JP2013160267A - 電動機の軸受支持構造、電動機及び電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動機の軸受支持構造、電動機及び電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電動機のロータの振動が筐体等へ伝達されることを抑制しつつ、ロータの振れ回りに起因する作動音を低減すること。
【解決手段】この電動機の軸受支持構造40は、電動機の筐体に取り付けられ、かつ電動機が有するロータに取り付けられた入出力シャフトを筐体に対して回転可能に支持する軸受4と、軸受4の径方向外側、かつ軸受4と筐体との間に配置されるOリング43と、軸受4と筐体との間に配置されて軸受4の径方向における動きを規制する板状部材44と、を含む。
【選択図】図8

Description

本発明は、電動機の軸受支持構造、電動機及び電動パワーステアリング装置に関する。
電動機のロータが回転することに起因する振動が筐体等に伝達されることを抑制するため、外輪と、内輪と、両輪の間に配置された複数の転動体と、外輪外径および内輪内径のいずれか一方に設けられた環状の凹溝に嵌め入れられた環状の弾性体とを備える転がり軸受がある(例えば、特許文献1)。
特開2005−188527号公報
特許文献1に記載された技術は、軸受の外輪とその取付対象との間に環状の弾性体を介在させるため、軸受の外輪とその取付対象との間には隙間が生じる。この隙間のため、ロータの振れ回りが大きくなる結果、この振れ回りに起因する作動音が大きくなる可能性がある。
本発明は、電動機のロータの振動が筐体等へ伝達されることを抑制しつつ、ロータの振れ回りに起因する作動音を低減することを目的とする。
本発明は、電動機の筐体に取り付けられ、かつ前記電動機が有するロータに取り付けられた入出力シャフトを前記筐体に対して回転可能に支持する軸受と、前記軸受の径方向外側、かつ前記軸受と前記筐体との間に配置される弾性体と、前記軸受と前記筐体との間に配置されて前記軸受の径方向における動きを規制する移動規制部材と、を含むことを特徴とする電動機の軸受支持構造である。
このような構造により、軸受の径方向外側に配置された弾性体がロータの振動が筐体等へ伝達されることを抑制するとともに、移動規制部材がロータの径方向における移動を抑制して、ロータの振れ回りを低減する。その結果、この電動機の軸受支持構造は、電動機のロータの振動が筐体等へ伝達されることを抑制しつつ、ロータの振れ回りに起因する作動音を低減することができる。
本発明において、前記移動規制部材は、前記弾性体よりも硬度が高いことが好ましい。このようにすれば、ロータの振れ回りをより効果的に抑制できる。
本発明において、前記軸受の外径は、前記筐体の前記軸受が取り付けられる部分における内径よりも20μm以上300μm以下小さいことが好ましい。このようにすることで、軸受の熱膨張の影響を考慮しつつ、電動機の筐体と軸受とをフローティングさせた構造を実現することができる。
本発明において、前記弾性体と前記移動規制部材とは、前記軸受の外周部に設けられた溝に配置されることが好ましい。このようにすることで、弾性体及び移動規制部材の位置ずれ及び脱落の可能性を低減できる。
本発明において、前記弾性体は、前記軸受の外周部に設けられた第1の溝に配置され、前記移動規制部材は、前記軸受の外周部に設けられた第2の溝に配置されることが好ましい。このようにすることで、弾性体と移動規制部材との干渉を抑制できる。
本発明において、前記移動規制部材は、前記軸受と一体不可分となって前記軸受の外周部から前記軸受の径方向外側に向かって突出することが好ましい。このようにすることで、移動規制部材を軸受に取り付ける手間を省くことができる。
本発明において、前記移動規制部材は、前記軸受の径方向と直交する方向における端面に取り付けられることが好ましい。このような構造により、軸受の外周部に移動規制部材をはめ込んで取り付ける場合と比較して、移動規制部材の取付けが容易になる。
本発明は、上述した電動機の軸受支持構造と、筒状の前記筐体の内側に環状に配置されるステータと、前記ステータの径方向内側に前記ステータと所定の間隔を有して配置される前記ロータと、前記ロータに取り付けられて前記ロータとともに回転する前記シャフトと、を含むことを特徴とする電動機である。この電動機は、上述した電動機の軸受支持構造を含むので、ロータの振動が筐体等へ伝達されることを抑制しつつ、ロータの振れ回りに起因する作動音を低減することができる。
本発明において、前記電動機はブラシモータであることが好ましい。ブラシモータのロータはイナーシャが大きいため、ロータに振れ回りも大きくなる傾向があるが、移動規制部材が振れ回りを抑制するので、ブラシモータが有するロータの振れ回りに起因する作動音を低減することができる。
本発明において、前記電動機はブラシレスモータであることが好ましい。ブラシレスモータのロータは比較的イナーシャが小さいが、高出力化に伴い、マグネットの磁束が高くなっているので、ブラシレスモータにおいても、移動規制部材が振れ回りを抑制するので、ロータの振れ回りに起因する作動音を低減することができる。
本発明は、前記電動機により補助操舵トルクを得ることを特徴とする電動パワーステアリング装置である。この電動パワーステアリング装置は、上述した電動機の軸受支持構造を含む電動機により補助操舵トルクを得るので、振動及び作動音が低減されるという利点がある。
本発明は、電動機のロータの振動が筐体等へ伝達されることを抑制しつつ、ロータの振れ回りに起因する作動音を低減することができる。
図1は、本実施形態に係る電動機を備える電動パワーステアリングの構成図である。 図2は、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置が備える減速装置の一例を説明する正面図である。 図3は、本実施形態に係る電動機の構造を示す断面図である。 図4は、図3のX−X断面を示す断面図である。 図5は、本実施形態に係る電動機の他の例を示す側面図である。 図6は、図3のY−Y断面図である。 図7は、本実施形態に係る電動機の軸受支持構造を示す断面図である。 図8は、図7のA1で示す部分の拡大図である。 図9は、移動規制部材の正面図である。 図10は、軸受の移動規制部材が取り付けられる部分を示す図である。 図11は、本実施形態に係る軸受支持構造の他の例を示す図である。 図12は、本実施形態に係る軸受支持構造において、軸受の径方向における移動量と軸受に作用するラジアル荷重との関係を示す図である。 図13は、本実施形態の他の例に係る軸受支持構造を示す断面図である。 図14は、図13のA2で示す部分の拡大図である。 図15は、本実施形態の他の例に係る軸受支持構造を示す断面図である。 図16は、図15のA3で示す部分の拡大図である。 図17は、本実施形態の他の例に係る軸受支持構造を示す断面図である。 図18は、図17のA4で示す部分の拡大図である。 図19は、本実施形態の他の例に係る軸受支持構造を示す断面図である。 図20は、図19のA5で示す部分の拡大図である。 図21は、移動規制部材の正面図である。 図22は、本実施形態の他の例に係る軸受支持構造を示す断面図である。 図23は、図22のA6で示す部分の拡大図である。
以下、この発明を実施するための形態(以下、実施形態という)につき図面を参照しつつ詳細に説明する。
<電動パワーステアリング装置>
図1は、本実施形態に係る電動機を備える電動パワーステアリングの構成図である。まず、図1を用いて、本実施形態に係る電動機を備える電動パワーステアリング装置の概要を説明する。電動パワーステアリング装置(EPS:Electric Power Steering)100は、操舵者から与えられる力が伝達する順に、ステアリングホイール101と、ステアリングシャフト102と、操舵力アシスト機構(補助操舵機構)103と、ユニバーサルジョイント104と、ロアシャフト105と、ユニバーサルジョイント106と、ピニオンシャフト107と、ステアリングギヤ108と、タイロッド109とを備える。また、電動パワーステアリング装置100は、ECU(Electronic Control Unit)50と、トルクセンサ110とを備える。車速センサ116は、電動パワーステアリング装置100が搭載される車両に備えられ、CAN(Controller Area Network)通信により車速信号VをECU50に入力する。
図1に示すように、電動パワーステアリング装置100は、ステアリングホイール101の操作によりステアリングシャフト102に発生する操舵トルクをトルク検出手段であるトルクセンサ110で検出し、その検出信号に基づいて、ECU50が電動機1を駆動制御し、電動機1が補助操舵トルクを発生して、ステアリングホイール101の操舵力を補助する。
ステアリングホイール101に連結されたステアリングシャフト102は、運転者の操舵力が入力される入力軸102aと、入力された操舵力を出力する出力軸102bとを有する。本実施形態において、入力軸102a及び出力軸102bは、鉄等の磁性材料から形成されている。入力軸102aと出力軸102bとの間には、トルクセンサ110及び減速装置111が設けられる。
ステアリングシャフト102の出力軸102bに伝達された運転者の操舵力は、操舵機構に伝達される。具体的には、出力軸102bに伝達された運転者の操舵力は、ユニバーサルジョイント104を介してロアシャフト105に伝達され、さらにユニバーサルジョイント106を介してピニオンシャフト107に伝達される。ピニオンシャフト107に伝達された前記操舵力は、ステアリングギヤ108を介してタイロッド109に伝達され、操舵輪を転舵させる。
ステアリングギヤ108は、ピニオンシャフト107に連結されたピニオン108aと、ピニオン108aに噛み合うラック108bとを有するラックアンドピニオン形式として構成される。このようなステアリングギヤ108によって、ピニオン108aに伝達された回転運動をラック108bで直線運動に変換している。
ステアリングシャフト102の出力軸102bには、補助操舵トルクを出力軸102bに伝達する操舵力アシスト機構103が連結されている。操舵力アシスト機構103は、出力軸102bに連結された減速装置111と、減速装置111に連結されかつ補助操舵トルクを発生させる電動機1とを有している。なお、ステアリングシャフト102及びトルクセンサ110及び減速装置111によりステアリングコラムが構成されており、電動機1は、前記ステアリングコラムの出力軸102bに補助操舵トルクを与える。すなわち、本実施形態における電動パワーステアリング装置100は、コラムアシスト方式となっている。
トルクセンサ110は、ステアリングホイール101を介して入力軸102aに伝達された運転者の操舵力を操舵トルクとして検出するものである。電動機1の駆動を制御するECU50には、電源(例えば車載のバッテリ)115から電力が供給される。なお、イグニッションスイッチ114がオンの状態で、電源115からECU50へ電力が供給される。ECU50は、トルクセンサ110で検出された操舵トルクT及び車速センサ116で検出された車速信号Vに基づいてアシスト指令の補助操舵指令値を算出し、その算出された補助操舵指令値に基づいて電動機1への供給電流値を制御する。
図2は、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置が備える減速装置の一例を説明する正面図である。図2は、一部を断面として示してある。減速装置111はウォーム減速装置である。電動機1の入出力シャフト1Sにスプライン結合したウォーム121は、玉軸受122と、ホルダ125に保持された玉軸受123とで回転自在に減速装置ハウジング120に保持されている。ウォーム121の一部に形成されたウォーム歯121aは、減速装置ハウジング120に回転自在に保持されたウォームホイール124に形成されているウォームホイール歯124aに噛み合っている。電動機1の回転力は、ウォーム121を介してウォームホイール124に伝達され、ウォームホイール124を回転させる。ウォーム121及びウォームホイール124によって、電動機1のトルクが増加され、図1に示すステアリングコラムの出力軸102bに補助操舵トルクが与えられる。次に、電動機1の構成を説明する。
<電動機>
図3は、本実施形態に係る電動機の構造を示す断面図である。図4は、図3のX−X断面を示す断面図である。電動機1は、ブラシレスモータである。図3に示すように、電動機1は、筐体である略円筒形のハウジング2Aと、このハウジング2Aの一方の開口端部を閉塞する略円板状のフロントブラケット2Bとを有している。ハウジング2Aのフロントブラケット2Bが設けられた側とは反対側の端部には、この端部を閉塞するように、ハウジング2Aと一体に底部2Abが形成されている。なお、ハウジング2Aを形成する磁性材料としては、例えばSPCC(Steel Plate Cold Commercial)等の一般的な鋼材や、電磁軟鉄等が適用できる。また、フロントブラケット2Bは、電動機1を所望の機器に取り付ける際のフランジの役割を果たしている。
フロントブラケット2Bの略中央部分には軸受3が取り付けられている。ハウジング2Aの内側であって、底部2Abの略中央部分には軸受4が、それぞれ取り付けられている。本実施形態において、軸受3、4は、いずれも転がり軸受であり、本実施形態では、玉軸受が用いられる。軸受4が取り付けられるハウジング2Aの部分(軸受取付部)2Ahは、ハウジング2Aの内側から見た場合において、底部2Abの略中央部分に設けられた凹部である。軸受4は、軸受取付部2Ahにハウジング2Aの内側から挿入される。そして、軸受4は、本実施形態に係る電動機の軸受支持構造によってハウジング2Aの底部2Abに支持される。本実施形態に係る電動機の軸受支持構造については後述する。
軸受3は、ハウジング2Aの内側に配置された入出力シャフト1Sの一端を回転可能に支持し、軸受4は、入出力シャフト1Sの他端を回転可能に支持している。本実施形態において、軸受3、4は、いずれも入出力シャフト1Sに圧入されている。入出力シャフト1Sの回転中心は、図3に示すZrであり、入出力シャフト1Sの中心軸に相当する。以下、入出力シャフト1Sの回転中心及び中心軸をZrで表す。なお、入出力シャフト1Sは、軸受3、4に支持されるので、軸受3、4の回転中心もZrとなる。
入出力シャフト1Sの一端は、フロントブラケット2Bに設けられた開口部から突出している。入出力シャフト1Sのフロントブラケット2Bから突出した部分に、電動機1の駆動対象が連結される。入出力シャフト1Sの一端、より具体的には、入出力シャフト1Sのフロントブラケット2Bから突出した部分は、入出力シャフト1S及び電動機1の入出力部1IOとなる。軸受3は、入出力シャフト1Sを入出力部1IO側で支持し、軸受4は、入出力シャフト1Sを反入出力部1SE側で支持する。
入出力シャフト1Sの周囲には、円柱形状のロータコア6が配置されている。ロータコア6は、完全な円柱には限られず、マグネット5を配置するための溝があってもよい。また、ロータコア6の側面にマグネット5の底面を沿わせるための面が形成されて、ロータコア6の底面が多角形であってもよい。
ロータコア6は、電磁鋼板、冷間圧延鋼板等の薄板を、接着、ボス又はカシメ等の手段により積層して製造されている。ロータコア6は、金型の型内において順次積層され、金型から取り出される。入出力シャフト1Sは、ロータコア6と一体で成型してもよいし、入出力シャフト1Sをロータコア6に圧入してもよい。ロータコア6の外周部には、モータ駆動用の複数(2×n個、nは整数)のマグネット5が設けられる。マグネット5は、ロータコア6の外周部に取り付けられ、図4に示すように、S極及びN極がロータコア6の周方向に交互に、かつ等間隔に着磁された永久磁石である。本実施形態において、マグネット5は、分割形状(セグメント構造)である。本実施形態においては、マグネット5とロータコア6とがロータ10となる。
マグネット5は、円柱をその中心軸を含む平面と平行な平面で切断したときに得られる、底面が略半円形の柱であるが、これには限られない。例えば、マグネット5は、円管をその中心軸を含む平面で切断したときに生じる曲板であってもよい。マグネット5の長手方向は、ロータコア6の回転中心Zrと平行である。本実施形態では、8本のマグネット5がロータコア6の外周部に等間隔で配列されている。隣接するマグネット5の間には、ロータコア6の側面が表れている。ロータコア6の側面とは、柱形状であるロータコア6が、ステータ9のコア(ステータコア)7と対向する面である。
図4に示すように、ハウジング2Aの内周面には、ステータコア7がその全体が包囲された状態で固定されている。このステータコア7には、ロータコア6の周方向に配列されたマグネット5を包囲するように、例えば3相の励磁コイル8がインシュレータ11を介して集中巻きされている。これらのステータコア7及び励磁コイル8によって電動機1のステータ9が構成されている。ステータ9は、ロータ10の径方向外側に所定の間隔を有して環状に配置される。すなわち、ロータ10は、ステータ9の径方向内側に、ステータ9と所定の間隔を有して配置されることになる。
ステータコア7は、例えば、等分割された複数(本実施形態では12個)の分割ステータコア7Aから作られている。それぞれの分割ステータコア7Aは、組み立てられてステータコア7を構成した際に、円筒形のヨーク部となる円弧状の分割ヨーク17と、この分割ヨーク17の内周面からロータ10に向かって延びる1本のティース18とを備えている。各々の分割ステータコア7Aのティース18には、励磁コイル8がそれぞれ集中巻きされている。そして、複数の分割ステータコア7Aが組み合わされてハウジング2A内に圧入されて、環状のステータコア7を構成する。このように、分割ステータコア7Aは、ハウジング2A内に圧入されて、ハウジング2Aに締結されて、ステータコア7を構成する。なお、ステータコア7とハウジング2Aとは、圧入の他に接着や焼き嵌め等によって固定されてもよい。
本実施形態において、ステータコア7は、分割ステータコア7Aを組み合わせたものであるが、これに限定されるものではない。例えば、ステータコア7を一体としたり、焼結したりしてもよい。励磁コイル8は、ステータコア7にインシュレータ11を取り付けた後に、インシュレータ11が取り付けられたステータコア7に巻き付けられる。ステータ9の片側端部には端子台が設けられる。端子台に挿入又はインサートモールドされたバスバー(パワーハーネスでもよい)と各層の励磁コイル8とは、ヒュージング又は抵抗溶接等で電気的に接続される。
電動機1を図1に示す電動パワーステアリング装置100に適用する場合、入出力シャフト1Sの入出力部1IOが、図2に示す減速装置111のウォーム121にスプライン結合される。なお、入出力シャフト1Sとウォーム121とは弾性カップリングで結合されてもよい。また、入出力シャフト1Sのフロントブラケット2B側には、ロータ10の回転位置を検出するレゾルバ14と、レゾルバ14を支持する端子台15が設けられている。レゾルバ14は、入出力シャフト1Sの円周面に圧入等で取り付けられるレゾルバロータ12と、このレゾルバロータ12に所定間隔の空隙を介して対向配置されるレゾルバステータ13とを備えている。
図5は、本実施形態に係る電動機の他の例を示す側面図である。図6は、図3のY−Y断面図である。この電動機1aは、ブラシモータである。図5に示すように、電動機1aは、ハウジング2Aaと、フロントブラケット2Baと、マグネット23と、ロータ10aと、入出力シャフト1Sと、ブラシ29と、ブラシ保持手段としてのブラシホルダ30とを含む。ハウジング2Aaは、磁性材料で略円筒形である。ハウジング2Aaを形成する磁性材料は、例えばSPCC(Steel Plate Cold Commercial)等の一般的な鋼材又は電磁軟鉄等である。ハウジング2Aaの一方の端部は、底部2Abaにより閉塞される。底部2Abaは、例えばハウジング2Aaと一体に形成される。また、ハウジング2Aaの他方(底部2Abaとは反対側)の端部である開口は、フロントブラケット2Baにより閉塞される。
マグネット23は、ハウジング2Aaの内側面にマグネットホルダ23aによって取り付けられる。マグネット23は、2個設けられる。2つのマグネット23は、互いに極性が逆に設けられる。マグネット23は、マグネット飛散防止カバー23bにより覆われる。このような構造により、マグネット飛散防止カバー23bは、2個のマグネット23の万一の飛散を防止する。ロータ10aは、ハウジング2Aa内に設けられる。ロータ10aは、入出力シャフト1Sによって中心を貫かれ、かつ、入出力シャフト1Sに固定される。
ロータ10aは、整流子25と、コア26と、コイル27とを含む。整流子25は、絶縁体で形成された円柱状の絶縁部の側面に、導電体で形成された複数の導電部25aが等間隔で平行に配置されているものである。コア26は、磁性材料を用いて形成される。コア26は、例えば、磁性材料としてケイ素鋼板が用いられ、ケイ素鋼板が積層されて形成される。ロータ10aのコア26は、複数のスロット(溝)を有する。コイル27は、前記スロットに巻き回されている。コイル27の一端は、1個の導電部25aに接続されており、他端は別の導電部25aに接続されている。
入出力シャフト1Sは、軸受3と軸受4とによって、回転中心Zrを中心に回転できるように支持される。軸受3は、ハウジング2Aaの内側であって、フロントブラケット2Baの略中央部分に設けられる。軸受4は、ハウジング2Aaの内側であって、底部2Abaの略中央部分に設けられた軸受取付部2Ahaに取り付けられる。回転中心Zrは、入出力シャフト1Sの中心軸に相当し、ロータ10aの回転軸とも一致する。入出力シャフト1Sは、入出力部1IOにジョイント28cが取り付けられる。電動機1を図1に示す電動パワーステアリング装置100に適用する場合、ジョイント28cは、図2に示す減速装置111のウォーム121がスプライン結合される。なお、入出力シャフト1Sとウォーム121とは、弾性カップリングで結合されてもよい。
ブラシ29は、ハウジング2Aa内で、整流子25の径方向で整流子25と対向する位置に複数設けられる。ブラシ29は、略角柱、好ましくは四角柱状の多面体である。より好ましくは、ブラシ29は、整流子25と対向する面に含まれる4個の頂点のうち、フロントブラケット2Ba側ではなく、コア26側にある2つ頂点のいずれかが突出する形状である。ブラシ29は、この突出している頂点が整流子25と接する。このような構造により、電動機1aは、ブラシ29と整流子25とが接触する位置が明確となる。その結果、電動機1aは、ブラシ29から整流子25への電力の供給が安定する。また、電動機1aのユーザーは、ブラシ29の摩耗状態も容易に予測できる。
ブラシ29は、接触抵抗が小さく機械的衝撃に耐えられる材料で作られる。例えば、ブラシ29は、黒鉛を材料とする。ブラシ29は、ブラシホルダ30により支持される。ブラシ29は、ピグテイル29a(導線)が電気的に接続される。さらに、ピグテイル29aは、電力供給部材29bと電気的に接続される。電力供給部材29bは、図1に示すECU50の端子と接続され、ECU50により制御された電流値の電力をピグテイル29aに導く。ECU50からピグテイル29aを介してブラシ29に供給された電流は、ブラシ29と接触する整流子25の導電部25aを通ってコイル27に導かれる。コイル27に導かれた電流は、コイル27を通り、整流子25の別の導電部25aに至って別のブラシ29に流入する。電動機1aは、コイル27に電流が流れることによって磁界が発生する。電動機1aは、この磁界と、マグネット23の磁界との相互作用によりロータ10aが回転する。
上述したように、本実施形態において、電動機はブラシレスモータでもよいしブラシレスモータでもよい。次に、本実施形態に係る電動機の軸受支持構造について説明する。
<電動機の軸受支持構造>
図7は、本実施形態に係る電動機の軸受支持構造を示す断面図である。図8は、図7のA1で示す部分の拡大図である。図9は、移動規制部材の正面図である。図10は、軸受の移動規制部材が取り付けられる部分を示す図である。以下においては、図3、図4に示すブラシレスモータである電動機1を例として本実施形態に係る電動機の軸受支持構造を説明するが、図5、図6に示すブラシモータである電動機1aも同様に電動機の軸受支持構造を適用できる。
電動機の軸受支持構造(以下、適宜、軸受支持構造という)40は、軸受4と、弾性体としてのOリング43と、移動規制部材としての板状部材44とを含む。軸受4は、上述したように、電動機1の筐体としてのハウジング2Aに取り付けられ、かつ電動機1が有するロータ10(図3参照)に取り付けられた入出力シャフト1Sを、筐体に対して回転可能に支持する。
Oリング43は、軸受4の径方向外側、かつ軸受4と筐体としてのハウジング2Aとの間に配置される。より具体的には、図8に示すように、Oリング43は、軸受4の外周部(径方向外側における側面)41s、すなわち、外輪41の外周部(径方向外側における側面)41sに設けられた溝42に配置されて、外輪41とハウジング2Aの軸受取付部2Ahとの間に配置される。溝42は、外輪41の外周部41sに、周方向に向かって連続して設けられる。Oリング43は、例えば、ゴム(例えば、NBR:Nitrile butadiene rubber)、樹脂等である。Oリング43は、ロータ10の振れ回り等で発生する振動が、ステータコア7及びハウジング2Aへ伝達することを抑制したり、軸受4とハウジング2A(軸受取付部2Ah)との隙間を埋めたりするために用いられる。
Oリング43は、溝42に配置された状態で、外輪41の外周部41sよりも径方向外側に突出するようになっている。すなわち、Oリング43の直径dは、溝42の深さhよりも大きくなっている。このようにすることで、Oリング43は、軸受4の外輪41とハウジング2Aの軸受取付部2Ahとの間をフローティングさせて、ロータ10の振れ回り等に起因する振動が、ステータコア7及びハウジング2Aへ伝達することを効果的に抑制することができる。
ロータ10からの振動がステータコア7及びハウジング2Aへ伝達することを抑制するためには、上述したように、軸受4の外輪41とハウジング2Aの軸受取付部2Ahとの間をフローティングさせる必要がある。このため、その背反としてロータ10の振れ回りが大きくなる。軸受支持構造40は、前述した振動の伝達を抑制しつつロータ10の振れ回りを低減するため、板状部材44を軸受4と筐体との間に配置して、軸受4の径方向における動きを規制する。本実施形態において、板状部材44は、Oリング43とともに溝42に設けられて、軸受4の外輪41とハウジング2Aの軸受取付部2Ahとの間に配置される。
軸受支持構造40は、上述した構造により、Oリング43がロータ10の振れ回り等に起因する振動がステータコア7及びハウジング2Aへ伝達することを抑制し、板状部材44がロータ10の振れ回りによる軸受4の径方向への移動を抑制する。その結果、軸受支持構造40は、ロータ10からの振動の抑制と、ロータ10の振れ回りに起因する作動音の低減及び振れ回りによる回転次数成分(特に6f(6次)の成分、1kHz以下)の振動の抑制との両立を図ることができる。電動機1はブラシレスモータであり、ロータ10のイナーシャが小さいので、ロータ10の振れ回りによる回転次数成分の振動の増加は比較的小さい。しかし、図5、図6に示す電動機1aはブラシモータであり、ロータ10aのイナーシャが大きいので、ロータ10aの振れ回りによる回転次数成分の振動の増加は大きくなる。軸受支持構造40は、ロータ10の振れ回りによる回転次数成分の振動を効果的に抑制できるので、ブラシモータに好適である。
軸受支持構造40において、Oリング43の材料は特に限定されないが、ゴムを用いる場合、硬度は40以上80以下とすることが好ましく、50以上80以下がより好ましい。このようにすれば、ロータ10の振動の伝達を効果的に抑制することができる。ゴムの硬度は、JIS K 6253に規定されるものであって、デュロメータタイプAで計測したもの(ショアA)である。本実施形態において、軸受支持構造40は、1個のOリング43を有するが、Oリング43の数はこれに限定されない。例えば、複数のOリング43を軸受4とハウジング2Aとの間に配置してもよい。このようにすることで、Oリング43の数を調整することで、Oリング43が軸受4をハウジング2Aに支持する際の支持力を調整することができる。
板状部材44は、Oリングよりも硬度が高いことが好ましい。このようにすることで、軸受支持構造40は、振れ回りによるロータ10の径方向への移動を効果的に抑制できる。板状部材44は、例えば、金属、制振材料(制振合金又は複合材料等)、ゴム、樹脂等を用いることができる。Oリング43と板状部材44とにゴムを用いる場合、上述したように、板状部材44は、Oリング43よりも硬度の高いゴムを用いることが好ましい。また、Oリング43と板状部材とを用いる代わりに、硬度の異なるOリングを用いてもよい。この場合、板状部材44に代わって用いるOリングは、Oリング43よりも硬度を高くすることが好ましい。
板状部材44の厚さWは、Oリング43の直径(幅)d以下であることが好ましい。板状部材44は、外輪41の外周部41sに設けられた溝に取り付けられるので、図9に示すように環状かつ板状の形状である。本実施形態において、板状部材44は、環状の部材の一部に切り欠き44cを有する、Cリングである。板状部材44にCリングを用いる場合、切り欠き44cの間隔を大きくするように板状部材44を開いて内径D1を大きくした上で、外輪41の溝42にはめ込む。板状部材44はCリングに限定されるものではなく、切り欠き44cを有さないリングであってもよい。この場合、板状部材44を加熱して内径D1を大きくした上で、外輪41の溝42にはめ込む。
軸受支持構造40は、図8に示すように、板状部材44とハウジング2Aの軸受取付部2Ahとの間に所定の隙間Δtを有している。所定の隙間Δtにより、軸受4の外輪41とハウジング2Aの軸受取付部2Ahとの間をフローティングさせて、Oリング43によってロータ10からの振動の伝達を抑制する。所定の隙間Δtの大きさにより、板状部材44が軸受4の径方向への移動を抑制する程度を調整することができる。
本実施形態において、板状部材44は、外輪41との間に径方向への相対的な移動がないように溝42に取り付けられる。このため、板状部材44の内径D1は、外輪41が有する溝42の溝底42sの径(溝底径)D3(図10参照)よりも小さい。このようにすることで、板状部材44の内周部44iは、溝42の溝底42sと接して、板状部材44と外輪41との間における径方向への相対的な移動が発生しなくなる。この場合、図8に示すように、板状部材44の外周部44sは、外輪41の外周部41sよりも径方向外側に配置される。このため、板状部材44の外径D2は、外輪41の外径D4よりも大きくなっている。ハウジング2Aの軸受取付部2Ahの内径(内面2Aiの直径)D5と板状部材44の外径D2と所定の隙間Δtとの関係は、D5=D2+Δtとなる。
軸受4は、軸受4の外輪41とハウジング2Aの軸受取付部2Ahとの間がフローティングするように、軸受取付部2Ahに取り付けられる。このため、軸受4の外径、より具体的には、外輪41の外径D4は、ハウジング2Aの軸受4が取り付けられる部分、すなわち軸受取付部2Ahにおける内径D5よりも小さくなっている。この場合、外輪41の外径D4は、軸受取付部2Ahの内径D5よりも20μm以上300μm以下小さいことが好ましい。このようにすることで、軸受4の熱膨張の影響を考慮しつつ、フローティング構造を実現することができる。
図11は、本実施形態に係る軸受支持構造の他の例を示す図である。図11は、図7のAで示す部分に相当する部分を示している。上述した軸受支持構造40は、外輪41に板状部材44が取り付けられているが、図11に示す軸受支持構造40aは、軸受取付部2Ahの内面2Aiに板状部材44が取り付けられている。このように、本実施形態において、板状部材44は、外輪41又は軸受取付部2Ahのいずれかに取り付けられていればよい。
軸受支持構造40aは、板状部材44の内周部44iと、外輪41、より具体的には外輪41が有する溝42の溝底42sとの間に所定の隙間Δtが設けられる。軸受支持構造40aの他の構造は、軸受支持構造40と同様である。このようにしても、軸受支持構造40aは、軸受支持構造40と同様に、板状部材44がロータ10の振れ回りによる軸受4の径方向への移動を抑制することができる。この場合、板状部材44の内径D1(図9参照)は、外輪41が有する溝42の溝底径D3(図10参照)よりも大きい。また、板状部材44の外径D2(図9参照)は、軸受取付部2Ahの内径D5よりも大きい。このようにすることで、板状部材44の外周部44sが軸受取付部2Ahの内面2Aiに接して、板状部材44が軸受取付部2Ahに取り付けられる。また、板状部材44と外輪41との間に所定の隙間Δtが設けられる。板状部材44の内径D1と、溝42の溝底径D3と、所定の隙間Δtとの関係は、D1=D3+Δtとなる。
図12は、本実施形態に係る軸受支持構造において、軸受の径方向における移動量と軸受に作用するラジアル荷重との関係を示す図である。図12の縦軸は、軸受4に作用するラジアル荷重(径方向における力)Fであり、横軸は、軸受4の径方向における移動量Xである。一点鎖線hはOリング43の変形によるラジアル荷重Fと移動量Xとの関係を示し、二点鎖線jは板状部材44がOリング43よりも硬度の高いゴム等である場合における板状部材44の変形によるラジアル荷重Fと移動量Xとの関係を示している。実線iは板状部材44が剛体(例えば、切り欠きのない環状の金属部材)である場合における板状部材44の変形によるラジアル荷重Fと移動量Xとの関係を示している。移動量0の位置は、外輪41の一部がハウジング2Aの軸受取付部2Ahに接触した位置である。
軸受4の外輪41が径方向に移動すると、移動量Xが増加する。軸受支持構造40、40aは、外輪41と軸受取付部2Ahとの間にOリング43が介在しているので、移動量Xの増加とともにOリング43は弾性変形し、外輪41はOリング43からラジアル荷重Fを受ける。Oリング43の弾性変形によるラジアル荷重Fは、Oリング43の変形量に比例するので、軸受4の径方向への移動量Xが増加すると、ラジアル荷重Fも増加する。
軸受4の径方向への移動量Xが上述した所定の隙間Δtに達すると、外輪41と、板状部材44と、軸受取付部2Ahとが接する。この状態になると、板状部材44が軸受4の径方向への移動を規制する機能を発揮する。板状部材44が剛体である場合(図12の実線i)、外輪41と、板状部材44と、軸受取付部2Ahとが接した後は、板状部材44はほとんど変形しないので、軸受4は移動量X=Δtの位置で径方向への移動が阻止される。板状部材44がOリング43よりも硬度の高いゴムである場合(図12の二点鎖線j)、外輪41と、板状部材44と、軸受取付部2Ahとが接した後でも板状部材44は変形するが、移動量Xに対するラジアル荷重Fの増加率はX≦Δtのときよりも大きくなる。このため、軸受4は移動量XがΔtよりも大きくなると、径方向への移動が抑制される。
図13は、本実施形態の他の例に係る軸受支持構造を示す断面図である。図14は、図13のA2で示す部分の拡大図である。この例に係る軸受支持構造40Aは、上述した軸受支持構造40、40aと同様であるが、軸受4Aの外周部、より具体的には外輪41Aの外周部41Asに設けられた第1の溝42A1に弾性体としてのOリング43が配置され、軸受4Aの外周部、より具体的には外輪41Aの外周部41Asに設けられた第2の溝42A2に移動規制部材としての板状部材44が配置される点が異なる。
第1の溝42A1と第2の溝42A2とは、外輪41Aの径方向と直交する方向(軸方向)に隣接している。軸受支持構造40Aは、Oリング43と板状部材44とをそれぞれ別個の第1の溝42A1と第2の溝42A2とに配置している。このようにすることで、Oリング43と板状部材44との干渉を抑制することができるので、両者の機能を最大限に発揮させることができる。このような軸受支持構造40Aは、上述した軸受支持構造40、40aと同様の作用、効果を奏する。
図15は、本実施形態の他の例に係る軸受支持構造を示す断面図である。図16は、図15のA3で示す部分の拡大図である。この例に係る軸受支持構造40Bは、上述した軸受支持構造40、40aと同様であるが、移動規制部材として、複数(この例では2個)の板状部材44B1、44B2を備える点が異なる。2個の板状部材44B1、44B2は、外輪41Bが有する溝42Bに、外輪41Bの径方向と直交する方向に向かって配列されるとともに、Oリング43を挟んで配置される。このように、軸受支持構造40Bは、複数の板状部材44B1、44B2を有することにより、軸受4Bの径方向への移動をより確実に抑制することができる。複数の板状部材44B1、44B2と軸受取付部2Ahとの間に形成される所定の隙間Δtの大きさは、複数の板状部材44B1、44B2の間で同一であってもよいし、異なっていてもよい。このような軸受支持構造40Bは、上述した軸受支持構造40、40aと同様の作用、効果を奏する。
図17は、本実施形態の他の例に係る軸受支持構造を示す断面図である。図18は、図17のA4で示す部分の拡大図である。この例に係る軸受支持構造40Cは、上述した軸受支持構造40、40aと同様であるが、移動規制部材は、軸受4C、より具体的には外輪41Cと一体不可分となって軸受4Cの外輪41Cの外周部41Csから軸受4Cの径方向外側に向かって突出する突起部44Cである点が異なる。
軸受支持構造40Cは、軸受4Cの外輪41Cの外周部41Csに、Oリング43を配置するための溝42Cを有している。突起部44Cは、溝42Cに隣接して配置される。突起部44Cは、外輪41Cと一体に作られており、両者は一体不可分となっている。突起部44Cは、切削加工、鋳造又は鍛造等によって外輪41Cと一体に形成されてもよいし、外輪41Cの外周部41Csに環状の部材を溶接等によって接合することによって形成されてもよい。突起部44Cは、外輪41Cの周方向に向かって延在している。突起部44Cは、外輪41Cの周方向に向かって連続していてもよいし、不連続であってもよい。
軸受支持構造40Cにおいて、軸受取付部2Ahの内径(内面2Aiの直径)D5と突起部44Cの外径D2と所定の隙間Δtとの関係は、D5=D2+Δtとなる。このような軸受支持構造40Cは、上述した軸受支持構造40、40aと同様の作用、効果を奏する。また、軸受支持構造40Cは、外輪41Cと突起部44Cとが一体不可分になっているので、板状部材44を溝42に取り付ける手間を省くことができる。また、軸受支持構造40Cは、突起部44Cを外輪41Cと一体不可分とすることにより、軸受支持構造40のように板状部材44を溝42に配置する場合と比較して、突起部44Cの径方向における寸法を溝42の深さ分、小さくすることができる。このようにすることで、突起部41Cが座屈する可能性を低減することができる。
図19は、本実施形態の他の例に係る軸受支持構造を示す断面図である。図20は、図19のA5で示す部分の拡大図である。図21は、移動規制部材の正面図である。この例に係る軸受支持構造40Dは、軸受4Dの径方向と直交する方向(軸方向)における端面41DTeに、移動規制部材としての板状部材44D取り付けられる。
板状部材44Dは、図21に示すように、円形の開口部44DHを有する板状かつ環状の部材である。板状部材44Dは、入出力シャフト1Sの反入出力部1SEにおける端面1SET側に配置されており、軸受取付部2Ahと対向している。板状部材44Dは、軸受4Dの外輪41Dの端面41DTeに溶接等によって取り付けられている。
図22は、本実施形態の他の例に係る軸受支持構造を示す断面図である。図23は、図22のA6で示す部分の拡大図である。この例に係る軸受支持構造40D’は、上述した軸受支持構造40Dと同様であるが、板状部材44Dが入出力シャフト1Sの入出力部1IO側(図3参照)に配置されてロータ10と対向する点が異なる。軸受支持構造40D’は、軸受4Dの外輪41Dの端面41DTiに溶接等によって取り付けられている。
板状部材44の外径D2は、軸受取付部2Ahの内径(内面2Aiの直径)D5よりも小さく、板状部材44と軸受取付部2Ahの内面2Aiとの間には所定の隙間Δtが形成される。上述したように、D5=D2+Δtとなる。板状部材44Dは、軸受4Dの外輪41Dに取り付けられるため、軸受4Dの内輪45Dと干渉しないように、内径D1が内輪45Dの外径D6よりも大きくなっている。このようにすることで、外輪41Dに取り付けられた板状部材44Dと内輪45Dとの干渉が回避される。このような軸受支持構造40D、40D’は、上述した軸受支持構造40、40aと同様の作用、効果を奏する。また、板状部材44Dは、外輪41Dの端面41DTe、41DTiに取り付けられるので、外輪41Dの外周部に板状部材44Dをはめ込んで取り付ける場合と比較して、容易に板状部材44Dを取り付けることができる。
このように、本実施形態は、ロータを回転可能に支持する転がり軸受の外輪と、電動機の筐体の転がり軸受が取り付けられる部分との間に、弾性体と転がり軸受の径方向における動きを規制する移動規制部材とを配置する。このような構造により、弾性体がロータの振動が筐体等へ伝達されることを抑制し、移動規制部材がロータの径方向における移動を抑制してロータの振れ回り低減する。その結果、本実施形態は、電動機のロータの振動が筐体等へ伝達されることを抑制しつつ、ロータの振れ回りに起因する作動音を低減することができる。
以上、本実施形態について説明したが、上述した内容に本実施形態が限定されるものではない。また、上述した実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。
1、1a 電動機
1S 入出力シャフト
1IO 入出力部
1SE 反入出力部
2A、2Aa ハウジング
2B、2Ba フロントブラケット
2Ah、2Aha 軸受取付部
2Ab、2Aba 底部
3、4、4A、4B、4C、4D 軸受
9 ステータ
10、10a ロータ
29 ブラシ
30 ブラシホルダ
40、40a、40A、40B、40C、40D、40D’ 軸受支持構造
41、41A、41B、41C、41D 外輪
41s、41As、41Cs 外周部
41DTe、41DTi 端面
41C 突起部
42、42B、42C 溝
42A1 第1の溝
42A2 第2の溝
42s 溝底
43 Oリング
44、44B1、44B2、44D 板状部材
44s 外周部
44i 内周部
44C 突起部
44DH 開口部
45D 内輪
100 電動パワーステアリング装置
111 減速装置

Claims (11)

  1. 電動機の筐体に取り付けられ、かつ前記電動機が有するロータに取り付けられた入出力シャフトを前記筐体に対して回転可能に支持する軸受と、
    前記軸受の径方向外側、かつ前記軸受と前記筐体との間に配置される弾性体と、
    前記軸受と前記筐体との間に配置されて前記軸受の径方向における動きを規制する移動規制部材と、
    を含むことを特徴とする電動機の軸受支持構造。
  2. 前記移動規制部材は、前記弾性体よりも硬度が高い、請求項1に記載の電動機の軸受支持構造。
  3. 前記軸受の外径は、前記筐体の前記軸受が取り付けられる部分における内径よりも20μm以上300μm以下小さい、請求項1又は2に記載の電動機の軸受支持構造。
  4. 前記弾性体と前記移動規制部材とは、前記軸受の外周部に設けられた溝に配置される、請求項1から3のいずれか1項に記載の電動機の軸受支持構造。
  5. 前記弾性体は、前記軸受の外周部に設けられた第1の溝に配置され、
    前記移動規制部材は、前記軸受の外周部に設けられた第2の溝に配置される、請求項1から3のいずれか1項に記載の電動機の軸受支持構造。
  6. 前記移動規制部材は、前記軸受と一体不可分となって前記軸受の外周部から前記軸受の径方向外側に向かって突出する、請求項1から3のいずれか1項に記載の電動機の軸受支持構造。
  7. 前記移動規制部材は、前記軸受の径方向と直交する方向における端面に取り付けられる、請求項1から3のいずれか1項に記載の電動機の軸受支持構造。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の電動機の軸受支持構造と、
    筒状の前記筐体の内側に環状に配置されるステータと、
    前記ステータの径方向内側に前記ステータと所定の間隔を有して配置される前記ロータと、
    前記ロータに取り付けられて前記ロータとともに回転する前記シャフトと、
    を含むことを特徴とする電動機。
  9. 前記電動機はブラシモータである、請求項8に記載の電動機。
  10. 前記電動機はブラシレスモータである、請求項8に記載の電動機。
  11. 請求項8から10のいずれか1項に記載の電動機により補助操舵トルクを得ることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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