ起動時に前記吐出口から排出される空気量とモータ温度及び前記ポンプの応答性との関係に基づいて調整することを特徴とする電動ポンプ装置。
1…電動ポンプ装置、2…ハウジング、3…ポンプ、4…モータ、5…制御基板、6…作動油、11ポンプケース、12…ポンププレート、13…モータケース、14…カバー、15…ポンプ室、16…モータ室、17…制御室、41…吸入流路、41a…外部開口、42…連通孔、43…吐出流路、43a…外部開口、43b…内部開口、51…締結ボルト、52…ブラケット、53,54、フランジ部、55,56…貫通孔、61…凸部、63…凹部。
Claims (3)
- 油圧を発生させるポンプと、前記ポンプを駆動するモータと、前記ポンプ及び前記モータを一体的に収容するとともに取付対象への取付部を有するハウジングとを備え、
前記ハウジングには、前記モータが収容されるモータ室に開口する吸入口及び前記ポンプが収容されるポンプ室に開口する吐出口が形成されるとともに、前記モータ室と前記ポンプ室とを連通する連通孔が形成され、
作動油は、前記吸入口から前記モータ室及び前記連通孔を介して前記ポンプ室に吸入され、前記吐出口から吐出される電動ポンプ装置において、
前記取付部には、前記ハウジングを前記取付対象に締結するための締結部材が挿通される貫通孔が形成され、
前記貫通孔は、該貫通孔に前記締結部材が挿通された状態で、鉛直方向と交差する基準線を中心として前記ハウジングが回転することを許容する形状とされたことを特徴とする電動ポンプ装置。 - 請求項1に記載の電動ポンプ装置において、
前記吐出口は、前記基準線と同軸上に形成されたことを特徴とする電動ポンプ装置。 - 請求項1又は2に記載の電動ポンプ装置において、
前記ハウジングには、前記取付対象に形成された凹部又は凸部に対して回転可能に嵌合する凸部又は凹部が前記基準線と同軸上に形成されたことを特徴とする電動ポンプ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012026486A JP2013163988A (ja) | 2012-02-09 | 2012-02-09 | 電動ポンプ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012026486A JP2013163988A (ja) | 2012-02-09 | 2012-02-09 | 電動ポンプ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013163988A true JP2013163988A (ja) | 2013-08-22 |
Family
ID=49175501
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012026486A Pending JP2013163988A (ja) | 2012-02-09 | 2012-02-09 | 電動ポンプ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013163988A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020037937A (ja) * | 2018-08-31 | 2020-03-12 | 豊田合成株式会社 | オイルポンプ |
DE112018001540B4 (de) | 2017-03-23 | 2022-02-10 | Nidec Tosok Corporation | Pumpvorrichtung |
US11448211B2 (en) | 2018-08-31 | 2022-09-20 | Toyoda Gosei Co., Ltd. | Oil pump including gap between flange portion of tubular core and flange-opposing portion of resin housing |
-
2012
- 2012-02-09 JP JP2012026486A patent/JP2013163988A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE112018001540B4 (de) | 2017-03-23 | 2022-02-10 | Nidec Tosok Corporation | Pumpvorrichtung |
US11286927B2 (en) | 2017-03-23 | 2022-03-29 | Nidec Tosok Corporation | Pump device |
JP2020037937A (ja) * | 2018-08-31 | 2020-03-12 | 豊田合成株式会社 | オイルポンプ |
US11448211B2 (en) | 2018-08-31 | 2022-09-20 | Toyoda Gosei Co., Ltd. | Oil pump including gap between flange portion of tubular core and flange-opposing portion of resin housing |
JP7167837B2 (ja) | 2018-08-31 | 2022-11-09 | 豊田合成株式会社 | オイルポンプ |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5880842B2 (ja) | 電動オイルポンプ装置 | |
JP2017127183A (ja) | 電動モータで駆動される液体ポンプ | |
JP6028406B2 (ja) | 電動ポンプ装置 | |
JP2006177291A (ja) | モータ一体型内接歯車式ポンプ及び電子機器 | |
JP2005337084A (ja) | モータ一体型内接歯車式ポンプ及び電子機器 | |
JP2007205190A (ja) | 電動ポンプ | |
JP6878255B2 (ja) | 遠心ポンプ | |
US20150204327A1 (en) | Integrated Brushless Direct Current Motor and Lift Pump | |
WO2018159480A1 (ja) | 電動オイルポンプ | |
JP2015175291A (ja) | 電動オイルポンプ | |
JP2011190763A (ja) | 回転式ポンプ | |
JP2013163988A (ja) | 電動ポンプ装置 | |
JP2016522353A (ja) | オイルを貯蔵容器から自動車の伝動装置に圧送する圧送装置 | |
JP5372649B2 (ja) | 電動ポンプ | |
JP2018025127A (ja) | ポンプ装置 | |
JP2014126005A (ja) | 電動オイルポンプ | |
JP2013241837A (ja) | 電動ポンプ | |
JP6819392B2 (ja) | 電動オイルポンプ装置及び電動オイルポンプ用ベースプレート | |
JP6160195B2 (ja) | 電動ポンプ装置 | |
JP5429231B2 (ja) | ウォータポンプ | |
JP2012207591A (ja) | 電動流体ポンプ | |
WO2018173826A1 (ja) | オイルポンプ | |
JP5972737B2 (ja) | 電動ウォーターポンプ | |
JP2020094496A (ja) | 遠心ポンプ | |
CN211777990U (zh) | 油泵装置 |