JP2013161836A - 変圧器 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷却媒体と変圧器中身とをタンク内に収納した、効率よい冷却ができる変圧器を提供する。
【解決手段】タンク側板1と変圧器中身間に冷却媒体4の流れを整流化する筒状絶縁物5を付加する。筒状絶縁物は、変圧器中身側面の全周を覆うもので、上部または下部を内側に絞った形状としたり、外側表面のガイド、切り欠きなどを付加することにより、冷却媒体の循環駆動力を高めて、冷却効率を上げる。
【選択図】図1
【解決手段】タンク側板1と変圧器中身間に冷却媒体4の流れを整流化する筒状絶縁物5を付加する。筒状絶縁物は、変圧器中身側面の全周を覆うもので、上部または下部を内側に絞った形状としたり、外側表面のガイド、切り欠きなどを付加することにより、冷却媒体の循環駆動力を高めて、冷却効率を上げる。
【選択図】図1
Description
本発明は、電圧変換を行う変圧器の冷却に関するものである。
本発明に関する変圧器の基本構造を説明する。例えば、図7において、金属製の変圧器タンク7の中には、巻線3と鉄心2で構成された変圧器本体(中身)と絶縁や冷却を行う絶縁油などの液体または気体4が封入されている。運転中の巻線3には高電圧が印加されるので、接地されている金属製のタンク側板1と変圧器中身との間には、絶縁に必要な距離を確保した構造である。
運転中の巻線3には、主に電流通電による熱が発生するため、巻線3の温度を所定以下の温度にする必要があり、絶縁油などの液体または気体4により冷却を行っている。
巻線3から発生した熱は、変圧器中身周囲にある絶縁油などの液体または気体4が吸収して、温度上昇にともなう熱膨張により絶縁油などの液体または気体4が上昇して、変圧器タンク7の外部へ熱伝導により熱放出している。
熱放出した絶縁油などの液体または気体4は、収縮して比重が重くなり変圧器タンク7の下面へ下降する流れとなり、絶縁油などの液体または気体4がこれを繰り返すことによって、変圧器タンク7内を循環して巻線3の熱を変圧器タンク7の外部へ放出する。また、従来では、熱を伝導するための工夫として、特許文献1のように変圧器中身とタンク間に熱伝導度の大きな金属締付け金具片を挟んだ構造とする発明がある。
変圧器の冷却は、主に熱伝導と対流によるものであるが、冷却媒体により気体など比熱が小さい場合には対流による冷却の比率が大きく、絶縁油などの液体の場合は、熱伝導と対流による冷却の比率が大きい。
自然対流による冷却では、比重の軽い上昇流と比重の重い下降流が変圧器タンク内で混在して冷却媒体の流れが不規則となり、変圧器タンク内部の上下温度差が小さくなり、更に冷却媒体の流れを阻害している可能性が大きい。 気体などの比熱が小さい媒体をタンク内に使用した場合は、上述した通り熱伝導が小さく冷却効果があまり期待できない。
したがって、本発明の目的は、気体などの比熱が小さい場合のみならず、絶縁油などの液体を使用した変圧器でも対流による冷却効果を高め、小型化が図れる変圧器を提供する。
本発明では、金属製の密閉容器の変圧器タンクと変圧器中身との間に、筒状の絶縁物で仕切りを設ける。 筒状の絶縁物は、変圧器タンク形状や中身の形状にあわせて、断面が長方形や円形、楕円状、直線と曲線を組み合わせた形状や角形もありうる。
なお、巻線とタンク側板間をこれらの絶縁物で仕切ることにより、絶縁強度を向上させることも出来る。
筒状の絶縁物は、断面が波状や山形状などに形成した絶縁物で、変圧器中身上部付近から変圧器内側のタンク底面付近までの変圧器中身の側面全周を覆うものである。
筒状の絶縁物の上部および下部は、内側で温められ外側で冷却された冷却媒体の液体または気体を流れやすくするために内側に絞り込む形状も含める。 また、筒状の絶縁物の上部または下部の両端もしくは一方に図4に示すような切り欠きを設けて、冷却媒体の流路とすることができる。双方は組み合わせることが出来る。
筒状の絶縁物の外周には、タンク側板での放熱効果を向上させたり、対流する媒体の流れを細分化して対流の駆動力を高めるガイドを設ける。 なお、ガイドは、図5や図6に示すように巻線の軸方向に対して平行にしたり、所定の角度を設けたり、螺旋状にしたりするものもある。
本発明によれば、筒状の絶縁物を設けることにより、変圧器中身とタンク側板との絶縁強度を向上させたり、絶縁距離を短縮化させりすることもできる。
図1に示すように、鉄心2と巻線3が組み合わされた変圧器中身は、絶縁油などの液体または気体4が入った変圧器タンク7に納められている。タンク側板1と変圧器中身との間には、変圧器中身の全周を覆うように筒状の絶縁物5をタンク側板1および変圧器中身からそれぞれ離隔して設ける。
変圧器の巻線3で発生した熱を吸収し、温度上昇して比重が軽くなった液体または気体4の上昇流6は、筒状の絶縁物5内側を上昇する。比重が軽くなった液体または気体4は、変圧器タンク7内の上部に達すると筒状の絶縁物5とタンク側板1との間に流れ込み、タンク側板1に接して放熱し、冷却され比重が重くなった液体または気体4は下降流8となる。
液体または気体4の上昇流6と下降流8とが筒状の絶縁物5により流れが分断され、混じり合うことなく、不規則な流れをなくして循環することで、液体または気体4は効率的に冷却される。
変圧器の巻線3で発生した熱を吸収し、温度上昇して比重が軽くなった液体または気体4の上昇流6は、筒状の絶縁物5内側を上昇する。比重が軽くなった液体または気体4は、変圧器タンク7内の上部に達すると筒状の絶縁物5とタンク側板1との間に流れ込み、タンク側板1に接して放熱し、冷却され比重が重くなった液体または気体4は下降流8となる。
液体または気体4の上昇流6と下降流8とが筒状の絶縁物5により流れが分断され、混じり合うことなく、不規則な流れをなくして循環することで、液体または気体4は効率的に冷却される。
図2は変圧器中身に合わせて、筒状の絶縁物5の断面形状をトラック形にしたものを図示した。
図3(a)は筒状の絶縁物5の上面および下面を内側に絞った形状にしたものを図示し、液体または気体4の流れの上昇流6、下降流8で示した。この形状にすることにより、変圧器タンク7上部では変圧器中身で温度上昇して比重が軽くなった液体または気体4がタンク側面1と筒状の絶縁物5との間に流れやすくなる。一方、変圧器タンク7下部では冷却され比重が重くなった液体または気体4が変圧器中身の方に流れやすくなる。 また、図3(b)はタンク側板1に冷却効果を向上させるための冷却板10を設けたものを図示した。筒状の絶縁物9の上面を絞ったことで、液体または気体4の上昇流6、下降流8は、冷却器10に誘導されるように流れ込み、効率的に冷却される。
図4は筒状の絶縁物11の上部および下部に凸凹状の切り欠き12,13を設けたものを図示した。変圧器中身で温度上昇して比重の軽くなった液体または気体4は上部の切り欠き部12を通り内側から外側に、冷却されて比重の重くなった液体または気体4は、下部の切り欠き部13を通り外側から内側に流れ込みやすくなる。
図5は筒状の絶縁物5の外周の上下方向に直線の板状油整流用のガイド14を2つ以上設けたものを図示し、図6は螺旋状のガイド15を2つ以上設けたものを図示した。温度上昇して比重の軽くなった液体または気体4の流れはこのガイド14により横方向の流れが規制され、前述した冷却器10へ効率的に液体または気体4を導き入れることができる。また、螺旋状のガイド15にすることにより、左右方向の温度差を少なくすることができる。 また、ガイド14、15間の取り付け間隔を調整することで、気体や粘度の低い液体等では流れの速さを制御したりすることで、タンク側板1に接する時間を増したりして効率的な冷却ができる。
1 タンク側板
2 鉄心
3 巻線
4 絶縁油または気体
5 絶縁物
6 上昇流
7 変圧器タンク
8 下降流
9 絶縁物
10 冷却板
11 絶縁物
12 切り欠き
13 切り欠き
14 ガイド
15 ガイド
2 鉄心
3 巻線
4 絶縁油または気体
5 絶縁物
6 上昇流
7 変圧器タンク
8 下降流
9 絶縁物
10 冷却板
11 絶縁物
12 切り欠き
13 切り欠き
14 ガイド
15 ガイド
Claims (5)
- 液体または気体の絶縁および冷却媒体と変圧器中身とを金属製のタンクに収納した変圧器において、前記変圧器中身と前記金属製のタンクの間に、変圧器中身側面の全周を覆う筒状の絶縁物を設けたことを特徴とする変圧器。
- 変圧器中身側面の全周を覆う筒状の絶縁物の断面は、円形、トラック形または角形の筒状にしたことを特徴とする請求項1の変圧器。
- 変圧器中身側面の全周を覆う筒状の絶縁物の上部または下部は、内側に絞り込んだ形状にしたことを特徴とする請求項1または請求項2の変圧器。
- 変圧器中身側面の全周を覆う筒状の上部または下部の一部に切り欠きを設けた形状にしたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかの変圧器。
- 変圧器中身側面の全周を覆う筒状の絶縁物の外側表面には、2つ以上のガイドを設けたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかの変圧器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012020454A JP2013161836A (ja) | 2012-02-02 | 2012-02-02 | 変圧器 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2012020454A JP2013161836A (ja) | 2012-02-02 | 2012-02-02 | 変圧器 |
Publications (1)
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ID=49173876
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2012020454A Pending JP2013161836A (ja) | 2012-02-02 | 2012-02-02 | 変圧器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2013161836A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015133413A (ja) * | 2014-01-14 | 2015-07-23 | 株式会社ダイヘン | 静止誘導機器 |
JP2016063174A (ja) * | 2014-09-22 | 2016-04-25 | 株式会社ダイヘン | 油入変圧器 |
-
2012
- 2012-02-02 JP JP2012020454A patent/JP2013161836A/ja active Pending
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A711 | Notification of change in applicant |
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